JP2014210638A - カード搬送装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 カードの搬送中における、擦れによる外観不良を低減することを可能とするカード搬送装置を提供する。
【解決手段】 積層した状態から１枚ずつカードを供給する供給部１０と、搬送方向に沿って所定の間隔で貫通孔が設けられた複数の搬送ベルト２０ａ、２０ｂと、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの下方に設置され、その上面に、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの搬送方向に沿って吸着孔３１が設けられた吸着部３０と、搬送ベルト２０ａ、２０ｂにより搬送されたカードＫを排出する排出部４０と、を有する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、搬送中に付ける傷を最小限に抑えながら、カードを搬送するための技術に関する。

従来、クレジットカード、キャッシュカード等、様々なカードの製造・検査工程において、カードを搬送することが行われている。搬送の際、カードの傾斜や平行ずれを起こさないようにする技術も開発されている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０００−９５３８０号公報

しかしながら、上記特許文献１に示した技術では、搬送中のカード同士の擦れが生じてしまうという問題がある。

そこで、本発明は、カードの搬送中における、擦れによる外観不良を低減することを可能とするカード搬送装置を提供することを課題とする。

上記課題を解決するため、本発明は、積層した状態から１枚ずつカードを供給する供給部と、搬送方向に沿って所定の間隔で貫通孔が設けられた複数の搬送ベルトと、前記搬送ベルトの下方に設置され、その上面に、前記搬送ベルトの搬送方向に沿って吸着孔が設けられた吸着部と、前記搬送ベルトにより搬送されたカードを排出する排出部と、を有することを特徴とするカード搬送装置を提供する。

本発明によれば、貫通孔が設けられた搬送ベルトを用い、貫通孔を介して吸着部により吸引を行いながら、カードの搬送を行うようにしたので、カードの搬送中における、擦れによる外観不良を低減することを可能とする。

また、本発明は、前記吸着部の上面には、前記各搬送ベルトにより覆われる範囲に、前記吸着孔が設けられていることを特徴とする。本発明によれば、吸着部の上面において、搬送ベルトにより覆われる範囲に吸着孔を設けるようにしたので、吸引力を効率的に利用してカードの搬送を行うことが可能となる。

また、本発明は、前記吸着部は、各搬送ベルトと同数設けられ、各搬送ベルトにより覆われる範囲に、前記吸着孔が位置するように配置されていることを特徴とする。本発明によれば、吸着部を複数備え、各吸着部を、各搬送ベルトにより覆われる範囲に設置するようにしたので、吸着部設置部分の省スペース化を図ることが可能となる。

本発明によれば、カードの搬送中における、擦れによる外観不良を低減することが可能となる。

本発明の一実施形態に係るカード搬送装置の概略斜視図である。 搬送ベルト２０ａ、２０ｂ部分、および吸着部３０部分の上面図である。 カード搬送装置における搬送ベルト２０ａ、２０ｂおよび吸着部３０部分の側面図である。

以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
＜１．装置構成＞
図１は、本発明の一実施形態に係るカード搬送装置の概略斜視図である。図１において、１０はカードの供給部、２０ａ、２０ｂは搬送ベルト、３０は吸着部、４０はカードの排出部、Ｋは搬送対象のカードである。図１中、白抜きで示す矢印は、カードの流れ方向（搬送方向）を示している。

図１において供給部１０は、カードＫを下方に吸引する吸引部１０ａを備え、搬送対象であるカードＫを供給する。搬送ベルト２０ａ、２０ｂは、２本で１組であり、供給部１０から供給されたカードＫを搬送する。吸着部３０は、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの下方に設置され、搬送ベルト２０ａ、２０ｂに形成された貫通孔を通してカードＫを吸引する。排出部４０は、搬送ベルト２０ａ、２０ｂにより搬送されたカードＫを積み重ねて蓄積する。

供給部１０としては、公知のカード供給機構を採用することができる。本実施形態では、枠内に鉛直方向に積み重ねたカードＫを下方から吸引部１０ａが吸引し、所定の位置まで吸引された状態で、横方向から搬送ベルト２０ａ、２０ｂ側に押し出すことにより、搬送ベルト２０ａ、２０ｂにカードＫを供給する。

搬送ベルト２０ａ、２０ｂは、公知の材質により構成することができる。搬送ベルト２０ａ、２０ｂを構成する公知の材質として、本実施形態では、ゴムや樹脂等の弾性を有する材質を採用している。吸着部３０としては、チャンバーに吸引孔を有するとともにノズルが接続され、ノズルからの吸引力によりチャンバー外部に対して、吸引孔からの吸引力を発生させる公知の吸着機構を採用することができる。

