JP2014178389A - 計測方法および位置調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検面の計測位置のデフォーカス量を比較的簡単に短時間で計測すること
【解決手段】被検面の計測位置における、結像光学系104の焦点位置からの光軸方向におけるずれ量であるデフォーカス量を計測する計測方法は、前記結像光学系によって形成されるマスク103の像に基づいて評価値を取得するステップと、予め取得された、前記デフォーカス量と前記評価値との関係を用いて、前記評価値に対応する前記デフォーカス量を取得するステップと、を有し、前記マスクは、第1の位相を有する第1の領域35、36と、前記第1の位相とは異なる第2の位相37、38を有する第2の領域と、を含み、前記評価値は、前記第1の領域に対応する像の結像状態を表す第1の値と、前記第2の領域に対応する像の結像状態を表す第2の値と、に基づいて取得される。
【選択図】図1
【解決手段】被検面の計測位置における、結像光学系104の焦点位置からの光軸方向におけるずれ量であるデフォーカス量を計測する計測方法は、前記結像光学系によって形成されるマスク103の像に基づいて評価値を取得するステップと、予め取得された、前記デフォーカス量と前記評価値との関係を用いて、前記評価値に対応する前記デフォーカス量を取得するステップと、を有し、前記マスクは、第1の位相を有する第1の領域35、36と、前記第1の位相とは異なる第2の位相37、38を有する第2の領域と、を含み、前記評価値は、前記第1の領域に対応する像の結像状態を表す第1の値と、前記第2の領域に対応する像の結像状態を表す第2の値と、に基づいて取得される。
【選択図】図1
Description
本発明は、デフォーカス量を計測する計測方法およびそれを利用した位置調整方法に関する。
バーチャルスライドと呼ばれる病理診断用の顕微鏡システムでは、顕微鏡光学系を通した試料の拡大像を撮像素子で撮像する。バーチャルスライドでは、試料の形状歪みや顕微鏡システムの機械的な誤差、温度の変動に伴う変形や変質に起因して発生するデフォーカス量を補正する必要があり、デフォーカス量の分布の計測が必要となる。特許文献1は、試料に計測用ビームを照射し、その反射光が複数の受光部のいずれにスポットを形成するかに基づいて合焦状態を検出する方法を提案している。
また、半導体露光装置においては、露光ショット領域内の複数箇所におけるデフォーカス(焦点不均一性)を補正するために、それぞれのデフォーカス量(像面湾曲)の計測が必要である。計測方法としては、レジストを塗布したウエハを露光して電子顕微鏡などで観察する方法や、ウエハステージに光電変換素子を併設し、像面の強度分布を直接計測する方法がある。この計測に用いるマスクとして、特許文献2は、非対称回折格子と基準パターンを並置しているマスクを提案し、特許文献3は、孤立線状の遮光領域と微小位相シフターを並置しているマスクを提案している。
しかし、特許文献1の方法は、1回の計測でデフォーカス量は算出できず、デフォーカスを補正するためには、受光スポットをモニタし続けながら焦点合わせの動作を連続的に行う必要があり、補正に時間を要する。また、この方法では試料上の1点の計測につき1組の受光部が必要であること、この方法を試料からの透過光を観察する明視野顕微鏡に適用する場合には、計測用の照明光学系を別に設けなければならないことから、計測装置のコストとサイズが増大する。
一方、半導体露光装置のデフォーカス量(像面湾曲)の計測において、特許文献2、3に示すマスクを用いると、デフォーカス量に従って移動する2つの計測パターンが近づく場合がある。この場合には、計測パターンのピークまたはエッジが不明瞭になり、計測精度が低下するおそれがある。また、従来のマスクでは、計測結果とデフォーカス量を対応付けるために予め計測した事前情報がなければ、合焦しているか否か、また合焦位置がウエハの前後どちらにずれているかの判定ができない。さらには、特定の照明条件でしか性能を発揮せず、通常の使用時とは照明条件を切り替える必要がある。
本発明は、被検面の計測位置のデフォーカス量を比較的簡単に短時間で計測することが可能な計測方法およびそれを利用した位置調整方法を提供することを例示的な目的とする。
本発明の計測方法は、被検面の計測位置における、結像光学系の焦点位置からの光軸方向におけるずれ量であるデフォーカス量を計測する計測方法であって、前記結像光学系によって形成されるマスクの像に基づいて評価値を取得するステップと、予め取得された、前記デフォーカス量と前記評価値との関係を用いて、前記評価値に対応する前記デフォーカス量を取得するステップと、を有し、前記マスクは、第1の位相を有する第1の領域と、前記第1の位相とは異なる第2の位相を有する第2の領域と、を含み、前記評価値は、前記第1の領域に対応する像の結像状態を表す第1の値と、前記第2の領域に対応する像の結像状態を表す第2の値と、に基づいて取得されることを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、被検面の計測位置のデフォーカス量を比較的簡単に短時間で計測することが可能な計測方法およびそれを利用した位置調整方法を提供することができる。
