JP2014184789A - 電動パワーステアリング装置及びこの装置の組付け方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置及びこの装置の組付け方法 Download PDF

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淳史 上内
Takumi Hamashima
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Abstract

【課題】トルクセンサの中立点を簡易に設定しつつ、電動パワーステアリング装置の組付けを精度良く行う。
【解決手段】本発明に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングシャフトに入力された操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ11と、アシストモータとを備える。操舵トルクセンサ11は、トーションバーにより同軸に連結された入力軸及び出力軸の一方に固定された永久磁石15と、他方に固定され、永久磁石15の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体20と、磁性体20に発生した磁束を検出する検出部とを有する。永久磁石15は、N極15aとS極15bとが周方向で交互に配置され、かつN極15aとS極15bとの境界線18が永久磁石15の軸線19に対して傾斜するよう着磁されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置及びこの装置の組付け方法に関し、特に磁束の変化に基づき相対位相変位を検出することで操舵トルクを検出する操舵トルク検出部を具備した電動パワーステアリング装置及びこの装置の組付け方法に関する。
電動パワーステアリング装置(以下、単にEPS装置ともいう。)は、車両のステアリング系にトルクセンサやアシストモータなどを組み付けてなるもので、例えば、ステアリングホイールを通じてステアリング系に入力された操舵トルクの大きさに基づき、ECUと呼ばれるコントロールユニットがアシストモータを駆動制御することで、ステアリングシャフトにアシストトルクを付与するものが一般的である。
EPS装置は、上述の如く、ステアリング系に入力された操舵トルクに応じて、ドライバーが操舵に必要な力をアシストするものであり、操舵トルクに応じた最適なアシストトルクを付与するために、操舵トルクを検出するトルクセンサを備えている。ここでいうトルクセンサとは、トルクの入力に伴い、ステアリングシャフトに組み込まれたトーションバーのねじれ角を操舵トルクとして検出するものを指し、例えば自己インダクタンス方式、ホールIC方式、レゾルバ方式、電磁誘導方式、光学方式などの回転角センサで、入力軸と出力軸との位相差を検出することでトーションバーのねじれ角を取得可能としている。
このうち、ホールIC方式は、他の方式に比べて部品点数が少ないことから故障し難く、また低コストに入手可能なことから、小型量産車のステアリング系に好適に採用されている。
このトルクセンサは、例えば特許文献1に記載のように、トーションバーにより同軸に連結された第1軸及び第2軸と、第1軸に固定された永久磁石と、第2軸に固定され、永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する複数の軟磁性体と、軟磁性体に発生した磁束を検出する検出器とを備えるもので、第1軸又は第2軸にトルクが入力されたときに、検出器の出力に基づき操舵トルクを検出可能としている。
また、永久磁石115は、図6で模式的に示すように、N極115aとS極115bとが周方向で交互に等間隔で着磁された円筒形状の多極磁石であり、両極115a,115b間の境界線118の方向は、永久磁石115の軸線119の方向に一致している。一方、複数の軟磁性体は2つの磁気ヨーク120で、各磁気ヨーク120は、板状のリング123と、板状のリング123の一方の板面から垂直に伸びN極115a又はS極115bと同数の爪部124とを有する。各々の磁気ヨーク120において複数の爪部124は周方向で等間隔に配設されており、かつ各々の磁気ヨーク120の爪部124が周方向に適当な間隔を持って上下で交互に突出するように、2つの磁気ヨーク120が軸方向に対向配置される。そのため、このトルクセンサにおいては、磁気ヨーク120の各爪部124の中心線125が、永久磁石115の境界線118とが一致するように、磁気ヨーク120と永久磁石115とを円周方向で位置合わせを行うことで、当該センサの中立点(検出器で検出すべき磁束が零となる位置)が設定される。
特開2005−69994号公報
