JP2014141594A - インテグラルスキンポリウレタンフォーム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性と引裂強度の機械物性に優れたインテグラルスキンポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】有機ポリイソシアネート組成物、ポリオール成分(B)、発泡剤(C)及びその他の助剤(D)とを反応させて得られるインテグラルスキンポリウレタンフォームにおいて、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを30%以上含有するジフェニルメタンジイソシアネートをカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性し、有機ポリイソシアネート組成物として用いる事により、耐摩耗性や引裂強度等の機械物性に優れた、ハンドル等に有用なインテグラルスキンポリウレタンフォームを得ることが出来る。
【選択図】なし
【解決手段】有機ポリイソシアネート組成物、ポリオール成分(B)、発泡剤(C)及びその他の助剤(D)とを反応させて得られるインテグラルスキンポリウレタンフォームにおいて、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを30%以上含有するジフェニルメタンジイソシアネートをカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性し、有機ポリイソシアネート組成物として用いる事により、耐摩耗性や引裂強度等の機械物性に優れた、ハンドル等に有用なインテグラルスキンポリウレタンフォームを得ることが出来る。
【選択図】なし
Description
本発明は、インテグラルスキンポリウレタンフォームに関するものであり、さらに詳しくは、カルボジイミド基および/又はウレトンイミン基含有の有機ポリイソシアネート組成物を使用したインテグラルスキンポリウレタンフォームに関するものである。
インテグラルスキンポリウレタンフォームは優れた感触と機械物性、生産性の良さから、ハンドルをはじめとした自動車の内装部品や椅子、家具、安全保護具などに多く使用されている。
インテグラルスキンポリウレタンフォームは優れた感触と機械物性、生産性の良さから、ハンドルをはじめとした自動車の内装部品や椅子、家具、安全保護具などに多く使用されている。
インテグラルスキンポリウレタンフォーム(以下ISFと略す)は通常ポリオールとジフェニルメタンジイソシアネート系イソシアネートと発泡剤を使用して製造されており、これらの処方技術に関する様々な特許が出願されている。過去、発泡剤としてフロン化合物が使用されていたが、フロン化合物はオゾン層を破壊し地球環境に悪影響を及ぼすことから、現在では水を発泡剤として使うことが一般的に行われている。しかし、発泡剤としてフロン化合物を水発泡剤に変えることにより、ISFの表面性、成形性、機械物性等が悪くなる事から、これらの改善に関する特許も色々と出願されている。
特許文献1には、ポリオールとしてアミノ基含有ポリオールと水発泡剤を使用する事による、成形性に優れたISFが提案されている。
特許文献2〜4には、特定のポリオール、イソシアネートとしてジフェニルメタンイソシアネート変性体又はこれらとポリメリックMDIの混合物と水発泡剤を使用する事による、表面性や機械物性に優れたISFが提案されている。
特許文献5には、特定のポリオールと特定の触媒と水発泡剤を使用する事による、キュアー性と成形性に優れた特にハンドル用途に適したISFが提案されている。
特許文献6には、植物由来原料であるひまし油ポリオールと変性MDIと水発泡剤を使用する事による、キュアー性と成形性に優れたISFが提案されている。
ISFは優れた触感と耐久性、軽量性から人が触れる部分や靴底などに使われることが多い。これら用途では、耐久性の中でも特に耐摩耗性が重要であるが、発泡剤をフロン化合物から水発泡剤に替える事により著しく悪化するため、昨今、この耐摩耗性の改善は本分野における重要な課題となっている。
本発明の目的は、水発泡ISFの弱点である耐摩耗性を改善し、耐久性に優れたISFを提供することにある。
本発明の目的は、水発泡ISFの弱点である耐摩耗性を改善し、耐久性に優れたISFを提供することにある。
ISFは特許文献1〜6に記載されているように、有機ポリイソシアネートとしては取り扱い性、低温貯蔵安定性、機械物性等の面から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下4,4’−MDIと略す)を98%以上含有するジフェニルメタンジイソシアネート(以下モノメリックMDIと略す)のウレタン変性体やカルボジイミド変性体又はこれら有機ポリイソシアネート組成物とポリメリックMDIの混合物が使用されてきている。しかし、従来技術では、発泡剤をフロン化合物から水発泡剤に替える事によって生じるISFの耐摩耗性悪化は解決されていない。これに対し本発明者等は、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下2,4’−MDIと略す)を30%以上含有するジフェニルメタンジイソシアネート(以下モノメリックMDIと略す)をカルボジイミド変性および/又はウレトンイミン変性したイソシアネートを有機ポリイソシアネート組成物として使用することにより本問題を解決するに到った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(2)に示されるものである。
(1)少なくとも有機ポリイソシアネート組成物、ポリオール成分(B)、発泡剤(C)及び助剤(D)を反応させて得られるインテグラルスキンポリウレタンフォームにおいて、
