JP2003128552A - 粘膜適用組成物 - Google Patents

粘膜適用組成物

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JP2003128552A
JP2003128552A JP2001401808A JP2001401808A JP2003128552A JP 2003128552 A JP2003128552 A JP 2003128552A JP 2001401808 A JP2001401808 A JP 2001401808A JP 2001401808 A JP2001401808 A JP 2001401808A JP 2003128552 A JP2003128552 A JP 2003128552A
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vitamin
salts
sodium
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JP2001401808A
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Masao Tsuji
雅夫 辻
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Rohto Pharmaceutical Co Ltd
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Rohto Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビタミンE類を長期安定に保持した粘膜適用組
成物を提供する。 【解決手段】ビタミンE類に対して、キサンチン類(カ
フェイン、テオフィリン、テオブロミン、プロキシフィ
リン、ペントキシフィリンなど)を配合することによっ
て、ビタミンE類の安定性を改善することができる。本
発明の方法によれば、ビタミンE類が長期にわたり安定
に保持された点眼薬、洗眼薬や点鼻薬などの粘膜適用組
成物を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間に亘る安定
性が改善された粘膜適用組成物に関する。また、本発明
は、ビタミンE類の安定性を改善する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミンE類は、末梢循環障害改善作
用、過酸化脂質の増加防止作用、網膜の代謝異常改善作
用、ピント調節能改善作用等があり、眼精疲労や白内障
治療等の眼疾患の治療を目的として点眼薬に配合されて
いる。さらに、鼻粘膜細胞障害を抑制することにより、
鼻粘膜の炎症を抑制する作用があり、アレルギー性鼻
炎、血管運動性鼻炎等の鼻炎症状に有効であることが知
られ点鼻薬に配合されている(特開平10−23124
3)。 このようにビタミンE類は点眼薬や点鼻薬とい
った粘膜適用組成物に有用であるが、粘膜適用組成物と
する場合には、安全性と即効性を発揮するために水性組
成物とすることが望ましいが、ビタミンE類は、水溶液
中で不安定になる問題がある。
【0003】そこで、ビタミンE類を充分に長期安定的
に保持された粘膜適用組成物が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ビタミンE類の長期安定性に優れた粘膜適用組成物
を提供することにある。本発明の他の目的は、ビタミン
E類を長期間にわたり安定に保持する方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、キサンチン誘導体と共
存させると、ビタミンE類の安定性を改善し長期間に亘
りビタミンE類を安定的に保持できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は下記(I)〜(VII)
に掲げる組成物である: (I) 式(1)
【化3】 (式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なっていても
よく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキ
ル基を示す)で表される化合物及びこれらの塩よりなる
群から選択されるいずれか少なくとも1つの化合物と、
ビタミンE類とを含有する粘膜適用組成物、(II) 式
(1)で表される化合物が、カフェイン、テオフィリ
ン、テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリ
ン、ペントキシフィリンである(I)に記載の粘膜適用
組成物、(III) 式(1)で表される化合物が、カフ
ェインである(I)または(II)に記載の粘膜適用組成
物、(IV) ビタミンE類1重量部に対して、式(1)
で表される化合物及びこれらの塩よりなる群から選択さ
れるいずれか少なくとも1種の化合物を1〜5000重
量部の割合で含有している、(I)乃至(III)のいず
れかに記載の粘膜適用組成物、(V) 可溶化剤をさら
に含む(I)乃至(IV)のいずれかに記載の粘膜適用組
成物、(VI) 水性組成物である(I)乃至(V)のい
ずれかに記載の粘膜適用組成物、(VII) 点眼薬、洗
眼薬、点鼻薬、鼻洗浄液である(I)乃至(VI)のいず
れかに記載の粘膜適用組成物、さらに、本発明は、下記
に掲げるビタミンE類の安定性改善方法である:(VII
I) ビタミンE類を含有する水性組成物に、式(1)
【化4】 (式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なっていても
よく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキ
ル基を示す)で表される化合物及びこれらの塩よりなる
群から選択されるいずれか少なくとも1種の化合物を配
合することによって、ビタミンE類の安定性を改善する
方法。
【0007】なお、本明細書中、特に言及しない限り、
%はw/v%を意味するものとする。また、本明細書中
