JP2014166105A - エネルギ変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギ変換効率の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供する。
【解決手段】エネルギ変換装置1は、運動エネルギを電気エネルギに変換して交流電圧を発生する発電装置EHと、発電装置EHで発生する交流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するAC−DCコンバータ70と、を備える。AC−DCコンバータ70は、インダクタL1と双方向スイッチS1との直列回路と、双方向スイッチS1の両端間に接続された両波倍電圧整流回路71と、双方向スイッチS1を制御する制御回路72と、を備える。双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1と第2スイッチング素子M2とが直列接続されて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギ変換装置に関するものである。
エネルギ変換装置としては、例えば、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有するエネルギ変換装置が提案されている(例えば、特許文献1,2)。
特許文献1には、エネルギ変換装置の一例として、図14〜16に示す構成の発電装置100が記載されている。
この発電装置100は、収納部110aが設けられた支持体110と、収納部110aに配置された永久磁石120及びコイルバネ130とを備えている。
支持体110は、3枚のプリント基板111〜113により構成されている。この支持体110は、2枚のプリント基板111、113間に配置されたプリント板112の矩形状の開口部112aにより、収納部110aが形成されている。
発電装置100は、プリント基板113の下面に、平面コイル114a及び114bが形成されている。平面コイル114a及び114bの各々は、渦巻状に形成されている。平面コイル114a及び114bは、巻き方向が互いに逆になるように形成されている。
プリント基板113には、平面コイル114a及び114bの中央部と対応する領域に、開口部113aが形成されている。この開口部113aには、磁心(コア)115が埋め込まれている。磁心115は、プリント基板113の下面から突出するように形成されており、平面コイル114a及び114bの中央部に配置されている。
永久磁石120は、磁化方向が矢印Z1方向である部分(磁区)120aと、磁化方向が矢印Z2方向である部分120bとを含んでおり、多極磁石として構成されている。このため、プリント基板113近傍では、図14中に破線で示した磁力線で表される磁界が形成されている。
コイルバネ130は、図14、15に示すように、開口部112aの側面112bと永久磁石120の端部120cとの間に配置されるとともに、開口部112aの側面112cと永久磁石120の端部120dとの間に配置されている。
発電装置100は、プリント基板113の上面に、平面コイル114a及び114bにおいて発生する誘導起電力を制御するとともに、出力するための回路部116が設けられている。
発電装置100は、この発電装置100に力が加えられることにより、永久磁石120が支持体110に対して矢印X1方向に移動したとき、平面コイル114a及び114bに誘導電流が発生する。平面コイル114aでは、電磁誘導により図16に示すように矢印A方向の誘導電流が発生する。一方、平面コイル114bでは、電磁誘導により図16に示すように矢印B方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、図16に示すようにC方向の誘導電流が供給される。
また、発電装置100は、永久磁石120が支持体110に対して矢印X2方向に移動したとき、平面コイル114a及び114bに誘導電流が発生する。平面コイル114aでは、電磁誘導により矢印B方向の誘導電流が発生する。一方、平面コイル114bでは、電磁誘導により矢印A方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、C方向とは反対方向の誘導電流が供給される。
また、特許文献2には、電磁誘導型の発電装置を備えたワイヤレススイッチが記載されている。
特許文献2には、図17に示すように、多極磁石202と、電磁誘導により誘電電流が発生する導体204を含む多層プリント基板206と、サスペンションシート200とを備えた発電装置が記載されている。サスペンションシート200は、4つのたわみ部208に結合されており、ばね−マス系構造が形成されている。なお、図17中の矢印210は、サスペンションシート200の振動方向を示している。
また、特許文献2には、図18に示す構造が記載されている。この構造は、基板1202と、2つのサスペンション1210によって基板1202から浮かせたプルーフマス1208と、2つのサスペンション1210と、基板1202に固定された回転ダイヤル1200とを備えている。また、この構造は、回転ダイヤル1200が回転したときに回転する多葉カム1204と、多葉カム1204により押されるフォロア1206とを備えている。フォロア1206は、プルーフマス1208に結合されている。サスペンション1210は、中央部1212でフォロア1206とプルーフマス1208とに結合されている。また、サスペンション1210は、端部1214が基板1202に結合されている。多葉カム1204は、フォロア1206を変位させ当該変位させた後でプルーフマス1208を作動させる。これにより、この構造は、回転ダイヤル1200を使ってプルーフマス1208を作動させることができる。
特許文献2に記載された発電装置では、例えば、サスペンションシート200と4つのたわみ部208との代わりに、図18の構造のプルーフマス1208と2つのサスペンション1210とを採用し、回転ダイヤル1200、多葉カム1204、フォロア1206を設けることが考えられる。
また、特許文献2には、図19に示すような電力マネジメント回路700が記載されている。この電力マネジメント回路700は、ダイオード整流器702と、コンデンサ704と、DC−DCコンバータ706と、バッテリ708と、電子負荷710とからなる。
また、特許文献2には、図20に示すように、プルーフマスを作動させた後に発生する電圧と時間との関係のグラフが記載されている。
特開2009−11149号公報 米国特許出願公開第2011/0063057号明細書
特許文献1には、回路部116の回路構成について記載されていない。
また、特許文献2に記載された発電装置では、上述のように、回転ダイヤル1200を使ってプルーフマス1208を作動させることができる。しかしながら、上述のパワーマネジメント回路700では、発電装置のプルーフマス1208が減衰振動するので出力電圧が時間経過とともに減衰する一方で、ダイオード整流器702の2個のダイオードD1,D4又はD2,D3での電圧損失(順方向電圧降下)が生じる。このため、上述のパワーマネジメント回路700では、DC−DCコンバータ706の入力電圧が低くなりすぎることが考えられる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供することにある。
本発明のエネルギ変換装置は、運動エネルギを電気エネルギに変換して交流電圧を発生する発電装置と、前記発電装置で発生する交流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するAC−DCコンバータと、を備え、前記AC−DCコンバータは、インダクタと双方向スイッチとの直列回路と、前記双方向スイッチの両端間に接続された両波倍電圧整流回路と、前記双方向スイッチを制御する制御回路と、を備え、前記双方向スイッチは、電圧駆動型の第1スイッチング素子と電圧駆動型の第2スイッチング素子とが直列接続されて構成されていることを特徴とする。
このエネルギ変換装置において、前記発電装置は、電磁誘導型の発電装置であることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記発電装置は、磁石ブロックとコイルブロックとが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する電磁誘導型の振動発電装置であって、前記振動発電装置は、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとの一方を備えた可動部を外部から作動させ前記可動部を減衰振動させることが可能なものであり、前記可動部と、支持部と、前記可動部と前記支持部とを接続している弾性体部とを備え、前記弾性体部は、前記規定方向における剛性が前記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さく、前記規定方向における前記可動部の両側それぞれには、複数の前記弾性体部が並んで設けられていることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記弾性体部は、ばねであることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記AC−DCコンバータの前記インダクタは、前記発電装置のインダクタンス成分により構成されていることが好ましい。
本発明のエネルギ変換装置においては、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
図1は、実施形態1のエネルギ変換装置の概略回路図である。 図2(a)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略断面図である。図2(b)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の要部概略平面図である。 図3は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の要部拡大図である。 図4は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略斜視図である。 図5は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略分解斜視図である。 図6(a)、(b)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の動作説明図である。 図7は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の出力電圧の波形図である。 図8は、実施形態2のエネルギ変換装置の概略回路図である。 図9(a)は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の概略断面図である。図9(b)は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の要部概略平面図である。 図10は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の概略斜視図である。 図11は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の概略分解斜視図である。 図12は、実施形態2のエネルギ変換装置における入力機構の構成例の説明図である。 図13は、実施形態2のエネルギ変換装置の動作説明図である。 図14は、従来例の発電装置の構造を示した断面図である。 図15は、図14に示した発電装置の構造を説明するための平面図である。 図16は、図14に示した発電装置の構造を説明するための図である。 図17は、他の従来例の発電装置の概略分解斜視図である。 図18は、他の従来例の回転ダイヤルを使ってプルーフマスを作動させるための構造の説明図である。 図19は、他の従来例における電力マネジメント回路の回路図である。 図20は、他の従来例におけるプルーフマスを作動させた後に発生する電圧と時間との関係のグラフである。
