JP2014210812A - シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
、大気からの酸素供給量が低下し、その結果として角膜上皮細胞の***抑制や角膜肥厚につながる場合があることが指摘されている。そのため、より高い酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズの開発が進められてきた。
項1-1. (A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロ
ン酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-2. (A)成分として、ジブチルヒドロキシトルエンを含む、項1-1に記載のシリコー
ンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-3. (A)成分を総量で0.00005〜0.05w/v%含有する、項1-1又は1-2に記
載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-4. (B)成分として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム、及び酢酸トコフェロールからなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-1〜1-3のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-5. (B)成分を総量で0.0001〜2w/v%含有する、項1-1〜1-4のいずれかに記
載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-6. 更に、界面活性剤を含有する、項1-1〜1-5のいずれかに記載のシリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-7. 界面活性剤として、非イオン性界面活性剤を含む、項1-6に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-8. 界面活性剤を総量で0.001〜1w/v%含有する、項1-6又は1-7に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-9. 更に、緩衝剤を含有する、項1-1〜1-8のいずれかに記載のシリコーンハイドロ
ゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-10. 緩衝剤として、ホウ酸緩衝剤を含む、項1-9に記載のシリコーンハイドロゲル
コンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-11. 緩衝剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-9又は1-10に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-12. 更に、等張化剤を含有する、項1-1〜1-11のいずれかに記載のシリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-13. 等張化剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウム、グリセリン、及びプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-12に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-14. 等張化剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-12又は1-13に記載のシ
リコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-15. 点眼剤である、項1-1〜1-14のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコン
タクトレンズ用眼科組成物。
項2.(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン
酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを併用することを特徴とする、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの該(A)成分の吸着を抑制す
る方法。
項3.(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種を含有するシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロ
ール類からなる群より選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの該(A)成分の吸着を抑制する作用を該眼科組成物に
付与する方法。
項4.(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン
酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを併用することを特徴とする、該(A)成分をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させた場合
に生じるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの濡れ性低下を抑制する方法。
項5.(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より
選択される少なくとも1種を含有するシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロ
ール類からなる群より選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする、該(A)成
分をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させた場合に生じるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの濡れ性低下を抑制する作用を該眼科組成物に付与する方法。
項6.(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロー
ル類からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールから
なる群より選択される少なくとも1種の吸着を抑制させるための剤。
項7.(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロー
ル類からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、(A)ジブチルヒドロキシトル
エン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させた場合に生じるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの濡れ性低下を抑制させるための剤。
