JP2014202955A - 微細凹凸構造体、硬化性組成物、加飾シート、および加飾樹脂成形体、並びに微細凹凸構造体、および加飾樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

微細凹凸構造体、硬化性組成物、加飾シート、および加飾樹脂成形体、並びに微細凹凸構造体、および加飾樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射防止性能に優れ、かつ3次元成形に適用できる微細凹凸構造体、加飾シート、前記加飾シートを成形して得られる加飾樹脂成形体、および前記微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物、並びに微細凹凸構造体、および加飾樹脂成形体の製造方法を提供する。【解決手段】表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体であって、硬化性組成物の硬化物からなり、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上である微細凹凸構造体、前記微細凹凸構造体を含む加飾シート、前記加飾シートを用いた加飾樹脂成形体、並びに微細凹凸構造体、および加飾樹脂成形体の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、反射防止性能に優れインサート成形などの3次元成形可能な微細凹凸構造体、加飾シート、加飾樹脂成形体、および前記微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物に関する。また、反射防止性能に優れ、3次元成形可能な微細凹凸構造体、および加飾樹脂成形体の製造方法に関する。
照明カバーや各種ディスプレイの前面板など、より高い意匠性が求められる分野においては、「映り込み」を減らすために、これら最終製品に反射防止性能を付与する事が求められている。ディスプレイやレンズなど、映り込みの低減が望まれる用途においては、各種の反射防止技術が適用されているが、曲面や複雑な形状への展開は難しいといった問題がある。
従来技術として、高屈折率の樹脂と、低屈折率の樹脂を積層させた多層コーティングを、最終製品の表面に施して反射を防止する技術が知られているが、この多層コーティングによる反射防止技術を曲面や複雑な形状に施すことは、非常に困難である。
一方、表面に微細サイズの凹凸が規則的に配置された、微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体は、連続的に屈折率を変化させることによって反射防止性能を発現することが知られている。微細凹凸構造が良好な反射防止性能を発現するには、隣り合う凸部又は凹部の間隔が可視光の波長以下のサイズであることが必要である。このような微細凹凸構造体を、ディスプレイやレンズなどの対象物の表面に適用することにより、これら最終製品に良好な反射防止性能を付与することができる。また、このような微細凹凸構造体は、ロータス効果により超撥水性能を発現することも知られている。
微細凹凸構造体の製造方法としては、モールドと透明基材との間に活性エネルギー線硬化性組成物を配し、活性エネルギー線の照射により前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて、モールドの凹凸形状を転写した後にモールドを剥離する方法、あるいは、活性エネルギー線硬化性組成物にモールドの凹凸形状を転写してからモールドを剥離し、その後に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる方法などが知られている。しかしながら、複雑な形状を有する製品の表面に前記微細凹凸構造体を設けて反射性能を得ることは容易ではなく、また、製造コストの点においても問題がある。
一方、複雑な形状の成形体の表面に、意匠性や耐候性、耐擦傷性などを付与する方法として、成形体の表面に加飾シートを積層する方法が知られている。このような加飾樹脂成形体の成形方法としては、加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形しておき、前記成形シートを射出成形型に挿入し、流動状態の樹脂材料を型内に射出して樹脂材料と成形シートを一体化するインサート成形法や、射出成形の際に金型内に挿入された加飾シートを、キャビティ内に射出注入された溶融樹脂と一体化させ、樹脂成形体表面に加飾を施す射出成形同時加飾法などが挙げられる。
従って、成形体の表面に、反射防止性能以外の上述の性能を付与する場合、インサート成形やプレス成形などの3次元成形を行う必要があり、このような3次元成形が可能なフィルムが望まれている。
前述の多層コーティングによる反射防止フィルムは、各層の屈折率と厚みを精密に制御することによって反射防止性能を発現させているため、インサート成形やプレス成形などの3次元成形に用いた場合、本来の反射防止性能を十分に発現できないという問題がある。
特許文献1、2には、曲面状の鋳型表面に微細凹凸構造を設け、プレス成形や射出成形によって、微細凹凸構造を表面に有する反射防止物品を製造する方法が開示されている。これら特許文献1、2に記載の方法においては、金型内に、微細凹凸構造の反転構造を設けることで、成形体に目的とする微細凹凸構造を付与することが可能となるが、金型内に目的とする微細凹凸構造の反転構造を形成することが難しく、また、射出成形可能な溶融樹脂を用いることが前提となるため、反射防止性能以外の機能を付与することは極めて困難である。
また、前述の微細凹凸構造体を3次元成形に用いた場合、同じ硬化性組成物を使用して作製した、表面が平滑なハードコートなどの成形体に比べて耐擦傷性に劣るため、前記微細凹凸構造体を積層した成形体は、使用中の耐久性に問題がある。
特許文献3では、耐擦傷性の観点から、微細凹凸構造を構成する硬化樹脂の弾性率が高いことが望ましいことを開示している。
また、微細凸部の林立した構造では、微細凸部のアスペクト比が大きく、硬化樹脂の弾性率が低い場合に、隣接する凸部同士が寄り添う現象が発生する場合がある。寄り添った凸部の集合体は、一つの大きな凸部と見なすことも出来るが、凸部の集合体が可視光波長と同程度の大きさになってしまうと、光を乱反射してしまい、微細凹凸構造体が白濁して、ヘイズ値が高くなることが知られている。すなわち、微細凹凸構造体の作製に使用する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物が十分に堅牢でない場合、鋳型からの離型や加熱によって、微細凹凸形状の凸部同士が寄り添う現象が発生し、その結果、反射防止性能が低下するといった問題が生じる。
これらの理由から、微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物としては、反射防止性能を維持しつつ、凸部同士が寄り添って、ヘイズ値が高くなる現象を回避できるよう、硬化物が高い弾性率を有するようなものを用いることが一般的である。しかしながら、このような硬化性組成物は、硬化物が「伸び」ない、すなわち、「伸張性」を有さないため、先に述べた3次元成形を行うことは不可能である。
硬化物が柔軟、かつ伸長性に優れる硬化性組成物を用いて微細凹凸構造体を形成した場合、前記微細凹凸構造体を3次元成形に用いることは可能であるものの、凸部同士が寄り添う現象が発生し、反射防止性能が損なわれる。例えば、特許文献4に記載されているような、単官能モノマーと、2官能モノマーからなる硬化性組成物を用いて、微細凹凸構造体を形成した場合、微細凹凸構造体の凸部同士が寄り添って、光を散乱するサイズに成長し、白濁した外観となってしまう。
特開2000−71290号公報 特表2001−525269号公報 国際公開第2012/096322号 特開2012−139914号公報
本発明は上述の課題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明の目的は、反射防止性能に優れ、かつ3次元成形に適用できる微細凹凸構造体、硬化性組成物、加飾シート、および前記加飾シートを成形して得られる加飾樹脂成形体、並びに微細凹凸構造体と、加飾樹脂成形体の製造方法を提供することにある。
微細凹凸構造における反射防止性能は、微細凹凸構造面に対して垂直方向から見た場合、その断面における微細凹凸構造体と空気の比率が連続的に変化することによって、見かけ上、屈折率が連続的に変化することにより、あたかも界面が無いかのように振舞うことが、重要な要件である。本発明者らは、このような微細凹凸構造による反射防止性能は、必ずしも微細凸部が林立した構造である必要はなく、微細凸部の反転構造、すなわち、微細凹部が整然と形成されている構造であっても反射防止性能に顕著な差は無いことを見出した。微細凹部の間隔が、可視光の波長以下のサイズである「微細凹凸構造」であれば、硬化物の弾性率が低い硬化性組成物を用いて、微細凹凸構造体を形成した場合であっても、凸部同士が合一化することがない。
本願発明者らは、硬化後の樹脂が高い柔軟性、および伸張性を有する硬化性組成物を用いて、微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体を形成することにより、反射防止性能を有しつつ、かつ3次元成形が可能な微細凹凸構造体、および加飾シートが得られる事を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の態様は、以下の特徴を有する。
[1]表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体であって、硬化性組成物の硬化物からなり、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上である、微細凹凸構造体;
[2]前記硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m以上である、[1]記載の微細凹凸構造体;
[3]単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含み、前記2官能モノマー(Y)の質量平均分子量が600以上であり、前記多官能モノマー(Z)の、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以上である、[1]又は[2]記載の微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物;
[4]前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、
前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、
前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上である、[3]記載の硬化性組成物;