(実施形態1)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1について図1に基づいて説明する。
エネルギ変換装置1は、発電装置EHと、AC−DCコンバータ70と、を備える。
発電装置EHは、運動エネルギを電気エネルギに変換して交流電圧を発生する機能を有する。
AC−DCコンバータ70は、発電装置EHで発生する交流電圧を所定の直流電圧に変換して出力する機能を有する。
発電装置としては、電磁誘導型の振動発電装置を採用しているが、これに限らず、例えば、静電誘導型の振動発電装置、圧電型の振動発電装置等を採用することができる。
電磁誘導型の振動発電装置とは、電磁誘導を利用して運動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置である。
静電誘導型の振動発電装置とは、静電誘導を利用して運動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置である。
圧電型の振動発電装置とは、圧電効果を利用して運動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置である。
AC−DCコンバータ70は、インダクタL1と双方向スイッチS1との直列回路と、双方向スイッチS1の両端間に接続された両波倍電圧整流回路71と、双方向スイッチS1を制御する制御回路72と、を備える。
双方向スイッチS1は、電圧駆動型の第1スイッチング素子M1と電圧駆動型の第2スイッチング素子M2とが直列接続されて構成されている。つまり、双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1と第2スイッチング素子M2との直列回路からなる。
電圧駆動型の第1スイッチング素子M1は、ゲート電圧の制御によりオン、オフされる半導体スイッチである。電圧駆動型の第2スイッチング素子M2は、ゲート電圧の制御によりオン、オフされる半導体スイッチである。
第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2としては、MOSFET(metaloxide semiconductor field effect transistor)を採用している。第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2は、MOSFETに限らず、例えば、HEMT(high electron mobility transistor)、MESFET(metalsemiconductor field effect transistor)、IGBT(insulatedgate bipolar transistor)等を採用することができる。第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2のスイッチング動作は、ゲート電圧によって制御される。
MOSFETとしては、Si系MOSFETを採用している。MOSFETは、Si系MOSFETに限らず、SiC系MOSFET、GaN系MOSFET等を採用することができる。HEMTとしては、例えば、GaN系HEMTを採用することができる。MESFETとしては、例えば、GaAs系MESFET等を採用することができる。
第1スイッチング素子M1を構成するMOSFETは、エンハンスメント型(ノーマリオフ型)のnチャネルMOSFETを採用している。第2スイッチング素子M2を構成するMOSFETは、エンハンスメント型のnチャネルMOSFETを採用している。双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1を構成するMOSFETと第2スイッチング素子M2を構成するMOSFETとのソース端子同士を接続している。第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々は、nチャネルMOSFET等のMOSFETにより構成されている場合、内蔵ダイオード(「ボディダイオード」や「寄生ダイオード」とも呼ばれている)を備えている。第1スイッチング素子M1を構成するnチャネルMOSFETの内蔵ダイオードは、アノードが第2スイッチング素子M2側に接続され、カソードがインダクタL1側に接続される。第2スイッチング素子M2を構成するnチャネルMOSFETの内蔵ダイオードは、アノードが第1スイッチング素子M1側に接続され、カソードが発電装置EH側に接続される。各内蔵ダイオードは、整流用のダイオードとして機能する。双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々が、例えば、IGBTのように内蔵ダイオードを備えていない半導体スイッチにより構成される場合、各半導体スイッチの各々に、ダイオードを逆並列接続すればよい。逆並列接続とは、半導体スイッチのオフ状態のときに当該半導体スイッチのオン状態のときと逆向きの電流を流すことが可能な接続関係でダイオードを半導体スイッチに並列接続することを意味する。
両波倍電圧整流回路71は、2個のダイオードD11、D12と、2個のコンデンサC11、C12と、を備えている。両波倍電圧整流回路71は、2個のダイオードD11、D12の直列回路と、2個のコンデンサC11、C12の直列回路と、が並列接続されている。要するに、両波倍電圧整流回路71は、2個のダイオードD11、D12と、2個のコンデンサC11、C12と、がブリッジ接続されている。
エネルギ変換装置1は、発電装置EHの一方の出力端が、2個のダイオードD11、D12の直列回路における両ダイオードD11、D12の接続点に接続されている。また、エネルギ変換装置1は、発電装置EHの他方の出力端が、2個のコンデンサC11、C12の直列回路における両コンデンサC11、C12の接続点に接続されている。
ダイオードD11(第1ダイオードD11)とダイオードD12(第2ダイオードD12)とは、仕様の同じものを用いており、同じ特性を有しているのが好ましい。なお、各ダイオードD11、D12は、シリコンダイオードであり、順方向電圧降下が0.6〜0.7V程度である。各ダイオードD11、D12は、ショットキーバリアダイオードでもよく、これにより、順方向電圧降下をより小さくすることが可能となる。
コンデンサC11(第1コンデンサC11)とコンデンサC12(第2コンデンサC12)とは、仕様の同じものを用いており、同じ特性を有しているのが好ましい。
AC−DCコンバータ70は、両波倍電圧整流回路71の出力端間に接続されたコンデンサC13(第3コンデンサC13)を備えるのが好ましい。これにより、AC−DCコンバータ70は、出力電圧Voの平滑化を図ることが可能となり、出力電圧Voの電圧変動を抑制することが可能となる。
エネルギ変換装置1は、第3コンデンサC13の両端間に、負荷R1を接続すれば、負荷R1の電源として機能することとなる。負荷R1としては、例えば、センサ、LED(Light Emitting Diode)、無線回路等を用いることが可能である。
制御回路72は、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voを所定の直流電圧に定電圧化するように第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々のオン期間を制御する機能を有する。AC−DCコンバータ70は、第3コンデンサC13を備えていない場合、第1コンデンサC11と第2コンデンサC12との直列回路の両端電圧が、出力電圧Voとなる。AC−DCコンバータ70は、第3コンデンサC13を備えている場合、第3コンデンサC13の両端電圧が、出力電圧Voとなる。
制御回路72は、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voを所定の直流電圧に定電圧化するために、第1スイッチング素子M1を制御する第1制御信号g1と、第2スイッチング素子M2を制御する第2制御信号g2とを出力するように構成されている。第1制御信号g1は、矩形波電圧からなる第1PWM(pulse width modulation)信号である。第2制御信号g2は、矩形波電圧からなる第2PWM信号である。第1PWM信号と第2PWM信号とは、同じ信号である。
第1制御信号g1は、第1スイッチング素子M1のゲート電圧として、第1スイッチング素子M1の制御端子(ゲート端子)と一方の主端子(ソース端子)との間に与えられる。第2制御信号g2は、第2スイッチング素子M2のゲート電圧として、第2スイッチング素子M2の第2スイッチング素子M2の制御端子(ゲート端子)と一方の主端子(ソース端子)との間に与えられる。なお、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々がIGBTの場合、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々における一方の主端子は、エミッタ端子である。
第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2は、第1制御信号g1及び第2制御信号g2がHレベルの期間はオン、Lレベルの期間はオフとなる。双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1と第2スイッチング素子M2との両方がオンとなる期間と、両方がオフとなる期間とが、交互に現われるように制御回路72によって制御される。要するに、双方向スイッチS1がオンのときには、第1スイッチング素子M1と第2スイッチング素子M2との両方がオン状態となっている。ここにおいて、双方向スイッチS1は、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2の各々がMOSFETの場合、第1スイッチング素子M1と第2スイッチング素子M2との一方のMOSFETがオン状態、他方のMOSFETの内蔵ダイオードがオン状態となっている。これにより、双方向スイッチS1は、オン期間における損失を低減することが可能となる。
