JP2015121188A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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威生 三宅
秀治 江原
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秀治 江原
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Abstract

【課題】燃料噴射弁の噴射量精度、微粒化特性を向上させるためには燃料圧力の増加に伴う弁体と弁座の衝撃力の増加によって、弁体閉鎖後に弁体が再度開放し、極微量の燃料が意図せず噴射されるのを防止する必要がある。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明は、電磁式燃料噴射弁の弁体に当接するマスダンパと、前記マスダンパを閉鎖方向に付勢する第3の弾性部材が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に用いられる燃料噴射弁に関し、特に電磁的に駆動される可動子によって、燃料通路を開閉するものに関する。
内燃機関には、運転状態に応じた適切な燃料量を燃料噴射弁の噴射時間に変換する演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を駆動させる燃料噴射制御装置が備えられている。燃料噴射弁は、内部のソレノイドに流れる電流によって発生する磁気力によって燃料噴射弁を構成している可動子を動作させ、弁体を開閉させることで燃料の噴射を行う。噴射される燃料量は、主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、並びに弁体を開いた状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。
近年、内燃機関の排出ガスに含まれる成分を一層低減することが求められているため、燃料の噴射圧力を従来よりも大きくすることが要求されている。また過給機と組み合わせて内燃機関の排気量を小さくし、車両搭載時の燃料消費量を低減させる試みも実施されている。この場合、吸入空気の過給等により内燃機関の比出力が向上するため、燃料噴射弁は最小噴射量を増加させることなく、最大噴射量を増加させることが求められる。この場合も従来より燃料の噴射圧力を大きくすることは、最大噴射量を増加させるのに有効な手段である。
燃料噴射弁は、例えば、可動子が円筒状の可動子とこの可動子の中心部に位置する弁体ととを含んで構成されており、中心部に燃料を導く燃料導入孔を有する固定子の端面と可動子の端面との間に隙間が設けられており、この隙間を含む磁気通路に磁束を供給する電磁ソレノイドを備えている。隙間を通る磁束によって可動子の端面と固定子の端面との間に生起された磁気吸引力で可動子を固定子側に引き付けて可動子を駆動し、弁体を弁座から引き離して弁座に設けた燃料通路を開くように構成されている。
電磁ソレノイドへの通電を停止すると、可動子に作用する磁気吸引力が消失し、弁体を閉鎖方向に付勢する弾性部材の力と、弁体と弁座間を流れる燃料の流速によって生じる圧力降下によって弁体及び可動子は閉鎖方向へと移動し、弁体が弁座に着座することで燃料通路を閉じる。
このように構成された従来の燃料噴射弁では、燃料圧力の増加に従い、弁体と弁座間を流れる燃料の流速によって生じる圧力降下が大きくなり、弁体を閉鎖方向に移動させる力も大きくなる。よって弁体が弁座に着座する際の衝撃力が大きくなり、その反作用により弁体が意図せず再び弁座から離れて少量の燃料が噴出され、噴射量精度、粒径特性を悪化させることが知られている。
従来技術の一例として、特許文献1に開示の燃料噴射弁では、第一の戻しばねによって負荷される2つの部分からなる可動子と、大きい方の可動子に摩擦接続的に結合される弁閉鎖体を設け、第一の可動子部分が閉鎖方向で第一の戻しばねによって負荷されていて、第二の可動子部分が閉鎖方向で第二の戻しばねによって負荷された燃料噴射弁が開示されている。
2つの部分からなる可動子全体が内極と形成するコンタクト面全体に関して著しく小さいので、この可動子全体は迅速に内極から開放され、閉鎖動作が迅速に行われる。さらに2つの部分からなる可動子を利用することにより、質量特性の調節が良好に行われていれば、励磁電流が遮断される場合に、大きな可動子部分の加速度と小さな可動子部分の加速度との間に存在する時間の差が、両可動子部分を互いに逆向きに向かわせ、僅かに跳ね返って戻される可動子部分の衝撃をなくすことができ、不都合にも再び短時間開放してしまうようなことは回避される。
