JP2014196733A - 電動オイルポンプ及び油圧供給装置 - Google Patents

電動オイルポンプ及び油圧供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性を向上させることができる電動オイルポンプを提供する。
【解決手段】ポンプ取付凹部12の内側面とハウジング13(モータケース14及びポンプケース15)の外側面の間には、ポンプロータ36の動作に基づいてオイル導入路12cからオイルが流入されるオイル流入空間Sが形成され、オイル流入空間Sに溜まったオイルにハウジング13の一部が浸漬されるように構成される。そして、ポンプケース15には、オイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流を抑制するための逆止弁38が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両の変速機に設けられる電動オイルポンプ及び油圧供給装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示す電動オイルポンプは、モータ部と、モータ部の駆動に基づき回転するポンプロータとをハウジング内に備えている。ハウジングは、車両の変速機に設けられたポンプ取付凹部に一部が挿入されて、該ハウジングによってポンプ取付凹部の開口が閉塞されるようになっている。また、ハウジングには、ポンプロータの回転によってオイルの吸入及び吐出を行う吸入口及び吐出口が形成されている。そして、ポンプロータが回転されると、ポンプ取付凹部内のオイル導入路から導入されたオイルが吸入口から取り入れるとともに、吐出口を介してポンプ取付凹部内のオイル導出路に導出されるようになっている。
特開2011−94553号公報
上記のような電動オイルポンプでは、モータ部の特にステータで発熱しやすく、その熱がポンプロータやオイルに伝わることで、ポンプ性能への影響を与えるため、放熱性の向上が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、放熱性を向上させることができる電動オイルポンプ及び油圧供給装置を提供することにある。
上記課題を解決する電動オイルポンプは、モータ部及び該モータ部の駆動に基づき回転するポンプロータを収容するとともに、オイルの吸入口及び吐出口を有するハウジングを備え、前記ハウジングの少なくとも一部がポンプ取付凹部に挿入され、該ハウジングによって前記ポンプ取付凹部の開口を閉塞する組付態様をとり、前記ポンプロータの動作に基づいて、前記ポンプ取付凹部内のオイル導入路から導入されたオイルを前記吸入口から取り入れるとともに、前記吐出口を介して前記ポンプ取付凹部内のオイル導出路に導出する電動オイルポンプであって、前記ポンプ取付凹部の内側面と前記ハウジングの外側面の間には、前記ポンプロータの動作に基づいて前記オイル導入路からオイルが流入されるオイル流入空間が形成され、前記オイル流入空間に溜まったオイルに前記ハウジングの一部が浸漬されるように構成され、前記ハウジングには、前記オイル流入空間から前記オイル導入路へのオイルの逆流を抑制するための逆止弁が設けられている。
この構成によれば、ハウジングの一部がオイル流入空間内のオイルに浸漬されるため、ハウジングの熱(特にモータ部の熱)を、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して好適に放熱させることが可能となる。また、ポンプロータの動作停止状態において、オイル流入空間からオイル導入路へのオイルの流出が逆止弁によって抑制されるため、オイル流入空間内のオイルが減少することによる放熱性の悪化を抑えることができる。
上記電動オイルポンプにおいて、前記逆止弁は、前記ポンプロータに対して前記吐出口側に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、空気がオイル導出路から吐出口を介してハウジング内(ポンプロータを収容する部位)に流入することを抑制することができる。これにより、空気中の水蒸気によってハウジング内の内部部品が腐食することを抑えることができる。
上記電動オイルポンプにおいて、前記吸入口の開口端部は、前記ポンプロータよりも鉛直方向下側に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、吸入口の開口端部(入口端部)がポンプロータよりも鉛直方向下側に設けられる。このため、オイル流入空間にオイルが溜まっていない状態での動作時(例えば、電動オイルポンプをポンプ取付凹部に組み付けた後の初回動作時)において、オイル流入空間のオイルの油面(水位)が吸入口に達するまでの時間を短くすることが可能となる。これにより、オイルがない状態でポンプロータが回転する時間を短くすることが可能となり、その結果、ポンプロータの摩耗を抑えて寿命の低下を抑えることができる。
上記電動オイルポンプにおいて、前記ハウジングは、軸方向に突出するとともに先端部に前記吐出口を有する吐出ポートを備え、前記吐出ポートは、前記オイル導出路に嵌挿されていることが好ましい。
この構成によれば、電動オイルポンプの吐出口とオイル導出路との位置合わせが容易となり、組付性を向上させることができる。