エネルギ変換装置1は、直流電圧検出回路73を備えており、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voと参照電圧Vrefとが直流電圧検出回路73で検出されて比較されるように構成されている。直流電圧検出回路73は、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voが参照電圧Vref未満のときの出力信号(2値信号)が“0”となり、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voが参照電圧Vref以上の出力電圧(2値信号)が“1”となるように構成されている。制御回路72は、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2のオン期間が、直流電圧検出回路73の出力信号が“0”のときと“1”のときとで異なるように、第1制御信号g1及び第2制御信号g2を変化させる。具体的には、制御回路72は、直流電圧検出回路73の出力信号が“1”のときには、“0”のときよりも、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2のオン期間が短くなるように、第1制御信号g1及び第2制御信号g2を変化させる。これにより、制御回路72は、AC−DCコンバータ70の出力電圧Voを所定の直流電圧(参照電圧Vrefと同じ値の直流電圧)に定電圧化することが可能となる。
参照電圧Vrefは、基準電圧発生回路(図示せず)の出力電圧である基準電圧から生成されていることが好ましい。基準電圧発生回路は、例えば、バンドギャップリファレンス回路の出力電圧から基準電圧を生成することが好ましい。基準電圧から参照電圧を生成する参照電圧生成回路は、例えば、演算増幅器と、演算増幅器の反転入力端子に接続された第1抵抗と、演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された第2抵抗と、演算増幅器の非反転入力端子に接続された第3抵抗と、第3抵抗に並列接続された第4抵抗とを備えた構成を採用することができる。この構成では、第1抵抗の抵抗値と第3抵抗の抵抗値とを同じ値とし、第2抵抗の抵抗値と第4抵抗の抵抗値とを同じ値とすればよい。
エネルギ変換装置1は、ローパスフィルタ74を備えている。ローパスフィルタ74は、AC−DCコンバータ70において発生したリップル電圧が、直流電圧検出回路73に入力するのを抑制する機能を有する。リップル電圧は、例えば、制御回路72が第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2をスイッチングするときに発生する。リップル電圧は、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2をスイッチングするときとは、第1スイッチング素子M1及び第2スイッチング素子M2をターンオンさせるときやターンオフさせるときである。リップル電圧とは、所定電圧に比べてピーク値が非常に大きく、継続時間の非常に短い過渡的な電圧を意味する。
エネルギ変換装置1は、発電装置EHの一方の出力端とAC−DCコンバータ70の一方の入力端との間に電圧駆動型の第3スイッチング素子Q1が設けられている。
エネルギ変換装置1は、発電装置EHで発生する交流電圧から制御回路72を駆動する電圧を生成する電源回路75を備えている。
電源回路75は、2個のダイオードD01、D02の直列回路と、2個のコンデンサC01、C02の直列回路とを備えている。要するに、電源回路75は、両波倍電圧整流回路により構成されている。
ダイオードD01(第3ダイオードD01)とダイオードD02(第4ダイオードD02)とは、仕様の同じものを用いており、同じ特性を有しているのが好ましい。各ダイオードD01、D02としては、シリコンダイオードを用いており、順方向電圧降下が0.6〜0.7V程度となる。コンデンサC01(第4コンデンサC01)とコンデンサC02(第5コンデンサC02)とは、仕様の同じものを用いており、同じ特性を有しているのが好ましい。
電源回路75は、2個のダイオードD01、D02同士の接続点が、電圧駆動型の第4スイッチング素子Q0を介して発電装置EHの一方の出力端に接続されている。また、電源回路75は、2個のコンデンサC01、C02同士の接続点が、発電装置EHの他方の出力端に接続されている。また、電源回路75は、ダイオードD01のカソードが、コンデンサC01とコンデンサC02との直列回路の一端に接続され、ダイオードD02のアノードが、コンデンサC01とコンデンサC02との直列回路の他端に接続されている。
電源回路75は、制御回路72と接続されており、コンデンサC01とコンデンサC02との直列回路の両端電圧が、制御回路72を駆動する電圧として制御回路72へ入力される。
なお、電源回路75は、両波倍電圧整流回路により構成されるものに限らない。電源回路75は、例えば、4個のダイオードをブリッジ接続した全波整流回路と全波整流回路の出力端間に接続されたコンデンサとで構成してもよいし、半波整流回路と半波整流回路の出力端間に接続されたコンデンサとで構成してもよい。
第3スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q0は、制御回路72によって制御される。
第3スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q0としては、MOSFETを採用している。第3スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q0は、MOSFETに限らず、例えば、HEMT、MESFET、IGBT等を採用することができる。第3スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q0のスイッチング動作は、ゲート電圧によって制御される。
MOSFETとしては、Si系MOSFETを採用している。MOSFETは、Si系MOSFETに限らず、SiC系MOSFET、GaN系MOSFET等を採用することができる。HEMTとしては、例えば、GaN系HEMTを採用することができる。MESFETとしては、例えば、GaAs系MESFET等を採用することができる。
第3スイッチング素子Q1を構成するMOSFETは、エンハンスメント型(ノーマリオフ型)のnチャネルMOSFETである。第4スイッチング素子Q0を構成するMOSFETは、デプレッション型(ノーマリオン型)のnチャネルMOSFETである。
これにより、エネルギ変換装置1は、電源回路75から制御回路72へ制御回路72の最低動作電圧以上の電圧を給電できずに制御回路72が動作していない状態でも、発電装置EHから電源回路75の各コンデンサC01、C02に蓄電することが可能となる。よって、エネルギ変換装置1では、各コンデンサC01、C02への蓄電が行われていない初期状態においても、外部電源(例えば、電池等)を用いることなく、発電装置EHから各コンデンサC01、C02に蓄電することが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第3スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q0をnチャネルMOSFETにより構成しているので、pチャネルMOSFETにより構成する場合に比べて、オン抵抗を低減できるとともに、高速動作が可能となる。
制御回路72は、第3コンデンサC13の両端電圧が駆動電圧として与えられるように構成されており、第3コンデンサC13の両端電圧が制御回路72の最低動作電圧以上の電圧になると、第3スイッチング素子Q1をオンさせ、且つ、第4スイッチング素子Q0をオフさせる。電源回路75は、第4コンデンサC01と第5コンデンサC02との直列回路を備えているが、これに限らない。電源回路75は、例えば、第4コンデンサC01と第5コンデンサC02との直列回路を設けずに、第3ダイオードD01と第4ダイオードD02との直列回路を、第1コンデンサC11と第2コンデンサC12との直列回路に接続した構成としてもよい。
以下では、エネルギ変換装置1の基本的な回路動作に関して、第3スイッチング素子Q1がオン、第4スイッチング素子Q0がオフの場合について説明する。
発電装置EHで発生する交流電圧の極性が図1に矢印B1で示す向き(以下、この向きを「正極性」という。)の期間において、双方向スイッチS1がオンのときには、発電装置EH→インダクタL1→双方向スイッチS1→発電装置EHの経路で電流が流れてインダクタL1にエネルギが蓄積される。
また、発電装置EHで発生する交流電圧の極性が正極性の期間において、双方向スイッチS1がオフのときには、発電装置EH→インダクタL1→ダイオードD11→コンデンサC13→コンデンサC12→発電装置EHの経路で電流が流れ、インダクタL1に蓄積されていたエネルギが放出されコンデンサC13が充電される。
発電装置EHで発生する交流電圧の極性が図1に矢印B2で示す向き(以下、この向きを「負極性」という。)の期間において、双方向スイッチS1がオンのときには、発電装置EH→双方向スイッチS1→インダクタL1→発電装置EHの経路で電流が流れてインダクタL1にエネルギが蓄積される。
また、発電装置EHで発生する交流電圧の極性が負極性の期間において、双方向スイッチS1がオフのときには、発電装置EH→コンデンサC11→コンデンサC13→ダイオードD12→インダクタL1→発電装置EHの経路で電流が流れ、インダクタL1に蓄積されていたエネルギが放出されコンデンサC13が充電される。
要するに、エネルギ変換装置1では、発電装置EHで発生する交流電圧(以下、「発電装置EHの出力電圧」ともいう。)の電圧波形の半サイクルごとにコンデンサC13が充電される。したがって、エネルギ変換装置1の出力電圧Voは、発電装置EHの出力電圧のピーク値の略2倍になる。つまり、AC−DCコンバータ70は、昇圧回路として機能する。なお、AC−DCコンバータ70は、コンデンサC11、C12が、発電装置EHで発生する交流電圧の極性を判定する機能を有している。
エネルギ変換装置1は、発電装置EHで発生する交流電圧を上述のAC−DCコンバータ70により所定の直流電圧に変換するので、図19のようなダイオード整流器702を採用する場合に比べて、出力電圧Voの高出力化を図ることが可能となる。要するに、エネルギ変換装置1は、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
以下では、電磁誘導型の振動発電装置からなる発電装置EHについて図2〜7に基づいて説明する。
発電装置EHは、磁石2を備えた磁石ブロック3と、コイル4aを備えたコイルブロック4とを有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置されている。この発電装置EHは、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する。なお、発電装置EHは、図2(a)の上下方向が上記対向方向であり、図2(a)の左右方向を規定方向としてある。
