JP2014153553A - 画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 - Google Patents

画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、紙面上に形成される画像の内容に応じた用紙の収縮率の変化に対応し、好適な画像の比較検査を行うこと。
【解決手段】プリントエンジン3が画像形成出力を実行するためのビットマップデータを取得して読取画像の検査を行うためのマスター画像を生成し、マスター画像と読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理し、その後、マスター画像と読取画像との差分に基づいて読取画像の欠陥を判定し、紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、変倍処理における倍率を決定することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法に関し、特に、画像形成装置によって紙面上に形成された画像の検査に際する画像の補正に関する。
従来、印刷物の検品は人手によって行われてきたが、近年オフセット印刷の後処理として、検品を行う装置が用いられている。このような検品装置では、印刷物の読取画像の中から良品のものを人手によって選択して読み取ることにより基準となるマスター画像を生成し、このマスター画像と検査対象の印刷物の読取画像の対応する部分を比較し、これらの差分の程度により印刷物の欠陥を判別している。
しかし、近年普及が進んでいる電子写真などの無版印刷装置は少部印刷を得意としており、バリアブル印刷など毎ページ印刷内容の異なるケースも多く、オフセット印刷機のように印刷物からマスター画像を生成して比較対象とすることは非効率である。この問題に対応するため、印刷データからマスター画像を生成することが考えられる。これにより、バリアブル印刷に効率的に対応可能である。
画像を比較することによりその差分を抽出する処理を情報処理によって実現する場合、検査対象の画像とマスター画像との位置及びサイズを合わせることにより、比較される部分、即ち画素が互いに対応する部分の画素であるようにすることが求められる。これに対して、検査対象の画像は、一度紙面上に形成された画像がスキャナによって読み取られることにより生成された画像であるため、画像形成出力に際する画像処理時の収縮や用紙の収縮等により、サイズがマスター画像と異なる場合があり得る。
このような問題に対応するため、用紙の紙種や環境条件と画像の縮尺変化量とを対応させたテーブルを用いることにより、検査対象の画像形成出力用紙が出力された際の用紙の紙種や環境条件に応じて画像の縮尺変化量を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)
特許文献1に開示された技術によれば、用紙の紙種や環境条件に基づいて画像の縮尺変化量を決定することはできる。しかしながら、用紙の収縮率は、紙面上に形成される画像の内容、即ち、紙面上に塗布される顕色剤の量によって、用紙の収縮率が変動することが考えられ、紙種や環境条件に基づいた画像の縮尺変化量の決定では不十分である。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、紙面上に形成される画像の内容に応じた用紙の収縮率の変化に対応し、好適な画像の比較検査を行うことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理する変倍処理部と、前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部とを含み、前記変倍処理部は、前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、画像形成出力を実行する画像形成部と、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、前記画像形成部が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理する変倍処理部と、前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部とを含み、前記変倍処理部は、前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする。
また、本発明の更に他の態様は、画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得して前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理し、前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定し、前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、紙面上に形成される画像の内容に応じた用紙の収縮率の変化に対応し、好適な画像の比較検査を行うことができる。
