JP2014196028A - 車両用空気調和システム - Google Patents

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隆司 藤田
木村 敏
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Abstract

【課題】専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる車両用空気調和システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る車両用空気調和システム10は、送風機26によって送風路22内に吸い込んだ空気をエバポレータ27及びヒータコア28によって所望の空調風に変換して車室2内に吹き出す空気調和装置20と、送風路22のエバポレータ27及びヒータコア28の下流側から少なくとも前席4の下方まで延び、車室2内に空調風を吹き出す後方吹出口41Bを有する吹出ダクト40と、後方吹出口41Bを開閉する開閉ドア60と、吹出ダクト40に連通し、吹出ダクト40を通過する空調風により上下方向に伸縮することによって前席4と後席5との間を仕切る伸縮仕切手段80とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、前席101を優先して空調する車両用空気調和システムに関する。
従来から、前席のみに着座した乗員の周囲を優先して空調するゾーン空調(いわゆる、内気循環)を行う車両用空気調和システムについて、様々な提案がなされている。かかる車両用空気調和システムの一例として、図15を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。
図15に示すように、車両用空気調和システム100は、送風機によって送風路内に吸い込んだ空気を熱交換部によって所望の空調風に変換して、この空調風を空調用吹出口(デフ吹出口、ベント吹出口及びフット吹出口)から空気調和装置(不図示)と、車室内の空気を注入して伸張することによって前席101と後席102とに仕切るエアーマット式の仕切りパネル110とを備えている。
この車両用空気調和システムでは、前席101のみに乗員が着座している場合、仕切りパネル110が前席101側の空間と後席102側の空間とを仕切った状態で、空調用吹出口から前席101側の空間に空調風が吹き出す。吹き出した空調風が仕切りパネル110に突き当たって後席空間に流れるのを防止でき、前席101を優先して空調するゾーン空調を実現している。
特開2007−161045号公報
しかしながら、上述した従来の車両用空気調和システムでは、仕切りパネル110に空気を送風するための専用の駆動源(例えば、ポンプ)などが必要となってしまうため、コスト高や重量増大を招いてしまう。
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる車両用空気調和システムの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、送風機によって送風路内に吸い込んだ空気を熱交換部によって所望の空調風に変換して車室内に吹き出す空気調和装置と、前記送風路の前記熱交換部の下流側から少なくとも前席の下方まで延び、前記車室内に前記空調風を吹き出す吹出口を有する吹出ダクトと、前記吹出口を開閉する吹出口開閉手段と、前記吹出ダクトに連通し、前記吹出ダクトを通過する前記空調風により上下方向に伸縮することによって前記前席と後席との間を仕切る伸縮仕切手段とを備えることを要旨とする。
その他の特徴としては、前記伸縮仕切手段の内部の空調風を外部に排出する排出口をさらに備えることが好ましい。
その他の特徴としては、前記吹出口は、車両の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口と、車両の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口とによって構成され、前記前方吹出口及び前記後方吹出口の何れか一方は、前記排出口として機能することが好ましい。
その他の特徴としては、前記吹出ダクトは、前記後席の足元側に前記空調風を供給するリアダクトを利用することが好ましい。
その他の特徴としては、前記吹出ダクトは、車両の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口が形成された前方ダクトと、車両の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口が形成された後方ダクトとに分岐し、前記吹出口開閉手段は、前記前方吹出口及び前記後方吹出口の少なくとも一方から吹き出す前記空調風の向き及び風量を調整することが好ましい。
本発明の特徴によれば、伸縮仕切手段が空調風により上下方向に伸縮することによって前席と後席との間を仕切るため、伸縮仕切手段に空気を送風するための専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる。