上記電動オイルポンプにおいて、前記逆止弁は、前記吐出ポート内に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ハウジングの軸方向に突出する吐出ポート内に逆止弁を設けるため、ポンプロータの吐出口側における逆止弁の配置スペースを確保しつつも、ポンプ取付凹部内でのハウジングの軸方向長さ(オイル導出路への嵌挿部分を含まない長さ)が長くなることを抑えることができる。また、ポンプロータの吐出側である吐出ポート内に逆止弁が設けられるため、空気がオイル導出路から吐出口を介してハウジング内(ポンプロータを収容する部位)に流入することを抑制することができる。これにより、空気中の水蒸気によってハウジング内の内部部品が腐食することを抑えることができる。
上記課題を解決する油圧供給装置は、オイル導入路及びオイル導出路を有するポンプ取付凹部と、該ポンプ取付凹部に組み付けられた電動オイルポンプとを備え、前記電動オイルポンプは、モータ部及び該モータ部の駆動に基づき回転するポンプロータを収容するとともに、オイルの吸入口及び吐出口を有するハウジングを備え、前記ハウジングの少なくとも一部が前記ポンプ取付凹部に挿入され、該ハウジングによって前記ポンプ取付凹部の開口を閉塞する組付態様をとり、前記電動オイルポンプのポンプロータの動作に基づいて、前記オイル導入路から前記ポンプ取付凹部内に導入されたオイルを前記ハウジングの吸入口及び前記吐出口を介して前記オイル導出路から導出する油圧供給装置であって、前記ポンプ取付凹部の内側面と前記ハウジングの外側面の間には、前記ポンプロータの動作に基づいて前記オイル導入路からオイルが流入されるオイル流入空間が形成され、前記オイル流入空間に溜まったオイルに前記ハウジングの一部が浸漬されるように構成され、前記オイル導入路及び前記オイル導出路を含むオイル流通路には、前記オイル流入空間から前記オイル導入路へのオイルの逆流を抑制するための逆止弁が設けられている。
この構成によれば、ハウジングの一部がオイル流入空間内のオイルに浸漬されるため、ハウジングの熱(特にモータ部の熱)を、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して好適に放熱させることが可能となる。また、ポンプロータの動作停止状態において、オイル流入空間からオイル導入路へのオイルの流出が逆止弁によって抑制されるため、オイル流入空間内のオイルが減少することによる放熱性の悪化を抑えることができる。
上記油圧供給装置において、前記逆止弁は、前記ハウジングに設けられていることが好ましい。
この構成によれば、逆止弁が電動オイルポンプのハウジングに設けられるため、ポンプ取付凹部側の設計自由度を向上させることができる。
本発明の電動オイルポンプ及び油圧供給装置によれば、放熱性を向上させることができる。
実施形態の電動オイルポンプを変速機に組み付けた状態を示す断面図である。 同形態のモータロータの平面図である。 同形態のポンプロータを説明するための模式図である。 別例の油圧供給装置を示す断面図である。 別例の油圧供給装置を示す断面図である。
以下、電動オイルポンプを備えた油圧供給装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動オイルポンプ10は、車両に搭載される変速機11(駆動力伝達装置)に用いられるものであり、変速機11に凹設されたポンプ取付凹部12に電動オイルポンプ10の一部が埋設される態様で組み付けられている。電動オイルポンプ10及びポンプ取付凹部12は、変速機11の油圧供給装置Dを構成している。
電動オイルポンプ10のハウジング13は、略円筒状のモータケース14と、モータケース14の軸方向一端部(以下、第1端部14a)に設けられたポンプケース15と、モータケース14の軸方向他端部(以下、第2端部14b)に設けられた回路ケース16とから構成されている。
モータケース14は、金属材料(好ましくは鉄)よりなり、その中心軸線L1が水平方向と平行となるように設けられている。モータケース14の内部には、電動オイルポンプ10の駆動源としてのモータ部17が収容されている。モータ部17は、モータケース14の内周面に固定された円環状のモータステータ21と、モータステータ21の内側に配置されたモータロータ22とを備えている。
モータステータ21は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなるステータコア23を有している。ステータコア23には、径方向内側に延びる複数のティース部23aが形成されており、各ティース部23aにコイル24が巻装されている。なお、ステータコア23の外周面は、モータケース14の内周面と金属接触している。また、モータステータ21の中心軸線は、モータケース14の中心軸線L1と一致するように構成されている。また、コイル24は、各ティース部23aの周方向間に形成される空間(スロット)に挿通される。
モータロータ22は、回転軸25と、回転軸25に外嵌固定(圧入固定)された略円柱状のロータコア26(ロータ本体部)とを有している。なお、ロータコア26は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されている。また、回転軸25は、非磁性金属であるステンレス鋼よりなり、回転軸25の軸線は、モータケース14の中心軸線L1と一致するように構成されている。
図2に示すように、ロータコア26の外周部には、ティース部23aと径方向に対向する複数(本実施形態では4個)のマグネット磁極部27が周方向等間隔に形成されている。この各マグネット磁極部27は、ロータコア26の周縁部に平板状のマグネット28を埋設することにより形成される。即ち、本実施形態のモータロータ22は、埋込磁石型(IPM型)のモータロータとして構成されている。
