JP2014191974A - 導電膜の製造方法および導電膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂基材に対して、樹脂基材を粗面化する基材処理を施す基材処理工程と、基材処理が施された樹脂基材上に、平均粒子径が200nm以下である酸化銅粒子(A)、親水性ポリマー(B)、揺変剤(C)、および、水または親水性アルコールである溶媒(D)を含有する導電膜形成用組成物を付与して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜に対してパルス光照射処理を行い、酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する還元工程と、を備える導電膜の製造方法。
【選択図】なし
Description
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による導電膜形成方法に比べて、簡便・省エネ・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。なかでも、近年、低コスト化の観点から、金属酸化物粒子を含む組成物を用いて、これを加熱処理により還元させるとともに焼結させることで導電膜を形成する方法が注目されている。
一方、上記のように加熱処理により焼結する場合、基材は高温に曝される。そのため、基材に熱可塑性樹脂基材を使用すると基材が溶融してしまい、均一な導電膜が得ることが難しいという問題がある。
酸化銅粒子を含有する組成物を、基材表面との親和性が低い状態で塗布すると、基材上に均一に塗布されず塗布ムラが発生する場合がある。この塗布ムラがある状態でパルス光照射を行なうと、導電膜形成の際に局所的な負荷がかかりアブレーションが発生すると考えられる。アブレーションが発生すると、導電膜の導電性低下につながる。
また、基材と導電膜との間の密着性が不十分であると、配線等を形成したときに断線やショートなどの不具合が生じやすくなるため問題である。
(1)樹脂基材に対して、樹脂基材を粗面化する基材処理を施す基材処理工程と、基材処理が施された樹脂基材上に、平均粒子径が200nm以下である酸化銅粒子(A)、親水性ポリマー(B)、揺変剤(C)、および、水または親水性アルコールである溶媒(D)を含有する導電膜形成用組成物を付与して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜に対してパルス光照射処理を行い、酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する還元工程と、を備える導電膜の製造方法。
(2)基材処理が、プラズマ処理、コロナ処理、UV照射処理、および、化学処理からなる群から選ばれる少なくとも1種の処理である、(1)に記載の導電膜の製造方法。
(3)揺変剤(C)が、ウレア変性ウレタンを含むウレア系揺変剤である、(1)または(2)に記載の導電膜の製造方法。
(4)導電膜形成用組成物における揺変剤(C)の含有量が、酸化銅粒子(A)の含有量に対して4〜12質量%である、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(5)導電膜形成用組成物が、さらに、銅錯体(E)を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(6)導電膜形成用組成物における銅錯体(E)の含有量が、酸化銅粒子(A)の含有量に対して20〜40質量%である、(5)に記載の導電膜の製造方法。
(7)基材処理が施された樹脂基材の表面粗さが、算術平均粗さRaで0.2μm以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(8)基材処理が施された樹脂基材の水との接触角が、20度以下である、(1)〜(7)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(9)樹脂基材の厚さが、30μm以下である、(1)〜(8)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(10)酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、150nm以下である、(1)〜(9)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(11)導電膜形成用組成物における親水性ポリマー(B)の含有量が、酸化銅粒子(A)の含有量に対して10〜70質量%である、(1)〜(10)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(12)親水性ポリマー(B)の重量平均分子量が、12,000〜150,000である、(1)〜(11)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(13)導電膜形成用組成物全量に対する酸化銅粒子(A)の含有量が、50〜65質量%である、(1)〜(12)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(14)塗膜形成工程と還元工程との間に、塗膜を乾燥する乾燥工程を備え、乾燥された塗膜の乾燥膜厚が、2μm以下である、(1)〜(13)のいずれかに記載の導電膜の製造方法。
(15)(1)〜(14)のいずれかに記載の導電膜の製造方法により得られる導電膜。