[5]前記硬化性組成物が、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含み、前記2官能モノマー(Y)の質量平均分子量が600以上であり、前記多官能モノマー(Z)の、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以上である、[1]又は[2]記載の微細凹凸構造体;
[6]前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、
前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、
前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上である、[5]記載の微細凹凸構造体;
[7][1]、又は[2]記載の微細凹凸構造体を含む加飾シート;
[8][7]記載の加飾シートを含む加飾樹脂成形体;
[9][8]記載の加飾樹脂成形体を含む車両用部材;
[10][8]記載の加飾樹脂成形体を含むディスプレイ用部材;
[11]表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体の製造方法であって、表面に微細凸部構造を有するモールドの前記表面と基材との間に、[3]または[4]記載の硬化性組成物を配置し、前記硬化性組成物を硬化した後、前記モールドを剥離する工程を含む、微細凹凸構造体の製造方法;
[12][7]記載の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程(A1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法;
[13]微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、[7]記載の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後の加飾シートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程(B1)と、前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程(B2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法;
[14]微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、[7]記載の加飾シートを、微細凹凸構造が形成された側が射出成形用金型に接するように配置する工程(C1)と、前記射出成形用金型内で前記加飾シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程(C2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法;
[15][7]記載の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
本発明の加飾シートは、表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体であって、硬化性組成物の硬化物からなり、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上である、微細凹凸構造体を含むことによって、3次元成形を可能にしつつ、凸部の合一によって反射防止性能が損なわれることを回避している。その結果、従来技術では困難であった、複雑な形状を有する3次元成形体の表面に反射防止構造を付与することが可能となったものである。
本発明の微細凹凸構造体の実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の加飾シートの実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の微細凹凸構造を形成する為に使用するモールドの製造工程の一例を示す模式的断面図である。 本発明の加飾樹脂成形体の製造工程の一例を示す断面図である。
本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。また、活性エネルギー線は、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外
線等)等を意味する。
<微細凹凸構造体>
本発明の微細凹凸構造体は、硬化性組成物の硬化物からなり、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上であるものである。前記硬化性組成物としては、例えば、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含むものであるものが好ましい。更に、前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上であることが好ましい。
また、本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性組成物であることが好ましい。本発明の微細凹凸構造体は、特定の硬化性組成物の硬化物からなり、かつ、表面に微細凹凸構造を有しているため、凸部同士の合一によって反射防止性能が損なわれにくい。従って、本発明の微細凹凸構造体を加飾シートに適用することで、複雑な形状を有する3次元成形体の表面に反射防止構造を付与することができる。
(引張破断伸び)
本発明の微細凹凸構造体は、硬化性組成物の硬化物であって、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上であるものである。
硬化物の引張破断伸びはJIS K 7161に準じて測定することが出来る。一例として、硬化性組成物を2枚のガラス板の間に流し込み、厚さ約0.2mmのスペーサーを挟んだ状態で、硬化させて板状に成形し、この板から所定のダンベル形状に打ち抜いたものを引張試験用の試験片とする。
前記引張試験は、一般的な引張試験機を用い、試験速度1mm/分の速度で行われる。試験片が破断した時点での伸びを、ダンベルの標線間距離で除した値が引張破断伸びである。本発明の引張破断伸びは、80℃の環境下で測定した値のことを指す。
引張破断伸びが20%以上であるとは、例えば、打ち抜いた形状がJIS規格のダンベル状2号形である場合、標線間距離は20mmである。この標線間のみが伸びたと見なし、破断伸びが20%以上であるなら、ダンベル状のサンプルを引張試験機のチャックで把持し、応力がかかり始めた点を0点として、4mm以上伸びれば引張破断伸びは20%以上となる。
引張破断伸びが20%以上であれば、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを3次元成形加工した際、前記微細凹凸構造体にクラックが入るようなことがなく、良好な反射防止性能を成形体の表面に付与することが出来る。
非常に複雑な形状、特に絞りが深い形状に3次元成形加工する場合、高い引張伸びが要求される。従って、引張破断伸びは大きいほうが好ましい。一方で、引張破断伸びが高すぎると、微細凹凸構造が壊れてしまう可能性もあり、光学性能を損なってしまう場合がある。従って、引張破断伸びとしては、30〜100%がより好ましく、50〜80%が特に好ましい。
(タフネス(靱性))
また、微細凹凸構造体のタフネス(靭性)も重要である。
上述のインサート成形の場合、プレ成形、すなわち、あらかじめ真空成形等によって所定の形状に成形した加飾シートを金型内に配置し、その後、溶融樹脂を射出して、金型内に充填させると共に加飾シートと一体化させる。加飾シートは、最終的な成形体を得るための金型より若干小さめにプレ成形されることが一般的である。射出成形の金型は通常、60〜120℃程度に温調されるが、加飾シートはこの金型内に配置されることで、金型とほぼ同等の温度となる。その状態で溶融樹脂が射出され、その射出圧によって、加飾シートは伸張され、型形状に沿わされる。この時、加飾シートが十分なタフネスを有していないと、溶融樹脂の射出圧が掛かった際に加飾シートにクラックが入る場合がある。
本発明の加飾シートは、前記微細凹凸構造体の他に、シート基材を含むことが好ましいが、このような加飾シートをインサート成形に用いる場合、前記シート基材は、通常熱可塑性ポリマーであるため、溶融樹脂の射出圧が掛かっても、シート基材にクラックが入ることはほとんど無い。従って、本発明の微細凹凸構造体のタフネス(靭性)は高いことが望ましい。
すなわち、本発明の微細凹凸構造体は、硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/mm以上である硬化性組成物からなることが望ましい。また、前記硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスは、2kJ/m以上であることが好ましく、5kJ/m以上であることがより好ましい。硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m以上であれば、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを3次元成形した際にクラックが入ることを回避できる。また、本発明の微細凹凸構造体の80℃におけるタフネスは、2〜10kJ/mmであることがより好ましく、4〜8kJ/mmであることが特に好ましい。
本発明の微細凹凸構造体としては、例えば、図1に示すような、基材11と、表面に微細凹部14を有する硬化物12とを有する微細凹凸構造体10を挙げることができる。
図1は、本発明の微細凹凸構造体10の実施形態を示す模式的断面図である。図1(a)に示す微細凹凸構造体は、基材11上に本発明の硬化性組成物の硬化物12が積層されたものである。
硬化物12の表面は、微細凹凸構造を有する。微細凹凸構造は、逆円錐状の凹部14、凸部13とが等間隔wで形成される。凹部の形状は、垂直面における断面積が、基材側から頂点側に、連続的に増大する形状であることが、屈折率を連続的に増大させることができ、波長による反射率の変動(波長依存性)を抑制し、可視光の散乱を抑制して低反射率にできることから好ましい。
微細凹凸構造としては、略円錐形状、角錐形状等の突起(凸部)が複数並んだ、いわゆるモスアイ構造を反転した構造が好ましい。凹部間の間隔が可視光の波長以下であるモスアイ構造は、空気の屈折率から材料の屈折率に連続的に屈折率が増大していくことで有効な反射防止の手段となることが知られている。
凹部間の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下である。後述する陽極酸化アルミナのモールドを用いて凸部を形成した場合、凸部間の平均間隔は100nm程度となることから、200nm以下が好ましく、150nm以下が特に好ましい。また、凹部の形成のしやすさの点から、20nm以上であることが好ましい。すなわち、凹部間の平均間隔は、20〜400nmが好ましく、60〜300nmがより好ましく、100〜250nmが特に好ましい。
