JP2014165462A - 半導体チップの製造方法 - Google Patents

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裕之 米山
Isao Ichikawa
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Abstract

【課題】チップおよび接着フィルムの汚染を防止し、簡便な方法で接着フィルム付半導体チップを得ることができる半導体チップの製造方法を提供すること。
【解決手段】(a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、(b)接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、(e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程、(c)半導体ウエハの裏面を研削し、改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程、(d)表面保護シートをエキスパンドすることで接着フィルムをチップ毎に個片化し、回路面に接着フィルムを有するチップを得る工程、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体チップの製造方法に関し、さらに詳しくはレーザー光によりウエハ内部に改質領域層を形成してウエハを個片化(チップ化)するダイシング法と、フリップチップボンディングを採用した実装プロセスとを連続して行うことが可能であり、製造プロセスの簡易化と製品品質の向上に寄与しうる半導体チップの製造方法に関する。
近年、いわゆるフェースダウン(face down)方式と呼ばれる実装法を用いた半導体装置の製造が行われている。フェースダウン方式においては、回路面にバンプなどの電極を有する半導体チップ(以下、単に「チップ」ともいう。)が用いられ、該電極が基板と接合される。
半導体チップは半導体ウエハを個片化することで得られ、チップの回路面に設けられた電極と基板との接合には、ダイボンディング用接着フィルム(以下、単に「接着フィルム」と記載することがある。)が用いられる。
特許文献1(特開2008−98427号公報)には、ウエハの回路面にダイボンディング用接着フィルムを積層し、該接着フィルムを完全に切断し、かつウエハ表面からそのウエハ厚さよりも浅い切込み深さの溝を接着フィルムとウエハとの積層体に形成した後に、該接着フィルムに表面保護シートを貼付し、ウエハの裏面研削を行うことによりウエハを個片化する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1の方法を採用した場合においては、通常回転ブレードにより溝を形成するが、露出した接着フィルムとウエハとが切り込まれるため、切削水により接着フィルムが汚染されるという問題がある。接着フィルムが露出しないようにカバーとなるシートを設けることも考えられるが、かかるシートも溝の形成の際に同時に切断することになるため、切り込む際の支障となったり、チップと同形状に切断されたシートを除去しなければならなくなくなったりするため効率的でない。また、切削水が溝に侵入し、チップが汚染されることがある。
特開2008−98427号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、チップおよび接着フィルムの汚染を防止し、簡便な方法で接着フィルム付半導体チップを得ることができる半導体チップの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の要旨を含む。
〔1〕(a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
(b)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
(c)半導体ウエハの裏面を研削し、ウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程、
(d)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
(e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
前記(a)工程から(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、および(d)工程の順で行い、
前記(e)工程を(c)工程よりも前に行い、(c)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
半導体チップの製造方法。
〔2〕(a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
(b)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
(c)半導体ウエハの裏面を研削し、ウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程、
(f)分割された一群のチップの裏面に粘着シートを貼付する工程、
(g)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する一群のチップを得る工程、
(d)粘着シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
