JP6113711B2 - 撮像素子および電子機器 - Google Patents

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Description

本技術は、撮像素子に関する。詳しくは、微弱光を検出する撮像素子および電子機器に関する。
近年、微弱光を検出する装置が、医療現場や研究現場を中心に幅広く導入されている。このような装置では、微弱光の検出部として、比較的値段が高い光電子増倍管が用いられることが多い。
また、光電子増倍管の代わりに、安値で製造できるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を用いて微弱光を検出する装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−97581号公報
上述の従来技術では、CMOSイメージセンサの各画素に入射した光子数をカウント(フォトンカウンティング)することにより、微弱光を検出することができる。
なお、微弱光を検出する際の画素信号が非常に微小であるため、光電変換により発生した電子を極力ロスしないで画像信号の強度に反映することが望まれる。しかしながら、一般に、フォトダイオードで発生した電子をフローティングディフュージョンに転送する際に、転送トランジスタのゲート酸化膜界面に存在する欠陥(界面欠陥)に起因して発生した界面順位にキャリア(電子)がトラップされてしまう。これにより、発生した電子の一部をロスしてしまう。ただし、このトラップされる電子の数は最大で数十個であるため、多数の電子を蓄積させる一般的な用途(例えば、風景の撮影など)では、トラップされる電子の数が画素信号に与える影響が少ない。しかしながら、微弱光を検出する場合には僅かな電子しか発生しないため、トラップされる電子の数が画素信号に与える影響が大きくなることが想定される。このため、トラップされる電子の数を軽減して検出精度(フォトンカウンティングの精度)を向上させることが重要である。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、フォトンカウンティングの精度を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の上記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、上記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部とを具備する撮像素子である。これにより、画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する撮像素子において、転送トランジスタにおける界面準位の影響を低減させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォトダイオードは、第1導電型の不純物拡散層により構成される電荷蓄積領域を備え、上記フローティングディフュージョンは、上記第1導電型の不純物拡散層により構成され、上記転送トランジスタは、上記フォトダイオードと上記フローティングディフュージョンとの間のチャネルとなるチャネル領域を備え、上記チャネル領域は、1×1015atoms/cm以上の濃度の上記第1導電型の不純物拡散層により構成されるようにしてもよい。これにより、1×1015atoms/cm以上の濃度の第1導電型の不純物拡散層によりチャネル領域が形成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記チャネル領域は、上記転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成されるようにしてもよい。これにより基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークがあるチャネル領域が形成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記チャネル領域は、上記転送トランジスタのオフ状態の際には、上記電荷蓄積領域から上記不純物拡散層に余剰電荷を排出するためのオーバーフロードレインとして機能する請求項2記載の撮像素子のようにしてもよい。これにより、転送トランジスタのオフ状態の際にはチャネル領域オーバーフロードレインとして機能するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極と当該ゲート電極が面する基板との仕事関数差により当該ゲート電極が面する基板の表面におけるポテンシャルを浅くする方向に変調させることにより、当該ゲート電極が面する基板の表面から当該基板の内部側に離れた位置に上記チャネルが形成されるようにしてもよい。これにより、ゲート電極が面する基板の表面におけるポテンシャルが浅くされ、ゲート電極が面する基板の表面から基板の内部側に離れた位置にチャネルが形成されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成されるとともに、当該不純物のピークと上記ゲート電極との間に第2導電型の不純物拡散層が形成されるようにしてもよい。これにより、転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成されるとともに、当該不純物のピークとゲート電極との間に第2導電型の不純物拡散層が形成されるという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の上記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、上記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を複数の閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素へ入射した光子の個数を判定する判定部とを具備する撮像素子である。これにより、微弱光を受光して画素へ入射した光子の個数カウントする撮像素子において、転送トランジスタにおける界面準位の影響を低減させるという作用をもたらす。
また、本技術の第3の側面は、埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の上記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、上記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部とを具備する電子機器である。これにより、画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する電子機器において、転送トランジスタにおける界面準位の影響を低減させるという作用をもたらす。
本技術によれば、フォトンカウンティングの精度を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。
本技術の第1の実施の形態の撮像素子100の基本構成例の一例を示す概念図である。 本技術の第1の実施の形態の画素310の回路構成の一例を示す模式図である。 本技術の第1の実施の形態の画素310のレイアウトの一例を模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態の画素310の転送トランジスタ312の断面構成を模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態における転送トランジスタ312の転送ゲート電極541の深さ方向(図4のA−B線で示す位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態におけるn型拡散層542の横方向(図4のC−D線における位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態の撮像素子100に備えられる画素310における電子の転送経路と、他の撮像素子に備えられる画素における電子の転送経路とを模式的に示す図である。 本技術の第2の実施の形態の画素の転送トランジスタの断面構成を模式的に示す図である。 本技術の第2の実施の形態における転送ゲート電極611の深さ方向(図8のA−B線で示す位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。 本技術の第3の実施の形態の1光子を検出するための判定回路(1光子検出用判定回路700)の機能構成例の一例および1光子検出用判定回路700の動作例の一例を示す概念図である。 本技術の第3の実施の形態において、単位露光期間に各画素に入射する光子の平均数とカウント確率との関係を示すグラフである。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(撮像制御:転送ゲート電極の仕事関数を利用して埋め込みチャネル型の転送トランジスタを構成する例)
