JP2014163758A - 蛍光色素化合物を含むセルロース微粒子 - Google Patents

蛍光色素化合物を含むセルロース微粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】発色性が高く、粒子の分散安定性が良い蛍光セルロース微粒子の提供。該微粒子を使用した診断薬及びイムノクロマトキットの提供。
【解決手段】蛍光色素化合物を含有率0.01%以上95%以下で含み、平均粒径が9nm以上700nm以下であり、CV値が30%以下であり、かつ、長径/短径が10未満であることを特徴とする蛍光セルロ−ス微粒子、並びに該微粒子を含む診断薬及びイムノクロマトキット。
【選択図】なし

Description

本発明は、蛍光色素化合物を含むセルロース微粒子とその分散体、及びそれを用いた診断薬に関する。
従来、抗原−抗体による特異的反応を利用して特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出する免疫測定法の一つとして、試料中の被検出物質を、微粒子に担持した抗体又は抗原と免疫反応により特異的に結合させ、該結合によって生じる微粒子の凝集状態を測定する凝集法が、簡便な測定法であり特に目視判定が可能である点から、一般に用いられている。また、他の免疫測定法として、放射免疫測定法、酵素免疫測定法、免疫蛍光測定法なども広く用いられている。また、被検出物質に免疫学的に結合する物質を用い、免疫反応とクロマトグラフィーの原理を組み合わせて、被検出物質を目視判定で検出する方法は、免疫クロマトグラフ法又はイムノクロマトグラフ法と呼ばれ、近年、広く用いられてきている。
イムノクロマトグラフ法とは、被検出物質である抗原(又は抗体)に対する抗体(又は抗原)をクロマトグラフ媒体に固定化して、クロマトグラフ媒体上に反応部位を作製したものを固定相とし、上記被検出物質と結合可能な抗体(又は抗原)を担持した検出用微粒子と、上記被検出物を含む試料とを接触させつつ〔この接触により抗体感作(又は抗原感作)検出用微粒子上の該抗体(又は該抗原)と、試料中の抗原(又は抗体)とが反応して、検出用微粒子−感作に用いられた抗体(又は抗原)−試料中の抗原(又は抗体)とからなる複合体が生成する〕、上記クロマトグラフ媒体上を移動させることにより、前記試料を前記反応部位に接触させる測定法である。これにより、前記反応部位において、前記複合体が、前記固定化抗体(又は固定化抗原)に結合されて、検出用微粒子が捕捉されるので、この検出用微粒子の捕捉の有無を目視判定することにより試料中の被検出物質の存在を判定することができる。この原理を利用した診断薬キットを、イムノクロマトキットという。
上記のイムノクロマトキットや凝集法において、検出用微粒子として、目視判定を容易にするために、有色の微粒子がしばしば利用されている。このような検出用微粒子としては、その粒径や調製条件によって自然呈色するコロイド状金属微粒子や、合成高分子よりなるラテックス微粒子を着色した微粒子や、着色剤とともにモノマーを重合する方法で得られる着色ラテックス微粒子などが知られている。また、以下の特許文献1において、本発明者らは、セルロース微粒子を原料とした発色性の高い着色微粒子を報告している。しかしながら、これらの微粒子は、退色しやすい、発色性の限界などの問題があり、更なる性能の向上が望まれている。そこで、近年、新たな検出用微粒子として、蛍光ナノ微粒子が注目を集めている。
蛍光ナノ微粒子を用いた生体分子の検出、定量等に利用する蛍光試薬は発色性が高く、高感度試薬として用いられている。例えば、以下の特許文献2には、スチレンとアクリル酸を重合させることで得られるラテックス微粒子に、蛍光色素化合物を導入した蛍光ラテックス微粒子が開示されている。
また、以下の特許文献3には、蛍光色素化合物とシランカップリング剤、シラン化合物を合成することで、蛍光色素化合物を含む蛍光シリカ微粒子が得られることが記載されている。
しかしながら、これらの蛍光ナノ微粒子は、蛍光色素化合物の導入量が少ないため、イムノクロマトキットで満足される発色性が得られておらず、また、粒子の保存中に粒子同士の凝集が起こってしまい、イムノクロマトキットで展開させたときに目詰まりや擬陽性を発生させてしまうといった問題点があった。
WO2011/062157A1 特開2011−59003号公報 特開2011−252819号公報 特開平10−206428号公報
上記の従来技術の問題点に鑑み、本願発明が解決しようとする課題は、発色性が高く、粒子の分散安定性が良い蛍光セルロース微粒子を提供することである。また、これを診断薬、特に、ラテラルフローに適用することにより、イムノクロマトキットの高感度化を達成することである。
本発明者は、前記課題を達成すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、特定の形状及び粒径範囲のセルロース微粒子が、特定範囲の含有量で蛍光色素化合物を含有する場合に、該微粒子の分散安定性が向上し、更にイムノクロマトキットの高感度化が達成されることを見出し、かかる知見に基づき、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]蛍光色素化合物を含有率0.01%以上95%以下で含み、平均粒径が9nm以上700nm以下であり、CV値が30%以下であり、かつ、長径/短径の平均値が10未満であることを特徴とする蛍光セルロース微粒子。
[2]セルロース以外の成分が化学結合又は物理吸着を介して担持されている、前記[1]に記載の蛍光セルロ−ス微粒子。
[3]前記セルロース以外の成分が、他の成分と特異的に相互作用する物質である、前記[2]に記載の蛍光セルロース微粒子。
[4]前記セルロース以外の成分が生体材料である、前記[2]又は[3]に記載の蛍光セルロ−ス微粒子。
[5]前記生体材料が、抗原又は抗体である、前記[4]に記載の蛍光セルロース微粒子。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の蛍光セルロース微粒子を含む診断薬。
[7]前記セルロース以外の成分が検査対象物質と特異的に相互作用する物質である、前記[2]〜[4]のいずれかに記載の蛍光セルロース微粒子を含む、前記[6]に記載の診断薬。