前記有機ポリイソシアネート組成物が、ジフェニルメタンジイソシアネートをカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体(A)であり、
イソシアネート変性体(A)の構成成分である2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分の合計比率が30質量%以上で有ること、及び
発泡剤が水であること、
を特徴とするインテグラルスキンポリウレタンフォーム
(2)前記ポリオール成分(B)が、平均官能基数が2〜6かつ数分子量3,000〜8,000のポリオキシアルキレンポリオール(b1)、及び炭素数2〜8の活性水素基含有の架橋剤(b2)を含有することを特徴とする(1)に記載のインテグラルスキンポリウレタンフォーム
(1)少なくとも有機ポリイソシアネート組成物、ポリオール成分(B)、発泡剤(C)及び助剤(D)を反応させて得られるインテグラルスキンポリウレタンフォームにおいて、
前記有機ポリイソシアネート組成物が、ジフェニルメタンジイソシアネートをカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体(A)であり、
イソシアネート変性体(A)の構成成分である2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分の合計比率が30質量%以上で有ること、及び
発泡剤が水であること、
を特徴とするインテグラルスキンポリウレタンフォーム
(2)前記ポリオール成分(B)が、平均官能基数が2〜6かつ数分子量3,000〜8,000のポリオキシアルキレンポリオール(b1)、及び炭素数2〜8の活性水素基含有の架橋剤(b2)を含有することを特徴とする(1)に記載のインテグラルスキンポリウレタンフォーム
本発明は、ISFを製造する際の発泡剤として水を使用しているため環境に優しいものであり、さらに得られるISFは耐摩耗性に優れ、かつ、引裂強度等の機械的強度においても優れている。中でも耐摩耗性については、低硬度のISFにおいて特に顕著な効果が得られる。本発明により得られるISFは幅広い硬度範囲で耐摩耗性が優れるため、表面の耐摩耗性が要求されるハンドル等の分野において、インモールドコートなどの樹脂製カバー表皮を使用しなくても要求性能に応えることが出来る製品が得られる。このことは、製造工程の簡略化や原材料コストの低減に高いメリットを有する。
本発明を更に詳細に説明する。
本願で使用しているイソシアネート変性体(A)はカルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体とモノメリックMDIの混合物であり、本願実施例のイソシアネート基含有率29.1%のイソシアネート変性体(A)はカルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体約28%とモノメリックMDI約72%の混合物である。
請求項1に記載しているイソシアネート変性体(A)の構成成分である2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分の合計比率が30質量%以上で有るとは、カルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体に組み込まれている2,2’−MDIと2,4’−MDIの質量に、モノメリックMDIとして存在している2,2’−MDIと2,4’−MDIの質量を足した合計質量が、イソシアネート変性体(A)に対して30質量%以上含まれることを言う。
本願で使用しているイソシアネート変性体(A)はカルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体とモノメリックMDIの混合物であり、本願実施例のイソシアネート基含有率29.1%のイソシアネート変性体(A)はカルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体約28%とモノメリックMDI約72%の混合物である。
請求項1に記載しているイソシアネート変性体(A)の構成成分である2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分の合計比率が30質量%以上で有るとは、カルボジイミド変性体及び/又はウレトンイミン変性体に組み込まれている2,2’−MDIと2,4’−MDIの質量に、モノメリックMDIとして存在している2,2’−MDIと2,4’−MDIの質量を足した合計質量が、イソシアネート変性体(A)に対して30質量%以上含まれることを言う。
本発明のイソシアネート変性体(A)は次の2つの方法によって得ることが出来る。
(1)、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上のモノメリックMDI(a1)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性する方法。
(2)、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上のモノメリック(a1)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体(A)と
2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%未満のモノメリックMDI(a2)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体との混合物から得る方法で、この場合に(a1)と(a2)に含まれる2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上であるモノメリックMDIを使用することが必要である。
2つの方法により得られるイソシアネート変性体(A)の構造は若干異なることが予想されるが、該組成物を用いて得られるISFの機能に差は見られていない。