2.第2の実施の形態(撮像制御:不純物プロファイルの調整で埋め込みチャネル型の転送トランジスタを構成する例)
3.第3の実施の形態(撮像制御:1光子検出の例)
<1.第1の実施の形態>
[撮像素子の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態の撮像素子100の基本構成例の一例を示す概念図である。
撮像素子100は、微弱光を検出するためのシステム(例えば、イメージングプレートの蛍光スキャナ、放射線のシンチレーションカウンタ等)に設けられる光の検出器である。この撮像素子100は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサにより実現される。
なお、図1では、読み出しを高速化するために、2個の垂直制御回路で駆動(制御)することを想定して説明する。
撮像素子100は、画素アレイ部300と、第1垂直駆動回路112と、判定回路400と、レジスタ114と、第2垂直駆動回路115と、出力回路118とを備える。なお、第2垂直駆動回路115により駆動される画素の信号を処理するための判定回路およびレジスタは、第1垂直駆動回路112により駆動される画素の信号を処理するための判定回路(判定回路400)およびレジスタ(レジスタ114)と同様のものであるため、説明を省略する。
画素アレイ部300は、2次元マトリックス状(n×m)に配置された複数の画素(画素310)を備える。なお、本技術の第1の実施の形態では、128行×128列の画素310が画素アレイ部300に配置されていることを想定する。図1に示す画素アレイ部300には、128行×128列の画素310の一部が示されている。画素アレイ部300に配置されている画素310のうちの半分の画素(図1の画素アレイ部300の上半分に位置する画素)は、第1垂直駆動回路112から制御線(制御線330)が行単位に配線される。一方、もう半分の画素(図1の画素アレイ部300の下半分に位置する画素)は、第2垂直駆動回路115から制御線が行単位に配線される。なお、画素310の回路構成については、図2を参照して説明するためここでの説明を省略する。
また、画素310には、列単位で垂直信号線(垂直信号線341)が配線される。第1垂直駆動回路112から制御線330が配線される画素に接続される垂直信号線341は、画素アレイ部300の上辺に面する判定回路400に接続される。また、第2垂直駆動回路115から制御線330が配線される画素に接続される垂直信号線341は、画素アレイ部300の下辺に面する判定回路400に接続される。
第1垂直駆動回路112は、制御線330を介して画素310に信号を供給し、順次垂直方向(列方向)に行単位で画素310を選択走査するものである。第1垂直駆動回路112により行単位で選択走査が行われることにより、行単位により画素310から信号が出力される。なお、制御線330には、画素リセット線331および電荷転送線332が含まれる。画素リセット線331および電荷転送線332については、図2を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。
また、第2垂直駆動回路115については、制御対象の画素310が第1垂直駆動回路112と異なる以外は同様であるため、ここでの説明を省略する。第1垂直駆動回路112および第2垂直駆動回路115により画素310を駆動することにより、略同時に2行が選択走査され、略同時に2行から読み出しが行われる。
判定回路400は、画素310から供給された出力信号に基づいて、画素310へ入射した光の量を算出するものである。この判定回路400は、垂直信号線341ごとに備えられる。すなわち、画素アレイ部300の上辺に面した位置には、第1垂直駆動回路112が駆動する画素(64行×128列)に配線される128本の垂直信号線341にそれぞれ接続される128個の判定回路400が備えられる。また、画素アレイ部300の下辺に面した位置には、第2垂直駆動回路115が駆動する画素(64行×128列)に配線される128本の垂直信号線341にそれぞれ接続される128個の判定回路400が備えられる。
レジスタ114は、判定回路400ごとに備えられ、判定回路400から供給された判定結果を一時的に保持するものである。このレジスタ114は、画素の次の行の信号が読み出されている期間(読み出し期間)に、保持する判定結果を出力回路118に順番に出力する。
出力回路118は、撮像素子100が生成した信号を外部の回路に出力するものである。
次に、画素310の回路構成の一例について、図2を参照して説明する。
[画素の回路構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態の画素310の回路構成の一例を示す模式図である。
画素310は、光電変換を行うことによって、入射光である光信号を電気信号に変換するものである。画素310は、その変換された電気信号を増幅して、画素信号として出力する。この画素310は、例えば、浮遊拡散層(フローティングディフュージョン:FD:Floating-Diffusion)を有するFDアンプにより電気信号を増幅する。
画素310は、フォトダイオード311と、転送トランジスタ312と、リセットトランジスタ313と、アンプトランジスタ314とを備える。
画素310において、フォトダイオード311は、そのアノード端子が接地され、カソード端子が転送トランジスタ312のソース端子に接続される。また、転送トランジスタ312は、そのゲート端子が電荷転送線332に接続され、そのドレイン端子がフローティングディフュージョン(FD322)を介してリセットトランジスタ313のソース端子とアンプトランジスタ314のゲート端子とに接続される。
また、リセットトランジスタ313は、そのゲート端子が画素リセット線331に接続され、そのドレイン端子が電源線323とアンプトランジスタ314のドレイン端子とに接続される。また、アンプトランジスタ314のソース端子が垂直信号線341に接続される。
フォトダイオード311は、光の強度に応じて電荷を発生させる光電変換素子である。このフォトダイオード311では、フォトダイオード311に入射した光子により電子とホールとのペアが発生し、ここではこの発生された電子が蓄積される。
転送トランジスタ312は、垂直駆動回路(第1垂直駆動回路112または第2垂直駆動回路115)からの信号(転送パルス)に従って、フォトダイオード311において発生した電子をFD322に転送するものである。この転送トランジスタ312は、例えば、そのゲート端子に供給される電荷転送線332から信号(パルス)が供給されると導通状態となり、フォトダイオード311において発生した電子をFD322に転送する。なお、この転送トランジスタ312は、界面欠陥によりキャリアがトラップされてしまうのを防止するため、埋め込みチャネル型のMOSトランジスタにより実現される。なお、転送トランジスタ312の詳細については、図4において説明するため、ここでの説明な説明を省略する。
リセットトランジスタ313は、垂直駆動回路(第1垂直駆動回路112または第2垂直駆動回路115)から供給される信号(リセットパルス)に従って、FD322の電位をリセットするためのものである。リセットトランジスタ313は、画素リセット線331を介してリセットパルスがゲート端子に供給されると導通状態となり、FD322から電源線323に電流が流れる。これにより、フローティングディフュージョン(FD322)に蓄積された電子が電源へ引き抜かれ、FD322がリセットされる(以降では、この時の電位をリセット電位と称する)。なお、フォトダイオード311をリセットする場合には、転送トランジスタ312とリセットトランジスタ313とが同時に導通状態とされる。これによりフォトダイオード311に蓄積された電子が電源へ引き抜かれ、光子が未入射の状態(暗状態)にリセットされる。なお、電源線323に流れる電位(電源)は、リセットやソースフォロアに使用される電源であり、例えば、3Vが供給されている。
アンプトランジスタ314は、フローティングディフュージョン(FD322)の電位を増幅して、その増幅された電位に応じた信号(出力信号)を垂直信号線341に出力するためのものである。このアンプトランジスタ314は、フローティングディフュージョン(FD322)の電位がリセットされている状態の場合(リセット電位の場合)には、このリセット電位に応じた出力信号(以降では、リセット信号と称する)を、垂直信号線341に出力する。また、アンプトランジスタ314は、フォトダイオード311が蓄積した電子がFD322に転送されている場合には、この転送された電子の量に応じた出力信号(以降では、蓄積信号と称する)を、垂直信号線341に出力する。なお、図1のように垂直信号線341を複数の画素で共有する場合には、アンプトランジスタ314と垂直信号線341の間において、画素ごとに選択トランジスタを設けるようにしても良い。