(e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
(a)工程、(b)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、
前記(e)工程を(c)工程よりも前に行い、(c)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
半導体チップの製造方法。
〔3〕(a’)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
(b’)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
(c’)半導体ウエハの裏面を研削する工程、
(d’)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
(e’)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
前記(a’)工程から(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、および(d’)工程の順で行い、
前記(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行い、(d’)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
半導体チップの製造方法。
〔4〕(a’)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
(b’)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
(c’)半導体ウエハの裏面を研削する工程、
(f’)半導体ウエハの裏面に粘着シートを貼付する工程、
(g’)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する半導体ウエハを得る工程、
(d’)粘着シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
(e’)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、
前記(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行い、(d’)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
半導体チップの製造方法。
本発明に係る第1の半導体チップの製造方法によれば、チップおよび接着フィルムの汚染を防止し、接着フィルム付半導体チップを効率的に得ることができる。つまり、レーザー光によりウエハ内部に改質領域を形成してウエハを個片化(チップ化)するのに先立ち、回路面に接着フィルムを積層しておき、ウエハ個片化後、所定条件のエキスパンド工程により接着フィルムを個片化して接着フィルム付半導体チップを製造することで、接着フィルムが露出した状態で切削水に曝されることがなくなるため、切削水に起因したチップや接着フィルムの汚染を防止でき、また、接着フィルム付半導体チップの製造効率が向上する。
また、本発明に係る第2の半導体チップの製造方法によれば、チップおよび接着フィルムの汚染を防止し、接着フィルム付半導体チップを効率的に得ることができる。つまり、レーザー光によりウエハ内部に改質領域を形成してウエハを個片化(チップ化)するのに先立ち、回路面に接着フィルムを積層しておき、所定条件のエキスパンド工程により接着フィルムを個片化して接着フィルム付半導体チップを製造することで、接着フィルムが露出した状態で切削水に曝されることがなくなるため、切削水に起因したチップや接着フィルムの汚染を防止でき、また、接着フィルム付半導体チップの製造効率が向上する。
また、本発明の半導体チップの製造方法によれば、回路面側をチップ搭載用基板や他のチップにマウントする実装技術において、レーザー光によりウエハ内部に改質領域層を形成してウエハを個片化(チップ化)する方法を取り込んだ連続プロセスが可能になる。また、高バンプチップの場合にも、接着フィルムの組成を適宜に選択することで、チップ搭載用基板や他のチップとの間での十分な密着性が得られるので、製品品質の向上が達成される。すなわち、本発明の半導体チップの製造方法によれば、レーザー光によりウエハ内部に改質領域層を形成してウエハを個片化(チップ化)するダイシング法と、フリップチップボンディングを採用した実装プロセスとを連続して行うことが可能であり、製造プロセスの簡易化と製品品質の向上に寄与しうる半導体チップの製造方法が提供される。
本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第1の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第2の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第2の半導体チップの製造方法の一工程を示す。 本発明に係る第2の半導体チップの製造方法の一工程を示す。
以下、本発明について、図面を参照しながら、その最良の形態も含めてさらに具体的に説明する。
本発明に係る第1の半導体チップの製造方法は、以下の(a)〜(e)工程を含む。
(a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程(図1参照)、