(1)、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上のモノメリックMDI(a1)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性する方法。
(2)、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上のモノメリック(a1)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体(A)と
2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%未満のモノメリックMDI(a2)をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体との混合物から得る方法で、この場合に(a1)と(a2)に含まれる2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計含有率が30質量%以上であるモノメリックMDIを使用することが必要である。
2つの方法により得られるイソシアネート変性体(A)の構造は若干異なることが予想されるが、該組成物を用いて得られるISFの機能に差は見られていない。
モノメリックMDIは2,2’−MDI、2,4’−MDI、4,4’−MDIの3種類の異性体から構成されている。本発明で使用するモノメリックMDI中の2、2’−MDIの含有率は3質量%以下が望ましい。なお、モノメリックMDI中における2,2’−MDI、2,4’−MDI、4,4’−MDIの異性体比率は通常知られているガスクロマトグラフィーにより測定することができる。
本願では2,2’−MDIと2,4’−MDIを含有するモノメリックMDIを原料として使用している。該化合物は4,4’−MDIより室温での取り扱いが容易であるが、該化合物をカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性する事によりさらに低温貯蔵安定性の良い取り扱いやすいイソシアネート変性体(A)が得られる。
モノメリックMDIの工業的な製造方法の概略は、以下の3段階の工程で示される。
(1)アニリンとホルムアルデヒドとの縮合反応によって、ジアミノジフェニルメタンを主成分とするポリアミンを得る。
(2)このポリアミンとホスゲンとを反応させることで、モノメリックMDIを主成分とする粗MDIを得る。
(3)粗MDIから分留によってモノメリックMDIを得る。
(1)アニリンとホルムアルデヒドとの縮合反応によって、ジアミノジフェニルメタンを主成分とするポリアミンを得る。
(2)このポリアミンとホスゲンとを反応させることで、モノメリックMDIを主成分とする粗MDIを得る。
(3)粗MDIから分留によってモノメリックMDIを得る。
このため、モノメリックMDIの異性体分布は、第1段階の縮合反応によって決定される。この縮合反応では、2核体、3核体、多核体が生成する。なお、2核体とは、2モルのアニリンと1モルのホルムアルデヒドが反応した、1分子中にベンゼン環を2個有するものであり、3核体とは、3モルのアニリンと2モルのホルムアルデヒドが反応した、1分子中にベンゼン環を3個有するものであり、多核体とは、1分子中にベンゼン環を4個以上有するものである。2核体、3核体及び多核体の比率は通常知られているゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
2核体においては、パラ−パラ位で結合した4,4’−MDI異性体、パラ−オルト位で結合した2,4’−MDI異性体、オルト−オルト位で結合した2,2’−MDI異性体が生成する。
一般的に、モノメリックMDIには品質安定化のため、ヒンダードフェノール系、リン系等の酸化防止剤やヒンダードアミン系の光安定化剤等が添加されるが、上記モノメリックMDIにも用途によりこれらの添加剤を添加してもよい。
本発明に用いるカルボジイミド化触媒としては、公知のものが使用できる。このカルボジイミド化触媒としてはホスホレン系とアルキルホスフェート系を挙げる事ができる。
ホスホレン系カルボジイミド化触媒としては、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−メチル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−ブチル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−(N−ピペリジニル)−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−モルフォリノ−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−メチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−ブチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェノキシ−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−エチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレン−1−スルフィド、及びこれらの混合物等を挙げることができる。中でも、触媒活性が高い点等から、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキサイド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキサイド等が好ましい。