なお、図2において示したような画素の基本回路や動作機構は通常の画素と同様であり、他にもさまざまなバリエーションが考えられる。しかしながら、本発明で想定する画素は、従来の画素に比べ、変換効率が著しく高くなるように設計される。このためには、ソースフォロアを構成するアンプ(アンプトランジスタ314)のゲート端子の寄生容量(FD322の寄生容量)が、実効的に極限まで小さくなるように画素を設計する。
次に、アンプトランジスタ314のゲート端子の寄生容量が小さくなるように設計された画素310のレイアウトの一例について、図3を参照して説明する。
[画素の平面レイアウト例]
図3は、本技術の第1の実施の形態の画素310のレイアウトの一例を模式的に示す図である。
ここでは、アンプトランジスタ314のゲート端子の寄生容量およびフローティングディフュージョン(FD322)に着目して説明する。
図3に示す画素310のレイアウトでは、フォトダイオード311と、FD322と、垂直信号線341とが示されている。また、図3には、転送トランジスタ312のゲート端子の配線(ゲート配線362)と、リセットトランジスタ313のゲート端子の配線(ゲート配線363)と、アンプトランジスタ314のゲート端子の配線(ゲート配線364)とが示されている。なお、FD322は太い破線により示され、垂直信号線341は細い破線により示され、ゲート配線362乃至364は斜線を付した矩形により示されている。
さらに、図3には、転送トランジスタ312のドレイン端子と、リセットトランジスタ313のソース端子と、この2つの端子間の配線とに対応する不純物拡散層(拡散層371)が示されている。また、図3には、リセットトランジスタ313のドレイン端子と、アンプトランジスタ314のドレイン端子と、この2つの端子間の配線とに対応する不純物拡散層(拡散層372)が示されている。そして、図3には、アンプトランジスタ314のソース端子に対応する不純物拡散層(拡散層373)が示されている。なお、拡散層371乃至373は、細かい点を付した矩形により示されている。
さらに、このレイアウトには、ゲート配線362を電荷転送線332に接続するためのコンタクト(コンタクト382)と、ゲート配線363を画素リセット線331に接続するためのコンタクト(コンタクト383)とが示されている。また、このレイアウトには、ゲート配線364をFD322に接続するためのコンタクト(コンタクト384)と、拡散層371をFD322に接続するためのコンタクト(コンタクト385)とが示されている。さらに、このレイアウトには、拡散層372を電源線323に接続するためのコンタクト(コンタクト386)と、拡散層373を垂直信号線341に接続するためのコンタクト(コンタクト387)とが示されている。
なお、拡散層371およびゲート配線364は、FD322と同じ電位変動をするフローティングディフュージョンの一部であるが、説明の便宜上、図3では別の符号を付して説明する。
ここで、画素310のレイアウトについて、FD322のサイズに着目して説明する。画素310では、FD322における寄生容量が最小になるようにレイアウトが設計される。このため、画素310では、拡散層371をゲート配線364に繋ぐ配線部位であるFD322と、拡散層371と、ゲート配線364とが製造可能な限り最小面積となるようにレイアウトが設計される。さらに、画素310では、アンプトランジスタ314のドレイン端子における幅(拡散層373のゲート配線364付近)が絞られると同時に、アンプトランジスタ314のソース端子に接続された配線(垂直信号線341)によりFD322の大部分が平面的に覆われている。
ソースフォロアの出力は入力に対して1に近いゲインを持つため、垂直信号線341とFD322との間の実質的な寄生容量は非常に小さい。このため、図3に示すように、FD322を垂直信号線341で覆うシールド構造とすることで、FD322における寄生容量を最小化し、変換効率を大幅に引き上げることが可能となる。
図3に示すような設計により寄生容量を小さくすることで、FD322に蓄積された電子が少数であっても十分大きな出力信号が垂直信号線341へ出力されるようにすることができる。この出力信号の大きさは、アンプトランジスタ314のランダムノイズより十分大きければよい。1光子がFD322に蓄積された時の出力信号がアンプトランジスタ314のランダムノイズより十分大きな状態になれば、画素からの信号は量子化され、画素の蓄積光子数をデジタル信号として検出できるようになる。
例えば、アンプトランジスタ314のランダムノイズが50μV〜100μVぐらいであり、出力信号の変換効率が600μV/eぐらいに引き上げられた場合には、出力信号はランダムノイズより十分大きいため、原理的に1光子の検出が可能である。
このように、フォトダイオードおよびアンプトランジスタを備える画素の出力信号は、変換効率が十分高い場合には、バイナリデータとしても、階調を持ったアナログデータとしても扱うことができる。しかしながら、このような画素は、1回の撮像における検出光量の上限(ダイナミックレンジ)が小さい課題がある。ダイナミックレンジを向上させるためには、画素が出力した信号の読み出し速度を上げてフレームレートを高めた上で複数回の読み出し結果を集積することが有効である。例えば、光子の入射をバイナリ判定する場合において、1023回の露光と読み出しを行って結果を集積すると、1画素当たりのダイナミックレンジが10ビットの階調のデータとなる。また、0個から2個までの光子の入射を、0、1、2の3値をとるデジタル出力として判定する場合、512回の露光と読み出しを行って結果を集積すると、1画素当たりのダイナミックレンジが10ビットの階調のデータとなる。また、最大の蓄積電子数が1000eであり、アナログ出力したのちに光子数を判定する場合においても、16回の露光と読み出しを行って結果を集積すれば、最大の蓄積電子数が16,000eである画素の出力と等価になる。
さらに、複数の微細な画素をアレイ状に配置し、その複数の画素を1受光面とすることによっても、ダイナミックレンジを向上させることができる。例えば、8行×8列の画素(画素グループ)を1受光面とする場合には、その8行×8列の画素に入射した光子をバイナリ判定して総和することにより、6ビットに相当する64階調の光強度の判定結果を取得することができる。さらに、このような面分割を時分割と併用すると、ダイナミックレンジを一層大きくすることが可能になる。
このように、寄生容量を小さくすることで、FD322に蓄積された電子が少数であっても十分大きな出力信号が垂直信号線341へ出力されるようにすることができる。しかしながら、フォトダイオードにおいて発生した電子がFD322に蓄積される前にトラップされてしまうと、電子がFD322に蓄積されないから出力信号も出力されない。すなわち、フォトダイオードにおいて発生した電子がFD322に蓄積される前にトラップされるのを軽減することが、1光子の検出に重要となる。
次に、界面欠陥によりキャリアがトラップされるのを軽減させた転送トランジスタ312の断面構成の一例について、図4を参照して説明する。
[画素の断面構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態の画素310の転送トランジスタ312の断面構成を模式的に示す図である。
なお、図4では、転送トランジスタ312に着目し、図3において示した平面図におけるフォトダイオード311、ゲート配線362および拡散層371の位置の断面を示す。
なお、ここでは、n型の高抵抗なエピタキシャル基板(基板511)に何段階かのイオン打ち込みを用いて適切な不純物プロファイルで形成されたpウェル(pウェル512)の内部に画素310の構成の一部が作り込まれることを想定して説明する。なお、図4において示す「+」および「−」は、不純物の濃度を示す。例えば、p型の層では、不純物の濃度の関係がp−<p<p+となる。
この図4において示す断面構成では、基板511と、pウェル512と、蓄積領域521と、p型拡散層522と、浮遊拡散領域531と、転送ゲート電極541と、n型拡散層542とが示されている。また、この断面構成では、酸化膜からなる絶縁膜551および素子分離領域552が点を付した領域により示されている。
浮遊拡散領域531は、フローティングディフュージョン(FD)に対応する領域であって、n+型の不純物の層により構成される。なお、この浮遊拡散領域531は、図3の拡散層371に対応する。すなわち、この浮遊拡散領域531におけるポテンシャル変動は、アンプトランジスタ314を介して画素信号として出力される。
蓄積領域521は、光電変換により発生した電荷を蓄積するための蓄積領域である。この蓄積領域521は、フォトダイオード311における電荷の蓄積領域であり、n型の不純物の層により構成される。なお、蓄積領域521の界面側(図4の上側)には、p+型の不純物の拡散層(p型拡散層522)が絶縁膜551に面して形成される。このp型拡散層522は、フォトダイオード311においてホールの蓄積領域として機能する。このように、p型拡散層522を蓄積領域521に隣接して設けることにより、p−n−p型のHAD(Hole Accumulated Diode)構造の埋め込み型フォトダイオードが画素310に構成される。