図1は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略側面図である。 図2は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略正面図である。 図3は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略平面図である。 図4は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図5は、第1実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の収縮状態)であり、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は側面を示す断面図である。 図6は、第1実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の伸張状態)であり、図6(a)は斜視図であり、図6(b)は側面を示す断面図である。 図7は、第2実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図8は、第2実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図9は、第2実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の収縮状態)であり、図9(a)は斜視図であり、図9(b)は側面を示す断面図である。 図10は、第2実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の伸張状態)であり、図10(a)は斜視図であり、図10(b)は側面を示す断面図である。 図11は、第3実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図12は、第3実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図13は、第3実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の収縮状態)であり、図13(a)は斜視図であり、図13(b)は側面を示す断面図である。 図14は、第3実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の伸張状態)であり、図14(a)は斜視図であり、図14(b)は側面を示す断面図である。 図15は、背景技術に係る車両用空気調和システムを示す概略斜視図である。
次に、本発明に係る車両用空気調和システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
[第1実施形態]
(車両用空気調和システムの構成)
まず、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図6は、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す図である。
図1〜図3に示すように、車両用空気調和システム10は、車両1の車室2の最前部に設けられたインストルメントパネル3内に設けられている。車室2内には、運転席及び助手席の2つの前席4と、1つの長い後席5(図2参照)とが設けられている。各前席4は、シートクッション4aと、シートバック4bと、ヘッドレスト4cとを有している。後席5は、シートクッション5aと、シートバック5bと、2つのヘッドレスト5cとを有している。
このような車両1に設けられた車両用空気調和システム10は、図1〜図4に示すように、所望の空調風を車室2内に供給する空気調和装置20と、前席4(シートクッション4a)の下方で車室2内(後席5側)に空調風を吹き出す後方吹出口41Bを有する吹出ダクト40と、後方吹出口41Bを開閉する吹出口開閉手段としての開閉ドア60と、吹出ダクト40に連通して前席4の下方に設けられる伸縮仕切手段80と、空気調和装置20を操作する操作パネル(不図示)と、各部の制御や各種演算を行う制御部(不図示)とを備えている。
空気調和装置20は、インストルメントパネル3の内側に配置された空調ユニット21を有する。図4に示すように、空調ユニット21内には、送風路22が形成されている。送風路22の最上流には、車室2外の空気である外気を導入する外気導入口23と、シートクッション4aよりも下方に設けられて車室2内の空気である内気を導入する内気導入口24とが設けられている。外気導入口23と内気導入口24とは、2枚のインテークドア25a,25bによって開閉される。
送風路22内には、ファンの回転によって送風路22に内気や外気を吸い込む送風機26が設けられている。この送風機26の下流側には、熱交換部であるエバポレータ27及びヒータコア28がこの順に配置され、このエバポレータ27とヒータコア28との間にミックスドア29が設けられている。
エバポレータ27は、送風の冷却源である。このエバポレータ27は、送風路22を通る全ての送風が通るように配置され、送風を冷却する。ヒータコア28は、送風の加熱源である。このヒータコア28は、送風路22のほぼ半分領域に配置され、送風を加熱する。ミックスドア29は、ヒータコア28を流れる送風と、ヒータコア28をバイパスする送風との割合を調整する。この風量割合によって所望温度の空調風を作製する。
ヒータコア28の下流には、車室2内に空調風を吹き出す空調用吹出口30が設けられている。空調用吹出口30は、フロントガラス(不図示)に向かって空調風を吹き出すデフロスタ吹出口31と、前席4(運転席側及び助手席側)の各乗員の上半身に向かって空調風を吹き出すベント吹出口32a,32bと、運転席側及び助手席側の各乗員の下半身に向かって空調風を吹き出すフット吹出口33a,33b)とによって構成されている。
デフロスタ吹出口31は、デフドア34によって開閉され、ベント吹出口32a,32bは、ベントドア35によって開閉され、フット吹出口33a,33bは、フットドア36によって開閉される。
吹出ダクト40は、送風路22の熱交換部(エバポレータ27及びヒータコア28)の下流側から前席4の下方まで延び、吹出ダクトドア37によって開閉される。本実施形態では、吹出ダクト40は、後席5の足元側に空調風を供給するリアダクトを利用している。