[8]免疫診断用の前記[6]又は[7]に記載の診断薬。
[9]前記[6]〜[8]のいずれかに記載の診断薬と検体とを混合し、該検体中の検査対象物質を検出するステップを含む、インビトロ検体検出方法。
[10]前記[6]〜[8]のいずれかに記載の診断薬を含む、イムノクロマト法による検出用のイムノクロマトキット。
[11]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の蛍光セルロース微粒子が液体に分散している分散液。
[12]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の蛍光セルロース微粒子が固体表面に固定されているか又は固体中に分散されている成型体。
本発明の蛍光セルロース微粒子は、保存状態での粒子の分散安定性が良く、かかる蛍光セルロース微粒子をイムノクロマトキットに使用すると、高感度化が達成できる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の蛍光セルロース微粒子は、蛍光色素化合物を含む。「含む」態様としては、物理的な包含や吸着、化学的な結合のいずれでも構わない。例えば、セルロースを、良溶媒に溶解し、凝固液と混合して微粒子を製造する際、凝固液に蛍光色素化合物を分散させておくと、物理的に蛍光色素化合物を含んだセルロース微粒子を製造することができる。一方、化学的に結合させる場合には、セルロースを微粒子状に成形した後に、セルロースの水酸基又はその一部を反応させて、蛍光色素化合物と共有結合させる方法や、予め蛍光色素化合物で結合させたセルロースを微粒子状に成形する等、任意の方法で作製することができる。安定性の観点から、セルロース微粒子と蛍光色素化合物が化学結合する方法が好ましい。
蛍光色素化合物の種類は特に限定されるものではないが、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基、エステル基、カルボキシル基、マレイミド基、イソシアナ−ト基、イソチオシアナート基、シアノ基、ハロゲン基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基等の活性置換基を有するフルオレセイン類、ローダミン類、クマリン類、シアニン類の蛍光を発する化合物が挙げられる。蛍光色素化合物としては、具体的には、フルオレン、フルオレン−9−酢酸、フルオレン−2カルボキシアルデヒド、9−フルオレン−1−カルボン酸、9−フルオレン−4−カルボン酸、9−フルオレンオキシム、炭酸9−フルオレメチルスクシンイミジル、9−フルオレトリフェニルホスホニウムブロミド、5−アミノフルオレセイン、ジソジウム8−アミノ−1,3,6−ナフタレントリスルホネ−ト水和物、スルホロ−ダミンB、エチジウムブロミド、6−アミノフルオレセイン、ロ−ダミンB、ロ−ダミン6G、8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸アンモニウム、8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸マグネシウム、2,3−ナフタレンジアルデヒド、カルセインナトリウム、カルセイン、クマリン102、クマリン314、クマリン343、AMCA、5−カルボキシフルオレセイン水和物、6−カルボキシフルオレセイン水和物、フルオレセインクロリド、2’,7’−ジクロロフルオレセイン、2’,7’−ジクロロフルオレセインナトリウム、2,3−ジアミノナフタレン、ジミジウムブロミド、2,3−ジフェニルマレK、フルオレセイン、ウラニン、フルオレセインジアセタート、クマリン−3−カルボン酸、7−ヒドロキシクマリン−3−カルボン酸、4−ジメチルアミノアゾベンゼン−4'−カルボン酸、7−メトキシクマリン−3−カルボン酸、ピナシアノールクロリド、ピナシアノールヨージド、ピラニン、N−(1−ピレニル)マレイミド、ローダミン6G、ローダミンB、スルホンフルオレセイン、7−メトキシクマリン−3−カルボン酸N−スクシンイミジル、テトラブロモフルオレセインカリウム、アシッドレッド87、2',4',5',7'−テトラブロモ−3,4,5,6−テトラクロロフルオレセイン、9H−フルオレン−2−イルイソシアナート、フルオレセイン5−イソチオシアナート、アシッドレッド92、3,4,5,6−テトラクロロフルオレセイン、テトラヨードフルオレセイン、エリスロシンB、5−(6−)カルボキシテトラメチルローダミン−NHSエステル、DYLIGHT−405−NHSエステル、DY550−NHSエステル、DY630−NHSエステル、DY−631、DY−633、DY−635、DY−636、DY−650、DY−651ーNHSエステル、DY−777ーNHSエステル(以上、Dy〜は、Dyomics社製)BODYIPY650/665、ROX、TAMRA、CFSE、Cyto350、Cyto405、Cyto415、Cyto488、Cyto500LSS、Cyto505、Cyto510SS、Cyto514LSS、Cyto520LSS、Cyto532、Cyto546S、Cyto555、Cyto590、Cyto610、Cyto610、Cyto633、Cyto647、Cyto670、Cyto680、Cyto700、Cyto750、Cyto770、Cyto780、Cyto800(以上、Cyto〜は、Cytodaiagnostics社製)が挙げられる。これら蛍光色素化合物の蛍光波長としては、検出時に水や蛋白質の波長と重ならない400nm以上の範囲が好ましい。波長の上限は特に無く、波長としては高ければ高いほど好ましい。より好ましくは500nm以上の範囲の蛍光色素化合物である。
蛍光セルロ−ス微粒子と蛍光色素化合物との間の化学結合としては、セルロースの水酸基を蛍光色素化合物と直接連結させる方法や、スペーサーとして何らかの化合物を介して連結させる方法が挙げられる。蛍光色素化合物を多量に含有させる場合、直接連結させるだけでは限界があるが、スペーサーを介することで、多量の導入が可能になる。スペーサーを用いて連結させる場合、スペーサーの種類は特に限定されるものではないが、例えば、エピクロルヒドリン、2−クロロエタンアミン、11−クロロウンデカンチオール、ホルマリン、シランカップリング剤、エポキシ変性シリコーン系架橋剤、グリオキザール系レジン等の水酸基と反応する部分を2つ以上持つ化合物が挙げられる。また、本発明の蛍光セルロース微粒子は、着色されているものでも構わない。