まず、本発明では、樹脂基材に対してプラズマ処理やコロナ処理などの基材処理を施すことにより、樹脂基材の表面を粗面化して凹凸を形成する。これにより、この樹脂基材と導電膜形成用組成物との間にアンカー効果が生じるとともに、さらに、この組成物が含む酸化銅粒子(A)の平均粒子径が200nm以下と小径であるため、このアンカー効果を増大し、得られる導電膜の基材に対する密着性が優れる。
また、本発明では、樹脂基材に対して基材処理を施して粗面化することにより樹脂基材の表面を親水性に改質(親水化)し、かつ、この親水性の樹脂基材上に付与される導電膜形成用組成物が、親水性ポリマー(B)と、水または親水性アルコールである溶媒(D)とを含有することで親水性となっている。このため、基材と導電膜形成用組成物との親和性が高く、これにより、塗布ムラの少ない導電膜が形成され、パルス光照射によるアブレーション発生が抑制される。つまり、アブレーション耐性に優れる。
さらに、本発明では、導電膜形成用組成物が揺変剤(C)を含有するため、この揺変剤(C)が親水性ポリマー(B)どうしを水素結合等により架橋し、導電膜形成用組成物の粘性を最適化することで、得られる導電膜のアブレーション耐性および密着性が優れる。
以下に、本発明の導電膜の製造方法について詳述する。
以下、各工程について詳述する。
工程(1)は、樹脂基材に対して、上記樹脂基材を粗面化する基材処理を施す工程である。まず、本工程で使用される材料(樹脂基材)および基材処理について、詳述する。
本発明で使用する基材は、樹脂基材であれば特に限定されないが、後述する工程(3)において、基材が軟化し、導電膜と融着して、密着性が向上することから、熱可塑性樹脂基材を使用するのが好ましい。
熱可塑性樹脂基材を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのメタクリル系樹脂;ポリスチレン、ABS、ASなどのポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)などのポリエステル系樹脂;ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T)、ポリヘキサンメチレンイソフタラミド(ナイロン6I)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)などのナイロン樹脂およびナイロン共重合体樹脂から選ばれるポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリオキシメチレン(POM);ポリカーボネート(PC)樹脂;ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂;変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリエーテルイミド(PEI)樹脂;ポリスルホン(PSF)樹脂;ポリエーテルスルホン(PES)樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂;ポリエーテルケトン(PEK)樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂;ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂;ポリイミド(PI)樹脂;ポリアミドイミド(PAI)樹脂;フッ素樹脂;これらの樹脂を変性させた変性樹脂またはこれらの樹脂の混合物;等が挙げられる。
これらのうち、基材と導電膜との密着性がより良好になり、また、導電膜の導電性が良好になるという理由から、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましく、ポリイミド(PI)樹脂がより好ましい。
ここでガラス転移温度とは、DSC(示差走査熱量測定)で測定されるガラス転移温度をいう。
基材処理は、上述した樹脂基材を粗面化する処理であって、この粗面化により樹脂基材の表面を親水性に改質(親水化)できる処理であれば特に限定されない。
このような基材処理としては、例えば、プラズマ処理、コロナ処理、UV照射処理、および、化学処理からなる群から選ばれる少なくとも1種の処理が挙げられる。
コロナ処理は、コロナ放電が生じる電界内に、樹脂基材を通過等させる処理であり、例えば、コロナ処理機を用いて常圧空気中で放電する方式により行うことができる。
UV照射処理は、高エネルギーの紫外線を照射して、雰囲気ガスのラジカルを生成させるとともに、紫外線のエネルギーによって樹脂基材表面の分子間の結合を切断する処理である。
このとき、基材処理が施された樹脂基材の表面粗さ(算術平均粗さRa)の上限は特に限定されないが、1.0μm以下が好ましい。同様に、基材処理が施された樹脂基材の水接触角の下限も特に限定されないが、5度以上が好ましい。
また、樹脂基材の表面の水との接触角は、協和界面科学社製のCA−Z型自動接触角計を用いて、純水の滴下後、20秒後の角度を求めたものである。
工程(2)は、上述した基材処理が施された樹脂基材上に、特定の導電膜形成用組成物を付与して、塗膜を形成する工程である。
本発明で使用される導電膜形成用組成物(以下、本発明の導電膜形成用組成物ともいう)は、平均粒子径が200nm以下である酸化銅粒子(A)、親水性ポリマー(B)、揺変剤(C)、および、水または親水性アルコールである溶媒(D)を含有する。
また、本発明の導電膜形成用組成物は、導電性の観点から、銅錯体(E)を含有するのが好ましい。
以下、本発明の導電膜形成用組成物の各成分について詳述する。
本発明の導電膜形成用組成物に含有される酸化銅粒子(A)は、平均粒子径が200nm以下である粒子状の酸化銅である。