図1は、本発明を適用可能なバーチャルスライドと呼ばれる病理診断用の顕微鏡システムのブロック図である。バーチャルスライドは、顕微鏡100と、搬送部201、制御部202、画像処理部203、パーソナルコンピュータ(PC)204と、を有する。顕微鏡100は、照明光学系101、ステージ102、撮像光学系104、撮像素子105を有する。
照明光学系101は、ステージ102に搭載された計測用マスク(以下、単に「マスク」と称する)103や不図示の人体の組織片等の試料をそれぞれに適した照明条件で照明する。ステージ102は、マスク103や試料を支持して、照明光学系101の光軸方向とそれに直交する二方向に移動する。撮像光学系104は、物体であるマスク103や試料の光学像を形成する結像光学系である。撮像素子105は、撮像光学系104が形成した光学像を光電変換する。
搬送部201は、制御部202の命令に基づいてマスク103や試料をステージ102に搭載する。制御部202は、バーチャルスライドの各部の動作を制御する。画像処理部203は、撮像素子105の出力(アナログ信号)をA/D変換して得られるデジタル信号に対して各種の処理を施す。
PC204は、演算処理を行うCPU(演算手段)と、試料の撮像結果を保存する記憶手段を有する。PC204は、インターネットなどのネットワークに接続され、外部からの読み出し要求に対応する画像を提供する。また、記憶手段は予め取得した、後述するデフォーカス量と評価値との関係も保存する。PC204は、後述する計測結果と前記関係から被検面の計測位置におけるデフォーカス量を取得する。また、被検面の計測位置のデフォーカス量が減るように制御部202に撮像素子105またはステージ102の位置を調整するように命令する。
バーチャルスライドでは、視野(試料の観察領域)が1つの撮像素子105よりも大きい場合には、撮像素子105を複数備えた構成を採用してもよい。マスク103または試料と撮像素子105の撮像面とは、撮像光学系104によって共役な関係(即ち、物体と像の関係)になければならないが、撮像素子105の撮像面はデフォーカスする場合がある。このため、各撮像素子105の撮像面(被検面)のデフォーカス量を計測して補正する必要がある。ここで、「デフォーカス量」とは、撮像素子105の撮像面などの被検面の計測位置における、結像光学系の焦点位置からの光軸方向におけるずれ量である。合焦状態ならば0、光源(物体)に近づく方向にずれた場合を正の値、光源(物体)から遠ざかる方向にずれた場合を負の値とする。
図21は、本実施形態の計測方法と位置調整方法を説明するためのフローチャートである。
試料を観察して撮像する前に、マスク103を用いて被検面の一または複数の計測位置におけるデフォーカス量(またはデフォーカス量の分布)を計測する計測ステップ(S10)が行われる。そして、計測ステップによって計測されたデフォーカス量を補正するように撮像素子105またはステージ102の位置を調整する位置調整ステップ(S20)が行われる。
本実施形態の計測ステップ(計測方法)は、マスク103を使用して撮像素子105の出力を取得し、取得された撮像素子105の出力と予め取得した情報に基づいて被検面の計測位置のデフォーカス量を取得する。具体的には、照明光学系101は、搬送部201によってステージ102に搭載されたマスク103を計測用の条件で照明し、撮像素子105は、撮像光学系104によって被検面に結像されたマスク103の光学像を光電変換する(露光および撮像)。画像処理部203は、複数の撮像素子105が撮像したマスクの像に対してデータ処理を行い、被検面の計測位置の合焦状態を評価するための後述する評価値を取得する(S12)。PC204は、取得した評価値と、予め取得した情報(デフォーカス量と評価値との関係に係るデータ)とから、評価値に対応する被検面の計測位置のデフォーカス量を取得する(S14)。そして、PC204は、この情報に基づき、撮像素子105またはステージ102の位置を調節し、その後で試料を観察する処理に入る。S12とS14は、コンピュータによって実行されるプログラムとして具現化されてもよい。
マスク103は、光が通過する光通過部を有しており、以下の実施例では、第1の位相を有する光通過部である第1の領域と、第1の位相とは異なる第2の位相を有する光通過部を第2の領域と、について説明する。照明光学系101からの光は、マスク103における第1の領域及び第2の領域を通過し、撮像光学系104は、第1の領域及び第2の領域の夫々に対応する像を形成する。
第1の領域に対応する像の結像状態がデフォーカス量に従って変化する変化の仕方は、第2の領域に対応する像の結像状態がデフォーカス量に従って変化する変化の仕方とは異なる。一つの像の結像状態のみを指標とすると(例えば、第1の領域に対応する像の結像状態を表す指標のみを用いると)比較基準が存在しないために計測精度が低下したり、複数回の計測が必要になるために計測時間がかかったりする。そこで、本実施形態では、デフォーカス量に対する変化の仕方が異なる二種類の領域の像の結像状態を組み合わせたものを評価値に使用している。評価値は、第1の領域に対応する像の結像状態を表す第1の値と、第2の領域に対応する像の結像状態を表す第2の値と、に基づいて取得される。即ち、第1の値と第2の値を組み合わせることによって生成され、デフォーカス量とユニークに(一対一で)対応している。本実施形態は、このような評価値を使用することによって計測精度を高め、計測時間を短縮している。
