(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態における通信システムの構成を示す概略構成図である。同図の通信システムはLTE−Aシステムを想定しており、セルを構成する基地局装置(基地局、送信局、下りリンク送信装置、上りリンク受信装置、eNodeB)101と端末装置(移動局、受信局、上りリンク送信装置、下りリンク受信装置、移動端末、UE;User Equipment)102とを含んで構成される。送信される下りリンク送信信号103に対してプレコーダを適応的に制御するに際し、端末装置102は基地局101から送信される下りリンク送信信号103に含まれる下りリンク参照信号(RS:Reference Signal)を参照して、好適なプレコーダ(Preferred Precoder)を指定する複数の部分プレコーダ情報を計算し、上りリンクのチャネル104を介して、それぞれ周期的に基地局101に報告する。ここでは、部分プレコーダ情報PI(Precoder Information)として、部分プレコーダ情報1(PI1)および部分プレコーダ情報2(PI2)を報告する場合について説明する。好適なプレコーダとしては、例えば、下りリンクの伝搬路を考慮した上で、下りリンクの受信信号電力が大きくなるようなプレコーダを算出するという方法などを用いることができる。
図2は、本実施形態に係る下りリンクの無線フレーム構成の一例を示している。下りリンクはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)アクセス方式が用いられる。下りリンクでは、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH;Physical Downlink Control Channel)、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH;Physical Downlink Shared Channel)などが割り当てられる。また、PDSCHの一部に九台リンク参照信号(RS;Reference Signal)が多重される。下りリンクの無線フレームは、下りリンクのリソースブロック(RB;Resource Block)ペアから構成されている。この下りリンクのRBペアは、下りリンクの無線リソースの割り当てなどの単位であり、予め決められた幅の周波数帯(RB帯域幅)及び時間帯(2個のスロット=1個のサブフレーム)からなる。1個の下りリンクのRBペアは、時間領域で連続する2個の下りリンクのRB(RB帯域幅×スロット)から構成される。1個の下りリンクのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアから構成され、時間領域において7個のOFDMシンボルから構成される。物理下りリンク制御チャネルは、端末装置識別子、下りリンク共用チャネルのスケジューリング情報、上りリンク共用チャネルのスケジューリング情報、変調方式、符号化率、再送パラメータなどの下りリンク制御情報が送信される物理チャネルである。
図3は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレーム構成の一例を示している。上りリンクはSC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)方式が用いられる。上りリンクでは、物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)、物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)などが割り当てられる。また、PUSCHやPUCCHの一部に、上りリンク参照信号が割り当てられる。上りリンクの無線フレームは、上りリンクのRBペアから構成されている。この上りリンクのRBペアは、上りリンクの無線リソースの割り当てなどの単位であり、予め決められた幅の周波数帯(RB帯域幅)及び時間帯(2個のスロット=1個のサブフレーム)からなる。1個の上りリンクのRBペアは、時間領域で連続する2個の上りリンクのRB(RB帯域幅×スロット)から構成される。1個の上りリンクのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアから構成され、時間領域において7個のSC−FDMAシンボルから構成される。
図4は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。なお、ここでいうフィードバックモードは、端末装置から基地局装置にフィードバックする受信品質情報のコンテンツの組み合わせ、それぞれのコンテンツの生成方法、およびそれぞれのコンテンツのフィードバック方法などを含む。図4に示したフィードバックモード1は後方互換フィードバックモード(第1のフィードバックモード)であり、下りリンク帯域幅(あるいは下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅)単位の報告を行うモードである。このフィードバックモード1では、周期的にRI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、CQI(Channel Quality Indicator)の報告を行う。ここでRIは空間多重数を示す指標(好適な空間多重数を指定するランク指標)であり、PMIは好適なプレコーディング行列を示す指標(好適なプレコーダを指定するプレコーダ情報)であり、CQIは所定の通信品質を保持するための伝送レートを示す指標(好適な伝送レートを指定する受信品質指標)である。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、下りリンク帯域幅に対するCQIであるW−CQI(Wideband−CQI)と下りリンク帯域幅に対するPMIであるW−PMI(Wideband−PMI)をフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックする。
ここで、nfは各無線フレームに振られたシステムフレーム番号、nsは無線フレーム内の各スロットに降られたスロット番号であり、NP、MRI、NOFFSET、CQI、NOFFSET、RIは所定の値である。また、ns/2に付加されている括弧は床関数であり、modは剰余関数である。
図4に示したフィードバックモード1では、W−CQIおよびW−PMIは、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトした(オフセットされた)サブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIおよびW−PMIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIおよびW−PMIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。
図5は、本実施形態に係るサブバンド構成の一例を示している。複数の隣接するRBの帯域幅をまとめてサブバンドを構成し、複数のサブバンドをまとめてBP(Bandwidth Part)を構成する。図5に示した構成図では、下りリンク帯域幅にS個のサブバンドおよびJ個のBPが配置される。
図6は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図6に示したフィードバックモード2は後方互換フィードバックモードであり、下りリンク帯域幅(あるいは下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅)単位およびBP単位の報告を行うモードである。このフィードバックモード2では、周期的にRI、PMI、CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、下りリンク帯域幅に対するCQIであるW−CQIと下りリンク帯域幅に対するPMIであるW−PMIをフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックする。また、W−CQIを報告する合間に、部分帯域幅に対するCQIであるS−CQI(Subband−CQI)を報告する。
ここで、nfは各無線フレームに振られたシステムフレーム番号、nsは無線フレーム内の各スロットに降られたスロット番号であり、NP、MRI、NOFFSET、CQI、NOFFSET、RI、Hは所定の値である。
図6に示したフィードバックモード2では、W−CQIおよびW−PMIは、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIおよびW−PMIの周期のMRI倍であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIおよびW−PMIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。S−CQIは、W−CQIの報告周期であるH・NPサブフレームの期間に、NPの周期でJ・K回報告される。ここで、H=J・K+1であり、JはBP数、Kは所定の値である。J・K回報告されるS−CQIのそれぞれは、BPを代表するCQIである。J個のBPにおけるCQIを、周波数の低いBPにおけるCQIから順次報告し、下りリンク帯域幅を網羅するようにJ回の報告が行われる。さらに、J回の報告をKサイクル繰り返すことにより、H・NPサブフレームの期間にJ・K回の報告が行われる。
図7は、本実施形態に係るプロシージャの一例を示している。図7に示したプロシージャは、フィードバックモード1あるいはフィードバックモード2におけるプロシージャの一例である。まず、基地局はRRC(Radio Resource Control)シグナリングを介して、端末装置におけるフィードバックのパラメータを設定し、周期的なフィードバックを指示する(ステップS701)。周期的なフィードバックを指示された端末装置は、設定されたフィードバックのパラメータに従いRI(ステップS702)、W−PMI(ステップS703)、W−CQI(ステップS704)をそれぞれ周期的に基地局装置に報告する。フィードバックモード2の場合は、されにS−CQIを周期的に報告する(ステップS705)。ここで、W−CQIあるいはS−CQIを報告するサブフレームとRIを報告するサブフレームとが同じサブフレームになる場合が生じる。この場合、W−CQIあるいはS−CQIを報告せずにRIを報告する。また、ステップ701におけるRRCシグナリングで、RIあるいはW−PMIをフィードバックしないように設定することも可能である。その場合は、端末装置はCQIのみを報告する。