本発明の実施形態に係る検査装置を含む画像形成システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る検査装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るエンジンコントローラ、プリントエンジン及び検査装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るマスター画像処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る用紙の収縮態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るサイズ変倍処理部が参照するテーブルの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る読取画像の検査動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る効果を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る効果を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るテーブルの更新、生成動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るテーブルの更新、生成動作において用いられるサンプルデータを示す図である。 本発明の他の実施形態に係るサイズ変倍処理部が参照するテーブルの例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成出力による出力結果を読み取った読取画像とマスター画像とを比較することにより出力結果を検査する検査装置を含む画像検査システムにおいて、読取画像とマスター画像とのサイズを合わせるための処理を特徴として説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成システムは、DFE(Digital Front End)1、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4を含む。DFE1は、受信した印刷ジョブに基づいて印刷出力するべき画像データ、即ち出力対象画像であるビットマップデータを生成し、生成したビットマップデータをエンジンコントローラ2に出力する。
エンジンコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータに基づいてプリントエンジン3を制御して画像形成出力を実行させる。また、本実施形態に係るコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータを、プリントエンジン3による画像形成出力の結果を検査装置4が検査する際に参照するための検査用画像の元となる情報として検査装置4に送信する。
プリントエンジン3は、エンジンコントローラ2の制御に従い、ビットマップデータに基づいて画像形成出力を実行すると共に、出力した用紙を読取装置で読み取って生成した読取画像データを検査装置4に入力する。検査装置4は、エンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータに基づいてマスター画像を生成する。
そして、検査装置4は、プリントエンジン3から入力された読取画像を上記生成したマスター画像と比較することにより、出力結果の検査を行う画像検査装置である。また、本実施形態に係る検査装置4は、画像の検査結果に基づき、プリントエンジン3内部に含まれる様々な部品の故障診断を行う機能を有する。これが、本実施形態の要旨に係る機能である。
ここで、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能ブロックを構成するハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る検査装置4のハードウェア構成を示すブロック図である。図2においては、検査装置4のハードウェア構成を示すが、エンジンコントローラ2及びプリントエンジン3についても同様である。
図2に示すように、本実施形態に係る検査装置4は、一般的なPC(Personal Computer)やサーバ等の情報処理装置と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る検査装置4は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス90を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60、操作部70及び専用デバイス80が接続されている。
CPU10は演算手段であり、検査装置4全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが検査装置4の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが検査装置4に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
専用デバイス80は、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4において、専用の機能を実現するためのハードウェアであり、プリントエンジン3の場合は、画像形成出力対象の用紙を搬送する搬送機構や、紙面上に画像形成出力を実行するプロッタ装置や、紙面上に出力された画像を読み取る読取装置である。また、エンジンコントローラ2、検査装置4の場合は、高速に画像処理を行うための専用の演算装置である。このような演算装置は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成される。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能を実現する機能ブロックが構成される。
図3は、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るエンジンコントローラ2は、データ取得部201、エンジン制御部202、ビットマップ送信部203を含む。また、プリントエンジン3は、印刷処理部301及び読取装置302を含む。また、検査装置4は、読取画像取得部401、マスター画像処理部402、検査制御部403及び比較検査部404を含む。