詳しくは、ロータコア26の周縁部には、その軸線方向に穿設された磁石収容孔26aが周方向に等間隔(90度間隔)で設けられ、各磁石収容孔26aにロータコア26の径方向と直交する態様で各マグネット28を収容・固定することにより各マグネット磁極部27が形成されている。各マグネット28は、ロータコア26の径方向外側の磁極面が同極(例えばS極)となるように配置されている。これにより、モータロータ22には、同極性(S極)を有する4つのマグネット磁極部27が、その周方向に沿って略等間隔(略90度間隔)で形成されている。各マグネット磁極部27の周方向間には、ロータコア26の鉄心部26bが径方向外側に突出形成されている。そして、マグネット28の磁気作用によって、各鉄心部26bには、隣接するマグネット磁極部27とは極性の異なる擬似的な磁極が形成されるようになっている。つまり、モータロータ22は、所謂コンシクエントポール型のロータとして構成されている。
ここで、モータステータ21のスロット数(ティース部23aの数)は、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定される。つまり、本実施形態では、マグネット磁極部27の個数は4であるため、ティース部23aのスロット数は、4の整数倍に設定されている。これにより、或る1つのマグネット磁極部27が1つのティース部23aと対峙するときに、その他の箇所においてもマグネット磁極部27とティース部23aとが対峙するため、モータロータ22に掛かる径方向への偏荷重を低減することが可能となっている。
ポンプケース15は、モータケース14の第1端部14aに組み付けられた本体部31と、その本体部31に組み付けられた蓋部32とから構成されている。本体部31及び蓋部32はともに非磁性金属であるアルミ材よりなる。本体部31は、モータケース14の第1端部14aの開口に対して圧入固定されている。本体部31の内部に形成されたポンプ室33は、軸線L1方向のモータ部17側から組み付けられる蓋部32にて液密に閉塞されている。
また、ポンプケース15は、ポンプ室33に凹設された軸支凹部34(第2軸支部)と、蓋部32に貫通形成された軸支孔35(第1軸支部)とによって回転軸25を軸支している。軸支孔35(蓋部32)は、ポンプ室33のモータ部17側に設けられ、軸支凹部34は、ポンプ室33の反モータ部側(吐出ポート37側)に設けられている。ポンプ室33内には、回転軸25に連結されたポンプロータ36(ポンプ作用部)が配置されている。
図3に示すように、ポンプロータ36は内接ギヤ式のものであり、内接ギヤ式のものであって、歯数がn(nは3以上の自然数)個のアウタロータ部36aと、歯数がn−1個のインナロータ部36bとからなり、インナロータ部36bに回転軸25の一端側が固定されている。
詳しくは、インナロータ部36bは4つの外歯Tbを有し、アウタロータ部36aは前記外歯Tbと噛合する5つの内歯(溝)Taを有している。そして、アウタロータ部36aは、インナロータ部36bの回転に基づき、インナロータ部36b(回転軸25)の軸中心Xbからずれた軸中心Xaを中心として前記ポンプ室33の内周面を摺動して回転する構成とされている。
また、本実施形態では、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aは、耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)に優れた樹脂材料であるエンジニアリングプラスチックにて形成されている。また、強度を向上させるために、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成するエンジニアリングプラスチックの中に、カーボンファイバ(又はガラスファイバ)を混合させている。なお、エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリイミド系材料やポリアミド系材料等が挙げられる。
図1に示すように、ポンプケース15の本体部31の底部31aは、モータケース14の外部に露出されており、その底部31aには、モータケース14の軸方向に沿って突出する円筒状の吐出ポート37が形成されている。吐出ポート37の内部は、ポンプ室33と連通されている。また、吐出ポート37の中心軸線L2は、モータケース14の中心軸線L1に対してずれている。なお、吐出ポート37の内部には、後述のオイル導出路41からポンプ室33へのオイルの流れを防ぐための逆止弁38が設けられている。
逆止弁38は、ボール38aと圧縮コイルばね38bとから構成されている。ボール38aは、吐出ポート37内の狭窄部37aを閉塞可能に設けられ、圧縮コイルばね38bは、ボール38aを狭窄部37a側に付勢している。ボール38aは、ポンプロータ36の非駆動時においては狭窄部37aを閉塞し、ポンプロータ36の駆動時のオイル圧によってばね圧に抗して狭窄部37aから離間し、吐出ポート37内のオイルの流通を可能とする。なお、ボール38a及び圧縮コイルばね38bは、耐熱性を有する金属や樹脂等の材料にて構成することが望ましい。
また、ポンプケース15の本体部31の外周部には、ポンプケース15とポンプ取付凹部12との間の空間(オイル流入空間S)とポンプ室33とを連通する吸入口31bが形成されている。吸入口31bは、ポンプ室33の位置から鉛直方向下方(中心軸線L1に対する垂直方向)に延びるとともに、本体部31の外周面(下面)から鉛直方向下方に開口するように形成されている。