ところで、この種の回転角センサをEPS装置のトルクセンサとして用いる場合には、中立点の設定が非常に重要となる。EPS装置のトルクセンサとして使用した際に必要となる検出領域(トーションバーのねじれ角領域)は非常に小さいため、適切なアシストトルクの付与のためには、特に中立点近傍における磁束の変化を正確に検出することが重要となるためである。しかしながら、従来のトルクセンサにおいては、特許文献1に記載のように、永久磁石115の境界線118が永久磁石115の軸線119と平行になっているため、中立点の設定に際しては、磁気ヨーク120と永久磁石115とを半径方向に重ね合わせた状態で、一方を他方に対して相対回転させて、境界線118と、爪部124の中心線125とを正確に一致させる作業が必要となり、非常に手間がかかっていた。
また、上記構成の回転角センサをEPS装置のトルクセンサとして用いる場合には、トルクセンサの中立点を設定するのと同時に、当該中立点と、ステアリング系における操舵トルクのゼロ点とを一致させる必要がある。永久磁石と磁気ヨークは入力軸と出力軸とに固定され、これら入力軸と出力軸とはトーションバーを介して所定の位相で連結される。そのため、永久磁石と磁気ヨークとの相対位相関係は、入力軸と出力軸との連結時における相対位相関係によっても左右される。しかしながら、入力軸と出力軸との連結は、通常、トーションバーとのピン圧入によって成されることから、圧入時の僅かな回転(位相のずれ)によっても、永久磁石と磁気ヨークとの位相関係が中立点からずれることになる。これでは、トルクセンサの中立点と操舵トルクのゼロ点とがずれた状態でトルクセンサの組付けが成されるので、操舵トルクを付与していない状態でも、想定外のアシストトルクが作用するおそれが生じる。以上の理由より、トルクセンサを含むEPS装置の組付け作業には非常に時間が掛かり、また不具合も発生することから必ずしも歩留まりが高いとはいえない状況にあった。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、トルクセンサの中立点を簡易に設定しつつ、電動パワーステアリング装置の組付けを精度良く行うことにある。
前記課題の解決は、本発明に係る電動パワーステアリング装置によって達成される。すなわち、この装置は、ステアリングシャフトに入力された操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、操舵トルクセンサで検出された操舵トルクの大きさに基づき、ステアリングシャフトにアシストトルクを付与するアシストモータとを備え、操舵トルクセンサは、トーションバーにより同軸に連結された入力軸及び出力軸の一方に固定された永久磁石と、他方に固定され、永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体と、磁性体に発生した磁束を検出する検出部とを有する電動パワーステアリング装置において、永久磁石は、N極とS極とが周方向で交互に配置され、かつN極とS極との境界線が永久磁石の軸線に対して傾斜するよう着磁されている点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサを構成する永久磁石に、N極とS極とが周方向で交互に配置され、かつN極とS極との境界線が永久磁石の軸線に対して傾斜するよう着磁したものを使用した。このように、N極とS極との境界線を永久磁石の軸線に対して傾斜させることで、磁性体に発生する磁束が、当該磁性体を永久磁石に対して周方向だけでなく軸方向に相対移動させた場合にも変化する。これにより、操舵トルクセンサの中立点を設定する際、磁性体を永久磁石に対して円周方向に相対移動(相対回転)させることなく、軸方向に相対移動させるだけで、中立点を設定することができる。また、このタイプのセンサであれば、軸方向に比較的大きめの公差が保証されているので、永久磁石と磁性体とを各々の軸方向基準位置で一致させなくても(多少軸方向にずれていても)、検出精度を確保することができる。よって、上述のように軸方向の位置合わせでもって中立点を設定したとしても検出性能に問題はない。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、磁性体が、永久磁石の外周に配置される一対の磁気ヨークであって、磁気ヨークはそれぞれ、環状部と、環状部から軸方向に伸び永久磁石のN極又はS極と同数の爪部とを有し、爪部の中心線がN極とS極との境界線と平行になるよう、磁気ヨークの軸線方向に対して傾斜しているものであってもよい。なお、ここでいう爪部の「中心線」とは、当該爪部の永久磁石との対向面における重心位置を通り、かつ当該中心線を境として上記対向面が等面積に二分される線をいう。
本発明は、永久磁石と磁気ヨークとの軸方向の相対移動により、中立点の設定を可能とするものであるから、少なくとも永久磁石の境界線が軸線に対して傾斜していればよく、磁気ヨークのうち永久磁石と対向する部分の形状は特に限定されない。ここで、磁気ヨークの具体的な形態として、環状部と、環状部から軸方向に伸び永久磁石のN極又はS極と同数の爪部とを有するものが挙げられる。この場合、爪部の中心線がN極とS極との境界線と平行になるよう、磁気ヨークの軸線方向に対して傾斜していることで、中立点から左右にずれた場合の磁束の変化の度合いを等しくすることができる。つまり、中立点においては、爪部の中心線と永久磁石の境界線とは半径方向から見て一致しているため、爪部はその中心線を境としてN極とS極それぞれと略等しい面積で対向している。よって、この状態から磁気ヨークと永久磁石の一方を左右いずれの方向に相対回転させた場合においても、磁束の変化の度合いは左右で略等しくなる。従って、操舵方向によらず、操舵トルクを高い精度で検出することが可能となる。