アルキルホスフェート系カルボジイミド化触媒としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジエチルエステル、リン酸ジプロピルエステル、リン酸ジブチルエステル、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル、リン酸ジオクチルエステル、リン酸モノメチルエステル、リン酸モノエチルエステル、リン酸モノプロピルエステル、リン酸モノブチルエステル、リン酸モノ(2−エチルヘキシル)エステル、リン酸モノオクチルエステル、及びこれらの混合物等を挙げることが出来る。中でも入手の容易さ、コスト、触媒活性等の点から、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジエチルエステル、リン酸ジブチルエステル、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル等が好ましい。
本発明におけるカルボジイミド変性及びウレトンイミン変性反応の条件は、上記ホスホレン系触媒とアルキルホスフェート系触媒では大きく異なる。
ホスホレン系触媒を用いる場合は、モノメリックMDIに対して0.1〜50ppm、好ましくは0.5〜30ppmの量の触媒を添加し、70〜150℃、好ましくは80〜120℃に加熱して反応を進行させる。反応の進行は、反応系中の残存イソシアネート基(以下、NCO基と略す)含有量を測定することにより随時確認し、NCO基含有量が4.76〜7.62mmol/g、好ましくは、5.48〜7.38mmol/gに達したら冷却及び/又は酸系反応停止剤の添加により反応を停止する。
上記の酸系反応停止剤としては、塩化水素、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三フッ化鉄、三塩化鉄、トリクロロシラン、ジフェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、及びこれらの混合物等が用いられる。特に好ましくは、リン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三フッ化鉄、三塩化鉄、ジフェニルジクロロシラン、及びこれらの混合物が用いられる。
アルキルホスフェート系触媒を用いる場合は、モノメリックMDIに対して0.05〜5.00重量%、好ましくは0.1〜2重量%の触媒を添加し、150〜250℃、好ましくは180℃〜230℃に加熱して反応を進行させる。反応の進行は、反応系中の残存NCO基含有量を測定することにより随時確認し、NCO基含有量が4.76〜7.62mmol/g、好ましくは、5.48〜7.38mmol/gに達したら冷却により反応を停止する。
ホスホレン系触媒を用いたカルボジイミド変性MDI、アルキルホスフェート系触媒を用いたカルボジイミド変性MDIの両方ともカルボジイミド変性反応を停止したものをそのまま使用することができるが、更に反応停止後にエージングを行って、カルボジイミド基をウレトンイミン基にしたものも使用できる。エージング条件としては15〜70℃、好ましくは40〜60℃でエージングさせる。ウレトンイミン変性することにより、経時的に安定なNCO基を有するポリイソシアネート組成物が得られる。ウレトンイミン変性(エージング)後のポリイソシアネート組成物のNCO基含有量は4.52〜7.38mmol/g、好ましくは、5.24〜7.14mmol/gである。
製造、調製の終了したカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性イソシアネート(以下液状MDIと略す)は、一般的に副生成物としてモノメリックMDIの2量体(以下、MDIダイマーと略す)を0.1〜3重量%含有しており、本発明による液状MDIも同程度の量のMDIダイマーを含有している。反応条件によっては、MDIダイマーが液状MDIに対する溶解度以上の量で生成し、濁りを生ずることがあるが、この場合は、濾過することにより透明な液状MDIとすることができる。
有機ポリイソシアネート組成物としては、イソシアネート変性体(A)にポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(a3)(以下ポリメリックMDIと略し、2核体のモノメリックMDIと3核体以上のポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートの混合物を指すものとする。)を加えて使用することができる。
イソシアネート変性体(A)と(a3)の割合は、イソシアネート変性体(A)/(a3)=100/0〜70/30の範囲で使用することが、ISFの一定の伸び率を確保しつつ引裂強度や耐摩耗性が優れるといった観点から好ましい。
イソシアネート変性体(A)と(a3)の割合は、イソシアネート変性体(A)/(a3)=100/0〜70/30の範囲で使用することが、ISFの一定の伸び率を確保しつつ引裂強度や耐摩耗性が優れるといった観点から好ましい。
また、有機ポリイソシアネート組成物としては、イソシアネート変性体(A)を活性水素基含有化合物で変性したものも使用できる。活性水素基含有化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリラクトンポリオール等の高分子化合物や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジプロピレングリコール等の架橋剤を使用することが可能である。
また、有機ポリイソシアネート組成物としては、イソシアネート変性体(A)を作る前の原料である、2,4’−MDIを30質量%以上含有するモノメリックMDIをそのまま使用することが出来る。本願ではイソシアネート変性体(A)の取り扱い性、低温貯蔵安定性、キュアー性の観点からカルボジイミド変性及び又はウレトンイミン変性したイソシアネート変性体(A)を使用しているが、2,4’−MDIを30質量%以上含有するモノメリックMDIをそのまま使用しても、本発明と類似の耐摩耗性に優れたISFを得ることが出来る。