でコンタクトレンズとは、ハード、酸素透過性ハード、
ソフト等のあらゆるタイプのコンタクトレンズを包含す
る意味とする。
【0008】
【発明の実施の形態】前記式(1)で表される化合物に
おいて、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基
などのC1-6アルキル基(特にC1-4アルキル基)が例示
できる。好ましいアルキル基には、メチル基及びエチル
基が含まれる。
【0009】これらのアルキル基は、置換基、例えば、
ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素原子など)、ヒドロ
キシル基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキ
シ基などのC1-4アルコキシ基など)、アリールオキシ
基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(C1-4
アルコキシ−カルボニル基など)、アリールオキシカル
ボニル基、アシル基(ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル基などのC1-4アルキル−カルボニル基、ベンゾイル
基などのアリール−カルボニル基など)、ニトロ基、ア
ミノ基、N−置換アミノ基(モノ又はジC1-4アルキル
アミノ基など)、シアノ基などを有していてもよい。
【0010】前記式(1)で表される化合物は薬理学的
に(製薬上)又は生理学的に許容される塩として使用で
きる。薬理学的又は生理学的に許容できる塩としては、
例えば、有機酸塩(例えば、乳酸塩、酢酸塩、酪酸、ト
リフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸
塩、クエン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、メタンスル
ホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩、パルミ
チン酸、ステアリン酸など)、無機酸塩(例えば、塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩など)、
有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルア
ミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジ
ン、ピロリジン、アミノ酸、トリピリジン、ピコリンな
どの有機アミンとの塩など)、無機塩基との塩(例え
ば、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土
類金属、アルミニウムなどの金属との塩など)などが例
示できる。
【0011】前記式(1)で表される具体的な化合物と
しては、キサンチン誘導体、例えば、カフェイン、テオ
フィリン、オクストリフィリン、ダイフィリン、ジイソ
ブチルアミノベンゾイルオキシプロピルテオフィリン、
テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、ペ
ントキシフィリンなどが挙げられる。好ましい化合物
は、カフェイン、テオフィリン、テオブロミンなどのメ
チルキサンチン誘導体;ジプロフィリン、プロキシフィ
リン、ペントキシフィリンなどであり、特にカフェイン
が好ましい。なお、カフェインには無水カフェインも含
まれる。
【0012】これらの前記式(1)で表される化合物又
はその塩(以下、これらを総称して「キサンチン類」と
いうこともある)は、単独で又は二種以上組み合わせて
使用できる。
【0013】さらに、前記式(1)で表される化合物
は、他の化合物との混合物の形態で使用することもでき
る。このような混合物の例としては、例えば、カフェイ
ンと安息香酸ナトリウムとの混合物である安息香酸ナト
リウムカフェイン、カフェインとクエン酸との混合物で
あるクエン酸カフェイン、テオフィリンとエチレンジア
ミンとの混合物であるアミノフィリン、テオフィリンと
アミノイソブタノールとの混合物であるブフィリン、テ
オブロミンとサリチル酸塩との混合物であるサリチル酸
カルシウムテオブロミンやサリチル酸ナトリウムテオブ
ロミン、テオブロミンと酢酸ナトリウムの混合物である
酢酸ナトリウムテオブロミンなどが挙げられる。
【0014】本発明の粘膜適用組成物中におけるキサン
チン類の使用量は、前記式(1)で表される化合物の種
類によっても異なり、一概には規定できないが、通常、
粘膜適用組成物中の前記式(1)で表される化合物又は
その塩の濃度は、0.0001〜10W/V%程度の範
囲から選択でき、好ましくは、0.001〜10%、よ
り好ましくは0.01〜5(例えば、0.05〜4
%)、さらに好ましくは0.1〜3%程度である。
【0015】本発明における、ビタミンE類としては、
トコフェロール及びその誘導体またはこれらの塩が挙げ
られる。使用できる塩としては、式(1)の化合物に関
して記載したのと同様の塩が例示でき、例えばコハク酸
トコフェロールカルシウムなどが挙げられる。ビタミン
E類は、天然品、合成品のいずれも利用することがで
き、具体的には、d−α−トコフェロール、dl−α−
トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロ
ール、δ−トコフェロール等があり、これらの誘導体と
しては、例えばビタミンE酢酸エステル(酢酸トコフェ
ロール)、ビタミンEニコチン酸エステル、ビタミンE
コハク酸エステル、ビタミンEリノレン酸エステルなど
が挙げられ、なかでも酢酸トコフェロール(酢酸d−α
−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール等)
が好ましい。これらのビタミンE類は1種単独で又は2
種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0016】ビタミンE類の粘膜適用組成物中の配合量
は、通常0.00001〜10%、このましくは、0.