具体的には、図1、図5及び図6に示すように、吹出ダクト40は、送風路22から床部6(フロアパネル)の下側を通って、前席4の下方で略直角に折れ曲がって床部6を貫通し、車両1の後方に向けて側面視S字状に設けられている。この吹出ダクト40の先端に、上述した後方吹出口41Bが設けられている。
後方吹出口41Bは、前席4の下方で車両1の後方(後席5側)に空調風を吹き出すようになっている。この後方吹出口41Bの先端縁には、開閉ドア60が設けられている。
開閉ドア60は、ドア本体61Aと、前席4側に設けられてドア本体61Aの回動中心となる回動軸61Bとを有している。このような開閉ドア60は、吹出ダクトドア37とともに停止位置によって後方吹出口41Bから吹き出す空調風の風量を調整している。なお、開閉ドア60の回動については、アクチュエータ又は手動などが挙げられる。開閉ドア60よりも車両1の前方には、伸縮仕切手段80が設けられている。
伸縮仕切手段80は、前席4の下方で吹出ダクト40に連通している。この伸縮仕切手段80は、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により上下方向に伸縮することによって、前席4の下方空間を前席4側と後席5側とに仕切ることが可能である。
具体的には、図5及び図6に示すように、伸縮仕切手段80は、床部6に固定される下側板部81と、下側板部81の両端部に設けられて前席4の下方空間で上下方向に沿った棒状の案内部82と、案内部82に沿って上下方向に移動可能な上側板部83と、下側板部81及び上側板部83に固定されて上下方向に伸縮可能な蛇腹状の非通気性材(例えば、合成樹脂や合成繊維)からなる伸縮部84とを備えている。
これらの下側板部81、上側板部83及び伸縮部84は、シートクッション4aの下側空間を車両1の前方側と後方側とに仕切るために、シートクッション4aの幅よりも広い幅を有している(図2参照)。
操作パネル(不図示)は、種々の空調状態を指令できる。操作パネルでは、車室2内の全体を空調する全体空調モードと、車室2内における前席4の空間を優先空調するゾーン空調モードを選択できるようになっている。
制御部(不図示)は、操作パネル(不図示)からの指令等によって空気調和装置20を制御すると共に、各種ドア(インテークドア25a,25b、ミックスドア29、デフドア34、ベントドア35、フットドア36、吹出ダクトドア37及び開閉ドア60)の切り替えを制御する。例えば、制御部は、操作パネル(不図示)により全体空調モードが選択されると、後方吹出口41Bから空調風を吹き出すように制御する。一方、制御部は、操作パネルによって車室2内の前席空間を優先的に空調するゾーン空調モードが選択されると、後方吹出口41Bを閉塞し、伸縮仕切手段80の伸縮部84を伸張させるように制御する。なお、具体的な切り替え内容については、後述する。
(車両用空気調和システムの動作)
次に、上述した車両用空気調和システム10の動作について、図4〜図6を参照しながら説明する。
ここで、車両用空気調和システム10には、上述したように、全体空調モード(いわゆる、通常空調モード)と、ゾーン空調モードとが含まれている。なお、各モードについては、車室2内の冷房時の機能も有するが、乗員の足元から暖める暖房時について説明する。
(全体空調モード)
全体空調モードでは、図4に示すように、空気調和装置20が駆動されると、送風機26によって外気導入口23や内気導入口24より空気が送風路22内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、エバポレータ27とヒータコア28とによって所望温度の空調風とされ、その空調風がフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから車室2内に吹き出される。図4及び図5に示すように、フット吹出口33a,33bを開放するとともに後方吹出口41Bも開放し、開放された吹出口から空調風が吹き出す。なお、全体空調モードにおいて、吹出ダクトドア37や開閉ドア60は、停止位置によって後方吹出口41Bから吹き出す空調風の風量を調整している。
すると、空調風が後方吹出口41Bから車室2内(車両1の後方)に吹き出される。このとき、吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大することなく、伸縮仕切手段80の伸縮部84が収縮した状態となっている。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
(ゾーン空調モード)
ゾーン空調モードでは、全体空調モードと同様に、所望温度の空調風がフット吹出口33a,33bから車室2内に吹き出される。図6に示すように、フット吹出口33a,33bが開放するとともに、開閉ドア60を閉位置として後方吹出口41Bが閉鎖している。このとき、吹出ダクトドア37が開位置であるため、後方吹出口41B側に向かった空調風が行き先を失って吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大し、空調風が伸縮仕切手段80の伸縮部84内に送風される。これにより、伸縮仕切手段80の伸縮部84が伸張した状態となり、前席4の下方空間を車両1の前席4側と後席5側とに仕切る。
すると、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38(図2参照)より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
ここで、全体空調モードやゾーン空調モードでもない場合、後方吹出口41Bは、伸縮仕切手段80(伸縮部84)の内部の空調風を外部に排出する排出口として機能している。