図8は、CQIの報告に関するパラメータテーブルの一例を示している。図8に示したパラメータテーブルは、W−CQIの報告に関するパラメータテーブルである。基地局装置と端末装置は、予めパラメータテーブルを共有しておく。基地局装置は、複数の端末装置間でのフィードバックリソースのスケジューリングあるいは端末装置毎の受信電力値の推移などに基づいて、任意の端末装置に適したW−CQIあるいはW−PMIの周期およびオフセット値からNPおよびNOFFSET、CQIを算出し、パラメータテーブルを用いて、算出したNPおよびNOFFSET、CQIに対応するICQI(プレコーダ情報を報告する周期を指定する第1のパラメータ)を選択して端末装置に設定する。なお、ここではICQIは10ビット(1024種類)の指標として説明する。ICQIを設定された端末装置は、設定されたICQIとパラメータテーブルとを用いて、NPおよびNOFFSET、CQIを取得し、取得したNPおよびNOFFSET、CQIを用いてW−CQIおよびW−PMIを報告するサブフレームを決定し、W−CQIおよびW−PMIを報告する。
図9は、RIの報告に関するパラメータテーブルの一例を示している。CQIの報告に関するパラメータテーブルと同様、基地局装置と端末装置は、予めパラメータテーブルを共有しておく。基地局装置は、複数の端末装置間でのフィードバックリソースのスケジューリングあるいは端末装置毎の受信電力値の推移などに基づいて、任意の端末装置に適したRIの周期およびオフセット値からMRIおよびNOFFSET、RIを算出し、パラメータテーブルを用いて、算出したMRIおよびNOFFSET、RIに対応するIRIを選択して端末装置に設定する。なお、ここではIRIは10ビット(1024種類)の指標として説明する。IRIを設定された端末装置は、設定されたIRIとパラメータテーブルとを用いて、MRIおよびNOFFSET、RIを取得し、取得したMRIおよびNOFFSET、RIとICQIから得られたNPおよびNOFFSET、CQIとを用いてRIを報告するサブフレームを決定し、RIを報告する。
次に、複数の部分プレコーダ情報PIを報告する拡張フィードバックモード(第2のフィードバックモード)について説明する。ここでは、部分プレコーダ情報PIとして、部分プレコーダ情報1(PI1)および部分プレコーダ情報2(PI2)を報告する場合について説明する。また、拡張フィードバックモードでは、後方互換フィードバックモードにおけるPMIはフィードバックしなくてもよいため、以下ではPMIをフィードバックしない場合について説明する。なお、拡張フィードバックモードにおいてもPMIをフィードバックするようにしてもよい。
図10は、本実施形態に係る部分プレコーダ情報のコードブックの一例である。このコードブックのサイズは16であり、PI1として4ビットで表すことができるインデクスiを指定することにより、iに対応するW1 iが一意に決定する。
図11は、本実施形態に係るコードブックの一例である。このコードブックのサイズは4であり、PI2として2ビットで表すことができるインデクスjを指定することにより、jに対応するW2 jが一意に決定する。
なお、図10および図11に示したコードブックは一例であり、この他のコードブックを用いることもできる。例えば、図10および図11に示したコードブックのコードブックサイズとは異なるコードブックサイズのコードブックを用いるもできる。
拡張フィードバックモードでは、好適なプレコーダをPI1が示すW1 iとPI2が示すW2 jとを用いて指定することができる。ここで、好適なプレコーダとしては、例えば、下りリンクの伝搬路を考慮した上で、下りリンクの受信信号電力、下りリンクの受信品質、下りリンクの伝送レートが大きくなるようなプレコーダを採用することができる。
より具体的には、好適なプレコーダFをF=A(i)B(j)と表現するようにシステムで取り決めておき、PI1としてiを、PI2としてjを報告する。ここで、Fはレイヤ数×アンテナポート数のサイズの行列であり、AおよびBは所定のサイズの行列である。ただし、ここでいう行列とは、ベクトルあるいはスカラーを含む概念である。AおよびBとしては、例えば以下のようなにi、jを指定することにより一意に決まる任意の行列を用いることができる。
(1)A(i)=W1 i、B(j)=V1+V2W2 jとする。ここで、V1とV2は0と1の要素からなる所定の行列、Wiは所定のコードブックで指定される行列、φjは所定のコードブックで指定されるスカラーである。
(2)A(i)=W1 i、B(j)=W2 jとする。ここで、WiおよびΦjは所定のコードブックで指定される行列である。
(3)A(i)=[W1 i W1 i]、B(j)= W2 jとする。ここで、WiおよびΦjは所定のコードブックで指定される行列である。
(4)A(i)=K(U、W1 i)、B(j)=[I W2 j T]Tとする。ここで、Uは所定の行列、Iは単位行列、W1 iおよびW2 jは所定のコードブックで指定される行列である。また、K(X、Y)は行列Xと行列Yとのクロネッカー積、XTは行列Xの転置行列を表す演算子である。
このように、PI1とPI2とを用いて表現する好適なプレコーダとは、PI1が表現するプレコーダとPI2が表現するプレコーダとを結合したプレコーダとしても表現することができる。なお、ここではプレコーダの結合として、F=A(i)B(j)と表現するようにシステムで取り決めておく場合について説明するが、F=B(i)A(j)やF=K(A(i)、B(j))と表現するような場合など、その他のプレコーダの結合方法をシステムで取り決めておいても同様の効果を得ることができる。
図12は、本実施形態に係るプレコーディング処理の概念図である。ここでは、アンテナポート数が4、レイヤ数が2であり、F=W1 iW2 jの場合について説明する。PI1が表すプレコーダであるW1 iにより各レイヤの各アンテナポートにおける信号点は変位(ここでは0から2πの範囲で位相が回転)し、さらにPI2が表すプレコーダであるW2 jにより各レイヤの各アンテナポートにおける信号点は変位(ここでは0から2πの範囲で位相が回転)する。なお、図12に示した信号点の変位は一例であって、これに限るものではない。
端末装置は、まずPI1を報告するに際し、各レイヤの各アンテナポートにおける信号点に対して固有の変位を与えるプレコーダ群からなるコードブックから、好適なプレコーダ(プレコーダをかけた後の信号点が好適であるプレコーダ)を決定する。ここで、PI1を決定に用いるコードブックは図10に示すようなコードブックを用いる。端末装置は、次にPI2を報告するに際し、報告したPI1が表すプレコーダをかけた後の信号点に対して、さらにプレコーダをかけた後の信号点が好適であるプレコーダをコードブックから決定し、そのインデクスをPI2として報告する。ここで、PI2を決定に用いるコードブックは図11に示すようなコードブックを用いる。あるいは、PI2を決定してから、PI1を決定するようにしてもよい。
あるいは、端末装置は、PI1とPI2とを同時に決定することもできる。PI1とPI2の様々な組み合わせにおいて、W1 iとW2 jとを結合させたプレコーダを調査し、その中から好適なプレコーダを表現するPI1とPI2の様々な組み合わせを決定すればよい。
拡張フィードバックモードでは、下りリンク帯域幅(あるいは下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅)単位のPI1とPI2とを報告することもできるし、部分帯域幅単位の報告を行うこともできる。あるいは、下りリンク帯域幅単位のPI1と、部分帯域幅単位のPI2とを報告することもできる。図13はPIを測定するためのRSの一例を示している。広帯域に渡って配置されたRSの測定結果を用いて下りリンク帯域幅単位のPI1を決定し、決定したPI1と部分帯域幅内のRSの測定結果とを用いて、部分帯域幅単位のPI2を決定する。
図14は、本実施形態に係るプロシージャの一例を示している。図14に示したプロシージャは、拡張フィードバックモードにおけるプロシージャの一例である。まず、基地局はRRCシグナリングを介して、端末装置におけるフィードバックのパラメータを設定し、周期的なフィードバックを指示する(ステップS1401)。周期的なフィードバックを指示された端末装置は、設定されたフィードバックのパラメータに従いRI(ステップS1402)、PI1(ステップS1403)、PI2(ステップS1404)、W−CQI(ステップS1405)をそれぞれ周期的に基地局装置に報告する。S−CQIをフィードバックする拡張フィードバックモードの場合は、さらにS−CQIを周期的に報告する(ステップS1406)。なお、ここではステップS1401における端末装置におけるフィードバックのパラメータを設定、および周期的なフィードバックの指示をRRCシグナリングで行う例について説明するが、これに限るものではない。例えば、下りリンク物理制御チャネルを介した動的なシグナリングなどで、パラメータを設定あるいは周期的なフィードバックの指示を行うようにしても同様の効果を得ることができる。
ここで、W−CQIあるいはS−CQIを報告するサブフレームとPI1やPI2を報告するサブフレーム、あるいはRIを報告するサブフレームとが同じサブフレームになる場合が生じる。この場合、RI>PI1>PI2>W−CQI>S−CQIの順、RI>W−CQI>PI1>PI2>S−CQIの順、あるいはRI>PI1>W−CQI>PI2>S−CQIの順など、フィードバックするコンテンツに対して優先度をつけておき、優先度の高いコンテンツを報告する。これにより、報告するサブフレームが重なった場合でも、いずれのコンテンツを報告するかを一意に決めることができる。また、コンテンツの重要度に応じて優先度をつけることができるため、重要度の高いコンテンツを優先して報告することができる。また、ステップ1401におけるRRCシグナリングで、RI、PI1あるいはPI2をフィードバックしないように設定することも可能である。これらの設定は、RIとPI1とPI2とで個別に設定されてもよいし、一つの指標でまとめて設定されても良い。
図15は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図15に示したフィードバックモード1Aは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Aでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(5)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(6)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
ここで、nfは各無線フレームに振られたシステムフレーム番号、nsは無線フレーム内の各スロットに降られたスロット番号である。また、NP、MRI、NOFFSET、CQI、NOFFSET、RIは、上述のように、基地局装置により端末装置において設定される値である。Xは、拡張フィードバックモードであるか後方互換フィードバックモードであるかに対応する値(拡張フィードバックモードと後方五感フィードバックモードのいずれであるかを示すパラメータ)であり、2または1の値に設定される。
Xが1に設定された場合、数式(5)と数式(6)はともに数式(2)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)のパラメータ設定と、フィードバックモード1AにおけるRI(PI1)・W−CQI(PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード1におけるRIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるW−PMIに代えてPI2を報告し、フィードバックモード1におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、PI1とPI2の報告周期を異なって設定することができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。