本発明のSHCL用眼科組成物は、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種(以下、(A)成分と表記することもある
)を含有する。
−ブチル−4−メトキシフェノール及び3−tert−ブチル−4−メトキシフェノール;BHAと略称されることもある)は、ヒドロキシトルエン又はヒドロキシアニソールのベンゼン環にt−ブチル基が置換している化合物であり、抗酸化剤として公知である。ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールは、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
、好ましくはジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。
ロース類(以下、(B-1)成分と表記することもある)、ヒアルロン酸類(以下、(B-2)成分と表記することもある)、及びトコフェロール類(以下、(B-3)成分と表記することもあ
る)からなる群より選択される少なくとも1種(以下、(B-1)〜(B-3)成分を総括して(B)
成分と表記することもある)を含有する。このように(B)成分を含有することによって、SHCLへの上記(A)成分の吸着を抑制することができ、ひいては上記(A)成分によってもたら
されるSHCLの濡れ性の低下を抑制することが可能となる。
プロピルメチルセルロース、その誘導体、及びそれらの塩が含まれる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、セルロースのヒドロキシ基がヒドロキシプロポキシ基とメトキシ基で置換された公知の化合物であり、粘稠化剤等として汎用されている。本発明に使用さ
れるヒドロキシプロピルメチルセルロースにおけるメトキシ基とヒドロキシプロポキシ基の含有量については、特に制限されないが、例えば、分子(100重量%)内に、メトキシ基が19〜31.5重量%及びヒドロキシプロポキシ基が4〜12重量%有するものが例示される。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。本発明に使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースとして、具体的には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロピルメチルセルロース1828等が挙げられる。
ルメチルセルロース、その誘導体、及びそれらの塩の中から1種のものを選択して単独で使用してもよく、2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。これらの(B-1)
成分の中でも、SHCLへの上記(A)成分の吸着をより効果的に抑制するという観点から、好
ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースが例示される。
。ヒアルロン酸は、グルクロン酸(GlcUA)とN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)が結合
したGlcUA-GlcNAcの基本構造(繰り返し単位)から構成されているポリマーである。本発明において、ヒアルロン酸は、天然物、合成品のいずれを使用してもよい。
常0.01万〜500万、好ましくは0.1万〜400万、更に好ましくは1万〜300万、より更に好ましくは10万〜250万、特に好ましくは50万〜200万程度のものを使用できる。
における極限粘度(η)を求め、Laurentの式(η(極限粘度)=0.00036×Mv(粘度平均分子量)0.78)に基づいて粘度平均分子量が算出される。極限粘度(η)の測定は、第十五改正日本薬局方の一般試験法 粘度測定法 第1法:毛細管粘度計法に従って実施される。
その塩の中から1種のものを選択して単独で使用してもよく、2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。これらの(B-2)成分の中でも、SHCLへの上記(A)成分の吸着をより効果的に抑制するという観点から、好ましくはヒアルロン酸の塩、より好ましくは無機塩基との塩、更に好ましくはアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム塩(ヒアルロン酸ナトリウム)が挙げられる。
びそれらの塩が含まれる。トコフェロールは、トコールにメチル基が置換された公知の化合物であり、脂溶性ビタミンであるビタミンEとして汎用の成分である。トコフェロールは、メチル基の置換位置によりα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールの4種が公知であり、そのいずれであってもよい。またd体、dl体のいずれであってもよい。トコフェロールとしては、好ましくはα−トコフェロール、より好ましくはdl−α−トコフェロールが挙げられる。トコフェロールは、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
その誘導体、及びそれらの塩の中から1種のものを選択して単独で使用してもよく、2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。これらの(B-3)成分の中でも、SHCLへ
の上記(A)成分の吸着をより効果的に抑制するという観点から、好ましくはトコフェロー
ルの誘導体、より好ましくはトコフェロール有機酸エステル、更に好ましくは酢酸トコフェロールが挙げられる。
のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。これらの(B)成分の中でも、SHCLへの上記(A)成分の吸着をより効果的に抑制するという観点から、好ましくは(B-3)成分、更に好ましくはトコフェロール有機酸エステル、更
に好ましくは酢酸トコフェロールが例示される。
、該(B)成分の種類、該SHCL用眼科組成物の製剤形態等に応じて適宜設定されるが、一例
として、(B)成分が総量で0.0001〜2w/v%、好ましくは0.01〜0.5w/v%が
例示される。
より具体的には、SHCL用眼科組成物の総量に対する各(B)成分の配合割合として、以下の
範囲が例示される:
(B-1)成分である場合、(B-1)成分が総量で0.001〜2w/v%、好ましくは0.005〜1w/v%、更に好ましくは0.05〜0.5w/v%;
(B-2)成分である場合、(B-2)成分が総量で0.0001〜1w/v%、好ましくは0.001〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.2w/v%;
(B-3)成分である場合、(B-3)成分が総量で0.0001〜0.3w/v%、好ましくは0.001〜0.2w/v%、更に好ましくは0.01〜0.1w/v%。
う観点から、上記(B)成分の総量が2〜400000重量部、好ましくは100〜100
000重量部となる範囲が例示される。より具体的には、(A)成分の総量100重量部当
たりの各(B)成分の比率として、以下の範囲が例示される:
(B-1)成分が総量で20〜400000重量部、好ましくは100〜200000重量
部、更に好ましくは1000〜100000重量部;
(B-2)成分が総量で2〜200000重量部、好ましくは20〜100000重量部、
更に好ましくは200〜20000重量部;
(B-3)成分が総量で2〜40000重量部、好ましくは20〜20000
重量部、更に好ましくは100〜10000重量部。
ト60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;ポロクサマ
