JP2014184458A - 多打点スポット溶接装置及び溶接方法 - Google Patents

多打点スポット溶接装置及び溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コスト低減及び省スペース化できる多打点スポット溶接装置を提供する。
【解決手段】一方のワークW1を位置決めする保持台1と、他方のワークW2を一方のワークW1上に位置決めセットするワークセット装置2と、両ワークをその両ワーク上の複数の溶接点Pの各点にて対向して所定の加圧力で接触挟持するように、保持台1とワークセット装置2の各側に設けられ、各溶接点P毎に対をなす溶接電極3a,3bと、この複数対の溶接電極のうちのワークセット装置2側に設けられた一方の溶接電極3aに接触させ、これと対をなす他方の溶接電極3bとの間の両ワークW1,W2相互を溶接するために通電する通電用ガン4とを備える。通電用配線につき、他方の溶接電極側は溶接点数だけ必要となるが、一方の溶接電極側については通電用ガンに接続する1本で済む。
【選択図】図1

Description

本発明は、板状の車両部品等の製造に際して、複数の溶接点の連続的な溶接に好適な多打点スポット溶接装置及び溶接方法に関するものである。
従来、この種の技術としては特許文献1に記載の溶接装置があった。
これは、上部電極と下部電極とを複数組設けて複数の溶接点に対して順次溶接するに際し、下部電極を進退駆動可能に構成すると共に、所定の進出位置で固定することのできる進退駆動手段を備えたマルチスポット溶接装置である。
特開平05−305448号公報
しかしながら上記従来技術では、複数の溶接点(位置)毎に、上部電極に対して溶接電源配線等の設備を各々設ける必要があり、設備が高価になる上に溶接点数が増加するに従って設備スペースも増大する。
本発明の課題は、設備コストの低減及び省スペース化が図れる多打点スポット溶接装置及方法を提供する。
上記課題は、多打点スポット溶接装置及び溶接方法を下記各態様の構成とすることによって解決される。
各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴及びそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
以下の各項のうち、(1)項が請求項1に、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項が請求項4に、(5)項が請求項5に、(6)項が請求項6に、各々対応する。
(1)一方のワークを位置決め保持する保持台と、他方のワークを保持して前記保持台上の一方のワーク上に位置決めセットするワークセット装置と、位置決めセットされた両ワークをその両ワーク上の複数の溶接点の各点にて対向して所定の加圧力で接触挟持するように、前記保持台と前記ワークセット装置の各側に設けられ、前記複数の溶接点毎に対をなす溶接電極と、この複数対の溶接電極のうちの前記ワークセット装置側に設けられた一方の溶接電極に接触させ、この一方の溶接電極と対をなす他方の溶接電極との間の前記両ワーク相互を溶接するために通電する通電用ガンと、を備えることを特徴とする多打点スポット溶接装置。
(2)前記一方の溶接電極には、この一方の溶接電極に前記通電用ガンを接触させる際にその通電用ガンを案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする(1)項に記載の多打点スポット溶接装置。
(3)前記ガイド部材により前記通電用ガンが案内されたことを検知する検知部材と、この検知部材により前記通電用ガンが検知されることにより、前記一方の溶接電極との間に所定の加圧力が付与されるように前記他方の溶接電極を駆動させるアクチュエータと、を具備することを特徴とする(2)項に記載の多打点スポット溶接装置。
(4)前記通電用ガンを前記一方の溶接電極に順次接触させるためのロボットを具備することを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれか1の項に記載の多打点スポット溶接装置。
(5)前記各溶接電極には、前記ワークの形状に合わせてそのワークへの接触を追従させるバネ機構を具備することを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1の項に記載の多打点スポット溶接装置。