なお、Xは図14におけるステップ1401において端末装置に設定することができる。あるいは、送信モードなど、他のパラメータに関連付けて設定することもできる。例えば、基地局装置が端末装置に拡張送信モードを設定した場合は、端末装置はXの値を2とし、後方互換送信モードを設定した場合は、端末装置はXの値を1とするなどの処理を行えばよい。これにより、Xを個別に指定する必要がなくなる。
図16は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図16に示したフィードバックモード1Bは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Bでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(5)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(6)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(5)と数式(6)はともに数式(2)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)のパラメータ設定と、フィードバックモード1BにおけるRI(PI1、PI2)・W−CQIのパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1あるいはPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード1におけるRIの報告間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI2を報告し、PI1はRIと同じサブフレームで報告するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、RIと同時に報告するPI1よりもPI2の情報量を大きくすることができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。
図17は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図17に示したフィードバックモード1Cは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Cでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(7)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(5)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(8)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(7)と数式(8)はともに数式(2)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)のパラメータ設定と、フィードバックモード1CにおけるRI・W−CQI(PI1、PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、W−CQIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード1におけるW−CQIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるW−CQIあるいはW−PMI報告のリソースを用いてW−CQIとPI1とPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、RIに比べてPI1やPI2の報告頻度を高くすることができるため、チャネル変動に沿ったプレコーディング処理が可能となる。
図18は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図18に示したフィードバックモード1Dは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Dでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(7)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(5)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(8)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(7)と数式(8)はともに数式(2)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)のパラメータ設定と、フィードバックモード1DにおけるRI(PI1)・W−CQI(PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、W−CQIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード1におけるW−CQIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とを報告し、フィードバックモード1におけるW−CQIおよびW−PMI報告のリソースを用いてW−CQIとPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、1つのサブフレームで報告するPI2の情報量を大きくすることができるため、詳細な部分プレコーダ情報の報告が可能となる。
図19は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図19に示したフィードバックモード2Aは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Aでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(9)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(10)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(9)と数式(10)はともに数式(4)と等価となり、フィードバックモード2におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2AにおけるRI(PI1)・W−CQI(PI2)・S−CQIのパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード2におけるRIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2AにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるW−PMIに代えてPI2を報告し、フィードバックモード2におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、PI1とPI2の報告周期を異なって設定することができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。
図20は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図20に示したフィードバックモード2Bは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Bでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(9)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(10)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(9)と数式(10)はともに数式(4)と等価となり、フィードバックモード2におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2BにおけるRI(PI1、PI2)・W−CQI・S−CQIのパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1あるいはPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード2におけるRIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2BにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、RIと同時に報告するPI1よりもPI2の情報量を大きくすることができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。
図21は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図21に示したフィードバックモード2Cは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Cでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(11)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(9)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(12)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(11)と数式(12)はともに数式(3)と等価となり、フィードバックモード2におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2CにおけるRI・W−CQI(PI1、PI2)・S−CQIのパラメータ設定とが一致する。このとき、W−CQIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード2におけるW−CQIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2CにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。ただし、フィードバックモード2Cでは、PI1の報告とW−CQI(PI2)の報告の合間にKサイクル繰り返すことになる。異なる観点から言えば、W−CQI(PI2)の報告の合間に、X・Kサイクル繰り返すことになる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるW−CQIあるいはW−PMI報告のリソースを用いてW−CQIとPI1とPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、RIに比べてPI1やPI2の報告頻度を高くすることができるため、チャネル変動に沿ったプレコーディング処理が可能となる。
