JP2014164927A - 圧着端子および接続構造体 - Google Patents

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賢悟 水戸瀬
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Abstract

【課題】相手側端子との接続性を良好に確保しつつ、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制した圧着端子を提供する。
【解決手段】本発明の圧着端子は、電線の導体部分を圧着する圧着部と、トランジション部を介して配置され、相手側端子に接続される接点部分を有する嵌合部と、を有する圧着端子であって、圧着端子の基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成され、接点部分に、スズまたはスズ合金が設けられている。本発明の圧着端子は、管状の圧着部を有するか、あるいは、オープンバレルタイプの圧着部を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気導通を担う部品に関するものである。より詳しくは、本発明は、電線を接続する圧着端子および電線を圧着端子に接続した接続構造体に関するものである。
近年、自動車の燃費向上のために各構成部品の軽量化が求められている。そのため、自動車内のワイヤーハーネスなどに使用される電線の芯線を、銅もしくは銅合金より軽量の、アルミニウムもしくはアルミニウム合金に置き換えることが進められている。アルミニウムまたはアルミニウム合金電線(以下、単に「アルミ電線」という)の先端に接続される端子は、通常、金属材料のものが使用されるので、電線の終端接続部ではこれらの接続を適切に行うことが必要となる。
しかしながら、アルミ電線の主成分であるアルミニウムと、端子の主成分である銅と、では電位差が異なるため、アルミ電線と端子との接続部に水分等が付着すると、いずれかの金属の腐食が進んでしまう。接続部の腐食が進行すると、この接続部に割れや接触不良が生じることとなり、製品寿命が短くなるという課題がある。
この課題に対し、特許文献1、2では、アルミ電線の腐食を防止するために、端子をアルミ電線と同種材のアルミニウム合金とすることで、従来の銅端子の場合に生じる異種金属腐食を抑止している。しかし、端子の基材をアルミニウム合金とすると、軽荷重では相手側端子との接続性が悪いという問題がある。
特開2004−199934号公報 特開2003−338224号公報
それゆえ、本発明の目的は、上述した課題を解決し、相手側端子との接続性を良好に確保しつつ、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制した圧着端子を提供することにある。
(1)本発明の要旨は、以下のとおりである。
電線の導体部分を圧着する圧着部と、トランジション部を介して配置され、相手側端子に接続される接点部分を有する嵌合部と、を有する圧着端子であって、
前記圧着端子の基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成され、
前記接点部分に、スズまたはスズ合金が設けられている、
ことを特徴とする圧着端子。
(2)前記圧着端子がメス型の端子であって、
前記接点部分は、前記嵌合部の内部に、前記圧着部側に向かって折り曲げられて設けられた弾性接触片上と、前記嵌合部の内部に、前記弾性接触片に対向して設けられたビード上と、に存在する、
上記(1)に記載の圧着端子。
(3)前記圧着端子がオス型の端子であって、
前記接点部分は、前記嵌合部として突出したタブの表面上に存在する、
上記(1)に記載の圧着端子。
(4)スズまたはスズ合金が設けられた領域の境界は、前記接点部分から離して配置されている、
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の圧着端子。
(5)前記圧着部は、オープンバレルである、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧着端子。
(6)前記圧着部は、管状のクローズバレルである、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧着端子。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の圧着端子を、アルミ電線の導体部分に対して圧着してなる接続構造体。