(6)重ね合わされ位置決めセットされた一対のワークを、その両ワーク上の複数の溶接点の各点にて対向して所定の加圧力で挟持するように溶接電極が対をなして配設された、その各対の溶接電極のうちの一方側の溶接電極に、順次、通電用ガンを接触させ、その一方の溶接電極と対をなす他方の溶接電極との間の前記両ワーク相互間に順次、通電して溶接することを特徴とする多打点スポット溶接方法。
(1)項に記載の発明によれば、通電用の配線につき、他方の溶接電極側については溶接点の数だけ必要となるが、一方の溶接電極側については通電用ガンに接続する1本で済む。したがって、各溶接点毎に一方の溶接電極に対しても配線を必要とする従来技術に比べて設備コストの低減及び省スペース化が図れる。
(2)項に記載の発明によれば、通電用ガンを溶接電極に確実に接触させ得る。
(3)項に記載の発明によれば、溶接に用いていない下部側溶接電極への分流による溶接品質の低下のおそれを生じさせない。
(4)項に記載の発明によれば、多打点スポット溶接を効率よく行え、また全自動化も可能になる。
(5)項に記載の発明によれば、ワークの板隙発生を少なくし得る。
(6)項に記載の発明によれば、設備コストの低減及び省スペース化が図れる多打点スポット溶接方法を提供できる。
本発明方法が適用された多打点スポット溶接装置の第1実施形態を溶接準備状態にて示す図である。 同上第1実施形態を溶接直前状態にて示す図である。 同上第1実施形態を溶接動作状態にて示す図である。 同上第1実施形態による溶接手順を示すフローチャートである。 本発明方法が適用された多打点スポット溶接装置の第2実施形態を溶接準備状態にて示す図である。 同上第2実施形態を溶接直前状態にて示す図である。 同上第2実施形態を溶接動作状態にて示す図である。 同上第2実施形態による溶接手順を示すフローチャートである。 溶接点が3箇所以上あるワークの一例を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
本発明に係る多打点スポット溶接方法は、次のような順序で多打点スポット溶接を行う方法である。
すなわち、予め、溶接する一対のワークを重ね合わせて位置決めセットすると共に、セットされた一対のワーク上の複数の溶接点の各点に各々対向して所定の加圧力で上記のセットされた一対のワークを挟持するように対をなす溶接電極を配設しておく。
そして、各対の溶接電極のうちの一方側の溶接電極に対して順次、通電用ガンを接触させ、その一方の溶接電極と対をなす他方の溶接電極との間の上記両ワーク相互間に順次、通電して溶接するスポット溶接方法である。
溶接を行うための重要な条件として、加圧力、通電電流、通電時間の3つがあるが、従来技術ではこれらの条件を溶接電極対のみでワークに適用していた。本発明方法では、加圧力を担当する溶接電極と、通電電流及び通電時間を担当する通電用ガンとに機能を分けた。
その結果、一対のワークの複数の溶接点の各点には溶接(通電)前に溶接に必要な所定の加圧力が対をなす溶接電極によって付与されていて、通電用ガンは一方側の溶接電極に接触させればよい。つまり、通電用ガンの一方側の溶接電極への接触の際の加圧は、溶接に必要な所定の加圧力になるように配慮する必要はない。
これによれば、溶接用電源装置からの配線は、他方側の溶接電極については溶接点の数だけ必要となるが、一方側の溶接電極については溶接点の数に拘わらず通電用ガンに接続する1本で済む。したがって、各溶接点毎に一方側の溶接電極に対しても配線を必要とする従来技術に比べて設備コストの低減及び省スペース化が図れる。
また、通電用ガンは単に一方側の溶接電極へ接触させるだけでよく、溶接に必要な加圧力は対をなす溶接電極によって付与するので、同加圧力を安定して付与でき、更に、通電用ガンをロボット等に持たせる場合に、ロボット等にかかる反力を小さくすることができる。
このような作用効果は、上述した本発明に係る多打点スポット溶接方法が適用された以下に述べる多打点スポット溶接装置にも共通して有する。
図1〜図3は、上述した本発明方法が適用された多打点スポット溶接装置の第1実施形態を示す図で、図1は溶接準備状態を、図2は溶接直前状態を、図3は溶接動作状態を、各々示す。図4は、第1実施形態における溶接手順を示すフローチャートである。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る多打点スポット溶接装置を説明する。
