JP2014169900A - 位置センサ - Google Patents

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昌彦 日笠
Tsutomu Kuniyoshi
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Abstract

【課題】検出コイルで得られる出力波形に単純な方法でオフセット効果を与え、安価な位置センサの提供。
【解決手段】検出コイル20と励磁コイル30を有するステータ9と、検出コイル20の出力が入力される包絡線検波回路61等を有し、ロータパターン13を有するロータ10が対向するように配置されたロータリーエンコーダ8において、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32は、ロータ10の移動方向に並べて配置され、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32の巻回方向は逆向きになるよう巻回され、第1励磁コイル31と第1検出コイル21と第2励磁コイル32とで、第1結合部分C1と第2結合部分C2を構成し、ロータパターン13の移動に応じて、第1結合部分C1と第2結合部分C2での結合の大きさが変動し、第1結合部分C1又は第2結合部分C2のどちらか一方の起電力が、他方の起電力よりも常に大きくなるように構成されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、可動子の動作位置を検出する為に使用されるものであって、固定子コイルが形成された固定子と、固定子と隙間を介して対向しながら動作可能に設けられた可動子と、を有する位置センサに関するものである。
従来、位置センサに関する技術としては、例えば各分野で広く用いられている回転角センサを挙げることが出来る。自動車に搭載されるエンジンには、その回転速度や回転位相を検出する為に、回転角センサの1つであるクランク角を検出するロータリーエンコーダが採用されている。
特許文献1には、リニアパルスモータの位置検出センサに関する技術が開示されている。可動子に励磁コイルと検出コイルが重ねて配置され、櫛歯状の磁性体で形成された固定子との位置変動を検出する。検出コイルからの出力変動で、可動子の位置を検出する位置センサである。
特許文献2には、レゾルバに関する技術が開示されている。位相差方式のレゾルバであり、励磁信号が入力する励磁コイル及び検出信号が検出する検出コイルを有し、励磁コイル又は検出コイルを設けた受動体の変位量に応じて変位する検出信号に基づいて変位量を検出するレゾルバにおいて、励磁コイルに励磁信号により高周波信号を変調した変調信号を復調して検出信号を得る方式を採用している。
特開昭61−226613号公報 特開2000−292205号公報
しかしながら、特許文献1又は特許文献2の技術を位置センサに適用する場合には、次のような課題が考えられる。
位置センサは様々な分野での利用が行われているが、車載する場合など小型化や高精度かが望まれるケースも多い。小型化するために、特許文献2に開示されるようなレゾルバに用いる技術を利用することも考えられる。しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示される技術の何れも、位置精度を高めるためには、励磁コイル及び検出コイルの配置精度や磁性体のピッチ精度を上げる必要がある。ただし、励磁コイルや検出コイルを含む固定子や検出するパターンを備える回転子の製作精度を高める為には、コストがかかる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、検出精度を高めることが可能な位置センサを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明による位置センサは以下のような特徴を有する。
(1)平面状の1つの検出コイルと2つの励磁コイルを有するステータと、検出コイルの出力が入力される包絡線検波回路を有し、移動方向に磁気特性の異なる部分が交互に配置されるロータパターンを有するロータが対向するように配置された位置センサにおいて、前記励磁コイルである第1励磁コイルと第2励磁コイルは、前記ロータの移動方向に並べて配置され、前記第1励磁コイルと前記第2励磁コイルの巻回方向は逆向きになるよう巻回され、前記第1励磁コイルは、前記検出コイルの左辺と第1結合部分を構成し、前記第2励磁コイルは、前記検出コイルの右辺と第2結合部分を構成し、前記ロータパターンの移動に応じて、前記第1結合部分と前記第2結合部分での結合の大きさが変動し、前記励磁コイル又は前記検出コイルが、前記第1結合部分又は前記第2結合部分のどちらか一方の起電力が、他方の起電力よりも常に大きくなるように構成されていること、を特徴とする。