0005〜5%である。例えば、点眼薬など眼科用組成
物である場合、ビタミンE類の配合量は、0.0000
5〜0.25%配合することができ、好ましくは、0.
0005〜0.05重量%の範囲である。点鼻薬などの
鼻科用組成物である場合、ビタミンE類の配合量は、
0.001〜10重量%、好ましくは、0.05〜1重
量%である。
【0017】粘膜適用組成物中のキサンチン類とビタミ
ンE類との配合割合は、化合物の種類によって異なり、
通常、キサンチン類1重量部に対して、ビタミンE類
0.01〜5000重量部、好ましくは0.1〜500
0重量部、さらに好ましくは1〜750重量部、特に好
ましくは1〜500重量部である。本発明の組成物にお
いて、ビタミンE類のような脂溶性ビタミンを澄明な点
眼薬、洗眼薬や点鼻薬に配合する場合、ビタミンE類の
水溶液中での溶解性が著しく低いため可溶化剤をさらに
配合すること望ましい。
【0018】かかる可溶化剤は、その種類は特に制限さ
れないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油または硬化ヒマシ油、
ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド
縮合物、ポリオキシエチレンステロール・水素添加ステ
ロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸またはその
塩、レシチン誘導体等が挙げられ、好ましくはポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油ま
たは硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、特に好
ましくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油または硬化ヒマシ油で
ある。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わ
せて使用できる。可溶化剤を粘膜適用組成物に使用する
場合、その配合量は本発明の効果を妨げない可溶化有効
量とすることが望ましく、通常、ビタミンE量の0.1
〜30倍量、好ましくは、0.3〜10倍量程度であ
る。
【0019】本発明の粘膜適用組成物は、キレート剤を
組み合わせることによって、さらに安定性の高い組成物
を得ることができる。キレート剤としては、例えば、エ
デト酸(エチレンジアミン四酢酸,EDTA)、エチレ
ンジアミン二酢酸(EDDA)、ジエチレントリアミン
五酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エ
チレンジアミン三酢酸(HEDTA)、N−(2−ヒド
ロキシエチル)イミノ二酢酸(HIDA)、クエン酸、
酒石酸、リン酸類(ポリリン酸、ヘキサメタリン酸、メ
タリン酸)、コハク酸、トリヒドロキシメチルアミノメ
タン、ニトリロトリ酢酸、1−ヒドロキシエタン−1,
1−ジホスホン酸などが例示できる。これらのキレート
剤は、1種又は2種以上配合でき、薬理学的に又は生理
学的に許容される塩として使用してもよい。好ましいキ
レート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸
及びこれらの塩である。特に好ましくは、エチレンジア
ミン四酢酸またはその塩であり、例えばエチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム・二水和物(以下、エデト酸ナトリウムともい
う。)などがある。
【0020】キレート剤を粘膜適用組成物に配合する場
合、その組成物中の濃度は、通常、0.0001〜1重
量%、0.001〜0.5重量%、0.005〜0.3
重量%程度である。組成物中の配合割合は、通常、ビタ
ミンE類1重量部に対してキレート剤が0.01〜10
0重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
【0021】本発明の粘膜適用組成物は、前記キサンチ
ン類を配合することによって水性組成物中においてもビ
タミンE類が長期間にわたり安定に保持される点で有用
である。そして、この効果を利用するものであればその
使用用途は特に限定されず、医薬品、医薬部外品、化粧
品等の各種分野において利用することができる。例え
ば、点眼薬(コンタクトレンズ(CL)を装用中にも使
用することができる点眼薬を含む)、洗眼薬(コンタク
トレンズ(CL)を装用中にも使用することができる洗
眼薬を含む)、眼軟膏薬、コンタクトレンズ(CL)装
着液、コンタクトレンズ用剤(洗浄液、保存液、殺菌
液、マルチパーパスソリューションなど)、点鼻薬、鼻
洗浄液、口腔咽頭薬、含嗽薬などが挙げられる。なかで
も、ビタミンE類の効果が特に好適に発揮される水性組
成物である点眼薬や洗眼薬、点鼻薬等の眼粘膜または鼻
粘膜への粘膜適用組成物に有用である。
【0022】本発明の粘膜適用組成物は、本発明の効果
を妨げない限り、例えば、キサンチン類およびビタミン
E類に、種々の成分(薬理活性成分や生理活性成分を含
む)を組み合わせて含有してもよい。このような成分の
種類は特に制限されず、例えば、充血除去成分、α−ア
ドレナリン作動薬、抗炎症薬成分、抗ヒスタミン薬成分
又は抗アレルギー薬成分、収斂薬成分、抗菌薬又は殺菌
薬成分、高分子糖類又はその塩、ビタミン類、アミノ酸
類などが挙げられる。本発明において好適な成分として
は、例えば、次のような成分が例示できる。
【0023】充血除去成分:例えば、エピネフリン、エ
フェドリン、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、フェ
ニレフリン、メチルエフェドリン及びそれらの塩など α−アドレナリン作動薬:例えば、イミダゾリン誘導体
(ナファゾリン、テトラヒドロゾリンなど)、β−フェ
ニルエチルアミン誘導体(フェニレフリン、エピネフリ
ン、エフェドリン、メチルエフェドリンなど)、及びそ
