JP2014152695A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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威生 三宅
Kiyotaka Ogura
清隆 小倉
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Abstract

【課題】燃料噴射弁の上流に設けられた弁体と一体となった可動子または弁体の延長部を支持する部位と,噴孔カップの弁座の同軸精度を必要以上に向上させて生産コストを上昇させることなく,弁体と噴孔カップの案内部との隙間を小さくし,弁座の経時変化を低減する方法を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔と,噴孔の上流側に弁座を有し,弁座の上流に可動弁体を案内する案内部が一体となった噴孔カップと,前記弁座に当接,または離反することで燃料の噴射を断続する可動弁体を備えた燃料噴射弁において、噴孔カップの案内部によって案内される可動弁体の直径は,噴口カップの弁座に当接する可動弁体の球面もしくは仮想球面の直径よりも小さくされ,噴孔カップの案内部の深さは,噴孔カップの弁座に当接する可動弁体の球面、又は仮想球面の中心よりも浅くされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関に用いられる燃料噴射弁に関し、特に電磁的に駆動される可動子,可動弁体によって、燃料通路を開閉するものに関する。
内燃機関には、運転状態に応じた適切な燃料量を燃料噴射弁の噴射時間に変換する演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を駆動させる燃料噴射制御装置が備えられている。燃料噴射弁は、内部のソレノイドに流れる電流によって発生する磁気力によって燃料噴射弁を構成している弁体の開閉を行い、燃料の噴射を行う。噴射される燃料量は、主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、並びに弁体を開いた状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。
自動車に搭載された内燃機関の燃焼によって発生する排気ガスに含まれる未燃燃料や窒素酸化物の量は、自動車の製品寿命に渡って規制値以下となることが求められる。
燃料噴射弁の先端では閉弁時に弁体と弁座により燃料がシールされ、意図しないタイミングで燃料が燃料噴射弁から漏れ出ることを防いでいる。
しかしながら燃料噴射弁の初期特性では漏れ量がゼロであっても、長時間の使用によって燃料をシールする部品の経時変化により、極微量の燃料が漏れ出てしまう可能性は否定できない。
このような極微量の漏れ燃料がある場合、内燃機関の停止中であっても燃料噴射弁に接続された燃料レールに残存する燃料が内燃機関内部のピストンとシリンダから構成される燃焼室に供給、蓄積され、次回内燃機関始動時に未燃燃料成分として排出される。近年の法規制値は、このような未燃燃料成分が排気ガスとして排出されると満足できないレベルにまで厳格化されているため、燃料噴射弁には製品寿命に渡って漏れ燃料を限りなくゼロにすることが要求されている。
燃料噴射弁先端からの初期の漏れ量が多い原因として、閉弁時に弁体と弁座が当接して形成されるシート部分の接触圧力(シート面圧)の低下が考えられる。シート面圧が低下する原因として,何らかの要因で弁体に横力が伝達すると、シート部の円周方向に渡って不均一な接触圧力分布となり,シート面圧が低下する部位が発生することが考えられる。可動子または弁体の支持部とシートを形成する弁座の軸ずれが大きい場合も,弁体が傾くことで,同様に弁体に横力が伝達し,円周方向に不均一な接触圧分布となり,シート面圧が低下する部位が発生する。さらに弁体の傾きが大きい場合,弁体が閉弁位置にある際にも,噴孔カップに備えられた弁体を案内する案内部が弁体に接触し,シート部の円周方向に不均一な接触圧分布が発生しシート面圧が低下する。