排出部４０としては、公知のカード排出機構を採用することができる。本実施形態では、カードを積載可能なラックがレールに設置され、カードの積載枚数が増えるに従い、ラックがレールを下方に移動することにより、多数のカードを積載する。

搬送ベルト２０ａ、２０ｂは、実際には、複数のローラに掛けられた無端ベルトであるが、図１は概略図であるため、図１においては、カードＫを搬送する上側部分だけを示している。また、後述するように、吸着部３０は、搬送ベルト２０ａ、２０ｂに囲まれた部分に設置されている。

なお、図１においては、説明の便宜上、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの長さが比較的短く、ただカードＫが搬送されるだけの状態で示しているが、実際には、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの長さもより長く、多くのカードＫを搬送できるようになっている。また、実際には、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの上方には、カメラ等が設置されており、カードＫを撮影して、カードＫに不良があるか否かを確認する検査装置等と組み合わせて利用される。

図２（ａ）は、カード搬送装置における搬送ベルト２０ａ、２０ｂ部分の上面図である。図２（ａ）において、２０ａ、２０ｂは搬送ベルト、２１ａ、２１ｂは貫通孔、Ｋはカードを示している。図２（ａ）に示すように、搬送ベルト２０ａには所定の間隔で貫通孔２１ａが形成されており、搬送ベルト２０ｂには所定の間隔で貫通孔２１ｂが形成されている。

搬送ベルト２０ａの貫通孔２１ａ、搬送ベルト２０ｂの貫通孔２１ｂは、上記所定の間隔として、ともに貫通孔の中心と中心の距離が最低でも４ｍｍ以上となるように形成されている。貫通孔は、略円形であり、その直径は１ｍｍ以下である。また、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの幅は５ｍｍであり、搬送ベルト２０ａと搬送ベルト２０ｂの間隔は、７６ｍｍである。

上記の数値は、カードＫがＪＩＳサイズ（８５．６×５４．０ｍｍ）、またはサイバネサイズ（８５．６×５７．０ｍｍ）であって、カードＫの厚さが０．１８８〜０．８ｍｍ、カードＫの重さが１ｇ〜２ｇである場合のものである。カードのサイズ、厚さ、重さ等、カードの条件が異なる場合は、それに応じた数値で搬送ベルト２０ａ、２０ｂの幅および設置間隔、貫通孔２１ａ、２１ｂの形成間隔等が設計されることになる。

図２（ｂ）は、カード搬送装置における吸着部３０部分の上面図である。すなわち、図２（ｂ）は、図２（ａ）と同一の視点で、搬送ベルト２０ａ、２０ｂおよびカードＫを取り除いた状態を示している。図２（ｂ）において３０は吸着部、３１は吸着孔を示している。また、図面左右方向の２本の破線Ｈ１、Ｈ２は、それぞれ吸着部３０の上面と対向する搬送ベルト２０ａ、２０ｂの位置を表すため、便宜上設けた線であり、現実の吸着部３０には存在しない。吸着部３０の上面には、カードの搬送方向に平行に所定の間隔で吸着孔３１が形成されている。

吸着部３０上面の吸着孔３１は、上記所定の間隔として、中心と中心の距離が最低でも３ｍｍ以上となるように形成されている。したがって、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの貫通孔２１ａ、２１ｂよりも狭い間隔で形成されている。また、吸着部３０上面の吸着孔３１は、貫通孔２１ａ、２１ｂと同様、略円形であり、その直径は１ｍｍ以下である。吸着孔３１は、吸着部３０上面において、搬送方向の端部と仮想の破線Ｈ１の間、搬送方向の端部と仮想の破線Ｈ２の間に形成される。これにより、吸着孔３１は、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの下部に位置することになり、吸着部３０の吸引力を、吸着孔３１、貫通孔２１ａ、２１ｂを介して搬送ベルト２０ａ、２０ｂ上のカードＫに伝えることができる。

図３は、カード搬送装置における搬送ベルト２０ａ、２０ｂおよび吸着部３０部分の側面図である。図３において、２０ａ、２０ｂは搬送ベルト、３０は吸着部、２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄは搬送ローラを示している。図３に示すように、搬送ベルト２０ａ、２０ｂは、搬送ローラ２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄに掛けられた無端ベルトとなっている。搬送ローラ２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄは、図示しないフレームに設置された軸に回転可能に設置されている。なお、搬送ローラ２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄに付された矢印は回転方向を示している。搬送ローラ２２ａ、２２ｄが図中反時計回り、搬送ローラ２２ｂ、２２ｃが図中時計回りに回転することにより、搬送ベルト２０ａ、２０ｂは、カードＫを載せた部分が図面左方向に移動する。