図1〜図3に示すように本発明装置の第1実施形態は、保持台1、ワークセット装置2、2組の一対の溶接電極3,3、通電用ガン4及び溶接用電源装置5を備えてなる。
上記保持台1は、載置されたワーク(被溶接物)Wの一方、ここでは下ワークW1を位置決め保持する台である。
ワークセット装置2は、ワークWの他方、ここでは上ワークW2を保持し、上記保持台1上の下ワークW1上に位置決めセットする装置である。図示例では、主として磁石2a及び枠体2bによって鋼板からなる上ワークW2を吸着、保持する。
図示を省略しているが、保持台1には下ワークW1の位置決め用の凸部が、下ワークW1には位置決め用の穴が、各々適宜数設けられている。また、ワークセット装置2には上ワークW2の位置決め用の凸部が、上ワークW2には位置決め用の穴が、各々適宜数設けられている。そして、保持台1の位置決め用の凸部に下ワークW1の位置決め用の穴を通し、ワークセット装置2の位置決め用の凸部に上ワークW2の位置決め用の穴を通すことにより、下ワークW1及び上ワークW2が各々位置決めされる。
一対の溶接電極3,3(上部側溶接電極3a及び下部側溶接電極3b)は、位置決めセットされた上,下ワークW2,W1をその上,下ワークW2,W1上の各溶接点Pにて対向して所定の加圧力で挟持可能に、保持台1とワークセット装置2の各側に設けられ、各溶接点P毎に対をなしている。
各溶接電極3a,3bに、上,下ワークW2,W1の形状に合わせてその上,下ワークW2,W1への接触を追従させるバネ機構を設けてもよい。このバネ機構によれば、上,下ワークW2,W1の板隙発生を少なくし得る。
ワークセット装置2側の溶接電極(上部側溶接電極)3aには、この上部側溶接電極3aに通電用ガン4を接触させる際にその通電用ガン4を案内するためのガイド部材3cが設けられている。ガイド部材3cは、例えば上部側溶接電極3aと同軸状の円筒形に形成されてその上部側溶接電極3aの後端側に固定され、通電用ガン4が挿脱自在に構成されている。
保持台1側の溶接電極(下部側溶接電極)3bには冷却水が循環されて冷却可能である。
通電用ガン4は、上記複数対の溶接電極3a,3bのうちのワークセット装置2側の溶接電極(上部側溶接電極)3aに接触させ、この上部側溶接電極3aと対をなす下部側溶接電極3bとの間の上,下ワークW2,W1相互を溶接するために通電する通電用具である。この通電用ガン4は、加圧力検知器4a、起動スイッチ4b及び通電用電極4cを備える。
溶接用電源装置5は、溶接用電源回路5a及びトランス5bを備えてなり、各上部側,下部側溶接電極3a,3b相互間に溶接用電源(電流)を供給するための電源装置である。
この溶接用電源装置5と各下部側溶接電極3bとの間には各々配線6aが施される。また、溶接用電源装置5と通電用ガン4との間には配線6bが施される。図示するように、配線6aは下部側溶接電極3bの数に応じた本数を要するが、配線6bは下部側溶接電極3bの数の多少に拘わらず1本である。
なお、通電用ガン4及び溶接用電源装置5間は溶接制御のための通信が可能である。
次に、上述第1実施形態を用いた溶接の手順につき図4を参照して説明する。
まずステップ401では、下ワークW1を保持台1に位置決め保持する。これにより、下ワークW2は下部側溶接電極3bに接触する。
ステップ402では、ワークセット装置2の主に磁石2a及び枠体2bによって上ワークW2を保持し、同ワークセット装置2を、軸部2cを支点として図1中の矢印イに示すように回動下降させ、保持台1上の下ワークW1上に上ワークW2を位置決めセット(クランプ)する。このクランプによって、上,下ワークW2,W1間にはそれらの溶接に必要な加圧力が付与される。
ステップ403では、通電用ガン4をガイド部材3cで案内させながら上部側溶接電極3aに接触させる(図2中の矢印ロ参照)。この通電用ガン4の上部側溶接電極3aへの接触は、作業者が行ってもよいし、ロボット、例えば6軸多関節ロボットにより通電用ガン4を移動させて行ってもよい。ロボットにより通電用ガン4を移動させて行えば、溶接を効率よく行え、また全自動化も可能になる。
ステップ404では、通電用ガン4が上部側溶接電極3aに正常に接触しているか否かを判定する。この判定は、通電用ガン4に設けられた加圧力検知器4aによって行う。加圧力検知器4aが一定値以上の加圧力を検知すれば、通電用ガン4が上部側溶接電極3aに正常に接触していると判定する。ここで判定するのは接触の正否であるので、上記一定値は僅かな値である(後述する第2実施形態において与えられる溶接に必要な上,下ワークW2,W1間の加圧力の値に比べて著しく小さい)。ステップ404は、その判定結果がYESになるまで繰り返される。