上記(1)に記載の態様により、第1励磁コイルと第2励磁コイルの巻回方向が逆向きになる様に巻回されることで、検出コイルは左辺と右辺で逆向きの起電力が発生するように配置されており、励磁信号を大きくすることなく振幅比を大きくすることが可能である。それによって、位置センサの検出精度を高めることが可能となる。また、励磁コイル又は検出コイルが、第1結合部分又は第2結合部分のどちらか一方の起電力が他方の起電力よりも常に大きな起電力を得られるように構成されていることで、検出コイルからの出力が常に正の出力となるようにオフセットすることができ、包絡線検波による信号処理が容易になる点が挙げられ、これによって位置センサの検出精度向上と共にコストダウンを図ることが可能となる。
(2)(1)に記載の位置センサにおいて、前記励磁コイル又は前記検出コイルの配置パターンにより、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていることを、が好ましい。
上記(2)記載の態様により、例えば検出コイルに対する第1励磁コイルの配置距離と、検出コイルに対する第2励磁コイルの配置距離とを異ならせたり、第1励磁コイルに対して第2励磁コイルの大きさを小さくしたり、第2励磁コイルの位置をずらして第1結合部分に対して第2結合部分の結合する距離を短くしたり、といった配置パターンの変更によって、検出コイルからの出力におけるオフセット量の調整が可能となる。
(3)(1)に記載の位置センサにおいて、前記第1励磁コイル又は前記第2励磁コイルのどちらか一方に、調整用コイルが重ねて配置され、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていること、が好ましい。
上記(3)に記載の態様によって、調整用コイルを第1励磁コイル又は第2励磁コイルのどちらか一方に重ねて配置することで、第1結合部分と第2結合部分との起電力が異なり、検出コイルからの出力がオフセットされて検出される。このように調整用コイルを用いることで、第1励磁コイル及び第2励磁コイルを形成後に、状況に応じてオフセット量を調整することが可能であるため、より、オフセット量の調整が容易となる。
(4)(3)に記載の位置センサにおいて、調整用コイルに調整用の抵抗器が直列に接続されていること、が好ましい。
上記(4)に記載の態様により、調整コイルを調整する抵抗器により検出コイルの出力をオフセットする量を微調整することが可能となるので、オフセット量の調整が容易となる。
(5)(1)に記載の位置センサにおいて、前記第1励磁コイル及び前記第2励磁コイルに入力される励磁信号の振幅を異ならせることで、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていること、が好ましい。
上記(5)に記載の態様により、第1励磁コイル又は第2励磁コイルのどちらかへの入力信号の条件を変更することで、検出コイルの出力をオフセットすることができる。このため、励磁コイルや検出コイルのパターンの変更や追加部品が不要となる。
第1実施形態の、ロータリーエンコーダの概略を示す斜視図である。 第1実施形態の、ロータリーエンコーダの模式平面図である。 第1実施形態の、ステータの模式平面図である。 第1実施形態の、ロータリーエンコーダの検出ブロック図である。 (a)比較のために用意した、0degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。(b)1degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。(c)2degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。(d)3degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。 (a)第1実施形態の、0degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。(b)1degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。(c)2degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。(d)3degで検出コイルに生じる起電力を示した模式図である。 第2実施形態の、ステータの模式平面図である。 第3実施形態の、ステータの模式斜視図である。 第3実施形態の、ステータの模式断面図である。 第4実施形態の、ステータの模式平面図である。
次に、本発明の第1の実施形態について、自動車のクランク軸に用意される回転角を検出する為のロータリーエンコーダに用いた具体例にて、図面を参照しつつ説明する。