転送ゲート電極541は、絶縁膜551の上に設けられたp+型のシリコンの層である。この転送ゲート電極541は、n型の領域(n型拡散層542)と絶縁膜551を介して面しており、埋め込みチャネル型のMOSトランジスタを形成している。この転送ゲート電極541は、転送トランジスタ312(図2参照)のゲート端子に対応し、導通状態にすることで、蓄積領域521から浮遊拡散領域531に電荷が転送される。なお、この転送ゲート電極541は、図3において示したゲート配線362に対応する。
この転送ゲート電極541は、例えば、1×1019atoms/cm以上の濃い濃度のp型の不純物(例えば、ボロン)をドーピングして形成される。これにより、転送ゲート電極541が面する絶縁膜551(転送ゲート電極541の面する基板表面)付近におけるポテンシャルと、pウェル512におけるポテンシャルとの間における差が少なくなる。すなわち、濃い濃度のP型の不純物を転送ゲート電極541に入れることにより、仕事関数差によって、転送ゲート電極541の面する基板表面におけるポテンシャルの窪みが浅くなる方向にポテンシャルが持ち上げられている。
n型拡散層542は、転送ゲート電極541の直下(図4の下側)に設けられるn型の不純物の層である。このn型拡散層542は、蓄積領域521と浮遊拡散領域531とに端(図4に示すn型拡散層542の右端および左端)が接するように形成される。このn型拡散層542は、例えば、1×1015atoms/cm以上の濃い濃度のn型の不純物(例えば、ヒ素またはリン)をドーピングして形成される。
このn型拡散層542は、埋め込みチャネルとしての動作を確保するため、絶縁膜551(基板の表面)から0.2μm以内の深さに不純物の濃度のピークがあるように形成される。これにより、転送トランジスタ312が導通状態(以降は、ゲートオン状態と称する)の時のチャンネル経路が基板表面から離れた場所になり、完全に埋め込まれたチャンネルが形成される。なお、n型拡散層542の詳細については図5および図6を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。
次に、図5および図6では、転送トランジスタ312のオンオフとn型拡散層542におけるチャンネルとの関係について、図4において示すA−B線およびC−D線におけるポテンシャルの遷移を示して説明する。
[深さ方向のポテンシャルプロファイル例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における転送トランジスタ312の転送ゲート電極541の深さ方向(図4のA−B線で示す位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。
図5におけるaにはゲートオフ状態のポテンシャルプロファイルを示し、図5におけるbにはゲートオン状態のポテンシャルプロファイルを示す。なお、図5では、図4において示したA−B線におけるポテンシャルを示す。
なお、図5では、縦方向をポテンシャルを示す軸とし、横方向を深さを示す軸として、電子がキャリアであることを想定して説明する。なお、図5では、下方向(図5の下側)が正電位であり、右方向(図5の右側)が深さ方向(転送ゲート電極541から離れ、基板511に近づく方向)である。
また、図5のaおよびbにおいて、Ecは伝導帯の下端を示し、Evは価電子帯の上端を示し、Efは擬フェルミレベルを示す。また、図5には、ポテンシャルが最小になる領域(ポテンシャルの窪み)の位置を指し示す領域(領域561)と、電子を示す黒い円形(電子562)とが示されている。
ここで、転送ゲート電極541の深さ方向のポテンシャルについて説明する。
n型拡散層542の基板表面付近(絶縁膜551に面する付近)においては、転送ゲート電極541がp+型にドーピングされているために、仕事関数差によって空乏化する。このため、このn型拡散層542の基板表面付近においては、ポテンシャルが浅い方向(図5の上側)に持ち上げられる。このため、n型拡散層542において、絶縁膜551から離れた場所に、ポテンシャルの窪み(領域561)が形成される。
図5におけるaおよびbに示すように、電子が流れる位置であるポテンシャルの窪み(領域561)は、絶縁膜551から離れた領域に形成される。
[横方向のポテンシャルプロファイル例]
図6は、本技術の第1の実施の形態におけるn型拡散層542の横方向(図4のC−D線における位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。
図6におけるaにはゲートオフ状態のポテンシャルプロファイルを示し、図6におけるbにはゲートオン状態のポテンシャルプロファイルを示す。なお、図6では、図4において示したC−D線におけるポテンシャルを示す。また、図6では、縦方向をポテンシャルを示す軸とし、下方向(図6の下側)を正電位として説明する。
なお、図6では、図5において示したポテンシャルの窪み(領域561)については、鎖線で囲んだ領域(領域571)により示す。なお、領域571の縦方向のサイズ(縦方向の幅)については、ポテンシャルの窪みにおいて形成されるポテンシャルの障壁の高さを示すものとして説明する。
図6におけるaに示すように、転送トランジスタ312がゲートオフ状態の際には、n型拡散層542に形成されるポテンシャルの窪み(領域571)におけるポテンシャルは、蓄積領域521および浮遊拡散領域531におけるポテンシャルの底よりも浅くなる。また、ポテンシャルの窪み(領域571)におけるポテンシャルは、蓄積領域521を取り囲むpウェル512により形成されるポテンシャル障壁のポテンシャルよりも深くなる。すなわち、ゲートオフ状態におけるポテンシャルの窪み(領域571)のポテンシャルは、pウェル512のポテンシャルより正電位であるものの、蓄積領域521および浮遊拡散領域531より負電位である。これにより、蓄積領域521に蓄積される電子は、ポテンシャルの窪み(領域571)により形成される障壁の高さで擦り切られる。なお、図6におけるaでは、蓄積領域521に蓄積される電子が灰色を付した領域(領域572)により示され、ポテンシャルの窪み(領域571)を乗り越える電子の経路が、破線の矢印(矢印574)により示されている。
このように、ポテンシャルの窪み(領域571)における障壁の高さでは蓄積できない余剰な電子がフォトダイオードで発生した場合には、この余剰な電子は、ポテンシャルの窪み(領域571)による障壁を乗り越えて浮遊拡散領域531に排出される。すなわち、転送トランジスタ312がゲートオフ状態の際には、横方向のオーバーフロードレインとしてn型拡散層542が機能し、蓄積領域521から溢れた電子が他の画素に漏れこむのを防止する。なお、浮遊拡散領域531に排出された電子は、電子の蓄積期間(露光期間)において、リセットトランジスタ313(図2参照)をオン(常時または適時)にしておくことにより、電源へ排出される。
また、図6におけるbに示すように、転送トランジスタ312がゲートオン状態の際には、n型拡散層542に形成されるポテンシャルの窪み(領域571)におけるポテンシャルは、蓄積領域521におけるポテンシャルの底よりも深くなるように変調される。なお、浮遊拡散領域531のポテンシャルの底は、変調されたポテンシャルの窪み(領域571)のポテンシャルよりもさらに深い。このように、蓄積領域521から浮遊拡散領域531に向かうに従いポテンシャルが深くなることにより、蓄積領域521に蓄積された電子は、浮遊拡散領域531に完全転送される。
このように、n型拡散層542は、電子の転送経路として機能するとともに、横方向のオーバーフロードレインとしても機能する。
[電子の転送経路例]
図7は、本技術の第1の実施の形態の撮像素子100に備えられる画素310における電子の転送経路と、他の撮像素子に備えられる画素における電子の転送経路とを模式的に示す図である。
図7におけるaでは、他の撮像素子に備えられる画素における電子の転送経路を示し、図7におけるbでは、撮像素子100に備えられる画素310における電子の転送経路を示す。
なお、図7におけるbに示す画素310の断面図は、電子の転送経路を示す矢印(矢印582)を図4に付加したものであるため、ここでの説明を省略する。
図7におけるaに示す画素の断面図には、基板591と、pウェル592と、蓄積領域593と、p型拡散層594と、浮遊拡散領域595と、転送ゲート電極596と、絶縁膜597、素子分離領域598とが示されている。
また、図7におけるaに示す画素の断面図には、蓄積領域593から浮遊拡散領域595への電子の転送経路を示す矢印(矢印581)と、絶縁膜597において発生する界面準位を模式的に示す×印とが示されている。
ここで、他の撮像素子に備えられる画素における電子の転送経路と、画素310における電子の転送経路との違いについて説明する。