発電装置EHは、磁石ブロック3を備えた可動部12を外部から作動させ可動部12を減衰振動させることが可能なものである。発電装置EHは、可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14とを接続している弾性体部15とを備えている。これにより、発電装置EHは、可動部12が上記規定方向に振動可能となっている。弾性体部15は、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の振動方向を上記規定方向に単方向化することが可能となる。
発電装置EHは、上述の可動部12と支持部14と各弾性体部15とを有する振動ブロック11を備えている。振動ブロック11は、可動部12の重心を原点とする直交座標を仮定し、上記規定方向に沿ってx軸の正方向を決め、振動ブロック11の平面視において上記規定方向に直交する方向に沿ってy軸の正方向を決め、可動部12の厚み方向に沿って上記規定方向に直交するz軸の正方向を決めれば、可動部12の振動方向をx軸の正負方向に単方向化することが可能となる。これにより、発電装置EHは、y軸の正負方向やz軸の正負方向への振動成分を抑制することが可能となる。
したがって、発電装置EHは、図2(b)でみれば、可動部12の振動方向が上記規定方向である左右方向に単方向化され、図2(b)の上下方向や可動部12の厚み方向(図2(b)の紙面に直交する方向)等への振動が抑制される。よって、発電装置EHは、不要な振動成分の発生を抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、発電装置EHは、振動ブロック11の厚み方向の一面側に配置される第1キャップ21と、振動ブロック11の厚み方向の他面側に配置される第2キャップ31とを備えている。発電装置EHは、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に、上述のコイルブロック4が保持されている。また、発電装置EHは、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置された第1スペーサ41と、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置された第2スペーサ42とを備えている。
発電装置EHの各構成要素については、以下に詳細に説明する。
振動ブロック11は、支持部14の平面視形状を枠状としてある。また、振動ブロック11は、支持部14の内側に可動部本体13が配置されている。この可動部本体13は、支持部14の内側面から離れて配置されている。また、振動ブロック11は、上記規定方向において可動部本体13の両側に弾性体部15が配置されている。また、振動ブロック11は、可動部本体13の平面視形状を枠状としてある。振動ブロック11は、可動部本体13の内側に磁石ブロック3が配置されている。磁石ブロック3は、可動部本体13に固定されている。
可動部本体13の内周形状は、矩形状である。磁石ブロック3の外周形状は、可動部本体13の内周形状よりも若干小さな矩形状としてある。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法としては、例えば、接着剤により固定する方法を採用することができる。この場合には、磁石ブロック3の外周面と可動部本体13の内側面との間に接着剤からなる接合部が介在することになる。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、これに限らず、例えば、磁石ブロック3と可動部本体13との間の隙間に別部材を圧入することで固定する方法等を採用することができる。また、磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、可動部本体13の外側面側から螺子により固定する方法を採用することもできる。
可動部本体13と磁石ブロック3とで構成される可動部12の平面視形状は、八角形状としてある。可動部12の平面視形状は、八角形状に限らず、例えば、矩形状の形状としてもよい。振動ブロック11では、可動部本体13の外周形状及び内周形状それぞれが大きさの異なる矩形状となっていてもよい。また、可動部12の平面視形状は、例えば、円形状や正多角形状としてもよい。
磁石ブロック3は、複数個(例えば、4個)の磁石2を備えており、これら複数個の磁石2が上記規定方向に並んで配置されている。つまり、磁石ブロック3は、複数個の磁石2がアレイ状に配置されている。磁石2は、永久磁石により構成することが好ましい。永久磁石の材料としては、例えば、ネオジム(NdFeB)、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ(Al−Ni−Co)、フェライト等を採用することができる。
磁石2は、短冊状に形成されている。また、磁石2は、厚み方向の一面側がN極、他面側がS極となるように着磁されている。磁石2を構成する永久磁石は、例えば、磁石材料を切削、研磨等で整形加工した後、パルス着磁法等によって着磁することにより、形成することができる。
磁石ブロック3は、上述の複数個の磁石2の各々の幅方向が上記規定方向に一致するように各磁石2が配置されている。また、磁石ブロック3は、この磁石ブロック3の厚み方向の両面側それぞれで、上記規定方向においてN極とS極とが交互に並ぶように、複数個の磁石2が配置されている。要するに、磁石ブロック3は、上記規定方向において隣り合う磁石2同士の磁化の向きを逆向きとしてある。なお、磁石ブロック3は、複数個の磁石2が1次元のアレイ状に配置されているが、これに限らず、例えば、2次元のアレイ状に配置された構成としてもよい。
振動ブロック11は、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とを、例えば、基板10から形成することができる。この基板10としては、磁力線に対して低減衰で且つ電気絶縁性を有する絶縁性基板が好ましく、例えば、高抵抗率のシリコン基板を用いることができる。高抵抗率のシリコン基板は、例えば、抵抗率が100Ωcm以上であることが好ましく、1000Ωcm以上であることがより好ましい。
基板10としてシリコン基板を用いた場合、振動ブロック11は、可動部本体13、支持部14及び各弾性体部15の材料がシリコンとなる。このような振動ブロック11は、例えば、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して製造することができる。この場合、振動ブロック11では、可動部本体13、支持部14及び各弾性体部15を一体に形成することができる。要するに、振動ブロック11は、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成とすることができる。これにより、発電装置EHの製造時には、振動ブロック11を形成する際に、可動部本体13、支持部14及び各弾性体部15のアセンブリ工程が不要となり、製造が容易になる。
また、各弾性体部15と可動部本体13及び支持部14とが接着用の樹脂からなる接続部で接続されている場合には、振動時に振動エネルギが接続部において熱エネルギとなって損なわれる。これに対して、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成では、各弾性体部15と可動部本体13及び支持部14とが低減衰材料であるシリコンにより一体に形成されているので、振動時のエネルギ損失を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上することが可能となる。なお、基板10の材料に関して、磁力線に対して影響を及ぼさないという点では、比透磁率が低いほうが好ましい。
基板10は、高抵抗率のシリコン基板に限らず、例えば、高抵抗率のSOI(Siliconon Insulator)基板等を用いることができる。また、振動ブロック11は、基板10の材料や抵抗率に応じて、適宜の絶縁膜を設けてもよい。
弾性体部15は、ばねであることが好ましい。これにより、発電装置EHは、弾性体部15の1個当たりの蓄積エネルギを大きくすることが可能となり、発電装置EHの小型化を図ることが可能となる。
弾性体部15は、上記規定方向における可動部12の両側の各々に、複数個(例えば、5個)ずつ並んで設けられていることが好ましい。これにより、発電装置EHは、可動部12の両側の各々に弾性体部15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。更に、発電装置EHは、個々の弾性体部15にかかる応力を低減することが可能となり、耐久性の向上を図ることが可能となる。可動部12の両側の弾性体部15の数は、特に5個に限定するものではない。
弾性体部15を構成するばねの材料は、半導体であるシリコンや金属等を採用することができるが、金属よりもシリコンであることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、弾性体部15を構成するばねの材料が金属である場合に比べて、弾性体部15での振動減衰に起因した運動エネルギの損失を低減することが可能となるから、エネルギ変換効率の向上を図れる。
弾性体部15の材料としては、シリコンに限らず、例えば、ステンレス(例えば、SUS304等)、鋼、銅、銅合金(真鍮、ベリリウム銅)、Ti合金、Al合金等を採用することができる。弾性体部15の材料は、対数減衰率の低い材料が好ましく、例えば、対数減衰率が0.04以下の材料が好ましい。
また、発電装置EHは、弾性体部15を構成するばねの材料がシリコンであれば、金属である場合に比べて、弾性体部15の耐久性を向上させることが可能となる。また、発電装置EHは、弾性体部15を構成するばねの材料が、シリコンであることにより、上述の基板10としてシリコン基板を採用し、MEMS等の製造技術を利用して各々が基板10の一部からなる各弾性体部15を形成することが可能となる。これにより、発電装置EHは、ばねの形状の弾性体部15において厚み寸法W1(図3参照)に対する幅寸法H1(図2(a)参照)の比で表されるアスペクト比を大きくすることが可能となる。MEMS等の製造技術を利用する場合には、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して基板10をバルクマイクロマシニングすることにより、ばね形状の弾性体部15の厚み寸法W1を高精度に制御することが可能となり、且つ、ばね形状の弾性体部15の幅寸法H1を基板10の厚みと同じ値とすることが可能となるから、アスペクト比の大きなばね形状の弾性体部15を寸法精度良く形成することが可能となる。なお、図2(a)、(b)に示した発電装置EHでは、弾性体部15の形状として、つづら折れ状のばねの形状を採用しており、ばね形状の弾性体部15の厚み寸法W1を0.4mm、幅寸法H1を1mmとしてある。この場合のアスペクト比は、2.5である。また、この一例の場合には、x軸方向の剛性が約2754N/m、y軸方向の剛性が約3267N/m、z軸方向の剛性が約3146N/mである。つまり、この一例の場合には、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。ただし、これらの数値例は、図3に示すように、つづら折れ状のばね形状の弾性体部15自身において、折り返し箇所を2箇所だけ増やし、また、隣り合う部位同士の間隔をW3、x軸方向における弾性体部15全体の長さをX11、y軸方向における弾性体部15全体の長さをY11と規定し、W3=0.12mm、X11=7mm、Y11=7mmとした場合の値である。なお、剛性の測定に関しては、例えば、支持部14を冶具で固定した後、微小引張試験機、あるいはフォースゲージとμメータとを組み合わせたものを用い、可動部12に対してx軸方向、y軸方向及びz軸方向それぞれの力を加えたときの変位を測定することで、ばね定数を算出することができる。