マスク103は、ある実施例では、取得画像における特徴点(例えば、輝度が極大値をとる点)の位置をデフォーカス量に応じて異なる方向にずらす効果を有する。また、マスク103は、別の実施例では、取得画像における複数の特徴点の像強度の大小関係をデフォーカス量に応じて変化させる効果を有する。
第1の領域に対応する第1の光通過部と第2の領域に対応する第2の光通過部は、遮光部によって分離されていてもよいし、一つの連続した光通過部の内部に設けられていてもよい。第1の領域と第2の領域の形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。第1の光通過部と第2の光通過部の形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。第1の光通過部の透過率と第2の光通過部の透過率は同じでもよいし、異なっていてもよい。第1の光通過部と第2の光通過部がそれぞれペアで設けられると、マスク103のパターン像は明瞭になりやすい。即ち、マスク103は、第1の領域及び第2の領域の夫々を複数含んでいてもよい。第1の位相と第2の位相はそれぞれ第1の領域と第2の領域において一定でもよいし、分布を有してもよい。第1の領域と第2の領域とを含めて1つのパターンとする時、マスク103はパターンを複数有してもよい。これにより、被検面の複数の計測位置のデフォーカス量を1回の計測によって取得することができる。
図2は、本発明を適用可能な露光装置のブロック図である。図1と同様に、被処理体であるウエハや液晶基板を露光する前に、予めデフォーカス量を補正するためのステージ301の位置調整量を取得するため、マスク303を用いて像強度分布の取得またはレジストを塗布した計測用基板への露光を行う。なお、マスク303は、計測終了後は転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクル)に交換される。まず、搬送部401は制御部402の命令に基づきマスク303を投影露光装置300に移動する。次に、照明光学系304は通常の露光と同じ条件、または計測用の条件でマスク303を照明し、結像光学系としての投影光学系302がステージ301上の光電変換素子またはレジストを塗布した計測用基板(不図示)に像を形成する。光電変換素子を用いた場合には、ステージ301上の複数の位置における像強度分布に関する信号を画像処理部403に伝送し、後述する既定のデータ処理を行うことで前記複数の位置のデフォーカス量を算出する。一方、計測用ウエハを用いた場合には、計測用ウエハを現像し、電子顕微鏡でレジスト形状を観察して画像情報を取得し、この画像に対して同様に既定のデータ処理を行うことで被検面の計測位置における評価値を取得する。PC404が、図1と同様に、取得した評価値と、予め取得した情報(デフォーカス量と評価値との関係に係るデータ)とから、デフォーカス量を算出する。この情報に基づき、被処理体を露光する前にステージ301またはマスク303の位置が補正されるか光学系302が調整され、もしくは被処理体の露光中にステージ301の位置が補正される。
以下、各実施例において、図1のバーチャルスライドを例として、被検面の計測位置におけるデフォーカス量の計測方法を説明する。
実施例1は、撮像光学系104の像側開口数を0.7、結像倍率を20倍、各撮像素子105の画素サイズを1.5μm、同画素の面積開口率を80%とする。波長は白色光を想定した。400nm、500nm、550nm、600nm、700nmの各波長の相対強度をそれぞれ0.1、1.0、1.5、1.0、0.1とする。
実施例1は、図3に示す(計測用)マスク103aを図1に示すマスク103に使用する。図3(a)は、マスク103aの透過率分布を示し、図3(b)はマスク103aの位相分布を示す図である。なお、以降では位相分布を示す全ての図における位相の単位はラジアンとする。図3では、複数の第1の領域と複数の第2の領域は交差して配列されており、その交差する部分は遮光部として機能する。
図3(a)において、遮光部30と4つの開口部31〜34が設けられている。4つの開口部は十字形状を形成し、十字の交差する部分(図3では中央部)は遮光部である。各開口部は1辺0.25μmの正方形形状を有する。(x,y)=(0,0)を中心とする1辺0.25μmの正方形は遮光部である。十字の中央の遮光部のy方向(第1の方向)に並ぶ上下の開口部31、32がペアであり、第1の開口部(第1の光通過部)として機能する。十字の中央の遮光部のx方向(第2の方向)に並ぶ左右の開口部33、34がペアであり、第2の開口部(第2の光通過部)として機能する。第1の開口部と第2の開口部の透過率は共に1であり、それ以外は0である。