図22は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図22に示したフィードバックモード2Dは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Dでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(11)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(9)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(12)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
Xが1に設定された場合、数式(11)と数式(12)はともに数式(3)と等価となり、フィードバックモード2におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2CにおけるRI(PI1)・W−CQI(PI2)・S−CQIのパラメータ設定とが一致する。このとき、W−CQIを送信するサブフレームでPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード2におけるW−CQIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2DにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。ただし、フィードバックモード2Dでは、PI2の報告とW−CQIの報告の合間にKサイクル繰り返すことになる。異なる観点から言えば、W−CQIの報告の合間に、X・Kサイクル繰り返すことになる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とを報告し、フィードバックモード2におけるW−CQIおよびW−PMI報告のリソースを用いてW−CQIとPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、1つのサブフレームで報告するPI2の情報量を大きくすることができるため、詳細な部分プレコーダ情報の報告が可能となる。
図23は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図23に示したフィードバックモード1Eは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Eでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(13)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(14)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(15)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックし、数式(16)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
ここで、X1およびX2は、拡張フィードバックモードであるか後方互換フィードバックモードであるかに対応する値であり、2または1の値に設定される。
X1およびX2がともに1に設定された場合、数式(13)と数式(16)はともに数式(1)と等価となり、数式(14)と数式(15)はともに数式(2)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)のパラメータ設定と、フィードバックモード1EにおけるRI(PI1)・W−CQI(PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。また、W−CQIを送信するサブフレームでPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。X2が2に設定された場合、フィードバックモード1におけるW−CQIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。また、X1が2、X2が1に設定された場合、フィードバックモード1におけるRIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。さらに、X1およびX2がともに2に設定された場合、フィードバックモード1におけるW−CQIの送信間隔が2倍、RIの送信間隔が4倍になり、空いたサブフレームでPI1およびPI2を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるW−PMIに代えてPI2を報告し、フィードバックモード1におけるRI報告のリソースを用いてRIとPI1とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、PI1とPI2の報告周期を異なって設定することができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。
なお、X1またはX2は図14におけるステップ1401において端末装置に設定することができる。X1およびX2を個別に設定してもよいし、X1とX2を常に同じ値となるように設定してもよい。あるいは、送信モードなど、他のパラメータに関連付けて設定することもできる。例えば、基地局装置が端末装置に拡張送信モードを設定した場合は、端末装置はX1およびX2の値を2とし、後方互換送信モードを設定した場合は、端末装置はX1およびX2の値を1とするなどの処理を行えばよい。これにより、X1またはX2を個別に指定する必要がなくなる。
図24は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図24に示したフィードバックモード2Eは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Eでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIおよびPI1をフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックする。S−CQIおよびPI2は、W−CQIの報告周期であるH・NPサブフレームの期間に交互に報告される。S−CQIおよびPI2は、それぞれX・NPの周期でJ・K回ずつ報告される。ここで、H=X・J・K+1である。J・K回報告されるS−CQIあるいはPI2のそれぞれは、BPを代表するCQIあるいはPIである。J個のBPにおけるCQIあるいはPIを、周波数の低いBPにおけるCQIあるいはPIから交互に順次報告し、下りリンク帯域幅を網羅するようにそれぞれJ回の報告が行われる。さらに、J回の報告をKサイクル繰り返すことにより、H・NPサブフレームの期間にJ・K回ずつの報告が行われる。
Xが1に設定された場合、フィードバックモード2におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2EにおけるRI・W−CQI(PI1)・S−CQI(PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、W−CQIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。また、S−CQIを送信するサブフレームでPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。Xが2に設定された場合、フィードバックモード2におけるW−CQIの送信間隔が(J・K+1)NPから(2・J・K+1)NPになり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるW−PMIに代えてPI1を報告し、フィードバックモード2におけるS−CQI報告のリソースを用いてS−CQIとPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、PI1とPI2の報告周期を異なって設定することができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。また、PI2に対して多くの報告機会をスケジューリングすることができるため、BP単位のPI2を報告するのに適している。
図25は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図25に示したフィードバックモード2Fは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Fでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(17)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(18)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。S−CQIおよびPI2は、W−CQIの報告周期であるH・NPサブフレームの期間に交互に報告される。S−CQIおよびPI2は、それぞれX2・NPの周期でJ・K回ずつ報告される。ここで、H=X2・J・K+1である。J・K回報告されるS−CQIあるいはPI2のそれぞれは、BPを代表するCQIあるいはPIである。J個のBPにおけるCQIあるいはPIを、周波数の低いBPにおけるCQIあるいはPIから交互に順次報告し、下りリンク帯域幅を網羅するようにそれぞれJ回の報告が行われる。さらに、J回の報告をKサイクル繰り返すことにより、H・NPサブフレームの期間にJ・K回ずつの報告が行われる。