データ取得部201は、DFE1から入力されるビットマップデータを取得し、エンジン制御部202及びビットマップ送信部203夫々を動作させる。ビットマップデータは、画像形成出力するべき画像を構成する各画素の情報である。また、データ取得部201は、上記ビットマップデータに加えて、プリントエンジン3に画像形成出力を実行させる際に用紙の両面に画像形成出力を行うか、用紙の片面に画像形成出力を行うかを指定するための情報(以降、両面/片面指定情報とする)を取得する。
エンジン制御部202は、データ取得部201から転送されたビットマップデータに基づき、プリントエンジン3に画像形成出力を実行させる。この際、エンジン制御部202は、データ取得部201が取得した両面/片面指定情報に基づき、プリントエンジン3による画像形成出力の両面/片面を制御する。ビットマップ送信部203は、データ取得部201が取得したビットマップデータ及び両面/片面指定情報を検査装置4に送信する。
印刷処理部301は、エンジンコントローラ2から入力されるビットマップデータを取得し、印刷用紙に対して画像形成出力を実行し、印刷済みの用紙を出力する画像形成部である。本実施形態に係る印刷処理部301は、電子写真方式の一般的な画像形成機構によって実現されるが、インクジェット方式等の他の画像形成機構を用いることも可能である。
読取装置302は、印刷処理部301によって印刷が実行されて出力された印刷用紙の紙面上に形成された画像を読み取り、読取データを検査装置4に出力する画像読取部である。読取装置302は、例えば印刷処理部301によって出力された印刷用紙の搬送経路に設置されたラインスキャナであり、搬送される印刷用紙の紙面上を走査することによって紙面上に形成された画像を読み取る。
ここで、印刷処理部301及び読取装置302の機械的な構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係る印刷処理部301は、無端状移動手段である搬送ベルト101に沿って各色の感光体ドラム102Y、102M、102C、102K(以降、総じて感光体ドラム102とする)が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ103から給紙される用紙(記録媒体の一例)に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト101に沿って、この搬送ベルト101の搬送方向の上流側から順に、複数の感光体ドラム102Y、102M、102C、102Kが配列されている。
各色の感光体ドラム102の表面においてトナーにより現像された各色の画像が、搬送ベルト101に重ね合わせられて転写されることによりフルカラーの画像が形成される。そのようにして搬送ベルト101上に形成されたフルカラー画像は、図中に破線で示す用紙の搬送経路と最も接近する位置において、転写ローラ104の機能により、経路上を搬送されてきた用紙の紙面上に転写される。
紙面上に画像が形成された用紙は更に搬送され、定着ローラ105にて画像を定着された後、読取装置302に搬送される。また、両面印刷の場合、片面上に画像が形成されて定着された用紙は反転パス106に搬送され、反転された上で再度転写ローラ104の転写位置に搬送される。
読み取り装置302は、用紙の搬送経路において用紙の両面側に夫々設けられた撮像部107、108によって、印刷処理部301から搬送された用紙の夫々の面を読み取り、読取画像を生成して検査装置4に出力する。また、読取装置302は、夫々の面を読み取った用紙を更に搬送し、スタッカ303に搬送する。スタッカ303においては、読取装置302から搬送された用紙を、トレイ304にスタックする。
次に、再度図3を参照し、検査装置4の各構成について説明する。読取画像取得部401は、プリントエンジン3において印刷用紙の紙面が読取装置302によって読み取られて生成された読取画像の情報を取得する。読取画像取得部401が取得した読取画像の情報は、比較検査のために比較検査部404に入力される。尚、比較検査部404への読取画像の入力は検査制御部403の制御によって実行される。その際、検査制御部403が読取画像を取得してから比較検査部404に入力する。
マスター画像処理部402は、上述したようにエンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータを取得し、上記検査対象の画像と比較するための検査用画像であるマスター画像を生成する。即ち、マスター画像処理部402が、読取画像の検査を行うための検査用画像であるマスター画像を出力対象画像に基づいて生成する検査用画像生成部として機能する。また、本実施形態に係るマスター画像処理部402は、本実施形態の要旨に係る処理として、エンジンコントローラ2から入力された両面/片面指定情報及びビットマップデータの内容に基づくマスター画像の変倍処理を行う。マスター画像生成部203によるマスター画像の生成処理については後に詳述する。
検査制御部403は、検査装置4全体の動作を制御する制御部であり、検査装置4に含まれる各構成は検査制御部403の制御に従って動作する。比較検査部404は、読取画像取得部401から入力される読取画像とマスター画像処理部402が生成したマスター画像とを比較し、意図した通りの画像形成出力が実行されているか否かを判断する。比較検査部404は、膨大な計算量を迅速に処理するために上述したようなASICによって構成される。本実施形態においては、検査制御部403が、比較検査部404を制御することによって画像検査部として機能する。
比較検査部404においては、上述したようにRGB各色8bitで表現された200dpiの読取画像及びマスター画像を対応する画素毎に比較し、夫々の画素毎に上述したRGB各色8bitの画素値の差分値を算出する。そのようにして算出した差分値と閾値との大小関係に基づき、検査制御部403は、読取画像における欠陥の有無を判断する。即ち、検査制御部403が検査装置4に含まれる各部を制御することにより画像検査部として機能する。