凹部間の平均間隔は、電子顕微鏡観察によって隣接する凹部間の間隔(凹部の中心から隣接する凹部の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均した値のことを意味する。
凹部の深さは、凹部の平均間隔が100nmの場合は、80〜500nmが好ましく、120〜400nmがより好ましく、150〜300nmが更に好ましく、180〜300nmであることが特に好ましい。凹部の深さが80nm以上であれば、反射率が十分に低くなり、かつ反射率の波長依存性が少ない。
凹部の深さは、電子顕微鏡観察によって倍率30000倍で観察したときにおける、凹部の最底部と、凹部間に存在する凸部の最頂部との間の距離を測定した値である。
凹部のアスペクト比(凹部の深さ/凹部間の平均間隔)は、0.8〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。凹部のアスペクト比が1.0以上であれば、反射率が十分に低くなる。
また、凹部の形状は、高さ方向と直交する方向の凹部断面積が最表面から深さ方向に連続的に増加する形状、すなわち、凹部の高さ方向の断面形状が、三角形、U字形、台形等の形状が好ましい。凹部の形状、特に凹部間に存在する凸部の最頂部に近い部分において、傾斜角が大きいことが好ましい。傾斜角が大きいと、視認する角度が正面からずれた場合、斜め方向から観察した場合の反射防止性能が良くなる。また、凹部の最底部は曲面であることが好ましい。断面が台形である場合も、底部が直径200nmの円内におさまる面であることが好ましい。凹部と凹部の間での反射に加え、凹部の最底部でも反射しうるため、光の波長より十分小さいことが好ましい。
凹部は、図1(b)に示すような、凹部の底部14bが曲面である釣鐘状であってもよく、その他、垂直面における断面積が、基材側から底部側に連続的に増大する形状を採用することができる。
本発明の微細凹凸構造は、図1に示す実施形態に限定されず、基材の片面又は全面、もしくは、全体又は一部に形成することができる。また、撥水性能を効果的に発現させるには、凹部の底部の先端が細いことが好ましく、微細凹凸構造体と水滴の接触面における硬化物の占有する面積ができるだけ少ないことが好ましい。
本発明の微細凹凸構造において、凹部を上方から見た形状が真円であるとみなし、凹部が六方格子配置で、重なり合わずに最密充填した場合、平滑部の面積は9.3%となる。凹部が重なり合うように配置されれば、平滑部の面積は減っていく。平滑部の面積が0%であっても、SEM観察などをした場合には隔壁が観察できる。但し、そのように観察できた隔壁は、上部が平滑であるとは限らない。凹部間に存在する凸部の最頂部に近い部分における凹部の傾斜角が小さい場合、隔壁が厚いように上部からは観察出来る。このような形状の場合、斜め方向から観察した場合の反射防止特性が損なわれる場合がある。
多数の凹部を有する多孔構造であれば、微細凹凸構造を構成する硬化物が、弾性率の低い、柔軟なものであった場合でも、隣接する凸部同士が合一する現象が起きなくなる点で好ましい。
(基材)
基材11の形状はシート状、フィルム状等いずれであってもよく、その製造方法も、例えば、射出成形、押し出し成形、キャスト成形等、いずれの製法により製造されたものを用いてもよい。更に、密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の特性の改良を目的として、基材11の表面に、コーティングやコロナ処理が施されていてもよい。
このような微細凹凸構造体は、反射防止膜として適用することができ、高い耐擦傷性と、優れた指紋除去性等の汚染物の除去効果が得られる。
また、基材11と硬化物12の間に、耐擦傷性や接着性などの諸物性を向上させる為の中間層15を設けてもよい。中間層15を形成する材料としては、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、熱可塑性樹脂、無機材料などが挙げられるが、微細凹凸構造を形成しやすいことから、中間層15は活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる層であることが好ましい。
基材11としては、微細凹凸構造を有する硬化物12を支持可能なものであれば、いずれであってもよいが、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを、ディスプレイ部材用に成形する場合は、透明基材、すなわち光を透過する材料であることが好ましい。透明基材を構成する材料としては、例えば、メチルメタクリレート(共)重合体、ポリカーボネート、スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等の合成高分子、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート等の半合成高分子、ポリエチレンテレフタラート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、それら高分子の複合物(ポリメチルメタクリレートとポリ乳酸の複合物、ポリメチルメタクリレートとポリ塩化ビニルの複合物等)、ガラスが挙げられる。インサート成形などの3次元加工をする場合、熱可塑性ポリマーであることが好ましく、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましい。
(硬化性組成物)
本発明の微細凹凸構造体10において、硬化物12は、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含み、前記2官能モノマー(Y)の質量平均分子量が600以上であり、前記多官能モノマー(Z)の、質量平均分子量を重合性官能基数の数で除した値が300以上である硬化性組成物の硬化物であることが好ましい。
更に、前記2官能モノマー前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上であることがより好ましい。
また、硬化物12は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であることが好ましい。前記硬化性組成物を用いて微細凹凸構造体を形成することにより、本発明の微細凹凸構造体の引張破断伸びを20%以上にすることができる。
また、本発明の硬化性組成物は、前記モノマーの他に、重合性化合物を含んでいてもよい。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
また、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
単官能モノマー(X)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−ビニルピリジン;4−ビニルピリジン;N−ビニルピロリドン;N−ビニルホルムアミド;酢酸ビニルが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが、嵩高くなく、硬化性組成物の重合反応性を促進させ得ることから好ましい。また、後述する基材として、アクリル系フィルムを用いる場合には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。また、ポリカーボネートを基材として用いる場合には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレートなどのベンゼン環構造を有するものが特に好ましい。
2官能モノマー(Y)としては、質量平均分子量が600以上のモノマーが好ましい。ここで、「質量平均分子量」とは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーを用いて、ポリスチレン換算によって算出した値のことを意味する。
また、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、および2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートを用いることがより好ましい。具体的には、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウレタンジアクリレートなどが挙げられる。このうち、硬化物のガラス転移温度を大幅に下げ、硬化物を脆くしてしまうことなく、高い伸びを維持出来るものとして、ウレタンジアクリレートを用いることが特に好ましい。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレートとは、イソシアネート化合物とポリオール化合物を反応させて得られるポリウレタンを骨格として含むものであり、末端に水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートで封止した(メタ)アクリレートである。末端に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、またダイセル社のカプロラクトン変性モノマー、『プラクセル』シリーズなどもあげることが出来る。末端にイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートとしては、昭和電工社の『カレンズ』シリーズをあげることが出来る。
また、ポリエーテル(メタ)アクリレートとは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオールを骨格として含む(メタ)アクリレートである。
3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)は、分子内に3個以上のラジカル重合性官能基を有する。これにより、硬化物の架橋点間分子量が小さくなり、架橋密度を高くして、硬化物の弾性率や硬度を高くし、耐擦傷性に優れたものとすることができる。このラジカル重合性官能基は、代表的には(メタ)アクリロイル基である。また、前記多官能モノマー(Z)は、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以上であることが好ましい。また、400以上であることがより好ましく、500以上であることが更に好ましい。
このような多官能モノマー(Z)としては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートを用いることができる。このうち、前記多官能モノマー(Z)は、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであることがより好ましい。