本発明の蛍光セルロース微粒子の、蛍光色素化合物の含有量は0.01%以上95%以下である。0.01%未満であると、イムノクロマトキットの検出用微粒子として十分な発色性が得られない。他方、95%を超えると、粒子同士の凝集が起こってしまい、イムノクロマトキットで展開させると目詰まりを起こして使用ができなくなる。従来の蛍光ナノ粒子は、蛍光色素化合物を0.001%以上0.01%未満の範囲で含んでいるものが多いが、この範囲では、イムノクロマトキットとして、十分な感度は発現しない。本発明の蛍光セルロ−ス微粒子は、蛍光色素化合物の含有量が0.01%以上0.03%の辺りから、イムノクロマトキットの好適な高感度を達成できる。好ましい下限値は、0.04%以上、より好ましくは0.05%である。また、好ましい上限値は、90%で、より好ましくは85%である。
本発明における蛍光セルロース微粒子の原料は文字通りセルロースである。ここで、セルロース以外の原料を用いると、蛍光色素化合物導入時に、化学的な反応性の問題点から、十分な量の蛍光色素化合物を導入することができない。例えば、特許文献4には、ラテックス粒子に着色剤を12%を超えて含ませると、イムノクロマトキットの細孔部に詰まるおそれが大きくなると記載されている。もともとラテックスに、染料や蛍光化学物質を多量に導入することは困難を極めるが、もし多量に導入できたとしても、表面の構造が崩れて、真球度が極端に悪くなったりするため、染料や化学物質を多量に導入するためには、ラテックスは好ましくない。これに反し、セルロースは、染料や化学物質を多量に含有していても、構造を保つことが、特許文献1から示唆されている。従って、水酸基を豊富に有するセルロースであるからこそ、高い反応性及び高い含有量を達成することができる。そのため、イムノクロマト用の検出用微粒子の素材としては、セルロースが適している。また、蛍光色素化合物の含有量は、蛍光色素化合物処理前後の重量変化から算出できる。処理後の回収できた粒子の重量と処理前のセルロース微粒子の絶乾後の重量を用いて、蛍光色素化合物成分の割合を算出する。
また、処理前のセルロース微粒子の重量が不明である場合、蛍光セルロース微粒子をセルラーゼ処理、酸処理又は塩基処理をして重合度を低下させる。その後、サンプルを重水に溶解させ、FT-NMRで13C-NMRにより測定を行い、置換度を算出する。その置換度から、蛍光色素化合物の含有量を算出してもよい。その際、使用するセルラーゼ、酸、塩基としては、いずれかに限定されるものではないが、例えば、セルラーゼとしては、オノズカRS(ヤクルト薬品工業社製)、Cellsoft(ノボ・ノルディクス社製)、メイセラーゼ(明治製菓社製)、酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、塩基としては、アルカリが挙げられる。また、処理前のセルロース微粒子の重量が不明であり、かつ蛍光色素化合物が窒素原子を含有している場合には、窒素元素含有率を窒素定量装置CHNコーダーで、発光分析法により測定し、測定した窒素元素含有率から、含まれている蛍光色素化合物の含有量を算出してもよい。
本発明におけるセルロース微粒子の粒径とは、セルロース微粒子が液体に分散したセルロース微粒子分散液を、粒子粒度分布測定装置を用いて測定することによって得たものを指す。「平均粒径」とは、測定値の体積平均メジアン径の値を指す。粒度分布測定装置には各種の測定原理を応用したものがあるが、本発明では、動的光散乱法による粒度分布測定装置を用いる。後述するように、実施例では日機装社製の「ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150」を用いた。また、得られた体積換算粒径分布の標準偏差を平均粒径で割った値がCV値(Coefficient of Variationの略)であり、蛍光セルロ−ス微粒子の均一性を表す指標として用いられる。
本発明における蛍光セルロ−ス微粒子の平均粒径は9nm以上700nm以下である。平均粒径がこの範囲であれば長期保存による沈降が生じにくく、イムノクロマトキットにも適する。診断薬として用いる場合は20nm以上700nm以下であることが好ましい。平均粒径が20nm以下になると、粒子同士が凝集して、イムノクロマトキットに使用した時に目詰まりを起こしてしまったり、イムノクロマトキットに使用した時に感度が出なかったりする。また、700nmを超えると、イムノクロマトキットで展開した時、展開膜中で、目詰まりを起こしてしまう。凝集しない分散安定性と、目詰まりをしない展開性を両立するための平均粒径の下限値は、より好ましくは30nm、更に好ましくは40nmである。また、上限値は、好ましくは500nmであり、更に好ましくは400nmである。ただし、イムノクロマトキットとしての感度を向上させるために、2種類以上の平均粒径の蛍光セルロ−スナノ微粒子を混合して用いても構わない。
本発明における蛍光セルロース微粒子とは、上記電子顕微鏡による蛍光セルロース微粒子の画像解析において、蛍光セルロース微粒子の短径と長径の比(長径/短径)が充分に小さいものを指す。この比が大きすぎる棒状、繊維状または網目状のものは蛍光セルロ−ス微粒子には含まれない。イムノクロマトキット用の蛍光セルロース微粒子としての機能を発揮するためには蛍光セルロース微粒子100個の平均値の長径/短径=10.0未満である。この長径/短径が、10を超えると、イムノクロマトキットに使用したときに、展開せず、目詰まりを起こしたり、擬陽性を発生させる。真球度が高いと、高感度で検出し易くなる。蛍光セルロース微粒子100個の長径/短径の平均値は、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.0以下である。この値が小さいほど蛍光セルロース微粒子の形状は真球状に近くなる。