図1に、第1実施形態の、ロータリーエンコーダ8の概略を斜視図に示す。位置センサの一種であるロータリーエンコーダ8は、図示しない回転軸に取り付けられた可動子にあたるロータ10と、ロータ10の外周の一部に対向して固設された固定子にあたるステータ9よりなる。ロータ10は非磁性導電体金属を用いることが好ましいので、第1実施形態では非磁性のステンレスを用いた外径80mm、幅10mmの円筒形状体を用いている。材質は非磁性で導電性を有する金属であれば、ステンレスの他には例えばアルミニウム等を用いることも出来る。
図2には、ロータリーエンコーダ8の模式図を示す。図3には、ステータ9の模式図を示す。ステータ9に設けられた配線パターン50は、検出コイル20及び励磁コイル30を備えており、重ねられて形成されている。検出コイル20は4つ、励磁コイル30は3つ設けられている。検出コイル20は、第1検出コイル21と、第2検出コイル22と、第3検出コイル23と、第4検出コイル24とを含む。一方、励磁コイル30は、第1励磁コイル31と、第2励磁コイル32と、第3励磁コイル33とを含む。
そして、第1励磁コイル31の右辺に第1検出コイル21及び第3検出コイル23の左辺が沿うように形成され、第1検出コイル21及び第3検出コイル23の右辺は第2励磁コイル32の左辺に沿うように形成されている。又、第2励磁コイル32の右辺は、第2検出コイル22及び第4検出コイル24の左辺に沿うように形成され、第2検出コイル22及び第4検出コイル24の右辺は、第3励磁コイル33の左辺に沿うように形成されている。また、第1検出コイル21と第2検出コイル22とは、電気角で90度位相が進角するようにずらされて配置されている。
ロータパターン13は、図1にも示すようにロータ10の側面に同心円状に2つ用意され外周パターン13Aと内周パターン13Bが備えられる。ただし、図2及び図3では説明の都合上並行に配置されている。外周パターン13Aと内周パターン13Bは、磁性体部11と非磁性体部12とが交互に配置されるように形成されており、磁性体部11はフェライト等を用いた磁性体粉末に樹脂バインダを混合したものを、スクリーン印刷によりロータ10の端面に塗布して形成される。非磁性体部12は磁性体部11が塗布されないロータ10の地金部分であり、磁性体部11と非磁性体部12とが交互に配置され、磁性体部11及び非磁性体部12の幅は、電気角で180°進角するように設定されている。また、外周パターン13Aと内周パターン13Bとは、図2に示すように磁性体部11が千鳥に配置されるような位置関係となる。
また、検出コイル20と励磁コイル30の関係について、図3に示すように、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31までの距離よりも、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32までの距離の方が近くなるよう設定されている。第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31の右辺は第1結合部分C1を形成し、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32の左辺は第2結合部分C2を形成する。図示しないが、第3検出コイル23についても第1検出コイル21と同様のレイアウトとなっている。
また、図示しないが、第2検出コイル22に関しても同様に第2検出コイル22の左辺と第2励磁コイル32より、第2検出コイル22の右辺と第3励磁コイル33との距離の方が近くなるよう設定されている。第4検出コイル24についても第2検出コイル22と同様のレイアウトとなっている。基本的には、第1結合部分C1は検出コイル20の左辺側の結合を示し、第2結合部分C2は右辺側の結合を示しているとして、以降説明する。
図4に、ロータリーエンコーダ8の検出ブロック図を示す。励磁コイル30には2MHz程度の高周波正弦派を入力している。これにより、励磁コイル30の巻き線数を少なくすることが可能となる。第1検出コイル21の端子はアンプ51に接続されて信号S1をアンプ51に入力する。アンプ51では信号S1を増幅して信号S5を得る。第3検出コイル23はアンプ52に接続されて信号S2をアンプ52に入力する。第2検出コイル22はアンプ53に接続されて信号S3をアンプ53に入力する。第4検出コイル24はアンプ54に接続されて信号S4をアンプ54に入力する。
次に、アンプ51から得られた高周波信号S5の外側包絡線を、包絡線検波器61で包絡線検波して信号S8を得る。同様に、アンプ52から得られた高周波信号S6、アンプ53から得られた高周波信号S7、アンプ54から得られた高周波信号S8は、それぞれ包絡線検波器62、包絡線検波器63、及び包絡線検波器64に入力されて、信号S10、信号S11、及び信号S12を得る。信号S9に対して信号S10は180°位相がずれ、信号S11は90°位相がずれ、信号S12は270°位相がずれている。これは、図6に示したように第1検出コイル21乃至第4検出コイル24が配置されるためである。