ー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロ
クサマー124等のPOE・POPブロックコポリマー類; POE(60)硬化ヒマシ油(ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油60)等のPOE硬化ヒマシ油類;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE-POPアルキルエーテル類;POE(10)
ノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上
記で例示する化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な両性界面活性剤としては、具体的には、アルキルジアミノエチルグリシン等が例示される。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が例示される。また、本発明のSHCL用
眼科組成物に配合可能な陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、脂肪族α−スルホメチルエステル、αオレフィンスルホン酸等が例示される。
ルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類、又はPOE・POPブロックコポリマー類;
更に好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類;特に好ましくはポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60が用いられる。
〜0.7w/v%、更に好ましくは0.01〜0.5w/v%が例示される。
カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂等);リン酸緩衝剤として
、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素
カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等);クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウム等);トリス緩衝剤として、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はその塩(塩酸塩、酢酸塩、スルホン酸塩等);アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウム等)等が例示できる。これらの緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝剤は、より確実に本発明の効果を奏させることが期待されるため、本発明のSHCL用眼科組成物に好適に使用される。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
使用する緩衝剤の種類、他の配合成分の種類や量、該眼科組成物の製剤形態等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、該SHCL用眼科組成物の総量に対して、該緩衝剤が総量で0.01〜10w/v%、好ましくは0.1〜5w/v%、更に好ましくは0.5〜2.5w/v%となる割合が例示される。
抗ヒスタミン剤:例えば、イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸ケトチフェン、ペミロラストカリウム等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硫酸ナファゾリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン等。
殺菌剤:例えば、セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩
酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド等。
ビタミン類:例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム等。
アミノ酸類:例えば、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸等。
消炎剤:例えば、グリチルリチン酸二カリウム、プラノプロフェン、アラントイン、アズレン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グアイアズレン、ε−アミノカプロン酸、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、塩化リゾチーム、甘草等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
その他:例えば、クロモグリク酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム等。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性担体。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等。
糖類:例えば、シクロデキストリン等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニド等)、グローキル(ローディア社製 商品名)等。
pH調節剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム等。
安定化剤:例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン等。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(エデト酸、EDTA)、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢
酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
香料又は清涼化剤:例えば、メントール、アネトール、オイゲノール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リモネン、リュウノウ等。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよく、また精油(ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油等)と
して配合してもよい。
。本発明によれば、このような(A)成分が吸着し易い点眼剤においても効果的に(A)成分の吸着を抑制することができる。かかる観点に鑑みれば、本発明のSHCL用眼科組成物の好適な一例として、SHCL用点眼剤を挙げることができる。
品局)基準に則り、コンタクトレンズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%以上であるこ
とをいい、非イオン性とは、米国FDA(米国食品医薬品局)基準に則り、コンタクトレン
ズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%未満であることをいう。また、適用対象となるSHCLの含水率についても特に制限されず、例えば、90%以下、好ましくは60%以下、更に