本発明における蛍光セルロース微粒子のCV値は30%以下である。CV値が30%を超えると、検査対象物の量と粒径変化の不安定性が無視できなくなり、測定の正確性に悪影響が出る。好ましくは25%以下であり、更に好ましくは20%以下である。CV値を低くすることは可能であるが、生産性の観点から、低すぎるのは好ましくない。より好ましくはCV値が1%以上であり、更に好ましくは3%以上である。
本発明における蛍光セルロース微粒子は、化学結合又は物理吸着を介して、セルロース以外の成分を担持させて利用することもできる。化学結合又は物理吸着の一例としては、共有結合、イオン結合、配位結合、金属結合、水素結合、親水結合、疎水結合、ファンデルワールス結合などが挙げられるがそれらに限定されるものではない。上記のような様々な力によって蛍光セルロース微粒子に、セルロース以外の成分を担持させることにより、蛍光セルロース微粒子にはない機能を持った微粒子を調製することが可能である。セルロースに蛍光色素を導入していないセルロース微粒子でも、セルロース以外の成分を担持させることは可能だが、置換基の種類を任意に変えることで、より様々な種類の成分を担持させることができる。
本発明における蛍光セルロース微粒子に担持させる「セルロース以外の成分」とは、蛍光セルロ−ス微粒子以外の様々な物質を指し、その種類は特に限定されない。それらの一例としては、界面活性剤、無機微粒子、有機微粒子、生体材料、染料、イオン性物質、水溶性低分子、水溶性高分子、ブロッキング剤、等が挙げられるがそれらに限定されるものではない。本発明における蛍光セルロ−ス微粒子に担持させる「生体材料」とは、生体から得られる様々な材料を指し、その種類は特に限定されない。それらの一例としては、コラーゲン、ゼラチン、フィブロイン、へパリン、ヒアルロン酸、デンプン、キチン、キトサン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、核酸、炭水化物、脂肪酸、テルペノイド、カロテノイド、テトラピロ−ル、補因子、ステロイド、フラボノイド、アルカノイド、ポリケチド、配糖体、酵素、抗体、抗原、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロースなどが挙げられる。それらを蛍光セルロース微粒子に担持させることで、蛍光セルロース微粒子の生体適合性の向上、各種バイオアッセイや診断薬としての利用等が可能となる。
本発明においては、蛍光セルロ−ス微粒子に、検査対象物質と特異的に結合する物質を担持させることにより、蛍光セルロ−ス微粒子を診断薬として用いることが可能となる。
本発明における検査対象物質とは、免疫血清検査、血液検査、細胞検査、遺伝子検査等の検査などにおける測定対象を指し、その種類は特に限定されない。例えば、癌マーカー、ホルモン、感染症、自己免疫、血漿蛋白、TDM、凝固・線溶、アミノ酸、ペプチド、蛋白、遺伝子、細胞、などが挙げられる。より具体的には、CEA、AFP、フェリチリン、β2マイクロ、PSA、CA19−9、CA125、BFP、エラスターゼ1、ペプシノーゲン1・2、便潜血、尿中β2マイクロ、PIVKA−2、尿中BTA、インスリン、E3、HCG、HPL、LH、HCV抗原、HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HBe抗原、HBe抗体、HTLV−1抗体、HIV抗体、トキソプラズマ抗体、梅毒、ASO、A型インフルエンザ抗原、A型インフルエンザ抗体、B型インフルエンザ抗原、B型インフルエンザ抗体、ロタ抗原、アデノウィルス抗原、ロタ・アデノウィルス抗原、A群レンサ球菌、B群レンサ球菌、カンジダ抗原、CD菌、クリプトロッカス抗原、コレラ菌、髄膜炎菌抗原、顆粒菌エラスターゼ、ヘリコバクターピロリ抗体、O157抗体、O157抗原、レプトスピラ抗体、アスペルギルス抗原、MRSA、RF、総IgE、LEテスト、CRP、IgG,A,M、IgD、トランスフェリン、尿中アルブミン、尿中トランスフェリン、ミオグロビン、C3・C4、SAA、LP(a)、α1−AC、α1−M、ハプトグロビン、マイクロトランスフェリン、APRスコア、FDP、Dダイマー、プラスミノーゲン、AT3、α2PI、PIC、PAI−1、プロテインC、凝固第X3因子、IV型コラーゲン、ヒアルロン酸、GHbA1c、各種抗原、各種抗体、各種ウィルス、各種菌、各種アミノ酸、各種ペプチド、各種蛋白質、各種DNA、各種細胞等が挙げられる。
本発明における検査対象物質と特異的に相互作用する物質とは、上記検査対象物質に対し、選択的に吸着や結合を行う物質を指し、その種類は特に限定されない。例えば、抗原、抗体、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、塩基配列等が挙げられる。特に、抗体を用いた場合は免疫血清検査における各種抗原の存在を検出することが可能になる。例えば、抗体を用いる場合であれば、その由来も特に限定されず、また、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のどちらを用いてもかまわない。さらにそれら担持物質の結合方式も特に限定されるものではなく、物理吸着又は化学結合のいずれであってもよい。担持させる際の手間を考えると物理吸着のほうが好ましく、担持後の安定性から考えると化学結合のほうが好ましい。
本発明において蛍光セルロース微粒子を診断薬として用いる際に、様々な溶液中に蛍光セルロース微粒子を分散させて用いることができるが、好ましくはPH=5.0以上11.0以下の緩衝液中に分散させた分散液が好ましい。蛍光セルロース微粒を分散させる溶液としては、純水、有機溶媒を使用ができる。例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液、ホウ酸緩衝液、クエン酸緩衝液、MES緩衝液、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。緩衝液の濃度は、特に限定されるものではなく、一般的に緩衝液として用いられる様々な濃度のものを用いることができる。また、分散液中の蛍光セルロ−ス微粒子濃度も特に限定されるものではなく、検査対象物質の種類、性質、濃度、などに応じて適宜調整して使用することが可能である。分散液中の蛍光セルロ−ス微粒子濃度は、低すぎると視認性が悪く、高感度化が達成できないので、0.001以上、より好ましくは0.002%以上が好ましい。一方、濃度が高すぎると、凝集してしまい展開不良が発生し、高感度が望めないので10%以下程度が好ましく、より好ましくは1.0%以下である。