別の従来技術の一例として、特許文献2、3に開示の燃料噴射弁では、可動コアはプランジャとは別体であるため、プランジャは可動コアから離れて可動コアの動きとは反対方向に動こうとする。このときプランジャの外周と可動コアの内周との間には流体による摩擦が発生し、跳ね返るプランジャのエネルギが、いまだ慣性力によって反対方向( 弁の閉じ方向) に移動しようとしている可動コアの慣性質量によって吸収される。
跳ね返り時には慣性質量の大きな可動コアがプランジャから切り離されるので、跳ね返りエネルギ自体も小さくなる。
また、プランジャの跳ね返りエネルギを吸収した可動コアは自らの慣性力がその分減少するので、ばねを圧縮するエネルギが減少して、ばねの反発力が小さくなり、可動コア 自体の跳ね返り現象によってプランジャが開弁方向に動かされる現象は発生しない。
かくして、プランジャの跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁ソレノイド装置への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が抑制される。
特表2003−511604号公報 特開2007−218205号公報 特開2011−137442号公報
特許文献1に記載の第1の実施例の燃料噴射弁では、分割されたとはいえ可動子の一部と弁体自身の質量の和が弁座への衝撃力となり、増加する燃料圧力に対して弁体が再度開放してしまう現象を防止するには十分ではない。
特許文献1に記載の第2の実施例の燃料噴射弁、特許文献2、3に記載の燃流噴射弁では弁座への衝突時、可動子の質量が弁体から完全に分離されているため、弁座への衝突質量は弁体のみとなり、特許文献1の第1の実施例に記載の燃料噴射弁よりも弁体が再度開放してしまう現象を防止するには有利である。しかしながら益々増加する燃料の圧力と、排気ガスに含まれる成分量の低減の観点から、弁体のみが弁座に衝突する際に発生する衝撃力によってでさえ、再度弁体が開放し、極微量の燃料が噴出されることを防止することは難しい。
上記課題を解決するために、本発明の燃料噴射弁は、電磁式燃料噴射弁の弁体と共にマスダンパを配置し、マスダンパの上流部に弾性部材を設けることで、マスダンパを弁体に当接させる。マスダンパの上流部に設けられた弾性部材の荷重は、弁体の上流部に設けられた弾性部材の荷重よりも十分に小さい。
弁体が弁座に衝突する際、弁体は荷重の大きい弾性部材で弁座に押さえつけられ、マスダンパは荷重の小さい弾性部材で弁体に当接している。弁座から反作用として弁体に伝達される衝撃力は、弁体内部を伝播し、マスダンパに伝わる。このとき弁体、マスダンパに作用している弾性部材の荷重の関係から、弁体は弁座と当接し、静止状態を維持し、代わりにマスダンパが衝撃力を受け、燃料噴射弁の上流方向に移動することによって、弁体閉鎖後に弁体が再度開放し、極微量の燃料が意図せず噴射されるのを防止できる。
本発明の実施形態による燃料噴射弁の全体断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の開弁時の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の閉弁時の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の閉弁直後の部分拡大断面図である。
以下、図1〜4図を用いて、本発明に係る燃料噴射弁の一実施例の構成について説明する。図1は本実施例における燃料噴射弁の縦断面図である。図2から4は図1の部分拡大図で、本実施例における燃料噴射弁の特徴となる部品に限定し、形状を簡略化して示したものである。図2から4では動作や機能分かり易くするために部品の大きさや隙間の大きさは実際の比率よりも誇張されており、機能を説明するために不要な部品は省略されている。各実施形態において同一の構成要素には同一の符号が与えられており、重複する説明は省略している。
