JP2014184468A - アルミニウム材のろう付方法およびろう付構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Al−Si−Mg系ろう材を備えるアルミニウム合金材を、ろう付炉内で大気圧より低い減圧状態にて加熱し、昇温時に少なくとも450℃からろう溶融前までの温度範囲で、酸素濃度を好適には50ppm以下の第1の減圧雰囲気中で加熱し、少なくともろうが溶融を開始する温度以上で、酸素濃度が好適には25ppm以下で、窒素ガス濃度が好適には10体積%以下の第2の減圧雰囲気中で加熱をして、フラックスを使用せずにAl−Si−Mg系ろう材によりアルミニウム合金材を含むろう付対象物を接合することでろう付途中の雰囲気中の酸素濃度ならびに窒素濃度を制御することで、従来のフラックスレスろう付法に比べ、コストアップを抑制し、接合部の信頼性が飛躍的に向上する。
【選択図】なし
Description
例えば特許文献1では、被ろう付部材、もしくはそれ以外の部位にMg含有物を配置し、且つ、被ろう付物に覆いをすることによって非酸化性雰囲気大気圧下のフラックスレスろう付を提案している。
一方、覆いを必要としないフラックスレスろう付としては、特許文献3では、クラッド材のろう材にMgを添加し、そのクラッド材で成形された熱交換器チューブの内側を不活性雰囲気中大気圧下でフラックスレスろう付する方法が提案されている。
また、同じく覆いを必要としないものとして、特許文献4では、ろう材表面に酸化防止層をクラッドし、そのクラッド材を積層構造としたもので大気雰囲気中のろう付を可能にするという提案もある。
また、特許文献2に示される方法では、炉内に風除け冶具の動作を制御する機構を設ける必要があり、設備の導入や維持にコストと手間が掛かるという問題がある。
特許文献3で提案されている方法では、チューブ外面とフィンの接合はフラックスを使用しており、フラックスを使用することによるデメリットは完全に解消されていないという問題がある。
また、特許文献4で提案されている技術では、従来の高真空ろう付やノコロックろう付に用いる材料に対し、ろう材表面に酸化防止層を設けたクラッド材を準備する必要があり、材料コストが高くなるという問題があり、さらに、製品形状が積層構造に限定されるという汎用性の問題がある。
さらに、特許文献5に示される方法では、酸洗浄の工程管理が煩雑となり、酸洗浄工程分のコストが増加するという問題がある。
2Al+3/2O2→Al2O3 (1)
フラックスレスろう付では、接合部の酸化皮膜を緻密なフィルム状の形態からなるべく微細な粒子状に分断して、溶融ろうの濡れ性や流動性を向上させる必要がある。またろう付性向上という点で、炉内雰囲気中の酸素濃度の低下が有効であることが確認されている。
酸化皮膜の分断のためにろう材やろう付対象部材などの材料中にMgが添加された場合でも、ろう付時に雰囲気中の酸素濃度が高いと、下記(2)式に示すように、部材中のMgの酸化が促進され、表面に安定なMgO酸化物層が厚く形成されるため、ろう付性が著しく低下する。ろう付け時は高温で長時間保存されるほど表面の酸化皮膜は成長するが、酸化反応は550℃以上で急激に進み、固相であってもその反応は起こる。
Mg+1/2O2→MgO (2)
一方、酸素濃度が低い状態では、下記(3)式に示すように、アルミニウム表面の酸化膜Al2O3が材料中のMgにより還元分解されて粒状のMgAl2O4に変化し、微細な酸化物として分散するため、良好な接合が行われる。
3Mg+4Al2O3→3MgAl2O4+2Al (3)
したがって、良好な接合状態を得るには雰囲気中の酸素濃度をなるべく低く制御することが望ましい。
M(Al,Mg,Si)+N2→MxNy (4)
上記(1)〜(4)式の反応では、(2)、(1)、(3)、(4)の順に反応が起こりやすいと考えられる。
昇温時に少なくとも450℃からろう溶融前までの温度範囲で、酸素濃度が第1の所定値以下である第1の減圧雰囲気中で加熱し、少なくともろうが溶融を開始する温度以上で、酸素濃度が第1の所定値よりも低い第2の所定値以下、窒素ガス濃度が所定濃度以下の第2の減圧雰囲気中で加熱して、フラックスを使用せずに前記Al−Si−Mg系ろう材により前記アルミニウム合金材を含むろう付対象物を接合することを特徴とする。