また、その他のモノマー(H)として、質量平均分子量が600以下の2官能モノマー、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以下である多官能モノマーを含んでも良い。質量平均分子量が600以下の2官能モノマーの具体例として、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートエポキシジアクリレートを含んでいてもよい。これらは1種を単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以下である多官能モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、および、これらのエトキシ変性、またはプロポキシ変性物が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、市販品としては、例えば、新中村化学工業社製の「NKエステル」シリーズのATM−4E、日本化薬製の「KAYARAD」シリーズのDPEA−12、東亞合成製の「アロニックス」シリーズのM−305、M−450、M−400、M−405、ダイセル・サイテック社製の「EBECRYL40」が挙げられる(以上、全て商品名)。
このうち、基材への密着性の観点からは、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの分子量の小さいものが望ましい。一つの目安として、質量平均分子量が300以下、より好ましくは質量平均分子量が250以下のものを用いることが、基材との密着性の点で好ましい。
硬化性成分100質量部中の単官能モノマー(X)の含有量は、80質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、40質量部以下が更に好ましく、20質量部以下が特に好ましい。また、10〜50質量部が好ましく、15〜40質量部がより好ましく、20〜30質量部が特に好ましい。単官能モノマー(X)の含有量が、上記範囲内であれば、硬化物中に未反応のモノマーが残らず、臭気を抑えることができるため好ましい。
また、2官能モノマー(Y)と多官能モノマー(Z)の合計の含有量、すなわち、(Y)+(Z)は、硬化性成分100質量部中、10〜90質量部が好ましく、20〜80質量部がより好ましく、40〜60質量部が特に好ましい。2官能モノマー(Y)と多官能モノマー(Z)の合計の含有量が上記範囲内であれば、硬化物12の収縮が小さく、反りが出にくいという点で好ましい。
また、密着性の観点からは質量平均分子量の低い上述のその他のモノマー(H)を用いることも好ましいが、一方で、質量平均分子量が低いということは架橋密度が高くなることと同意義である。従って、質量平均分子量が300以下のその他のモノマー(H)を含む場合、前記その他のモノマー(H)の含有量は、微細凹凸構造体の引張破断伸びを20%以上に保つ観点から、硬化性成分100質量部に対して30質量部以下が好ましく、20質量部以下がさらに好ましい。ただし、密着性の観点からは10質量部以上用いることが好ましく、20質量部以上用いることがより好ましい。
上述の単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含む硬化性組成物を用いることにより、本願の微細凹凸構造体が十分な引張破断伸びを有することが出来るため好ましい。また、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して80質量部以上含むことがより好ましい。
一方で、上述のモノマーを硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含んだ場合、架橋密度が極端に高い、すなわち、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が極めて小さい、具体的には150以下、特に120以下となる多官能モノマーの含有量は、前記硬化性成分100質量部に対して、0〜20質量部が好ましく、0〜10質量部がより好ましく、0〜5質量部が特に好ましい。架橋密度が極端に高い前記多官能モノマーの含有量が前記範囲内であれば、硬化物の引張破断伸びを20%以上に保つことができるため好ましい。
また、本発明の硬化性組成物は、前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上であることが好ましい。上述の2官能アクリレート、及び多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上であれば、3次元成形時にクラックが入りにくい点で好ましい。また、2官能モノマー(Y)、及び多官能モノマー(Z)が、ウレタン(メタ)アクリレート、またはポリエーテル(メタ)アクリレートであれば、硬化樹脂のタフネスも向上するため好ましい。
(その他の含有物)
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線重合開始剤を含むことが好ましい。この活性エネルギー線重合開始剤は、活性エネルギー線の照射によって開裂し、重合反応を開始させるラジカルを発生する化合物である。活性エネルギー線とは、例えば、電子線、紫外線、可視光線、プラズマ、赤外線などの熱線等を意味する。特に、装置コストや生産性の観点から、紫外線を用いることが好ましい。
活性エネルギー線重合開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン;2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジンが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、吸収波長の異なる2種以上を併用することが好ましい。また必要に応じて、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、アゾ系開始剤等の熱重合開始剤を併用してもよい。
活性エネルギー線重合開始剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、特に好ましくは0.2〜3質量部である。0.01質量部以上とすることにより、硬化性組成物が硬化性に優れ、硬化物の機械特性、特に耐擦傷性が良好となるため好ましい。また、10質量部以下とすることにより、硬化物内に残存する重合開始剤による弾性率および耐擦傷性の低下や着色を抑制することができる。
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線吸収剤および/又は酸化防止剤を含んでいてもよい。活性エネルギー線吸収剤は、硬化性組成物の硬化の際に照射される活性エネルギー線を吸収し、硬化物の劣化を抑制できるものが好ましい。
活性エネルギー線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線吸収剤が挙げられる。その市販品としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製の「チヌビン(登録商標)」シリーズの400や479、共同薬品社製の「Viosorb(登録商標)」シリーズの110が挙られる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系の酸化防止剤、リン系の酸化防止剤、イオウ系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の酸化防止剤が挙げられる。その市販品としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製の「IRGANOX(登録商標)」シリーズが挙げられる。これら活性エネルギー線吸収剤、酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性エネルギー線吸収剤および/又は酸化防止剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部、特に好ましくは0.01〜0.5質量部である。0.01以上とすることにより、硬化物の黄色化やヘイズ上昇を抑制し、耐候性を向上させることができる。5質量部以下とすることにより、硬化性組成物の硬化性、硬化物の耐擦傷性、硬化物の基材との密着性を良好にすることができる。
前記硬化性組成物は、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および多官能モノマー(Z)の機能を阻害しない範囲において、必要に応じて、離型剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、光安定剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤、着色剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤等の添加剤を含有してもよい。
滑剤・スリップ剤は樹脂硬化物の表面に存在し、表面における摩擦を低減し、耐擦傷性を向上させる化合物である。スリップ剤の市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング製「SH3746FLUID」「FZ−77」、信越化学工業製「KF−355A」、「KF−6011」が挙げられる(以上、全て商品名)。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
スリップ剤の含有量は、硬化性組成物中に含まれる全モノマーの含有量の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜2質量部である。0.01質量部以上とすることにより、硬化性組成物が硬化性に優れ、硬化物の機械特性、特に耐擦傷性が良好となる。5質量部以下とすることにより、硬化物内に残存するスリップ剤による弾性率および耐擦傷性の低下や着色を抑制することができる。
また、本発明の硬化性組成物は、溶剤を含んでいてもよいが、含まない方が好ましい。溶剤を含まない場合は、例えば、硬化性組成物を鋳型に流し込んだ状態で活性エネルギー線照射により重合・硬化させ、その後離型するプロセスにおいて、溶剤が硬化物中に残る心配がない。また、製造工程を考慮した場合、溶剤除去のための設備投資が不要であり、コストの点でも好ましい。
(硬化性組成物の物性)
硬化性組成物の粘度に関して、モールドにより微細凹凸構造を形成して硬化させる場合、この硬化性組成物の25℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、好ましくは10000mPa・s以下、より好ましくは5000mPa・s以下、特に好ましくは2000mPa・s以下である。また、この粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、加温により上記範囲内の粘度にした硬化性組成物を使用すれば、作業性を損なうことはない。この硬化性組成物の70℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、好ましくは5000mPa・s以下、より好ましくは2000mPa・s以下である。