包絡線検波器61の出力波形S9と、包絡線検波器62の出力波形S10とを差動アンプ55に入力して両者を差動増幅して、信号S13を得る。信号S13をコンパレータ65に入力してパルス信号S15を得る。包絡線検波器63の出力波形S11と、包絡線検波器64の出力波形S12とを差動アンプ56に入力して両者を差動増幅して、信号S14を得る。信号S14をコンパレータ66に入力してパルス信号S16を得る。パルス信号S15とパルス信号S16を用いてステータ9に対するロータ10の回転角度を算出することが出来る。
第1実施形態の位置センサであるロータリーエンコーダ8は上記構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
まず、第1実施形態の態様により、検出精度を高めることが可能である。これは、平面状の1つの検出コイル20と2つの励磁コイル30を有するステータ9と、検出コイル20の出力が入力される包絡線検波回路61(包絡線検波器62、包絡線検波器63、及び包絡線検波器64)を有し、移動方向に磁気特性の異なる部分が交互に配置されるロータパターン13を有するロータ10が対向するように配置されたロータリーエンコーダ8において、励磁コイル30である第1励磁コイル31と第2励磁コイル32は、ロータ10の移動方向に並べて配置され、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32の巻回方向は逆向きになるよう巻回され、第1励磁コイル31は、第1検出コイル21の左辺と第1結合部分C1を構成し、第2励磁コイル32は、第1検出コイル21の右辺と第2結合部分C2を構成する。
そして、ロータパターン13の移動に応じて、第1結合部分C1と第2結合部分C2での結合の大きさが変動し、励磁コイル30又は検出コイル20における第1結合部分C1又は第2結合部分C2のどちらか一方の起電力が、他方の起電力よりも常に大きくなるように構成されている。
このように、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32の巻回方向は逆向きになるよう巻回されていることで、励磁信号を大きくすることなく振幅比を大きくすることが可能となる。これは、例えば第1励磁コイル31及び第2励磁コイル32に励磁した状態で、ロータ10が進行方向に回転することで、磁性体部11を通過する磁束密度は連続的に変化する。そして、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32とが逆向きに巻回されているので、第1励磁コイル31に発生する磁束と、第2励磁コイル32に発生する磁束とでは磁束の方向が逆方向に形成される。
この結果、磁性体部11を通過する磁束が第1励磁コイル31の影響が支配的である場合と、第2励磁コイル32の影響が支配的である場合とで、第1検出コイル21の回路内に生じる起電力の差が大きくなり、振幅比を大きくとることが可能となる。この結果、ロータリーエンコーダ8の検出精度を高めることに貢献することができる。
また、第1実施形態のロータリーエンコーダ8によって、オフセット効果を得られることができる。図5に、比較のために用意した、ロータリーエンコーダ8に生ずる起電力についての説明図を示す。図5(a)は、0degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図5(b)は、1degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図5(c)は、2degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図5(d)は、3degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。なお、図5では励磁コイル30は何れも省略して描かれている。
まず、図5(a)に示す状態では、ステータ9の第1検出コイル21及び第3検出コイル23は、励磁コイル30が励磁された結果、磁性体部11と重なる第1検出コイル21の左辺側では第1結合部分C1による出力が得られ、非磁性体部12と重なる第1検出コイル21の右辺側では第2結合部分C2による出力が得られる。その結果、第1検出コイル21の出力P11が得られる。一方、第3検出コイル23では、非磁性体部12と重なる第3検出コイル23の左辺では第1結合部分C1による出力が得られ、磁性体部11と重なる第3検出コイル23の右辺側では第2結合部分C2による出力が得られる。その結果、第3検出コイル23の出力P12が得られる。
次に、図5(b)に示す状態では、ロータ10が1deg進んで、第1検出コイル21が磁性体部11と重なり、第1検出コイル21の右辺は第1結合部分C1を、左辺は第2結合部分C2を構成し、第1結合部分C1と第2結合部分C2とは逆方向の出力が生じる。このため、第1検出コイル21の出力は0Vとなる。第3検出コイル23についても同様である。