ステップ405では、ステップ404の判定結果YESを受けて起動スイッチ4bのON動作の判定をする。ステップ405は、その判定結果がYESになるまで繰り返される。
ステップ406では、溶接用電源装置5から上部側,下部側溶接電極3a,3bを経て上,下ワークW2,W1間(溶接点P)に溶接電源を供給する。すなわち、上,下ワークW2,W1間(溶接点P)に溶接電流を通電し、その溶接点Pを点溶接する(図3参照)。
ステップ407では、通電用ガン4を上部側溶接電極3aから離脱させる。この通電用ガン4の上部側溶接電極3aからの離脱は、ステップ403を作業者が行った場合には作業者が行い、ロボットが行った場合にはそのロボットが行う。
ステップ408では、上,下ワークW2,W1上の全ての溶接点P(図1〜図3に示す第1実施形態では左右2箇所)につき、ステップ403〜407を順次繰り返し、溶接を完了する。
上述した第1実施形態では、ワークセット装置2によって上,下ワークW2,W1間にそれらの溶接に必要な加圧力を付与する一対の溶接電極3a,3bを、上,下ワークW2,W1上の各溶接点Pに配置する。そして、その各一対の溶接電極3a,3bのうちの一方の、ここでは下部側溶接電極3bの各々に溶接用電源装置5の一方の出力端子からの配線を繋ぐ。
溶接用電源装置5の他方の出力端子からの配線は通電用ガン4のみに繋ぎ、この通電用ガン4を移動させて各溶接点Pに配置された上部側溶接電極3aに順次接触させ、上部側,下部側溶接電極3a,3bを経て上,下ワークW2,W1間に(溶接点P)に溶接電流を通電し、その溶接点Pを点溶接するようにした。
これによれば、溶接用電源装置5の片側の出力端子からの配線は通電用ガン4のみに繋げばよいので、設備コストの低減及び省スペース化を図ることができる。しかもこのような設備コストの低減、省スペース化は溶接点Pが多ければ多いほど増す効果をも有する。
特に、溶接に必要な加圧力を一対の溶接電極3a,3b側に持たせた。これによれば、通電用ガン4は、溶接時において必要な加圧力を上,下ワークW2,W1間(溶接点P)に与える役割から開放され、単に一方の溶接電極、ここでは上部側溶接電極3aに接触させればよい。したがって、通電用ガン4の上部側溶接電極3aへの接触を手動で行う場合に、作業者による上部側溶接電極3aへの加圧力のバラツキが及ぼす溶接品質の低下を抑えることができ、また、多打点スポット溶接を作業効率よく行うことができる。
また、通電用ガン4をロボットに持たせる場合に、ロボットにかかる反力を小さくすることができる。
次に、図5〜図8を参照して第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、おおよそ上述第1実施形態の構成にシリンダ7a及びシリンダ駆動用スイッチ3dを付加してなる。
第2実施形態では、下部側溶接電極3bはその下部側溶接電極3bによって溶接する時にのみ上昇して下ワークW1に接触すると共に、その下部側溶接電極3bと対をなす上部側溶接電極3aとでワークセット装置2で位置決めセットされた上,下ワークW2,W1を所定の加圧力で挟持し、溶接する。
ワークセット装置2は、上記のように上,下ワークW2,W1を位置決めセットするが、溶接に必要な加圧力を与えることはない。現に溶接に用いられない下部側溶接電極3bは上昇してなく、下ワークW1に接触することも、その下部側溶接電極3bと対をなす上部側溶接電極3aとで上,下ワークW2,W1を所定の加圧力で挟持することもない。
すなわち、図5〜図7に示すように、下部側溶接電極3bは、その下部に設けられたアクチュエータ、ここではシリンダ7aによって所定時に一定量上昇する。そして、ワークセット装置2で位置決めセットされた上,下ワークW2,W1を、対向する上部側溶接電極3aとで所定の加圧力で挟持するようになされている。
そして1つのシリンダ7aだけが、したがってこのシリンダ7aで上昇される1つの下部側溶接電極3bだけが、下ワークW2に接触し、加圧する。つまり、左右2つの下部側溶接電極3b,3b間は電気的に導通することはない。