硬化性組成物の粘度は、モノマーの種類や含有量を調節することで調整できる。具体的には、水素結合等の分子間相互作用を有する官能基や化学構造を含むモノマーを多量に用いると、硬化性組成物の粘度は高くなる。また、分子間相互作用のない低分子量のモノマーを多量に用いると、硬化性組成物の粘度は低くなる。
<微細凹凸構造体の製造方法>
本発明の微細凹凸構造体の製造方法としては、例えば、(1)表面に、微細凹凸構造の反転構造が形成されたモールド、すなわち、微細凸部構造を有するモールドの前記表面と、基材との間に、上記硬化性組成物を配し、活性エネルギー線の照射により硬化性組成物を硬化して、モールドの凹凸形状を転写し、その後モールドを剥離する方法、(2)硬化性組成物にモールドの凸形状を転写してからモールドを剥離し、その後活性エネルギー線を照射して硬化性組成物を硬化する方法等が挙げられる。これらの中でも、微細凹凸構造の転写性、表面組成の自由度の点から、(1)の方法が特に好ましい。この方法は、連続生産が可能なベルト状やロール状のモールドを用いる場合に特に好適であり、生産性に優れた方法である。
モールドに微細凹凸構造の反転構造を形成する方法は、特に限定されず、その具体例としては、電子ビームリソグラフィー法、レーザー光干渉法が挙げられる。例えば、適当な支持基板上に適当なフォトレジスト膜を塗布し、紫外線レーザー、電子線、X線等の光で露光し、現像することによって微細凹凸構造を形成した型を得て、この型をそのままモールドとして使用することもできる。また、フォトレジスト層を介して支持基板をドライエッチングにより選択的にエッチングして、レジスト層を除去することで支持基板そのものに直接微細凸部構造を形成することも可能である。
また、陽極酸化ポーラスアルミナを、モールドとして利用することも可能である。例えば、アルミニウムをシュウ酸、硫酸、リン酸等を電解液として所定の電圧にて陽極酸化することにより形成される20〜200nmの細孔構造をモールドとして利用してもよい。この方法によれば、高純度アルミニウムを定電圧で長時間陽極酸化した後、一旦酸化皮膜を除去し、再び陽極酸化することで非常に高規則性の細孔が自己組織化的に形成できる。さらに、二回目に陽極酸化する工程で、陽極酸化処理と孔径拡大処理を組み合わせることで、断面が矩形でなく三角形や釣鐘型である微細凹凸構造も形成可能となる。また、陽極酸化処理と孔径拡大処理の時間や条件を適宜調節することで、細孔最奥部の角度を鋭くすることも可能である。
さらに、微細凹凸構造を有する原型から電鋳法等で複製型を作製し、これをモールドとして使用してもよい。
モールドそのものの形状は特に限定されず、例えば、平板状、ベルト状、ロール状のいずれでもよい。特に、ベルト状やロール状にすれば、連続的に微細凹凸構造を転写でき、生産性をより高めることができる。
このようなモールドと、基材間に、上記硬化性組成物を配する。モールドと基材間に硬化性組成物を配置する方法としては、モールドと基材間に硬化性組成物を配置した状態でモールドと基材とを押圧することで、成形キャビティーへ硬化性組成物を注入する方法などによることができる。
基材とモールド間の硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して重合硬化する方法としては、紫外線照射による重合硬化が好ましい。紫外線を照射するランプとしては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、フュージョンランプを用いることができる。
紫外線の照射量は、重合開始剤の吸収波長や含有量に応じて決定すればよい。通常、その積算光量は、400〜4000mJ/cmが好ましく、400〜2000mJ/cmがより好ましい。積算光量が400mJ/cm以上であれば、硬化性組成物を十分硬化させて硬化不足に因る耐擦傷性低下を抑制することができる。また。積算光量が4000mJ/cm以下であれば、硬化物の着色や基材の劣化を防止する点で意義が有る。照射強度も特に制限されないが、基材の劣化等を招かない程度の出力に抑えることが好ましい。
重合・硬化後、モールドを剥離して、微細凹凸構造を有する硬化物を得て、微細凹凸構造体を得る。
また、上記基材が立体形状の成形体等の場合は、形成した微細凹凸構造体を、別途成形した立体形状の成形体に貼り付けることもできる。
このようにして得られる微細凹凸構造体は、その表面にモールドの微細凸部構造が鍵と鍵穴の関係で転写され、高い耐擦傷性を備え、且つ、撥水性を兼ね備えると共に、連続的な屈折率の変化によって優れた反射防止性能を発現でき、フィルムや、立体形状の成形体の反射防止膜として好適である。
<加飾シート>
本発明の加飾シートは、表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体であって、硬化性組成物の硬化物からなり、前記硬化物の引張破断伸びが20%以上である、微細凹凸構造体を含むものである。当該加飾シートを用いて3次元成形を行うことにより、従来技術では困難であった、複雑な形状の成形体の表面に、反射防止性能を付与することができる。
図2は、本発明の加飾シートの一例を示す断面図である。加飾シート20は、シート基材22と、シート基材22の表面に形成された、前述の微細凹凸構造体10とを有する。微細凹凸構造体10の表面には、微細凹凸部(図示略)が形成されている。微細凹凸構造体10は硬化樹脂膜としての役割を果たすものであり、その厚さは、1〜50μmが好ましく、1〜10μmがより好ましく、2〜8μmが更に好ましい。また、微細凹凸構造体10の屈折率とシート基材22との屈折率の差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましい。微細凹凸構造体10と、シート基材22との屈折率差が0.2以下であれば、微細凹凸構造体10とシート基材22との界面における反射が抑えられるため好ましい。
(シート基材)
シート基材22は、本発明の加飾シートをディスプレイ部材用に成形する場合は、透明基材、すなわち光を透過する材料であることが好ましい。シート基材22の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。中でもアクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステルが好ましく、透明性、耐候性に優れている点で、アクリル系樹脂は特に好ましい。
アクリル系樹脂としては、耐擦り傷性、鉛筆硬度、耐熱性、耐薬品性を有する点で、特
開平8−323934号公報、特開平11−147237号公報、特開2002−806
78号公報、特開2002−80679号公報、特開2005−97351号公報に記載
のアクリル系樹脂が好ましい。また、インサート成形(インモールド成形)を行った際の
耐成形白化性の点で、特開2005−163003号公報、特開2005−139416
号公報に記載のものが好ましい。
シート基材22は、公知の添加剤(安定剤、酸化防止剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃剤、充填剤、抗菌剤、防カビ剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤等)を含んでいてもよい。
シート基材22の厚さは、10〜500μmが好ましく、30〜400μmがより好ましく、50〜300μmが特に好ましい。シート基材22の厚さが500μm以下であれば、インサート成形(インモールド成形)に適した剛性が得られ、安定にフィルムを製造できる。シート基材22の厚さが10μm以上であれば、基材の保護性とともに、インサート成形体により十分深み感を付与できる。
シート基材22は積層フィルムまたは積層シートであってもよい。
シート基材22の製造方法としては、溶融押出法(溶融流延法、Tダイ法、インフレーション法)、カレンダー法等の公知の方法が挙げられ、経済性の点からTダイ法が好ましい。また、Tダイ法によりシート基材22を製造する場合、表面平滑性を向上する点から、複数のロール(金属ロール等)またはベルト(金属ベルト等)にシート基材22の材料を狭持して製膜する方法を用いることが好ましい。
(その他の層)
本発明の加飾シートは、熱可塑性樹脂層、加飾層、接着層、プライマー層等の、他の層を有していてもよい。
熱可塑性樹脂層は、例えば、加飾層を形成する際の基材となる層である。
熱可塑性樹脂層の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
加飾層は、微細凹凸構造体10とは反対側のシート基材22の表面に存在することが好ましく、熱可塑性樹脂層を有する場合は、シート基材22と熱可塑性樹脂層との間に存在することが好ましい。加飾層としては、印刷法で形成された印刷層、蒸着法で形成された蒸着層が挙げられる。
印刷層は、インサート成形体における絵柄、模様、文字等となる。印刷柄としては、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字、全面ベタ等が挙げられる。
印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア輪転印刷法、スクリーン印刷法、ロールコート法、スプレーコート法、フレキソグラフ印刷法等が挙げられる。印刷層の厚さは、通常、0.5〜30μm程度である。
また、印刷層を隠蔽層として用いることもできる。隠蔽層はグラビア印刷などの通常の印刷方法やグラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコートなどの通常の塗工方法により形成される。好ましくはグラビアコートにより塗布し、乾燥または硬化させることで形成させることが好ましい。
蒸着層は、金属(アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、インジウム、スズ、銀、チタニウム、鉛、亜鉛等)、これらの合金、またはこれらの化合物で形成される。蒸着層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等の方法が挙げられる。
プライマー層、又は接着層は、微細凹凸構造体10とは反対側の加飾シートの最外層に形成されることが好ましい。接着層は、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコートなどの通常の塗工方法や転写コーティング法により形成される。