(作用・効果)
以上説明した第1実施形態では、伸縮仕切手段80が空調風により上下方向に伸縮することによって、前席4の下方空間で前席4と後席5との間を仕切るため、伸縮仕切手段80に空気を送風するための専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる。
第1実施形態では、後方吹出口41Bが伸縮仕切手段80(伸縮部84)の内部の空調風を外部に排出する排出口として機能することによって、伸縮仕切手段80に別途排出口を設ける必要がない。具体的には、例えば伸縮仕切手段80に排出口が形成されていると、伸縮仕切手段80(伸縮部84)を伸張させる場合、該排出口を閉じる必要があるか、或いは排出口から排出される空調風よりも多くの空調風を伸縮部84に送り込む必要がある。このため、伸縮仕切手段80に別途排出口を設けなくても、後方吹出口41Bが排出口として機能することにより、伸縮仕切手段80(伸縮部84)の内部の空調風を外部に排出できる。
第1実施形態では、吹出ダクト40が後席5の足元側に空調風を供給するリアダクトを利用することによって、車両1に搭載されたリアダクトを有効に活用できる。また、リアダクト以外に送風路22から伸縮仕切手段80までの専用の吹出ダクト40を設ける必要が無いため、設置スペースの低減化にも寄与する。
ここで、第1実施形態では、吹出ダクト40は、前席4の下方で後席5側に空調風を吹き出す後方吹出口41Bを有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば後方吹出口41Bの代わりに、前席4の下方で前席4側に空調風を吹き出すものであってもよい。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態に係る車両用空気調和システム10について、図面を参照しながら説明する。図7〜図10は、第2実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す図である。なお、上述した第1実施形態に係る車両用空気調和システム10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
第2実施形態に係る車両用空気調和システム10は、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10と比較すると、吹出ダクト40の構成が相違している。
具体的には、図7及び図8に示すように、車両用空気調和システム10は、上述した第1実施形態と同様に、空気調和装置20、吹出ダクト40、開閉ドア60及び伸縮仕切手段80を備えている。
吹出ダクト40は、車両1の前方に空調風を吹き出す前方吹出口41Aが形成された前方ダクト43と、車両1の後方に空調風を吹き出す後方吹出口41Bが形成された後方ダクト44とに分岐している。
開閉ドア60は、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bの少なくとも一方から吹き出す空調風の向き及び風量を調整している。開閉ドア60は、前方吹出口41Aを開閉する前方開閉ドア62と、後方吹出口41Bを開閉する仕切り手段としての後方開閉ドア63とによって構成されている。これらの前方ダクト43及び後方ダクト44は、吹出ダクトドア37により開閉される。
前方開閉ドア62は、ドア本体62Aと、前席4側に設けられてドア本体62Aの回動中心となる回動軸62Bとを有している。一方、後方開閉ドア63は、ドア本体63Aと、床部6側に設けられてドア本体63Aの回動中心となる回動軸63Bとを有している。
伸縮仕切手段80は、前席4の下方で前方ダクト43及び後方ダクト44に連通している。この伸縮仕切手段80は、第1実施形態と同様に、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により上下方向に伸縮することによって、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることが可能である。
全体空調モードでは、図9に示すように、前方開閉ドア62が閉位置となって前方吹出口41Aが閉塞し、後方開閉ドア63が開位置となって後方吹出口41Bが開放する。すると、空調風が後方吹出口41Bから後席5側に吹き出される。このとき、吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大することなく、伸縮仕切手段80の伸縮部84が収縮した状態となっている。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
一方、ゾーン空調モードでは、図10に示すように、後方開閉ドア63が閉位置となって後方吹出口41Bが閉塞する。このとき、後方吹出口41B側に向かった空調風が行き先を失って吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大し、空調風が伸縮仕切手段80の伸縮部84内に送風される。これにより、伸縮仕切手段80の伸縮部84が伸張した状態となり、前席4の下方空間を前席4側と後席5側とに仕切る。
また、前方吹出口41Aが車両1の前方側に向けて開放されることで、空調風が前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出される。従って、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