本発明では、相手側端子に接続される接点部分に、スズまたはスズ合金を設けることにより、相手側端子との接続性を良好に確保しつつ、圧着端子の基材をアルミニウムまたはアルミニウム合金により構成することで、異種金属腐食に起因した、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る圧着端子および電線を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子および電線を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の溶接方法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の溶接方法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る圧着端子および電線を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る圧着端子を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の圧着端子を、その実施形態を例示して詳細に説明する。
図1〜図5に示す第1実施形態に係る圧着端子は、管状(クローズバレルタイプ)の圧着部を有し、図6および図7に示す第2実施形態に係る圧着端子は、オープンバレルタイプの圧着部を有する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る圧着端子100aおよびアルミ電線200の圧着前の斜視図を示し、図1(b)は、圧着端子100aおよびアルミ電線200の圧着後の斜視図を示し、図1(c)は、圧着端子100aの斜視断面図を示し、図1(d)は、相手側オス端子に接続されるメス型の圧着端子100aの断面図を示す。図2(a)は、圧着端子100aの成形前の連鎖状の状態での内面であり、二点鎖線はプレスにて打ち抜く際の外形ラインを示す。図2(b)は、同様に圧着端子100aの成形前の断面を示し、図2(c)は、圧着端子100aの成形前の外面を示す。
図1に示すメス型の圧着端子100aは、長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、嵌合部10と、所定の長さのトランジション部20aと、管状の圧着部30aと、を一体に構成している。なお、長手方向Xとは、アルミ電線200の長手方向と一致する方向である。
圧着端子100aの基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成されている。
なお、図示例では、圧着端子100aはメス型であるが、オス型とすることもできる。
アルミ電線200は、導体部分、すなわち、アルミニウム素線またはアルミニウム合金素線複数本を束ねて撚ったアルミニウム芯線またはアルミニウム合金芯線201を、絶縁被覆部202で被覆して構成している。
図1(b)に示すように、アルミ電線200を圧着端子100aの圧着部30aに挿入し、圧着部30aをアルミ電線200の導体部分に対して圧着すると、接続構造体となる。
嵌合部10は、略中空四角柱体で構成され、図1(d)に示すように、オス端子に備えられているタブ300が挿入される。嵌合部10の内部には、長手方向Xの後方に向かって折り曲げられ、挿入されるオス端子のタブ300に接触する弾性接触片11が設けられている。また、嵌合部10の内部の弾性接触片11と対向する面には、タブ300に接触するビード12が設けられている。このビード12は、嵌合部10の内側に向けて凸となる形状に形成されている。
タブ300は、嵌合部10の内側に挿入されると、ビード12と弾性接触片11との間に差し込まれる。このとき、タブ300は、弾性接触片11の弾性力によって、ビード12に対して押し当てられるように構成されている。これにより、タブ300をビード12および弾性接触片11に確実に接触させることができるので、メス型の圧着端子100aとオス端子とを電気的に確実に接続することができる。
なお、ビード12をバネ材から構成することもできる。
図2において斜線で示すように、プレスにて打ち抜き形成される圧着端子100aの嵌合部10の内面および弾性接触片11には、スズまたはスズ合金(以下、単に「スズ等」という)によるコーティングが施されている。それゆえ、相手側オス端子のタブ300と接するのは、弾性接触片11およびビード12に設けられたスズ等によるコーティングとなる。ここで、このコーティングは、相手側オス端子のタブ300と接触する部分に施されている必要がある。それゆえ、コーティングは、嵌合部10の内面全面に設けずに、ビード12の部分および弾性接触片11のタブ300と接触する接点部分のみに設けてもよい。しかしながら、スズ等が設けられた領域の境界(スズ等のコーティングとアルミニウムまたはアルミニウム合金により構成された基材との境界)は、相手側端子との接点部分から離して配置することが好ましく、嵌合部10の内部に設けないことがさらに好ましい。なぜなら、嵌合部10は外界から遮断されていないため、嵌合部10内に境界を設けると、その境界では外部からの浸水等により異種金属腐食が発生し、絶縁物である腐食性生物(酸化アルミ、水酸化アルミ、など)を生じ、生成物が振動等により端子接点部へ移動し、接点間に挟まってしまい、導電性が悪化するおそれがあるためである。
このように、相手側端子に接続される接点部分にスズ等のコーティングを設けることによって、メス型の圧着端子100aとオス端子との間の良好な電気的接触を保つことができる。