(b)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程(図2参照)、
(c)半導体ウエハの裏面を研削し、ウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程(図3参照)、
(d)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程(図6参照)、および
(e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
前記(a)工程から(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、および(d)工程の順で行い、
前記(e)工程を(c)工程よりも前に行い、(c)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、半導体チップの製造方法。
また、本発明に係る第1の半導体チップの製造方法は、(a)〜(e)工程の他に、以下の(f)、(g)工程を含んでもよい。本発明に係る第1の半導体チップの製造方法が、(f)、(g)工程を含む場合には、(a)工程、(b)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、(e)工程を(c)工程よりも前に行う。
(f)分割された一群のチップの裏面に粘着シートを貼付する工程(図4参照)。
(g)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する一群のチップを得る工程(図5参照)。
以下、各工程について説明する。
(a)工程
(a)工程では、ダイボンディング用接着フィルム3を、表面に回路が形成された半導体ウエハ1の回路面に貼付する(図1参照)。
ダイボンディング用接着フィルムは、本発明の半導体チップの製造方法において、ピックアップされたチップ回路面に配置され、回路面に対する封止樹脂としての機能を有し、チップの搭載時にはチップ搭載用基板との空間を充填および相互の固着に用いられる。
このような接着フィルムに用いられる樹脂としては、接着フィルムをウエハの回路面へ貼付する工程において、常温においてまたは加熱時に圧着力によりある程度の流動性を示して、回路面の凹凸によく追従し、かつ加熱により接着性を発現する樹脂が用いられる。かかる樹脂としては、例えば、Bステージの樹脂、粘接着剤あるいは熱可塑性樹脂が挙げられる。
接着フィルムに用いられるBステージの樹脂としては、たとえば半硬化のエポキシ樹脂からなる層が挙げられる。
接着フィルムに用いる粘接着剤は、常温または40〜90℃の領域で粘着性、流動性を示し、加熱により硬化して非流動性となるとともに被着体と強固に接着する接着剤をいう。粘接着剤としては、たとえば常温で感圧接着性を有するバインダー樹脂と熱硬化性樹脂との混合物が挙げられる。
常温で感圧接着性を有するバインダー樹脂としては、たとえばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルエーテル、ウレタン樹脂、ポリアミド等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、レゾルシノール樹脂等が用いられ、好ましくはエポキシ樹脂が挙げられる。また粘接着剤には、後述する表面保護シートとの剥離性を制御するため、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーなどのエネルギー線(紫外線等)硬化性樹脂を配合してもよい。エネルギー線硬化性樹脂を配合すると、エネルギー線照射前は表面保護シートが粘接着剤層とよく密着し、エネルギー線照射後は剥離しやすくなる。
上記のような各成分からなる粘接着剤は、常温での貼付が可能な上、常温においてまたは加熱時に圧着力により適度な流動性が発現し、またエネルギー線硬化性と加熱硬化性とを有するので、回路面の凹凸によく追従しボイドのない樹脂層を形成でき、裏面研削の際には表面保護シートに密着してウエハの固定に寄与し、マウントの際には チップとチップ搭載用基板とを接着する接着剤として使用することができる。そして熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、しかも 剪断強度と剥離強度とのバランスにも優れ、厳しい熱湿条件下においても充分な接着物性を保持しうる。
接着フィルムに用いる熱可塑性樹脂は、加熱により可塑化し接着性を発揮する樹脂である。このような熱可塑性樹脂としては、たとえばポリイミド樹脂のような化学的、物理的に耐熱性を有する樹脂が、半導体装置の信頼性が向上するので好ましい。
上記のような成分からなる接着フィルム3の厚さは、通常は3〜100μm、好ましくは3〜95μm、特に好ましくは5〜85μm程度である。なお、ウエハ表面にバンプ2が形成されている場合には、ボイドの発生なく回路面を覆い、かつバンプ2が接着フィルム3を貫通するため、バンプ2の平均高さ(HB)と、接着フィルム3の厚み(TA)との比(HB/TA)は、好ましくは1.0/0.3〜1.0/0.95、より好ましくは1.0/0.5〜1.0/0.9、さらに好ましくは1.0/0.6〜1.0/0.85、特に好ましくは1.0/0.7〜1.0/0.8の範囲にある。バンプ2の平均高さ(HB)は、チップ表面(バンプを除く回路面)からバンプ頂部までの高さであり、バンプが複数ある場合には、これらの算術平均による。