図1は本実施例における燃料噴射弁の縦断面図である。ノズルホルダ101は直径が小さい小径筒状部22と直径が大きい大径筒状部23とを備えている。小径筒状部22の先端部分の内部に、ガイド部115,燃料噴射口117を備えたオリフィスカップ116が挿入され、周囲を筒状に溶接固定される。ガイド部115は弁体114Aの先端部114Bの外周をガイドする。オリフィスカップ116にはガイド部115に面する側に円錐状の弁座39が形成されている。この弁座39には弁体114Aの先端部114Bが当接し、燃料の流れを燃料噴射口に導いたり遮断したりする。ノズルホルダ101の外周には溝が形成されており、この溝に樹脂製のチップシール131に代表されるシール部材が嵌め込まれている。
弁体114Aの先端114Bとは反対の端部には大きい外径を有する段付き部129が設けられている。段付き部129の上端面にはスプリング110の着座面が設けられており、中心にはスプリングガイド用突起114Cが形成されている。
弁体114Aは可動子102の中央にある貫通孔128を通過し、可動子102とロッドガイド113との間にゼロスプリング112が保持されている。
弁体114Aの段付き部129の直径より可動子102の貫通孔128の直径の方が小さいので、弁体114Aをオリフィスカップ116の弁座に向かって押付けるスプリング110の付勢力もしくは重力の作用下においては、ゼロスプリング112によって保持された可動子102の上側面と弁体114Aの段付き部129の下端面が当接し、両者は係合している。これによりゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に逆らう上方への可動子102の動きあるいは、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に沿った下方への弁体114Aの動きに対して両者は協働して動くことになる。しかし、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に関係なく弁体114Aを上方へ動かす力、あるいは可動子102を下方へ動かす力が独立して両者に作用したとき、両者は別々の方向に動くことができる。
ノズルホルダ101の大径筒状部23の内周部には固定子107が圧入され、圧入接触位置で溶接接合されている。この溶接接合によりノズルホルダ101の大径筒状部23の内部と外気との間に形成される隙間が密閉される。固定子107は中心に弁体114Aの段付き部129の直径より大きい貫通孔107Dが燃料導入通路として設けられている。
固定子107の下端面や、可動子102の上端面にはメッキを施して耐久性を向上させることがある。固定子107や可動子102に比較的軟らかい軟磁性ステンレス鋼を用いた場合においても、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキを用いることで、耐久信頼性を確保することができる。
固定子107の貫通孔107Dと弁体114Aの段付き部129の外周との間には隙間が与えられている。これは固定子107から弁体114Aへの磁束漏洩防止と貫通孔107Dを通過してきた燃料をスムースに通過させるためである。
弁体114Aの段付き部129の上端面に形成されたスプリング受け面には初期荷重設定用のスプリング110の下端が当接しており、スプリング110の他端が固定子107の貫通孔107Dの内部に圧入固定される調整子54で受け止められることで、弁体114Aの段付き部129と調整子54の間に固定されている。調整子54の固定位置を調整することでスプリング110が弁体114Aを弁座39に押付ける付勢力を調整することができる。
ノズルホルダ101の大径筒状部23の外周にはカップ状のハウジング103が固定されている。ハウジング103の底部には中央に貫通孔が設けられており、貫通孔にはノズルホルダ101の大径筒状部23が挿通されている。ハウジング103の外周壁の部分はノズルホルダ101の大径筒状部23の外周面に対面する外周ヨーク部を形成している。ハウジング103によって形成される筒状空間内には環状若しくは筒状の電磁ソレノイド105が配置されている。電磁ソレノイド105は半径方向外側に向かって開口する断面がU字状の溝を持つ環状のボビン104と、この溝の中に巻きつけられた銅線で形成される。ソレノイド105の巻き始め,巻き終わり端部には剛性のある導体109が固定されている。この導体109と固定子107,ノズルホルダ101の大径筒部23の外周はハウジング103の上端開口部内周から絶縁樹脂を注入して、モールド成形され、樹脂成形体121で覆われる。かくして、電磁ソレノイド(104,105)の周りにトロイダル状の磁気通路が形成される。