ここで、全体空調モードやゾーン空調モードでもない場合、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bは、伸縮仕切手段80(伸縮部84)の内部の空調風を外部に排出する排出口として機能している。
以上説明した第2実施形態では、上述した第1実施形態の作用・効果と同様に、伸縮仕切手段80に空気を送風するための専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる。
第2実施形態では、前方ダクト43及び後方ダクト44が吹出ダクトドア37の停止位置により前方ダクト43及び後方ダクト44内への空調風の風量が調整されることによって、前方ダクト43又は後方ダクト44の何れか或いはその両方に空調風を後方ダクト44に送風することができる。特に、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bがそれぞれ前方開閉ドア62及び後方開閉ドア63の停止位置により空調風の向き及び風量を調整できる。
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態に係る車両用空気調和システム10について、図面を参照しながら説明する。図11〜図14は、第3実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す図である。なお、上述した第1,第2実施形態に係る車両用空気調和システム10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
第3実施形態に係る吹出ダクト40は、第1,第2実施形態に係る車両用空気調和システム10と比較すると、吹出ダクト40の構成が相違している。
具体的には、図11及び図12に示すように、車両用空気調和システム10は、上述した第1,第2実施形態と同様に、空気調和装置20、吹出ダクト40、開閉ドア60及び伸縮仕切手段80を備えている。
吹出ダクト40は、前席4の下方において、前方吹出口41Aが形成された前方ダクト43と、後方吹出口41Bが形成された後方ダクト44とに分岐している。
開閉ドア60は、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bの少なくとも一方から吹き出す空調風の向き及び風量を調整している。開閉ドア60は、第2実施形態と同様に、前方吹出口41Aを開閉する前方開閉ドア62と、後方吹出口41Bを開閉する後方開閉ドア63とによって構成されている。
伸縮仕切手段80は、吹出ダクト40の前方ダクト43と後方ダクト44との間に設けられ、前席4の下方で吹出ダクト40に連通している。この伸縮仕切手段80は、第1実施形態と同様に、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により上下方向に伸縮することによって、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることが可能である。
全体空調モードでは、図13に示すように、前方開閉ドア62が閉位置となって前方吹出口41Aが閉塞し、後方開閉ドア63が開位置となって後方吹出口41Bが開放する。すると、空調風が後方吹出口41Bから車室2内(車両1の後方)に吹き出される。このとき、吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大することなく、伸縮仕切手段80の伸縮部84が収縮した状態となっている。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
一方、ゾーン空調モードでは、図14に示すように、後方開閉ドア63が閉位置となって後方吹出口41Bが閉塞する。このとき、後方吹出口41B側に向かった空調風が行き先を失って吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大し、空調風が伸縮仕切手段80の伸縮部84内に送風される。これにより、伸縮仕切手段80の伸縮部84が伸張した状態となり、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切る。
また、前方吹出口41Aが車両1の前方側に向けて開放されることで、空調風が前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出される。従って、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
ここで、全体空調モードやゾーン空調モードでもない場合、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bは、伸縮仕切手段80(伸縮部84)の内部の空調風を外部に排出する排出口として機能している。
以上説明した第3実施形態では、上述した第1,第2実施形態の作用・効果と同様に、伸縮仕切手段80に空気を送風するための専用の駆動源を必要とせずに、空調風が後席側に流れるのを防止できる。
第3実施形態では、上述した第2実施形態の作用・効果と同様に、前方ダクト43及び後方ダクト44が吹出ダクトドア37の停止位置により前方ダクト43及び後方ダクト44内への空調風の風量が調整されることによって、前方ダクト43又は後方ダクト44の何れか或いはその両方に空調風を後方ダクト44に送風することができる。特に、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bがそれぞれ前方開閉ドア62及び後方開閉ドア63の停止位置により空調風の向き及び風量を調整できる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、車両用空気調和システム10は、各実施形態に記載したものに限定されるものではなく、各実施形態での記載事項はあくまでも一例に過ぎず、各実施形態で説明した各種構成をそれぞれ組み合わせてもよい。