モータケース14の第2端部14bには、径方向外側に延びる鍔部14cが第2端部14bの全周に亘って形成されている。鍔部14cは、ポンプ取付凹部12が凹設された端面(固定面11a)に対し、電動オイルポンプ10の組付方向(モータケース14の中心軸線L1に沿った方向)に当接されている。また、モータケース14の第2端部14bは、回路素子39aが実装された回路基板39を収容する回路ケース16にて閉塞されている。回路ケース16及びモータケース14の鍔部14cは、変速機11の固定面11aに対してねじ(図示略)によって締結固定されている。
変速機11のポンプ取付凹部12は、組付方向視で円形をなし、開口側(固定面11a側)ほど内径が大きい段付形状を有している。ポンプ取付凹部12の底面12aには、円形のオイル導出路41が形成されており、このオイル導出路41には、ポンプケース15の吐出ポート37が嵌挿されている。これにより、吐出ポート37の先端の吐出口37bがオイル導出路41内に配置される。また、オイル導出路41の内周面と吐出ポート37の外周面との間は、シール部材42によって液密に封止されている。
また、ポンプ取付凹部12の内周面12b(嵌合凹部43よりも底面12a側の内周面)における鉛直方向下側の位置には、オイルパンからのオイルをポンプ取付凹部12内に導入するためのオイル導入路12cが形成されている。
ポンプ取付凹部12の開口寄りの部位には、円形の嵌合凹部43が形成され、この嵌合凹部43には、モータケース14に形成された軸出し嵌合部44が内嵌されている。軸出し嵌合部44の外周面は、モータケース14の中心軸線L1を中心とする円形に形成されており、軸出し嵌合部44が嵌合凹部43に内嵌されることで、ポンプ取付凹部12に対するモータケース14の軸出しがなされる。
また、ポンプ取付凹部12の開口端部(固定面11a側の端部)には、固定面11a側に向かって拡径するテーパ部46が該開口端部の全周に亘って形成されている。このテーパ部46には、モータケース14の鍔部14cと軸出し嵌合部44との間に設けられた封止部47が軸線L1方向に圧接され、これにより、ポンプ取付凹部12の開口端部が液密に封止されている。
モータケース14において、軸出し嵌合部44の組付方向の先端部44a(挿入先端)から第1端部14a側の部位は、外径が軸出し嵌合部44の外径よりも小さい小径部45となっており、この小径部45とポンプ取付凹部12の内周面12bとの間には、間隙が設定されている。
また、ポンプ取付凹部12内のオイル流入空間Sは、モータケース14の小径部45及び本体部31(ポンプケース15)の外周面とポンプ取付凹部12の内周面12bとの径方向間と、本体部31の底部31aとポンプ取付凹部12の底面12aとの軸方向間とに亘って形成されている。このオイル流入空間S内には、オイル導入路12cからのオイルの流入が許容されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上記構成の電動オイルポンプ10では、モータステータ21のコイル24の励磁によってモータロータ22、回転軸25及びインナロータ部36bが回転するとともに、内歯Ta及び外歯Tbの噛合によりアウタロータ部36aが回転する。すると、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの回転によるポンプ作用により、オイル流入空間S内のオイルが吸入口31bからポンプ室33内に吸入され、吐出ポート37の吐出口37bからオイル導出路41に吐出される。なお、本実施形態の油圧供給装置Dでは、上流側(オイルパン側)から順に、オイル導入路12c、オイル流入空間S、吸入口31b、ポンプ室33、吐出ポート37及びオイル導出路41を、オイルが流通するオイル流通路としている。
ここで、本実施形態のインナロータ部36b及びアウタロータ部36aは樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)よりなるため、例えば金属材料に比べて、軽量化を図ることができ、また、緩衝性(弾性)が優れることから、インナロータ部36bとアウタロータ部36a間や、アウタロータ部36aとポンプ室33の内周面間の衝突音が抑えられる。更に、金属材料に比べて耐食性及び成形の容易さに優れている。
その一方で、樹脂材料は金属材料に比べて耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)が劣る。そこで、その短所を補うために本実施形態では、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成する樹脂材料に、耐熱性、耐久性及び機械的性質に優れたエンジニアリングプラスチックを採用している。更に本実施形態では、そのエンジニアリングプラスチックにカーボンファイバ(又はガラスファイバ)を混合させることで、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの強度を向上させている。
また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを樹脂材料にて構成することで、熱膨張や熱収縮による外歯Tbと内歯Taとの間のチップクリアランス(径方向の隙間)の変動が顕著となる。つまり、低温状態でチップクリアランスが大きくなり、高温状態ではチップクリアランスが小さくなる。低温状態では、オイルの粘度が高まって流れにくくなるが、低温によってチップクリアランスが大きくなることで、外歯Tbと内歯Taの間の面圧が小さくなり、その結果、モータ部17の省電力化(すなわち、モータ部17の小型化)に寄与できる。一方、高温状態では、オイルの粘度が低いことからチップクリアランスが大きい場合にはポンプ効率(容積効率)が著しく低下してしまうが、高温によってチップクリアランスが小さくなるため、ポンプ効率の低下が抑えられている。