次に、具体的な、カード搬送装置の処理動作について説明する。まず、図１に示したように、カードを積んだ状態で供給部１０の枠内に投入する。そして、カード搬送装置の起動する。起動されると、供給部１０の吸引部１０ａが、カードＫを１枚ずつ吸引した後、カードＫを搬送ベルト２０ａ、２０ｂ上に移動させる。

カード搬送装置が起動されると、図３に示した搬送ローラ２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄが回転するため、これに掛けられた搬送ベルト２０ａ、２０ｂが、搬送方向に移動する。これにより、搬送ベルト２０ａ、２０ｂに載せられたカードＫは、搬送方向に搬送される。

カードの搬送の際、図２（ｂ）に示した吸着部３０の吸引力が、吸着部３０上面の吸着孔３１、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの貫通孔２１ａ、２１ｂを介して搬送ベルト２０ａ、２０ｂ上に置かれたカードＫに伝えられる。これにより、カードＫは、搬送ベルト２０ａ、２０ｂに吸着されるような状態となる。このため、カードＫは、搬送ベルト２０ａ、２０ｂ上で、揺れたり、跳ねたりすることがなくなるので、カードＫが互いに接触し、表面が擦れるのを防止することができる。

＜２．変形例等＞
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、吸着部３０上面に搬送ベルト２０ａ、２０ｂに沿って吸着孔３１を２列に形成するようにしたが、搬送ベルト２０ａ、２０ｂに沿って２つの吸着部を設けるようにしても良い。

２つの吸着部を設ける場合の、吸着部の上面図を図２（ｃ）に示す。図２（ｃ）は、図２（ｂ）と同様、図２（ａ）と同一の視点で、搬送ベルト２０ａ、２０ｂおよびカードＫを取り除いた状態を示している。図２（ｃ）において３０ａ、３０ｂは吸着部、３１ａ、３１ｂは吸着孔を示している。吸着部３０ａの上面には、カードの搬送方向に平行に所定の間隔で吸着孔３１ａが形成されており、吸着部３０ｂの上面には、カードの搬送方向に平行に所定の間隔で吸着孔３１ｂが形成されている。２つの吸着部３０ａ、３０ｂは、それぞれ幅方向（搬送方向と垂直な方向）が搬送ベルト２０ａ、２０ｂより、若干大きくなっている。例えば、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの幅が５ｍｍの場合、吸着部３０ａ、３０ｂの幅は、７ｍｍである。

吸着部３０ａ上面の吸着孔３１ａ、吸着部３０ｂ上面の吸着孔３１ｂは、上記所定の間隔として、吸着部３０上面の吸着孔３１と同様、中心と中心の距離が最低でも３ｍｍ以上となるように形成されている。したがって、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの貫通孔２１ａ、２１ｂよりも狭い間隔で形成されている。また、吸着部３０ａ上面の吸着孔３１ａ、吸着部３０ｂ上面の吸着孔３１ｂは、貫通孔２１ａ、２１ｂと同様、略円形であり、その直径は１ｍｍ以下である。吸着部３０ａ、３０ｂが、搬送ベルト２０ａ、２０ｂの下部に設置されることにより、吸着部３０ａ、３０ｂの吸引力を、吸着孔３１ａ、３１ｂ、貫通孔２１ａ、２１ｂを介して搬送ベルト２０ａ、２０ｂ上のカードＫに伝えることができる。

また、上記実施形態では、搬送ベルトを２０ａと２０ｂの２本設置するようにしたが、２本以上であっても良い。ただし、最も外側の搬送ベルトに、カードＫの搬送方向に平行な端が位置するように設置する。

１０・・・供給部
１０ａ・・・吸引部
２０ａ、２０ｂ・・・搬送ベルト
２１ａ、２１ｂ・・・貫通孔
２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、２２ｄ・・・搬送ローラ
３０、３０ａ、３０ｂ・・・吸着部
３１、３１ａ、３１ｂ・・・吸着孔
４０・・・排出部
Ｋ・・・カード

Claims (3)

1. 積層した状態から１枚ずつカードを供給する供給部と、
   搬送方向に沿って所定の間隔で貫通孔が設けられた複数の搬送ベルトと、
   前記搬送ベルトの下方に設置され、その上面に、前記搬送ベルトの搬送方向に沿って吸着孔が設けられた吸着部と、
   前記搬送ベルトにより搬送されたカードを排出する排出部と、
   を有することを特徴とするカード搬送装置。
2. 前記吸着部の上面には、前記各搬送ベルトにより覆われる範囲に、前記吸着孔が設けられていることを特徴とする請求項１に記載のカード搬送装置。
3. 前記吸着部は、各搬送ベルトと同数設けられ、各搬送ベルトにより覆われる範囲に、前記吸着孔が位置するように配置されていることを特徴とする請求項１に記載のカード搬送装置。