また、前記課題の解決は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の組付け方法によっても解決される。すなわち、この組付け方法は、ステアリングシャフトに入力された操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、操舵トルクセンサで検出された操舵トルクの大きさに基づき、ステアリングシャフトにアシストトルクを付与するアシストモータとを備え、操舵トルクセンサは、トーションバーにより同軸に連結された入力軸及び出力軸の一方に固定された永久磁石と、他方に固定され、永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体と、磁性体に発生した磁束を検出する検出部とを有する電動パワーステアリング装置の組付け方法であって、永久磁石に、N極とS極とが周方向で交互に配置され、かつN極とS極との境界線が永久磁石の軸線に対して傾斜するよう着磁したものを使用し、操舵トルクが入力されていない状態で、検出部で検出すべき磁束が零となるように、磁性体と永久磁石との軸方向相対位置を調整する点をもって特徴付けられる。
以上のように、本発明に係る電動パワーステアリング装置及びこの装置の組付け方法によれば、トルクセンサの中立点を簡易に設定しつつ、電動パワーステアリング装置の組付けを精度良く行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るEPS装置の平面図である。 図1に示すEPS装置に組み込まれた操舵トルクセンサの断面図である。 図2に示す操舵トルクセンサの斜視図である。 図2に示す操舵トルクセンサの側面図であって、中立点の設定前における永久磁石と磁気ヨークとの位置関係を示す側面図である。 図2に示す操舵トルクセンサの側面図であって、中立点の設定後における永久磁石と磁気ヨークとの位置関係を示す側面図である。 従来のトルクセンサの側面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング(EPS)装置を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置10の平面図を示している。図1に示すように、この電動パワーステアリング装置10は、操舵トルクセンサ11と、操舵角センサ12と、アシストモータ13と、コントロールユニットとしてのECU14とを備える。そして、図示しないステアリングホイールからステアリングシャフトの入力軸2にトルクが入力された際の操舵トルクを操舵トルクセンサ11で検出し、検出した操舵トルクの大きさに基づき、ECU14がアシストモータ13を駆動制御することで、アシストモータ13から出力軸3に適度な大きさのアシストトルクを付与可能としている。
操舵トルクセンサ11は、図2に示すように、トルク入力時、入力軸2と出力軸3とを連結するトーションバー4のねじれ角を、入力軸2と出力軸3との回転位相差を検出することで取得するもので、以下の構成を有する。すなわち、この操舵トルクセンサ11は、トーションバー4により同軸に連結された入力軸2及び出力軸3の一方に固定された永久磁石15と、他方に固定され、永久磁石15の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体16と、磁性体16に発生した磁束を検出する検出部17とを有する。本実施形態では、永久磁石15は入力軸2の一端に固定され、磁性体16は出力軸3の他端に固定され、これにより、磁性体16が、永久磁石15の外周に配置され、入力軸2と出力軸3との相対回転により生じた回転位相差を検出可能とされる。
永久磁石15は、図3に示すように円筒形状をなすもので、N極15aとS極15bとを円周方向で等間隔に交互に配置してなる。また、永久磁石15の外周面に生じるN極15aとS極15bとの境界線18は、永久磁石15の軸線19に対して円周方向に傾斜するよう着磁されている。本実施形態では、図4に示すように、全ての境界線18が、側面視した状態で、永久磁石15の軸線19に対して同一方向に所定角θだけ傾斜している。
磁性体16は、永久磁石15の外周に配置される一対の磁気ヨーク20と、磁気ヨーク20の更に外周に配設される一対の集磁リング21とで構成される。
一対の磁気ヨーク20は何れも永久磁石15と同軸に配設されており、軸方向に伸びる固定部22(図2を参照)を介して相互に固定される。各磁気ヨーク20は、図3に示すように、板状の環状部23と、環状部23の内周縁から軸方向に伸びる複数の爪部24とを有する。各磁気ヨーク20に形成された爪部24の数とN極15a又はS極15bの数とは同一である。すなわち、一対の磁気ヨーク20に形成された爪部24の合計数は永久磁石15の総極数(例えば24極)に等しい。これら複数の爪部24は円周方向で等間隔に配置されている。