一方,製品使用期間中に燃料噴射弁先端からの漏れ量が増加する原因として、シート部の経時変化が考えられる。開弁位置にある弁体と閉弁位置にある弁体の軸ずれが大きい場合,弁体が開弁位置から閉弁位置に着座する際に、弁体の軸方向以外の移動が発生し、弁体が弁座のシート部位とは異なる位置に着座し、シート部の幾何学的形状に偏った摩耗が発生する。その結果,弁体と弁座が当接し,適切なシート面圧を発生するのに不適な形状に経時変化してしまう。
以上より燃料噴射弁からの極微量の漏れ量を低減するには、シート面圧の低下を防止すると共に,弁座のシート部の経時変化を低減することが重要である。
従来技術においては上記問題を緩和するために、弁体の案内方法を工夫する技術が開示されている。
従来技術の一例として、弁座体と噴射穴あき円板が1つの部材に一体化されており、弁座面の上流側に、多面体状の案内区分を設けて、弁閉鎖体の開弁運動及び閉弁運動時に該弁閉鎖体を軸方向にガイドするようにし,シール特性を改善すると共に,案内区分を多面体状に構成したことによって、弁を通流する媒体を、シールする弁座面まで妨げなく流入させられることが知られている。(例えば、特許文献1参照)
別の従来技術の一例として、弁部の燃料上流側から径外側へ突出して弁ボディにより案内される案内部を弁部材に設け、燃料を流通させる燃料流路を当該案内部と弁ボディとの間に形成し,弁部には、弁ボディの弁座部に対して離着座する燃料下流側の当接部へ向かって縮径するように、縮径面が設けられる。案内部の案内によって弁座部への弁部の離着座が正確となるだけでなく、当該離着座のうち離座時には、燃料流路を通じて燃料が案内部の上流側から下流側へ確実に流通するので、噴孔からの燃料噴射が案内部によっては妨げられない。また段差面からの剥離によって乱流状態となった燃料は、下流側へ向かって縮径する縮径面に沿いながら当該下流側へと流通することで、流速が低下して昇圧され、乱流状態の燃料は整流されて下流側の当接部近傍まで達するので、当接部よりも下流側となる噴孔からの噴射燃料について、噴霧状態のバラツキを抑制することが可能となることが知られている。(例えば、特許文献2参照)
特表2001−507−97号公報 特開2011−127487号公報
燃料噴射弁のシート部からの極微量の漏れ燃料を低減するには、弁座のシート部の経時変化を低減する必要がある。公知の燃料噴射弁の構成では、シート部の経時変化を低減するために,弁体と弁座に一体に設けられた案内部の隙間を小さくした際に,弁体が閉弁位置にある際にも,噴孔カップに備えられた弁体を案内する案内部が弁体に接触し,シート部の円周方向に不均一な接触圧分布が発生しシート面圧が低下する可能性があった。
本発明の目的は、弁体と弁座に一体に設けられた案内部の隙間を小さくし,弁座のシート部の経時変化を低減する方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔と,前記噴孔の上流側に設けられた弁座に当接,または離反することで燃料の噴射を断続する弁体と、前記弁座の上流側に前記弁体を案内する案内部とが一体となった噴孔カップと,を備えた燃料噴射弁において、前記案内部によって案内される弁体の直径は,前記弁座に当接する前記弁体の球面もしくは仮想球面の直径よりも小さくされ,前記案内部の深さは,前記弁座に当接する前記弁体の球面もしくは仮想球面の中心よりも浅くした。
本発明の燃料噴射弁では,弁体と弁座に一体に設けられた案内部との間の隙間を小さくできるため,弁座のシート部の経時変化を低減できる。
本発明の実施形態による燃料噴射弁の全体縦断面図である。 従来の実施形態による燃料噴射弁の詳細縦断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の詳細縦断面図である。 本発明の別の実施形態による燃料噴射弁の詳細縦断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の詳細横断面図である。 本発明の別の実施形態による燃料噴射弁の詳細横断面図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の実施形態による燃料噴射弁の構成について説明する。図1は実施例の燃料噴射弁の縦断面図である。図2は従来の実施形態による燃料噴射弁の詳細断面図を示したものである。図3は図1の部分拡大図で、実施例の燃料噴射弁の詳細を示したものである。図4は別の実施形態による燃料噴射弁の詳細断面図である。図5,6は実施形態による燃料噴射弁の詳細横断面図である。