なお、スズ等の代わりに、あるいは、スズ等に加えて、銅、ニッケル、金、銀、パラジウム、あるいはこれらを複数層組合せたものを設けることもできる。
コーティングは、条の段階で嵌合部10の内面および弾性接触片11に、スズ等の接点特性に有効な貴な金属をめっきすることにより設けられる。あるいは、スズ等のめっきは、プレス打ち抜き後に、フープの状態で行ってもよい。
アルミニウムまたはアルミニウム合金の基材へのめっきは、脱脂、酸洗浄、ジンケート処理等を経て、ニッケルあるいは銅を電気めっきした後、スズを電気めっきする方法が好ましい。
トランジション部20aは、嵌合部10と圧着部30aとを連絡するために設けられている。
プレスで打ち抜いた後、対向するバレル片31aを互いに突き合わせ、あるいは、重ね合わせて接合し、圧着部30aを管状(筒状)に成形する。次に、この接合部をファイバーレーザにより溶接する。
図3および図4を参照して、圧着部30aの溶接に関して説明する。
図3では、対向するバレル片31aを互いに突き合わせ(当接させ)、バレル片31aの先端を外側に突出させる。図3(c)に示すように、バレル片31aの接合部32aにレーザ光Lを照射すると、図3(d)に示すように溶融部(溶接ビード)33aが形成される。ファイバーレーザをX方向に走査して、圧着部30aの全体を溶接する。
ここで、図3(d)に示すように溶融部33aが圧着部30aの内面に到達せず、圧着部30aの肉の途中で終了する条件にて溶接することもできるが、貫通溶接を用いる方が好ましい。
図4(a)〜(d)では、対向するバレル片31aを互いに重ね合わせて接合する。図4(c)に示すように、バレル片31a同士を重ね合わせた接合部32aにレーザ光Lを照射してX方向に走査すると、図4(d)に示すように溶融部33aが形成され、圧着部30aの全体を溶接する。この場合も、上述した場合と同様、溶融部33aが、重ね合わせたバレル片31aを貫通しない条件にて溶接することもできるが、貫通溶接を用いる方が好ましい。
図4(e)(f)に示すように、バレル片31a同士を単純突き合わせして、突き合わせ面に溶融部33aを形成することもできる。ただし、溶接部の強度を増強するためには、図3および図4(a)〜(d)で示した溶接方法が好ましい。
溶接した管状の圧着部30aに、アルミ電線200を挿入して圧着することにより接続構造体を完成する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る圧着端子100aの変形例である圧着端子100bを示す。圧着端子100bでは、圧着部30bの内面に、3本の溝状のセレーション34が設けてある。この場合、圧着端子100bにアルミニウム芯線201を圧着した際に、セレーション34にアルミニウム芯線201が食い込んで圧着性を高めることができる。
また、セレーション34の表面に、スズめっきが施されていてもよい。スズめっきにより、圧着端子100bにアルミニウム芯線201を圧着した際に、アルミニウム芯線201との電気抵抗を低下させ、導電性を向上することができる。
なお、セレーション34を設けない場合にも、スズめっきをストライプ状に配してもよい。
図6(a)は、本発明の第2実施形態に係る圧着端子100cおよびアルミ電線200の圧着前の斜視図を示し、図6(b)は、圧着端子100cおよびアルミ電線200の圧着後の斜視図を示し、図6(c)は、圧着端子100cの斜視断面図を示す。図7(a)は、圧着端子100cの成形前の連鎖状の状態での内面であり、二点鎖線はプレスにて打ち抜く際の外形ラインを示す。図7(b)は、同様に圧着端子100cの成形前の断面を示し、図7(c)は、圧着端子100cの成形前の外面を示す。
第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素には同様の参照符号を付してその説明を省略する。
図6に示すメス型の圧着端子100cは、長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、嵌合部10と、所定の長さの嵌合側トランジション部20cと、オープンバレルタイプの圧着部30cと、所定の長さのインシュレーション側トランジション部40cと、インシュレーションバレル部50cと、を一体に構成している。
弾性接触片11は、オス端子に備えられているタブ(図示せず)に接触する凸部13を有している。
オープンバレルタイプの圧着部30cは、アルミニウム芯線201を載置する底面と、この底面の左右両側から延出する一対のバレル片31cと、を有する。
図6および図7において斜線で示すように、嵌合部10の内面および弾性接触片11には、スズ等が設けられている。スズ等によるコーティングは、相手側端子と接触する部分に施されている必要があるため、コーティングの境界は図示例に限定されることはない。例えば、コーティングは、相手側端子と接触する部分のみ、凸部13およびビード12のみに設けることもできる。しかしながら、上述したとおり、スズ等のコーティングとアルミニウムまたはアルミニウム合金により構成された基材との境界は、相手側端子との接点から離して配置することが好ましいため、図示例の領域以上にスズ等のコーティングを設けることが好ましい。