平均粒子径が200nm以下である酸化銅粒子(A)を使用することで、基材処理により凹凸が形成された樹脂基材に対するアンカー効果が増大し、導電膜の密着性が優れる。
なお、粒子状とは小さい粒状を指し、その具体例としては、球状、楕円体状などが挙げられる。完全な球や楕円体である必要はなく、一部が歪んでいてもよい。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物である。銅を実質的に含まないとは、限定的ではないが、銅の含有量が酸化銅粒子に対して1質量%以下であることをいう。酸化銅粒子に対する銅の含有量はXRDにより測定したものである。
また、酸化銅粒子(A)の平均粒子径の下限値は特に限定されないが、粒子表面活性が高くなりすぎず、本発明の導電膜形成用組成物中で溶解することがなく、取扱い性に優れることから、1nm以上が好ましい。
なお、本発明における平均粒子径は、平均二次粒径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
酸化銅粒子としては、例えば、関東化学社製のCuOナノ粒子、シグマアルドリッチ社製のCuOナノ粒子、シーアイ化成社製のCuOなどを好ましく使用できる。
親水性ポリマー(B)は、酸化銅粒子(A)のバインダーとして働くとともに、本発明の導電膜形成用組成物を親水性にすることで、基材処理により親水化された樹脂基材に対する親和性を高め、塗布ムラの少ない導電膜を形成し、パルス光照射によるアブレーション発生を抑制する。
親水性ポリマー(B)としては、親水性を有するポリマーであれば特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルなどのアクリル系モノマーの重合体または共重合体)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアセタール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、得られる導電膜のアブレーション耐性がより優れるという理由から、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)が好ましい。
なお、重量平均分子量は、GPC法(溶媒:N−メチルピロリドン)により得られたポリスチレン換算値である。
なお、親水性ポリマー(B)の含有量が、酸化銅粒子(A)の含有量に対して10質量%未満であるとアブレーション耐性に劣る場合があり、70質量%を超えると導電性が劣る場合があるが、10〜70質量%であれば、アブレーション耐性がより優れ、導電性も良好になる。
揺変剤(C)は、親水性ポリマー(B)どうしを水素結合等により架橋し、本発明の導電膜形成用組成物の粘性を最適化することで、得られる導電膜のアブレーション耐性および密着性を良好なものとする。
揺変剤(C)は、分散媒に対して揺変性を付与する添加剤である。揺変性(thixotropy;チクソ性)とは、せん断応力を受け続けると粘度が次第に低下し、静止すると粘度が次第に上昇する性質をいう。なお、せん断応力を受けた場合に粘度が低下する性質(擬塑性)も、ここでは、揺変性に含む概念とする。
有機系揺変剤としては、例えば、脂肪酸アマイド系揺変剤、水添ひまし油系揺変剤、酸化ポリオレフィン系揺変剤、ウレア系揺変剤、ウレタン系揺変剤等が挙げられる。より具体的には、ウレア変性ウレタン、変性ウレア、ポリヒドロキシカルボン酸アミド、ポリヒドロキシカルボン酸エステル、ウレア変性ポリアミド、酸化ポリエチレンアミド、酸化ポリエチレン、脂肪酸アミド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水添ひまし油系揺変剤の市販品としては、例えば、楠本化成社製のディスパロン308および4300等が挙げられる。
酸化ポリオレフィン系揺変剤の市販品としては、例えば、楠本化成社製のディスパロン4200−20、4200−10、PF−911、4401−25Xおよび4401−25M等が挙げられる。
ウレア系揺変剤としては、例えば、ビックケミー社製のBYK−410(主成分:変性ウレア)、BYK−411(主成分:変性ウレア)、BYK−420(主成分:変性ウレア)、BYK−425(主成分:ウレア変性ウレタン)、BYK−430(主成分:ウレア変性中極性ポリアマイド)、BYK−431(主成分:ウレア変性低極性ポリアマイド)等が挙げられる。
ウレタン系揺変剤の市販品としては、例えば、ビックケミー社製のBYK−428(主成分:ポリウレタン)等が挙げられる。
なお、ここで「主成分」とは、有効成分に占める割合が80質量%以上であることをいう。
水または親水性アルコールである溶媒(D)は、酸化銅粒子(A)、親水性ポリマー(B)および揺変剤(C)の分散媒として機能するとともに、本発明の導電膜形成用組成物を親水化することで、基材処理により親水化された樹脂基材に対する親和性を高め、塗布ムラの少ない導電膜を形成し、パルス光照射によるアブレーション発生を抑制する。
溶媒(D)である親水性アルコールとしては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブチルアルコールなどの1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電膜形成用組成物は、得られる導電膜の導電性が優れるという理由から、さらに、銅錯体(E)を含有するのが好ましい。
銅錯体(E)としては、例えば、銅アセチルアセトネート、キノリン銅、テトラキス(ピリジン)銅・過塩素酸塩、ビス(エチレンジアミン)銅などが挙げられるが、以下に説明する、ギ酸銅にアミンが配位してなるギ酸銅錯体(本明細書において、単に「ギ酸銅錯体」ともいう。)が好適に用いられる。