本発明において蛍光セルロース微粒子を診断薬として用いる際に、測定感度の向上や抗原抗体反応の促進のために様々な増感剤を用いても構わない。また、検体中に存在する他の物質によって引き起こされる非特異吸着を抑制するためにブロッキング剤などを用いても構わない。
本発明における蛍光セルロース微粒子は、診断薬のように任意の液体中に分散させて用いることもできるが、その他任意の固体中に分散させて用いることや、固体表面に微粒子を固定化させて用いること等も可能である。また蛍光セルロース微粒子を着色することにより、粒子の視認性を向上させたり、検出感度を向上させたりすることも可能である。
本発明における蛍光セルロース微粒子の素材の製造方法は特に限定されない。湿式粉砕等による力学的な手法用いて、分級して所望の平均粒径の微粒子を得てもよいが、本発明ではセルロースをその良溶媒に溶解し、水、有機溶媒、アンモニア等を混合した凝固液を用いることでセルロース微粒子を調製している。この方法を用いることにより得られるセルロ−ス微粒子の粒径を凝固液の組成によって調整することが可能となる。本発明の蛍光セルロース微粒子の素材の製造方法を限定することを意図しないが、以下、製造方法1と2として例示する。
[製造方法1:セルロース微粒子の作製]
セルロースリンターをセルロースの良溶媒に溶解させる。本発明では良溶媒として公知の方法で調整した銅アンモニア溶液を用いる。そして凝固液としては有機溶媒+水+アンモニア混合系を主に用いる。この凝固液を攪拌しながら、調製しておいた銅アンモニアセルロ−ス溶液を加えて凝固を行う。さらに硫酸を加え中和、再生を行うことで、目的のセルロ−ス微粒子を含有したスラリーを得ることができる。この際スラリーは再生に用いた酸の残留により酸性であり、さらに中和で発生したアンモニウム塩などの不純物を含んでいるため、セルロース微粒子と媒体からなるセルロース分散液へと精製する操作が必要となる。本発明ではこの精製操作として遠心分離−デカンテーション−分散媒液体による希釈の処理の繰り返しを用いる。この際に用いる分散媒液体の種類も特に限定されず、目的に応じて前出の様々な親水性の溶媒を用いることが可能である。得られたセルロース微粒子分散液中のセルロース微粒子は、精製操作の過程において凝集する場合もあるので、この場合は剪断などによる分散処理を行うことができる。本発明では剪断を与える手段としては高圧ホモジナイザーを用いる。このようにして得られたセルロース微粒子分散体を粒度分布測定装置を用いて、平均粒径及びCV値を測定する。得られたセルロース微粒子分散体は必要に応じて界面活性剤を添加して用いることもできる。セルロース微粒子分散液はそのままの状態でネバードライのまま用いることも可能であり、必要に応じて乾燥を行うことでセルロース微粒子に調製することができる。得られたセルロース微粒子を、電子顕微鏡を用いて観察し、その画像から真球度及び凝集定数を測定する。さらにセルロース微粒子をカドキセン溶液に溶解させ、その粘度から平均重合度を測定する。ここで、蛍光セルロース微粒子製造に適したセルロース微粒子の平均重合度は、30以上700以下である。ここで、平均重合度が30未満であると、粒子の均一性がなくなってしまうため、CV値が上昇してしまい、イムノクロマトキットに使用したときに、品質が安定しない。一方、平均重合度が700を超えると、蛍光色素化合物を物理的に包含させ、また、化学結合させようとしてもセルロ−スの結晶性結晶化度が高いため、目的の導入量まで蛍光色素化合物を含有させることができない。よって、本発明の蛍光セルロース微粒子は、染色する前のセルロース微粒子の重合度と、平均粒径を本発明の範囲にコントロールすることによって、はじめてイムノクロマトキットに好適な蛍光セルロース微粒子を製造することができる。蛍光セルロース微粒子を製造するためには、セルロース微粒子の平均重合度の下限値は好ましくは35以上、より好ましくは40以上である。また好ましい上限値は650、より好ましくは600である。
[製造方法2:蛍光セルロ−ス微粒子の作製]
上記製造方法1で作製したセルロース微粒子を、有機溶媒に添加し、分散させる。このセルロース微粒子は、着色されたものでも構わない。また、ここで、有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、シクロペンタン、テトラヒドルフラン、トルエン、ヘキサン、水等が挙げられ、蛍光色素化合物の種類に応じて1種類又は2種類以上の混合液として用いることができる。また、本発明の蛍光セルロース微粒子の原料となるセルロース微粒子は、セルロースII結晶型をとっているため、結晶化度が低く、それによって、従来のラテックス粒子やシリカ粒子の蛍光色素導入量よりも大幅に増量することができる。また、蛍光色素導入量を増やすために、セルロースを物理的もしくは化学的に改質して、アミノ基やチオール基を導入してから、蛍光色素化合物と反応させてもよい。
このセルロース微粒子を含んだ溶液に、蛍光色素化合物を添加してから、適宜、添加剤を加えたり、pHを調整したり、加温、冷却したりする。スラリーは反応に用いた蛍光色素化合物等の未反応物や副生成物が残留しており、蛍光セルロース微粒子と媒体を精製する操作が必要となる。本発明ではこの精製操作として遠心分離−デカンテーション−分散媒液体による希釈の処理の繰り返しを用いる。この際に用いる分散媒液体の種類も特に限定されず、目的に応じて前記した様々な親水性又は親油性の溶媒又は溶液を用いることができる。
以上のような工程を経て、本発明の蛍光セルロース微粒子を製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものでない。なお、実施例中の主な測定値は以下の方法で測定した。
<平均粒径(nm)の測定及びCV値(%)の算出方法>
処理前のセルロース微粒子及び蛍光セルロース微粒子の分散液を、日機装株式会社製粒度分布計マイクロトラックを用いて、粒度分布測定を実施し、平均粒径を測定した。尚、CV値は下記式(1)により算出する。また、測定は、測定時間30秒で、積算回数99回で実施した。
