JP2014176731A - プラットフォーム製法の靴 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】靴底0101と、靴底側端部が内側に少なくとも部分的に折り込まれたアッパー0104と、靴底0101及びアッパー0104でつくられる靴内に配置されるクッション0107と、からなるプラットフォーム0102構造を有する靴であって、前記クッション0107は、裾縫糸0103にてアッパー0104、裾テープ0106と共に縫いつけられる靴内底0105上に着脱自在に配置される靴を提供する。
【選択図】図1A
Description
施形態4は、主に請求項4などに関する。
<<実施形態1>>
<実施形態1:概要>
<実施形態1:構成>
図1A(b)を参照する。「プラットフォーム構造」は、前述の通り、靴底(0101)の上に、プラットフォーム(0102)が重ねられ、プラットフォームの周りには、裾縫糸(0103)によって、アッパー(0104)、靴内底(0105)と共に縫い合わせられた裾テープ(0106)が巻きつけられていることを特徴とする。なおこの図には、巻きつけられた裾テープの厚みによってできる段差を解消するため用いられる中物(0108)も示されている。プラットフォームの周りに巻きつけられる裾テープの一部は、靴の側面下部に露出して、靴の側面下部を形成する。図1A(a)において網掛けして示した部分が裾テープによって形成される靴の側面下部である。なお、図1A(a)では見えないが、裾テープの下には靴底が配置されている。
わせた後に他の一つの部材をさらに縫い合わせる場合もあり、プラットフォーム構造がア
ッパーと、靴内底と、裾テープとの三者同時縫いによって作られるか、別縫いによって作
られるかは特に問わない。
本実施形態の靴のプラットフォーム構造におけるアッパーの特徴を説明する。「アッパー」は、足の甲を覆う甲革をいう。アッパーは、例えば、天然皮革、合成皮革、人工皮革、布材、合成繊維等により構成すればよい。また、アッパーは、複数層によって構成されていても良い。図1A(c)は、複数層で構成されたアッパーの様子を示している。例えば、表面層(アッパーのうち、靴の最も外側を構成する層、0104−1)と、裏面層(アッパーのうち足と接する靴の最も内側を構成する層、0104−2)と、中間層(表面層と裏面層との中間の層、0104−3)とからなる三層構造であるといった具合である。この場合、表面層を、人工皮革、合成皮革、天然皮革、織布、不織布のいずれかによって構成し、裏面層を、織布、不織布、人工皮革、天然皮革、合成皮革のいずれかによって構成し、中間層をスポンジによって構成することとすれば、アッパーが柔らかく、クッション性が良くなる。特に、表面層や裏面層を薄く柔らかい上記材料(人工皮革等)とし、中間層を構成するスポンジを厚みのある反発弾性率の高い高反発スポンジとすると、足へのフィット感、クッション性が良くなり好ましい。高反発スポンジとしては、ポリウレタン系スポンジが、高反発かつ柔らかく、軽量であることから、特に好ましい。また、高反発スポンジのうち、反発弾性率が40%以上のものが、アッパーの曲面形状保持の観点から好ましい。
このようにして靴底側端部が折り込まれることにより靴内底周縁に盛り上がりが形成される。
図5には、靴底(0501)、プラットフォーム(0502a、0502b)、裾縫糸(0503)、アッパー(0504)、アッパーの靴底側端部(0504a)、靴内底(0505)、裾テープ(0506)、中物(0507)が示されている。アッパーが高反発スポンジからなる層を含む複数層で構成されている場合には、アッパーの靴底側端部は、裾縫糸によって縫い付けられた縫い目から裾広がりに広がることとなる。このため、プラットフォームの周りに裾テープを巻きつけた際に、アッパーの靴底側端部の裾広がりになった部分が裾テープを押し広げるために、裾テープによって形成される靴の側面下部が広がって美しくない。図5では矢印で示した部分が押し広げられている。これに対し、本実施形態の靴のように、アッパーの靴底側端部が少なくとも部分的に内側に折り込まれている場合には、裾テープによって形成される靴の側面下部(図1A(a)にて網掛けで示した部分)は、靴底に向かってまっすぐに、すっきりとしたラインを形成するので、美感に優れる。