X1およびX2がともに1に設定された場合、数式(17)と数式(18)はともに数式(4)と等価となり、フィードバックモード1におけるRI・W−CQI(W−PMI)・S−CQIのパラメータ設定と、フィードバックモード2EにおけるRI(PI1)・W−CQI・S−CQI(PI2)のパラメータ設定とが一致する。このとき、RIを送信するサブフレームでPI1を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。また、S−CQIを送信するサブフレームでPI2を同時に送信してもよいし、送信しなくてもよい。X2が2に設定された場合、フィードバックモード2におけるW−CQIの送信間隔が(J・K+1)NPから(2・J・K+1)NPになり、空いたサブフレームでPI2を送信するという拡張となる。また、X1が2、X2が1に設定された場合、フィードバックモード2におけるRIの送信間隔が2倍になり、空いたサブフレームでPI1を送信するという拡張となる。さらに、X1およびX2がともに2に設定された場合、フィードバックモード2におけるW−CQIの送信間隔が(J・K+1)NPから(2・J・K+1)NPになり、RIの送信間隔が(J・K+1)NP・MRIから2・(2・J・K+1)NP・MRIになり、空いたサブフレームでPI1およびPI2を送信するという拡張となる。このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2におけるRIを報告するリソースを用いてRIとPI1とを報告し、フィードバックモード2におけるS−CQI報告のリソースを用いてS−CQIとPI2とを報告する。これにより、報告に要する上りリンクのオーバヘッドを軽減することができる。また、異なる端末装置の報告の衝突を軽減することができる。さらに、PI1とPI2の報告周期を異なって設定することができるため、それぞれの部分プレコーダ情報の役割に沿った効率的な部分プレコーダ情報のフィードバックが可能となる。また、PI2に対して多くの報告機会をスケジューリングすることができるため、BP単位のPI2を報告するのに適している。
なお、X1またはX2は図14におけるステップ1401において端末装置に設定することができる。X1およびX2を個別に設定してもよいし、X1とX2を常に同じ値となるように設定してもよい。あるいは、送信モードなど、他のパラメータに関連付けて設定することもできる。例えば、基地局装置が端末装置に拡張送信モードを設定した場合は、端末装置はX1およびX2の値を2とし、後方互換送信モードを設定した場合は、端末装置はX1およびX2の値を1とするなどの処理を行えばよい。これにより、X1またはX2を個別に指定する必要がなくなる。
このように、基地局装置は端末装置に対して、プレコーディング行列をフィードバックする後方互換フィードバックモードまたは複数の部分プレコーダ情報をフィードバックする拡張フィードバックモードを設定する。このとき、拡張フィードバックモードにおける周期およびオフセット値に係るパラメータを後方互換フィードバックモードと同じにする。また、拡張フィードバックモードであるか後方互換フィードバックモードであるかに対応するパラメータを導入した数式により、フィードバックされるコンテンツ(RI、PI1、PI2、W−CQIなど)それぞれに対して、報告を行うサブフレームを決定する。また、部分プレコーダ情報を報告するに際し、後方互換フィードバックモードにおけるRIあるいはCQIを報告するリソースの一部でPIを報告する。さらに、RIあるいはCQIとPIとを交互に報告する。これにより、拡張フィードバックモードと後方互換フィードバックモードを容易に切り替えることができる。また、基地局装置から端末装置へのシグナリングのオーバヘッドを低減することができる。さらに、いずれのコンテンツも適切な周期で報告することが可能となる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、拡張フィードバックモードにおける周期およびオフセット値に係るパラメータを後方互換フィードバックモードと同じにする場合について説明した。本発明の第2の実施形態では、拡張フィードバックモードにおけるオフセット値に係るパラメータが後方互換フィードバックモードとは異なる場合について説明する。以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る基地局装置と端末装置との間のプロシージャは、図14に示したプロシージャと同様のプロシージャで実現することができる。
図26は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図26に示したフィードバックモード1Fは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Fでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(19)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
ここで、NOFFSET、PIは所定の値である。
図26に示したフィードバックモード1Fでは、W−CQIおよびPI2は、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトした(オフセットされた)サブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI1は、PIと同じく、RIと同じ周期であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちRIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
図27は、PIの報告に関するパラメータテーブルの一例を示している。なお、CQIあるいはRIのパラメータテーブルは、図8あるいは図9に示したパラメータテーブルを用いる。基地局装置と端末装置は、予めパラメータテーブルを共有しておく。基地局装置は、複数の端末装置間でのフィードバックリソースのスケジューリングあるいは端末装置毎の受信電力値の推移などに基づいて、任意の端末装置に適したW−CQI、PI、RIの周期およびオフセット値からNPおよびNOFFSET、CQI、NOFFSET、RI、NOFFSET、PIを算出し、パラメータテーブルを用いて、算出したNPおよびNOFFSET、CQI、NOFFSET、RI、NOFFSET、PIに対応するICQI、IRI、IPI(部分プレコーダ情報を報告するタイミングのオフセットを示す第2のパラメータ)を選択して端末装置に設定する。ICQI、IRI、IPIを設定された端末装置は、設定されたICQI、IRI、IPIとパラメータテーブルとを用いて、NPおよびNOFFSET、CQI、NOFFSET、RI、NOFFSET、PIを取得し、取得したNPおよびNOFFSET、CQI、NOFFSET、RI、NOFFSET、PIを用いてW−CQI、PI、RIを報告するサブフレームを決定する。
なお、NOFFSET、PIは図14におけるステップ1401において端末装置に設定することができる。あるいは、送信モードなど、他のパラメータに関連付けて設定するようにしたり、固定にしたりすることもできる。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1のW−PMIに代えてPI2を報告するとともに、PI1のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード1におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード1においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1の周期をRIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図28は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図28に示したフィードバックモード1Gは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Gでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(19)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
図28に示したフィードバックモード1Gでは、W−CQIは、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIおよびPI1は、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、RIと同じ周期であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1のRIを報告するリソースを用いてRIとPI1とを報告するとともに、PI2のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード1におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード1においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI2の周期をRIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図29は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図29に示したフィードバックモード2Gは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Gでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(20)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
図29に示したフィードバックモード2Gでは、W−CQIおよびPI2は、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI1は、PIと同じく、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちRIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2GにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のW−PMIを報告するリソースを用いてPI2を報告するとともに、PI1のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1の周期をRIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図30は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図30に示したフィードバックモード2Hは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Hでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(20)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