この図7におけるaに示すように、他の撮像素子に備えられる画素の転送トランジスタは転送ゲート電極がn+型のシリコンの層であり、チャネルが基板表面(絶縁膜597直下の位置)に形成される。チャネルが基板表面に形成されるため、転送される電子の一部は、基板表面に存在する界面準位にトラップされる。この基板表面に存在する界面準位でトラップされる電子の数は、界面に異常がない限りは数個から数十個のレベルであるため、通常の撮像においては問題とならないレベルである。しかしながら、1光子検出などの微弱光を検出する場合には、転送される電子の数が少ない(例えば、1光子検出なら1個)ため、大きな問題になる。このトラップにより発生するノイズ(電子の減少)は、アンプトランジスタにおける変換効率などを増大しても相対的に低減できないノイズ要因であるため、蓄積電子数(即ち、入射光子数)をデジタル判定する装置(例えば、フォトンカウンティング装置)では重大なエラーを発生させる。
これに対し、画素310における電子の転送経路は、矢印582に示すようにチャンネルが完全に埋め込まれるため、界面準位の影響を受けない。なお、一般に、シリコンにおける各種キャリアトラップの捕獲断面積は1×10−14cm−2程度とされているため、この捕獲断面積の平方根である1×10−7cm以上を基板表面から離してチャンネルを形成することにより、界面準位の影響をほとんど受けない電子の転送を実現することができる。
なお、画素310のように、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計する場合には、表面型のチャンネルと比較して、チャンネル領域のポテンシャルがゲート駆動により変調しにくいことが問題になる。このため、ゲートオン状態でチャンネルのポテンシャルを十分に深い状態にしてフォトダイオードの蓄積電荷を完全転送するためには、僅かな変調でこの深い状態にするために、ゲートオフ状態においても既にある程度深いポテンシャル状態にチャンネルを形成しておく必要がある。しかしながら、このように設計すると、蓄積領域における蓄積可能な電荷の量(飽和電荷量Qs)の致命的な低下を招いてしまう。一般的な撮像装置においては、飽和電荷量Qsの減少は画質の劣化を引き起こすため、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計することは実用的ではない。このため、一般的な撮像装置においては、実用的な飽和電荷量Qsを確保するため、少なくとも転送トランジスタのドレイン近傍ではチャンネルが基板表面を通過する設計となっている。これにより、チャンネルでの大きいポテンシャルの変動を確保し、ゲートオフ状態におけるリークパスをカットするとともに、飽和電荷量Qsを大きな値にしている。
しかしながら、微弱光を検出を行うための撮像素子(撮像素子100)においては、数個の電子を蓄積領域521において保持できれば十分である。例えば、1光子検出を行うための撮像素子(撮像素子100)においては、電子1個が実用的な飽和電荷量Qsとなる。このため、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計することにより、界面準位による影響を受けずに蓄積した電荷を転送することができる。また、チャネルがオーバーフロードレインとしても機能するために、他の画素への電子の洩れを容易に防ぐことができる。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計することにより、トラップされるキャリア(電子)の量を減少させ、微弱光を検出する際の精度を向上させることができる。特に、1×1015atoms/cm以上の濃い濃度のn型の不純物(例えば、ヒ素またはリン)をドーピングしてn型拡散層542を形成することにより、僅かな電子のみを蓄積し、界面準位の影響を受けずに蓄積した電子を転送する画素とすることができる。すなわち、1×1015atoms/cm以上の濃い濃度のn型の不純物をドーピングしてn型拡散層542を形成することにより、微弱光を検出するのに適した画素を形成することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、転送ゲート電極をp+型のシリコンの層で形成し、転送ゲート電極の仕事関数を利用して埋め込みチャネルを形成する例について説明した。しかしながら、埋め込みチャネルの形成はこれに限定されるものではなく、基板における不純物プロファイルの調整のみで埋め込みチャネルを形成することもできる。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、基板における不純物プロファイルの調整で埋め込みチャネルを形成する例について、図8および図9を参照して説明する。
[画素の断面構成例]
図8は、本技術の第2の実施の形態の画素の転送トランジスタの断面構成を模式的に示す図である。
図8において示す断面構成では、図4と同様に、基板511と、pウェル512と、蓄積領域521と、p型拡散層522と、浮遊拡散領域531と、絶縁膜551と、素子分離領域552とが示されている。さらに、図8において示す断面構成では、図4の転送ゲート電極541に代えて転送ゲート電極611が示されている。また、図8では、図4のn型拡散層542に代えて、p型拡散層612およびn型拡散層613が示されている。
転送ゲート電極611は、絶縁膜551の上に設けられたn+型のシリコンの層である。なお、この転送ゲート電極611は、図7のaにおいて示した転送ゲート電極596(他の撮像素子に備えられる転送トランジスタのゲート電極)と同様のものであるため、ここでの説明を省略する。
p型拡散層612は、転送ゲート電極611の直下に設けられるp型の不純物の層である。このp型拡散層612は、蓄積領域521と浮遊拡散領域531とに端(図8に示すp型拡散層612の右端および左端)が接するように形成される。また、p型拡散層612は、上面は、絶縁膜551に面し、下面はn型拡散層613に面している。このp型拡散層612が基板表面に面して設けられることにより、基板表面におけるポテンシャルは、窪みが浅くなる方向に持ち上げられる。
n型拡散層613は、n型の不純物の層であり、図4において示したn型拡散層542と同様の層である。このn型拡散層613は、上面はp型拡散層612に面し、下面はpウェル512に面し、左右は蓄積領域521および浮遊拡散領域531に面している。なお、n型拡散層613はn型拡散層542と同じ役割の層であるため、ここでの説明を省略する。すなわち、n型拡散層613は、絶縁膜551(基板の表面)から0.2μm以内の深さに不純物の濃度のピークがあるように形成される。また、n型拡散層613は、1×1015atoms/cm以上の濃い濃度のn型の不純物(例えば、ヒ素またはリン)をドーピングして形成される。
次に、図8において示すA−B線におけるポテンシャルの遷移について、図9を参照して説明する。
[深さ方向のポテンシャルプロファイル例]
図9は、本技術の第2の実施の形態における転送ゲート電極611の深さ方向(図8のA−B線で示す位置)のポテンシャルプロファイルを模式的に示す図である。
図9におけるaには、ゲートオフ状態のポテンシャルプロファイルを示し、図9におけるbには、ゲートオン状態のポテンシャルプロファイルを示す。なお、図9では、図8において示したA−B線におけるポテンシャルを示す。
なお、この図9は、図5のポテンシャルプロファイルに対応するため、ここでは、図5のポテンシャルプロファイルとの違いについて説明する。
図9におけるaに示すように、ゲートオフ状態では、転送ゲート電極611の直下の基板表面におけるポテンシャルは、p型拡散層612により浅い方(負電位の方向)に持ち上げられている。そして、n型拡散層613においては、図5において示したn型拡散層542と同様に、絶縁膜551から離れた場所にポテンシャルの窪み(領域631)が形成される。なお、ポテンシャルの窪み(領域631)の役割は、図5において示したポテンシャルの窪み(領域571)と同様のものである。すなわち、ポテンシャルの窪み(領域631)は、蓄積領域521を取り囲むpウェル512により形成されるポテンシャル障壁よりもポテンシャルが深いため、ゲートオフ状態において横方向のオーバーフロードレインとしても機能する。
また、ゲートオン状態では、図9におけるbに示すように、ポテンシャルの窪み(領域631)におけるポテンシャルが蓄積領域521におけるポテンシャルの底よりも深くなり、蓄積領域521に蓄積された電子が浮遊拡散領域531に完全転送される。
このように、n型拡散層613は、電子の転送経路として機能するとともに、横方向のオーバーフロードレインとしても機能する。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、基板における不純物プロファイルの調整のみで埋め込みチャネル型の転送トランジスタを生成することができる。すなわち、本技術の第2の実施の形態によれば、フォトンカウンティングの精度を向上させることができる。
<3.第3の実施の形態>