発電装置EHは、弾性体部15が上記規定方向における可動部12の両側の各々に、複数個ずつ並んで設けられている場合、各複数個ずつの弾性体部15の全ての材料をシリコンとすることができる。振動ブロック11は、各複数個ずつの弾性体部15のうち少なくとも1個ずつの材料がシリコンであればよく、他の弾性体部15の材料を金属としてもよい。
弾性体部15を構成するばねの形状は、例えば、つづら折れ状であることが好ましい。この場合、弾性体部15は、平面視形状において折り返し部分に角のないU字状に形成された形状のほうが、平面視形状において折り返し部分に角のあるU字状に形成された形状よりも好ましい。発電装置EHは、弾性体部15の折り返し部分に角のない形状を採用することにより、弾性体部15の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
また、つづら折れ状の弾性体部15としては、平面視において折り返し部分の厚み寸法を他の部位の厚み寸法よりも大きくした形状としてもよく、弾性体部15の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
また、つづら折れ状の弾性体部15としては、平面視において折り返し部分間の距離が徐々に短くなる形状としてもよい。
また、弾性体部15は、平面視において蛇行した形状であれば、つづら折れ状の形状に限らず、例えば、波形状(平面視で正弦波状)の形状でもよい。
また、弾性体部15を構成するばねの形状は、つづら折れ状や波形状等の蛇行した形状に限らず、他の形状でもよい。
可動部本体13の厚み寸法は、各弾性体部15の厚み寸法と同じに設定してあるが、これに限らず、可動部12の所望の質量等に基づいて各弾性体部15の厚みよりも大きくしてもよい。また、可動部本体13の厚み寸法は、各弾性体部15の厚み寸法よりも小さくしてもよい。この場合は、弾性体部15の上記対向方向の剛性を高くすることが可能となる。
ところで、発電装置EHは、弾性体部15を構成するばねの平面視の形状を、蛇行した形状とした場合、上記規定方向において可動部12と支持部14との間に生じるデッドスペースの面積をより小さくすることが好ましい。これにより、発電装置EHは、歪みエネルギとして蓄えられるエネルギ量を増加させることが可能となる。よって、発電装置EHは、歪みエネルギとして蓄えるエネルギ量が同じであれば、弾性体部15の小型化及び低背化を図ることが可能となる。金属等の機械加工では、弾性体部15の小型化に関し、弾性体部15の厚み寸法W1を200〜300μm程度、折り返した部位間の寸法W3を200〜300μm程度よりも小型化するのが難しい。これに対して、マイクロマシニング技術を利用して弾性体部15を形成するようにした場合には、弾性体部15のより一層の小型化を図ることが可能となり、デッドスペースの面積を小さくすることが可能となる。デッドスペースの面積を小さくする設計例としては、例えば、弾性体部15の厚み寸法W1を10μm程度とし、折り返した部位間の寸法W3を10μm程度とすればよく、マイクロマシニング技術を利用して弾性体部15を形成することで実現できる。
また、振動ブロック11は、弾性体部15が、側面視で波板状(コルゲート板状)の形状でもよい。
第1スペーサ41及び第2スペーサ42は、枠状に形成されている。発電装置EHは、第1スペーサ41の形状と第2スペーサ42の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、発電装置EHは、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
また、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々の材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂、セラミック、シリコン等を採用することができる。第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々の材料としてシリコンを採用した場合には、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々をシリコン基板から形成することができる。これにより、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々と振動ブロック11の支持部14との接合方法としては、例えば、表面活性化接合法や、共晶接合法や、樹脂接合法等を採用することができる。
第1キャップ21及び第2キャップ31の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
発電装置EHは、第1キャップ21の形状と第2キャップ31の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、発電装置EHは、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
第1キャップ21及び第2キャップ31の各々の材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂、セラミック、シリコン等を採用することができる。第1キャップ21及び第2キャップ31の各々の材料としてシリコンを採用した場合には、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々をシリコン基板から形成することができる。これにより、第1キャップ21及び第2キャップ31と、第1スペーサ41及び第2スペーサ42それぞれとの接合方法としては、例えば、表面活性化接合法や、共晶接合法や、樹脂接合法等を採用することができる。また、発電装置EHは、第1スペーサ41及び第2スペーサ42を設けずに、第1キャップ21及び第2キャップ31を振動ブロック11に固定した構成としてもよい。
発電装置EHは、第1キャップ21と第1スペーサ41と振動ブロック11と第2スペーサ42と第2キャップ31とを、複数個(例えば、4個)のねじ(図示せず)により固定するようにしてもよいし、接着剤により固定するようにしてもよいし、固定部材として、ねじと接着剤とを併用してもよい。また、発電装置EHは、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ42及び第2キャップ31それぞれからなる部材のうち、発電装置EHの厚み方向において隣り合う部材同士に、相互に嵌合可能な構造を設けて嵌合させることで固定するようにしてもよい。
図5に示した発電装置EHは、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ42及び第2キャップ31それぞれの四隅に、固定用のねじを挿通可能な貫通孔21a、41a、11a、42a及び31aをそれぞれ形成してある。各貫通孔21a、41a、11a、42a及び31aの平面視での開口形状は、円形状としてある。これらの開口形状は、円形状以外の形状でもよい。
また、振動ブロック11は、可動部本体13から平面視において上記規定方向に直交する方向に突出する2つの突部13bを一体に設けてある。各突部13bの各々は、平面視矩形状に形成されている。また、振動ブロック11は、枠状の支持部14の内側面に、各突部13bの各々を上記規定方向に変位可能とする2つの第1凹部(第1切欠部)14bが形成されている。そして、第1キャップ21及び第2キャップ31には、各第1凹部14bの各々の投影領域に、矩形状の貫通孔21b、31bがそれぞれ形成されている。また、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の内側面には、各第1凹部14bの各々の投影領域に、第2凹部(第2切欠部)41b、42bがそれぞれ形成されている。したがって、発電装置EHでは、外部から貫通孔21b、31b及び第2凹部41b、42bを通して、両突部13bに対して適宜の冶具により外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させることが可能となっている。これにより、発電装置EHでは、両突部13bを変位させた後に冶具を引き抜けば、可動部12が上記規定方向に振動することとなる。要するに、発電装置EHは、可動部12を変位させて作動させることが可能である。この場合の可動部12の振動は、減衰振動である。これにより、発電装置EHの出力電圧の波形は、例えば、図7に示すように時間の経過とともに減衰する波形となる。なお、冶具としては、例えば、二股のフォーク状の形状のものを採用することができる。
振動ブロック11は、図2(b)、図6(a)、(b)に示すように、支持部14に、上記規定方向への可動部12の変位量を制限するテーパ状のストッパ部14cを設けてある。一方、可動部12の外周面(可動部本体13の外側面)には、ストッパ部14cと略平行な傾斜面12cを設けてある。支持部14に設けられたストッパ部14cは、支持部14の内側面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜している。可動部12に設けられた傾斜面12cは、可動部12の外周面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜している。
発電装置EHでは、上述のように両突部13bに対して適宜の冶具により外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させる際に、傾斜面12cがストッパ部14cに接触することで可動部12の変位が制限される。これにより、発電装置EHは、可動部12を作動させる際に可動部12の変位量(可動部12の初期変位)を略一定値とすることが可能となる。また、発電装置EHでは、上記規定方向とは異なる方向への可動部12の変位を抑制することが可能となる。これらにより、発電装置EHでは、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となり、また、外力を与える際に弾性体部15に上記規定方向以外の方向への力が作用するのを抑制することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能となる。なお、図6(a)中の矢印は、可動部12を変位させる向きの一例を示している。発電装置EHは、図6(a)中の矢印とは逆向きへ変位させることも可能である。