本実施形態では、各爪部24は基端側(環状部23の側)から先端側に向けて円周方向寸法を小さくした形状をなしており、永久磁石15の外周面との間に一定の半径方向隙間を介して、当該外周面と対向している。また、各爪部24の中心線25は、N極15aとS極15bとの境界線18と平行になるよう、磁気ヨーク20の軸線、すなわち永久磁石15の軸線19に対して円周方向に傾斜している。本実施形態では、図4に示すように、全ての爪部24の中心線25が、側面視した状態で、永久磁石15の軸線19に対して同一方向に所定角θだけ傾斜している。
上記構成の一対の磁気ヨーク20は、各々の磁気ヨーク20に形成した複数の爪部24を、互いに対向する側の磁気ヨーク20に向けて配置されている。
一対の集磁リング21は、対応する磁気ヨーク20とそれぞれ磁気結合され、磁気ヨーク20に生じた磁束をそれぞれ誘導可能とされる。また、これら集磁リング21は、平行に配置され、互いに周方向の他の部分よりも近接する平板部21aを有し、これら互いに近接する平板部21aの隙間に、1又は複数の検出部17(例えばホールIC)が挿入されている。これら集磁リング21と検出部17は例えば電動パワーステアリング装置10のケーシング26(図1)に固定される。
上述のように、本発明に係る操舵トルクセンサ11は、永久磁石15の境界線18をその軸線19に対して円周方向に傾斜させたものであるから、検出部17で検出すべき磁束(例えば磁束密度)が零となる位置、すなわち中立点は、永久磁石15と磁気ヨーク20との軸方向相対位置を以下のように調整することにより設定される。
まず、図2に示すように、入力軸2と出力軸3とをトーションバー4を介して連結しておく。この際、トーションバー4のねじれが零となるように、すなわち、操舵トルクが零となる相対位相で入力軸2と出力軸3とを連結しておく。そして、永久磁石15の外周に磁気ヨーク20を重ね合わせる。この際、永久磁石15と磁気ヨーク20とは相対回転可能な状態にあるため、重ね合わせた状態では、多くの場合、図4に示すように、永久磁石15の境界線18と、爪部24の中心線25とがずれた状態にある。
よって、この状態から、永久磁石15と磁気ヨーク20とを軸方向(軸線19に沿った方向)に相対移動させると共に、その際の磁束の変化を検出部17でモニタリングする。そして、検出部17で検出した磁束が零となる位置で上記軸方向の移動を停止し、永久磁石15及び磁気ヨーク20をそれぞれ対応する軸(入力軸2又は出力軸3)に固定する。これにより、永久磁石15におけるN極15aとS極15bとの境界線18と、爪部24の中心線25とが一致した状態で位置決めがなされ(図5を参照)、操舵トルクセンサ11の中立点が設定される。また、このようにして中立点を設定することで、当該中立点と、先に設定したステアリング系における操舵トルクのゼロ点とを一致させた状態で、操舵トルクセンサ11と、入力軸2及び出力軸3の組付けが行われる。なお、この際、軸方向に移動させない他方の部材は予め対応する軸に固定しておいてもよい。
このように、本発明では、電動パワーステアリング装置10の操舵トルクセンサ11を構成する永久磁石15に、N極15aとS極15bとが周方向で交互に配置され、かつN極15aとS極15bとの境界線18が永久磁石15の軸線19に対して傾斜するよう着磁したものを使用した。このように、永久磁石15の境界線18をその軸線19に対して傾斜させることで、磁性体としての磁気ヨーク20に発生する磁束が、磁気ヨーク20を永久磁石15に対して円周方向だけでなく軸方向に相対移動させた場合にも変化する。これにより、操舵トルクセンサ11の中立点を設定する際、磁気ヨーク20を永久磁石15に対して円周方向に相対移動(相対回転)させることなく、軸方向に相対移動させるだけで、中立点を設定することができる。また、このタイプのセンサであれば、軸方向に比較的大きめの公差が保証されているので、永久磁石15と磁気ヨーク20とが各々の軸方向基準位置(例えば図4に示す位置)から多少軸方向にずれていても、検出精度を確保することができる。
また、本実施形態では、磁気ヨーク20の環状部23から軸方向に伸びる爪部24を、当該軸方向から円周方向に比較的小さな角度(例えば45度未満)で傾斜させるようにした。こうすることで、磁気ヨーク20を永久磁石15に対して相対回転させたときよりも、軸方向に相対移動させたときのほうが、中心線25と境界線18との近接又は離間量が小さくなる。言い換えると、ある程度大きく軸方向に移動させるようにしても、中立点の調整(中心線25と境界線18との一致)が可能となる。よって、相対回転により中立点を設定するよりも、容易かつ短時間で中立点を設定することが可能となる。この効果は、中心線25及び境界線18の軸線19に対する傾斜角度が小さいほど顕著となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、永久磁石15として、N極15aとS極15bとの間の全ての境界線18が、側面視した状態で、永久磁石15の軸線19に対して同一方向に同一角度だけ傾斜したものを使用したが、もちろんこれ以外の構成に係る永久磁石15を使用することも可能である。