図3(b)において、各開口部と同一の領域が同一の位置に4つ設けられている。一対の第1の開口部に対応する一対の第1の領域35、36の位相は共に1.02ラジアンであり、一対の第2の開口部37、38に対応する一対の第2の領域の位相は共に−1.02ラジアンである。第1の領域35、36と第2の領域37、38以外の領域の位相は0である。第1の領域の位相は一定であり、第2の領域の位相は一定である。第1の領域35、36と第2の領域37、38は角部において(対角方向に)接しているが、離れていてもよい。第1の領域35、36と第2の領域37、38は、0ラジアン以外の位相差、本実施例では波長550nmに対して2.04ラジアンの位相差を有する。
この位相差は、例えば、マスク103aの透明基板に開口ごとに異なる量の掘り込みを設けることにより実現できる。ここで、掘り込み量に100nmの製造誤差が加わると仮定した場合でも、位相差の誤差としては0.29ラジアン以下程度であり、以降の記載と同様の効果を得ることができる。製造誤差を考慮すると、位相差は0.61ラジアン以上3.24ラジアン以下であることが好ましい。後述する像形状はこの位相差に依存し、位相差が0.61ラジアン未満であると、各デフォーカス量に対応する像毎の形状の差が小さくなり、デフォーカス量を取得することが難しくなる。また、3.24よりも大きいと撮像素子105から得られるマスクパターン像が明瞭になりにくくなる。
図4は、マスク103aを垂直入射のコヒーレント光で照明した場合の被検面のデフォーカス量に対する撮像素子105の出力像を示す。図5は、この出力像に対し、最大値の35%の値をしきい値として2値化を行い、得られた楕円領域の水平方向の幅(第2の値)から垂直方向の幅(第1の値)を減算した評価値を前記デフォーカス量に対してプロットした結果を示すグラフである。楕円領域の垂直方向は複数の第1の領域35、36の配列方向に対応し、楕円領域の水平方向は複数の第2の領域37、38の配列方向に対応する。
図5は、デフォーカス量と評価値の関係を示すグラフである。評価値は、前述したように、ここでは、楕円の形状を示す指標(どれだけ横長かなど)である。楕円は、図4に示す各画像(白色の像)を近似することによって設定される。例えば、図4のデフォーカス量−200μmの画像に対しては縦長の楕円が設定され、デフォーカス量0μmの画像に対してはほぼ真円の楕円が設定され、デフォーカス量200μmの画像に対しては横長の楕円が設定される。但し、評価値は、楕円の幅の差分に限定される必要はなく、マスクパターン像の形状を定量的に反映する指標であればよい。
楕円領域の水平および垂直方向の端点を特徴点とすれば、特徴点の位置がデフォーカスに従って移動していることになる。予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図5に示す情報を取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する計測位置のデフォーカス量を取得することができる。例えば、被検面の評価値−6.0μmと算出された位置のデフォーカス量は−100μmと同定される。なお、デフォーカス量と評価値の関係は、グラフに限定されず、表や式であってもよい。
従来の方法に対してマスク103aを用いる利点は、事前情報がなくても合焦しているか否か、もしくは、デフォーカス方向の判定ができることである。例えば本実施例においては、評価値が負ならば、撮像素子105が光源から遠ざかる方向にデフォーカスしていると判定できる。なお、評価値が正ならば、光源から遠ざかる方向にデフォーカスしていると判定するように評価値を定義してもよいことはいうまでもない。さらには、図3に示すパターンが複数設けられたマスクを用い、前述の一連の手続きを行うことで、被検面の複数の位置におけるデフォーカス量を同時に計測することができる。
撮像回数は1回に限定される必要はなく、複数枚の画像を取得し、それらから前述の方法を用いて取得したデフォーカス量に対し、平均等の統計的処理を行って最終的な計測値としてもよい。
以上の計測において、マスク103aに合わせて照明条件を切り替える必要は必ずしもなく、通常の試料観察時と同じ照明条件で行ってもよい。また、同じ方法で投影露光装置の像面湾曲も計測可能である。
実施例2は、マスク103aの代わりにマスク103Bを使用する以外は実施例1と同じ条件を用いている。マスク103bは、図6(a)に示す透過率分布と図6(b)に示す位相分布を有する。これは、非点収差を表すZernike多項式の第5項を位相とする複素数分布をフーリエ変換した結果に対し、振幅については最大値の50%の値、位相については波長550nmに対し±1.58ラジアンをしきい値として3値化することで得られる。このフーリエ変換の結果はBessel関数の和で解析的に表される。マスク103bの位相分布がBessel関数で表されると、マスク103bのパターン像が明瞭になりやすい。位相差の実現手段については実施例1と同様である。
図6(a)では、透過率1を有する一つの菱形の開口部(光通過部)41がマスク103bに設けられており、周囲の黒色部は遮光部40で透過率は0である。第1の光通過部と第2の光通過部は一つの開口部の内部に設けられる。