CV値(%)=(粒度分布測定装置より求めた体積粒度分布における標準偏差)/(粒度分布測定装置より求めた体積平均メジアン径)×100 式(1)
<平均重合度の測定及び算出方法>
セルロース微粒子をカドキセンに溶解した希薄セルロース溶液の比粘度をウベローデ型粘度計で測定し、その極限粘度数[η]から以下の粘度式(2)と換算式(3)により算出した値を平均重合度として採用した(参考文献:Eur.Polym.J.,1, 1 (1996))。
極限粘度数[η]=3.85×10−2×M 0.76 式(2)
平均重合度(DP)=M/162 式(3)
<蛍光色素化合物の含有量>
蛍光セルロース微粒子に対する蛍光色素化合物成分の割合は、蛍光色素化合物処理前後の重量変化から算出できる。処理後の回収できた粒子の重量と処理前のセルロース微粒子の絶乾後の重量を用いて、以下の式(4)から蛍光色素化合物成分の割合を算出した。
蛍光色素化合物含有量(%)=1−{(処理前のセルロース微粒子の重量)/(蛍光色素化合物処理後の蛍光セルロース微粒子の重量)}×100 式(4)
(処理前のセルロース微粒子の重量が不明である場合)
蛍光セルロース微粒子をセルラーゼ処理、酸処理又は塩基処理をしてから、サンプルを重水に溶解させ3〜5wt%重水溶液を調製し、FT-NMRで13C-NMR(Avance 400MHz)により測定を行い、置換度を算出する。置換度はセルロースのC1のピーク面積を基準とし、蛍光色素化合物のピーク面積から算出する。その置換度と蛍光色素化合物の分子量から、蛍光色素化合物の含有量を算出する。
(処理前のセルロース微粒子の重量が不明であり、かつ蛍光色素化合物が窒素原子を含有している場合)
窒素元素含有率を、窒素定量装置CHNコーダー(ヤナコ分析工業社製)を用いて下記測定条件で発光分析法により測定する。測定した窒素元素含有率から、含まれている蛍光色素化合物の含有量を算出する。
測定方式:自己積分方式
キャリアーガス:ヘリウム
助燃ガス:高純度酸素
助燃方式:ヘリウム、酸素混合方式
<イムノクロマト評価の感度の判定方法>
発色の判定方法は、イムノクロマトキットのメンブレンを露出させ、レーザーダイオードを用いて励起を行い、フォトダイオードで蛍光を受光することでメンブレンの蛍光プロファイルを取得した。得られた蛍光プロファイルからテストライン、コントロールラインの感度を評価した。評価基準として、テストラインにて、発色が認められない場合を(−)、発色が認められる場合を(+)とした。
[実施例1]
セルロース濃度0.37wt%、銅濃度0.13wt%、アンモニア濃度1.00wt%の銅アンモニアセルロース溶液を調製した。さらにテトラヒドロフラン濃度87.5wt%、水濃度12.5wt%、の凝固液を調製した。
マグネティックスターラーを用い凝固液5000gをゆっくり攪拌しながら、これに、調製しておいた銅アンモニアセルロース溶液500gを添加した。5秒程度攪拌を継続した後10wt%の硫酸1000gを加え中和、再生を行い、セルロース微粒子を含有したスラリー6500gを得た。
得られたスラリーを10000rpmの速度で10分間遠心分離した。沈殿物をデカンテーションにより取り出し、超純水を注入して攪拌し、再び遠心分離した。PHが6.0〜7.0になるまでこの操作を数回繰り返し、その後高圧ホモジナイザーによる分散処理を行い、セルロース微粒子分散液150gを得た。凍結乾燥により、乾燥したセルロース微粒子を得た。得られたセルロース微粒子の平均粒径を測定した結果、205nmであった。また、そのCV値は18%であった。得られたセルロース微粒子分散液を、遠心分離して脱水した後、メタルコンタクト法による凍結乾燥を行った。なお、このときのセルロース微粒子の重合は200、長径/短径は1.9だった。
ナス型ガラスフラスコに、分散媒体としてテトラヒドロフラン50gを加え、DY−651−NHSエステル(Dyomics社製)を1.0g添加して、30℃、マグネットスターラーで、攪拌した。そこに、乾燥させたセルロース微粒子0.50gを加え、トリエチルアミン(東京化成工業社製)を1.0ml添加した。そのまま攪拌を行い、2時間後に攪拌を終了し、遠心分離機を用いて、デカンテーション−脱イオン水による希釈を数回繰り返し、PHを6.0〜7.0とし、さらに高圧ホモジナイザーによる分散処理を行い、蛍光セルロース微粒子分散液100gを得た。得られた蛍光セルロース微粒子の平均粒径を測定した結果、208nmだった。また、そのCV値は19%で、長径/短径は1.5であった。処理後の蛍光セルロース微粒子の蛍光色素の含有率は1.0%だった。結果を以下の表1に示す。
[実施例2〜6]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の平均粒径を、変化させて処理した以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[実施例7〜10]
蛍光色素化合物処理時に、蛍光色素化合物の添加量を、変化させて処理する以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[実施例11〜12]
実施例1で得た蛍光色素化合物導入前のセルロース微粒子を、ナス型ガラスフラスコに、分散媒体としてテトラヒドロフラン50gと10wt%水酸化ナトリウム水溶液を1.0g加えて、2−クロロエタンアミン又は11−クロロウンデカンチオールを1.0g添加して、ガラス製還流管を取り付け、水道水を還流させ冷却しながら、マグネットスターラーで、60℃、3時間攪拌した。この後、遠心分離機を用いて、デカンテーション−脱イオン水による希釈、洗浄を行った。その後の洗浄、分散処理は実施例1と同様に実施し、改質したセルロース微粒子を得た。その後は、実施例1と同様の方法で、蛍光色素化合物を導入し、蛍光セルロース微粒子を製造した。結果を以下の表1に示す。
[実施例13]