れらの薬学上又は生理的に許容される塩(例えば、塩酸
ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾ
リン、硝酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン、
塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフ
ェドリンなどの無機酸塩;酒石酸水素エピネフリンなど
の有機酸塩など) 眼筋調節薬成分:アセチルコリンと類似した活性中心を
有するコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、メチル硫酸
ネオスチグミンなどの第4級アンモニウム化合物及びそ
れらの塩など 抗炎症薬成分:セレコキシブ(celecoxib)、ロフェコキ
シブ(rofecoxib)、インドメタシン、ジクロフェナク、
プラノプロフェン、ピロキシカム、メロキシカム(melo
xicam)、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、
グリチルリチン酸、リゾチーム、サリチル酸メチル、ア
ラントイン、および薬理学的に許容される塩(例えば、
塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、ジクロフェナクナト
リウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン
酸アンモニウム、塩化リゾチームなど)など 収斂薬成分:亜鉛及びそれらの塩(例えば、硫酸亜鉛、
乳酸亜鉛)など抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬
成分:例えば、ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、
ケトチフェン、エメダスチン、クレマスチン、アゼラス
チン、レボカバスチン、オロパタジン、クロモグリク
酸、トラニラスト、アンレキサノクス、メキタジン、ロ
ラタジン(loratadine)、フェキソフェナジン(fexofen
adine)、セチリジン(cetirizine)、イブジラスト、ス
プラタスト、ペミロラスト、及び薬理学的に許容される
塩(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イプロヘプ
チン、フマル酸ケトチフェン、フマル酸エメダスチン、
フマル酸クレマスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸レボカ
バスチン、塩酸オロパタジン、クロモグリク酸ナトリウ
ムなど)など 抗菌薬又は殺菌薬成分:例えば、スルホンアミド類(例
えば、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾー
ル、スルフイソミジン及び薬理学的に許容される塩(ス
ルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソミジンナ
トリウムなど)、アクリノール、第4級アンモニウム化
合物(例えば、ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、セ
チルピリジニウム)、及び薬理学的に許容される塩(塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチル
ピリジニウム、臭化セチルピリジニウムなど)、アルキ
ルポリアミノエチルグリシン、ニューキノロン剤(ロメ
フロキサシン、レボフロキサシン、シプロフロキサシ
ン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロフ
ロキサシンなど)、ビグアニド類(ポリヘキサメチレン
ビグアニド、クロルヘキシジン又はその塩など)、ベル
ベリン又はその塩、塩化ポリドロニウム、Glokill(商
品名、ローディア社製:例えばGlokill PQ)、ポリジア
リルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ[オキシエ
チレン(ジメチルイミニオ)エチレン−(ジメチルイミ
ニオ)エチレンジクロリド]、パラベン類(安息香酸メ
チル、アミノ安息香酸エチルなど)など ビタミン類:例えば、ビタミンA類[例えば、レチナー
ル、レチノール、レチノイン酸、カロチン、デヒドロレ
チナール、リコピン及びその薬理学的に許容される塩類
(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールな
ど)など]、ビタミンB類[例えば、チアミン、チアミ
ンジスルフィド、ジセチアミン、オクトチアミン、シコ
チアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロ
スルチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、
リボフラビン、フラビンアデニンジヌクレオチド、ピリ
ドキシン、ピリドキサール、ヒドロキソコバラミン、シ
アノコバラミン、メチルコバラミン、デオキシアデノコ
バラミン、葉酸、テトラヒドロ葉酸、ジヒドロ葉酸、ニ
コチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチニックアルコー
ル、パントテン酸、パンテノール、ビオチン、コリン、
イノシトール及びその薬理学的に許容されるこれらの塩
類(例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン、塩酸ジセチ
アミン、塩酸フルスルチアミン、酪酸リボフラビン、フ
ラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリド
キシン、リン酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサール
カルシウム、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキ
ソコバラミン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸
ナトリウムなど)など]、ビタミンC類[アスコルビン
酸及びその誘導体、エリソルビン酸及びその誘導体及び
その薬理学的に許容される塩類(例えば、アスコルビン
酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムなど)な
ど]、ビタミンD類[例えば、エルゴカルシフェロー
ル、コレカルシフェロール、ヒドロキシコレカルシフェ
ロール、ジヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロ
タキステロール及びその薬理学的に許容される塩類な
ど)など]、その他のビタミン類[例えば、カルニチ
ン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロチン酸、ルチ
ン、エリオシトリン、ヘスペリジン及びその薬理学的に
許容される塩類(塩化カルニチンなど)など] アミノ酸類:例えば、ロイシン、イソイロイシン、バリ
ン、メチオニン、トレオニン、アラニン、フェニルアラ
ニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アスパラギ
ン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン、グルタミン
酸、プロリン、チロシン、システイン、ヒスチジン、オ
ルニチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、グ
リシルグリシン、アミノエチルスルホン酸(タウリン)
及びその薬理学的に許容される塩類(例えばアスパラギ
ン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、塩酸シス
テインなど)など 糖類:単糖類(例えば、グルコースなど)、二糖類(例
えば、トレハロース、ラクトース、フルクトースな
ど)、オリゴ糖類(例えば、ラクツロース、ラフィノー
ス、プルランなど)、セルロース又はその誘導体(例え
ば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロー
スなど)、高分子糖類(例えば、コンドロイチン硫酸、
ヒアルロン酸など)およびその薬理学的に許容される塩
類(例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロ
ン酸ナトリウムなど)、糖アルコール類(例えば、マン
ニトール、キシリトール、ソルビトールなど)など 局所麻酔薬成分:リドカイン、オキシブプロカイン、ジ
ブカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチル、メプリ
ルカイン、及びそれらの塩(塩酸リドカイン、塩酸オキ
シブプロカインなど)など ステロイド成分:ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
及びそれらの塩など その他の成分:ポリビニルアルコール(完全又は部分ケ
ン化物)、ポリビニルピロリドンなど これらの成分の含有量は、製剤の種類、活性成分の種類
などに応じて選択でき、例えば、製剤全体に対して0.
0001〜30%、好ましくは、0.001〜10%程
度の範囲から選択できる。
【0024】より具体的には,粘膜適用組成物におい
て、各成分の含有量は、例えば、以下の通りである。
【0025】充血除去成分(血管収縮薬又は交感神経興
奮薬):例えば、0.0001〜0.5%、好ましく
は、0.0005〜0.3%、さらに好ましくは0.0
01〜0.1% 眼筋調節薬成分:例えば、0.0001〜0.5%、好
ましくは0.001〜0.1% 抗炎症薬成分又は収斂薬成分:例えば、0.0001〜
10%、好ましくは0.0001〜5% 抗ヒスタミン薬成分:例えば、0.0001〜10%、
好ましくは0.001〜5% 殺菌薬成分:例えば、0.001〜10%、好ましく
は、0.01〜10% ビタミン類:例えば、0.0001〜1%、好ましく
は、0.0001〜0.5% アミノ酸類:例えば、0.0001〜10%、好ましく
は0.001〜3% 糖類:例えば、0.0001〜5%、好ましくは0.0
01〜5%、さらに好ましくは0.01〜2% セルロース又はその誘導体又はそれらの塩:例えば、
0.001〜5%、好ましくは0.01〜1% 高分子糖類又はその塩:例えば、0.0001〜2%、
好ましくは0.01〜2%、さらに好ましくは0.01
〜1% ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール:例え
ば、0.001〜10%、好ましくは0.001〜5
%、さらに好ましくは0.01〜3%。
【0026】本発明の粘膜適用組成物は、ビタミンE類
の安定性を大きく改善できるので、この効果を利用する
ものであればその形態は特に限定されず、種々の担体
(水性担体、親水性担体、油性担体や、液状担体など)
と組み合わせて製剤化でき、目的に応じて種々の形態、
例えば、半固形剤、液剤などの様々な剤型で提供するこ
とができる。
【0027】本発明では、発明の効果を損なわない範囲
で、必要に応じて、その用途や形態に応じて常法に従っ
て様々な成分や添加物を任意に選択、または併用して使
用することが可能である。例えば、半固形剤や液剤の調
整に一般的に使用される担体(水、水性溶媒、水性また
は油性基剤など)、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、緩
衝剤、増粘剤、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、
等張化剤、抗酸化剤、嬌味剤、酸味剤、香料などの各種