次に、図5(c)に示す状態では、ロータ10が更に1deg進んで、非磁性体部12と重なる第1検出コイル21の左辺側に構成される第1結合部分C1と、磁性体部11と重なる第1検出コイル21の右辺側に構成される第2結合部分C2によって、第1検出コイル21の出力P31が得られる。一方、磁性体部11と重なる第3検出コイル23の左辺側に構成される第1結合部分C1と、非磁性体部12と重なる第3検出コイル23の右辺側に構成される第2結合部分C2によって、第3検出コイル23の出力P32が得られる。この結果、図5(a)と反対の傾向を示す。
次に、図5(d)に示す状態では、ロータ10が更に1deg進んで、図5(b)同様に第1検出コイル21及び第3検出コイル23の出力は0Vとなる。そして、ロータ10が更に1deg進むと、図5(a)の状態に戻る。
このように、図5(b)と図5(d)に示す状況で、第1励磁コイル31の励磁信号と第2励磁コイル32の励磁信号とが打ち消し合い、0Vとなる。しかしながら、信号処理上の問題で、第1検出コイル21乃至第4検出コイル24からはオフセットされた信号が得られる事が望ましい。このため、回路を追加してオフセットさせるなどの手法が必要となり、コストが高くなる問題点がある。
しかしながら、第1実施形態では、図3に示すような構成を採り、第1励磁コイル31と第1検出コイル21の左辺の距離に対して第2励磁コイル32と第1検出コイル21の右辺の距離を狭く設定している。図6に、第1実施形態のロータリーエンコーダに生ずる起電力についての説明図を示す。図6(a)は、0degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図6(b)は、1degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図6(c)は、2degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。図6(d)は、3degで検出コイル20に生じる起電力を示した模式図である。なお、図6では励磁コイル30は何れも省略して描かれている。
図6(b)では図5(b)とほぼ同様に、第1検出コイル21に第1結合部分C1と第2結合部分C2が形成される。この際に、図3に示すように、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31との距離より、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32との距離が狭く設定されている。この為、第1結合部分C1による出力より、第2結合部分C2による出力の方が大きくなる。すなわち、図6(b)の出力P21及び出力P22の様に、同方向に起電力が生じることで、第1検出コイル21に得られる出力にもオフセット効果が得られる。図6(d)でも同様の効果が得られ、図6(a)、図6(c)についてもオフセット効果が得られる。すなわち、このオフセット量は、検出コイル20と励磁コイル30の位置関係によって決定される。
このように、検出コイル20のレイアウトを変更することで、第1検出コイル21乃至第4検出コイル24の出力にオフセット効果を得ることができるので、コストをかけずにロータリーエンコーダ8の性能向上に寄与することが可能である。なお、第1実施形態では、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31の距離に対して、第1検出コイル21の右辺との第2励磁コイル32の距離を狭くしているが、その逆であっても同様の効果が得られる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図を用いて説明する。第2実施形態は第1実施形態と同様の構成だが、ステータ9のレイアウトが若干異なるので、その点について説明をする。
図7に、第2実施形態のステータ9の模式図を示す。第1実施形態の図3に対応する。第2実施形態のステータ9は、第1実施形態で、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31との距離と、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32との距離を変更する代わりに、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32の大きさが異なる構成としている。具体的には、第1励磁コイル31の右辺と第1検出コイル21の左辺とが並走する距離より、第2励磁コイル32の左辺と第1検出コイル21の右辺とが並走する距離が短くなるように、第2励磁コイル32の長辺が短く設定されている。この結果、第1励磁コイル31と第2励磁コイル32に同じ大きさの励磁信号を入力しても、第1結合部分C1よりも第2結合部分C2の方が結合量は小さくなる。