蛍光色素化合物処理時、ナス型ガラスフラスコに、分散媒体としてテトラヒドロフランを加え、DY−651−NHSエステルを10gとγ−アミノプロピルトリエトキシシラン10g添加して、ガラス製還流管を取り付け、水道水を還流させ冷却しながら、マグネットスターラーで、60℃、3時間攪拌した。そこに、乾燥処理後のセルロース微粒子0.50gと、トリエチルアミン(東京化成工業社製)を1.0ml添加し、2時間攪拌を行った。その混合分散液を、遠心分離で、溶媒を取り除いた後、ナスフラスコをオーブンに入れて、120℃で5分間熱処理を行った。この後、遠心分離機を用いて、デカンテーション−脱イオン水による希釈、洗浄を行った。その後の洗浄、分散処理は実施例1と同様に実施した。得られた蛍光セルロース微粒子の平均粒径を測定した結果、280nmで、長径/短径は1.2であり、CV値は19%であった。処理後の蛍光セルロース微粒子の蛍光色素の含有率は20%であった。結果を以下の表1に示す。
[実施例14]
蛍光色素化合物処理時に、γ−アミノプロピルトリエトキシシランの量を変化させて処理した他は、実施例13と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[実施例15〜19]
蛍光色素化合物処理時に、蛍光色素化合物の種類を変えて処理した他は、実施例11と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[実施例20〜24]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の重合度を変化させて処理した他は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[比較例1と2]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の平均粒径を本発明の範囲外に変えて処理した他は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[比較例3]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の平均粒径を本発明の範囲外に変えて処理した他は、実施例13と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[比較例4と5]
蛍光色素化合物処理時に、蛍光色素化合物の添加量を本発明の範囲外に変えて処理した他は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[比較例6]
蛍光色素化合物処理時に、蛍光色素化合物の添加量を本発明の範囲外に変えて処理した他は、実施例13と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[比較例7と8]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の重合度を変化させて処理した他は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。得られた粒子は、CV値(%)と蛍光色素化合物含有量(%)のいずれかに関して、本発明の範囲外のものとなった。結果を以下の表1に示す。
[比較例9]
蛍光色素化合物処理時に、セルロース微粒子の重合度を変化させて処理した他は、実施例13と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。得られた粒子は、蛍光色素化合物含有量(%)に関して本発明の範囲外のものとなった。結果を以下の表1に示す。
[比較例10と11]
セルロース微粒子の長径/短径が10以上のものを用いて、蛍光セルロース微粒子を製造した他は、実施例1と同様の方法で、蛍光セルロース微粒子の製造を行った。結果を以下の表1に示す。
[蛍光セルロース微粒子の分散安定性試験]
実施例1〜24、及び比較例1〜11で得た蛍光セルロース微粒子を純水に分散させ1.0wt%に調整したものを、ポリプロピレン製のスクリュー管に25℃で、暗所に3ヶ月間、6ヶ月間、12ヶ月間、保存したもののCV値をそれぞれ測定し、分散安定性試験を実施した。結果を以下の表1に示す。表1に示す結果から、実施例1〜24で得た蛍光セルロース微粒子は、比較例1〜11で得たもの比較して、分散安定性が概ね良好であることが分かる。
Figure 2014163758
[蛍光セルロース微粒子を用いて作製したイムノクロマトキットにおける発色強度試験]
得られた蛍光粒子を用いて、イムノクロマトキットを作製、発色強度を評価した。
以下、イムノクロマトキットの作製について説明する。
濃度5mg/mlの蛍光セルロース微粒子(実施例1〜24、比較例1〜11)の分散液100μL(分散媒:蒸留水)及び50mM KH2PO4(pH7.0)390μLをマイクロチューブに加えて軽く撹拌した。前記マイクロチューブに抗hCG抗体(Anti−hCG clone codes/5008,Medix Biochemica社製)10μL(5.8mg/mL)を加え、室温で10分間緩やかに混合し、抗hCG抗体を前記蛍光セルロース微粒子に吸着させた。
混合液を12000×gで15分間遠心分離し、上清を取り除いた。ここに保存用バッファー(20mM Tris−HCl(pH 8.2)、0.05% PEG20,000、150mM NaCl、1%BSA、0.1%NaN3)を1mL加え、再度遠心分離し、上清を取り除いた。ここに蒸留水500μLと塗布バッファー(20mM Tris−HCl(pH8.2)、0.05%PEG(分子量20,000)、5%スクロース)を500μL加え、粒子を分散させ、蛍光セルロース微粒子/生体分子の複合粒子のコロイドを得た(0.5mg/mL×1mL)。
上記複合粒子のコロイド0.8mLをGlass Fiber Conjugate Pad(GFCP、MILLIPORE社製)(8×150mm)に均一に塗布した。デシケーター内で室温下、一夜減圧乾燥し、複合粒子を含有してなるコンジュゲートパッドを作製した。
以下、抗体固定化メンブレンの作製方法を説明する。
メンブレン(丈25mm、商品名:Hi−Flow Plus120 メンブレン、MILLIPORE社製)の中央付近(端から約12mm)に、幅約1mmのテストラインとして、抗hCG抗体(alpha subunit of FSH(LH),clone code/6601、Medix Biochemica社製)を1mg/mL含有する溶液((50mM KH2PO4,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布した。