尚、差分値と閾値との大小関係の比較方法として、本実施形態に係る検査制御部403は、夫々の画素について比較検査部404によって算出された差分値を画像上の所定範囲毎に合計し、その合計値について設定された閾値と合計値とを比較する。このように各画素の差分値を合計する所定範囲としては、例えば数ドット〜数十ドット四方若しくは百数十ドット四方の範囲である。
次に、マスター画像処理部402に含まれる機能の詳細について図5を参照して説明する。図5は、マスター画像処理部402内部の構成を示すブロック図である。図5に示すように、マスター画像処理部402は、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422、色変換処理部423及びマスター画像出力部424を含む。尚、本実施形態に係るマスター画像処理部402は、図2において説明した専用デバイス80、即ち、ASICとして構成されたハードウェアが、ソフトウェアの制御に従って動作することにより実現される。
少値多値変換処理部421は、有色/無色で表現された二値画像に対して少値/多値変換処理を実行して多値画像を生成する。本実施形態に係るビットマップデータは、プリントエンジン3に入力するための情報であり、プリントエンジンはCMYK(Cyan,Magenta,Yellow,blacK)各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する。これに対して検査対象の画像である読取画像は、基本三原色であるRGB(Red,Green,Blue)各色多階調の多値画像であるため、少値多値変換処理部421により先ず二値画像が多値画像に変換される。多値画像としては、例えばCMYK各8bitで表現された画像を用いることができる。
尚、本実施形態においては、プリントエンジン3がCMYK各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する場合を例とし、マスター画像処理部402に少値多値変換処理部421が含まれる場合を例とするが、これは一例である。即ち、プリントエンジン3が多値画像に基づいて画像形成出力を実行する場合は、少値多値変換処理部421は省略可能である。
また、本実施形態に係る少値多値変換処理部421は、上述した二値画像に基づき、検査対象の画像の印字率を計算する。上述したように、本実施形態に係るビットマップデータは、夫々の画素について有色/無色が示された情報であるため、画像の印字率については、以下の式(1)を用いて計算することが可能である。
上記式(1)は、CMYK各色のビットマップデータについて、有色画素数を全画素数で割ることにより、CMYK各色の印字率を計算し、その平均値を算出する計算式である。尚、本実施形態においては、各色の平均値をその画像の印字率として用いる場合を例とするが、各色の印字率の最大値を用いる場合や最小値を用いる場合等も考えられる。
また、本実施形態においては、エンジンコントローラ2から入力されるビットマップデータが各画素1ビットで、有色/無色の二値である場合を例としているため、印字率の計算は上記式(1)のような単純な計算式となる。しかしながら、プリントエンジン3を駆動するためのビットマップデータは各画素1ビットに限らず、例えば各画素2ビットで0〜3の少階調の場合もあり得る。
ビットマップデータが各画素1ビットの二値画像であれば、上記式(1)に含まれる“有色画素数”の要素は有色画素のカウント値を用いることが可能であるが、ビットマップデータが各画素について二値ではなく少階調の値の場合、“有色画素数”の値を求める際に夫々の階調を考慮して値を計算する必要がある。そのような態様として、例えば以下の式(2)によって“有色画素数”を計算することが可能である。
ここで、上記式(2)における“重み値”とは、夫々の画素の階調値に応じた値である。例えば、2ビット4階調で0〜3の値をとる場合、0は“無色”を示し、3は最も濃度の高い“有色”を示すと共に、1、2については、その中間の濃度を示す。従って、階調値が0であれば、重み値は0、階調値が1であれば重み値は0.33、階調値が2であれば重み値は0.66、階調値が3であれば重み値は1となる。
このような重み値の設定は、夫々の階調値に応じてプリントエンジン3において用紙に付加される顕色剤の量に応じた値とすることが好ましく、上述したような等分の例に限らず、プリントエンジン3における階調値の処理に応じて適宜設定されるべき値である。また、CMYK夫々の色について同一の重み値を用いるのではなく、各色の顕色剤が用紙の収縮に与える影響に応じて、色毎に調整された重み値を用いることにより、画像の内容に応じた読取画像の収縮に対してマスター画像のサイズをより好適に追随させることが可能となる。
また、ビットマップデータが上述したように階調を有する場合であっても、有色/無色のみを判断し、有色画素のカウント結果を“有色画素数”として用いることも可能である。即ち、2ビット4階調で0〜3の値をとる場合、0を無色としてカウントし、1〜3を有色としてカウントしても良いし、0及び1を無色としてカウントし、2及び3を有色としてカウントしても良い。
尚、少値多値変換処理部421においては、上述したように、夫々の画素の情報を参照して少値/多値変換処理を行うため、夫々の画素の情報を参照する処理が必ず発生する。従って、このような処理に関連して上述したような印字率の計算処理を行うことにより、効率的に処理を実行することが可能となる。
解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を、検査対象の画像である読取画像の解像度に合わせるように解像度変換を行う。本実施形態においては、読取装置302は200dpiの読取画像を生成するため、解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を200dpiに変換する。