ギ酸銅とアミンとを混合して得られる組成物中には、主成分としてギ酸アニオンおよびアミンを配位子として有する銅アミン錯体が生成する。好ましいギ酸銅アミン錯体は、中心金属であるCu2+に、ギ酸アニオンがおよびアミンが、それぞれ、2分子配位することが好ましい。2つのアミンは同一種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。
ギ酸銅とアミンとを混合してなる組成物中には、混合条件に応じて、上記銅アミン錯体の他に、溶媒や未反応のアミンが含まれ得るが、ギ酸銅とアミンとを無溶媒で1:2の等量比で混合した場合には、ほぼ上記銅アミン錯体のみからなる組成物が得られる。
上記ギ酸銅としては、無水ギ酸銅(II)、ギ酸銅(II)・二水和物、ギ酸銅(II)・四水和物などを用いることができる。
上記アミンとしては、第一級〜第三級のアミンを使用でき、なかでも、アミンの沸点が低いという観点から、第三級アミンが好ましい。また、得られるギ酸銅錯体の親水性が増すという観点から、分子内に1つ以上のヒドロキシ基を有するアミンが好ましい。
上記第三級アミンとしては、例えば、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチル−2−メトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−エトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−n−プロポキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−i−プロポキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−n−ブトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−2−(2−ヒドロキシエチルオキシ)エチルアミン、N,N−ジメチル−2−(2−メトキシエチルオキシ)エチルアミン、N,N−ジメチル−2−(2−エトキシエチルオキシ)エチルアミン、N,N−ジメチル−1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチルアミン、N,N−ジメチル−1,1−ジメチル−2−メトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−1,1−ジメチル−2−エトキシエチルアミン、N,N−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メトキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−エトキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−i−プロポキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−n−ブトキシプロピルアミン、およびN,N−ジメチル−2−ヒドロキシエタノールアミンが挙げられ、なかでも、N,N−ジメチル−2−ヒドロキシエタノールアミンが好ましい。
本発明の導電膜形成用組成物には、上記各成分以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、本発明の導電膜形成用組成物には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤の種類は特に限定されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電膜形成用組成物の粘度は、インクジェット、スクリーン印刷等の印刷用途に適する粘度に調整することが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPが好ましく、1〜40cPがより好ましい。スクリーン印刷を行う場合は、1,000〜100,000cPが好ましく、10,000〜80,000cPがより好ましい。
本発明の導電膜形成用組成物の調製方法は特に限定されず、公知の方法を採用でき、例えば、上述した必須成分および任意成分を、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の方法により混合することによって、本発明の導電膜形成用組成物を得ることができる。
塗布の形状は特に限定されず、基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚は0.01〜5000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましい。
本発明の導電膜の製造方法は、工程(2)と工程(3)との間に、工程(2)で形成された塗膜を乾燥する乾燥工程を、さらに備えるのが好ましい。
上記乾燥工程により、塗膜中に残存する溶媒が除去され、後述する還元工程において、溶媒の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を低減できる。
乾燥方法としては、温風乾燥機などを用いることができる。
乾燥温度は、酸化物粒子(A)の還元が生じない温度が好ましく、具体的には40〜200℃が好ましく、45〜150℃がより好ましく、50〜120℃がさらに好ましい。
乾燥時間は、特に限定されないが、基材と導電膜との密着性がより良好になり、また、導電膜の導電性が良好になる理由から、1〜60分が好ましい。
