JP2014202128A - ポンプ装置のケーシング - Google Patents

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Abstract

【課題】液面位が下がっても、渦巻きの発生を防止することで、ポンプ性能の低下を防止すること。【解決手段】鉛直方向を回転軸42とするインペラ70を同軸的に収容可能な有底筒状のケーシング本体61と、ケーシング本体61の天板61aに設けられた吸入孔61bと、吸入孔61bの上方に設けられ、液体面と平行に配置される遮蔽板64とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、インペラを収容し、液体を増圧するポンプ装置のケーシングに関する。
現在、工作機械の加工部位や、製造装置の発熱部等を冷却する冷却装置が知られている。このような冷却装置は、クーラント液を貯留させる貯留タンクと、貯留タンクのクーラント液を増圧するポンプ装置と、発熱部等にクーラント液を供給するとともに、供給されたクーラント液を貯留タンクに戻す配管とを備え、クーラント液を循環させるものが知られている。ポンプ装置は様々なタイプのものが知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。
冷却装置に用いられるポンプ装置は、貯留タンクの外部に固定されたモータ部と、貯留タンクの内部に配置されたポンプ部とを備えている。ポンプ部には、モータ部の回転軸に固定されたインペラと、当該インペラを収容するケーシング(筐体)とが配置されている。
インペラが回転することで、貯留タンクのクーラント液はケーシング内に吸い込まれ、ケーシング内壁により案内されつつ増圧される。増圧されたクーラント液は、ケーシング上部の吐出口から、吐出配管を介して工作機械の加工部位等に送られる。
工作機械に送られたクーラント液は、加工部位の冷却に用いられた後、貯留タンクに配管を介して再度供給される。
図4は、一般的な冷却装置200を模式的に示す断面図である。なお、図4中Wはクーラント液、Fはクーラント液Wの流れを示している。冷却装置200は、クーラント液Wを貯留する貯留タンク220と、貯留タンク220に取り付けられ、貯留タンク220内のクーラント液Wを増圧して外部に吐出するポンプ装置230とを備えている。ポンプ装置230は、貯留タンク220の天板に取り付けられたモータ部240と、ポンプ部250と、ポンプ部250を貯留タンク220内部に固定するためのブラケット280とを備えている。
モータ部240は、モータケーシング241と、モータケーシング241内部の回転子に固定されて鉛直方向の軸を有する回転軸242とを備え、回転軸242の先端は後述するケーシング260内部に達している。ポンプ部250は、ケーシング260と、このケーシング260内に配置されたインペラ270とを備えている。
ケーシング260は、円筒状のケーシング本体261と、その一端がケーシング本体261の側面に取り付けられると共に、他端が貯留タンク220の上部から突出した吐出案内管262とを備えている。なお、図4中261aは吸引孔を示している。
このような冷却装置200では、モータ部240を駆動し、回転軸242を回転させることで、ケーシング260内のインペラ270を回転させ、吸引孔261aからクーラント液Wを吸い込み、増圧して吐出案内管262からクーラント液Wを外部に吐出する。
特開平6−010879号公報 特開平5−215091号公報
上述したポンプ装置のケーシングでは、次のような問題があった。すなわち、図4に示すように、クーラント液Wの液面位が下がると、吸込孔261aから液面に達する渦巻きTが発生し、その渦巻きTで空気を吸い込んでしまい、ポンプ性能が低下する。
そこで本発明は、液面位が下がっても、渦巻きの発生を防止することで、ポンプ性能の低下を防止することができるポンプ装置のケーシングを提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明のポンプ装置のケーシングは次のように構成されている。
液体を収容するタンク内に配置されたポンプ装置のケーシングにおいて、鉛直方向を回転軸とするインペラを同軸的に収容可能な有底筒状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の天板に設けられた吸入孔と、前記吸入孔の上方に設けられ、前記液体面と平行に配置される遮蔽板とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、液面位が下がっても、渦巻きの発生を防止することで、ポンプ性能の低下を防止することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るポンプ装置のケーシングが組み込まれた冷却装置の構成を模式的に示す断面図。 同ポンプ装置を図1におけるI−I線で切断し、矢印方向に見た断面図。 同ポンプ装置を図1におけるII−II線で切断し、矢印方向に見た断面図。 ポンプ装置のケーシングが組み込まれた冷却装置の一例を模式的に示す断面図。
図1は本発明の一実施の形態に係るポンプ装置30のケーシング60が組み込まれた冷却装置10の構成を模式的に示す断面図、図2はポンプ装置30を図1におけるI−I線で切断し、矢印方向に見た断面図、図3はポンプ装置30を図1におけるII−II線で切断し、矢印方向に見た断面図である。なお、これらの図中Wはクーラント液、Fはクーラント液Wの流れを示している。
冷却装置10は図1に示すように、クーラント液Wを貯留する貯留タンク20と、貯留タンク20に取り付けられ、貯留タンク20内のクーラント液Wを増圧して外部に吐出するポンプ装置30とを備えている。なお、図1中100はポンプ装置30の後述する吐出案内部62の吐出口に取り付けられた吐出配管を示している。
ポンプ装置30は、貯留タンク20の天板に取り付けられたモータ部40と、ポンプ部50と、ポンプ部50を貯留タンク20内部に固定するためのブラケット80とを備えている。