ノズルホルダ101は直径が小さい小径筒状部22と直径が大きい大径筒状部23とを備えている。小径筒状部22の先端部分の内部に、案内部115,燃料噴射口117を備えた噴孔カップ(燃料噴射口形成部材)116が挿入され、オリフィスプカップ116の先端面の外周の縁部が全周溶接されることにより、小径筒状部22に固定される。案内部115は後述する可動子を構成するプランジャロッド114Aの先端に設けられた弁体114Bが燃料噴射弁の軸方向に上下運動する際に,外周を案内する機能を有する。
噴孔カップ116には案内部115の下流側に円錐状の弁座39が形成されている。この弁座39にはプランジャロッド114Aの先端に設けた弁体114Bが当接または離反することで、燃料の流れを遮断したり燃料噴射口に導いたりする。ノズルホルダ101の外周には溝が形成されており、この溝に樹脂材製のチップシール131に代表される燃焼ガスのシール部材が嵌め込まれている。
ノズルホルダ101の大径筒状部23の内周下端部には可動子を構成するプランジャロッド114Aをガイドするロッドガイド113が大径筒状部23の絞り加工部25に圧入固定されている。ロッドガイド113は中央にプランジャロッド114Aをその軸方向にガイドするガイド孔127が設けられており、その周囲に複数個の燃料通路126が穿孔されている。細長い形状のプランジャロッド114Aはロッドガイド113のガイド孔127によって径方向の位置を規定され,かつ軸方向にまっすぐに往復運動するようガイドされる。なお、開弁方向は弁軸方向の上,閉弁方向は弁軸方向の下に向かう方向である。
プランジャロッド114Aの弁体114Bが設けられている端部とは反対の端部にはプランジャロッド114Aの直径より大きい外径を有する段付き部129を有する頭部114Cが設けられている。段付き部129の上端面にはプランジャロッド114Aを閉弁方向に付勢するスプリング110の着座面が設けられており、頭部114Cと併せてスプリング110を保持する。
可動子はプランジャロッド114Aが貫通する貫通孔128を中央に備えたアンカー102を有する。アンカー102とロッドガイド113との間にアンカー102を開弁方向に付勢するゼロスプリング112が保持されている。
頭部114Cの段付き部129の直径より貫通孔128の直径の方が小さいので、プランジャロッド114Aを噴孔カップ116の弁座に向かって押付けるスプリング110の付勢力もしくは重力の作用下においては、ゼロスプリング112によって保持されたアンカー102の上側面とプランジャロッド114Aの段付き部129の下端面が当接し、両者は係合している。これによりゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に逆らう上方へのアンカー102の動きあるいは、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に沿った下方へのプランジャロッド114Aの動きに対して両者は協働して動くことにな
る。しかし、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に関係なくプランジャロッド114Aを上方へ動かす力、あるいはアンカー102を下方へ動かす力が独立して両者に作用したとき、両者は別々の方向に動くことができる。
ノズルホルダ101の大径筒状部23の内周部には固定コア107が圧入され、圧入接触位置で溶接接合されている。この溶接接合によりノズルホルダ101の大径筒状部23の内部と外気との間に形成される隙間が密閉される。固定コア107は中心にプランジャロッド114Aの段付き部129の直径よりわずかに大きい直径Dの貫通孔107Dが燃料導入通路として設けられている。
固定コア107の下端面や、アンカー102の上端面及び衝突端面にはメッキを施して耐久性を向上させることがある。アンカーに比較的軟らかい軟磁性ステンレス鋼を用いた場合においても、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキを用いることで、耐久信頼性を確保することができる。