工程(3)は、工程(2)で形成された塗膜(乾燥工程を備える場合は乾燥後の塗膜)に対してパルス光照射処理を行い、酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する工程である。
パルス光照射処理は、塗膜に対してパルス光を短時間照射する処理であり、基材を加熱し過ぎることがないため、基材として熱可塑性樹脂基材を使用できる。
塗膜にパルス光照射処理を行った場合、塗膜の表層で還元焼結が進むとともに、表層で吸収されたエネルギーが表層より下の領域に伝導し、塗膜全体で還元焼結が進む。より具体的には、酸化銅粒子(A)の還元により生成する銅粒子が融着してグレインが形成され、さらにグレインどうしが接着・融着して銅を含有する導電膜が形成される。
パルス光の照射エネルギーは、1〜100J/cm2が好ましく、1〜50J/cm2がより好ましく、1〜30J/cm2がさらに好ましい。パルス光のパルス幅は、1μ秒〜100m秒が好ましく、10μ秒〜10m秒がより好ましい。パルス光の照射時間は、1μ秒〜1000m秒が好ましく、1m秒〜500m秒がより好ましく、1m秒〜200m秒がさらに好ましい。
上記工程を実施することにより、銅を含有する導電膜が得られる。
導電膜の膜厚は特に限定されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
パターン状の導電膜を得る方法としては、本発明の導電膜形成用組成物をパターン状に基材に付与して、パルス光照射処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に限定されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
これらのうち、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ社製、ABF GX−13などが挙げられる。
1Lナスフラスコに、メタノール(100mL)と、ギ酸銅四水和物(11.3g)とを加え、懸濁液を作製した。その懸濁液に、N,N−ジメチル−2−ヒドロキシエタノールアミン(11.9g)を加え、室温で1時間撹拌した。得られた溶液を減圧留去して、ギ酸銅錯体(22g)を得た。
以下の導電膜形成用組成物の調製には、このギ酸銅錯体を用いた。
酸化銅粉末(シーアイ化成社製、NanoTek CuO、平均一次粒子径:48nm)に水およびジルコニアビーズ(0.05mmφ)を加え、バッチ式レディーミル(AIMEX社製)で11分間攪拌を行った後、ジルコニアビーズをろ過することにより平均粒子径120nmの酸化銅粒子の分散物を作製した。この分散物中に、親水性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(PVP)(重量平均分子量:120,000)と、揺変剤としてウレア系揺変剤(ビックケミー社製、BYK−425、主成分:ウレア変性ウレタン)と、溶媒として水と、銅錯体としてギ酸銅錯体とを、下記第1表に示す含有量で配合し、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で5分間混合することで導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を組成物1とする。
親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(PVP)の含有量を、それぞれ下記第1表に示す含有量に変更した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物をそれぞれ組成物2〜4とする。
酸化銅粒子の含有量を、下記第1表に示す含有量に変更した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を組成物5とする。
揺変剤であるウレア系揺変剤の含有量を、下記第1表に示す含有量に変更した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物をそれぞれ組成物6〜7とする。
親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(重量平均分子量:120,000)の代わりに、それぞれ、ポリビニルピロリドン(重量平均分子量:220,000)またはポリビニルピロリドン(重量平均分子量:10,000)を使用した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物をそれぞれ組成物8〜9とする。
銅錯体であるギ酸銅錯体の含有量を、下記第1表に示す含有量に変更した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物をそれぞれ組成物10〜12とする。
なお、組成物10では、銅錯体を配合しなかったため、下記第1表には「−」を記載した。
親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(PVP)(重量平均分子量:120,000)の代わりに、それぞれ、ポリエチレングリコール(PEG)(重量平均分子量:20,000)、ポリエチレンイミン(PEI)(重量平均分子量:50,000)、または、ポリビニルアルコール(PVA)(重量平均分子量:22,000)を使用した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物をそれぞれ組成物13〜15とする。