モータ部40は、モータケーシング41と、モータケーシング41内部の回転子に固定されて鉛直方向の軸を有する回転軸42とを備え、回転軸42の先端は後述するケーシング60内部に達している。
ポンプ部50は、ケーシング60と、このケーシング60内に配置されたインペラ70とを備えている。
ケーシング60は、有底筒状のケーシング本体61と、その一端がケーシング本体61の側面に取り付けられると共に、他端が貯留タンク20の上部から突出した吐出案内管62と、ケーシング本体61上部に立設された厚さ5mm程度の仕切板63と、この仕切板63に取り付けられた円板状の遮蔽板64とを備えている。遮蔽版64の直径は、後述する吸込孔61bの約3倍である。
ケーシング本体61の天板61aの中央部には、図3に示すように、吸込孔61bが設けられ、回転軸42が挿通されている。また、仕切板63は、吸込孔61bから天板61aの径方向に設けられている。吸込孔61bから吐出案内管62までは10〜20mm程度である。
水平仕切板64の中央部には、回転軸42aを挿通するための挿通孔部64aが設けられている。さらに、外周部には吐出案内管62を挿通する挿通孔部64bが設けられている。
このように構成された冷却装置10は、次のように動作する。すなわち、モータ部40に電力が供給されることで回転軸42が回転し、回転軸42に固定されたインペラ70が回転する。当該インペラ70が回転することで、矢印Fに示すように、貯留タンク20内に貯留されたクーラント液Wが、吸込孔61bからケーシング本体61内に吸込まれて増圧され、吐出案内管62から吐出配管100へと移動し、外部の工作機械等へと供給される。
クーラント液Wの使用により、クーラント液Wの液面位が低下した場合であっても、仕切板63及び遮蔽板64が吸込孔61bの周囲に設けられているため、クーラント液Wの液面位が遮蔽板64よりも高い位置にあれば、吸込孔61bからクーラント液Wの液面に達する渦巻きが発生しない。また、クーラント液Wの液面位が遮蔽板64よりも低い位置にきても、仕切板63があるため、渦巻きが成長せず、空気を吸い込むことなく、ポンプ動作が行われる。したがって、ポンプ性能が低下することがない。
上述したように、本発明に係るポンプ装置のケーシングによれば、仕切板63及び遮蔽板64が吸込孔61bの周囲に設けられているため、渦巻きが発生して吸込孔61bとクーラント液Wの液面上の空気とが連通することを防止でき、ポンプ性能の低下を招くことはない。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、単段式のポンプ装置について説明したが、複数段以上に形成されている場合であっても、本発明を同様に適用できるのは勿論である。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
10…冷却装置、20…貯留タンク、30…ポンプ装置、40…モータ部、41…モータケーシング、42…回転軸、50…ポンプ部、60…ケーシング、61…ケーシング本体、61a…天板、61b…吸込孔、62…吐出案内管、63…仕切板、64…遮蔽板、70…インペラ、80…ブラケット、100…吐出配管。
液体を収容するタンク内に配置されたポンプ装置のケーシングにおいて、鉛直方向を回転軸とするインペラを同軸的に収容可能な有底筒状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の天板に設けられた吸入孔と、前記吸入孔の上方の、前記天板から10〜20mmの位置に設けられ、前記液体面と平行に配置され、前記吸入孔の内径の3倍である外径を有する遮蔽板とを備えていることを特徴とする。
ケーシング60は、有底筒状のケーシング本体61と、その一端がケーシング本体61の側面に取り付けられると共に、他端が貯留タンク20の上部から突出した吐出案内管62と、ケーシング本体61上部に立設された厚さ5mm程度の仕切板63と、この仕切板63に取り付けられた円板状の遮蔽板64とを備えている。遮蔽64の直径は、後述する吸込孔61bの約3倍である。
ケーシング本体61の天板61aの中央部には、図3に示すように、吸込孔61bが設けられ、回転軸42が挿通されている。また、仕切板63は、吸込孔61bから天板61aの径方向に設けられている。吸込孔61bから遮蔽板64までは10〜20mm程度である。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、単段式のポンプ装置について説明したが、複数段以上に形成されている場合であっても、本発明を同様に適用できるのは勿論である。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]液体を収容するタンク内に配置されたポンプ装置のケーシングにおいて、
鉛直方向を回転軸とするインペラを同軸的に収容可能な有底筒状のケーシング本体と、
前記ケーシング本体の天板に設けられた吸入孔と、
前記吸入孔の上方に設けられ、前記液体面と平行に配置される遮蔽板とを備えていることを特徴とするポンプ装置のケーシング。
[2]前記吸込孔の外周側から径方向外側に向けて鉛直面を有する仕切板をさらに備えていることを特徴とする[1]に記載のポンプ装置のケーシング。

Claims (2)

  1. 液体を収容するタンク内に配置されたポンプ装置のケーシングにおいて、
    鉛直方向を回転軸とするインペラを同軸的に収容可能な有底筒状のケーシング本体と、
    前記ケーシング本体の天板に設けられた吸入孔と、
    前記吸入孔の上方に設けられ、前記液体面と平行に配置される遮蔽板とを備えていることを特徴とするポンプ装置のケーシング。
  2. 前記吸込孔の外周側から径方向外側に向けて鉛直面を有する仕切板をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置のケーシング。
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