図6(b)に示すように、マスク103bでは、第1の領域45、46と第2の領域47、48は共に同一のスペード形状を有し、Y方向に並ぶ一対のスペードが第1の領域であり、X方向に並ぶ一対のスペードが第2の領域である。一対の第1の領域45、46はy=0の線に関して対称に設けられ、一対の第2の領域47、48はx=0の線に関して対称に設けられている。一対の第1の領域45、46の位相は共に1.58ラジアンであり、一対の第2の領域47、48の位相は共に−1.58ラジアンである。第1の領域と第2の領域以外の領域の位相は0である。第1の領域45、46の位相は一定であり、第2の領域47、48の位相は一定であり、第1の位相と第2の位相は異なる。第1の領域45、46と第2の領域47、48は離れて配置されている。
図7に、マスク103bを垂直入射のコヒーレント光で照明した場合の各デフォーカス量に対する撮像素子105の出力像を示す。図8は、この出力像に対し、最大値の30%の値をしきい値として2値化を行い、得られた楕円領域の水平方向の幅(第2の値)から垂直方向の幅(第1の値)を減算した評価値をデフォーカス量に対してプロットした結果を示すグラフである。楕円領域の垂直方向は複数の第1の領域45、46の配列方向に対応し、楕円領域の水平方向は複数の第2の領域47、48の配列方向に対応する。
楕円領域の水平および垂直方向の端点を特徴点とすれば、特徴点の位置がデフォーカスに従って移動していることになる。予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図8に示す情報を取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する計測位置のデフォーカス量を同定することができる。例えば、被検面の評価値−6.0μmと算出された位置のデフォーカス量は−100μmと同定される。
評価値は長さの差分に限定されず、像形状を定量的に反映する指標であればよい。また、従来の方法に対する利点、複数の位置における同時計測、複数枚の撮像、照明条件、投影露光装置への適用については実施例1と同様である。
実施例3は、照明条件とマスク103aの代わりにマスク103cを使用する以外は実施例1と同じ条件を用いている。照明光は550nmの単波長とし、マスク103cは、図9に示す構造を有する。図9(a)はマスク103cの拡大斜視図である。図9(b)はマスク103cの上面図である。図9(c)はマスク103cの断面図である。
図9(c)に示すように、マスク103cは、遮光膜51と透明基板52から構成されている。遮光膜51は、例えば、クロムのような照明光をほとんど通さない材料から構成され、透明基板52は、例えば、光学ガラスのような屈折率が一定で光の吸収が少ない材料で構成されている。図9では、透明基板52は吸収がなく、屈折率が1.4の光学ガラス、遮光膜51は複素屈折率が2.38+2.97iのクロムである。
透明基板52は、y座標が−2μmから2μmの範囲に、図9(c)に示すように、側面から見た場合に二種類の交差する傾斜面を有する。図9(c)に示すように、第1の傾斜面は水平面に対する角度がθ1の斜面であり、第2の傾斜面は水平面に対する傾斜角度角度がθ1とは異なるθ2の斜面である。
図9(a)と図9(c)に示すように、第1の傾斜面はx座標が正の領域に形成されており、第2の傾斜面はx座標が負の領域に形成されている。角度θ1とθ2は向きが逆で大きさが同じであることが望ましい。本実施例では、θ1=0.79ラジアン(45°)、θ2=−0.79ラジアン(−45°)であるが、これらに限定されない。
図9(a)に示すように、第1の傾斜面の上には一対の矩形状の遮光膜51が形成され、その間に矩形形状のスリット(第1のスリット)53が形成されている。同様に、第2の傾斜面の上には一対の矩形状の遮光膜51が形成され、その間に矩形形状のスリット(第2のスリット)53が形成されている。2つのスリット53は、光が透過する開口部(光通過部)である。図9(b)に示す一対のスリット53は、y方向に異なる位相分布を有する。即ち、2つのスリット53の一方が第1の領域、他方が第2の領域としても機能し、第1のスリット内部の位相分布と第2のスリット内部の位相分布は異なる。
図10に、マスク103cをコヒーレンスファクタ0.7の円形照明で照明した場合の各デフォーカス量に対する撮像素子105の出力像を示す。2つのスリット53の像強度のピーク位置が変化する理由は、合焦しているz座標におけるスリット53のy座標が2つのスリット間で異なるためである。この現象を利用すると、2つの像強度ピークのy座標(第1の値、第2の値)の差分(距離)を評価値として算出することで、デフォーカス量を判定することができる。
図11に示すように、被検面のデフォーカス量が正に増大するにつれて、ピークのy座標の差分も単調に増加している。ピークを特徴点とすれば、特徴点の位置がデフォーカス量に従って移動していることになる。予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図11に示すデータを取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する計測位置のデフォーカス量を同定することができる。例えば、被検面の評価値−9.0μmと算出された位置のデフォーカス量は−100μmと同定される。