色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度が変換された画像を取得して色変換を行う。上述したように、本実施形態に係る読取画像はRGB形式の画像であるため、色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度変換された後のCMYK形式の画像をRGB形式に変換する。これにより、画素毎にRGB各色8bit(合計24bit)で表現された200dpiの多値画像が生成される。即ち、本実施形態においては、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422及び色変換処理部423が、検査用画像生成部として機能する。
サイズ処理部424は、色変換処理部423までの処理によって生成されたRGB8bit、200dpiの画像に対して、少値多値変換処理部421において算出された印字率及びエンジンコントローラ2から入力された両面/片面指定情報に基づいて変倍処理を施すことにより、プリントエンジン3の読み取り装置302から検査装置4に入力される読取画像とマスター画像とのサイズを合わせ、画像の位置ずれを低減させる。
ここで、マスター画像と読取画像との位置ずれについて、図6(a)、(b)を参照して説明する。図6(a)は、位置ずれが問題となる場合の例を示す図である。図6(a)に示すように、元画像に基づいて画像形成出力が実行され、用紙上に画像が転写されて転写紙が出力される。この元画像とは、上述した二値画像である。
この転写紙が定着器116を通過することにより水分が蒸発する等して、用紙が収縮することにより、転写紙上の画像が元画像よりも小さくなる。このように画像が小さくなった転写紙が読取装置302によって読み取られると、元画像よりも小さい読取画像が生成される。
他方、マスター画像生成部402における少値多値変換処理部421から色変換処理部423までは、元画像を上述したように変換することによってマスター画像を生成する。このようにして生成されたマスター画像と読取画像とを比較すると、元画像から変換されることによって元画像と同じ大きさで生成されたマスター画像と、用紙が収縮することによって小さくなった読取画像とを比較することになり、正確な画像の検査が実現できない。
これに対して、本実施形態においては、図6(b)に示すように、サイズ変倍処理部424が、元画像から変換されて生成されたマスター画像を用紙の収縮に合わせて補正することにより、補正後のマスター画像を生成する。この補正後のマスター画像と用紙が収縮することによって小さくなった読取画像とを比較することになり、正確な画像の検査が実現される。
このようなシステムにおいて、本実施形態に係る要旨は、上述したようにサイズ変倍処理部424におけるマスター画像の変倍処理にある。以下、本実施形態に係るサイズ変倍処理部424による処理について説明する。図6(a)、(b)において説明したように、読取画像の収縮は定着前に用紙に含まれていた水分が定着処理によって蒸発することによって発生する他、用紙に付加される顕色剤を原因としても発生し得る。
そのため、本実施形態に係るサイズ変倍処理部424は、図7に示すようなテーブルを保持しており、少値多値変換処理部421によって算出された印字率及びエンジンコントローラ2から入力された両面/片面指定情報に基づき、両者の組み合わせに対応したX方向及びY方向の変倍率をテーブルから取得して、マスター画像の変倍処理を行う。これにより、本実施形態に係る検査装置4においては、紙面上に形成される画像の内容に応じた用紙の収縮率の変化に対応し、好適な画像の比較検査を行うことが可能となる。
尚、本実施形態においては、サイズ変倍処理部424によるマスター画像の変倍処理として、図7に示すような印字率及び両面/片面の組み合わせに応じた変倍率で変倍処理を行う場合を例として説明するが、印字率及び両面/片面の指定の他、温度、湿度、紙種等の他の条件も含めて変倍率を決定することも可能である。
次に、本実施形態に係る検査装置4における比較検査動作について説明しながら、本実施形態に係るマスター画像の変倍処理による効果について説明する。図8は、本実施形態に係る検査制御部403、比較検査部404の動作を示すフローチャートである。本実施形態に係る検査制御部403は、図8に示すように、マスター画像処理部402によって生成されたマスター画像を取得する(S801)。
また、検査制御部403は、読取画像取得部401から読取画像を取得し(S802)、マスター画像及び読取画像から基準点を抽出する(S803)。ここでいう基準点とは、画像形成出力対象の原稿内部の領域の四隅に表示されているマーキングである。尚、このようなマーキングがない場合であっても、コーナー抽出フィルタ等の画像フィルタを用いて、画像中からマーキングとなり得るような画素を抽出しても良い。
マスター画像及び読取画像から基準点を抽出すると、検査制御部403は、夫々の画像における基準点の位置、即ち画像上の座標に基づいて、画像の位置合わせを行い(S804)、位置合わせされた状態における読取画像とマスター画像との比較照合を行う(S805)。S804、S805において、検査制御部403は、比較検査部404に画像の比較演算処理を実行させてその結果を取得することにより処理を行う。
S804において、検査制御部403の制御に従って位置合せを行う比較検査部404は、比較的広い範囲、例えば縦横20画素〜縦100画素、横150画素の範囲について、マスター画像と読取画像とを重ね合わせる位置をずらしながら、重ね合わせた夫々の画素毎の差分値を算出して合計する。検査制御部403は、その合計値が最も小さくなった重ね合わせ状態を、位置合わせの状態として決定する。
また、S805において、検査制御部403の制御に従って比較照合を行う比較検査部404は、上述したように縦横3画素の検査範囲について、マスター画像と読取画像とを重ね合わせる位置をずらしながら、重ね合わせた夫々の画素毎の差分値を算出して合計する。検査制御部403は、最も小さくなった合計値と予め定められた閾値を比較し、その検査範囲が欠陥であるか否か判断する(S806)。このような処理により、本実施形態に係る検査制御部403は、縦横3画素の範囲毎に、正常/欠陥という検査結果を取得する。