導体109の先端部に形成されたコネクタ43Aには高電圧電源、バッテリ電源より電力を供給するプラグが接続され、図示しないコントローラによって通電,非通電が制御される。ソレノイド105に通電中は、磁気回路を通る磁束によって可動子102と固定子107との間に磁気吸引力が発生し、可動子102がスプリング110の付勢力と弁体先端部114Bに働く流体力を超える力で吸引されることで上方へ動く。このとき弁体114Aは段付き部129によって、可動子102と係合して一緒に上方へ移動し、可動子102の上端面が固定子107の下端面に衝突するまで移動する。その結果、弁体の先端部114Bが弁座39より離間し、燃料がオリフィスカップ116先端にある噴射口117から内燃機関の燃焼室内に噴出する。
電磁ソレノイド105への通電が断たれると、磁気回路の磁束が消滅し、隙間136における磁気吸引力も消滅する。この状態では、弁体114Aの段付き部129を下流方向に押すスプリング110の付勢力が、ゼロスプリング112の付勢力に打ち勝って、弁体114Aと可動子102に作用する。その結果、弁体114Aの先端部114Bが弁座39に接触する閉鎖位置に押し戻される。このとき、段付き部129が可動子102の上面に当接して、可動子102をゼロスプリング112の付勢力に打ち勝ってロッドガイド113側へ移動させる。弁体114Aの先端部114Bが弁座に衝突すると、可動子102は弁体114Aと別体であるため、慣性力によってロッドガイド113方向への移動を継続する。慣性質量の大きな可動子102が弁体114Aから切り離されているので、弁体114Aが弁座39から再度開弁方向に跳ね返るエネルギ自体も小さくなる。また、可動子102は移動中に周囲の流体との流体抵抗で自らの運動エネルギが減少し、ゼロスプリング112を圧縮した後に受ける反発力も小さくなるため、可動子102自体が跳ね返り、弁体114Aの段付き部129に再び衝突し、弁体114Aが開弁方向に再び動かされる現象は発生し難くなる。かくして、弁体114Aの跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁ソレノイド(104,105)への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が従来の燃料噴射圧力の範囲では抑制されていた。
以下、本実施例の特徴について説明する。
図2は通電時に燃料噴射弁が開弁している際の部分拡大図である。可動子102と固定子107との間に磁気吸引力が発生し、可動子102がスプリング110の付勢力と弁体114A先端部114Bに働く流体力を超える力で吸引されることで上方へ動く。このとき弁体114Aは段付き部129によって、可動子102と係合して一緒に上方へ移動し、可動子102の上端面が固定子107の下端面に衝突するまで移動する。その結果、弁体の先端部114Bが弁座39より離間し、燃料がオリフィスカップ116先端にある噴射口117から内燃機関の燃焼室内に噴出する。弁体114Aの上流側にマスダンパ200が配置され、固定子107の貫通孔107Dに圧入、固定されたストッパ202との間に弾性部材201が配置されている。マスダンパ200は弾性部材201の付勢力によって、スプリングガイド用突起114Cの上端面に当接した状態を維持している。弾性部材201の付勢力はスプリング110の付勢力より小さい。
図3はソレノイド通電状態から非通電状後に磁気吸引力が消失し、燃料噴射弁の弁体114Aの先端部114Bがオリフィスカップ116の弁座39と衝突した瞬間を示している。弁体114Aを下流方向に押し付けるスプリング110の付勢力は、可動子112を上流方向に押し付けるゼロスプリング112の付勢力よりも大きい。よってソレノイド104への電流が遮断されると、可動子102を固定子107の方向へ引き上げていた磁気吸引力が消失し、弁体114Aはスプリング110の付勢力によってオリフィスカップ116の方向に押し下げられる。可動子102は弁体114Aの段付き部129によって、弁体114Aと係合して一緒に下方へ移動する。マスダンパ200は弾性部材201の付勢力によって、スプリングガイド用突起114Cの上端面に当接した状態を維持している。先端部114Bはオリフィスカップ116の弁座39と衝突し、可動子112の上端面と固定子107の下端面には隙間136が存在する。