第3検出コイル23についても、第1検出コイル21と同様に、第1結合部分C1に対して第2結合部分C2の結合が強くなるように構成されている。一方、第2検出コイル22及び第4検出コイル24については、第2検出コイル22及び第4検出コイル24の左辺に第2励磁コイル32の右辺が、第2検出コイル22及び第4検出コイル24の右辺に第3励磁コイル33の左辺が沿うことで、第1結合部分C1と第2結合部分C2がそれぞれ結合する。第3励磁コイル33に比べて第2励磁コイル32の方が、長辺が短く設定されているので、第1結合部分C1の結合量は第2結合部分C2の結合量に比べて小さくなる。即ち、第1検出コイル21及び第3検出コイル23とは反対の結果となる。
ただし、これは信号処理的な話に関係するだけで、検出コイル20の出力に対するオフセット効果については第1実施形態と同様に得ることが可能となる。この為、検出コイル20内に生じる起電力が大きくなって振幅比を大きくとることが可能となり、ロータリーエンコーダ8の検出精度を高める事ができる点も第1実施形態と同様に効果として得られるし、オフセット効果を安価な構成で得ることが可能である点も同様である。
なお、第2実施形態では、第1励磁コイル31に対して第2励磁コイル32の長辺の長さを短く設定しているが、第2励磁コイル32に対して第1励磁コイル31の長辺の長さを短くすることを妨げない。この場合は、第3励磁コイル33も第1励磁コイル31同様に、第2励磁コイル32に対して長辺の長さを短くする構成となる。こうした場合、第1励磁コイル31と第3励磁コイル33との関係についても長辺の長さでオフセット量を調整することができるメリットが得られる。
次に、本発明の第3の実施形態について、図を用いて説明する。第3実施形態は第1実施形態と同様の構成だが、ステータ9のレイアウトが若干異なるので、その点について説明をする。
図8に、第3実施形態のステータ9を模式的に表した斜視図を示す。図9に、ステータ9の側面模式図を示す。第1実施形態のステータ9では、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31との距離と、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32との距離を変えていたが、第3実施形態では正相となる第1励磁コイル31に対して逆相となる第2励磁コイル32に、調整用コイル41とこれに直列に接続される抵抗42を備えている。調整用コイル41は閉じた回路として構成されている。
調整用コイル41は、第1励磁コイル31及び第2励磁コイル32とは別の層に形成されて、第2励磁コイル32に重ねられ、抵抗42が接続されている。この場合、第2励磁コイル32に励磁信号を入力することにより発生する交番磁界を打ち消す(弱める)ように、調整用コイル41に誘導電流が流れるため、第1結合部分C1に比べて第2結合部分C2の方が結合は弱くなる。この結果、第1実施形態と同様に第1検出コイル21の出力に対してオフセット効果が得られる。第3検出コイル23でも第1検出コイル21と同様の結果が得られる。一方で、第2検出コイル22及び第4検出コイル24については、第2励磁コイル32に調整用コイル41が備えられる結果、第2結合部分C2に比べて第1結合部分C1の方が結合は弱くなる。つまり、第2実施形態と同様の結果が得られる。
なお、調整用コイル41には抵抗42を備えていることで、抵抗42の抵抗値を変えることでも第1検出コイル21及び第3検出コイル23について第2結合部分C2の結合を調整することが可能である。第2検出コイル22及び第4検出コイル24については、第1結合部分C1の結合を調整する結果となる。よって、調整用コイル41に取り付ける抵抗42の抵抗値でオフセット電圧量を調整することが可能である。また、抵抗42として、可変抵抗を用いても良い。この場合はオフセット電圧量の調整がより容易となる。
また、図8では、調整用コイル41と抵抗42とを直列に接続しているが、調整用コイル41として抵抗42を接続しないショートコイルを用いても良い。この場合、調整用コイル41の面積や、第2励磁コイル32に対する調整用コイル41の位置を調整することで、オフセット電圧量を調整することが可能である。調整用コイル41に抵抗42を用いているのは、調整用コイル41を形成後の調整の容易さを実現する為のものである。しかし、調整用コイル41だけでも、第1検出コイル21及び第3検出コイル23について第2結合部分C2の結合を調整することが可能であるので、そのような発明の実施を妨げない。
また、第3実施形態では、第2励磁コイル32に調整用コイル41を設けているが、第1励磁コイル31と第3励磁コイル33に調整用コイル41を設ける構成でも良い。この場合、第1励磁コイル31側に設ける調整用コイル41と第3励磁コイル33側に設ける調整用コイル41とで、抵抗42の抵抗の値を変更することができるので、それぞれオフセットの量を調整できるメリットがある。