検査制御部403は、上述したS804、S805における夫々の参照画素範囲毎の処理を全画素分繰り返し(S807/NO)、全画素に対する処理が完了したら(S807/YES)、検査結果を出力して(S808)処理を終了する。尚、本実施形態に係る検査装置4においては、検査結果をエンジンコントローラ2に出力することによってエンジンコントローラ2による再印刷処理を自動的に実行させるが、検査装置4を管理するための管理者用のPC等、他の情報処理装置に出力する態様も考えられる。
このような処理のうち、上述したS804の処理においては、読取画像とマスター画像との元々の位置合わせの精度に応じて、読取画像とマスター画像とを重ね合わせて差分を算出するべき範囲が変化する。例えば、読取画像とマスター画像との位置ずれの程度が縦横4ピクセル分程度である場合、図9(a)に示すように、縦横に合計で9ピクセル分ずらしながら画素毎の差分計算を行う必要があり、差分計算の回数は81回となる。
他方、読取画像とマスター画像との位置ずれの程度が縦横2ピクセル分程度である場合、図9(b)に示すように、縦横に合計で5ピクセル分ずらしながら画素毎の差分計算を行えば良く、差分計算の回数は25回となるため、計算量を3分の1以下に減らすことができる。このような計算量の設定は、マスター画像処理部402によって生成されたマスター画像と、読取画像取得部401によって取得された読取画像との元々の位置ずれ量に応じて設定することとなる。
また、読取画像とマスター画像とのサイズに違いがある場合、読取画像とマスター画像との元々の位置ずれ量に加えて、サイズ違いによるずれが発生することとなる。例えば、図10に示すように、読取画像とマスター画像との左上の座標を基準合わせ位置としてデフォルトの重ね合わせ位置を設定したとすると、左上の座標周辺においては位置が合っていたとしても、縦方向及び横方向に座標が進むにつれて、サイズ違いによるずれが大きくなっていくこととなる。
図10の例の場合、図面上の用紙右端において、マスター画像を実線で、読取画像を破線で示している。この場合、マスター画像上の点Pと、読取画像上の点Pとは、夫々の画像において本来同一の点を示すものであるが、図10に示す縮尺誤差に応じて位置ずれが発生し、異なる位置に存在する点となってしまう。従って、上述したS804の処理においては、元々の位置ずれ量に加えて、サイズ違いによる画像の位置に応じたずれ量も考慮して、重ね合わせの範囲を設定することとなる。
このような事情に対して、本実施形態に係る検査装置4においては、マスター画像処理部402が、紙面上に出力される画像の内容、具体的には、紙面上において顕色剤が付加される画素の割合を示す印字率及び両面/片面の出力形態に応じて、マスター画像のサイズを変倍処理する。そのため、図10に示すような縮尺誤差を可能な限り低減することが可能である。その結果、マスター画像と読取画像とを相互にずらして重ね合わせる範囲を、元々の画像自体の位置ずれ量に準じた範囲を前提として設定することが可能であるため、図8のS804における処理量を大きく低減することが可能である。
次に、本実施形態に係る検査装置4において、図7に示すようなテーブルを生成、更新する際の動作について図11を参照して説明する。図11に示すように、テーブルの生成、更新に際しては、先ずサンプルデータの印刷出力がエンジンコントローラ2、プリントエンジン3によって実行される(S1101)。ここで、S1101において出力されるサンプルデータの画像の例について、図12を参照して説明する。
図12に示すように、図11のS1101においては、図7に示すようなテーブルにおいて印字率範囲の境目となる値に応じた印字率のサンプルデータが生成され、画像形成出力が実行される。尚、図示の容易化のために図12においては片面のみを示しているが、図7に示すような印字率と両面/片面の組み合わせに対応するため、サンプルデータは両面印刷の場合と片面印刷の場合夫々について用意される。
このようなサンプルデータの画像形成出力により、検査装置4においては、マスター画像処理部402がビットマップデータを取得してマスター画像を生成し(S1102)、読取画像取得部401がプリントエンジン3の読取装置302によって生成された読取画像を取得する(S1103)。
ここで、テーブルの生成、更新動作においてマスター画像を生成する際、マスター画像処理部402においては、サイズ変倍処理部424によるサイズ変倍処理が省略される。そのため、少値多値変換処理部421による印字率の算出処理も省略される。このような省略処理は、検査制御部403による制御によって実現される。
S1102、S1103の処理が完了すると、検査制御部403は、S1102において取得されたマスター画像及びS1103において取得された読取画像を比較することにより、両者の変倍率を計算する(S1104)。S1104における変倍率の計算処理としては、公知の様々な方法を用いることが可能であるが、例えば、検査制御部403は、図8のS803と同様にマスター画像及び読取画像の双方から基準点を抽出し、双方から抽出した複数の基準点間の距離を比較することによって変倍率を算出することが可能である。
尚、S1104における変倍率の算出に際しては、図7に示すテーブルに対応するように、X方向及びY方向の夫々について変倍率を算出する必要がある。そのため、マスター画像及び読取画像双方からの基準点の抽出に際しても、X方向及びY方向夫々の変倍率を計算可能なように基準点を抽出する必要がある。
一例としては、画像の左上と右下のように、対角に位置する点を基準点と抽出する態様がある。これにより、対角に位置する2点を結ぶ線分のX方向及びY方向夫々の幅を、マスター画像と読取画像とで比較することにより、X方向及びY方向夫々の変倍率を計算することが可能となる。
このような処理によりX方向、Y方向夫々についての変倍率を算出すると、検査制御部403は、出力されたサンプルデータに対応する印字率についてのテーブルの値を更新する(S1105)。このS1105の処理により、S1101において印刷出力されたサンプルデータに対応する印字率及び両面/片面に対応したデータが、図7において説明したテーブル上で更新される。また、テーブルの生成処理の場合、印字率及び両面/片面の組み合わせのレコードが生成され、それに対応するX方向、Y方向の変倍率が格納される。