接着フィルム3の厚みに対して、バンプ高さが高すぎると、チップ表面(バンプを除く回路面)とチップ搭載用基板との間隔があき、ボイド発生の原因となる。一方、接着フィルムが厚すぎると、バンプが接着剤層を貫通しないため、導通不良の原因となる。
なお、接着フィルム3は、操作性が損なわれない限り単層で用いることができるが、支持フィルム4上に積層された接着シートとして用いることもできる。
支持フィルム4としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、フッ素樹脂フィルム等のフィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。さらにこれらのフィルムは、透明フィルム、着色フィルムあるいは不透明フィルムであってもよい。ただし、支持フィルムが硬すぎる場合には、バンプの頂部を押しつぶす恐れがあるため、適度な弾性を有するフィルムを用いることが特に好ましい。支持フィルム上の接着フィルムを、チップ(ウエハ)の回路面に転写するため、支持フィルムと接着フィルムとは剥離可能なように積層されている。このため、支持フィルムの接着フィルムに接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m 以下であることが望ましい。このような表面張力が低いフィルムは、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また支持フィルムの表面に、シリコーン樹脂やアルキッド樹脂などの剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
このような支持フィルムの厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。
この支持フィルム4は、次いで(b)工程を行う場合には、その前に接着フィルム3から剥離すればよい。
半導体ウエハ1としては、従来より用いられているシリコン半導体ウエハ、ガリウム・ヒ素半導体ウエハなどの半導体ウエハが挙げられるが、これらに限定されず、種々の半導体ウエハを用いることができる。ウエハ表面への回路の形成は、エッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む、様々な方法により行うことができる。ウエハの回路形成工程において、所定の回路が形成される。また回路面には、チップ搭載用基板との導通に用いられる導通用突起物(バンプ)2が形成されていることが望ましい。バンプ2の高さ、径は、半導体装置の設計に応じ様々だが、一般的には、高さは10〜100μm程度であり、径は20〜100μm程度である。このようなバンプ2は、金、銅、ハンダ等の金属から形成されることが多い。バンプ2の形状は特に限定はされないが、円柱状や球状の他、図1に示すような円柱の先端に半球が載置された形状等が挙げられる。
接着フィルム3をウエハ1の表面に貼付する方法は特に限定されず、テープマウンターなどを用いた汎用の手法により行われる。接着シートをウエハ1の表面に貼付する場合には、ウエハ1の表面に接着フィルム3を転写して、支持フィルム4は剥離される。また、接着フィルム3や支持フィルム4は、予め半導体ウエハ1と略同形状に切断されていてもよく、ウエハに該フィルムを貼付後、余分なフィルムをウエハ外周に沿って切断、除去してもよい。
(b)工程
(b)工程では、ダイボンディング用接着フィルム3と表面保護シート7とを積層する(図2参照)。
表面保護シート7は、後述する裏面研削工程((c)工程)において、ウエハ1を保持し、回路面を保護するために貼着される。
表面保護シート7としては、この種の用途に用いられている各種の粘着シート等が特に制限されることなく使用される。
なお、後述する(g)工程を行う場合には、接着フィルム3と表面保護シート7との界面において剥離が行われるので、接着フィルム3と表面保護シート7とは再剥離可能に積層される。
接着フィルム3が感圧接着性を有する場合には、表面保護シート7は粘着性を有する必要は必ずしもなく、樹脂フィルムであってもよい。このような樹脂フィルムとしては、たとえば、上記の支持フィルム4として例示したものの他に、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の樹脂フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。
接着フィルム3が感圧接着性を有しない場合には、表面保護シート7は、それ自体がタックを有する樹脂フィルムであってもよく、また樹脂フィルムの表面に再剥離性の粘着剤層を有する弱粘着シートであってもよい。
また、接着フィルム3がエネルギー線硬化性を有しない場合には、表面保護シート7として、エネルギー線硬化性粘着シートを用いることができる。エネルギー線硬化性粘着シートの粘着剤層は、紫外線などのエネルギー線によって硬化し、粘着力を消失する性質を有する。したがって、接着フィルム3面にエネルギー線硬化性粘着シートを貼付し、裏面研削工程を行った後、粘着剤層にエネルギー線を照射することで、粘着力が失われ、接着フィルム3と表面保護シート7との界面での剥離を容易に行えるようになる。また、エネルギー線硬化型の粘着剤を粘着剤層として設けた粘着シートの粘着剤層に予めエネルギー線を照射し、粘着性を低減させた粘着シートを用いてもよい。
後述する(f)工程および(g)工程を行う場合には、上記の表面保護シート7の形状は特に限定されず、ウエハ1の形状に略等しい形状(略同形状)あるいはウエハ1よりも一回り大きい形状であってもよい。この場合には(f)工程で貼付された粘着シートをエキスパンドして接着フィルム3を個片化することができる。