下部側溶接電極3bの上昇は、その下部側溶接電極3bに対向する上部側溶接電極3aに通電用ガン4を接触させた際になされる。すなわち、上部側溶接電極3aに設けられたガイド部材3cに通電用ガン4が案内され、上部側溶接電極3aに接触(通電用ガン4を検知)することで作動するシリンダ駆動用スイッチ3dのONにより下部側溶接電極3bは上昇する。上昇した下部側溶接電極3bと、これに対向する上部側溶接電極3aにより所定の加圧力で挟持された上,下ワークW2,W1の溶接点Pの溶接が済むと、下部側溶接電極3bはシリンダ7aの復帰動作と共に下降し、待機位置に復帰する。
ここで、シリンダ駆動用スイッチ3dはガイド部材3cに設けられる。ガイド部材3cが上述したように円筒形に形成され、シリンダ駆動用スイッチ3dとしてリミットスイッチが用いられる場合には、そのリミットスイッチの操作部先端をガイド部材3cの円筒部内壁から軸芯側に突出させ、通電用ガン4の挿脱に応じてリミットスイッチがON/OFFするように構成される。
このような第2実施形態を用いた溶接の手順につき図8を参照して説明する。
まずステップ801では、下ワークW1を保持台1に位置決め保持する。この時、下部側溶接電極3bは下ワークW1に接触していない。
ステップ802では、ワークセット装置2の主に磁石2a及び枠体2bによって上ワークW2を保持し、同ワークセット装置2を、軸部2cを支点として図1中の矢印イに示すように回動下降させ、保持台1上の下ワークW1上に上ワークW2を位置決めセット(クランプ)する。第1実施形態とは異なり、このクランプによっては、上,下ワークW2,W1間にそれらの溶接に必要な加圧力は付与されない。
ステップ803では、通電用ガン4をガイド部材3cで案内させながら上部側溶接電極3aに接触させる(図6中の矢印ロ参照)。この通電用ガン4の上部側溶接電極3aへの接触は、作業者が行ってもよいし、ロボット、例えば6軸多関節ロボットにより通電用ガン4を移動させて行ってもよい。ロボットにより通電用ガン4を移動させて行えば、溶接を効率よく行え、また全自動化も可能になる。
ステップ804では、通電用ガン4の上部側溶接電極3aへの接触を検知するシリンダ駆動用スイッチ3dがONしているか否かを判定する。ステップ804は、その判定結果がYESになるまで繰り返される。
ステップ804の判定結果がYESになるとステップ805を実行する。
ステップ805では、通電用ガン4の接触が検知された上部側溶接電極3aに対向する下部側溶接電極3bの下部に設けられたシリンダ7aを作動させ、下部側溶接電極3bを一定量上昇させ、上,下ワークW2,W1間に溶接用の加圧力が付与される。
作動するシリンダ7aは、通電用ガン4の接触が検知された上部側溶接電極3aに対向する下部側溶接電極3bを上昇させるシリンダ7a一つだけである。その他のシリンダ7aは作動せず、その他のシリンダ7aで上昇される下部側溶接電極3bは下ワークW1には接触しない。
ステップ806では、この加圧力が所定値(溶接に必要な所定の加圧力)に達したかが判定される。この判定は、通電用ガン4に設けられた加圧力検知器4aによって行う。このステップ806は、その判定結果がYESになるまで繰り返される。
ステップ807では、ステップ806の判定結果YESを受けて起動スイッチ4bのON動作の判定をする。ステップ807は、その判定結果がYESになるまで繰り返される。
ステップ808では、溶接用電源装置5から上部側,下部側溶接電極3a,3bを経て上,下ワークW2,W1間(溶接点P)に溶接電源を供給する。すなわち、上,下ワークW2,W1間(溶接点P)に溶接電流を通電し、その溶接点Pを点溶接する(図7参照)。
ステップ809では、通電用ガン4を上部側溶接電極3aから離脱させる。この通電用ガン4の上部側溶接電極3aからの離脱は、ステップ803を作業者が行った場合には作業者が行い、ロボットが行った場合にはそのロボットが行う。
ステップ810ではシリンダ7aを作動させ、下部側溶接電極3bを下降させて待機位置に復帰させる。
ステップ811では、上,下ワークW2,W1上の全ての溶接点P(図5〜図7に示す第2実施形態では左右2箇所)につき、ステップ803〜810を順次繰り返し、溶接を完了する。
上述した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を有する他、次のような効果を有する。
すなわち第2実施形態では、1つのシリンダ7aだけが、したがってこのシリンダ7aで上昇される1つの下部側溶接電極3bだけが、下ワークW1に接触し、加圧する。つまり、左右2つの下部側溶接電極3b,3b間は電気的に導通することはない。