親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(PVP)(重量平均分子量:120,000)の代わりにポリビニルアルコール(PVA)(重量平均分子量:120,000)を使用し、かつ、揺変剤であるウレア系揺変剤(ビックケミー社製、BYK−425、主成分:ウレア変性ウレタン)の代わりにウレタン系揺変剤(ビックケミー社製、BYK−428、主成分:ポリウレタン)を使用した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を組成物16とする。
バッチ式レディーミル(AIMEX社製)で11分間攪拌を行う代わりに、バッチ式レディーミル(AIMEX社製)で8分間攪拌を行なうことで平均粒子径180nmの酸化銅粒子の分散物を作製し、この分散物を使用した以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を組成物17とする。
酸化銅粉末(シーアイ化成社製、NanoTek CuO、平均一次粒子径:48nm)に水およびジルコニアビーズ(0.05mmφ)を加え、バッチ式レディーミル(AIMEX社製)で11分間攪拌を行う代わりに、酸化銅粉末(シーアイ化成社製、NanoTek CuO、平均一次粒子径:48nm)に水を加え、自転公転ミキサー(THINKY社製、あわとり練太郎ARE−310)で10分間混合して、平均粒子径250nmの酸化銅粒子の分散物を作製した。さらに、親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(PVP)(重量平均分子量:120,000)の代わりにポリビニルアルコール(PVA)(重量平均分子量:22,000)を使用した。これら以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を比較組成物1とする。
親水性ポリマーであるポリビニルピロリドン(PVP)(重量平均分子量:120,000)の代わりにポリビニルアルコール(PVA)(重量平均分子量:120,000)を使用し、かつ、揺変剤を配合しなかった以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を比較組成物2とする。
親水性ポリマーを配合しなかった以外は、組成物1と同様の手順に従って導電膜形成用組成物を得た。得られた導電膜形成用組成物を比較組成物3とする。
ポリイミド基材(東レ・デュポン社製、厚さ:25μm)に対して、コロナ処理機(信光電気計装社製、コロナマスター、PS−1M)を用いて15kV、1秒間の処理条件で、コロナ処理を施し、処理後のポリイミド基材の表面粗さ(Ra)および水接触角を測定した。測定結果を下記第1表に示す(以下、同様)。
次に、コロナ処理を施したポリイミド基材上に、ハンドコーター(RKプリントコートインスツルメント社製、バーNo.1)を用いて組成物1を塗布し、100℃で10分間乾燥させることで塗膜を得た。得られた塗膜の乾燥膜厚を超深度カラー3D形状測定顕微鏡(KEYENCE社製、VK−9510)を用いて測定した。測定結果を下記第1表に示す(以下、同様)。
その後、得られた塗膜にパルス光照射処理(Xenon社製光焼結装置Sinteron2000、照射エネルギー:5J/cm2、パルス幅:2m秒)を行うことで導電膜を得た。
コロナ処理機の代わりに、プラズマ処理機(ニッシン社製、マイクロ波プラズマ表面処理装置、Micro Lab−PS)を用いて8kV、10秒間の処理条件でポリイミド基材にプラズマ処理を施した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
コロナ処理機の代わりに、UV照射装置(あすみ技研社製、UVオゾン洗浄表面改質装置、ASM401N)を用いて40W、30秒間の処理条件でポリイミド基材にUV照射処理を施した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
コロナ処理機を用いたコロナ処理の代わりに、ポリイミド基材を過マンガン酸ナトリウム水溶液(20質量%)に浸漬して化学処理を施した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりにそれぞれ組成物2〜12を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
ハンドコーター(RKプリントコートインスツルメント社製、バーNo.1)の代わりにハンドコーター(RKプリントコートインスツルメント社製、バーNo.2)を用いて塗布した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
ポリイミド基材(東レ・デュポン社製、厚さ:25μm)の代わりに、ポリイミド基材(東レ・デュポン社製、厚さ:50μm)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりにそれぞれ組成物13〜15を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
コロナ処理機を用いて、15kV、1秒間の処理条件の代わりに10kV、1秒間の処理条件でコロナ処理を施した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりにそれぞれ組成物16〜17を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりに比較組成物1(比1)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりに組成物15を使用し、コロナ処理機によるコロナ処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりに比較組成物2(比2)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