このようなS1101〜S1105の処理が、図12に示すすべてのサンプルデータについて繰り返され(S1106/NO)、全サンプルデータについてS1101〜S1105の処理が完了すると、検査制御部403は処理を終了する。
尚、上記実施形態においては、S1104において算出した変倍率を用いてS1105においてデータを更新、若しくは生成する場合を例として説明した。しかしながら、図7に示すように“0−25”、“25−50”のような範囲で印字率が指定されている場合、図12に示すようなサンプルデータを用いると、夫々のサンプルデータにおいて算出された変倍率と、図7に示す印字率の範囲とを1対1で対応させることができない。
このような場合、例えば印字率0%のサンプルデータにおいて算出された変倍率と、印字率25%のサンプルデータにおいて算出された変倍率との中間値を“0−25”に対応した変倍率として用いることにより、図7に示すようなテーブルに対応して変倍率を更新、生成することが可能となる。
以上、説明したように、本実施形態に係る検査装置4を含む画像形成システムにおいては、画像形成出力結果と比較するためのマスター画像を、画像の内容及び両面印刷の有無等、用紙の収縮に影響し得る画像の内容に応じて設定された変倍率で変倍処理する。従って、紙面上に形成される画像の内容に応じた用紙の収縮率の変化に対応し、好適な画像の比較検査を行うことができる。
特に、本実施形態においては、画像の位置合わせ処理を行う前に上述した画像の変倍処理を行うため、画像の位置合わせ処理における画像のサイズずれによる位置ずれを低減することが可能であり、位置合わせ処理における計算量を大幅に低減し、検査に要する時間を短縮することが可能となる。
尚、上記実施形態においては、図7において説明したように、画像の変倍率を求めるためのテーブルは、検査対象の用紙面における画像の印字率、及び両面印刷の有無に対応して変倍率が設定されている場合を例として説明した。しかしながら、用紙の収縮量は、用紙の両面夫々に対する印字率に応じて変化することが考えられる。そのような収縮量の変化に対応するため、図7に示すようなテーブルに替えて図13に示すようなテーブルを用いてもよい。
図13に示すテーブルは、図7に示すテーブルに替えてサイズ変倍処理部424が参照するために用意されるテーブルである。図13に示す例の場合、X方向、Y方向の変倍率は、“表面印字率”及び“裏面印字率”の組み合わせに関連付けられている。そして、片面印刷の場合は“表面印字率”のみが設定されており、“裏面印字率”はNull値となっている。そして、両面の印刷の場合は、表面、裏面夫々の印字率の組み合わせによって変倍率が定まるように値が格納されている。
図13に示すようなテーブルを用いることにより、用紙の表面及び裏面夫々に対する印字率に応じた変倍率を求め、マスター画像を好適に変倍補正することが可能となる。尚、図13に示すようなテーブルを用いる場合、マスター画像生成部402のサイズ変倍処理部424は、少値多値変換処理部421によって計算される印字率を順次取得し、表面及び裏面の印字率を取得した時点で、図13に示すようなテーブルから該当する組み合わせの変倍率を取得する。そして、表面及び裏面夫々についてのビットマップデータから生成されたマスター画像に対して、変倍処理を施す。
また、上記実施形態においては、読取画像とマスター画像とのうち、マスター画像生成部402において生成されたマスター画像に対して変倍処理を施す場合を例として説明した。変倍処理の本来の目的は、読取画像とマスター画像とのサイズを合わせることであるため、マスター画像ではなく読取画像を変倍処理する態様も考えられる。
これに対して、本実施形態に係る要旨は、出力対象の画像の印字率に応じて求められた変倍率に基づく変倍処理である。そして、CMYKのデータは、画像を構成する各画素の色を顕色剤に応じた色に基づいて指定する情報であるため、出力対象の画像の印字率は、読取画像を構成するRGB各色8ビットの画像情報に基づいて算出するよりも、少値多値変換処理部421が取得するCMYK各色1ビットの画像情報に基づいて算出する方が容易である。
印字率の計算に際しては、上記式(1)や式(2)を用いることとなるが、これらは各画素の有色/無色を判断する必要となる。CMYK各色1ビットや2ビットの画像情報に基づいて各画素の有色/無色を判断することは容易である。これに対して、RGB各色8ビットの画像情報に基づいて各画素の有色/無色を判断する場合、各色256階調のうち、どの階調以降を無色と判断するかを、プリントエンジン3の仕様に応じて決定する必要があるため、各画素の有色/無色を判断する処理が複雑になる。
従って、マスター画像生成部402において、CMYK各色1ビットや2ビットの少値画像に基づいて印字率を求めることが効率的であり、マスター画像生成部402において変倍処理まで完了させることにより、効率的な処理が可能となる。
また、上記実施形態においては、図7や図13において説明したように、紙面上における印字率に応じて画像の変倍率を決定する場合を例として説明した。しかしながら、本実施形態に係る要旨は、用紙に対して塗布されるトナーやインク等の顕色剤の量によって変化する用紙の収縮量に対応することである。従って、印字率に限らず、用紙に付加される顕色剤の量に応じて画像の変倍率を決定することにより、上記と同様の効果を得ることが可能である。
例えば、上記式(1)において説明したように“有色画素数”を“前画素数”で割ることによる印字率を求めるのではなく、有色画素の単純なカウント結果である有色画素数に応じて変倍率を決定する態様が考えられる。また、ビットマップデータがCMYK各色2ビットの少階調画像である場合、各色の0〜3の階調値を合計することにより使用される顕色剤の量を計算し、その計算結果に応じて変倍率を決定してもよい。