また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aとの間のチップクリアランスの変動が顕著となると、インナロータ部36b、アウタロータ部36a及びモータロータ22の軸ぶれが生じやすい。そこで、本実施形態では、モータロータ22を埋込磁石型とすることで、軸ぶれによって、万が一、ロータコア26がモータステータ21と干渉しても、マグネット28がモータステータ21に直接接触することが防止されている。
また、本実施形態で採用したコンシクエントポール型のモータロータ22は、鉄心部26bが磁極として機能するものの実際のマグネットとは異なる擬似磁極であり、マグネット28の近傍に異なる磁極のマグネットが存在しないため、マグネット28の磁束は鉄心部26b以外の部位にも流れ易くなる。しかし、本実施形態では、ポンプロータ36(インナロータ部36b及びアウタロータ部36a)が樹脂製であるため、漏れ磁束によるポンプロータ36の磁化が抑制されて該ポンプロータ36に磁力にて鉄粉等が吸着されることが防止される。これにより、例えば、インナロータ部36bとアウタロータ部36a間や、アウタロータ部36aとポンプ室33の内周面間に入り込んだ鉄粉等にて良好な動作が阻害されることが防止されるようになっている。
また、モータ部17の駆動時では、ポンプロータ36の回転(ポンプ作用)により、オイルパンのオイルがオイル導入路12cを介してオイル流入空間Sに流入し、そのオイル流入空間Sに溜まったオイルの油面(水位)が少なくとも吸入口31bの入口(本実施形態では鉛直方向下端)に達している状態で、オイルが吸入口31bからポンプ室33内に流入されるとともに、吐出口37bからオイル導出路41に吐出される。つまり、オイル流入空間S内にオイルが溜まった状態が維持されつつ、オイル導入路12cからオイル導出路41へのオイルの送給がなされる。
一方、モータ部17の非駆動時では、オイルパンのオイルがオイル流入空間Sに流入されないが、吐出ポート37内の逆止弁38によってオイル流入空間Sからオイル導入路12c(オイルパン側)へのオイルの流出が抑止されている。詳しくは、モータ部17の非駆動時では、逆止弁38によって吐出ポート37内の流路(狭窄部37a)が閉塞されるため、オイル導出路41からポンプ室33内への空気の侵入が抑止され、これにより、オイル流入空間Sからのオイルの流出、つまり、オイル流入空間S内の油面の下降が抑止される。つまり、モータ部17の非駆動時においても、オイル流入空間S内にオイルが溜まった状態が維持される。
上記のように、モータ部17の駆動時でも非駆動時でも、オイル流入空間Sにはオイルが貯留される。そして、そのオイル流入空間Sに貯留されたオイルには、ポンプケース15及びモータケース14の一部が浸漬される。これにより、電動オイルポンプ10の熱(特にモータステータ21で発生する熱)が、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して変速機11側に好適に放熱される。
また、電動オイルポンプ10をポンプ取付凹部12に組み付けた後の初回動作時等、オイル流入空間Sにオイルが貯留されていない状態での駆動時では、オイル導入路12cからオイル流入空間Sに流入するオイルの油面が吸入口に達し、オイルがポンプ室33内に流入するまでの間、ポンプ室33にオイルがない状態でポンプロータ36が回転することとなる。ここで、本実施形態では、吸入口31bがポンプロータ36よりも鉛直方向下側に設けられるとともに、鉛直方向下方に開口しているため、オイル流入空間S内のオイルの油面が吸入口31bの入口に達するまでの時間を短くすることが可能となっている。これにより、オイルがない状態でポンプロータ36が回転する時間を短くすることが可能となり、その結果、ポンプロータ36とポンプケース15との間での摩擦の発生が抑制され、ポンプロータ36の摩耗が抑制されるようになっている。
また、本実施形態では、ポンプケース15内において、逆止弁38がポンプロータ36(ポンプ室33)に対して吐出口37b側(流路の下流側)に設けられている。これにより、空気がオイル導出路41から吐出口37bを介してポンプ室33内に侵入することが防止され、その結果、空気中の水蒸気による内部部品(例えば回転軸25)の腐食が抑えられている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ポンプ取付凹部12の内側面とハウジング13(モータケース14及びポンプケース15)の外側面の間には、ポンプロータ36の動作に基づいてオイル導入路12cからオイルが流入されるオイル流入空間Sが形成され、オイル流入空間Sに溜まったオイルにハウジング13の一部が浸漬されるように構成される。そして、ポンプケース15には、オイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流を抑制するための逆止弁38が設けられる。この構成によれば、ハウジング13の一部がオイル流入空間S内のオイルに浸漬されるため、ハウジング13の熱(特にモータ部17の熱)を、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して好適に放熱させることが可能となる。また、ポンプロータ36の動作停止状態において、オイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流が逆止弁38によって抑制されるため、オイル流入空間S内のオイルが減少することによる放熱性の悪化を抑えることができる。