本技術の第1および第2の実施の形態では、微弱光により発生した電子を、界面準位の影響を受けずにフローティングディフュージョンに転送する例について説明した。なお、多値の蓄積信号を検出する場合には、画素に蓄積可能な電子の数に基づいて露光時間などの撮像条件を決定することにより、微弱光を適切に検出することができる。しかしながら、蓄積可能な電子の数は、蓄積領域の製造工程における僅かなバラつきにより、画素ごとに異なる可能性がある。すなわち、本技術の第1および第2の実施の形態を適用した撮像素子を、蓄積信号が多値である微弱光の検出装置のために製造する場合には、蓄積領域における蓄積可能電子数のバラつきなどにより歩留まりが悪くなる可能性も考えられる。
しかしながら、1光子の入射の有無を検出するための検出装置のために撮像素子を製造する場合には、蓄積領域の性能は、最低限1個の電子が蓄積可能であればよい。すなわち、本技術の第1および第2の実施の形態を適用した撮像素子を1光子の検出装置において使用する場合には、蓄積領域の製造工程におけるバラつきは大した問題ではなくなる。このように、本技術の第1および第2の実施の形態を適用した撮像素子は、1光子検出において最も効果が高くなり、1光子検出に適した撮像素子となる。
そこで、本技術の第3の実施の形態では、1光子の入射の有無を検出するための撮像装置に設けられる撮像素子の一例について、図10および図11を参照して説明する。
なお、本技術の第3の実施の形態における撮像素子の画素の構成は、本技術の第1および第2の実施の形態と同様であるため、ここでの説明を省略する。ここでは、画素が出力した信号を1光子検出のために処理する判定回路に着目して説明する。
[判定回路の構成例]
図10は、本技術の第3の実施の形態の1光子を検出するための判定回路(1光子検出用判定回路700)の機能構成例の一例および1光子検出用判定回路700の動作例の一例を示す概念図である。
図10において示す1光子検出用判定回路700は、図1の判定回路400の代わりに撮像素子に設けられる。
図10におけるaでは、1光子検出用判定回路700の機能構成として、ACDS(Analog Correlated Double Sampling;アナログ相関2重サンプリング)部710と、DCDS(Digital CDS;デジタル相関2重サンプリング)部720と、バイナリ判定部730と、加算器741と、メモリ742とが示されている。
また、図10におけるaでは、1光子検出用判定回路700に接続される垂直信号線341と、この垂直信号線341に接続される画素310の一部と、画素アレイ部300とが1光子検出用判定回路700の機能構成と一緒に示されている。
ACDS部710は、アナログCDSによりノイズ除去を行うものであり、スイッチ712と、キャパシタ713と、比較器711とを備える。
スイッチ712は、比較器711に基準電圧を入力する入力端子と、比較器711に比較対象の信号を入力する入力端子とのいずれかに垂直信号線341を接続するためのスイッチである。このスイッチ712は、画素310のリセット信号をサンプルホールドさせる場合には、基準電圧を入力する入力端子(キャパシタ713が接続されている左側の端子)に垂直信号線341を接続する。また、スイッチ712は、アナログCDSの結果を比較器711が出力する場合には、比較対象の信号を入力する入力端子(キャパシタが無い右側の端子)に垂直信号線341を接続する。
キャパシタ713は、画素310のリセット信号をサンプルホールドするための保持容量である。
比較器711は、サンプルホールドした信号と、比較対象の信号との差分を出力するものである。すなわち、比較器711は、サンプルホールドされたリセット信号と、垂直信号線341から供給された信号(蓄積信号またはリセット信号)との差分を出力する。すなわち、比較器711は、kTCノイズなどの画素310において生じたノイズが除去された信号を出力する。比較器711は、例えば、ゲイン1のオペアンプにより実現される。比較器711は、差分の信号を、DCDS部720に供給する。なお、ここでは、リセット信号とリセット信号との差分の信号を無信号と称し、リセット信号と蓄積信号との差分の信号を正味の蓄積信号と称する。
DCDS部720は、デジタルCDSによりノイズ除去を行うものであり、AD(Analog Digital)変換部721と、レジスタ722と、スイッチ723と、減算器724とを備える。
AD変換部721は、比較器711から供給された信号をAD変換するものである。
スイッチ723は、AD変換部721が生成したAD変換後の信号の供給先を切り替えるスイッチである。スイッチ723は、AD変換部721が無信号のAD変換の結果(デジタルの無信号)を出力した場合には、この信号をレジスタ722に供給し、レジスタ722にラッチ(保持)させる。これにより、比較器711やAD変換部721のオフセットの値がレジスタ722に保持される。また、スイッチ723は、AD変換部721が正味の蓄積信号のAD変換の結果(デジタルの正味の蓄積信号)を出力した場合には、この信号を減算器724に供給する。
レジスタ722は、無信号のAD変換の結果を保持するものである。レジスタ722は、保持する無信号のAD変換の結果(デジタルの無信号)を減算器724に供給する。
減算器724は、デジタルの正味の蓄積信号の値からデジタルの無信号の値を減算するものである。減算器724は、減算した結果(正味のデジタル値)を、バイナリ判定部730に供給する。
バイナリ判定部730は、バイナリ判定(デジタル判定)を行うものである。このバイナリ判定部730は、正味のデジタル値と、バイナリ判定部730の参照信号(図10では、「REF」と示す)とを比較して、画素310への光子の入射の有無をバイナリ判定し、その判定結果(図10では「BINOUT」と示す)を出力する。なお、参照信号(REF)は、光子入射なしの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値と、光子入射ありの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値との中間値付近の値が設定される(例えば、「0」と「100」の中間の「50」が参照信号)。すなわち、参照信号(REF)は、閾値として機能する。
例えば、DCDS部720から供給された正味のデジタル値が参照信号(REF)の値を超えている場合には、「光子入射あり」として「1」の値の信号(BINOUT)が出力される。一方、DCDS部720から供給された正味のデジタル値が参照信号(REF)の値を超えていない場合には、「光子入射なし」として「0」の値の信号(BINOUT)が出力される。すなわち、バイナリ判定部730からは、光子入射の有無がバイナリ判定結果のデジタル値(0か1)として出力される。バイナリ判定部730は、判定結果(BINOUT)を、加算器741に供給する。
加算器741は、バイナリ判定部730から供給された判定結果のデジタル値を、メモリ742に保持されている画素ごとのカウント値に加算するものである。この加算器741は、バイナリ判定によりデジタル値とされた蓄積信号を生成した画素310のカウント値をメモリ742から取得し、その取得したカウント値にバイナリ判定結果のデジタル値を加算する。そして、加算器741は、加算したカウント値をメモリ742に供給し、その画素のカウント値を更新させる。
メモリ742は、画素ごとの光強度を示すカウント値をデジタル記憶するメモリである。このメモリ742は、バイナリ判定結果が所定回数の積算されたカウント値を、出力回路から出力する。なお、図10では、説明の便宜上、出力回路への信号線は省略されて表されている。
なお、図10では、バイナリ判定部730および加算器741を1光子検出用判定回路700ごとに設ける例を想定して説明したが、これに限定されるものではなく、複数の1光子検出用判定回路700においてバイナリ判定部730および加算器741を共有するようにするようにしてもよい。また、バイナリ判定部730および加算器741は、半導体撮像チップ(撮像素子100)に設ける他に、半導体撮像チップからの信号を受信して処理する信号処理チップに設けるようにしてもよい。
ここで、1個の画素310における光子の入射の有無をバイナリ判定する場合の1光子検出用判定回路700の動作について図10におけるbを参照して説明する。
図10におけるbでは、1光子検出用判定回路700の動作例の一例を示すフローチャートが示されている。なお、図10におけるbで示すフローチャートの各手順の枠は、図10におけるaにおいて示した各構成を囲む枠と略対応する。すなわち、2重の枠で示す手順は画素310の手順を示し、長い線の破線の枠で示す手順はACDS部710の手順を示し、短い線の破線の枠で示す手順はDCDS部720の手順を示し、太い実線の枠で示す手順はバイナリ判定部730の手順を示す。なお、説明の便宜上、ACDS部710によるACDS処理については、図示を省略し、DCDS部720がAD変換を行う際の手順で一緒に説明する。
まず、選択された行の画素(画素310)において、アンプトランジスタ314のゲート端子の電位(FD322の電位)がリセットされ、垂直信号線341にリセット信号が出力される(ステップ761)。