本発明に用いられる発泡剤(C)としては、水が望ましいが、必要に応じて、地球環境に重大な影響を及ぼすことが少なくまたその他の問題の少ない公知のものも使用することができる。この公知の発泡剤には、不活性低沸点溶剤と反応性発泡剤の二種があり、前者としては、ジクロルメタン、ヒドロフルオロカーボン、アセトン、ヘキサン、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン等、更に窒素ガス、炭酸ガスや空気などを挙げることができる。後者の例としては、室温より高い温度で分解して気体を発生する、例えばアゾ化合物のようなものを挙げることができる。
本発明に使用するポリオール(b1)は、平均官能基数が2〜6、数平均分子量が3,000〜8,000であり、通常の軟質ポリウレタンフォームに使用されるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールを用いることができる。具体的には、単量体のポリオールとして、水を含むエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、エチレンジアミン、ソルビトール等のほか、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを開始剤としてエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)又はその両方を付加重合したポリエーテルポリオール、又は上記ポリオールに対しアクリロニトリルやビニル等のラジカル重合によるポリマーポリオール、アミン/イソシアネートの反応による分散ウレアを含む変性ポリエーテルポリオール、メラミン変性ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオールを挙げることが出来る。また、ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸とエチレングリコール、ブチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等との縮合ポリエステルポリオール等が使用できる。その他、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、含燐ポリオール、ポリエステルエーテルポリオール等が使用できる。
本発明においてはこれらのポリオールの中でポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールが好ましい。また、これらは2種以上を混合して使用することもできる。
本発明に用いられる架橋剤(b2)としては、炭素数2〜8の活性水素基含有化合物であり、好適には前述のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子アルコール類、低分子アミン類、低分子アミノアルコール類などの、分子量500未満の低分子活性水素化合物を挙げることができる。これらはいずれも単独で或いは2種類以上を混合して使用することができる。本願発明においては、得られるポリウレタンフォームの硬度や物性の観点からエチレングリコール又は1,4−ブタンジオールが好ましい。
本発明に用いられる触媒としては、ポリウレタン製造に使用される公知のものはいずれも使用することができる。例示をすれば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモリホリン、N−エチルモリホリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N´,N´−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N´,N´,N´´−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,2−ジメチルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチル−N−ヘキサノールアミン、さらにこれらの有機酸塩、スタナスオクトエート、ナフテン酸亜鉛などの有機金属化合物を挙げる事が出来る。また、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンなどの活性水素を有するアミン触媒も好ましい。
本発明に用いることのできる整泡剤としては、一般にポリウレタンフォーム製造に使用されている公知のものを挙げることができる。例えば、ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンオキシドブロックポリマー、ビニルシラン−ポリアルキレンポリオール重合体が挙げる事が出来る。
本発明を実施するにあたり、必要に応じて、顔料や染料、マイカやガラス繊維等の補強材や充填剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、その他の助剤、添加剤を使用することもできる。本発明の方法において、ISFは高圧発泡機や低圧発泡機など従来から使用されている発泡成形設備がそのまま使用でき、従来の方法により有機ポリイソシアネート組成物とポリオール成分とをイソシアネートインデックス70〜140の範囲、好ましくは90〜120の範囲で混合して製造する事が出来る。この場合、必要に応じて原料や型を加熱することによって反応を促進させることができる。
本発明によるISFは、作製できるフォーム密度範囲に制限はないが、フォーム密度範囲としては300〜700kg/m3が成形性、物性等の面で望ましい。作製できる硬度範囲にも制限は無いが、通常はC硬度50〜75の範囲のISFが使用される。