(2)逆止弁38は、ポンプロータ36に対して吐出口37b側に設けられるため、空気がオイル導出路41から吐出口37bを介してポンプ室33内に流入することを抑制することができる。これにより、空気中の水蒸気によって回転軸25等の内部部品が腐食することを抑えることができる。
(3)吸入口31bの開口端部(入口端部)がポンプロータ36(ポンプ室33)よりも鉛直方向下側に設けられる。このため、オイル流入空間Sにオイルが溜まっていない状態での動作時において、オイル流入空間Sのオイルの油面(水位)が吸入口31bに達するまでの時間を短くすることが可能となる。これにより、オイルがない状態でポンプロータ36が回転する時間を短くすることが可能となり、その結果、ポンプロータ36の摩耗を抑えて寿命の低下を抑えることができる。
(4)ハウジング13は、軸方向に突出するとともに先端部に吐出口37bを有しオイル導出路41に嵌挿される吐出ポート37を備える。この構成によれば、電動オイルポンプ10の吐出口37bと変速機11側のオイル導出路41との位置合わせが容易となり、組付性を向上させることができる。
(5)逆止弁38が吐出ポート37内に設けられるため、ポンプロータ36の吐出口37b側における逆止弁38の配置スペースを確保しつつも、ポンプ取付凹部12内でのハウジング13の軸方向長さ(オイル導出路41への嵌挿部分を含まない長さ)が長くなることを抑えることができる。
(6)ポンプロータ36を構成するインナロータ部36b及びアウタロータ部36aが樹脂材料からなるため、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの腐食を抑えることができ、更には、電動オイルポンプ10の軽量化を図ることができる。そして、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aが樹脂材料よりなることから、その熱膨張や熱収縮による外歯Tbと内歯Taとの間のチップクリアランスの変動が顕著となって、インナロータ部36b、アウタロータ部36a及びモータロータ22の軸ぶれが生じやすいが、本実施形態ではモータロータ22が埋込磁石型よりなるため、軸ぶれによって、万が一、ロータコア26がモータステータ21と干渉しても、マグネット28がモータステータ21に直接接触することが防止され、それにより、マグネット28の損傷や脱落を抑制することができる。
なお、本実施形態のように、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの両方を樹脂製とした場合、チップクリアランスの変動(つまり、軸ぶれ)がより一層顕著となるため、モータロータ22を埋込磁石型にすることによるマグネット28の損傷抑制効果がより一層顕著となる。
(7)モータロータ22は、磁性体よりなるロータコア26の周方向に一方の磁極のマグネット28が複数埋設されて、マグネット磁極部27が形成されるとともに、各マグネット磁極部27間におけるロータコア26の鉄心部26bが他方の磁極として機能するように構成されたコンシクエントポール型ロータである。この構成によれば、モータロータ22のマグネット28の個数を減らすことが可能となり、その結果、マグネット28の損傷をより抑制することができ、また、低コスト化にも寄与できる。
(8)モータステータ21のスロット数(ティース部23aの数)は、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定される。これにより、或る1つのマグネット磁極部27が1つのティース部23aと対峙するときに、その他の箇所においてもマグネット磁極部27とティース部23aとが対峙するため、モータロータ22に掛かる径方向への偏荷重を低減することが可能となる。これにより、モータロータ22の振動を抑制することが可能となる。
(9)回転軸25に一体回転可能に固定されたインナロータ部36bとモータロータ22との間で回転軸25を軸支する軸支孔35と、インナロータ部36bよりも反モータロータ側(吐出ポート37側)の位置で回転軸25を軸支する軸支凹部34とを備える。この構成によれば、軸支凹部34及び軸支孔35が、負荷の掛かるインナロータ部36bの軸方向両側に設けられる(所謂、両持ちである)ため、モータロータ22(回転軸25)の軸ぶれを抑制することができ、その結果、ロータコア26とモータステータ21との干渉を抑制し、モータロータ22のマグネット28の損傷をより抑制することができる。
(10)インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成する樹脂材料に、耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)に優れたエンジニアリングプラスチックを採用しているため、電動オイルポンプ10の品質の向上に寄与できる。
(11)インナロータ部36b及びアウタロータ部36aは、樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)にカーボンファイバ(又はガラスファイバ)を含めて構成されるため、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの強度を向上させることができる。