プランジャロッド114Aの頭部114Cに設けられた段付き部129の上端面に形成されたスプリング受け面には初期荷重設定用のスプリング110の下端が当接しており、スプリング110の他端が固定コア107の貫通孔107Dの内部に圧入される調整子54で受け止められることで、スプリング110が頭部114Cと調整子54の間に保持されている。調整子54の固定位置を調整することでスプリング110がプランジャロッド114Aを弁座39に押付ける初期荷重を調整することができる。
ノズルホルダ101の大径筒状部23の外周にはカップ状のハウジング103が固定されている。ハウジング103の底部には中央に貫通孔が設けられており、貫通孔にはノズルホルダ101の大径筒状部23が挿通されている。ハウジング103の外周壁の部分はノズルホルダ101の大径筒状部23の外周面に対面する外周ヨーク部を形成している。ハウジング103によって形成される筒状空間内には環状を成すように巻回された電磁コイル105が配置されている。コイル105は半径方向外側に向かって開口する断面がU字状の溝を持つ環状のコイルボビン104と、この溝の中に巻きつけられた銅線で形成さ
れる。コイル105の巻き始め,巻き終わり端部には剛性のある導体109が固定されており、固定コア107に設けた貫通孔より引き出されている。この導体109と固定コア107,ノズルホルダ101の大径筒部23の外周はハウジング103の上端開口部内周から絶縁樹脂を注入して、モールド成形され、樹脂成形体121で覆われる。かくして、電磁コイル(104,105)の周りにトロイダル状の磁気通路が形成される。
導体109の先端部に形成されたコネクタ43Aには高電圧電源、バッテリ電源より電力を供給するプラグが接続され、図示しないコントローラによって通電,非通電が制御される。コイル105に通電中は、磁気回路140を通る磁束によって磁気吸引ギャップにおいて可動子114のアンカー102と固定コア107との間に磁気吸引力が発生し、アンカー102がスプリング110の設定荷重を超える力で吸引されることで上方へ動く。このときアンカー102はプランジャロッドの頭部114Cと係合して、プランジャロッド114Aと一緒に上方へ移動し、アンカー102の上端面が固定コア107の下端面に衝突するまで移動する。その結果、プランジャロッド114Aの先端の弁体114Bが弁座39より離間し、燃料が燃料通路118を通り、噴孔カップ116先端にある噴射口117から内燃機関の燃焼室内に噴出する。
プランジャロッド114Aの先端の弁体114Bが弁座39より離間し、上方に引き上げられている間,細長い形状のプランジャロッド114Aはロッドガイド113のガイド孔127と,噴孔カップ116の案内部115の2箇所によって弁軸方向に沿ってまっすぐに復動するようガイドされる。
電磁コイル105への通電が断たれると、磁束が消滅し、磁気吸引ギャップにおける磁気吸引力も消滅する。この状態では、プランジャロッド114Aの頭部114Cを反対方向に押す初期荷重設定用のスプリング110のばね力がゼロスプリング112の力に打ち勝って可動子114全体(アンカー102,プランジャロッド114A)に作用する。その結果、アンカー102はスプリング110のばね力によって、弁体114Bが弁座39に接触する閉弁位置に押し戻される。
プランジャロッド114Aの先端の弁体114Bが弁座39に接触し閉弁位置にある間、細長い形状のプランジャロッド114Aはロッドガイド113のガイド孔127のみによりガイドされており,噴孔カップ116の案内部115とは接触していない。
このとき、頭部114Cの段付き部129がアンカー102の上面に当接してアンカー102を、ゼロスプリング112の力に打ち勝ってロッドガイド113側へ移動させる。弁体114Bが弁座39に衝突すると、アンカー102はプランジャロッド114Aと別体であるため、慣性力によってロッドガイド113方向への移動を継続する。このときプランジャロッド114Aの外周とアンカー102の内周との間に流体による摩擦が発生し、弁座39から再度開弁方向に跳ね返るプランジャロッド114Aのエネルギが吸収される。慣性質量の大きなアンカー102がプランジャロッド114Aから切り離されているので、跳ね返りエネルギ自体も小さくなる。