添加剤を挙げることができる。なかでも溶解補助剤は、
本発明のキサンチン類の水性組成物中での溶解性を改善
し、安定な水性組成物(液状、懸濁状、エマルジョン
状、軟膏状、クリーム状等の形態をなす水性の組成物)
に好適な配合成分である。このような溶解補助剤として
は、例えば、安息香酸、クエン酸、アミノイソブタノー
ル、タウリン及びその塩、界面活性剤、プロピレングリ
コールなどの多価アルコールなどが挙げられる。
【0028】以下に本発明の粘膜適用組成物に使用され
る代表的な成分を例示するが、これらの成分に限定され
るものではない。
【0029】増粘剤:例えば、多糖類又はその誘導体
(アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、キャロ
ブガム、グアーガム、グアヤク脂、クインスシード、ダ
ルマンガム、トラガント、ベンゾインゴム、ローカスト
ビーンガム、カゼイン、寒天、アルギン酸、デキストリ
ン、デキストラン、カラギーナン、ゼラチン、コラーゲ
ン、ペクチン、デンプン、ポリガラクツロン酸、キチン
及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、エラスチ
ン、ヘパリン、ヘパリノイド、ヘパリン硫酸、ヘパラン
硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)、セラ
ミド、セルロース誘導体(メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセ
ルロース、セルロースなど)、ポリビニルアルコール
(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、
マクロゴール、ポリビニルメタアクリレート、ポリアク
リル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミ
ン、リボ核酸、デオキシリボ核酸など、及びその薬理学
的に許容される塩類など
【0030】界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレン
(POE)−ポリオキシプロピレン(POP)ブロック
コポリマー (例えば、ポロクサマー407、ポロクサマー2
35、ポロクサマー188 など)、モノラウリル酸POE(2
0)ソルビタン(ポリソルベート20) 、モノオレイン酸P
OE(20)ソルビタン (ポリソルベート80)などのPOE
ソルビタン脂肪酸エステル類、POE(60)硬化ヒマシ油
などのPOE硬化ヒマシ油、POE(9)ラウリルエーテ
ルなどのPOEアルキルエーテル類、POE(20)POP
(4)セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエー
テル類、POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPO
Eアルキルフェニルエーテル類などの非イオン性界面活
性剤;アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン
型、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの酢酸ベ
タイン型、イミダゾリン型などの両性界面活性剤;PO
E(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウムなどのPOE
アルキルエーテルリン酸及びその塩、ラウロイルメチル
アラニンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩、アル
キルエーテルカルボン酸塩、N−ココイルメチルタウリ
ンナトリウムなどのN−アシルタウリン塩、テトラデセ
ンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、ラウリル
硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、POE(3)ラウ
リルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキルエー
テル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などの陰イオ
ン界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル4級アンモ
ニウム塩(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム
など)、アルキルピリジニウム塩(塩化セチルピリジニ
ウム、臭化セチルピリジニウムなど)などの陽イオン界
面活性剤などが挙げられる。なお、括弧内の数字は付加
モル数を示す。
【0031】防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、パラ
オキシ安息香酸エステル(パラオキシ安息香酸メチル、
パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピ
ル、パラオキシ安息香酸ブチルなど)、アクリノール、
塩化メチルロザニリン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベ
ンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピ
リジニウム、クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンビ
グアニド、アルキルポリアミノエチルグリシン、ベンジ
ルアルコール、フェネチルアルコール、クロロブタノー
ル、イソプロパノール、エタノール、フェノキシエタノ
ール、イオウ、リン酸ジルコニウムの銀、亜鉛、酸化亜
鉛などの担持体、銀亜鉛アルミノケイ酸塩、マーキュロ
クロム、チメロサール、ポビドンヨード、デヒドロ酢
酸、クロルキシレノール、クレゾール、クロロフェン、