コイルブロック4は、複数個(例えば、5個)のコイル4aを備えている。これら複数個のコイル4aは、上記規定方向に並んで配置され接着剤によりブロック化されている。要するに、コイルブロック4は、コイル4aがアレイ状に配置されたコイルアレイにより構成されている。また、磁石ブロック3は、磁石2がアレイ状に配置された磁石アレイにより構成されている。コイルブロック4のコイル4aの数は、磁石ブロック3の磁石2の数より1だけ多いほうが好ましい。要するに、磁石ブロック3の磁石2の数をm(mは自然数)とすれば、コイルブロック4のコイル4aの数は、m+1とすることが好ましい。また、コイルブロック4におけるコイル4aのピッチと、磁石ブロック3における磁石2のピッチとは同じであることが好ましい。また、コイルブロック4は、対向する磁石ブロック3において隣り合う磁石2同士の境界とコイル4aの中心線(口軸)とが同一平面上に揃うように各コイル4aが配置されていることが好ましい。これにより、発電装置EHは、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
コイル4aは、芯材4bに巻回されたコイル線材により構成されている。コイル線材としては、絶縁被覆付きの銅線を採用することができる。コイル線材は、巻線機により芯材4bに巻き付けて接着剤等により固定されている。芯材4bの材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂や、セラミック等の絶縁性材料を採用することが好ましい。銅線を被覆する絶縁膜の材料としては、例えば、ウレタン、ホルマール、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等を採用することができる。
芯材4bは、短冊状に形成されている。芯材4bは、厚み方向が上記規定方向に一致し、幅方向が振動ブロック11の厚み方向に一致し、長手方向が平面視において上記規定方向に直交する方向に一致するように配置されている。
コイルブロック4は、磁石ブロック3との対向面側が平坦化されるように、各コイル4aを各芯材4bの幅方向において磁石ブロック3側の一端部に巻回してある。第1キャップ21に保持されるコイルブロック4は、各芯材4bの幅方向の他端部を、第1キャップ21に形成された複数の位置決め用の貫通孔21cの各々に挿入し固定してある。第1キャップ21にコイルブロック4を組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第1キャップ21に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、コイルブロック4では、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
また、第2キャップ31に保持されるコイルブロック4は、各芯材4bの幅方向の他端部を、第2キャップ31に形成された複数の位置決め用の貫通孔31cの各々に挿入し固定してある。第2キャップ31にコイルブロック4を組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第2キャップ31に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、コイルブロック4では、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
コイルブロック4において隣り合うコイル4a同士は、第1の導電性接合材で接合され電気的に接続されている。第1の導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペースト等を採用することができる。ここで、隣り合うコイル4a同士は、それぞれ逆巻き方向となるように直列接続されている。また、第1キャップ21及び第2キャップ31には、コイルブロック4の両端のコイル4aそれぞれにおいて隣り合うコイル4aに接続されていない側の線端部が電気的に接続される電極(図示せず)が設けられている。線端部と電極とは、第2の導電性接合材で接合され電気的に接続されている。第2の導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペースト等を採用することができる。第2の導電性接合材としては、金属製のねじ等を用いてもよい。
発電装置EHは、各コイル4aの各々が芯材4bを備えている(つまり、各コイル4aの各々は、いわゆる有芯コイルである)が、芯材4bを備えていないもの(いわゆる空芯コイル)でもよい。芯材4bを備えない構成とする場合には、例えば、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に各コイル4aを各別に位置決めするリブを設ければよい。この場合には、例えばリブにコイル4aが巻装された状態で、リブとコイル4aとを接着剤等で接着すればよい。
また、各コイル4aの各々は、例えば、平面コイルにより構成してもよい。この場合には、例えば、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に平面コイルを形成すればよい。
平面コイルの材料としては、例えば、銅、金、銀等を採用することができる。また、平面コイルの材料としては、パーマロイ、コバルト基アモルファス合金、フェライト等を採用してもよい。平面コイルは、蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して形成することができる。
ところで、図14〜16の発電装置100は、永久磁石120と平面コイル114a及び114bとが支持体110の厚み方向において間隔を隔てて対向配置されている。また、発電装置100は、一対のコイルバネ130により、支持体110に対して永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢されている。しかしながら、このような発電装置100では、コイルバネ130の中間部が矢印Z1方向へ変位可能であると推考される。このため、発電装置100では、永久磁石120の厚み方向の振動に起因して上述の間隔が変動し、発電特性が不安定となったり、発電効率が低下する懸念がある。つまり、発電装置100のようなエネルギ変換装置では、エネルギ変換特性が不安定となったり、エネルギ変換効率が低下する懸念がある。また、発電装置100は、上述の間隔を狭くすると、永久磁石120が平面コイル114a及び114bに接触してしまう懸念がある。
また、上述の発電装置100は、プリント基板112の開口部112aの側面112bと永久磁石120とが接することで矢印Y1方向(矢印Y2方向)に対する永久磁石120の移動が規制されているものと推考される。しかしながら、このような場合には、永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)に振動する際に摺動抵抗が生じて発電効率が低下してしまうものと考えられる。
これに対し、本実施形態における発電装置EHは、磁石ブロック3と、コイルブロック4とを有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置されている。そして、発電装置EHは、磁石ブロック3を備えた可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14とを接続している弾性体部15とを有している。また、弾性体部15は、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。よって、発電装置EHは、可動部12の振動方向を、磁石ブロック3とコイルブロック4との対向方向に直交する上記規定方向に単方向化することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、発電装置EHは、上記規定方向における可動部12の両側それぞれに複数の弾性体部15が設けられている。これにより、発電装置EHは、可動部12の両側の各々に弾性体部15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。
また、発電装置EHは、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に、コイルブロック4が保持されている。これにより、発電装置EHは、第1キャップ21と第2キャップ31との一方のみにコイルブロック4が保持されている場合に比べて、エネルギ変換効率の向上を図れる。
また、発電装置EHは、第1キャップ21に保持されたコイルブロック4における複数個のコイル4aの直列回路と、第2キャップ31に保持されたコイルブロック4における複数個のコイル4aの直列回路とを直列接続することで、出力電圧を高めることも可能となる。
また、発電装置EHは、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置された枠状の第1スペーサ41を備えている。これにより、発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップ長を、第1スペーサ41の厚みで規定することが可能となる。したがって、発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、発電装置EHは、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置された枠状の第2スペーサ42を備えている。これにより、発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップ長を、第2スペーサ42の厚みで規定することが可能となる。したがって、発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
発電装置EHは、可動部12の上記規定方向への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。この場合、発電装置EHの開放電圧は、可動部12の振動に応じた交流電圧となる。ここで、発電装置EHは、上述のように両突部13bに冶具等により外力を与え後に冶具を引き抜けば、可動部12が減衰振動するので、この減衰振動に応じた交流電圧を発生する。
また、エネルギ変換装置1は、発電装置EHで発生する交流電圧をAC−DCコンバータ70により所定の直流電圧に変換するので、図19の電力マネジメント回路を採用する場合に比べて、損失を低減でき、出力電圧Voの高出力化を図ることが可能となる。
よって、本実施形態のエネルギ変換装置1においては、可動部12を変位させて作動させることが可能であり、且つ、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
制御回路72を駆動する電圧(制御回路72の動作電圧)は、電池等の外部電源から供給するようにしてもよい。この場合、エネルギ変換装置1は、上述の電源回路75、第3スイッチング素子Q0及び第4スイッチング素子Q1が不要となる。