また、車両用空気調和システム10は、車室2内の暖房時を例に説明したが、これに限定されるものではなく、車室2内の冷房時や、暖房と冷房との中間時(バイレベル)にも適用できることは勿論である。
また、吹出ダクト40は、後席5の足元側に空調風を供給するリアダクトを利用するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、リアダクト以外の専用のダクトであってもよい。
また、吹出ダクト40や伸縮仕切手段80は、運転席側と助手席側とに設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも何れか一方(例えば、運転席側のみ)に設けられていてもよい。なお、運転席側と助手席側との何れかのみを駆動するように制御されるものであってもよい。
また、吹出ダクト40や伸縮仕切手段80は、必ずしも運転席又は助手席に設けられる必要はなく、例えば、運転席と助手席との間に設けられていてもよい。なお、伸縮仕切手段80は、必ずしも前席4の下方空間を前席4側と後席5側とに仕切る必要もなく、前席4と後席5との間で車両1の前方空間と後方空間とを仕切るものであってもよい。
また、開閉ドア60は、回動式のドアによって構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、スライド式のドアによって構成されていてもよい。
さらに、伸縮仕切手段80(下側板部81、上側板部83及び伸縮部84)は、シートクッション4aの幅よりも広い幅を有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、シートクッション4aの下側空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることができればよく、例えばシートクッション4aの幅とほぼ同等であってもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…車両
2…車室
4…前席
5…後席
10…車両用空気調和システム
20…空気調和装置
22…送風路
26…送風機
27…エバポレータ(熱交換部)
28…ヒータコア(熱交換部)
30…空調用吹出口
38…足元吸込口
40…吹出ダクト
41A…前方吹出口
41B…後方吹出口
43…前方ダクト
44…後方ダクト
60…開閉ドア(吹出口開閉手段)
62…前方開閉ドア(吹出口開閉手段)
63…後方開閉ドア(吹出口開閉手段)
80…伸縮仕切手段

Claims (5)

  1. 送風機(26)によって送風路(22)内に吸い込んだ空気を熱交換部(27,28)によって所望の空調風に変換して車室(2)内に吹き出す空気調和装置(20)と、
    前記送風路(22)の前記熱交換部(27,28)の下流側から少なくとも前席(4)の下方まで延び、前記車室(2)内に前記空調風を吹き出す吹出口(41A,41B)を有する吹出ダクト(40)と、
    前記吹出口(41A,41B)を開閉する吹出口開閉手段(60,62,63)と、
    前記吹出ダクト(40)に連通し、前記吹出ダクト(40)を通過する前記空調風により上下方向に伸縮することによって前記前席(4)と後席(5)との間を仕切る伸縮仕切手段(80)と
    を備えることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  2. 請求項1に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記伸縮仕切手段(80)の内部の空調風を外部に排出する排出口(41A,41B)をさらに備えることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  3. 請求項2に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出口は、車両(1)の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口(41A)と、車両(1)の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口(41B)とによって構成され、
    前記前方吹出口(41A)及び前記後方吹出口(41B)の何れか一方は、前記排出口として機能することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出ダクト(40)は、前記後席(5)の足元側に前記空調風を供給するリアダクトを利用することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出ダクト(40)は、車両(1)の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口(41A)が形成された前方ダクト(40A)と、車両(1)の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口(41B)が形成された後方ダクト(40B)とに分岐し、
    前記吹出口開閉手段(60,62,63)は、前記前方吹出口(41A)及び前記後方吹出口(41B)の少なくとも一方から吹き出す前記空調風の向き及び風量を調整することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
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