一方、(f)工程および(g)工程を行わない場合には、表面保護シート7の形状はウエハ1よりも一回り大きい形状であることが好ましい。この場合には、表面保護シート7をエキスパンドして接着フィルム3を個片化することができる。つまり、表面保護シート7がこのような形状である場合には、表面保護シート7の余剰部分をリングフレーム等の治具に貼付することが可能となる。そのため、表面保護シート7をエキスパンドすることが可能となる。
上記のような形状の表面保護シート7は、予めウエハ1と略同形状あるいはウエハ1よりも一回り大きい形状に切断してダイボンディング用接着フィルム3と積層してもよいし、ウエハ1にダイボンディング用接着フィルム3を介して表面保護シート7を貼付後、余分なシートをウエハ1の外周あるいはウエハ1よりも一回り大きい形状に沿って切断、除去してもよい。
また、表面保護シート7の厚さは、通常は20〜1000μmであり、好ましくは50〜250μmである。表面保護シート7が粘着剤層を有している場合は、上記の厚さのうちで粘着剤層の厚さは5〜500μm、好ましくは10〜100μmである。なお、接着フィルムと表面保護シートとを積層する方法は特に限定されず、(a)工程と同様にテープマウンターなどを用いた汎用の手法により行われる。
また、上記(a)工程の前に(b)工程を行う場合には、ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層して、積層シートを得、該積層シートのダイボンディング用接着フィルムを半導体ウエハの回路面に貼付する。
積層シートの製造方法は特に限定されず、支持フィルム上の接着フィルムを表面保護シートに転写してもよいし、接着フィルムを構成する混合物を表面保護シートに所定の膜厚になるように直接塗布して接着フィルムを形成してもよい。また、積層シートの接着フィルムを半導体ウエハの回路面に貼付する方法は特に限定されず、(a)工程と同様にテープマウンターなどを用いた汎用の手法により行われる。
(c)工程
(c)工程では、半導体ウエハ1の裏面を研削し、ウエハ1を回路毎に個片化して、分割された一群のチップ100を得る(図3参照)。なお、(c)工程の前には、後述する(e)工程が行われ、ウエハには、その表面近傍に、回路毎に区画する改質領域層が形成される。
ウエハ1の裏面研削は、グラインダー等を用いた方法により行われる。裏面研削により、ウエハ1の厚みが薄くなり、裏面研削の応力がウエハ1の表面近傍に形成された改質領域層に伝播することにより、改質領域層を起点としてウエハ1が各チップ10へと分割される。ウエハ1の裏面研削により分割された各チップ10の厚みは15〜400μm程度である。
(c)工程に続いて、次の(f)工程および(g)工程を行ってもよい。
(f)工程
(f)工程では、分割された一群のチップ100の裏面に粘着シート13を貼付する(図4参照)。粘着シート13は、基材12上に粘着剤層11を形成して得られる。
粘着剤層11は、従来より公知の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。また、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。
粘着剤層11は、後述するチップを製造する際に、その外周部においてリングフレーム5に貼付される(図4参照)。
リングフレームに貼付される部分(粘着シートの外周部)の粘着シートの粘着力(貼付した後、130℃で2時間加熱を経た後におけるSUS板への粘着力)は、好ましくは15N/25mm以下、より好ましくは10N/25mm以下、特に好ましくは5N/25mm以下である。粘着シートの外周部における粘着力を上記範囲とすることで、リングフレームへの貼付性に優れ、リングフレームへの糊残りを防止できる。
粘着剤層11の厚さは特に限定されないが、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは2〜80μm、特に好ましくは3〜50μmである。
基材12としては、特に限定はされないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、およびその水添加物または変性物等からなるフィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルム、共重合体フィルムも用いられる。上記の基材は1種単独でもよいし、さらにこれらを2種類以上組み合わせた複合フィルムであってもよい。
また、粘着剤層11を硬化するために照射するエネルギー線として紫外線を用いる場合には、紫外線に対して透過性を有する基材が好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には基材に光線透過性の必要はない。基材が着色されていると、粘着シートが被着体(一群のチップ100)に貼付されていることを作業者が視認できるため好ましい。被着体面の視認性が求められる場合、基材は透明であることが好ましい。
また、基材12の上面、すなわち粘着剤層11が設けられる側の基材表面には粘着剤層との密着性を向上させるために、コロナ処理を施したり、プライマー層を設けてもよい。また、粘着剤層とは反対面に各種の塗膜を塗工してもよい。本発明における粘着シート13は、上記基材12の片面に粘着剤層11を設けることで製造される。基材12の厚みは、好ましくは20〜200μm、より好ましくは25〜110μm、特に好ましくは50〜90μmの範囲にある。基材12の厚みが大きいと、基材12の曲げに対抗する力が大きくなり、ピックアップ時の剥離角度が大きくなりにくい。このため、ピックアップに要する力が増加し、ピックアップ性に劣る場合がある。基材12の厚みが小さい場合には、材料によっては製膜が困難となる場合がある。