接着層には、熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂を用いることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられ、これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。また、熱硬化性樹脂としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることが好ましい。
接着層の屈折率と隣接する層、すなわち加飾層またはシート基材22の屈折率との差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましい。接着層と隣接する層との屈折率差が0.2以下であれば、接着層と隣接する層との界面における反射が抑えられる。
接着層の厚さは、通常、1〜5μm程度である。
<加飾シートの製造方法>
微細凹凸構造体の形成については上述した通りである。一方、本発明の加飾シートの製造方法としては、前述の硬化性組成物を調製し、これをシート基材上に塗布し、微細凸部構造を有するモールドを被せた状態で、架橋硬化することで得ることができる。硬化性組成物を紫外線で硬化させる場合には、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、フュージョンランプ、カーボンアーク灯などが用いられる。
微細凹凸構造体は、シート基材裏面の絵柄層や接着層を設けた後に形成しても良いし、微細凹凸構造体を先に形成し、それから裏面の機能層を設けても良い。
本発明の加飾シートは、インサート成形法、射出成形同時加飾法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法などの各種射出成形法に用いることができ、インサート成形法及び射出成形同時加飾法に好適に用いられる。なお、射出成形同時加飾法では、樹脂材料による熱圧を加飾シートが受けるため、平板に近く、加飾シートの絞りが小さい場合には、加飾シートは予熱してもしなくてもよい。なお、ここで用いる樹脂材料としてはインサート成形法と同様のものを用いることができる。
<加飾樹脂成形体>
本発明の加飾樹脂成形体は、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する本発明の加飾シートとを有するものである。
樹脂材料からなる成形基材は、着色剤(顔料、染料等)で着色されていてもよく、表面に印刷、塗装等が施されていてもよい。
(樹脂材料)
本発明の樹脂材料としては、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等)、スチレン系樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、液晶ポリエステル、ポリアリル系耐熱樹脂、各種複合樹脂、各種変性樹脂等が挙げられる。
樹脂材料は、着色剤(顔料、染料等)を含んでいてもよい。また、樹脂材料は、公知の添加剤(安定剤、酸化防止剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃剤、発泡剤、充填剤、抗菌剤、防カビ剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤等)を含んでいてもよい。
本発明の加飾樹脂成形体は、車両用部材、ディスプレイ用部材等に好適に用いることができる。具体的には、内外装用部材、光学製品内部材、光学レンズ、電気製品用部材、包装容器、雑貨等として有用である。
内外装用部材としては、自動車内装用部材(インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード等)、自動車外装用部材(ウェザーストリップ、バンパー、バンパーガード、サイドマッドガード、ボディーパネル、スポイラー、フロントグリル、ストラットマウント、ホイールキャップ、センターピラー、ドアミラー、センターオーナメント、サイドモール、ドアモール、ウインドモール、窓、ヘッドランプカバー、テールランプカバー、風防部品等)、自動車以外の各種乗り物(電車、航空機、船舶等)の内外装用部材等が挙げられる。
光学製品内部材としては、光学製品(カメラ等)の鏡筒、フロントプロジェクタやリアプロジェクタ等の投射型表示装置およびこれら投射型表示装置を複数備えたマルチビジョンシステム、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置、光ピックアップ装置、光ファイバー通信システム等、不要光の除去が必要な全ての光学機器等が挙げられる。
光学レンズとしては、ピックアップレンズ、カメラ用レンズ、眼鏡レンズ等の樹脂製のレンズが挙げられる。
電気製品用部材としては、ハウジング、ボタン、スイッチ等が挙げられる。
包装容器としては、瓶、化粧品容器、小物入れ等が挙げられる。
雑貨としては、景品、小物等が挙げられる。
<加飾樹脂成形体の製造方法>
本発明の加飾樹脂成形体(以下、単に「成形体」と言うこともある)は、例えば、以下の製造方法(I)〜(IV)によって製造することができる。加飾樹脂成形体の成形温度は、その形状や、用いる樹脂材料によって異なるものであるが、通常80〜160℃が一つの目安となる。室温で十分に伸びる樹脂材料を用いて加飾樹脂成形体を製造する場合、高温にすることでより伸びやすくなるのが一般的である。
(I)本発明の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程(A1)を含む、加飾樹脂成形体の製造方法(いわゆる、真空成型)。
(II)本発明の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後の加飾シートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程(B1)と、
前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する、加飾樹脂成形体を得る工程(B2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法(いわゆるインサート成形、インモールドフォーミング)。
(III)本発明の加飾シートを、微細凹凸構造が形成された側が射出成形用金型に接するように配置する工程(C1)と、
前記射出成形用金型内で前記加飾シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する、加飾樹脂成形体を得る工程(C2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法(いわゆるインモールドラミネーション)。
(IV)本発明の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
加飾樹脂成形体の製造方法は、成形体の所望の形状や、生産性等を勘案し、適宜選択されるものである。一般に、成形体の凹凸、絞りが深い場合には製造方法(I)や(II)のような成型方法を用いることが好ましく、絞りが浅い場合には、予備成形工程が不要な(III)の方法をとることが好ましい。(IV)の方法は、型そのものに加熱機構を設けねばならないため、大量生産する用途以外で用いることが好ましい。
製造方法(I)、および製造方法(II)の工程(B1)、いわゆる真空成形(以下、「予備成形」と言うこともある)について、説明する。
まず、加飾シートを軟化温度まで加熱する。加飾シートの加熱方法としては、300℃程度に加熱されたヒーターを加飾シートの近くに設け、輻射熱で加飾シートを加熱する方法や、加熱された金属板などで加飾シートの両面を挟み込み加熱する方法、また加飾シートの片面のみに加熱された金属板を接触させて加熱する方法などが挙げられる。
次いで、加熱され軟化した加飾シートに金型を押し付ける。金型に真空吸引機構を設け、真空ポンプ等で空気を吸引し加飾シートを金型にしっかりと密着させる方法(真空吸引)や、金型を配置した側と反対側から圧縮空気を送り込み、加飾シートを型に押し付け、密着させる方法(圧空押し付け)、また真空吸引と圧空押付けを併用する方法であっても良い。
加飾シートが金型に密着した後、型形状が転写された加飾シートを金型から外す。
上記作業を行う上で、加飾シートを固定枠等で適宜固定してもよい。真空成形を行う際の温度は、シート基材を形成する樹脂によって適宜選択することができるが、シート基材を形成する樹脂のガラス転移温度より10〜50℃程度、高い温度で行われるのが一般的である。
上述の真空成型(工程(B1))で得られた加飾シートは、その後の工程において金型内に配置する都合上、形状を保持できる程度の厚みを有する必要がある。従って、前記型形状を転写された加飾シートの厚みは、シート基材を形成する樹脂にもよるが、100〜500μmであることが好ましい。
次に、前記製造方法(II)の工程(B2)について、図4を参照しながら説明する。
(i)加飾シート20を金型42内に配置する。
(ii)金型42と、射出機48側の樹脂ゲート50が設けられた金型52とで型閉めして、樹脂ゲート50より加熱溶融した樹脂材料54を金型内に射出する。
(iii)金型42と金型52とを型開きして、加飾樹脂成形体56を得る。
(i)の加飾シートを金型内に配置する方法は、成形体の形状によって異なるものであるが、溶融状態の樹脂材料を射出する際に、予備成形された加飾シート、すなわち、前述の型形状を転写された加飾シート(以下、「予備成形体」と言うこともある)が揺れ動かないように固定する必要がある。また、予備成形体は金型内に配置する都合上、若干小さめに成形されるのが一般的である。射出成形時に加飾シートは引き延ばされることになり、図柄等に歪を生じることもあるため、予備成形体と金型の形状や配置方法は、成形メーカー各社のノウハウに帰属するものである。
(ii)の金型を閉めて、射出成形する方法は、一般的な射出成形条件と大きく変わるものではない。但し、予備成形体が薄い場合や、予備成形によって予備成形体の厚みに斑が存在する場合には、樹脂材料の射出圧によって予備成形体が破断する場合がある。また、樹脂の射出圧によって、微細凹凸構造体にクラックが入る場合もある。予備成形は十分な加熱状態で成形されるものの、予備成形体と樹脂材料とを一体成形して加飾樹脂成形体を製造する場合には、金型の温度程度にしか温められず、十分に軟化していない状態で、樹脂材料によって延伸されることになるためである。この点で、微細凹凸構造体のタフネスが高いことが望ましい。金型の隙間の大きさ、すなわち成形体の厚みや、樹脂ゲートの設け方は、成形体の所望の形状と、加飾シートの厚み等を勘案して、適宜設計されるべきものである。樹脂供給量、射出後の保圧なども、一般的な射出成形条件と大きく変わるものでなく、適宜調整される。
(iii)の型開き、成形体の取り出しに際しては、一般的な射出成形同様、成形体の冷却時間を適宜設定した上で、行われることが好ましい。射出する樹脂材料によって成形温度や金型温度、冷却時間は適宜設定される。
製造方法(III)については、製造方法(II)の工程(B2)と大きく変わるものではない。一般に、以下の工程を経る。