再び図1A(b)を参照する。「クッション」(0107)は、靴底及びアッパーでつくられる靴内に配置される。また、「クッション」は、靴内底上に、着脱自在に配置される。「靴内底」が裾縫糸にてアッパー、裾テープと共に縫いつけられている点は前述の通りであり、アッパーと、靴内底と、裾テープとは、これら三つの部材を一度に縫い合わせる場合も、あるいは、いずれか二つの部材を縫い合わせた後に他の一つの部材をさらに縫い合わせる場合も、「共に縫いつけられている」といえる。また、「着脱自在」とは、靴のプラットフォーム構造を分解することなく取り付け、取り外しが可能となっているとの趣旨である。本実施形態の靴は、クッションが着脱自在であるために、各人の足裏の形状にあわせたクッションを取り付けることにより、容易に各人の足裏の形状に合わせた靴を提供することができる。クッションは、各人の足裏の形状に合わせて適した形状と硬度とすることが好ましい。特に、クッションは、足裏がしっかりとクッションの央部におさまるように、すり鉢状にできていると、なお良い。
<実施形態1:効果>
<<実施形態2>>
<実施形態2:概要>
形状の違いにあわせた履き心地の良い靴を提供できる。しかしながら、プラットフォーム
構造の靴において、靴内底は、裾縫糸が靴内底上に露出しないように縫代が靴底側に折り返されているために、このままでは靴内底に段差を生じる。本実施形態の靴は、クッションが、この靴内底凸部の段差を底部で吸収するための凹部を有する点に特徴を有する。
<実施形態2:構成>
靴内底は、裾縫糸が靴内底上に露出しないように縫代(0205a)が靴底側に折り返
される。このため、靴内底周縁には、靴内底凸部(0208)が形成される。特に靴内底
の材厚が厚い場合には靴内底凸部はさらに厚く形成される。ただし、靴内底凸部は、靴内
底凸部が靴内底周縁の全部に形成されている場合も、靴内底周縁の一部に形成されている
場合も本件発明の靴の構成に含まれる。靴内底周縁の一部に靴内底凸部が形成される場合
としては、靴の一部のみがプラットフォーム構造である場合がある。あるいは、靴の全部
がプラットフォーム構造であるが、靴内底の縫代が、靴内底周縁の全部ではなく一部のみ
靴底側に折り返されている場合、靴内底の素材が一部で異なり材厚が厚い部分が靴内底凸
部を形成する場合などがある。なお、前述のように、本実施形態の靴のアッパーの靴底側
端部は少なくとも一部が内側に折り込まれており、これによっても盛り上がりが形成され
るので、これも含めるとさらに靴内底凸部の段差が大きくなる。
されて重ねられた構造となっており、さらにアッパーの靴底側端部の少なくとも一部も重
ねられ、少なくとも二重構造、場所により三重構造となっていることとなり、靴のクッシ
ョン性が高まる。一般に、靴内底凸部が厚くなるとその効果は大きくなる。
部が平らなクッションを配置すると、クッションがぐらついたり、ずれたりして履き心地
が悪い。そこで、本実施形態の靴において、クッションは、靴内底の折り返しのために盛
り上がる靴内底凸部の段差を底部で吸収するための凹部(0209)を有する。図3(a)は、本実施形態の靴のクッションを取り外した状態を示す概念斜視図であり、(b)は、取り外したクッションの底部側を上に向けた状態を示す概念斜視図である。また(c)はクッションの底部概念図、(d)はクッションのA−A断面概念図である。図3(a)のように、靴内底(0301)の折り返しのために盛り上がる靴内底凸部(0302)の段差は、靴内底周縁に形成されるので、図3(b)(c)のように、これを吸収するためのクッション(0303)の凹部(0304)も靴内底上に配置されるクッションの底部外周に沿って形成される。靴内底凸部の段差とクッション底部の凹部とがかみあうことで、クッションがずれにくく、履き心地がさらに良くなる。また、クッションの凹部によってクッションが軽量化できる。