フェノール、レゾルシン、オルトフェニルフェノール、
イソプロピルメチルフェノール、チモール、ヒノキチオ
ール、スルファミン、リゾチーム、ラクトフェリン、ト
リクロサン、8−ヒドロキシキノリン、ウンデシレン
酸、カプリル酸、プロピオン酸、安息香酸、プロピオン
酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナト
リウム、ソルビン酸トリクロカルバン、ハロカルバン、
チアベンダゾール、ポリミキシンB、5−クロロ−2−
メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−
4−イソチアゾリン−3−オン、ポリリジン、過酸化水
素、塩化ポリドロニウム、Glokill(商品名、ローディ
ア社製:例えばGlokill PQ)、ポリジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド、ポリ[オキシエチレン(ジメチ
ルイミニオ)エチレン−(ジメチルイミニオ)エチレン
ジクロリド]など、及びその薬理学的に許容される塩類
など pH調整剤:例えば、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポ
リリン酸、ホウ酸など)、有機酸(乳酸、酢酸、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、シュウ酸、グルコン
酸、フマル酸、プロピオン酸、酢酸、アスパラギン酸、
イプシロン−アミノカプロン酸、グルタミン酸、アミノ
エチルスルホン酸など)、グルコノラクトン、酢酸アン
モニウム、無機塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウムなど)、有機塩基(モノエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、トリイソプロパノールアミン、リジンな
ど)、ホウ砂、及びその薬理学的に許容される塩類など 等張化剤:例えば、グリセリン、プロピレングリコール
などの多価アルコール、糖類(ブトウ糖,マンニトー
ル,ソルビトールなど)など 無機塩類:例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カルシウム、
硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素
二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、チオ硫酸ナトリ
ウム、酢酸ナトリウムなど さらに、必要に応じて香料又は清涼化剤(例えば、メン
トール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、ユー
カリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケ
イヒ油、ローズ油、ペパーミント油など)などを加える
ことができる。
【0032】本発明の粘膜適用組成物は、必要に応じ
て、生体に許容される範囲内のpH及び/又は浸透圧に
調節する必要がある。pHは、通常5.0〜9.0、好ましく
は5.5〜9.0、特に好ましくは5.5〜8.5である。
【0033】浸透圧は、100〜1200mOsm、好
ましくは100〜600mOsm、特に好ましくは15
0〜400mOsm程度であり、生理食塩液に対する浸
透圧比は、通常、0.3〜4.1、好ましくは0.3〜
2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度である。p
Hや浸透圧の調節は、緩衝剤、前記pH調整剤、等張化
剤、塩類などを用いて行うことができる。
【0034】緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩
衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、イプ
シロン−アミノカプロン酸、アスパラギン酸塩などが挙
げられる。好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩
衝剤、炭酸緩衝剤及びクエン酸緩衝剤である。特に好ま
しい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤またはリン酸緩衝剤であ
る。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸アルカリ金属塩、ホ
ウ酸アルカリ土類金属塩などのホウ酸塩が挙げられる。
リン酸緩衝剤としては、リン酸アルカリ金属塩、リン酸
アルカリ土類金属塩などのリン酸塩が挙げられる。ま
た、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤として、ホウ酸塩又
はリン酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的には、
ホウ酸又はその塩 (ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カ
リウム、メタホウ酸カリウムなど) 、リン酸又はその塩
(リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リ
ン酸二水素カリウムなど)、炭酸又はその塩(炭酸水素
ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、クエン酸又はその
塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなど)が挙
げられる。緩衝剤として、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝
剤を用いる場合、本発明の粘膜適用組成物中におけるこ
れらの緩衝剤の濃度は、例えば、0.0001〜10.