次に、本発明の第4の実施形態について、図を用いて説明する。第4実施形態は第1実施形態と同様の構成だが、ステータ9のレイアウトが若干異なるので、その点について説
明をする。
図10に、第4実施形態のステータ9の模式図を示す。第1実施形態の図3に対応する。第4実施形態では、第1検出コイル21の左辺と第1励磁コイル31との距離と、第1検出コイル21の右辺と第2励磁コイル32との距離は同じであるが、代わりに第1励磁コイル31よりも第2励磁コイル32に対する励磁電圧を低くしている。こうすることで、第1結合部分C1と比べて第2結合部分C2の結合が弱くなり、結果的に第1検出コイル21の出力電流に対してオフセット効果を得ることができる。第3検出コイル23に対しても同様の効果が得られる。
なお、第2検出コイル22及び第4検出コイル24については、第3励磁コイル33よりも第2励磁コイル32に対する励磁電圧が低くなるよう設定されることで、オフセット効果が得られる。また、第4実施形態では、第1励磁コイル31の励磁電圧を高くしているが、第2励磁コイル32の励磁電圧を高くする構成でも、同様の効果が期待出来る。
以上において、実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。例えば、第1実施形態乃至第4実施形態において、ロータパターン13を2列、即ち外周パターン13Aと内周パターン13Bに分けて配置しているが、これは複列でなく単列にした場合にも本発明の適用が可能である。この場合は、検出コイル20及び励磁コイル30の配置も、単列となり、第1検出コイル21、第2検出コイル22、第3検出コイル23及び第4検出コイル24は一列に並ぶ様に配置され、第1励磁コイル31、第2励磁コイル32及び第3励磁コイル33についても一列に並ぶ様に配置される。検出コイル20と励磁コイル30が重ねられる構成は同じである。
なお、第1実施形態乃至第4実施形態に示したような構成以外にも、第1結合部分C1と第2結合部分C2のどちらか一方の起電力が、他方の起電力よりも常に大きくなるような構成であれば、本発明を実現出来るので、そのような構成を採用することを妨げない。
8 ロータリーエンコーダ
9 ステータ
10 ロータ
11 磁性体部
12 非磁性体部
13 ロータパターン
20 検出コイル
21 第1検出コイル
22 第2検出コイル
23 第3検出コイル
24 第4検出コイル
30 励磁コイル
31 第1励磁コイル
32 第2励磁コイル
33 第3励磁コイル
41 調整用コイル
42 抵抗
50 配線パターン
61、62、63、64 包絡線検波器
C1 第1結合部分
C2 第2結合部分

Claims (5)

  1. 平面状の1つの検出コイルと2つの励磁コイルを有するステータと、検出コイルの出力が入力される包絡線検波回路を有し、移動方向に磁気特性の異なる部分が交互に配置されるロータパターンを有するロータが対向するように配置された位置センサにおいて、
    前記励磁コイルである第1励磁コイルと第2励磁コイルは、前記ロータの移動方向に並べて配置され、前記第1励磁コイルと前記第2励磁コイルの巻回方向は逆向きになるよう巻回され、
    前記第1励磁コイルは、前記検出コイルの左辺と第1結合部分を構成し、
    前記第2励磁コイルは、前記検出コイルの右辺と第2結合部分を構成し、
    前記ロータパターンの移動に応じて、前記第1結合部分と前記第2結合部分での結合の大きさが変動し、
    前記励磁コイル又は前記検出コイルが、前記第1結合部分又は前記第2結合部分のどちらか一方の起電力が他方の起電力よりも常に大きくなるように構成されていること、
    を特徴とする位置センサ。
  2. 請求項1に記載の位置センサにおいて、
    前記励磁コイル又は前記検出コイルの配置パターンにより、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていることを、
    を特徴とする位置センサ。
  3. 請求項1に記載の位置センサにおいて、
    前記第1励磁コイル又は前記第2励磁コイルのどちらか一方に、調整用コイルが重ねて配置され、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていること、
    を特徴とする位置センサ。
  4. 請求項3に記載の位置センサにおいて、
    前記調整用コイルに調整用の抵抗器が直列に接続されていること、
    を特徴とする位置センサ。
  5. 請求項1に記載の位置センサにおいて、
    前記第1励磁コイル及び前記第2励磁コイルに入力される励磁信号の振幅を異ならせることで、前記第1結合部分と前記第2結合部分との起電力を異ならせていること、
    を特徴とする位置センサ。
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