また、従来の方法に対する利点、複数の位置における同時計測、複数枚の撮像、照明条件、投影露光装置への適用については実施例1と同様である。
本実施例では、θ1およびθ2の絶対値を0.79ラジアン(45°)としているが、これらの値を小さくすれば、更に高精度な焦点ずれ測定が可能であり、値を大きくすれば測定可能なデフォーカス量の範囲が拡大する。さらには、透明基板52の斜面は、これを近似するような階段形状でも同様の効果を得ることが可能である。
実施例4は、マスク103aの代わりにマスク103dを使用する以外は実施例1と同じ条件を用いている。マスク103dは、図12(a)に示す透過率分布と図12(b)に示す位相分布を有する。
図12(a)に示すように、光通過部としての3つの開口部61、62、63がy方向に並んでおり、それ以外は遮光部60となっている。各開口部は1辺1.0μmの正方形で、間隔は2.0μm、中央の開口部61を第1の開口部(第1の光通過部)とすると両端の開口部62、63が第2の開口部(第2の光通過部)である。
図12(b)に示すように、xy断面内において中央の開口部61と同一の位置には、第1の位相を有する第1の領域65が形成されている。第1の領域65と第1の開口部とは同一形状で同一位置にあり、第1の位相はx軸の正の方向に向かって減少する分布を有する。第1の領域65のx方向の両端の位相差は波長550nmに対して4.71ラジアンであり、線形な傾斜である。中央の開口部のy方向において両側にある開口部と同一の位置には第2の位相を有する第2の領域67が形成されているが、第2の領域67は第1の領域65を除くマスク103の全面である。また、第2の領域の位相は一定である。第1の位相と第2の位相は異なる。
本実施例では、このような位相の傾斜は、例えば、マスク103dの透明基板が開口部内において斜面を有するように掘り込まれていることによって実現できる。ここで、位相傾斜または掘り込み量に製造誤差が加わった場合にも、以下と同様の効果を得ることができる。
図13に、マスク103Dを垂直入射のコヒーレント光で照明した場合の各デフォーカス量に対する撮像素子105の出力像を示す。この出力像に対し、3つのピーク(明るさが最大となる点)を検出する。図14は、中心のピークと上下のピークを結ぶ線分との相対位置(符号つきの最短距離でもよいし、相対x座標でもよい)を評価値とし、デフォーカス量に対してプロットした結果を示すグラフである。上下の開口部はどちらか一つでもよく、この場合の評価値は、第1の領域に対応する像の明るさが最大となる点と第2の領域に対応する像の明るさが最大となる点との所定方向における相対位置となる。いずれにしても、評価値は、第1の領域に対応する像の明るさが最大となる点と第2の領域に対応する像の明るさが最大となる点との相対位置となる。
3つのピークを特徴点とすれば、特徴点の位置がデフォーカス量に従って移動していることになる。従来の方法に対してマスク103dを用いる利点は、いかなるデフォーカス量に対しても3つのパターンが近接しすぎることによる像の劣化とそれに伴う計測精度の低下が起こらないこと、およびデフォーカス量の計測可能範囲が拡大されることである。
予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図14に示す情報を取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する計測位置のデフォーカス量を同定することができる。例えば、被検面の評価値−6.0μmと算出された位置のデフォーカス量は−200μmと同定される。
評価値は位置ずれ量に限定されず、像強度のピークの相対位置を定量的に反映する指標であればよい。
また、従来の方法に対する利点、複数の位置における同時計測、複数枚の撮像、照明条件、投影露光装置への適用については実施例1と同様である。さらには、マスク103dの位相の傾斜は、これを近似するような階段状の位相分布でもよく、その場合にも同様の効果を得ることができる。
実施例5は、マスク103aの代わりにマスク103eを使用する以外は実施例1と同じ条件を用いている。マスク103eは、図15(a)に示す透過率分布と図15(b)に示す位相分布を有する。図15(a)に示すように、マスク103eのパターンは、遮光部70と4つの開口部71〜74を有する。4つの開口部は長方形の4つの角部に対応する位置に設けられ、対角方向に配置された一対の開口部がペアとなっている。即ち、左上の開口部71と右下の開口部72が第1の開口部(第1の光通過部)として機能し、右上の開口部73と左下の開口部74が第2の開口部(第2の光通過部)として機能する。図15(b)に示すように、第1の開口部と同一の位置に同一形状の第1の領域75、76が設けられており、第2の開口部と同一の位置に同一形状の第2の領域77、78が設けられている。なお、ペアとなる領域の位相分布は傾斜の方向が同一でさえあればよく、必ずしも完全に一致している必要はない。