続いて、画素310から出力されたリセット信号が、ACDS部710のキャパシタ713によってサンプルホールドされる(ステップ762)。その後、サンプルホールドされたリセット信号と、画素310から出力されたリセット信号との差分の信号(無信号)が、DCDS部720のAD変換部721によりAD変換される(ステップ763)。なお、このAD変換された無信号には、比較器711やAD変換部721によって発生するノイズが含まれており、これらのノイズを相殺(オフセット)するための値がデジタル検出されたものである。そして、この無信号のAD変換の結果が、オフセット値としてレジスタ722に保持される(ステップ764)。
続いて、画素310において、フォトダイオード311が蓄積した電子がFD322に転送され、画素310から蓄積信号が出力される(ステップ765)。その後、サンプルホールドされたリセット信号と、画素310から出力された蓄積信号との差分の信号(正味の蓄積信号)が、DCDS部720のAD変換部721によりAD変換される(ステップ766)。なお、このAD変換の結果には、比較器711やAD変換部721によって発生するノイズが含まれている。
そして、減算器724によって、正味の蓄積信号のAD変換の結果(2回目)の値から、レジスタ722に保持された無信号のAD変換の結果(1回目)の値が差し引かれた値が出力される(ステップ767)。これにより、比較器711やAD変換部721に起因するノイズ(オフセット成分)がキャンセルされ、画素310が出力した蓄積信号のみのデジタル値(正味のデジタル値)が出力される。
その後、減算器724から出力された正味のデジタル値と、参照信号(REF)とが、バイナリ判定部730によって比較される(ステップ768)。参照信号(REF)は、光子入射なしの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値と、光子入射ありの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値との中間値付近の値が設定される(例えば、「0」と「100」の中間の「50」が参照信号)。減算器724が出力したデジタル値(画素310が出力した蓄積信号のみのデジタル値)の値が参照信号(REF)の値を超えている場合には、「光子入射あり」として「1」の値の信号(BINOUT)が出力される。一方、減算器724が出力したデジタル値の値が参照信号(REF)の値を超えていない場合には、「光子入射なし」として「0」の値の信号(BINOUT)が出力される。すなわち、撮像素子100からは、光子入射の有無がバイナリ判定結果のデジタル値(0か1)として出力される。
その後、蓄積信号を生成した画素310のカウント値にバイナリ判定結果のデジタル値が加算され、その画素のカウント値が更新される(ステップ769)。
なお、図10では1光子検出を想定し、「光子入射あり」と「光子入射なし」との2値判定(バイナリ判定)をすることを前提にして説明したが、複数系統の参照信号(REF)を用意することにより、2値以上の判定が可能となる。例えば、参照信号(REF)を2系統用意し、1系統を、光子数が「0」の時のデジタル値と、光子数が「1」の時のデジタル値との中間値にする。また、もう1系統を、光子数が「1」の時のデジタル値と、光子数が「2」の時のデジタル値との中間値にする。これにより、光子数が「0」、「1」、「2」の3つの判定が可能となり、撮像のダイナミックレンジが向上する。なお、このような多値判定は、画素ごとの変換効率のばらつき等による影響が大きくなるため、2値判定の製造より高い精度で製造を行う必要がある。しかしながら、画素が生成した信号をデジタル出力として扱う点においては、画素が生成した信号から光子入射の有無のみ(0か1)を判定するバイナリ判定と同様である。
このように、画素310が出力した信号が1光子検出用判定回路700においてデジタル値として判定されるため、アナログ出力として扱う従来の撮像素子(10bitのデータにする場合は1024階調)と比較して、伝送中のノイズの影響をほぼ完全に受けない。また、メモリにおいて保持されるカウント値を複数の画素で共有することにより(例えば、値の格納アドレスを共有)、共有した複数の画素におけるバイナリ判定結果がカウント値を介して加算され、複数の画素を1受光面のデータとして扱うことができる。このようにして、撮像におけるダイナミックレンジを向上させることもできる。
次に、各画素に入射した光子の数と検出結果との関係について、図11を参照して説明する。
[各画素に入射した光子の数と検出結果との関係例]
図11は、本技術の第3の実施の形態において、単位露光期間に各画素に入射する光子の平均数とカウント確率との関係を示すグラフである。
なお、撮像素子の各画素には、撮像素子の各画素に対して光子が均一かつランダムに入射することを想定して説明する。なお、光子は、時間的にも均一かつランダムに入射することを想定する。
このような条件において、単位露光期間内に各画素に入射する光子の平均数(平均光子数)と、入射した光子がカウント(1光子検出用判定回路700で「1」と判定)される確率(カウント確率)との関係は、ポワソン分布(Poisson distribution)に従う。ポワソン分布に従うため、平均光子数とカウント確率との関係は、次の式1に示す関係になる。
Figure 0006113711
ここで、P(k)は、単位露光期間内において、単位画素に光子入射がk回発生(k個の光子が入射)する確率である。また、λは、単位露光期間内において、単位画素に入射する光子の平均個数(平均光子数)である。また、eは、自然対数の底(≒2.718)である。
すなわち、上述の式1の確率P(k)は、単位露光期間中に各画素に入射する光子の数が平均光子数λの場合において、入射する光子の数が光子数kである確率を示す。
ここで、単位露光期間中において撮像素子の各画素に入射した光子の数の平均(平均光子数λ)が「0.21」であることを想定して、平均光子数とカウント確率との関係を説明する。この場合において、光子数kと、確率P(k)とは、上述の式1に基づいて、次のような関係になる。
単位画素に入射する光子が0個(k=0)の確率:0.8105
単位画素に入射する光子が1個(k=1)の確率:0.1702
単位画素に入射する光子が2個(k=2)の確率:0.0179
単位画素に入射する光子が3個(k=3)の確率:0.0013
・・・(これ以下は、値が非常に小さい(0.00007以下)ので省略)
このように、単位画素に入射する光子が重複する確率は、重複する光子の数が多くなるほど、値が小さくなる。
次に、このような確率で光子が入射する場合における撮像素子が生成する信号について説明する。
1光子検出用判定回路700が出力するデジタル値が「0」となる場合は、単位画素に入射する光子が0個のケースである。すなわち、デジタル値が「0」となる確率は、単位画素に入射する光子が0個のケースの確率の「0.8105」である。
一方、1光子検出用判定回路700が出力するデジタル値が「1」となる場合は、単位画素に入射する光子が1個以上の全てのケースである。すなわち、デジタル値が「1」となる確率(カウント確率)は、単位画素に入射する光子が1個以上のケースの確率を総和した値の「0.1894」ある。
なお、平均光子数λが「0.21」であることから、カウント確率「0.1894」は、入射した光子の約10%がカウントされない(カウントロス)ことを示している。このカウントロスは、単位露光期間内において、単位画素に2個以上の光子入射があったものを「1」とカウントしたことに起因して生じている。従って平均光子数λが大きくなるほどカウントロスも大きくなる。
ここまでは、平均光子数λが「0.21」であることを想定して説明したが、このような平均光子数λとカウント確率との関係は、空間的かつ時間的に光子が均一かつランダムに入射する場合には一意的である。すなわち、縦軸をカウント確率を示す軸とし、横軸を単位露光期間に各画素に入射する光子の平均光子数とすると、カウント確率と平均光子数との関係は、図11の表の実線(線791)に示す関係になる。
なお、図11の表において、鎖線(鎖線792)で示す平均光子数の位置は、入射した光子の約10%がカウントロスされる位置(10%検出ロス位置)を示す。約10%のカウントロスを許容する場合には、平均光子数が「0.21」以下の場合にはリニアリティを保証できるものとされる。これを撮像素子が生成したデジタル出力値の側からみれば、すなわち撮像素子が生成したデジタル値におけるカウント確率が「0.1894」以下である場合には、リニアリティを保証できる照度と露光条件で撮像したものと判断される。一方、カウント確率が「0.1894」を超えている場合(図11の圧縮領域793で示す範囲)には、カウントロスが多く、リニアリティを保証できないと判断される。