(12)逆止弁38が電動オイルポンプ10のハウジング13に設けられるため、ポンプ取付凹部12(変速機11)側の設計自由度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ポンプケース15の形状等の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
例えば、上記実施形態では、吸入口31bの入口端部がポンプケース15の本体部31の下面に形成されたが、これ以外に例えば、吸入口31bが、鉛直方向においてポンプ室33と同位置、又はポンプ室33よりも上側に位置するように構成してもよい。この構成によれば、オイル流入空間S内のオイルの油面を上昇させることが可能となるため、モータケース14及びポンプケース15におけるオイルに浸漬される面積を増加させることができ、その結果、モータケース14及びポンプケース15の熱をオイル流入空間S内のオイルを介してより好適に放熱させることが可能となる。
また、上記実施形態では、逆止弁38を、ポンプ室33よりも下流側(吐出口37b側)の吐出ポート37内に設けたが、これ以外に例えば、ポンプ室33よりも上流側(例えば吸入口31b内)に設けてもよい。
また、上記実施形態では、先端に吐出口37bを有する吐出ポート37をポンプケース15に突設したが、これ以外に例えば、吐出ポート37を省略し、吐出口37b(出口)をポンプケース15の底面に形成してもよい。
また、上記実施形態では、回転軸25をポンプロータ36の軸方向両側で軸支する構成としたが、これ以外に例えば、モータロータ22の軸方向両側で回転軸25を軸支する構成としてもよい。
・上記実施形態では、スロット数(ティース部23aの数)を、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定したが、これに特に限定されるものではなく、スロット数及びマグネット磁極部27の個数は、構成に応じて適宜変更してもよい。
・インナロータ部36b(外歯Tb)の歯数を4つ、アウタロータ部36a(内歯Ta)の歯数を5つで構成したが、インナロータ部36bの歯数は、アウタロータ部36aの歯数から1引いた数であればよく、例えば、インナロータ部36bの歯数を6つ、アウタロータ部36aの歯数を7つで構成してもよい。
・上記実施形態では、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aは、カーボンファイバ(又はガラスファイバ)を含むエンジニアリングプラスチックにて構成されたが、これに特に限定されるものではなく、カーボンファイバやガラスファイバを含まない構成としてもよい。また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成するエンジニアリングプラスチックには、上記したポリイミド系材料やポリアミド系材料の他に、ポリカーボネート系材料やポリアセタール系材料等を用いてもよい。
・上記実施形態では、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの両方を樹脂製としたが、これに特に限定されるものではなく、インナロータ部36bとアウタロータ部36aのいずれか一方を樹脂製としてもよい。
・上記実施形態では、インナロータ部36bとモータロータ22とを回転軸25を介して連結することで、ポンプロータ36における駆動側(回転軸25に連結される側)をインナロータ部36bとし、従動側をアウタロータ部36aとしたが、これに特に限定されるものではない。例えば、モータロータ22の内周にアウタロータ部を設けて駆動側とし、そのアウタロータ部の内側に従動側のインナロータ部を設けた構成としてもよい。
・上記実施形態において、ポンプロータ36のアウタロータ部36a及びインナロータ部36bを、内歯Ta及び外歯Tbが略螺旋状に形成された斜歯歯車にて構成してもよい。この構成によれば、内歯Taと外歯Tbとが回転方向だけでなく軸方向にも係合するため、ポンプロータ36の軸ずれを抑制するとともに、噛み合いによる異音の発生を抑制することが可能となる。
・上記実施形態において、ステータコア23の各ティース部23a(スロット)が軸方向に対して傾斜する所謂スキュー構造を有する構成としてもよい。この構成によれば、コギングトルクの抑制に貢献できる。
・上記実施形態では、ハウジング13の一部(詳しくは、ポンプケース15全体とモータケース14の一部)がポンプ取付凹部12内に収容される構成としたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、電動オイルポンプ全体がポンプ取付凹部内に収容される構成としてもよい。
・上記実施形態の油圧供給装置Dでは、逆止弁38は、オイルが流通するオイル流通路において、電動オイルポンプ10の吐出ポート37に設けられたが、これに特に限定されるものではなく、例えば図4や図5に示すように、オイル流通路における吐出ポート37以外の部位に設けてもよい。なお、油圧供給装置Dにおいて、オイル流通路は上流側(オイルパン側)から順に、オイル導入路12c、オイル流入空間S、吸入口31b、ポンプ室33、吐出ポート37及びオイル導出路41から構成されている。