組成物1の代わりに比較組成物3(比3)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って導電膜を得た。
得られた導電膜にニチバン株式会社製セロハンテープ(幅24mm)を密着させてから剥がした。剥がした後の導電膜の外観を目視で観察して密着性を評価した。評価基準は以下のとおりである。実用上A〜Cであることが要求される。
・A:テープに導電膜の付着が見られず、導電膜と基材との界面での剥離も見られない。
・B:テープに導電膜の付着がやや見られるが、導電膜と基材との界面での剥離は見られない。
・C:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と基材との界面での剥離がやや見られる。
・D:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と基材との界面での剥離がはっきり見られる。
得られた導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、導電性を評価した。評価基準は以下のとおりである。
・A:体積抵抗率が50μΩ・cm未満
・B:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満
・C:体積抵抗率が100Ω・cm以上
得られた導電膜について、導電膜上の剥がれや気化状態を目視で観察して、アブレーション耐性を評価した。評価基準は以下のとおりである。実用上A〜Cであることが要求される。
・A:導電膜上の剥がれや気化が全く見られない。
・B:導電膜上の剥がれや気化がほとんど見られない。
・C:導電膜上の剥がれや気化がやや見られる。
・D:導電膜上の剥がれや気化がはっきり見られる。
Claims (15)
- 樹脂基材に対して、前記樹脂基材を粗面化する基材処理を施す基材処理工程と、
前記基材処理が施された前記樹脂基材上に、平均粒子径が200nm以下である酸化銅粒子(A)、親水性ポリマー(B)、揺変剤(C)、および、水または親水性アルコールである溶媒(D)を含有する導電膜形成用組成物を付与して、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
前記塗膜に対してパルス光照射処理を行い、前記酸化銅粒子(A)を還元して、銅を含有する導電膜を形成する還元工程と、を備える導電膜の製造方法。 - 前記基材処理が、プラズマ処理、コロナ処理、UV照射処理、および、化学処理からなる群から選ばれる少なくとも1種の処理である、請求項1に記載の導電膜の製造方法。
- 前記揺変剤(C)が、ウレア変性ウレタンを含むウレア系揺変剤である、請求項1または2に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電膜形成用組成物における前記揺変剤(C)の含有量が、前記酸化銅粒子(A)の含有量に対して4〜12質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電膜形成用組成物が、さらに、銅錯体(E)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電膜形成用組成物における前記銅錯体(E)の含有量が、前記酸化銅粒子(A)の含有量に対して20〜40質量%である、請求項5に記載の導電膜の製造方法。
- 前記基材処理が施された前記樹脂基材の表面粗さが、算術平均粗さRaで0.2μm以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記基材処理が施された前記樹脂基材の水との接触角が、20度以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記樹脂基材の厚さが、30μm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が、150nm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電膜形成用組成物における前記親水性ポリマー(B)の含有量が、前記酸化銅粒子(A)の含有量に対して10〜70質量%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記親水性ポリマー(B)の重量平均分子量が、12,000〜150,000である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記導電膜形成用組成物全量に対する前記酸化銅粒子(A)の含有量が、50〜65質量%である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記塗膜形成工程と前記還元工程との間に、前記塗膜を乾燥する乾燥工程を備え、
前記乾燥された前記塗膜の乾燥膜厚が、2μm以下である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。 - 請求項1〜14のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法により得られる導電膜。
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