また、爪部24の形状に関し、本実施形態では、側面視で台形形状(截頭三角形計上)をなすものを例示したが、もちろんこれ以外の形状をなすものであってもよい。例えば、幅方向寸法が一定の矩形形状(短冊形状)をなすものであっても、等形状かつ円周方向に沿って等間隔に配置される限りにおいて、使用可能である。
また、上記操舵トルクセンサ11の中立点設定作業を含む組付け作業に関し、上記実施形態では、先に入力軸2と出力軸3とを連結しておき、然る後、永久磁石15と磁気ヨーク20とを軸方向に相対移動させて、検出部17で検出すべき磁束が零となる位置で永久磁石15と磁気ヨーク20とを入力軸2と出力軸3の何れかにそれぞれ固定する場合を説明したが、先に永久磁石15と磁気ヨーク20とを入力軸2と出力軸3に固定し、然る後、入力軸2とトーションバー4又は出力軸3とトーションバー4との軸方向固定位置を設定することで、中立点の設定を図ることも可能である。
例えば図2に示すように、入力軸2(又は出力軸3)とトーションバー4とがピン5の圧入により相互に連結される場合、入力軸2とトーションバー4とを軸方向及び周方向で位置決めした後、ピン5の圧入穴を入力軸2とトーションバー4を貫通形成することがある。よって、その場合、先に永久磁石15を入力軸2に、磁気ヨーク20を出力軸3にそれぞれ固定しておき、然る後、まず磁気ヨーク20を固定した出力軸3をトーションバー4にピン5の圧入で固定する。そして、磁気ヨーク20及び出力軸3と一体に移動可能な状態としたトーションバー4と入力軸2とを軸方向で相対移動させて、検出部17で検出すべき磁束が零となる位置で、入力軸2とトーションバー4双方に、ピン5圧入用の穴を貫通形成し、ピン5を圧入することで、入力軸2とトーションバー4とを連結する。以上のようにして、操舵トルクセンサ11の中立点を設定してもよい。
2 入力軸
3 出力軸
4 トーションバー
5 ピン
10 電動パワーステアリング装置
11 操舵トルクセンサ
12 操舵角センサ
13 アシストモータ
14 ECU
15 永久磁石
15a N極
15b S極
16 磁性体
17 検出部
18 境界線(永久磁石)
19 軸線(永久磁石)
20 磁気ヨーク
21 集磁リング
23 環状部
24 爪部
25 中心線(爪部)

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトに入力された操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、該操舵トルクセンサで検出された前記操舵トルクの大きさに基づき、前記ステアリングシャフトにアシストトルクを付与するアシストモータとを備え、
    前記操舵トルクセンサは、トーションバーにより同軸に連結された入力軸及び出力軸の一方に固定された永久磁石と、他方に固定され、前記永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体と、該磁性体に発生した磁束を検出する検出部とを有する電動パワーステアリング装置において、
    前記永久磁石は、N極とS極とが周方向で交互に配置され、かつ前記N極と前記S極との境界線が前記永久磁石の軸線に対して傾斜するよう着磁されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記磁性体は、前記永久磁石の外周に配置される一対の磁気ヨークであって、該磁気ヨークはそれぞれ、環状部と、該環状部から軸方向に伸び前記永久磁石の前記N極又は前記S極と同数の爪部とを有し、
    前記爪部の中心線が前記N極と前記S極との境界線と平行になるよう、前記磁気ヨークの軸線方向に対して傾斜している請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. ステアリングシャフトに入力された操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、該操舵トルクセンサで検出された前記操舵トルクの大きさに基づき、前記ステアリングシャフトにアシストトルクを付与するアシストモータとを備え、
    前記操舵トルクセンサは、トーションバーにより同軸に連結された入力軸及び出力軸の一方に固定された永久磁石と、他方に固定され、前記永久磁石の磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁性体と、該磁性体に発生した磁束を検出する検出部とを有する電動パワーステアリング装置の組付け方法であって、
    前記永久磁石に、N極とS極とが周方向で交互に配置され、かつ前記N極と前記S極との境界線が前記永久磁石の軸線に対して傾斜するよう着磁したものを使用し、
    前記操舵トルクが入力されていない状態で、前記検出部で検出すべき磁束が零となるように、前記磁性体と前記永久磁石との軸方向相対位置を調整することを特徴とする電動パワーステアリング装置の組付け方法。
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