図30に示したフィードバックモード2Hでは、W−CQIは、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIおよびPI2は、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、PIと同じく、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちRIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2HにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のRIを報告するリソースを用いてRIとPI1とを報告するとともに、PI2のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI2の周期をRIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図31は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図31に示したフィードバックモード1Hは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Hでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(21)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。
図31に示したフィードバックモード1Hでは、W−CQIおよびPI2は、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI1は、W−CQIと同じ周期であるNPの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1のW−PMIを報告するリソースを用いてPI2を報告するとともに、PI1のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード1におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード1においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1の周期をW−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図32は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図32に示したフィードバックモード1Iは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Iでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(21)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
図32に示したフィードバックモード1Iでは、W−CQIおよびPI2は、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIおよびPI1は、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、W−CQIと同じ周期であるNPの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1のRIを報告するリソースを用いてRIとPI1とを報告するとともに、PI2のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード1におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード1においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI2の周期をW−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図33は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図33に示したフィードバックモード2Iは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Iでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIとPI2をフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(22)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2IにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。
図33に示したフィードバックモード2Iでは、W−CQIおよびPI2は、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI1は、W−CQIと同じ周期であるH・NPの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のW−PMIを報告するリソースを用いてPI2を報告するとともに、PI1のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1の周期をW−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図34は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図34に示したフィードバックモード2Jは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Jでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIとPI1をフィードバックし、数式(22)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。また、H=J・K+1であり、フィードバックモード2と同様に、フィードバックモード2JにおいてもJ個のBPにおけるCQI(S−CQI)の報告をKサイクル繰り返す。
図34に示したフィードバックモード2Jでは、W−CQIは、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIおよびPI1は、W−CQIの周期のMRI倍であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、W−CQIと同じ周期であるH・NPの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のRIを報告するリソースを用いてRIとPI1とを報告するとともに、PI2のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI2の周期をW−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図35は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図35に示したフィードバックモード2Kは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Kでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(20)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックする。S−CQIおよびPI2は、それぞれX・NPの周期でJ・K回ずつ報告される。ここで、H=X・J・K+1である。J・K回報告されるS−CQIあるいはPI2のそれぞれは、BPを代表するCQIあるいはPIである。J個のBPにおけるCQIあるいはPIを、周波数の低いBPにおけるCQIあるいはPIから交互に順次報告し、下りリンク帯域幅を網羅するようにそれぞれJ回の報告が行われる。さらに、J回の報告をKサイクル繰り返すことにより、H・NPサブフレームの期間にJ・K回ずつの報告が行われる。
図35に示したフィードバックモード2Kでは、W−CQIは、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI1は、RIと同じ周期であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RI+NOFFSET、PIだけシフトしたサブフレーム、すなわちRIからさらにNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のS−CQIを報告するリソースを用いてS−CQIとPI2とを報告するとともに、PI1のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1の周期をRIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図36は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図36に示したフィードバックモード2Lは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード2Lでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQI、S−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(3)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIおよびPI1をフィードバックし、数式(4)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックする。S−CQIおよびPI2は、それぞれNPの周期でJ・K回ずつ報告される。ここで、H=J・K+1である。J・K回報告されるS−CQIあるいはPI2のそれぞれは、BPを代表するCQIあるいはPIである。J個のBPにおけるCQIあるいはPIを、周波数の低いBPにおけるCQIあるいはPIから順次報告し、下りリンク帯域幅を網羅するようにそれぞれJ回の報告が行われる。さらに、J回の報告をKサイクル繰り返すことにより、H・NPサブフレームの期間にJ・K回ずつの報告が行われる。
図36に示したフィードバックモード2Lでは、W−CQIおよびPI1は、H・NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるH・NP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、S−CQIと同じ周期であるNPの周期で、S−CQIを報告するサブフレームからNOFFSET、PIだけシフトしたサブフレームで報告される。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード2のW−PMIを報告するリソースを用いてPI1を報告するとともに、PI2のオフセット値に係るパラメータを、フィードバックモード2におけるパラメータとは別に設定する。これにより、フィードバックモード2においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI2の周期をS−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