1 DFE
2 エンジンコントローラ
3 プリントエンジン
4 検査装置
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 専用デバイス
90 バス
101 搬送ベルト
102、102Y、102M、102C、102K 感光体ドラム
103 給紙トレイ
104 転写ローラ
105 定着ローラ
106 反転パス
107、108 撮像部
201 データ取得部
202 エンジン制御部
203 ビットマップ送信部
301 印刷処理部
302 読取装置
303 スタッカ
304 トレイ
401 読取画像取得部
402 マスター画像処理部
403 検査制御部
404 比較検査部
421 少値多値変換処理部
422 解像度変換処理部
423 色変換処理部
424 サイズ変倍部
特開2007−057808公報

Claims (10)

  1. 画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、
    前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理する変倍処理部と、
    前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部とを含み、
    前記変倍処理部は、前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする画像検査装置。
  2. 前記変倍処理部は、画像形成出力において用いられる顕色剤の量を示す値が、前記変倍処理における倍率と関連付けられたテーブルを参照し、検査対象の画像において用いられた顕色剤の量に基づいて前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 所定の顕色剤の量を用いて画像形成出力が実行された用紙の読み取り画像と、前記所定の顕色剤の量を用いて実行された画像形成出力における出力対象画像とのサイズを比較することにより変倍率を算出し、その算出結果と前記所定の顕色剤の量とを関連付けて格納することにより前記テーブルの情報を生成するテーブル生成部を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像検査装置。
  4. 前記変倍処理部は、画像形成出力において用いられる顕色剤の量を示す値と、画像形成出力が両面であるか片面であるかを示す値との組み合わせが、前記変倍処理における倍率と関連付けられたテーブルを参照し、検査対象の画像において用いられた顕色剤の量及び検査対象の画像の出力が両面であるか片面であるかに基づいて前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の画像検査装置。
  5. 所定の顕色剤の量を用いて画像形成出力が実行された用紙の読み取り画像と、前記所定の顕色剤の量を用いて実行された画像形成出力における出力対象画像とのサイズを比較することにより変倍率を算出し、前記画像形成出力が両面であるか片面であるかを示す値と前記所定の顕色剤の量との組み合わせを前記変倍率の算出結果と関連付けて格納することにより前記テーブルの情報を生成するテーブル生成部を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像検査装置。
  6. 前記出力対象画像は、画像を構成する各画素の色を顕色剤に応じた色に基づいて指定する情報であり、
    前記検査用画像生成部は、前記検査用画像の生成処理に際して、前記出力対象画像に基づいて前記画像形成出力において用いられる顕色剤の量の情報を生成することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の画像検査装置。
  7. 前記検査用画像生成部は、画像を構成する全画素数に対する顕色剤が付加される画素数の割合を計算することにより、前記画像形成出力において用いられる顕色剤の量の情報を生成することを特徴とする請求項6に記載の画像検査装置。
  8. 前記変倍処理部は、決定した倍率に基づいて前記検査用画像を変倍処理することを特徴とする請求項6または7に記載の画像検査装置。
  9. 紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、
    画像形成出力を実行する画像形成部と、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、
    前記画像形成部が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理する変倍処理部と、
    前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部とを含み、
    前記変倍処理部は、前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする画像検査システム。
  10. 画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、
    前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得して前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、
    前記検査用画像と前記読取画像とのサイズ誤差を修正するために一方の画像を変倍処理し、
    前記変倍処理の後、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定し、
    前記紙面上に対する画像形成出力において用いられる顕色剤の量に応じて、前記変倍処理における倍率を決定することを特徴とする画像検査方法。
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