各開口部は1辺1.0μmの正方形であり、間隔は3.0μmである。第1の位相はx方向に減少する分布を有し、第2の位相はx方向に増加する逆の分布を有し、第1の位相と第2の位相は異なる。第1の領域と第2の領域のx方向の両端の位相差は波長550nmに対して4.71ラジアンであり、線形な傾斜である。位相の傾斜の実現手段については実施例4と同様である。また、上側の第1の領域75と第2の領域77は互いに離れるように増加する位相勾配を有し、下側の第1の領域76と第2の領域78は互いに近づくように増加する位相勾配を有する。
図16に、マスク103eを垂直入射のコヒーレント光で照明した場合の各デフォーカス量に対する撮像素子105の出力像を示す。図17は、この出力像に対し、上側の2つのピーク間距離から下側の2つのピーク間距離を減算した差分を評価値とし、デフォーカス量に対してプロットした結果を示すグラフである。
ピークを特徴点とすれば、特徴点の位置がデフォーカス量に従って移動していることになる。予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図17に示す情報を取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する計測位置のデフォーカス量を同定することができる。例えば、被検面の評価値−25μmと算出された位置のデフォーカス量は−200μmと同定される。
評価値は距離の差分に限定される必要はなく、像強度のピークの相対位置を定量的に反映する指標であればよい。また、従来の方法に対する利点、複数の位置における同時計測、複数枚の撮像、照明条件、投影露光装置への適用については実施例1と同様である。さらには、マスク103eの位相の傾斜は、これを近似するような階段状の位相分布でもよく、その場合にも同様の効果を得ることができる。
実施例6は、計測に使用される波長とマスク103aの代わりにマスク103fを使用する以外は実施例1と同じ条件を用いている。照明光は550nmの単波長とし、マスク103fは、図18(a)に示す透過率分布と図18(b)に示す位相分布を有する。図18(a)に示すように、マスク103fは2つの開口部81、82とそれ以外の遮光部80とを有する。左側の開口部81が第1の開口部(第1の光通過部)として機能し、右側の開口部83が第2の開口部(第2の光通過部)として機能する。各開口部は1辺1.0μmの正方形で、間隔は0.5μmである。第1の開口部の下には同一位置に同一形状の第1の領域85が設けられ、−0.785ラジアンの第1の位相を有する。第2の開口部の下には同一位置に同一形状の第2の領域87が設けられ、0.785ラジアンの第1の位相を有する。つまり、位相差は1.57ラジアンである。位相差の実現手段については実施例1と同様である。
図19に、マスク103fを垂直入射の単色コヒーレント光で照明した場合のデフォーカス量±200μmおよび0μmに対する撮像素子105の出力像の1次元断面を示す。点線がデフォーカス量−200μm、実線が0μm、一点鎖線が+200μmに対応する。デフォーカス方向により2つのピークの大小関係が逆転していることが分かる。
図20は、この出力像の右のピーク位置像強度(第1の値)から左のピーク位置像強度(第2の値)を減算し、全強度の最大値で除して単位を%とした評価値を、デフォーカス量に対してプロットした結果を示すグラフである。
予め既知のデフォーカス量に対する計測を行い、図20に示す情報を取得して不図示の記憶手段に記憶しておけば、本実施例の計測方法によって評価値を取得することによってそれに対応する評価値に対応する計測位置のデフォーカス量を取得することができる。例えば、被検面の評価値−2.7%と算出された位置のデフォーカス量は−100μmと同定される。
従来の方法に対する利点、複数の位置における同時計測、複数枚の撮像、照明条件、投影露光装置への適用については実施例1と同様である。例えば、照明光の波長に対する真空中換算の第1の位相と第2の位相の位相差が0.61ラジアン以上3.24ラジアン以下であることが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述した実施例においては撮像素子の撮像面を被検面としているが、これに限られることはなく、試料またはマスクの一部分や、ステージの表面などであってもよい。また、各実施例においては、光が透過する光通過部としての開口部を設けたマスクについて説明したが、本発明はこれに限らず、光を反射するパターンを光通過部として設けてもよい。
本発明は、例えば、バーチャルスライドや露光装置に適用することができる。
103…計測用マスク、104…撮像光学系(結像光学系)、35、36…第1の領域、37、38…第2の領域
Claims (20)
- 被検面の計測位置における、結像光学系の焦点位置からの光軸方向におけるずれ量であるデフォーカス量を計測する計測方法であって、
前記結像光学系によって形成されるマスクの像に基づいて評価値を取得するステップと、
予め取得された、前記デフォーカス量と前記評価値との関係を用いて、前記評価値に対応する前記デフォーカス量を取得するステップと、