なお、アルゴンガス等の使用量が低減可能な場合は第1の減圧雰囲気からアルゴンガスなどを含むキャリアガスとすることも有効である。なお、第1の減圧雰囲気と、第2の減圧雰囲気における減圧雰囲気ガスは、同種、異種のいずれであってもよい。
以下に、本発明で規定する条件について説明する。
ろう付炉内を減圧し、熱交換器内部のガス(大気)の持ち込みや材料表面の吸着物質(残油や水分など)を軽減し、ろう付性を改善する。
450℃〜ろう溶融前までの温度範囲
・酸素濃度および減圧雰囲気(第1の減圧雰囲気)
450℃以上のろう付加熱中に材料表面の酸化皮膜が成長し、ろう付性が低下するのを抑制するため酸素濃度を規制することが必要になる。酸素濃度が高くても接合は可能であるが、接合部の形状によっては、接合率や接合強度が低下する。
なお、ろう溶融前は窒素ガスとアルミニウム材は反応性を持たないため、安価な窒素ガス雰囲気にして酸素濃度を低下させることがコスト上有利となるが、減圧雰囲気ガスの種類は特に規定されるものではない。なお、任意の減圧雰囲気ガスを用いる場合、窒素ガス濃度を特に規制する必要はない。
第1の減圧雰囲気は、ろう溶融前であれば、その温度上限は特に限定されないが、できるだけろう溶融に近い温度までとするのが望ましく、ろう溶融温度直前がより望ましい。
雰囲気中の酸素濃度を低下するほど接合率は向上するが、炉の気密性向上や減圧雰囲気ガス使用量の著しい増加が必要となり、コストアップ要因となる。
また、第1の減圧雰囲気は、大気圧よりも低い減圧状態にしてろう付面の酸化を防止する。圧力は10,000Pa以下が望ましい。10,000Pa超とすると、酸素濃度の低下が困難となり、ろう付対象物の表面クリーニング効果が十分得られないため、ろう付性が低下する。なお、同様の理由で、5,000Pa以下が一層望ましい。
また、第1の減圧雰囲気は、圧力が1Pa以上であるのが望ましい。これは、圧力が低い方が酸素濃度の低下や表面クリーニング効果は十分得られるが、ろう付炉の気密性や真空ポンプの能力が必要となり、炉のメンテナンス性や生産維持管理のコストが増大する。
なお、前記のようにろう付炉の管理面と生産性の観点から第一の減圧雰囲気は圧力が100Pa以上であるのが一層望ましく、また、圧力が5,000Pa以下であるのが一層望ましいためである。
前記雰囲気を得る方法としては炉内に仕切板を設けたり、ガスの吹き込み方法を最適化するなどの多くの方法があるため、ここではろう付炉の構造等は特に規定しない。また、コストダウンのため使用したアルゴンガスを回収し、再循環を行う方法等も有効となる。
・酸素濃度および窒素ガス濃度(第2の減圧雰囲気)
ろうが溶融を開始する温度以上では、第2の減圧雰囲気として酸素濃度及び窒素ガス濃度を規制し、低真空に減圧する。Zn、Mgなどの蒸発抑制には圧力は高い方が良いため、真空度は5,000Pa以下とすることが望ましい。5,000Pa超とすると、酸素濃度の低下が困難となり、多量のキャリアガスが必要となる。なお、前記真空度は2,500Pa以下が一層望ましい。第2の減圧雰囲気は、相対的には第1の減圧雰囲気よりも低真空度、すなわち高い圧力にすることができる。第2の減圧雰囲気は、ろうが溶融を開始する温度未満から開始してもよい。
また、第2の減圧雰囲気は、圧力が0.01Pa以上であるのが望ましい。これは、ろう付性を確保するためには、圧力が低い方が良いが、高価な真空ポンプが必要となり、また、圧力が低いとろう付時に部材中からZnが蒸発するため、耐食性の確保が困難となるためである。
なお、上記と同様の理由で第2の減圧雰囲気は、圧力が0.1Pa以上であるのが一層望ましく、また、圧力が2,500Pa以下であるのが一層望ましい。
すなわち、アルゴン、ヘリウムといったガスをろうが溶融している領域のみに効率よく利用することで、これらガスの使用量を低減し、ろう付性の向上とコスト面の両立が図れる。上記ガスはキャリアガスとして用いることができる。
前記雰囲気を得る方法としては炉内に仕切板を設けたり、ガスの吹き込み方法を最適化するなどの多くの方法があるため、ここではろう付炉の構造等は特に規定しない。また、コストダウンのため使用したアルゴンガスを回収し、再循環を行う方法等も有効となる。