図37は、本実施形態に係るフィードバックモードの一例を示している。図37に示したフィードバックモード1Jは拡張フィードバックモードである。このフィードバックモード1Jでは、周期的にRI、PI1、PI2、W−CQIの報告を行う。より具体的には、数式(1)を満たすサブフレームにおいて、W−CQIをフィードバックし、数式(2)を満たすサブフレームにおいてRIをフィードバックし、数式(23)を満たすサブフレームにおいてPI1をフィードバックし、数式(24)を満たすサブフレームにおいてPI2をフィードバックする。
ここで、NOFFSET、PI1およびNOFFSET、PI2は所定の値である。
図37に示したフィードバックモード1Jでは、W−CQIは、NPサブフレームの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、RIは、W−CQIの周期のMRI倍であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、RIだけシフトしたサブフレームで報告される。また、PI1は、RIと同じ周期であるNP・MRIの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、RIだけシフトしたサブフレーム、すなわちRIからさらにNOFFSET、PI1だけシフトしたサブフレームで報告される。さらに、PI2は、W−CQIと同じ周期であるNPの周期で、基準となるサブフレームからNOFFSET、CQI+NOFFSET、PI2だけシフトしたサブフレーム、すなわちW−CQIからさらにNOFFSET、PI2だけシフトしたサブフレームで報告される。
なお、NOFFSET、PI1およびNOFFSET、PI2は図14におけるステップ1401において端末装置に設定することができる。あるいは、送信モードなど、他のパラメータに関連付けて設定するようにしたり、固定にしたりすることもできる。
このように、後方互換フィードバックモードであるフィードバックモード1におけるパラメータとは別に、PI1あるいはPI2のオフセット値に係るパラメータを設定する。これにより、フィードバックモード1においてフィードバックされるコンテンツは、拡張フィードバックモードにおいても同じ周期あるいはオフセット値でフィードバックすることができる。また、PI1とPI2の周期をRIとW−CQIと同じにすることで、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
また、IPIが設定されているか否かで、拡張フィードバックモードか後方互換フィードバックモードかを切り替えるようにしてもよい。例えば、図14におけるRRCシグナリング1401において、IPIが設定された場合は、端末装置は拡張フィードバックモードを用いてフィードバックし、IPIが設定されなかった場合は、端末装置は後方互換フィードバックモードを用いてフィードバックすることができる。
このように、基地局装置は端末装置に対して、プレコーディング行列をフィードバックする後方互換フィードバックモードまたは複数の部分プレコーダ情報をフィードバックする拡張フィードバックモードを設定する。このとき、拡張フィードバックモードにおける周期に係るパラメータを後方互換フィードバックモードと同じにし、部分プレコーダ情報におけるオフセット値を後方互換フィードバックモードにおけるオフセット値とは別に設定する。これにより、拡張フィードバックモードと後方互換フィードバックモードを容易に切り替えることができる。また、異なるコンテンツの報告の衝突を低減することができる。
(第3の実施形態)
上記第1の実施形態および上記第2の実施形態では、1つの下りリンクコンポーネントキャリアにおける受信品質情報を報告する場合について説明した。本発明の第3の実施形態では、複数の下りリンクコンポーネントキャリアにおける受信品質情報を報告する場合について説明する。以下、図面を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
図38は、本実施形態に係るコンポーネントキャリア構成の一例を示している。ここでは、端末装置は、それぞれ異なる3つの下りリンクコンポーネントキャリアにおいてカバーされているセル(Cell#0、Cell#1、Cell#2)に接続しており、3つの下りリンク(Cell#0−DL、Cell#1−DL、Cell#2−DL)における受信品質情報を1つの上りリンク(Cell#1−UL)で報告する場合について説明する。
図39は、本実施形態に係るプロシージャの一例を示している。図39に示したプロシージャは、拡張フィードバックモードにおけるプロシージャの一例である。まず、基地局はRRCシグナリングを介して、それぞれのセルにおける端末装置におけるフィードバックのパラメータを設定し、それぞれのセルにおける周期的なフィードバックを指示する(ステップS3901)。ここでは、Cell#0−DL、Cell#1−DL、Cell#2−DLの3つの下りリンクにおいて周期的なフィードバックが指示された場合について説明する。それぞれのセルにおける端末装置におけるフィードバックのパラメータは、図8、図9あるいは図27に示したパラメータを用いることができる。Cell#1−DLにおける周期的なフィードバックを指示された端末装置は、設定されたパラメータ(Cell#1−DLにおけるICQI、IRI、IPI)に従いCell#1−DLにおけるRI(ステップS3902)、Cell#1−DLにおけるPI1(ステップS3903)、Cell#1−DLにおけるPI2(ステップS3904)、Cell#1−DLにおけるW−CQI(ステップS3905)をそれぞれ周期的に基地局装置に報告する。S−CQIをフィードバックする拡張フィードバックモードの場合は、さらにCell#1−DLにおけるS−CQIを周期的に報告する(ステップS3906)。同様にして、Cell#0−DLにおける周期的なフィードバックを指示された端末装置は、設定されたパラメータ(Cell#0−DLにおけるICQI、IRI、IPI)に従いCell#0−DLにおけるRI(ステップS3907)、Cell#0−DLにおけるPI1(ステップS3908)、Cell#0−DLにおけるPI2(ステップS3909)、Cell#0−DLにおけるW−CQI(ステップS3910)をそれぞれ周期的に基地局装置に報告する。S−CQIをフィードバックする拡張フィードバックモードの場合は、さらにCell#0−DLにおけるS−CQIを周期的に報告する(ステップS3911)。さらに、Cell#2−DLにおける周期的なフィードバックを指示された端末装置は、設定されたパラメータ(Cell#2−DLにおけるICQI、IRI、IPI)に従いCell#2−DLにおけるRI(ステップS3912)、Cell#2−DLにおけるPI1(ステップS3913)、Cell#2−DLにおけるPI2(ステップS3914)、Cell#2−DLにおけるW−CQI(ステップS3915)をそれぞれ周期的に基地局装置に報告する。S−CQIをフィードバックする拡張フィードバックモードの場合は、さらにCell#2−DLにおけるS−CQIを周期的に報告する(ステップS3916)。
ここで、Cell#0−DLにおけるICQI、IRI、IPIと、Cell#1−DLにおけるICQI、IRI、IPIと、Cell#2−DLにおけるICQI、IRI、IPIは、それぞれ別々の値を取るように設定することができる。または、いずれかのパラメータは複数のセルで共通するように取り決めておき、セル共通のパラメータを設定するようにしてもよい。
また、複数のセルにおけるW−CQIあるいはS−CQIを報告するサブフレームとPI1やPI2を報告するサブフレーム、あるいはRIを報告するサブフレームとが同じサブフレームになる場合が生じる。この場合、RI>PI1>PI2>W−CQI>S−CQIの順、RI>W−CQI>PI1>PI2>S−CQI、あるいはRI>PI1>W−CQI>PI2>S−CQIの順など、フィードバックするコンテンツに対して優先度をつけておき、優先度の高いコンテンツを報告する。これにより、複数のセルを跨いで、報告するサブフレームが重なった場合でも、いずれのコンテンツを報告するかを一意に決めることができる。また、複数のセルを跨いで、コンテンツの重要度に応じて優先度をつけることができるため、重要度の高いコンテンツを優先して報告することができる。あるいは、Cell#1>Cell#0>Cell#2の順など、フィードバックするセルに対して優先度をつけておき、優先度の高いセルのコンテンツを報告する。これにより、複数のセルを跨いで、報告するサブフレームが重なった場合でも、いずれのコンテンツを報告するかを一意に決めることができる。あるいは、セルとコンテンツとの両方を考慮して優先度をつけることもできる。
あるいは、基地局装置は端末装置に対してICQI、IRI、IPIなどのパラメータを設定する際に、コンポーネントキャリア間での報告の衝突を軽減するようなパラメータのセットを設定するようにしてもよい。例えば、一つのコンポーネントキャリアにおけるICQIとして図8に示すテーブルで7から316の値を設定した場合には、他のコンポーネントキャリアにおけるICQIとして0から316の値を設定し、318から541までの値を設定しないようにすればよい。逆に、一つのコンポーネントキャリアにおけるICQIとして318から541の値を設定した場合には、他のコンポーネントキャリアにおけるICQIとして0から1または318から541の値を設定し、2から6までの値を設定しないようにすればよい。より好ましくは、2から316までの値を設定しないようにする。このように、複数のコンポーネントキャリアにおける周期の素因数が共通するように設定することにより、コンポーネントキャリア間での報告の衝突を軽減することができる。また、この制限を利用して、複数のコンポーネントキャリアにおけるパラメータのセットに要する情報量を削減するようにしてもよい。
また、ステップ3901におけるRRCシグナリングで、それぞれのセルにおいてRI、PI1あるいはPI2をフィードバックしないように設定することも可能である。これらの設定は、RIとPI1とPI2とで個別に設定されてもよいし、一つの指標でまとめて設定されても良い。また、セル個別に設定しても良いし、セル共通に設定してもよい。
さらに、ステップ3901におけるRRCシグナリングで、拡張フィードバックモードか後方互換フィードバックモードかをセル個別に設定してもよい。例えば、第1の実施形態で説明したX(あるいはX1、X2)あるいは第2の実施形態で説明したIPIなどをセル個別で設定することにより、拡張フィードバックモードか後方互換フィードバックモードかをセル個別に設定することができる。あるいは、拡張フィードバックモードか後方互換フィードバックモードかをセル共通で設定しても良い。例えば、第1の実施形態で説明したX(あるいはX1、X2)あるいは第2の実施形態で説明したIPIなどをセル共通で設定することにより、拡張フィードバックモードか後方互換フィードバックモードかをセル共通に設定することができる。拡張フィードバックモードが設定されたセルは、RI1およびRI2に代えてW−PMIを報告するようにしてもよい。