製造方法(III)は、微細凹凸構造が形成された側が射出成型用金型に接するように配置する工程(C1)と、前記射出成形用金型内で前記加飾シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する、加飾樹脂成形体を得る工程(C2)とを含む方法である。
具体的には、ロール状の加飾シートを開いた金型の間に送り込む工程(C1−1)と、加熱ヒーターが下り、加飾シートを十分に加熱し軟化させる工程(C2−1)と、加熱ヒーターが上昇すると共に、金型側から真空吸引して加飾シートを金型に密着させて成形する工程(C2−2)と、型閉めして溶融状態の樹脂材料を射出する工程(C2−3)と、型を開き、加飾樹脂成形体を切り(トリミング)、加飾樹脂成形体を取り出す工程(C2−4)を含む製造方法である。トリミングは型閉め前に行われる場合や、型開き前に行われる場合もある。
製造方法(III)は、製造方法(II)と比べて、予備成形工程や金型内への配置工程(i)が不要なため、生産性に優れる方法である。一方で、絞りの深い形状を有する成形体を得ることは難しい。また、製造方法(III)では、射出成型用金型上部に設けられたロールから、加飾シートを供給する方法が一般的であり、そのため、加飾シートの厚みはロールに巻く都合上、薄いほうが好ましい。
製造方法(IV)は、製造方法(I)と似ているが、加飾シートを加熱するのでなく、形状を有する型を加熱し、加熱された型を加飾シートに押し付ける方法である。製造方法(IV)は刻印と同じ方法である。製造方法(IV)では、ます、加飾シートを枠などで固定し、加熱された型を押し当てる。その後、型から外すために、適宜冷却を行い、型から剥がすことで成形体を得ることができる。
以上説明した本発明の加飾樹脂成形体の製造方法にあっては、本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートを用いているため、上述のような3次元成形を行っても、反射防止性能が低下することなく、かつ、意匠性、耐擦傷性等に優れた加飾樹脂成形体を得ることができる。
以下に本発明の実施例を示し、具体的に説明する。以下の記載において、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。また、各種測定および評価方法は以下の通りである。
(1)モールドの突起の測定:
陽極酸化ポーラスアルミナからなるマザーモールドから転写して得た微細凸部構造を付与したモールドの一部の縦断面を1分間Pt蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、商品名JSM−7400F)により加速電圧3.00kVで観察し、隣り合う凸部の間隔(周期)および凸部の高さを測定した。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
(2)微細凹凸構造体の凹部の測定:
微細凹凸構造体の縦断面を10分間Pt蒸着し、上記(1)の場合と同じ装置および条件にて、隣り合う凹部の間隔および凹部の深さを測定した。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
(3)微細凹凸構造体を形成する硬化性組成物の硬化物の引張試験
厚み約200μmの薄板状にした硬化物から、標線間距離が10mmであるダンベル試験片を打ち抜き、80℃にて引張試験を実施した。破断伸びとタフネスを算出した。
(4)加飾シートの目視観察(延伸加工後)
モールドを転写して得られた加飾シートを、180℃にて20%延伸した状態で目視観察を行った。
良好:微細凹凸構造体に微細なクラックや、シート基材からの浮きがない
クラック:目視で観察できる皺、クラックがある
(5)加飾シートの反射率の評価
微細凸部構造を有するモールドを転写して得られた加飾シートを、180℃で加熱した状態、180℃にて10%、20%延伸した状態でのシート表面の反射率を測定した。微細凹凸構造体の、微細凹凸構造側とは反対側の表面を、サンドペーパー(GRIT No.500)で粗面化した後、黒く塗ったサンプルを、分光光度計(日立社製、U−4100)を用いて、入射角5°の条件で波長380〜780nmの間の相対反射率を測定した。
(マザーモールドの作製)
図3に示す工程に従い、マザーモールド40(深さ180nm)を以下の様に作製した。
純度99.97質量%の塊状アルミニウムを直径200mm、幅320mmのロール状に切断し、表面を切削加工して鏡面化し、これをアルミニウム基材30として用いた。
工程(a):
0.05Mのシュウ酸水溶液を15.7℃に温度調整し、これにアルミニウム基材30を浸漬して、以下の条件にて陽極酸化した。
電圧の印加開始直後の電流密度が19.9mA/cmとなるように電流制限しつつ、電圧40Vで陽極酸化を開始した。40Vの電圧を30分間維持して陽極酸化を行った後、続けて80Vまで電圧を上昇させ、80Vで4.5分間陽極酸化することで、細孔31を有する酸化皮膜32を形成した。
工程(b):
酸化皮膜32が形成されたアルミニウム基材30を、6質量%のリン酸と1.8質量%のクロム酸を混合した70℃の水溶液中に3時間浸漬して酸化皮膜32を溶解除去し、陽極酸化の細孔発生点となる窪み33を露出させた。
工程(c):
細孔発生点を露出させたアルミニウム基材30を、15.7℃に温度調整した0.05Mのシュウ酸水溶液に浸漬し、80Vで11秒間陽極酸化して、細孔35を有する酸化皮膜34をアルミニウム基材30の表面に再び形成した。
工程(d):
酸化皮膜34が形成されたアルミニウム基材30を、31.7℃に温度調整した5質量%リン酸水溶液中に17分間浸漬して、酸化皮膜34の細孔35を拡大する孔径拡大処理を施した。
工程(e):
前記工程(c)と前記工程(d)をさらに交互に4回繰り返した。最後に工程(d)を行った。すなわち、工程(c)を合計で5回行い、工程(d)を合計で5回行った。
その後、脱イオン水で洗浄し、さらに表面の水分をエアーブローで除去し、平均間隔180nm、平均深さ約180nmの略円錐形状の細孔35を有する酸化皮膜34が形成されたモールド40を得た。
このようにして得られたモールドを、TDP−8(日光ケミカルズ株式会社製)を0.1質量%に希釈した水溶液に10分間浸漬して、一晩風乾することによって離型処理した。
(レプリカモールドの作製)
レプリカモールド(高さ180nm)を以下の様に作製した。
エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製、商品名NKエステルATM−4E)85部、ラウリルアクリレート(日油社製、商品名ブレンマーLA)8部、メチルアクリレート7部、活性エネルギー線重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、商品名IRGACURE 184)0.5部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(日本チバガイギー社製、商品名DAROCURE TPO)1.0部、内部離型剤(日光ケミカルズ社製、商品名NIKKOL TDP−2)0.5部を混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
この活性エネルギー線硬化性組成物を50℃に調温し、50℃に調温したマザーモールドの細孔が形成された表面上に流し込み、その上に厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製、商品名WE97A)を押し広げながら被覆した。その後、フィルム側からフュージョンランプを用いて、積算光量1000mJ/cmとなるよう紫外線を照射して、硬化性組成物を硬化させた。次いで、フィルムとマザーモールドを剥離して、微細凸部構造を表面に有するレプリカモールドを得た。
レプリカモールドの表面には、マザーモールドの凹凸部構造が転写されており、図1(a)に示すような、隣り合う凸部13の間隔wが180nm、凸部13の高さdが180nmの略円錐形状の微細凹凸構造が形成されていた。
<実施例1>
(硬化性組成物の調製)
ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名EBECRYL8402)60部、ベンジルアクリレート40部、活性エネルギー線重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、商品名IRGACURE 184)1.0部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(日本チバガイギー社製、商品名DAROCURE TPO)0.1部を混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
(加飾シートの製造)
前記活性エネルギー線硬化性組成物をレプリカモールドの凸部が形成された表面上に流し込み、その上に厚さ500μmのポリカーボネートシート(帝人製、パンライトPC1151)を押し広げながら被覆した。その後、ポリカーボネートシート側からフュージョンランプを用いて、積算光量1000mJ/cmとなるよう紫外線を照射して、硬化性組成物を硬化させた。次いで、シートとレプリカモールドを剥離して、表面に微細凹凸構造を有する、微細凹凸構造体を含む加飾シートを得た。
微細凹凸構造体の表面には、レプリカモールドの微細凹凸構造が転写されており、図1(a)に示すような、隣り合う凹部14の間隔wが180nm、凹部14の深さdが180nmの略円錐形状の微細凹凸構造が形成されていた。また、この微細凹凸構造体を含む加飾シートについて評価を実施した。結果を表1に示す。
<実施例2〜11、比較例1〜5>
モノマーや開始剤を、表1に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして同じサイズの加飾シートを製造し、評価した。結果を表1、2に示す。なお、各表中の配合量の単位は「部」である。
Figure 2014202955
Figure 2014202955
表中の略号は下記の通りである。
(単官能モノマー(X))
・X−1:ベンジルアクリレート
・X−2:メチルアクリレート
・X−3:末端メトキシ化ポリエチレングリコールモノアクリレート(新中村化学工業社製、商品名:NKエステルAM130G)
・X−4:2−ヒドロキシエチルアクリレート
(2官能モノマー(Y))
・Y−1:2官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL8402、Mw=1000)
・Y−2:ポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成社製、商品名:アロニックスM260、Mw=698)
・Y−3:2官能ウレタン(メタ)アクリレート(第一工業製薬社製、商品名:ニューフロンティアR−1214、Mw=600以上)