なお、ろう材とアルミニウム合金材とは、アルミニウム合金材を芯材としてろう材がクラッドされたブレージングシートとして提供することができる。この他に、ろう材単体、あるいはアルミニウム合金材単体をろう付構造部材として、前記ブレージングシート等と組み合わせて使用することもできる。
Mg:0.1〜3.0%
ろう材中のMgは、材料表面に生成する緻密な酸化皮膜(Al2O3)を還元し、微細な粒子状の酸化物にすることで、ろうの濡れ性や流動性が向上し、接合率が向上する。その結果、接合界面における金属/金属接合面積が増加し、接合強度が向上する。これら作用のためには0.1%以上の含有が望ましい。0.1%未満の含有ではAl2O3酸化皮膜の還元、分解作用が不十分となるため、十分な接合状態が得られにくくなる。一方、3.0%を超えて含有すると、ろう材の強度が増加し、圧延が困難となる。また、Mgの酸化皮膜が厚く成長しやすくなり、ろう付性が阻害される。これらのため、Mgの含有量は、上記範囲が望ましい。なお、同様の理由で、下限を0.25%、上限を2.0%とするのが一層望ましい。
Siは、Alろう材に含有することにより、その融点を低下させ、ろう付温度にてろう材として溶融し所定の継手を形成するための必須含有元素である。また、ろう材表面に存在するSi粒子上ではアルミニウムの緻密な酸化膜の成長が抑制され、酸化皮膜の欠陥部が生成する。すなわち、アルミニウム材料表面の酸化膜がろう付熱処理中に厚膜となっても、Si粒子の周辺から溶融ろうの染み出しが発生し、この部位を起点に酸化皮膜の破壊や分断が進み、溶融ろうの濡れ性が向上するため、より安定した接合状態を得ることが可能となる。これら作用を得るためには5.0%以上の含有が望ましい。5.0%未満の含有では生成する液相量が不足するため十分な接合が得られない。一方、13.0%を超えると初晶Siが急激に増加し、素材としての加工性が悪化するとともに、ろう付時に接合部のろう侵食が著しく促進される。このため、Siの含有量は上記範囲が望ましい。なお、同様の理由で下限を6.5%、上限を11.0%とするのが一層望ましい。
Beは、溶融ろうの表面に形成するMgを主体とする反応層(酸化物や窒化物)の生成ならびに成長を抑制し、ろう溶融時の雰囲気中の酸素濃度や窒素濃度が高い場合でも良好な接合が得られやすくなるので、所望により含有させる。上記作用を得るためには、0.0001%以上含有するのが望ましい。0.0001%未満の含有では効果が不十分となる。一方、0.1%を超えて含有しても効果が飽和する。これらのため、Beの含有量は上記範囲が望ましい。なお、同様の理由で、下限を0.0002%、上限を0.01%とするのが一層望ましい。
Biは、Mgと共存することで融点が低下し、低い温度からろうの染み出しが発生し、この部位を起点に酸化皮膜の破壊や分断が進み、溶融ろうの濡れ性が向上し、より安定した接合状態を得ることが可能となるため所望により含有させる。上記作用を得るためには0.01%以上の含有が望ましく、0.01%未満の含有では効果が不十分となる。一方、0.3%を超えて含有すると、ろう材の圧延性低下を招く。これらのためBiの含有量は上記範囲が望ましい。なお、同様の理由で下限を0.05%、上限を0.2%とするのが一層望ましい。
Caは、ろう材表面に生成したAlおよびMgの酸化皮膜を還元分解し、溶融ろうの濡れ性を改善するので所望により含有させる。この作用を得るため0.002%以上含有するのが望ましく、0.002%未満では効果が不十分となる。一方、0.3%を超えて含有すると、ろう材表面の酸化が促進され、接合率が低下する。これらのため、Caの含有量は上記範囲が望ましい。なお、同様の理由で下限を0.005%、上限を0.2%とするのが一層望ましい。
Mn:0.2〜2.5%
Mnは、金属間化合物として晶出または析出し、ろう付後の強度を向上させる。また、芯材の電位を貴にして耐食性も向上させるので所望により含有させる。この作用を得るため0.2%以上含有するのが望ましい、0.2%未満の含有では上記効果が不十分となる。一方、2.5%を超えて含有すると、鋳造時に巨大金属間化合物が生成し、鋳造性や圧延性を阻害する。これらのため、Mn含有量は、0.2〜2.5%が望ましい。なお、同様の理由で下限を1.0%、上限を1.7%とするのが一層望ましい。