なお、カウント確率と平均光子数との間には図11の表に示すような関係があるため、この表に示すような関係を示すデータ(例えば、ポワソン分布またはポワソン分布に近似させた関数やテーブル)を保持させることにより、カウント値の補正を施すことができる。この補正は、まず、撮像素子が生成したデジタル値に基づいてカウント確率(「1」の値の画素の全画素における割合)を算出し、このカウント確率と、図11の表に示す関係を示すデータとから平均光子数を算出する。そして、その算出した平均光子数から、撮像素子に入射した光子の数を算出する。この補正を行う場合には、リニアリティを保証できる範囲内で使用する場合(補正なしの場合)と比較して、一桁程度検出ダイナミックレンジを上げることが可能になる。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計することにより、界面準位の影響を受けないで1光子判定を行うことができる。すなわち、絶縁膜(基板の表面)から0.2μm以内の深さで不純物の濃度のピークとなるn型拡散層を1×1015atoms/cm以上の濃い濃度のn型の不純物で形成して埋め込みチャネル型の転送トランジスタを設計することにより、1光子検出に適切な転送トランジスタを画素に設けることができる。
このように、本技術の実施の形態によれば、埋め込みチャネル型のトランジスタで転送トランジスタを設計することにより、フォトンカウンティングの精度を向上させることができる。すなわち、本技術が適用されたCMOSイメージセンサを用いてフォトンカウンティングを行うことにより、界面準位による電子のトラップなどの画素内電荷転送時に発生する雑音を抑制することができる。すなわち、通常のCMOSイメージセンサと類似した構造の画素での1光子検出が可能となり、超低ノイズおよび超高感度の撮像でのフォトンカウンティングが可能になる。
なお、本技術の実施の形態において示した撮像素子は、光電子増倍管やアバランシェフォトダイオード、或いはフォトダイオードなどが設けられていた従来の電子機器における光検出部として幅広く適用することができる。例えば、イメージングプレートの蛍光スキャナ、放射線のシンチレーションカウンタに適用することができる。他にも、DNAチップの検出器、DR(Digital Radiography)と呼ばれるX線撮像装置、CT(Computed Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Tomography)装置などにも適用することができる。特に、CMOSイメージセンサであるために安値で大量生産することができるため、光電子増倍管の値段が高いために少数の光検出部しか設けられなかった電子機器において多数の光検出部を設けることにより、検出速度を向上させることができる。
例えば、本技術の実施の形態において示した撮像素子をCT装置の検出器に導入すれば、従来のフォトダイオード等による検出器より遥かに高感度なシンチレーション光の検出が可能となり、検出の高精度化やX線量の低下による低被爆化に寄与することができる。なお、SPECTやPETなどの、従来、光電子増倍管を用いていたガンマ線の検出についても同様である。
なお、検出ヘッドを多く設ける電子機器のみで効果があるわけでなく、単一の検出ヘッドを用いる電子機器においても同様の効果を得ることができる。例えば、放射線のシンチレーション線量計に本技術を適用すれば、安価な半導体撮像素子を用いて小型軽量で超高感度のポケット線量計を実現することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、ハードディスク、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部と
を具備する撮像素子。
(2) 前記フォトダイオードは、第1導電型の不純物拡散層により構成される電荷蓄積領域を備え、
前記フローティングディフュージョンは、前記第1導電型の不純物拡散層により構成され、
前記転送トランジスタは、前記フォトダイオードと前記フローティングディフュージョンとの間のチャネルとなるチャネル領域を備え、前記チャネル領域は、1×1015atoms/cm以上の濃度の前記第1導電型の不純物拡散層により構成される
前記(1)に記載の撮像素子。
(3) 前記チャネル領域は、前記転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成される前記(2)に記載の撮像素子。
(4) 前記チャネル領域は、前記転送トランジスタのオフ状態の際には、前記電荷蓄積領域から前記不純物拡散層に余剰電荷を排出するためのオーバーフロードレインとして機能する前記(2)に記載の撮像素子。
(5) 前記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極と当該ゲート電極が面する基板との仕事関数差により当該ゲート電極が面する基板の表面におけるポテンシャルを浅くする方向に変調させることにより、当該ゲート電極が面する基板の表面から当該基板の内部側に離れた位置に前記チャネルが形成される前記(2)に記載の撮像素子。
(6) 前記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成されるとともに、当該不純物のピークと前記ゲート電極との間に第2導電型の不純物拡散層が形成される前記(2)に記載の撮像素子。
(7) 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を複数の閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素へ入射した光子の個数を判定する判定部と
を具備する撮像素子。
(8) 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部と
を具備する電子機器。
100 撮像素子
112 第1垂直駆動回路
114 レジスタ
115 第2垂直駆動回路
118 出力回路
300 画素アレイ部
310 画素
311 フォトダイオード
312 転送トランジスタ
313 リセットトランジスタ
314 アンプトランジスタ
511 基板
512 pウェル
521 蓄積領域
522 p型拡散層
531 浮遊拡散領域
541 転送ゲート電極
542 n型拡散層
551 絶縁膜
552 素子分離領域

Claims (8)

  1. 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
    前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部と
    を具備する撮像素子。
  2. 前記フォトダイオードは、第1導電型の不純物拡散層により構成される電荷蓄積領域を備え、
    前記フローティングディフュージョンは、前記第1導電型の不純物拡散層により構成され、
    前記転送トランジスタは、前記フォトダイオードと前記フローティングディフュージョンとの間のチャネルとなるチャネル領域を備え、前記チャネル領域は、1×1015atoms/cm以上の濃度の前記第1導電型の不純物拡散層により構成される
    請求項1記載の撮像素子。
  3. 前記チャネル領域は、前記転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成される請求項2記載の撮像素子。
  4. 前記チャネル領域は、前記転送トランジスタのオフ状態の際には、前記電荷蓄積領域から前記不純物拡散層に余剰電荷を排出するためのオーバーフロードレインとして機能する請求項2記載の撮像素子。
  5. 前記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極と当該ゲート電極が面する基板との仕事関数差により当該ゲート電極が面する基板の表面におけるポテンシャルを浅くする方向に変調させることにより、当該ゲート電極が面する基板の表面から当該基板の内部側に離れた位置に前記チャネルが形成される請求項2記載の撮像素子。
  6. 前記転送トランジスタは、当該転送トランジスタのゲート電極が形成される側の基板表面から0.2μm以内の深さにおいて不純物のピークが形成されるとともに、当該不純物のピークと前記ゲート電極との間に第2導電型の不純物拡散層が形成される請求項2記載の撮像素子。
  7. 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
    前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を複数の閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素へ入射した光子の個数を判定する判定部と
    を具備する撮像素子。
  8. 埋め込みチャネル型MOSトランジスタにより構成される転送トランジスタを備え、オン状態の前記転送トランジスタによりフォトダイオードからフローティングディフュージョンに転送された電荷に基づいて画素信号を出力する画素と、
    前記出力された画素信号をデジタル値に変換し、当該変換されたデジタル値を閾値と比較して、当該画素信号を生成した画素への光子の入射の有無をバイナリ判定する判定部と
    を具備する電子機器。
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