なお、本実施形態における発電装置EHは、この発電装置EHの共振周波数と一致する環境振動(外部振動)を利用して発電させることもできる。環境振動としては、例えば、稼動中のFA(factory automation)機器で発生する振動、車両の走行によって発生する振動、人の歩行によって発生する振動等、種々の環境振動がある。発電装置EHで発生する交流電圧の周波数は、環境振動の周波数が発電装置EHの共振周波数と一致する場合、発電装置EHの共振周波数と同じになる。
(実施形態2)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1について図8〜13に基づいて説明する。なお、実施形態1のエネルギ変換装置1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
図8に示すエネルギ変換装置1の概略回路図では、発電装置EHを等価回路で記載してある。この等価回路では、発電装置EHを、交流電圧源Vsと、発電装置EHの抵抗成分により構成される抵抗Rsと、発電装置EHのインダクタンス成分により構成されるインダクタLsとの直列回路で表わしてある。発電装置EHの抵抗成分とは、コイルブロック4の各コイル4aの抵抗成分の合成抵抗に相当する抵抗成分である。発電装置EHのインダクタンス成分とは、コイルブロック4の各コイル4aのインダクタンス成分の合成インダクタンスに相当するインダクタンス成分である。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、AC−DCコンバータ70のインダクタL1が、発電装置EHのインダクタンス成分Lsにより構成されている。これにより、本実施形態のエネルギ変換装置1では、実施形態1のように発電装置EHとは別にインダクタL1を備えている場合に比べて、損失を低減することが可能であり、また、実装基板8等への実装面積の縮小化を図ることが可能となる。実装基板8は、発電装置EH、AC−DCコンバータ70の回路部品等を実装する回路基板である。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、図9(b)に示すように、可動部12を上記規定方向に沿って変位させるための入力機構5を備えている。入力機構5は、実装基板8に固定されている。また、本実施形態のエネルギ変換装置1は、可動部12に接続された第1磁性材料部7と、入力機構5に接続された第2磁性材料部6とを備え、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力により可動部12を変位可能である。
第1磁性材料部7は、第1磁石もしくは第1磁性体のいずれかにより構成することができる。また、第2磁性材料部6は、第2磁石もしくは第2磁性体のいずれかにより構成することができる。
振動ブロック11は、支持部14の平面視形状をC字状としてある。また、可動部12は、可動部本体13の外側面から上記規定方向に沿って突出する1つの突出部18を備えている。突出部18の先端面には、上述の第1磁性材料部7が接続されている。突出部18と第1磁性材料部7とは、接着剤により接続されている。突出部18の平面視形状は、上記規定方向を長手方向とする長方形状としてある。突出部18の短手方向の寸法は、支持部14の両端面間の寸法よりもやや小さな寸法に設定してある。第1磁性材料部7の平面視形状は、矩形状としてある。
第1磁性材料部7は、第1磁性体により構成してあるが、これに限らず、第1磁石により構成してもよい。第1磁性材料部7を第1磁性体により構成する場合の材料としては、例えば、鉄−コバルト合金、電磁軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ等を採用することができる。また、第1磁性材料部7を第1磁石により構成する場合の材料としては、例えば、ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ、フェライト等を採用することができる。
振動ブロック11は、可動部本体13と突出部18と支持部14と各弾性体部15とを、例えば、基板10から形成することができる。この場合、振動ブロック11では、可動部本体13、突出部18、支持部14及び各弾性体部15を一体に形成することができる。要するに、振動ブロック11は、可動部本体13と突出部18と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成とすることができる。これにより、発電装置EHの製造時には、振動ブロック11を形成する際に、可動部本体13、突出部18、支持部14及び各弾性体部15のアセンブリ工程が不要となり、製造が容易になる。可動部本体13と突出部18と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成では、各弾性体部15と可動部本体13、突出部18及び支持部14とが低減衰材料であるシリコンにより一体に形成されているので、振動時のエネルギ損失を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上することが可能となる。
振動ブロック11は、上記規定方向における可動部12の両側それぞれに、複数の弾性体部15が並んで設けられていることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の両側の各々に弾性体部15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。更に、エネルギ変換装置1は、個々の弾性体部15にかかる応力を低減することが可能となり、耐久性の向上を図ることが可能となる。可動部12の両側それぞれの弾性体部15の数は、特に限定するものではない。
第1スペーサ41及び第2スペーサ42は、平面視形状がC字状の形状である。発電装置EHは、第1スペーサ41の形状と第2スペーサ42の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
また、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
また、発電装置EHは、第1スペーサ41及び第2スペーサ42を設けずに、第1キャップ21及び第2キャップ31を振動ブロック11に固定した構成としてもよい。
以上説明した発電装置EHでは、磁石ブロック3と、コイルブロック4とを有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置されている。そして、発電装置EHは、磁石ブロック3を備えた可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14とを接続している弾性体部15とを有している。また、弾性体部15は、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。よって、発電装置EHは、可動部12の振動方向を、磁石ブロック3とコイルブロック4との対向方向に直交する上記規定方向に単方向化することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。また、発電装置EHは、上記規定方向における可動部12の両側それぞれに複数の弾性体部15が設けられている。これにより、発電装置EHは、可動部12の両側の各々に弾性体部15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。
発電装置EHは、可動部12の上記規定方向への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。発電装置EHの開放電圧は、可動部12の振動に応じた交流電圧となる。発電装置EHは、上述の入力機構5に外力を与えることで可動部12を上記規定方向に沿って変位させた後で、第2磁性材料部6が第1磁性材料部7から離れれば、可動部12が減衰振動するので、この減衰振動に応じた交流電圧を発生する。要するに、発電装置EHは、可動部12を変位させて作動させることが可能である。
エネルギ変換装置1は、発電装置EH等が実装される上述の実装基板8を備えている。実装基板8としては、例えば、プリント配線板等の回路基板を採用することができる。そして、入力機構5は、実装基板8に固定されている。これにより、エネルギ変換装置1は、発電装置EHと入力機構5との相対的な位置関係を規定することができる。
入力機構5は、実装基板8に固定される円柱状の回動軸51と、この回動軸51に回動自在に保持された回動部本体52と、回動部本体52から突出された操作部53と、回動部本体52から操作部53とは反対側に突出された突出部54とを備えている。操作部53は、例えば、エネルギ変換装置1の使用者等が指等で操作可能な大きさに形成されている。操作部53と回動部本体52と突出部54とは、例えば、樹脂により形成することができる。第2磁性材料部6は、突出部54の先端面に接続されている。突出部54と第2磁性材料部6とは接着剤により接続されている。第2磁性材料部6の平面視形状は、矩形状としてある。
第2磁性材料部6は、第2磁石により構成されているが、これに限らず、第2磁性体により構成してもよい。第2磁性材料部6を第2磁石により構成する場合の材料としては、例えば、ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ、フェライト等を採用することができる。また、第2磁性材料部6を第2磁性体により構成する場合の材料としては、例えば、鉄−コバルト合金、電磁軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ等を採用することができる。
第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向は、吸引する方向であるが、これに限らず、反発する方向でもよい。例えば、第1磁性材料部7を第1磁石により構成し、第2磁性材料部6を第2磁石により構成し、第1磁石と第2磁石との同極同士が対向するように第1磁石と第2磁石とを配置すれば、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向は、反発する方向となる。
入力機構5は、操作部53と突出部54と第2磁性材料部6とが一直線上に配置されており、操作部53と突出部54と第2磁性材料部6とを結ぶ直線が上記規定方向と略直交するように配置されている。
入力機構5は、例えば、図12に示すように、ねじりコイルばねからなる復帰ばね55を備えている。復帰ばね55は、回動部本体52内で回動軸51を囲むように配置されており、一端部55aが実装基板8に固定され、他端部55bが操作部53に固定されている。
図12に示した入力機構5は、初期位置にある操作部53に対して復帰ばね55のばね力に抗して外力を与えることにより、上記規定方向に沿って突出部54が突出部18から離れる向きへ変位する。そして、入力機構5は、操作部53へ与えられていた外力がなくなると、復帰ばね55のばね力によって、操作部53が初期位置に戻るようになっている。なお、入力機構5は、図12の構成に限定するものではなく、他の構成でもよい。