好ましくは50%以下が挙げられる。なお、SHCLはハイドロゲル素材を含むものであるた
め、少なくとも0%より多い水分を含む。
かかる含水率はISO18369-4:2006の記載に従って、重量測定方法により測定され得る。
前述するように、SHCLへの上記(A)成分の吸着を上記(B)成分によって抑制することができる。また、SHCLへの上記(A)成分の吸着に起因するSHCLの濡れ性低下を上記(B)成分によって抑制することができる。
ドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを併用することを特徴とする、SHCLへの該(A)成分の吸着を抑制する
方法を提供する。また、本発明は、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキ
シアニソールからなる群より選択される少なくとも1種を含有するSHCL用眼科組成物に、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフェロール類か
らなる群より選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする、SHCLへの該(A)成
分の吸着を抑制する作用を該眼科組成物に付与する方法をも提供する。
らなる群より選択される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類
、ヒアルロン酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを併用することを特徴とする、該(A)成分をSHCLに接触させた場合に生じるSHCLの濡れ性低
下を抑制する方法を提供する。また、本発明は、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブ
チルヒドロキシアニソールからなる群より選択される少なくとも1種を含有するSHCL用眼科組成物に、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類、及びトコフ
ェロール類からなる群より選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする、該(A)成分をSHCLに接触させた場合に生じるSHCLの濡れ性低下を抑制する作用を該眼科組成物
に付与する方法をも提供する。
前述するように、SHCLへの上記(A)成分の吸着を上記(B)成分によって抑制することができる。また、SHCLへの上記(A)成分の吸着に起因するSHCLの濡れ性低下を上記(B)成分によって抑制することができる。
ヒアルロン酸類、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、SHCLへの(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシア
ニソールからなる群より選択される少なくとも1種の吸着を抑制させるための剤を提供する。
トコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、(A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択さ
れる少なくとも1種をSHCLに接触させた場合に生じるSHCLの濡れ性低下を抑制させるため
の剤を提供する。
各種SCLを用いて、以下の方法で、BHTの吸着量について評価を行った。試験に使用したSCLは、具体的には、以下の表1に示すレンズである。
処理を行った(サンプル群)。また、ブランク群として、いずれのSCLも浸漬させずに、
同じBHT配合試験液を振とう処理したものを用意した。2時間後、サンプル群とブランク
群の試験液中に含まれるBHT量を常法に従いHPLC法で定量し、その差から各SCLへのBHT吸
着量を算出した。
かった。一方、SHCLの2種(レンズA及びB)に対しては大量のBHTが吸着することが認
められた。この結果から、SHCLにはBHTを吸着し易いという特有の課題が存在することが
明らかとなった。
SHCLとして、上記参考試験例1で使用したレンズA(SHCL)を用い、BHTの吸着抑制効
果について評価を行った。
確認された。一方、ジブチルヒドロキシトルエンと共に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム、又は酢酸トコフェロールを組み合わせて含む試験液(実施例1−3)では、SHCLへのBHTの吸着が顕著に抑制されることが明らかとなった。
上記試験例1と同様の方法で、表4に示す試験液(実施例4−8、比較例2)について、レンズA(SHCL)に対するBHTの吸着抑制効果について評価を行った。
これらの成分の中から2種類を組み合わせて用いた場合(実施例7−8)には、BHTの吸
着量を更に低く抑えることができることも明らかとなった。
SHCLとして、以下のレンズEを用い、BHTの吸着とその抑制がSHCLの濡れ性に及ぼす影
響について評価を行った。
理したSHCLは、コントロールに相当する試験液(比較例3)で処理したSHCLと比べて、接触角が著しく増大していることが明らかとなった。SHCLの接触角度の増大は、SHCLの濡れ性の低下を示す指標であることから、SHCLへのBHTの吸着が、SHCLの濡れ性を著しく低下
させることが分かった。一方、BHTと共に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒア
ルロン酸ナトリウム、酢酸トコフェロールを組み合わせて配合した試験液(実施例9−11)で処理したSHCLでは、接触角度の増大が顕著に抑制され、BHTによる濡れ性悪化を効
果的に抑制できていることが明らかとなった。
SHCLとして、上記試験例3で使用したレンズE(SHCL)を用い、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム、又は酢酸トコフェロール自体がSHCLの濡れ性に及ぼす影響について評価を行った。
従来のハイドロゲルレンズとして、参考試験例1で使用したレンズC(非シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ)を用い、BHTによる処理がレンズの濡れ性に及ぼす影響に
ついて評価を行った。
に影響は無いことが明らかとなった。この結果は、参考試験例1で認められたSHCLとハイドロゲルレンズ(非シリコーンハイドロゲルレンズ)との間におけるBHT吸着量の差が、
レンズの濡れ性と相関していることを裏付けるものである。
表9に記載の処方で、SHCL用点眼剤(実施例12−16)が調製される。
Claims (1)
- (A)ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールからなる群より選択
される少なくとも1種と、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ヒアルロン酸類
、及びトコフェロール類からなる群より選択される少なくとも1種とを含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
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- 2014-08-08 JP JP2014162037A patent/JP2014210812A/ja active Pending
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