アルミニウム芯線201を圧着部30cの底面上に載置し、アルミニウム芯線201を包囲するようにバレル片31cをカシメ付けることにより、アルミニウム芯線201を圧着端子100cに対して圧着固定する。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
実施例1〜4のサンプルを作製し、実施例1、2に対しては、塩水噴霧試験とその後の振動試験を実施し、実施例3、4に対しては、圧着端子の止水性を強制劣化させた後に、塩水噴霧試験とその後の振動試験を実施した。
(実施例1)
オープンバレルタイプのメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した。スズめっきは、嵌合部から嵌合側トランジション部の中央までおよび圧着部(ワイヤバレル部)のアルミ電線との接触部に設けた。すなわち、基材のアルミニウム合金とスズめっきとの境界は、嵌合部内には存在させなかった。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例1A、1Bとして2つのサンプルを用意した。
(実施例2)
実施例1と同様に、オープンバレルタイプのメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した。スズめっきは、相手側端子との接点部分および圧着部(ワイヤバレル部)のアルミ電線との接触部に設けた。すなわち、基材のアルミニウム合金とスズめっきとの境界は、嵌合部部内に存在させた。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例2A、2Bとして2つのサンプルを用意した。
実施例1A、2Aのサンプルに、JIS Z2371に定める塩水噴霧試験(35℃の5重量%食塩水を所定圧力で噴霧する)を100時間実施した。
その結果、実施例1Aのサンプルでは、メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方ともアルミニウム合金とスズめっきとの境界である、嵌合側トランジション部にて、実施例2Aのサンプルでは、メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方ともアルミニウム合金とスズめっきとの境界である、相手側端子との接点部分にて、アルミニウムが腐食して変色した。
また、実施例1A、2Aのサンプルの電気抵抗を測定した。
オス/メスコネクタの勘合状態で、オス端子圧着部に接続した電線端末と、メス端子圧着部に接続した電線端末と、の間の電圧降下を測定したところ、塩水噴霧試験前の初期抵抗との抵抗上昇値は、3.2mΩであった。次に、オス/メスコネクタを分離して、オス型圧着端子、メス型圧着端子それぞれを各コネクタから引き抜いて圧着部抵抗を測定した。その結果、実施例1A、2Aとも、圧着部の抵抗上昇は、オス型圧着端子およびメス型圧着端子ともに、1.5mΩであった。よって、接点部の抵抗上昇値を差分の0.2mΩと見積もった。なお、圧着部から端末までの電線の抵抗は、腐食試験前後において変化していないことを確認した。
実施例1B、2Bのサンプルに、上述した実施例1A、2Aと同様の塩水噴霧試験を実施した後、JIS D1601の(4)掃引振動耐久試験に定める振動試験を実施した。実施例1B、2Bのサンプルの電気抵抗を、上述した方法と同様に測定した。
その結果、実施例1Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに0.3mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.1mΩ上昇した。実施例2Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに14mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.1mΩ上昇した。
実施例1、2の結果より、スズめっきの境界を相手側端子との接点から離して配置することがより好ましいことが分かった。これは、アルミニウムとスズとの間の腐食等が発生しても、接点から離れていれば、腐食の影響が小さく抑えられるからである。
(実施例3)
管状の圧着部を有するメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した。スズめっきは、嵌合部に設けた。すなわち、基材のアルミニウム合金とスズめっきとの境界は、接点部分の近傍には存在させなかった。
図3に示すように、対向するバレル片を互いに突き合わせ、その先端を外側に折り曲げて接合した。接合部にレーザ光(出力400W、スキャン速度150mm/秒)を照射した。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例3A、3Bとして2つのサンプルを用意した。
(実施例4)