ISFの耐摩耗性は硬度に大きく依存する。ISFの耐摩耗性はフォーム密度500kg/m3において、アスカ−C硬度60で摩耗体積2500mm3以下、アスカ−C硬度70で摩耗体積1000mm3以下を達成できる事が望ましい。
以下、更に、本発明の具体的実施例について述べるが、本実施例のみによって本発明が限定されることはない。なお実施例において、すべての部及び%は特に断りの無い限り質量によるものである。
(合成例1:2,2’−MDI+2,4’−MDI=95%から成る液状MDI―イ製造)
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が95質量%、4,4’−MDIが5質量%のモノメリックMDI−1を3000部、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド(以下PMPOと略す)を0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−イ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。なお、NCO基含有量はJIS K1603−1に準じて測定した。
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が95質量%、4,4’−MDIが5質量%のモノメリックMDI−1を3000部、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレン−1−オキサイド(以下PMPOと略す)を0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−イ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。なお、NCO基含有量はJIS K1603−1に準じて測定した。
(合成例2:2,2’−MDI+2,4‘−MDI/4,4‘−MDI=55/45から成る液状MDI―ロの製造)
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が55質量%、4,4’−MDIが45質量%のモノメリックMDI−2を3000部、PMPOを0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−ロ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が55質量%、4,4’−MDIが45質量%のモノメリックMDI−2を3000部、PMPOを0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−ロ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。
(合成例3:2,2’−MDI+2,4’−MDI=1%から成る液状MDI―ハの製造)
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が1質量%、4,4’−MDIが99質量%のモノメリックMDI−3を3000部、PMPOを0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−ハ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を組んだ反応装置に、2,2’−MDIと2,4’−MDIの合計が1質量%、4,4’−MDIが99質量%のモノメリックMDI−3を3000部、PMPOを0.012部仕込み、攪拌しながら温度を90℃まで昇温して、カルボジイミド変性反応を行った。NCO基含有量が7.05mmol/gになったとき、β−ナフタレンスルホン酸を0.36部添加し、反応器ごと氷水で45℃まで急冷させて、カルボジイミド変性反応を停止させた。その後、45℃にて48時間保温し、カルボジイミド基をウレトンイミン基にした後、25℃に冷却して、液状の「液状MDI−ハ」を得た。このNCO基含有量は6.93mmol/g(NCO含有率:29.1質量%)であり、外観は淡褐色透明液体であった。
(ポリオールプレミックスの調整)
FA−909を100部にエチレングリコールを7.5部、水を0.5部、TOYOCAT ETを0.1部、TEDA−L33を0.6部加え、室温にて撹拌混合させて「ポリオールプレミックスP1」を調整した。
FA−909を100部にエチレングリコールを7.5部、水を0.5部、TOYOCAT ETを0.1部、TEDA−L33を0.6部加え、室温にて撹拌混合させて「ポリオールプレミックスP1」を調整した。
(MDI成分)
(1)モノメリックMDI−1:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量95%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(2)モノメリックMDI−2:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量55%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(3)モノメリックMDI−3:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量が1%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(4)液状MDI−イ :合成例1、NCO含有量=29.1%
(5)液状MDI−ロ :合成例2、NCO含有量=29.1%
(6)液状MDI−ハ :合成例3、NCO含有量=29.1%
(ポリオール成分)
(1)FA−909 :三洋化成工業製ポリエーテルポリオール
平均官能基数=3、OH価=28KOHmg/g