0重量%程度である。
【0035】本発明の粘膜適用組成物は、公知の方法に
より製造できる。半固形剤、液剤は、基剤と各成分とを
混合し、調整できる。より具体的には、例えば点眼薬で
あれば、蒸留水又は精製水及び添加剤を用いてビタミン
E類とキサンチン類とを溶解させ、所定の浸透圧及びp
Hに調整し、必要により無菌環境下ろ過滅菌処理し製造
できる。容器はピロー包装を施し、脱酸素剤の封入ある
いは窒素置換を行うと、更に好適である。
【0036】また、本発明は、ビタミンE類含有する水
性組成物に関して、そのビタミンE類の安定性を改善す
る方法である。かかる方法は、ビタミンE類を含有する
水性組成物に、前記キサンチン類を配合することによっ
て達成することができる。なお、配合するキサンチン類
の種類、配合割合、及び配合方法等は、本発明の粘膜適
用組成物に関する前述の記載に従って行うことができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明の粘膜適用組成物は、キサンチン
類とビタミンE類とを組み合わせているので、水性組成
物中であってもビタミンE類が安定性が顕著に改善され
るという効果を有する。このため、ビタミンE類を長期
安定的に保持された粘膜適用組成物を提供することがで
きる。したがって、本発明の粘膜適用組成物は、点眼
薬、洗眼薬、眼軟膏薬、コンタクトレンズ装着液、コン
タクトレンズ用剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパ
ーパスソリューションなど)、点鼻薬、鼻洗浄液、口腔
咽頭薬、含嗽薬などに利用することができる。
【0038】さらに、ビタミンE類をキサンチン類が長
期にわたり安定化する本発明の方法は、医薬品や医薬部
外品以外にも広く水性組成物における安全性を改善する
ことができるため、各種用途に使用される各種形態の水
性組成物の調整に有用である。
【0039】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
【0040】実施例1〜実施例39 下記表1〜表6に示す組成により、点眼薬、洗眼薬、コ
ンタクトレンズ用剤、点鼻薬または鼻洗浄液を調製し
た。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】試験例1 カフェインによるビタミンE類
の安定性 カフェインによるビタミンE類の長期安定性を試験する
ため、表に示す各種の試験液をガラスアンプルに充填
し、封入した。そして、これらの試験液を70℃の恒温室
に14日間保管した。14日間保管後に、高速液体クロ
マトグラフ法を用い、各試験液中の酢酸dl−α−トコフ
ェロールの残存量を288nmのUV吸収にて測定した。測定
に使用したカラムは、長さ150mm、直径4.6mm(商品名CHE
MCOSORB C87μm、ケムコ株式会社製)、カラム温度は40
℃、移動相には、メタノールを用いた。残存量から残存
率を算出し結果を表7に示す。
【0048】
【表7】
【0049】試験の結果、酢酸dl−α−トコフェロー
ルとともにカフェインを配合した本願発明の実施例で
は、70℃で14間保管後の残存率が増加していた。し
たがって、酢酸dl−α−トコフェロールの長期安定性
が顕著に改善されていることが確認された。また、酢酸
dl−α−トコフェロールの長期安定化効果はカフェイ
ンの濃度依存的に認められた。したがって、カフェイン
などのキサンチン誘導体がビタミンE類の長期安定性を
顕著に改善することが示された。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なっていても
    よく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキ
    ル基を示す)で表される化合物及びこれらの塩よりなる
    群から選択されるいずれか少なくとも1つの化合物と、
    ビタミンE類とを含有する粘膜適用組成物。
  2. 【請求項2】 式(1)で表される化合物が、カフェイ
    ン、テオフィリン、テオブロミン、ジプロフィリン、プ
    ロキシフィリン、ペントキシフィリンである請求項1に
    記載の粘膜適用組成物。
  3. 【請求項3】 式(1)で表される化合物が、カフェイ
    ンである請求項1または2に記載の粘膜適用組成物。
  4. 【請求項4】 ビタミンE類1重量部に対して、式
    (1)で表される化合物及びこれらの塩よりなる群から
    選択されるいずれか少なくとも1つの化合物を1〜50
    00重量部の割合で含有する請求項1乃至3のいずれか
    に記載の粘膜適用組成物。
  5. 【請求項5】 可溶化剤をさらに含む請求項1乃至4の
    いずれかに記載の粘膜適用組成物。
  6. 【請求項6】 水性組成物である請求項1乃至5のいず
    れかに記載の粘膜適用組成物。
  7. 【請求項7】 点眼薬、洗眼薬、点鼻薬、鼻洗浄液であ
    る請求項1乃至6のいずれかに記載の粘膜適用組成物。
  8. 【請求項8】 ビタミンE類を含有する水性組成物に、
    式(1) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なっていても
    よく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキ
    ル基を示す)で表される化合物及びこれらの塩よりなる
    群から選択されるいずれか少なくとも1つの化合物を配
    合することによって、ビタミンE類の安定性を改善する
    方法。
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