なお、ここでは3つの下りリンク(Cell#0−DL、Cell#2−DL、Cell#3−DL)における受信品質情報を1つの上りリンク(Cell#1−UL)で報告する場合について説明したがこれに限るものではない。例えば、4つの下りリンクにおける受信品質情報を2つの上りリンクで報告する場合など、報告に用いる上りリンクコンポーネントキャリア数によらず、任意の数の下りリンクコンポーネントキャリアにおける受信品質情報を報告する場合に対して、本発明を同様に適用することができる。
このように、基地局装置は端末装置に対して、複数の下りリンクコンポーネントキャリアにおいて、プレコーディング行列をフィードバックする後方互換フィードバックモードまたは複数の部分プレコーダ情報をフィードバックする拡張フィードバックモードを設定する。このとき、それぞれの下りリンクコンポーネントキャリアにおける拡張フィードバックモードにおける周期に係るパラメータ、あるいは部分プレコーダ情報におけるオフセット値を後方互換フィードバックモードにおけるオフセット値を設定する。これにより、複数の下りリンクコンポーネントキャリアにおいて、拡張フィードバックモードと後方互換フィードバックモードを容易に切り替えることができる。また、異なるコンポーネントキャリアに関する報告の衝突を低減することができる。
(第4の実施形態)
上記第3の実施形態では、複数の下りリンクコンポーネントキャリアにおける受信品質情報を報告する場合について説明した。本発明の第4の実施形態では、複数の下りリンク送信点(例えば、基地局装置、遠隔無線送信装置、リレー装置、小型基地局装置など)に関する受信品質情報を報告する場合について説明する。以下、図面を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
図40は、本実施形態に係る送信点構成の一例を示している。ここでは、端末装置は、それぞれ異なる3つの送信点(送信点0、送信点1、送信点2)においてカバーされているセル(Cell#0、Cell#1、Cell#2)における受信品質を測定しており、3つの下りリンク(Cell#0−DL、Cell#1−DL、Cell#2−DL)における受信品質情報を1つの上りリンク(Cell#1−UL)で報告する場合について説明する。
本実施形態に係るプロシージャは、図39に示したプロシージャと同様のプロシージャを用いることができる。第3の実施形態での複数のコンポーネントキャリアにおけるセルを、本実施形態の複数の送信点におけるセルに置き換えることにより、上記第3の実施形態で説明した効果と同様の効果を得ることができる。また、複数のコンポーネントキャリアにおけるパラメータ設定方法を、複数の送信点におけるパラメータ設定に適用することができるため、複数の送信点をサポートするシステムへのフィードバックモードの拡張が容易になる。
このように、基地局装置は端末装置に対して、複数の送信点において、プレコーディング行列をフィードバックする後方互換フィードバックモードまたは複数の部分プレコーダ情報をフィードバックする拡張フィードバックモードを設定する。このとき、それぞれの下りリンクコンポーネントキャリアにおける拡張フィードバックモードにおける周期に係るパラメータ、あるいは部分プレコーダ情報におけるオフセット値を後方互換フィードバックモードにおけるオフセット値を設定する。これにより、複数の送信点において、拡張フィードバックモードと後方互換フィードバックモードを容易に切り替えることができる。また、異なる送信点に関する報告の衝突を低減することができる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態では、本発明に係る基地局装置および端末装置が有する機能ブロックについて説明する。以下、図面を参照して、本発明の第5の実施形態について説明する。
図41は、本実施形態に係る基地局装置の構成の一例を示す概略図である。基地局装置は、符号部4101、スクランブル部4102、変調部4103、レイヤーマッピング部4104、プレコーディング部4105、参照信号生成部4106、リソースエレメントマッピング部4107、OFDM信号生成部4108、送信アンテナ(基地局側送信アンテナ)4109、受信アンテナ(基地局側受信アンテナ)4110、受信信号処理部4111、フィードバック情報処理部4112、上位層4113を有する。
上位層4113から送られてくるコードワード(送信データ系列)毎の送信データ(ビット系列)のそれぞれは、符号部4101で誤り訂正符号化およびレートマッピング処理され、スクランブル部4102においてスクランブリング符号が乗算され、変調部4103でPSK(Phase Shift Keying)変調やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調などの変調処理が施される。このとき、上位層4113から送られてくる送信データ系列は、RRCシグナリング用の制御データを含む。レイヤーマッピング部4104では、変調部4103から出力された変調シンボル系列をレイヤ毎に分配する。プレコーディング部4105は、レイヤ毎の変調シンボル系列に対してプレコーディング処理を行う。より具体的には、プレコーディング行列を乗算する。
参照信号生成部4106は、下りリンクRSを生成する。リソースエレメントマッピング部4107は、プレコーディング部4105においてプレコーディングされた変調シンボル系列と、参照信号生成部4106で生成されたRSとを、所定のリソースエレメントにマッピングする。
リソースエレメントマッピング部4107から出力されたリソースブロック群は、OFDM信号生成部4108においてOFDM信号に変換し、下りリンク送信信号として送信アンテナ4109から送信する。
一方、受信アンテナ4110において受信した上りリンク受信信号は、受信信号処理部4111において所定の信号処理が施された後、フィードバック情報がフィードバック情報処理部4112に送られる。フィードバック情報処理部4112は、端末装置から報告された部分プレコーダ情報を用いて、プレコーディング部4105において用いるプレコーディング行列を決定する。ここで、上記各実施形態で説明したように、端末装置毎に各コンテンツを報告するタイミングを異なって設定することができる。そのため、上位層4113によりフィードバック情報処理部4112におけるRI・CQI・PIの周期およびオフセットが設定され、フィードバック情報処理部4112は、いずれのタイミングで受信信号処理部4111から送られた信号がいずれの端末装置におけるいずれのコンテンツを含むかを識別し、各端末装置における好適なプリコーダを再現することができる。
図42は、本実施形態に係る端末装置(受信装置)の構成の一例を示す概略図である。端末装置は、受信アンテナ(端末側受信アンテナ)4201、OFDM信号復調部4202、リソースエレメントデマッピング部4203、フィルタ部4204、レイヤーデマッピング部4205、復調部4206、デスクランブル部4207、復号部4208、上位層4209、参照信号測定部4210、フィードバック情報生成部4211、送信信号生成部4212、送信アンテナ(端末側送信アンテナ)4213を有する。
受信アンテナ4201において受信した下りリンク受信信号は、OFDM信号復調部4202においてOFDM復調処理が施され、リソースブロック群が出力される。リソースエレメントデマッピング部4203では、RSを参照信号測定部4210に出力するとともに、RSがマッピングされていたリソースエレメント以外のリソースエレメントにおける受信信号をフィルタ部4204に出力する。フィルタ部4204は、リソースエレメントデマッピング部4203から出力された受信信号に対してフィルタリング処理を行う。フィルタリングされた信号は、プレコーディング部4105におけるプレコーディングに対応するデプレコーディング処理がすでに施された状態であり、フィルタ部4204からレイヤ毎の信号が出力される。レイヤーデマッピング部4205では、レイヤーマッピング部4104に対応する結合処理が施され、レイヤ毎の信号をコードワード毎の信号に変換する。変換されたコードワード毎の信号は、復調部4206において、変調部4103における変調処理に対応した復調処理が施され、デスクランブリング部4207において、スクランブル部4102で用いたスクランブリング符号の共役符号が乗算(スクランブリング符号で除算)した後、復号部4208でレートデマッピング処理および誤り訂正復号処理が施されて、コードワード毎の受信データを取得され、上位層4209に送られる。ここで、上位層4209に送られる受信データは、RRCシグナリングのための制御データを含んでおり、上位層4209はRRCシグナリングによる基地局装置からの指令を取得する。
ここで、フィルタ部4204が行うフィルタリング処理では、受信アンテナ4201毎の受信信号に対して、ZF(Zero Forcing)やMMSE(Minimum Mean Square Error)やMLD(Maximum Likelihood Detection)などの方法を用いて、図41におけるレイヤ毎の信号を検出する。
一方、参照信号測定部4210では、リソースエレメントデマッピング部4203において取得したRSが測定され、測定結果はフィードバック情報生成部4211に出力される。フィードバック情報生成部4211では、フィードバックモードに基づき、参照信号測定部4210から出力されたRSの測定結果を用いて、部分プレコーダ情報やRI、CQIなどのフィードバック情報を生成する。
フィードバック情報生成部4211において生成されたフィードバック情報は送信信号生成部4212において、送信信号に変換され、上りリンク送信信号として送信アンテナ4213を介して送信される。
ここで、上記各実施形態で説明したように、端末装置毎に各コンテンツを報告するタイミングを異なって設定することができる。そのため、上位層4209によりフィードバック情報生成部4211および送信信号生成部4212におけるRI・CQI・PIの周期およびオフセットが設定され、フィードバック情報処理部4112は、いずれのタイミングでいずれのコンテンツを含む信号を生成するかを識別する。また、送信信号生成部4212は、いずれのタイミングでいずれのコンテンツを含む信号を送信するかを識別する。
なお、上記各実施形態では、好適なプレコーダを基地局に報告する場合について説明したが、不適なプレコーダを報告する場合に関しても、同様の処理を用いることにより、基地局でのプレコーディング処理を効率的に行うことができる。この場合、例えば、伝搬路を考慮した上で、受信信号電力が小さくなるようなプレコーダをコードブックから選択するという方法などを用いることができる。
なお、図41における基地局装置の全部または一部、あるいは図42における端末装置の全部または一部との機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、図41における基地局装置の全部または一部と、図42における端末装置の全部または一部との機能を集積回路に集約して実現してもよい。基地局装置、及び端末装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。