Cuは、材料中に固溶してろう付後の強度を向上させるとともに、芯材の電位を貴にして耐食性を向上させるので所望により含有させる。この作用を得るために0.05%以上含有するのが望ましく、0.05%未満の含有では上記効果が不十分となる。一方、1.0%を超えて含有すると、鋳造時に割れが生じたり、圧延性が低下する。これらのため、Cu含有量は0.05〜1.0%が望ましい。なお、同様の理由で下限を0.1%、上限を0.8%とするのが一層望ましい。
Siは、単体でマトリックスに固溶して材料強度を向上させる他、Mnと同時に含有されるとAl−Mn−Si化合物として分散して、材料強度を向上させる効果を有する。また、Mgが存在すると、ろう付熱処理後にMg2Siが析出し、時効硬化により材料強度が飛躍的に向上するので所望により含有させる。これら作用を得るため0.1%以上含有するのが望ましく、0.1%未満の含有では、上記効果が不十分となる。一方、1.0%を超えて含有すると、融点が低下するため、ろう付時に芯材が溶融する。これらのため、Si含有量は、0.1〜1.0%が望ましい。なお、同様の理由で下限を0.4%、上限を0.8%とするのが一層望ましい。
Mgは、単独では固溶強化により、また、Siと同時に含有されるとろう付後に微細な金属間化合物Mg2Siとして析出し、時効硬化により著しく材料強度を向上させる効果を有する。また、ろう付加熱中にろう材から拡散してきたSiとも同様の強度効果を発揮する。さらに一部はろう材中に拡散し、ろう材表面の酸化膜の破壊を促進する効果を有するので所望により含有させる。上記作用のために0.01%以上含有するのが望ましく、0.01%未満の含有では上記効果が不十分となる。一方、1.0%を超えて含有すると、融点が低下し、ろう付時に芯材が溶融する。これらのため、Mgの含有量は0.01〜1.0%とする。なお、同様の理由で下限を0.2%、上限を0.6%とするのが一層望ましい。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
なお、芯材としては、質量%でMn:0.2〜2.5%、Cu:0.05〜1.0%、Si:0.1〜1.0%の内1種または2種以上を含有し、さらに所望によりMg:0.01〜1.0%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなる組成を有するものが例示される。
材料の物性を調整するための中間焼鈍や最終焼鈍は、通常バッチ炉や連続焼鈍炉で実施されるがその熱処理温度は100〜420℃の範囲が一般的である。本ろう付に使用するアルミニウム部材の製造方法は特に限定されるものではないが、前記焼鈍時にもわずかであるが酸化皮膜は成長するため、熱処理工程は可能な範囲で低温かつ短時間で行う事が望ましい。ただし、材料の均熱を考慮すると一定の保持時間を付与するのが望ましく、バッチ式焼鈍の場合は所定温度に1〜3時間保持される。また、焼鈍等の雰囲気は大気中で実施しても、酸化皮膜が著しく成長することはないが、DXガス(発熱性変成ガス)、窒素ガス、水素ガスなどを用いて炉内の酸素濃度を低下し、酸化皮膜の成長を抑制することも有効である。
上記減圧状態は、メカニカルブースターポンプなどを使用せず、上記のようにロータリーポンプのみの使用で得ることができる。
さらに加熱炉では、ろう材が溶融する温度となる領域では、溶融ろうと反応性を持たない希ガスまたは希ガスを含む混合ガスをキャリアガスで第2の減圧雰囲気を形成する。第2の減圧雰囲気では、酸素濃度を25ppm以下、窒素濃度を10体積%以下、圧力を0.01Pa以上、5,000Pa以下に調整するのが望ましい。該減圧状態は、メカニカルブースターポンプなどを使用せず、上記のようにロータリーポンプのみの使用で得ることができる。
上記雰囲気下で559〜620℃で加熱をしてろう付けを行う。ろう付けにおいては、ろう付け対象部材との接触密着部がフラックスレスで良好に接合される。
また、ろう付加熱後の冷却過程で、400℃に至るまでは加熱炉内の酸素濃度を50ppm以下にするのが望ましい。
ろう付性は以下の式にてフィンの接合率を求めて判断した。