実施例3と同様に、管状の圧着部を有するメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:6022アルミニウム合金、質別T8、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した。スズめっきは、相手側端子との接点部分のみに設けた。すなわち、基材のアルミニウム合金とスズめっきとの境界は、接点部分の近傍に存在させた。
図3に示すように、対向するバレル片を互いに突き合わせ、その先端を外側に折り曲げて接合した。接合部にレーザ光(出力400W、スキャン速度150mm/秒)を照射した。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例4A、4Bとして2つのサンプルを用意した。
実施例3A、4Aのサンプルに、インシュレーションバレル部の止水性を強制劣化させるために、120℃で200時間放置した後、インシュレーションバレル部の端部のアルミ電線を、手でU字に屈曲する操作を100回行った。その後、実施例1、2と同様の塩水噴霧試験を100時間実施した。実施例3A、4Aのサンプルの電気抵抗を、上述した方法と同様に測定した。
その結果、実施例3A、4Aのサンプルでは、メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、圧着部の電気抵抗は0.1mΩ上昇した。また、圧着部の一部をルータで削ってバレル片を外して観察したところ、内面のアルミニウム蒸着膜およびアルミ導体の一部が白色に変色していたが、大きな欠損はなかった。
実施例3B、4Bのサンプルに、上述した実施例3A、4Aと同様の耐久負荷をかけ、塩水噴霧試験を実施した。次に、実施例3B、4Bのサンプルに、JIS D1601の(4)掃引振動耐久試験に定める振動試験を実施した。実施例3B、4Bのサンプルの電気抵抗を、上述した方法と同様に測定した。
その結果、実施例3Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに0.2mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.2mΩ上昇した。実施例4Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに20mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.1mΩ上昇した。
実施例3、4の結果より、スズめっきの境界を相手側端子との接点から離して配置することがより好ましいことが分かった。これは、アルミニウムとスズとの間の腐食等が発生しても、接点から離れていれば、腐食の影響が小さく抑えられるからである。
10 嵌合部
11 弾性接触片
12 ビード
13 凸部
20a トランジション部
20b トランジション部
20c 嵌合側トランジション部
30a 圧着部
30b 圧着部
30c 圧着部
31a バレル片
31c バレル片
32a 接合部
33a 溶融部(溶接ビード)
34 セレーション
40c インシュレーション側トランジション部
50c インシュレーションバレル部
100a 端子
100b 端子
100c 端子
200 アルミ電線
201 アルミニウム芯線
202 絶縁被覆部

Claims (7)

  1. 電線の導体部分を圧着する圧着部と、トランジション部を介して配置され、相手側端子に接続される接点部分を有する嵌合部と、を有する圧着端子であって、
    前記圧着端子の基材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成され、
    前記接点部分に、スズまたはスズ合金が設けられている、
    ことを特徴とする圧着端子。
  2. 前記圧着端子がメス型の端子であって、
    前記接点部分は、前記嵌合部の内部に、前記圧着部側に向かって折り曲げられて設けられた弾性接触片上と、前記嵌合部の内部に、前記弾性接触片に対向して設けられたビード上と、に存在する、
    請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記圧着端子がオス型の端子であって、
    前記接点部分は、前記嵌合部として突出したタブの表面上に存在する、
    請求項1に記載の圧着端子。
  4. スズまたはスズ合金が設けられた領域の境界は、前記接点部分から離して配置されている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の圧着端子。
  5. 前記圧着部は、オープンバレルである、
    請求項1〜4のいずれかに記載の圧着端子。
  6. 前記圧着部は、管状のクローズバレルである、
    請求項1〜4のいずれかに記載の圧着端子。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の圧着端子を、アルミ電線の導体部分に対して圧着してなる接続構造体。
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