また、プランジャロッド114Aの跳ね返りエネルギを吸収したアンカー102は自らの慣性力がその分だけ減少し、ゼロスプリング112を圧縮した後に受ける反発力も小さくなるため、アンカー102自体の跳ね返り現象によってプランジャロッド114Aが開弁方向に再び動かされる現象は発生し難くなる。かくして、プランジャロッド114Aの跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁コイル(104,105)への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が抑制される。
図2は従来の実施形態による燃料噴射弁の詳細断面図を示したものである。プランジャロッド114の先端の弁体114Bは半径SRの球面形状を有し,噴孔カップ116の弁座39と接触することで燃料のシールを形成している。この時,細長い形状のプランジャロッド114Aはロッドガイド113のガイド孔127のみでガイドされており,噴孔カップ116の案内部115とプランジャロッド114の先端の弁体114Bの円筒部との間にクリアランスDcが存在している。双方の部品が接触していなければ,弁座39のシート部円周方向に,噴孔カップ116の案内部115による不均一な面圧分布が発生し,燃料をシールするのに必要な接触面圧を下回ることはない。
つまりプランジャロッド114Aの先端の弁体114Bが弁座39に接触している間、プランジャロッド114Aはロッドガイド113のガイド孔127のみにより支持,ガイドされているのが理想である。しかしながら燃料噴射弁においても他の自動車部品と同程度の加工,組立のバラツキを有しているため,噴孔カップ116の弁座39とロッドガイド113のガイド孔127には同軸のズレが生じる。
図2に示す従来の実施形態による燃料噴射弁では,弁座39とロッドガイド113同軸のズレによってプランジャロッド114Aが傾いた場合,弁体114Bの円筒部が案内部115に接触することなく傾斜可能は傾き角度はθ2となる。噴孔カップ116のガイド部115の高さ300が,弁体114Bの球面半径SRの中心高さ301よりも高い位置にあるため,傾斜可能は傾き角度はθ2は小さい。
一方,本発明における燃料噴射弁の詳細を図3に示す。弁体114Bの直径Bは仮想球面SRの直径Aよりも小さい。よって噴孔カップ116の案内部115の高さ200を,弁体114Bの球面半径SRの中心高さ201よりも低く抑えられるため,プランジャロッド114は傾き角度θ1まで,弁体114Bと案内部115に接触することなく傾斜可能である。図2と比較して明らかなように,傾斜可能は傾き角度θ1は従来のθ2よりも大きくできる。本実施例では弁体114Bの球面半径SRと仮想球面SRは等しい。
ロッドガイド113のガイド孔127におけるプランジャロッド114の径方向の移動量は,プランジャロッド114の傾斜角度をθとするとき,tanθ×Lとなる。Lは図1に示す噴孔カップ116の弁座39からロッドガイド113のガイド孔127までの距離を示す。
言い換えると,プランジャロッド114の弁体114Bが噴孔カップ116の案内部115に接触することなく,噴孔カップ116の弁座39とロッドガイド113のガイド孔127の許容可能な同軸のズレはtanθ×Lとなる。
従来の燃料噴射弁における許容可能な同軸のズレtanθ2×Lに対し,本発明における許容可能な同軸のズレはtanθ1×Lであり,θ1>θ2であることから,許容可能な同軸のズレはtanθ1×L>tanθ2×Lとなる。
以上より本発明の燃料噴射弁では,噴孔カップ116の案内部115の深さを,弁体114Bが噴孔カップ116の弁座39に当接する部位の球面の半径SRよりも小さくすることで,噴孔カップ116の弁座39とロッドガイド113のガイド孔127の許容可能な同軸のズレtanθ1×Lを従来のtanθ2×Lよりも大きくすることができ,弁体114Bが閉弁位置にある際にも,噴孔カップ116に備えられた弁体114Bを案内する案内部115が弁体114Bに接触することを回避できる。
本発明の燃流噴射弁においては,許容可能な同軸のズレを大きくできるため,構成部品単体の加工精度,部品の組立精度を緩和でき,従来と同様のシート性能を有する燃料噴射弁をより安価に製造することが可能である。