第1実施形態においては、左右2つの下部側溶接電極3b,3bが溶接時において電気的に導通している。このため特に、左右の溶接点P,P間の距離、つまり下部側溶接電極3b,3bの相互間距離が短いと、溶接時において溶接に用いていない下部側溶接電極3b側に電流が流れる(分流が生じる)おそれがある。
第2実施形態においてはそのおそれはなく、溶接に用いていない下部側溶接電極3b側への分流による溶接品質の低下のおそれを生じさせない。また、シリンダ7aにより溶接点Pにピンポイントで加圧力を付与できるので、厚板部品等のクランプ時の加圧力が足りずに板隙が発生することを回避でき、これによる溶接品質の低下を防止できる。
なお、上述実施形態(図1〜図3、図5〜図7)では、溶接点Pが2箇所の場合について述べたが、本発明は、例えば図9に示すように、溶接点Pが3箇所以上のスポット溶接をする場合にも適用できる。本発明は、溶接点Pが多ければ多いほどその効果が増す。
第2実施形態(図5〜図7)におけるシリンダ駆動用スイッチ3dとしては、リミットスイッチ等の機械式スイッチの他、通電用ガン4及び接地間に微小電圧を与えておいてその電圧変化等を利用する電気的スイッチを用いることができる。シリンダ駆動用スイッチ3d毎(溶接点P毎)に溶接条件(加圧力、通電電流、通電時間等)を切り替えるようにしてもよく、これによれば、溶接点P毎に異なる溶接条件を設定しておいて溶接品質を向上させることができる。
通電用ガン4を例えば6軸多関節ロボットに持たせる場合には、そのロボット自身で通電用ガン4の位置(座標)が把握されている。したがって、通電用電極4cが上部側溶接電極3aに接触する位置をロボット自身が認識したときにシリンダ駆動用スイッチ3dがONしたこととすれば、シリンダ駆動用スイッチ3dを省略することができる。
1:保持台、2:ワークセット装置、3:溶接電極、3a:上部側溶接電極、3b:下部側溶接電極、3c:ガイド部材、3d:シリンダ駆動用スイッチ(検知部材)、4:通電用ガン、5;溶接用電源装置、7a:シリンダ(アクチュエータ)、W:ワーク、W1:下ワーク(一方のワーク)、W2:上ワーク(他方のワーク)、P:溶接点。

Claims (6)

  1. 一方のワークを位置決め保持する保持台と、
    他方のワークを保持して前記保持台上の一方のワーク上に位置決めセットするワークセット装置と、
    位置決めセットされた両ワークをその両ワーク上の複数の溶接点の各点にて対向して所定の加圧力で接触挟持するように、前記保持台と前記ワークセット装置の各側に設けられ、前記複数の溶接点毎に対をなす溶接電極と、
    この複数対の溶接電極のうちの前記ワークセット装置側に設けられた一方の溶接電極に接触させ、この一方の溶接電極と対をなす他方の溶接電極との間の前記両ワーク相互を溶接するために通電する通電用ガンと、
    を備えることを特徴とする多打点スポット溶接装置。
  2. 前記一方の溶接電極には、この一方の溶接電極に前記通電用ガンを接触させる際にその通電用ガンを案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多打点スポット溶接装置。
  3. 前記ガイド部材により前記通電用ガンが案内されたことを検知する検知部材と、
    この検知部材により前記通電用ガンが検知されることにより、前記一方の溶接電極との間に所定の加圧力が付与されるように前記他方の溶接電極を駆動させるアクチュエータと、
    を具備することを特徴とする請求項2に記載の多打点スポット溶接装置。
  4. 前記通電用ガンを前記一方の溶接電極に順次接触させるためのロボットを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載の多打点スポット溶接装置。
  5. 前記各溶接電極には、前記ワークの形状に合わせてそのワークへの接触を追従させるバネ機構を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の多打点スポット溶接装置。
  6. 重ね合わされ位置決めセットされた一対のワークを、その両ワーク上の複数の溶接点の各点にて対向して所定の加圧力で挟持するように溶接電極が対をなして配設された、その各対の溶接電極のうちの一方側の溶接電極に、
    順次、通電用ガンを接触させ、その一方の溶接電極と対をなす他方の溶接電極との間の前記両ワーク相互間に順次、通電して溶接することを特徴とする多打点スポット溶接方法。
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