図4は図3の直後に、オリフィスカップ116の弁座39に衝突した際の衝撃力の反作用を弁体114Aが受けた際の燃料噴射弁の部分拡大図である。可動子102は自身の慣性力によって、弁体114Aの段付き部129から離間し独立して下流方向に移動する。よって可動子102の質量はオリフィスカップ116の弁座39に衝突した際の衝撃力には加味されず、同時に弁体114Aへの反作用としての衝撃力にも加味されない。マスダンパ200は弁体114Aのスプリングガイド用突起114Cの上端面に接触していたため、弁体114Aを伝播してきた衝撃力を受ける。またマスダンパ200をスプリングガイド用突起114Cの上端面に押し付けている弾性部材201の付勢力は、弁体114Aを下流に押し付けているスプリング110の付勢力よりも小さく設定されている。よって弁体114Aを伝播してきた衝撃力はマスダンパ200に伝播した後、マスダンパ200を上流方向へ突き上げる。つまり弁体114Aとマスダンパ200の衝撃反力は主にマスダンパの運動エネルギに変換されることで、弁体114A自身はスプリング110の付勢力によって先端部114Bがオリフィスカップ116の弁座39との当接を維持できる。
このように衝撃力の伝播を利用してオリフィスカップ116の弁座39からの衝撃反力をマスダンパ200の運動エネルギに変換し、弁体114Aの静止状態を維持するには、マスダンパ200と弁体114Aの材質、質量、形状を等しくすることが望ましい。一方で燃料噴射弁の内部構造上様々な制約があるため、等価にできない場合はスプリング110の付勢力に対し、弾性部材201の付勢力の大きさを例えば10%以下に設定することで、弁体114Aの静止状態を維持させることができる。
公知となっている従来の発明では、弁座から弁体に作用する衝撃力によって弁体が再度開放しないようにすることができなかった。本実施例は、弁体の上部にマスダンパを配置し、弁体を閉弁方向に付勢しているスプリングの付勢力よりも小さい付勢力でマスダンパを弁体の方向に付勢することで弁座から弁体に作用する衝撃力によって弁体が再度開放しない燃料噴射弁の構造を提案するものである。
以上のように本実施例では、弁座から弁体に作用する衝撃力をマスダンパの運動エネルギに変換することで、従来技術以上に弁体が再度開放し、意図せずに極少量の燃料が再度噴射されないようにすることが出来る。
なお、本実施例は、前記実施形態に限定されるものではない。また、本実施例の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
例として、本実施例では弁体の上部にマスダンパが配置されているが、弁体の内部あるいは別の位置にも同様のマスダンパを当接して配置することができる。これは、本実施例が衝撃力の伝播と弾性部材の付勢方向、大小関係の観点に立脚して為されているためである。どのような位置にマスダンパを配置したとしても衝撃反力を伝播できる弁体とマスダンパの位置関係にあれば、本実施例の原理が適用できるため、効果を発揮することができる。
22…ノズルホルダ小径筒状部
23…ノズルホルダ大径筒状部
39…弁座
43A…コネクタ
101…ノズルホルダ
102…可動子
103…ハウジング
104…ボビン
105…ソレノイド
107…固定子
107D…固定子貫通孔(燃料通路)
109…導体
110…スプリング
112…ゼロスプリング
113…肩部
114A…弁体
114B…弁体先端部
114C…スプリングガイド用突起
115…ガイド部
116…オリフィスカップ
117…燃料噴射口
121…樹脂成形体
126…燃料通路
128…貫通孔
136…隙間
200…マスダンパ
201…弾性部材
202…ストッパ

Claims (3)

  1. 固定子と、前記固定子の外周側に配置されたソレノイドと、前記固定子の下端部に対面する可動子と、前記可動子に係合した弁体と、前記ソレノイドに通電することにより磁気吸引力を発生させて、前記可動子を前記固定子へ吸引し、前期弁体を開放するよう構成し、前記弁体は第1の弾性部材で閉鎖方向に付勢され、前記可動子は第2の弾性部材で解放方向に付勢された燃料噴射弁において、
    前記弁体に当接するマスダンパと、前記マスダンパを閉鎖方向に付勢する第3の弾性部材が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、第1の弾性部材の付勢力は第3の弾性部材の付勢力よりも小さいことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1または2に記載の燃料噴射弁において、マスダンパの質量が、前記弁体とおおよそ等しいことを特徴とする燃料噴射弁。
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