上記基材の表面に粘着剤層を設ける方法は、粘着剤層を構成する粘着剤組成物を剥離シート上に所定の膜厚になるように塗布して粘着剤層を形成し、上記基材の表面に転写しても構わないし、上記基材の表面に粘着剤組成物を直接塗布して粘着剤層を形成しても構わない。剥離シートとしては、上述した支持フィルムと同じものを用いることができる。なお、粘着シート13を貼付する方法は特に限定されず、(a)工程と同様にテープマウンターなどを用いた汎用の手法により行われる。
(g)工程
(g)工程では、表面保護シート7を剥離し、ダイボンディング用接着フィルム3を有する一群のチップ100を得る(図5参照)。表面保護シート7を剥離する方法は特に限定されない。
(d)工程
(d)工程では、表面保護シート7または粘着シート13をエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルム3を、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルム3を有するチップ10を得る。図6は、粘着シート13をエキスパンドした図を示す。(c)工程に続いて、上記の(f)工程および(g)工程を行う場合には、その後の(d)工程において粘着シートをエキスパンドする。また、(c)工程に続いて(d)工程を行う場合には、(d)工程において表面保護シートをエキスパンドする。
エキスパンドの際にダイボンディング用接着フィルム3を好ましくは15℃以下、より好ましくは−10〜10℃に維持することで、エキスパンドにより発生する応力(エキスパンド力)がチップ間の接着フィルムに伝播しやすくなり、接着フィルムが変形し、接着フィルムをチップ毎に個片化することが容易となる。チップ10に密着している接着フィルムは、その変形がチップに拘束されるため延伸されないが、チップ間に位置する接着フィルムは変形が拘束されないため、延伸によりチップと略同形状に切断される。エキスパンドは、1〜300mm/秒の速度で行うことが好ましい。
(e)工程
(e)工程は(c)工程よりも前に行われ、(e)工程では、ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハの表面近傍に形成する。レーザー光はレーザー光源より照射される。レーザー光源は、波長および位相が揃った光を発生させる装置であり、レーザー光の種類としては、パルスレーザー光を発生するNd−YAGレーザー、Nd−YVOレーザー、Nd−YLFレーザー、チタンサファイアレーザーなど多光子吸収を起こすものを挙げることができる。レーザー光の波長は、800〜1100nmが好ましく、1064nmがさらに好ましい。
レーザー光はウエハ内部に照射され、回路毎に区画する切断予定ラインに沿ってウエハ内部に改質領域層が形成される。ひとつの切断予定ラインをレーザー光が走査する回数は1回であっても複数回であってもよい。好ましくは、レーザー光の照射位置と、回路間の切断予定ラインの位置をモニターし、レーザー光の位置合わせを行いながら、レーザー光の照射を行う。レーザー光の集光点をウエハの表面に近い部分に設定することで、表面近傍に改質領域層を形成することができる。
上記のような(a)〜(g)工程により、接着フィルム付半導体チップを得ることができる。
また、本発明に係る第2の半導体チップの製造方法は、以下の(a’)〜(e’)工程を含む。
(a’)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程(図1参照)、
(b’)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程(図2参照)、
(c’)半導体ウエハの裏面を研削する工程(図7参照)、
(d’)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程(図6参照)、および
(e’)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
前記(a’)工程から(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、および(d’)工程の順で行い、
前記(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行い、(d’)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、半導体チップの製造方法。
また、本発明に係る第2の半導体チップの製造方法は、(a’)〜(e’)工程の他に、以下の(f’)、(g’)工程を含んでもよい。本発明に係る第2の半導体チップの製造方法が、(f’)、(g’)工程を含む場合には、(a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行う。
(f’)半導体ウエハの裏面に粘着シートを貼付する工程(図8参照)。
(g’)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する半導体ウエハを得る工程(図9参照)。
以下、各工程について説明する。なお、(a’)工程および(b’)工程は、上述した第1の半導体チップ製造方法における(a)工程および(b)工程と同じであるため説明を省略する。
(c’)工程