(2)エチレングルコール :三菱化学製
(触媒)
(1)TOYOCAT ET:東ソー製アミン触媒
(2)TEDA−L33 :東ソー製アミン触媒
(1)モノメリックMDI−1:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量95%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(2)モノメリックMDI−2:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量55%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(3)モノメリックMDI−3:日本ポリウレタン工業製
2,2‘−MDI、2,4‘−MDI合計含有量が1%のモノメリックMDI
NCO含有量=33.5%
(4)液状MDI−イ :合成例1、NCO含有量=29.1%
(5)液状MDI−ロ :合成例2、NCO含有量=29.1%
(6)液状MDI−ハ :合成例3、NCO含有量=29.1%
(ポリオール成分)
(1)FA−909 :三洋化成工業製ポリエーテルポリオール
平均官能基数=3、OH価=28KOHmg/g
(2)エチレングルコール :三菱化学製
(触媒)
(1)TOYOCAT ET:東ソー製アミン触媒
(2)TEDA−L33 :東ソー製アミン触媒
(ISFの製造)
有機ポリイソシアネート組成物として液状MDI−イ、液状MDI−ロ、液状MDI−ハおよびその混合物、ポリオールプレミックスP1を用いISFを作製した。
即ち、表1〜2に示す割合で温度23℃に温調した各有機ポリイソシアネート組成物とポリオールプレミックスをハンド攪拌により混合撹拌した後、60℃に加熱した300mm×300mm×5mmサイズのモールドに吐出したのち蓋をしてインテグラルスキンフォームテストピース(以下TPと略す)を得た。得られたTPについては成形性評価、機械物性、耐摩耗性の試験を実施した。別途、ISFを作る際の2液混合後の反応性を測定した。
有機ポリイソシアネート組成物として液状MDI−イ、液状MDI−ロ、液状MDI−ハおよびその混合物、ポリオールプレミックスP1を用いISFを作製した。
即ち、表1〜2に示す割合で温度23℃に温調した各有機ポリイソシアネート組成物とポリオールプレミックスをハンド攪拌により混合撹拌した後、60℃に加熱した300mm×300mm×5mmサイズのモールドに吐出したのち蓋をしてインテグラルスキンフォームテストピース(以下TPと略す)を得た。得られたTPについては成形性評価、機械物性、耐摩耗性の試験を実施した。別途、ISFを作る際の2液混合後の反応性を測定した。
(テストピース成形性評価)
スキン剥離:表面の薄皮のはがれを目視により確認した。表面の薄皮のはがれが無いものを○、はがれが少しでも見られるものを×とした。
スキン剥離:表面の薄皮のはがれを目視により確認した。表面の薄皮のはがれが無いものを○、はがれが少しでも見られるものを×とした。
(機械物性の測定方法)
得られたISFについて、アスカーC硬度(表面硬度)、TB(引張強度)、EB(伸び率)、TR(引裂強度)、反発弾性、耐摩耗性の試験を実施した。アスカ−C硬度はJIS K7312、TBとEBはJIS K6251、TRはJIS K6252、反発弾性はJIS K6255、耐摩耗性はJIS K6264テーバー摩耗試験に準じて測定を行った。
TB(引張強度)、EB(伸び率)、TR(引裂強度)の試験片はダンベル2号により採取し、反発弾性の試験については得られたISFを2枚重ねにしたものをサンプルとした。
得られたISFについて、アスカーC硬度(表面硬度)、TB(引張強度)、EB(伸び率)、TR(引裂強度)、反発弾性、耐摩耗性の試験を実施した。アスカ−C硬度はJIS K7312、TBとEBはJIS K6251、TRはJIS K6252、反発弾性はJIS K6255、耐摩耗性はJIS K6264テーバー摩耗試験に準じて測定を行った。
TB(引張強度)、EB(伸び率)、TR(引裂強度)の試験片はダンベル2号により採取し、反発弾性の試験については得られたISFを2枚重ねにしたものをサンプルとした。
(耐摩耗性の測定方法)
JISK6264テーバー摩耗試験に準じ、次の条件にて行った。
サンプルサイズ :直径10cm×厚さ3mm
試験片の試験回数 :2000回
試験時の荷重 :9.8N
研磨といしの種類及び形状:H−22
耐摩耗性の自主基準 :アスカ−C硬度60での摩耗体積2500mm3以下で合格
:アスカ−C硬度70での摩耗体積1000mm3以下で合格
JISK6264テーバー摩耗試験に準じ、次の条件にて行った。
サンプルサイズ :直径10cm×厚さ3mm
試験片の試験回数 :2000回
試験時の荷重 :9.8N
研磨といしの種類及び形状:H−22
耐摩耗性の自主基準 :アスカ−C硬度60での摩耗体積2500mm3以下で合格
:アスカ−C硬度70での摩耗体積1000mm3以下で合格
(反応性の測定方法)
液温を23℃に調整した液状MDIとポリオールプレミックスP1を、5秒攪拌混合操作の終了後直ちに300ccポリエチカップに注入し、発泡・硬化成形過程における反応時間(クリームタイム、ゲルタイム、ライズタイム)を測定した。
クリームタイム:反応液が発泡(立ち上がる)を開始する時間 ゲルタイム :針金を差し込んで直ちに抜いたときにフォームが糸状になる時間 ライズタイム :発泡が止まる時間
液温を23℃に調整した液状MDIとポリオールプレミックスP1を、5秒攪拌混合操作の終了後直ちに300ccポリエチカップに注入し、発泡・硬化成形過程における反応時間(クリームタイム、ゲルタイム、ライズタイム)を測定した。
クリームタイム:反応液が発泡(立ち上がる)を開始する時間 ゲルタイム :針金を差し込んで直ちに抜いたときにフォームが糸状になる時間 ライズタイム :発泡が止まる時間