フィン接合率=(フィンとチューブの総ろう付接合長さ/フィンとチューブの総接触長さ)×100
フィン材表面Zn残留率=(ろう付後の表面Zn濃度)/(ろう付前の表面Zn濃度)×100
2 コルゲートフィン
Claims (13)
- Al−Si−Mg系ろう材を備えるアルミニウム合金材を、ろう付炉内で大気圧より低い減圧状態にて加熱するろう付方法であって、
昇温時に少なくとも450℃からろう溶融前までの温度範囲で、酸素濃度が第1の所定値以下である第1の減圧雰囲気中で加熱し、少なくともろうが溶融を開始する温度以上で、酸素濃度が第1の所定値よりも低い第2の所定値以下、窒素ガス濃度が所定濃度以下の第2の減圧雰囲気中で加熱して、フラックスを使用せずに前記Al−Si−Mg系ろう材により前記アルミニウム合金材を含むろう付対象物を接合することを特徴とするアルミニウム材のろう付方法。 - 前記Al−Si−Mg系ろう材と前記アルミニウム合金材とが、前記アルミニウム合金材を芯材としてクラッドされてブレージングシートを構成していることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記第1の減圧雰囲気は、酸素濃度の第1の所定値が50ppm、圧力が1Pa以上であり、前記第2の減圧雰囲気は、酸素濃度の第2の所定値が25ppm、前記窒素ガス濃度の所定値が10体積%、圧力が0.01Pa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記第1の減圧雰囲気は、圧力が10,000Pa以下であり、前記第2の減圧雰囲気は、圧力が5,000Pa以下であることを特徴とする請求項3記載のアルミニウム材のろう付方法。
- ろうが溶融を開始する温度以上で加熱する工程後の冷却過程で、400℃に冷却されるまでの温度範囲で酸素濃度を50ppm以下に維持することを特徴とする請求項3または4に記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記第2の減圧雰囲気が、希ガスまたは希ガスを含む混合ガスをキャリアガスとして形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記第1の減圧雰囲気が、希ガスまたは希ガスを含む混合ガスをキャリアガスとして形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記希ガスがアルゴンであることを特徴とする請求項6または7に記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記ろう材が、質量%で、Si:5.0〜13.0%、Mg:0.1〜3.0%を含有し、残部がAlと不可避不純物からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記ろう材が、さらに質量%でBe:0.0001〜0.1%、Bi:0.01〜0.3%、Ca:0.002〜0.3%のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項9記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記アルミニウム合金材が、質量%でMn:0.2〜2.5%、Cu:0.05〜1.0%、Si:0.1〜1.0%の内1種または2種以上を含有し、残部がAlと不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 前記アルミニウム合金材が、質量%でMg:0.01〜1.0%を含有し、さらにMn:0.2〜2.5%、Cu:0.05〜1.0%、Si:0.1〜1.0%の内1種または2種以上を含有し、残部がAlと不可避不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のアルミニウム材のろう付方法。
- 請求項1〜12いずれかに記載のろう付方法にてろう付け対象物が接合されていることを特徴とするろう付構造体。
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