(c’)工程では、半導体ウエハの裏面を研削する(図7参照)。ウエハ1の裏面研削は、グラインダー等を用いた方法により行われる。裏面研削により、ウエハ1の厚みが薄くなり、ウエハ1の厚みは15〜400μm程度となる。
上述した第1の半導体チップの製造方法と同様に、(c’)工程に続いて、次の(f’)工程および(g’)工程を行ってもよい。
(f’)工程
(f’)工程では、半導体ウエハ1の裏面に粘着シート13を貼付する(図8参照)。粘着シート13は、上述した(f)工程における粘着シート13と同様である。また、粘着シート13を貼付する方法は特に限定されず、(a)工程と同様にテープマウンターなどを用いた汎用の手法により行われる。
(g’)工程
(g’)工程では、表面保護シート7を剥離し、ダイボンディング用接着フィルム3を有する半導体ウエハ1を得る(図9参照)。表面保護シート7を剥離する方法は特に限定されない。
(d’)工程
(d’)工程では、表面保護シート7または粘着シート13をエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルム3を、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルム3を有するチップ10を得る(図6参照)。(c’)工程に続いて、上記の(f’)工程および(g’)工程を行う場合には、その後の(d’)工程において粘着シートをエキスパンドする。また、(c’)工程に続いて(d’)工程を行う場合には、(d’)工程において表面保護シートをエキスパンドする。なお、(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前には、後述する(e’)工程が行われ、ウエハには、回路毎に区画する改質領域層が形成される。
半導体ウエハ1が(f’)工程を行う時点で個片化されていないときは、表面保護シート7または粘着シート13をエキスパンドすることで、エキスパンドにより発生する応力(エキスパンド力)がウエハ内部の改質領域層に伝播し、ウエハ1およびダイボンディング用接着フィルム3は回路毎に個片化される。
また、(d’)工程に先立ち、半導体ウエハ1に衝撃を与え、改質領域をきっかけとして劈開させるなどの手段により半導体ウエハ1をチップに個片化しておいてもよい。この場合、表面保護シート7または粘着シート13のエキスパンドにより、ダイボンディング用接着フィルム3が回路毎に個片化される。
エキスパンド工程の際、ダイボンディング用接着フィルム3を好ましくは15℃以下、より好ましくは−10〜10℃に維持することで、エキスパンド力がチップ間の接着フィルムにも伝播しやすくなり、接着フィルムが変形し、接着フィルムをチップ毎に個片化することが容易となる。エキスパンドは、1〜300mm/秒の速度で行うことが好ましい。
(e’)工程
(e’)工程は(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行われ、(e’)工程では、ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する。(c’)工程において、ウエハは裏面研削され、ウエハの厚みは十分に薄くなっているため、(e’)工程においては、レーザー光の集光点をウエハの表面近傍に設定しなくともよい。レーザー光の集光点以外の条件は、(e)工程と同様であるため説明を省略する。
上記のような(a’)〜(g’)工程により、接着フィルム付半導体チップを得ることができる。
上述した本発明に係る第1、第2の半導体チップの製造方法により得られた接着フィルム付半導体チップは、次いで、ピックアップされる。接着フィルム付チップのピックアップは、表面保護シート7または粘着シート13から直接行ってもよく、また接着フィルム付チップを表面保護シート7または粘着シート13から他の粘着シートに転写した後に、該他の粘着シートから接着フィルム付チップをピックアップしてもよい。このような他の粘着シートとしては、適度な感圧接着性と再剥離性を有する粘着シートが好ましく、特に従来よりダイシングシートとして使用されている紫外線硬化型粘着シートが好ましく用いられる。
接着フィルム付チップのピックアップは、吸引コレットなどを用いた公知の手法により行うことができる。また、必要に応じ、突き上げピンで、粘着シート13または他の粘着シートの裏面側から接着フィルム付チップを突き上げてもよい。
ピックアップされた接着フィルム付チップは、そのまま、またはチップの反転工程を経て次工程に進んでもよいし、一度、転写テープ上や収納容器内に保管し、必要に応じて次工程に使用してもよい。
そして、接着フィルム付チップを接着フィルム3を介して、チップ搭載用基板の電極部等の所定の位置に載置する。具体的には、回路面側に接着フィルム3を有するチップをフェースダウン方式により、所定のチップ搭載用基板に載置する。バンプを有するチップにあっては、それらのバンプをチップ搭載用基板上の相対応する端子部に対面するように載置する。
その後、ダイボンドされた接着フィルム付チップを加熱し、チップをチップ搭載用基板に固着する。接着フィルム3は、上述したように加熱により接着性を発現するBステージの樹脂、粘接着剤あるいは熱可塑性樹脂等から形成されている。これらを所定条件で加熱することで、Bステージ樹脂であれば、樹脂の硬化により接着性が発現し、また粘接着剤であれば、これに含まれる熱硬化性樹脂の硬化により接着性が発現する。また、熱可塑性樹脂であれば、ヒートシールにより接着力が発現する。
このようにしてダイボンディング(フリップチップボンディング)した後、必要に応じ、樹脂封止などの通常の工程を経て半導体装置が得られる。