なお、実施形態1において述べたように、本実施形態の靴のアッパーを複数層から構成し、表面層や裏面層を薄く柔らかい人工皮革等とし、中間層を構成するスポンジを厚みのある反発弾性率の高い高反発スポンジとすると、足へのフィット感、クッション性が良くなり好ましい。ただし、この場合には、アッパーが柔らかい材料でできているために、裾縫糸からかかる荷重で破れやすいという問題を生じる。そこで、アッパーが破れることのないよう、アッパーの縫代を広めに(3ミリメートル程度)とる必要がある。この縫い合わせの一例としては、アッパー端部と靴内底端部とを縫製の際に利用されるガイドなどに重ねて突き当てたり、あるいは目視にて縫い合わせ部分を都度縁合わせしたりする。その後、縁合わせされた端部から所定の位置を合わせ縫いする。
したがって、靴内底周縁に形成される靴内底凸部によって得られるクッション性が大きくなる一方で、靴内底の上に配置されるクッションには、靴内底凸部の段差を底部で吸収するための凹部を設ける必要性が大きい。このように、本実施形態の靴は、アッパーが柔らかい材料で構成されている場合に、特に顕著な効果を奏する。
<実施形態2:効果>
<<実施形態3>>
<実施形態3:概要>
素が多くなって煩雑である。また、プラットフォームの与える影響が大きいので、ユーザーが適したクッションを選択することが困難となる。これに対し、本実施形態の靴において、プラットフォームは、クッションの材料よりも相対的に平均硬度が高い材料からなっていることを特徴とする。プラットフォームが硬い場合には、プラットフォームが大きく沈み込むことがないので、履き心地に大きな影響を与えず、適切なクッションを取り付けることで、容易に、各人の足裏の形状の違いにあわせた履き心地の良い靴を提供できる。
の与える影響をあわせ考慮しなければならないという前述の課題が生じる。
<実施形態3:構成>
「プラットフォーム」は前記クッションの材料よりも相対的に平均硬度が高い材料からなっている。
<実施形態3:効果>
<<実施形態4>>
<実施形態4:概要>
この場合、靴内底とアッパーとの、いずれか又は両者の縫代の折り返しによって靴内底周縁の盛り上がりが形成される。縫代が多い場合には、靴内底周縁に押し込まれる縫代によって形成される盛り上がりも高くなる。靴内底周縁の盛り上がりを高くすることにより、靴内底周縁のクッション性が高まる。この靴内底周縁のクッション性は、垂直荷重に対するクッション性でなく、斜め方向の荷重に対するクッション性であり、歩行・走行時の体重移動の際に足裏が広がろうとするのを押し返して足裏をしっかりと支えることで、さらに履き心地を向上させることができる。歩行・走行時に方向転換をする場合など、左に体を傾ける場合、右に体を傾ける場合にも、斜め方向からのクッション性が傾いた足をソフトに支えて、さらに履き心地を向上させることができる。
<実施形態4:構成>
<実施形態4:効果>
プラットフォーム 0102
裾縫糸 0103
アッパー 0104
アッパーの靴底側端部 0104a
靴内底 0105
裾テープ 0106
クッション 0107
中物 0108
Claims (4)
- 靴底と、
靴底側端部が内側に少なくとも部分的に折り込まれたアッパーと、
靴底及びアッパーでつくられる靴内に配置されるクッションと、
からなるプラットフォーム構造を有する靴であって、
前記クッションは、
裾縫糸にてアッパー、裾テープと共に縫いつけられる靴内底上に着脱自在に配置される靴。 - 靴内底は、裾縫糸が靴内底上に露出しないように縫代が靴底側に折り返され、
前記クッションは、この折り返しのために盛り上がる靴内底凸部の段差を底部で吸収するための凹部を有する請求項1に記載の靴。 - プラットフォームは前記クッションの材料よりも相対的に平均硬度が高い材料からなって
いる請求項1又は2に記載の靴。 - 靴内底とアッパーとの縫代を2ミリメートル以上確保し、いずれか又は両者の縫代の折り返しによって形成される靴内底周縁の盛り上がりを高さ1ミリメートル以上とした請求項1から3のいずれか一に記載の靴。
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- 2014-04-28 JP JP2014092851A patent/JP5746395B2/ja active Active
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