また,許容可能な同軸のズレを従来の燃料噴射弁と同様にした場合でも,プランジャロッド114が噴孔カップ116の案内部115に接触することなく,弁体114Bと弁座39に一体に設けられた案内部115の隙間Dcを小さくすることできる。よって弁体114Bが開弁位置から閉弁位置に着座する際の弁体の軸方向以外の移動量を低減し、弁座39の幾何学的形状に偏った摩耗が発生するような経時変化を低減させられる燃料噴射弁を,コストを上昇させること無く製造することも可能である。
図4は別の実施形態による燃料噴射弁の詳細断面図である。図2に示した従来の実施形態と同様に噴孔カップ116のガイド部115の高さ300が,弁体114Bの球面半径SRの中心高さ301よりも高い位置にあるが,弁体114Bの先端球面SRの中心位置201よりも低い位置400で噴孔カップ116の案内部115によって案内される構成となっているため,弁体114Bが案内部115に接触することなく傾斜可能は傾き角度はθ3となり,従来の実施形態における傾斜可能角度はθ2よりも大きくすることができる。
図5,6に本発明の実施形態による燃料噴射弁の詳細横断面図を示す。図5では噴孔カップ116の弁体114Bを案内する案内部115に欠損部500が設けられ,上流からの燃料を弁座39,噴孔117に導くための噴孔カップ案内部燃料通路500が形成されている。
図6では噴孔カップ116の弁体114Bに円筒部の一部に欠損部600が設けられ,上流からの燃料を弁座39,噴孔117に導くための弁体燃料通路600が形成されている。図5,6のいずれの形態においても図2または図4を用いて意説明したように,プランジャロッド114が噴孔カップ116の案内部115に接触することなく,弁体114Bと弁座39に一体に設けられた案内部115の隙間Dcを小さくすることできる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。また、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
22 ノズルホルダ小径筒状部
23 ノズルホルダ大径筒状部
39 弁座
43A コネクタ
54 調整子
101 ノズルホルダ
102 アンカー
103 ハウジング
104 コイルボビン
105 コイル
107 固定コア
107D 固定コア貫通孔(燃料通路)
109 導体
110 スプリング
112 ゼロスプリング
113 ロッドガイド
114A プランジャロッド
114B 弁体
114C プランジャロッド頭部
115 案内部
116 噴孔カップ
117 噴孔
118、126 燃料通路
121 樹脂成形体
127 ガイド孔
128 貫通孔
129 段付き部
131 チップシール
150 横断面位置
200,300 ガイド部上面
201,301 弁体先端球面中心
500 噴孔カップ案内部燃料通路、欠損部
600 弁体燃料通路、欠損部

Claims (3)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔と,前記噴孔の上流側に設けられた弁座に当接,または離反することで燃料の噴射を断続する弁体と、前記弁座の上流側に前記弁体を案内する案内部とが一体となった噴孔カップと,を備えた燃料噴射弁において、前記案内部によって案内される弁体の直径は,前記弁座に当接する前記弁体の球面もしくは仮想球面の直径よりも小さくされ,前記案内部の深さは,前記弁座に当接する前記弁体の球面、又は仮想球面の中心よりも浅くされていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、前記案内部に欠損部が設けられ,上流からの燃料を弁座,噴孔に導くための噴孔カップ案内部燃料通路が形成されていること特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、前記弁体の前記案内部に対向する位置に欠損部が設けられ,上流からの燃料を弁座,噴孔に導くための弁体燃料通路が形成されていること特徴とする燃料噴射弁。
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