第1磁性材料部7が第1磁性体であり且つ第2磁性材料部6が第2磁性体である場合には、入力機構5が、第2磁性材料部6を磁化可能な磁石(以下、磁化用磁石と称する)を備えるようにすればよい。入力機構5は、磁化用磁石を第2磁性材料部6に接触させて第2磁性材料部6を磁化することにより第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間に磁力を発生させ、第2磁性材料部6から磁化用磁石を離すことにより第2磁性材料部6の磁気を消失させ第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間の磁力を消失させるようにすればよい。
振動ブロック11は、支持部14に、上記規定方向への可動部12の変位量を規定値に制限するストッパ部14c(図9(b)参照)を設けてある。ストッパ部14cは、支持部14の内側面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜したテーパ状である。これに対し、可動部12の外周面(可動部本体13の外側面)には、ストッパ部14cと略平行な傾斜面12c(図9(b)参照)を設けてある。可動部12に設けられた傾斜面12cは、可動部12の外周面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜している。エネルギ変換装置1では、上述の入力機構5に外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させる際に、傾斜面12cがストッパ部14cに接触することで可動部12の変位量が規定値に制限されるから、可動部12の変位量を略一定値とすることが可能となる。また、エネルギ変換装置1では、上記規定方向とは異なる方向への可動部12の変位を抑制することが可能となる。これらにより、エネルギ変換装置1では、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となり、また、外力を与える際に弾性体部15に上記規定方向以外の方向へ過大な力が作用するのを抑制することが可能となり信頼性の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1の動作の一例について図13に基づいて説明するが、図13は、第2磁性材料部6が第2磁石により構成され、第1磁性材料部7が第1磁性体により構成されている場合の動作例を説明するためのものである。
エネルギ変換装置1は、図13(a)に示すように操作部53が初期位置にある状態では、第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間に発生している磁力により、第2磁性材料部6に第1磁性材料部7が吸着されている。エネルギ変換装置1は、初期位置にある操作部53に対して、操作部53が発電装置EHに近づく向き(図13(a)中の矢印の向き)の外力が与えられると、図13(b)の矢印で示すように、操作部53及び突出部54が反時計回りに回動する。この際、エネルギ変換装置1は、可動部12が図13(b)の右側の弾性体部15の弾性力に抗して移動し、第1磁性材料部7が第2磁性材料部6に吸着された状態が維持される。なお、図13(b)において入力機構5に付した矢印は、入力機構5の回動方向を示している。
そして、エネルギ変換装置1は、操作部53が更に回動され弾性体部15のばね力が第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間の磁力よりも大きくなると、図13(c)に示すように第1磁性材料部7が第2磁性材料部6から離れ、可動部12が上記規定方向に沿って振動する。この振動は、減衰振動である。なお、図13(c)において、可動部12に付した矢印は、可動部12の振動方向を示し、入力機構5に付した矢印は、入力機構5の回動方向を示している。
その後、入力機構5へ外力を与えるのを止めると、入力機構5は、復帰ばね55のばね力によって初期位置に戻る。なお、図13(d)において入力機構5に付した矢印は、入力機構5の回動方向を示している。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、操作部53を初期位置から第1所定角(例えば、5°)だけ回動させたときに可動部12が上記規定値だけ変位してストッパ部14cに接触し、操作部53を初期位置から第2所定角(例えば、10°)だけ回動させたときに弾性体部15のばね力が第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間の磁力よりも大きくなるように、弾性体部15のばね力を設計してある。第1所定角及び第2所定角は、特に限定するものでないが、第2磁性材料部6が上記規定方向に沿った一直線上で変位するように設計することが好ましい。
ところで、特許文献2に記載された発電装置では、図18を参酌すれば分かるように、多葉カム1204がサスペンション1210に対して不要な方向にも力を与えてしまうため、エネルギ変換効率の向上が難しいと考えられる。
また、特許文献2に記載された発電装置では、多葉カム1204がサスペンション1210に対して不要な方向にも力を与えてしまうため、サスペンション1210に過大な負荷がかかり、サスペンション1210の構造破壊を引き起こしてしまうことが考えられる。
さらに、特許文献2に記載された発電装置では、多葉カム1204の各葉部の各々の先端部とフォロア1206の先端部とにそれぞれの他の部位に比べて大きな応力がかかるため、摩耗による構造劣化が起こり、発電性能が低下してしまうことが考えられる。
これに対して、本実施形態のエネルギ変換装置1は、可動部12を上記規定方向に沿って変位させるための入力機構5と、可動部12に接続された第1磁性材料部7と、入力機構5に接続された第2磁性材料部6とを備え、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力により、可動部12を変位可能である。これにより、エネルギ変換装置1は、入力機構5へ外力を適宜与えることで可動部12を変位させて作動させることが可能であり、且つ、可動部12へ上記規定方向とは異なる方向の力が作用するのを抑制することが可能となり、エネルギ変換効率(発電効率)及び信頼性の向上を図ることが可能となる。エネルギ変換装置1は、入力機構5と第2磁性材料部6と第1磁性材料部7とで、可動部12を変位させるアクチュエータを構成している。
エネルギ変換装置1は、第1磁性材料部7が、第1磁性体もしくは第1磁石のいずれかからなり、第2磁性材料部2が、第2磁性体もしくは第2磁石のいずれかからなるので、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力を適宜設定することが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向が、吸引する方向なので、磁力の方向が反発する方向である場合に比べて、可動部12を上記規定方向に沿って安定して変位させることが可能となる。
実施形態1のエネルギ変換装置1は、実施形態2のエネルギ変換装置1の回路構成を採用してもよい。
ところで、上述の各実施形態1、2では、可動部12が磁石ブロック3を備え、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々がコイルブロック4を備えているが、これらに限らず、可動部12がコイルブロック4を備え、第1キャップ21及び第2キャップ31の少なくとも一方が磁石ブロック3を備えた構成としてもよい。また、弾性体部15は、ゴムや樹脂等により形成してもよい。
1 エネルギ変換装置
3 磁石ブロック
4 コイルブロック
12 可動部
14 支持部
15 弾性体部
70 AC−DCコンバータ
71 両波倍電圧整流回路
72 制御回路
EH 発電装置
L1 インダクタ
Ls インダクタンス成分
M1 第1スイッチング素子
M2 第2スイッチング素子
S1 双方向スイッチ

Claims (5)

  1. 運動エネルギを電気エネルギに変換して交流電圧を発生する発電装置と、前記発電装置で発生する交流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するAC−DCコンバータと、を備え、前記AC−DCコンバータは、インダクタと双方向スイッチとの直列回路と、前記双方向スイッチの両端間に接続された両波倍電圧整流回路と、前記双方向スイッチを制御する制御回路と、を備え、前記双方向スイッチは、電圧駆動型の第1スイッチング素子と電圧駆動型の第2スイッチング素子とが直列接続されて構成されていることを特徴とするエネルギ変換装置。
  2. 前記発電装置は、電磁誘導型の発電装置であることを特徴とする請求項1記載のエネルギ変換装置。
  3. 前記発電装置は、磁石ブロックとコイルブロックとが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する電磁誘導型の振動発電装置であって、前記振動発電装置は、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとの一方を備えた可動部を外部から作動させ前記可動部を減衰振動させることが可能なものであり、前記可動部と、支持部と、前記可動部と前記支持部とを接続している弾性体部とを備え、前記弾性体部は、前記規定方向における剛性が前記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さく、前記規定方向における前記可動部の両側それぞれには、複数の前記弾性体部が並んで設けられていることを特徴とする請求項2記載のエネルギ変換装置。
  4. 前記弾性体部は、ばねであることを特徴とする請求項3記載のエネルギ変換装置。
  5. 前記AC−DCコンバータの前記インダクタは、前記発電装置のインダクタンス成分により構成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
JP2013037645A 2013-02-27 2013-02-27 エネルギ変換装置 Pending JP2014166105A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016175227A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 Nkkスイッチズ株式会社 小形スイッチ型発電装置
CN111684701A (zh) * 2018-02-07 2020-09-18 沃思电子埃索斯有限责任两合公司 获取电能的装置以及具有这种装置的能量发生器

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WO2016175227A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 Nkkスイッチズ株式会社 小形スイッチ型発電装置
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