(3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z))
・Z−1:3官能ウレタン(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社製、商品名:EBECRYL8465、Mw=1400、Mw/重合性官能基数=467)
・Z−2:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製、商品名NKエステルATM−35E、Mw=1892、Mw/重合性官能基数=473)
(その他のモノマー(H))
・H−1:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(2官能モノマー、Mw=226)
・H−2:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製、商品名:NKエステルATM−4E、Mw=528、Mw/重合性官能基数=132)
・H−3:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(多官能モノマー、Mw=578、Mw/重合性官能基数=96)
(重合開始剤)
・「IRG 184」:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、商品名IRGACURE 184)
・「DAR TPO」:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(日本チバガイギー社製、商品名:DAROCURE TPO)
表1、2に示す結果から明らかなように、各実施例の本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートは、良好な伸びを有する硬化性組成物を用いているため、20%の延伸でもクラックが発生することがなかった
比較例1〜4は、本願の単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および多官能モノマー(Z)からなる群より選択される1種以上のモノマーが、硬化性成分100質量部に対して、70質量部以上含まれておらず、かつ、質量平均分子量を重合性官能基数で除した値が300以下のモノマーが30質量部より多く含まれていたため、硬化物の架橋密度が高くなり、伸びに耐えられなかった。比較例5ではMwを重合性官能基数で除した値が100以下である、極めて架橋密度の高いモノマーが20質量部用いられているため、硬化物の引張破断伸びが低く、延伸によってクラックが入ってしまった。
目視でクラックの入った比較例1〜5の加飾シートのサンプルを、拡大観察したところ、基材は延伸によって損傷を受けていないが、硬化樹脂膜は伸びに耐え切れずに破断し、シート基材から浮き上がっていた。
<実施例12>
厚さ500μmのポリカーボネートシートを厚さ200μmのアクリルフィルム(三菱レイヨン製、アクリプレンHBK003)に変更した以外は、実施例11と同様にして同じサイズの加飾シートを製造し、評価した。
実施例11の硬化性組成物はアクリルフィルムにも良好に密着し、アクリルフィルムと共に延伸も可能であった。
<実施例13>
実施例3で得られた加飾シートを180℃で加熱した。その後、延伸機を用いて180℃にて10%、20%延伸を行った。未延伸、10%延伸、20%延伸したシートの表面反射率を測定した。
10%、20%の延伸では未延伸のものと比較して、反射率のスペクトルカーブが大きく変化することはなかった。視感度が最も強いとされる550nmにおける反射率は未延伸、10%延伸、20%延伸でそれぞれ、0.059、0.068、0.083であった。
更に延伸を行っていくと、長波長側の反射率が高くなり、反射光の色味は赤みが掛かったものとなって来ることが分かった。
(加飾樹脂成形体の製造)
また、得られた加飾シートを用いて、アクリル樹脂との一体成形を行った。
曲率半径200mmで1軸方向に湾曲した成形体が得られる射出成形用金型を用意した。湾曲した形状の中央部にサイドゲートが設けられており、金型の可動側に反ったキャビティを有している。(金型のオス側(凸面)が可動側で、メス側(凹面)が固定側)
金型のオス側に、加飾シートの微細凹凸構造側が金型に接するよう、微細凹凸構造体を含む加飾シートを金型内に両面テープでゆるく固定した。また、金型は60℃に温調した。樹脂材料として、三菱レイヨン製アクリペットVH001を用いた。また、射出温度は250℃であった。
射出成形後、型を開き、金型に両面テープで貼り付いていた成形体を取り出したところ、アクリル基材と樹脂材料は密着しており、成形体の表面に微細凹凸構造体が一体化され、反射防止性能が付与された曲面を有する加飾樹脂成形体を得ることが出来た。
表面に微細凹凸構造を有する本発明の微細凹凸構造体を含む加飾シートは、優れた光学性能を維持しながら、高い成形加工性を有することから、反射防止性能が求められるディスプレイ等に限らず、複雑な形状を有する自動車、電車、船舶等の窓材や前面板等の用途にも適用可能である。
10 微細凹凸構造体
11 基材
12 硬化物
13 凸部
13a 凸部の頂部
14 凹部
14a、14b 凹部の底部
15 中間層
20 加飾シート
22 シート基材
40 モールド
30 アルミニウム板
31 亀裂
32 酸化皮膜
33 窪み
34 酸化皮膜
35 細孔
42、52 金型
48 射出機
50 樹脂ゲート
54 樹脂材料
56 加飾樹脂成形体

Claims (15)

  1. 表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体であって、
    硬化性組成物の硬化物からなり、
    前記硬化物の引張破断伸びが20%以上である、微細凹凸構造体。
  2. 前記硬化物の80℃での引張試験におけるタフネスが1kJ/m以上である、請求項1記載の微細凹凸構造体。
  3. 単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含み、
    前記2官能モノマー(Y)の質量平均分子量が600以上であり、
    前記多官能モノマー(Z)の、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以上である、請求項1又は2記載の微細凹凸構造体を形成するための硬化性組成物。
  4. 前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、
    前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、
    前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上である、請求項3記載の硬化性組成物。
  5. 前記硬化性組成物が、単官能モノマー(X)、2官能モノマー(Y)、および3つ以上の官能基を有する多官能モノマー(Z)からなる群より選択される少なくとも1つのモノマーを、硬化性成分100質量部に対して70質量部以上含み、
    前記2官能モノマー(Y)の質量平均分子量が600以上であり、
    前記多官能モノマー(Z)の、質量平均分子量を重合性官能基の数で除した値が300以上である、請求項1又は2記載の微細凹凸構造体。
  6. 前記2官能モノマー(Y)が、2官能のウレタン(メタ)アクリレート、及び2官能のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の2官能アクリレートであり、
    前記多官能モノマー(Z)が、3官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、及び3官能以上のポリエーテル(メタ)アクリレートからなる群より選択される1種以上の多官能アクリレートであり、
    前記2官能アクリレートと前記多官能アクリレートの合計量が、硬化性成分100質量部に対して30質量部以上である、請求項5記載の微細凹凸構造体。
  7. 請求項1、又は2記載の微細凹凸構造体を含む加飾シート。
  8. 請求項7記載の加飾シートを含む加飾樹脂成形体。
  9. 請求項8記載の加飾樹脂成形体を含む車両用部材。
  10. 請求項8記載の加飾樹脂成形体を含むディスプレイ用部材。
  11. 表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体の製造方法であって、
    表面に微細凸部構造を有するモールドの前記表面と基材との間に、請求項3または4記載の硬化性組成物を配置し、前記硬化性組成物を硬化した後、前記モールドを剥離する工程を含む、微細凹凸構造体の製造方法。
  12. 請求項7記載の加飾シートを加熱し、加熱された加飾シートを真空引きする、または圧縮空気を送ることで型に押し当て、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体を得る工程(A1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
  13. 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、
    請求項7記載の加飾シートを加熱しながら型を押し当てて型形状を転写し、前記型形状を転写した後の加飾シートを型から取り出して、前記型形状が転写された加飾シートを得る工程(B1)と、
    前記工程(B1)で得られた加飾シートの、微細凹凸構造が形成された側を射出成形用金型面に接するように配置し、前記射出成形用金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程(B2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
  14. 微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法であって、
    請求項7記載の加飾シートを、微細凹凸構造が形成された側が射出成形用金型に接するように配置する工程(C1)と、
    前記射出成形用金型内で前記加飾シートを加熱しながら、前記射出成形用金型の内面に沿うように型を押し当てた後、型閉めし、前記金型内に溶融状態の樹脂材料を射出、固化させて、樹脂材料からなる成形基材と、微細凹凸構造が形成された側とは反対側の表面が前記成形基材と接する加飾シートとを有する加飾樹脂成形体を得る工程(C2)とを含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
  15. 請求項7記載の加飾シートに、加熱した型を押し当てて型の形状を転写し、表面に微細凹凸構造を有する加飾樹脂成形体を得る工程(D1)を含む、微細凹凸構造を表面に有する加飾樹脂成形体の製造方法。
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