作製したISFの物性測定結果を表1〜2に記載する。
例えば実施例1では同一の有機ポリイソシアネート組成物とポリオールプレミックス(P1)を使用してインデックスを調整する事により、アスカ−C硬度59と70の硬度の違う2つのISFを作製している。実施例2〜6、比較例1〜2においても同様にインデックスを調整することにより、アスカ−C硬度59程度70の2つのISFを作製している
なお、表中のインデックスはイソシアネート成分とポリオールプレミックスのモル比を、配合比はイソシアネート成分とポリオールプレミックスの質量部数をそれぞれ示す。
例えば実施例1では同一の有機ポリイソシアネート組成物とポリオールプレミックス(P1)を使用してインデックスを調整する事により、アスカ−C硬度59と70の硬度の違う2つのISFを作製している。実施例2〜6、比較例1〜2においても同様にインデックスを調整することにより、アスカ−C硬度59程度70の2つのISFを作製している
なお、表中のインデックスはイソシアネート成分とポリオールプレミックスのモル比を、配合比はイソシアネート成分とポリオールプレミックスの質量部数をそれぞれ示す。
表1〜2から明らかなように、本願発明により得られるISFは、耐摩耗性、引裂強度、伸び率に優れたISFとなる。具体的に述べると表1〜2おいて、アスカ−C硬度を59程度に調整したISFの実施例1〜6は比較例1〜2に比べ、耐摩耗性と引裂強度及び伸び率の性能が向上している。特に耐摩耗性については実施例1〜6と比較例1〜2を比べてみると、顕著に向上している事がわかる。アスカ−C硬度を70程度に調整したISFの実施例1〜6においても比較例1〜2に比べ、耐摩耗性、引裂強度及び伸び率の性能が向上している。
なお、先ほど述べたように、表1〜2の実施例、比較例はアスカ−C硬度を同一に揃えるためインデックスは異なった数値となっている。
なお、先ほど述べたように、表1〜2の実施例、比較例はアスカ−C硬度を同一に揃えるためインデックスは異なった数値となっている。
Claims (2)
- 少なくとも有機ポリイソシアネート組成物、ポリオール成分(B)、発泡剤(C)及び助剤(D)を反応させて得られるインテグラルスキンポリウレタンフォームにおいて、
前記有機ポリイソシアネート組成物が、ジフェニルメタンジイソシアネートをカルボジイミド変性及び/又はウレトンイミン変性してなるイソシアネート変性体(A)であり、イソシアネート変性体(A)の構成成分である2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート成分の合計比率が30質量%以上であること、及び
発泡剤(C)が水であること、
を特徴とするインテグラルスキンポリウレタンフォーム - 前記ポリオール成分(B)が、平均官能基数が2〜6かつ数分子量3,000〜8,000のポリオキシアルキレンポリオール(b1)、及び炭素数2〜8の活性水素基含有の架橋剤(b2)を含有することを特徴とする請求項1に記載のインテグラルスキンポリウレタンフォーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013011419A JP2014141594A (ja) | 2013-01-24 | 2013-01-24 | インテグラルスキンポリウレタンフォーム |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014141594A true JP2014141594A (ja) | 2014-08-07 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014141594A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016167312A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | 東ソー株式会社 | ポリウレタンインテグラルスキンフォーム及びその製造方法 |
WO2017119443A1 (ja) * | 2016-01-05 | 2017-07-13 | 三井化学株式会社 | ポリカルボジイミド組成物、ポリカルボジイミド組成物の製造方法、水分散組成物、溶液組成物、樹脂組成物および樹脂硬化物 |
-
2013
- 2013-01-24 JP JP2013011419A patent/JP2014141594A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016167312A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | 東ソー株式会社 | ポリウレタンインテグラルスキンフォーム及びその製造方法 |
WO2017119443A1 (ja) * | 2016-01-05 | 2017-07-13 | 三井化学株式会社 | ポリカルボジイミド組成物、ポリカルボジイミド組成物の製造方法、水分散組成物、溶液組成物、樹脂組成物および樹脂硬化物 |
US10011677B2 (en) | 2016-01-05 | 2018-07-03 | Mitsui Chemicals, Inc. | Polycarbodiimide composition, method for producing polycarbodiimide composition, aqueous dispersion composition, solution composition, resin composition, and cured resin |
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---|---|---|---|
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