を有し、
前記マスクは、第1の位相を有する第1の領域と、前記第1の位相とは異なる第2の位相を有する第2の領域と、を含み、
前記評価値は、前記第1の領域に対応する像の結像状態を表す第1の値と、前記第2の領域に対応する像の結像状態を表す第2の値と、に基づいて取得されることを特徴とする計測方法。 - 前記評価値は、前記デフォーカス量に応じて変化する前記マスクの像の形状を反映する値であることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
- 前記マスクは、前記第1の領域及び前記第2の領域の夫々を複数含んでおり、
前記第1の値は、前記複数の第1の領域の配列方向における前記複数の第1の領域の像の幅であり、前記第2の値は、前記複数の第2の領域の配列方向における前記複数の第2の領域の像の幅であることを特徴とする請求項2に記載の計測方法。 - 前記複数の第1の領域と前記複数の第2の領域とは交差して配列されており、その交差する部分は遮光部として機能することを特徴とする請求項3に記載の計測方法。
- 前記第1の位相は前記第1の領域において一定であり、前記第2の位相は前記第2の領域において一定であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の計測方法。
- 前記マスクはBessel関数で表される位相分布を有することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
- 前記評価値は、前記デフォーカス量に応じて変化する前記マスクの像強度を反映する値であることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
- 前記第1の値は、前記第1の領域に対応する像の明るさが最大となる点の座標から生成され、前記第2の値は、前記第2の領域に対応する像の明るさが最大となる点の座標から生成されることを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
- 前記マスクは、第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面とは異なる傾斜角度を有する第2の傾斜面と、を有し、
前記第1の傾斜面の上には前記第1の領域として機能する第1のスリットが形成され、前記第2の傾斜面の上には前記第2の領域として機能する第2のスリットが形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の計測方法。 - 前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面の少なくとも一方は階段形状で近似されていることを特徴とする請求項9に記載の計測方法。
- 前記第1の位相は前記第1の領域において線形な分布を有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の計測方法。
- 前記第1の位相は階段形状に近似された分布を有することを特徴とする請求項11に記載の計測方法。
- 前記第2の位相は前記第2の領域において線形な分布を有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の計測方法。
- 前記第2の位相は階段形状に近似された分布を有することを特徴とする請求項13に記載の計測方法。
- 前記第1の位相は前記第1の領域において線形な分布を有し、前記第2の位相は前記第2の領域において線形な分布を有し、
前記マスクは、対角方向に配置された複数の第1の領域と、対角方向に配置された複数の第2の領域と、を有する請求項8に記載の計測方法。 - 前記第1の値は、前記第1の領域に対応する像の明るさが最大となる点の強度から生成され、前記第2の値は、前記第2の領域に対応する像の明るさが最大となる点の強度から生成されることを特徴とする請求項7に記載の計測方法。
- 前記第1の位相は前記第1の領域において一定であり、前記第2の位相は前記第2の領域において一定であることを特徴とする請求項16に記載の計測方法。
- 前記第1の領域と前記第2の領域とを含めて1つのパターンとする時、前記マスクは前記パターンを複数有しており、前記被検面の複数の計測位置のデフォーカス量を1回の計測によって取得することを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の計測方法。
- 前記マスクを照明する照明光の波長に対する真空中換算の前記第1の位相と前記第2の位相の位相差が0.61ラジアン以上3.24ラジアン以下であることを特徴とする請求項5または17に記載の計測方法。
- 請求項1乃至19のうちいずれか1項に記載の計測方法を利用して前記デフォーカス量を計測する計測ステップと、
前記計測ステップによって計測された前記デフォーカス量が減るように前記被検面の、前記結像光学系の光軸方向の位置を調整するステップと、
を有することを特徴とする位置調整方法。
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