次いで、幅約1mmのコントロールラインとして、抗マウスIgG抗体(Anti Mouse IgG、Dako社製)を1mg/mL含有する溶液((50mM KH2PO4,pH7.0)シュガー・フリー)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、50℃で30分乾燥させた。なお、テストラインとコントロールラインとの間隔は4mmとした。次に、ブロッキング処理として前記メンブレン全体をブロッキングバッファー(組成:100mMホウ酸(pH8.5)、1重量%カゼイン)中に室温で30分浸した。
前記メンブレンをメンブレン洗浄/安定バッファー(組成:10mM KH2PO4(pH7.5)、1重量%スクロース、0.1%コール酸ナトリウム)に移し室温で30分以上静置した。メンブレンを引き上げ、ペーパータオル上に置いて室温で一夜乾燥させて、抗体固定化メンブレンを作製した。
サンプルパッド(Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)、前記コンジュゲートパッド、前記抗体固定化メンブレン、及び吸収パッド(Cellulose Fiber Sample Pad(CFSP)、MILLIPORE社製)をバッキングシート(商品名AR9020,Adhesives Research社製)上でこの順に組み立て、5mm幅、長さ60mmのストリップ状に切断し、テストストリップを得た。
なお、各構成部材は、各々その両端を隣接する部材と2mm程度重ね合わせて貼付した所定濃度のリコンビナントhCG(ロート製薬社製)を、作製したテストストリップのサンプルパッド部分に100μL滴下し、20分間放置後、テストストリップのサンプルパッドとコンジュゲートパッドを剥がし、メンブレンを露出させ、レーザーダイオードを用いて励起を行いフォトダイオードで蛍光を受光することでメンブレンの蛍光プロファイルを取得した。得られた蛍光プロファイルからテストライン、コントロールラインの蛍光強度を陽性(+)又は陰性(−)で評価した。結果を以下の表2に示す。
[蛍光セルロース微粒子を用いて作製したイムノクロマトキットにおける3ヶ月間、6ヶ月間、12ヶ月間保存した後の発色強度試験]
前記したイムノクロマトキットを作製方法と同様の方法で、濃度0.005mIU/mlのリコンビナントhCGで、イムノクロマトキットを作製し、3ヶ月間、6ヶ月間、12ヶ月間保存した後の発色強度試験を実施した。結果を以下の表2に示す。
Figure 2014163758
表2に示す結果から、実施例1〜24の蛍光セルロース微粒子についてはいずれも、イムノクロマトキットの展開粒子として高い感度及び分散安定性を示すことが分かる。
これに反し、比較例1では、イムノクロマトキット作製直後は高感度であったものの、平均粒径が小さすぎるため、6ヶ月保存した辺りから、凝集してしまい、検出できなかった。
比較例2と3では、粒子径が大きいために、展開膜中で目詰まりを起こしてしまい、抗原を検出することができなかった。
比較例4と5では、蛍光色素化合物の含有量が少なすぎたため、ほとんど発色せず、十分な感度が得られなかった。
比較例6では、蛍光色素化合物を導入した直後から、凝集が発生してしまい、イムノクロマトキットに使用した時に、ほとんど展開しなかった。
比較例7では、製造直後、目標とする感度は達成していたものの、分散安定性が悪く、3ヵ月後には、保存前に検出できていた0.002mIU/mlの抗原濃度でも発色しなかった。
比較例8と9は、蛍光色素化合物の含有量が少なすぎるため、十分な感度を達成できなかった。
比較例10では、擬陽性が発生した。
比較例11では、展開直後にすぐ目詰まりを起こしてしまっており、展開不良が起こっていた。
本発明の蛍光セルロース微粒子及びそれを用いたイムノクロマトキットは、生体試料中に含まれる被検出物質を高感度に検出でき、かつ、保存安定性が高いため、臨床検査等における免疫測定法に好適に利用可能である。

Claims (12)

  1. 蛍光色素化合物を含有率0.01%以上95%以下で含み、平均粒径が9nm以上700nm以下であり、CV値が30%以下であり、かつ、長径/短径の平均値が10未満であることを特徴とする蛍光セルロース微粒子。
  2. セルロース以外の成分が化学結合又は物理吸着を介して担持されている、請求項1に記載の蛍光セルロース微粒子。
  3. 前記セルロース以外の成分が、他の成分と特異的に相互作用する物質である、請求項2に記載の蛍光セルロース微粒子。
  4. 前記セルロース以外の成分が生体材料である、請求項2又は3に記載の蛍光セルロース微粒子。
  5. 前記生体材料が、抗原又は抗体である、請求項4に記載の蛍光セルロース微粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光セルロース微粒子を含む診断薬。
  7. 前記セルロース以外の成分が検査対象物質と特異的に相互作用する物質である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の蛍光セルロース微粒子を含む、請求項6に記載の診断薬。
  8. 免疫診断用の請求項6又は7に記載の診断薬。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の診断薬と検体とを混合し、該検体中の検査対象物質を検出するステップを含む、インビトロ検体検出方法。
  10. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の診断薬を含む、イムノクロマト法による検出用のイムノクロマトキット。
  11. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光セルロース微粒子が液体に分散している分散液。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光セルロース微粒子が固体表面に固定されているか又は固体中に分散されている成型体。
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