図4では、逆止弁38はオイル流通路におけるポンプ取付凹部12のオイル導出路41に設けられている。逆止弁38のボール38aは、オイル導出路41に形成された狭窄部41aを下流側から閉塞可能に設けられ、圧縮コイルばね38bは、ボール38aを下流側から狭窄部41aに向かって付勢している。ボール38aは、ポンプロータ36の非駆動時においては狭窄部41aを閉塞し、ポンプロータ36の駆動時のオイル圧によってばね圧に抗して狭窄部41aから離間し、オイル導出路41のオイルの流通を可能とする。
また図5では、逆止弁38はオイル流通路におけるポンプ取付凹部12のオイル導入路12cに設けられている。逆止弁38のボール38aは、オイル導入路12cに形成された狭窄部12dを下流側から閉塞可能に設けられ、圧縮コイルばね38bは、ボール38aを下流側から狭窄部12dに向かって付勢している。ボール38aは、ポンプロータ36の非駆動時においては狭窄部12dを閉塞し、ポンプロータ36の駆動時のオイル圧によってばね圧に抗して狭窄部12dから離間し、オイル導入路12cのオイルの流通を可能とする。
上記のように、逆止弁38をオイル導出路41又はオイル導入路12cに設けた構成によっても、ポンプロータ36の動作停止状態においてオイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流が逆止弁38によって抑制されるため、オイル流入空間S内のオイルが減少することによる放熱性の悪化を抑えることができる。また、逆止弁38がポンプ取付凹部12(変速機11)側に設けられるため、電動オイルポンプ10のハウジング13の設計自由度を向上させることができる。
10…電動オイルポンプ、11…変速機、12…ポンプ取付凹部、12c…オイル導入路、13…ハウジング、14…モータケース、15…ポンプケース、17…モータ部、31b…吸入口、36…ポンプロータ、37…吐出ポート、37b…吐出口、38…逆止弁、41…オイル導出路、S…オイル流入空間、D…油圧供給装置。

Claims (7)

  1. モータ部及び該モータ部の駆動に基づき回転するポンプロータを収容するとともに、オイルの吸入口及び吐出口を有するハウジングを備え、
    前記ハウジングの少なくとも一部がポンプ取付凹部に挿入され、該ハウジングによって前記ポンプ取付凹部の開口を閉塞する組付態様をとり、
    前記ポンプロータの動作に基づいて、前記ポンプ取付凹部内のオイル導入路から導入されたオイルを前記吸入口から取り入れるとともに、前記吐出口を介して前記ポンプ取付凹部内のオイル導出路に導出する電動オイルポンプであって、
    前記ポンプ取付凹部の内側面と前記ハウジングの外側面の間には、前記ポンプロータの動作に基づいて前記オイル導入路からオイルが流入されるオイル流入空間が形成され、前記オイル流入空間に溜まったオイルに前記ハウジングの一部が浸漬されるように構成され、
    前記ハウジングには、前記オイル流入空間から前記オイル導入路へのオイルの逆流を抑制するための逆止弁が設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  2. 請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記逆止弁は、前記ポンプロータに対して前記吐出口側に設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記吸入口の開口端部は、前記ポンプロータよりも鉛直方向下側に設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ハウジングは、軸方向に突出するとともに先端部に前記吐出口を有する吐出ポートを備え、
    前記吐出ポートは、前記オイル導出路に嵌挿されていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  5. 請求項4に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記逆止弁は、前記吐出ポート内に設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  6. オイル導入路及びオイル導出路を有するポンプ取付凹部と、該ポンプ取付凹部に組み付けられた電動オイルポンプとを備え、
    前記電動オイルポンプは、モータ部及び該モータ部の駆動に基づき回転するポンプロータを収容するとともに、オイルの吸入口及び吐出口を有するハウジングを備え、前記ハウジングの少なくとも一部が前記ポンプ取付凹部に挿入され、該ハウジングによって前記ポンプ取付凹部の開口を閉塞する組付態様をとり、
    前記電動オイルポンプのポンプロータの動作に基づいて、前記オイル導入路から前記ポンプ取付凹部内に導入されたオイルを前記ハウジングの吸入口及び前記吐出口を介して前記オイル導出路から導出する油圧供給装置であって、
    前記ポンプ取付凹部の内側面と前記ハウジングの外側面の間には、前記ポンプロータの動作に基づいて前記オイル導入路からオイルが流入されるオイル流入空間が形成され、前記オイル流入空間に溜まったオイルに前記ハウジングの一部が浸漬されるように構成され、
    前記オイル導入路及び前記オイル導出路を含むオイル流通路には、前記オイル流入空間から前記オイル導入路へのオイルの逆流を抑制するための逆止弁が設けられていることを特徴とする油圧供給装置。
  7. 請求項6に記載の油圧供給装置において、
    前記逆止弁は、前記ハウジングに設けられていることを特徴とする油圧供給装置。
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