以上、本発明の半導体チップの製造方法について、図面に沿って説明したが、本発明は、上記構成の半導体チップの製造方法には限定されず、種々の構成を有する半導体チップの製造方法に適用できる。
1 :半導体ウエハ
2 :バンプ
3 :接着フィルム
4 :支持フィルム
5 :リングフレーム
7 :表面保護シート
10:半導体チップ
13:粘着シート

Claims (4)

  1. (a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
    (b)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
    (c)半導体ウエハの裏面を研削し、ウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程、
    (d)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
    (e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
    前記(a)工程から(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、および(d)工程の順で行い、
    前記(e)工程を(c)工程よりも前に行い、(c)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
    半導体チップの製造方法。
  2. (a)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
    (b)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
    (c)半導体ウエハの裏面を研削し、ウエハを回路毎に個片化して、分割された一群のチップを得る工程、
    (f)分割された一群のチップの裏面に粘着シートを貼付する工程、
    (g)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する一群のチップを得る工程、
    (d)粘着シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
    (e)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
    (a)工程、(b)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、または、(b)工程、(a)工程、(c)工程、(f)工程、(g)工程および(d)工程をこの順で行い、
    前記(e)工程を(c)工程よりも前に行い、(c)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
    半導体チップの製造方法。
  3. (a’)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
    (b’)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
    (c’)半導体ウエハの裏面を研削する工程、
    (d’)表面保護シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
    (e’)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
    前記(a’)工程から(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、および(d’)工程の順で行い、
    前記(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行い、(d’)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
    半導体チップの製造方法。
  4. (a’)ダイボンディング用接着フィルムを、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面に貼付する工程、
    (b’)ダイボンディング用接着フィルムと表面保護シートとを積層する工程、
    (c’)半導体ウエハの裏面を研削する工程、
    (f’)半導体ウエハの裏面に粘着シートを貼付する工程、
    (g’)表面保護シートを剥離し、ダイボンディング用接着フィルムを有する半導体ウエハを得る工程、
    (d’)粘着シートをエキスパンドすることで、ダイボンディング用接着フィルムを、チップ毎に個片化し、回路面にダイボンディング用接着フィルムを有するチップを得る工程、および
    (e’)ウエハ裏面側からレーザー光を入射し、回路毎に区画する改質領域層をウエハに形成する工程を含み、
    (a’)工程、(b’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、または、(b’)工程、(a’)工程、(c’)工程、(f’)工程、(g’)工程および(d’)工程をこの順で行い、
    前記(e’)工程を(c’)工程の後、かつ(d’)工程の前に行い、(d’)工程において改質領域層を起点としてウエハを回路毎に個片化する、
    半導体チップの製造方法。

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