[第1の実施形態]
<デジタルカメラの構成>
図1は、本実施形態のコンテンツ伝送システムを構成するコンテンツ送信装置の一例であるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。なお、ここではコンテンツ送信装置の一例としてデジタルカメラについて述べるが、コンテンツ送信装置はこれに限られない。例えばコンテンツ送信装置は、携帯電話や、タブレットデバイス、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置であってもよいし、カメラ付き携帯電話等の撮像装置であってもよい。また、送信対象となるコンテンツも、画像データに限られるものではなく、音声データや文書データなどであってもよい。
制御部101は、入力された信号や、後述のプログラムに従ってデジタルカメラ100の各部を制御する。なお、制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。撮像部102は、撮像部102に含まれるレンズで結像された被写体光を電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。撮像した画像データはバッファメモリに蓄えられた後、制御部101にて所定の演算を行い、記録媒体110に記録される。
不揮発性メモリ103は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部101で実行される後述のプログラム等が格納される。作業用メモリ104は、撮像部102で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、表示部106の画像表示用メモリ、制御部101の作業領域等として使用される。
操作部105は、ユーザがデジタルカメラ100に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部105は例えば、ユーザがデジタルカメラ100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影を指示するためのレリーズスイッチ、画像データの再生を指示するための再生ボタンなどの操作部材を含む。また、後述する表示部106に併設されるタッチパネルも操作部105に含まれる。なお、レリーズスイッチは、SW1およびSW2を有する。レリーズスイッチが、いわゆる半押し状態となることにより、SW1がONとなる。SW1のONにより、制御部101は、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備を行う。また、レリーズスイッチが、いわゆる全押し状態となることにより、SW2がONとなる。制御部101は、SW2のONを、撮影を行うための指示として受け付ける。
表示部106は、撮影の際のビューファインダー画像の表示、撮影した画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部106は必ずしもデジタルカメラ100が備える必要はない。たとえば、デジタルカメラ100は、表示部106と接続することができ、表示部106の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
簡単接続ボタン107は、デジタルカメラ100と外部装置との接続を容易に行うためのインターフェースである。あらかじめ、デジタルカメラ100で接続する外部機器を設定しておくことで、簡単接続ボタン107を選択後、すぐに指定した外部装置との接続が可能となる。本実施形態の簡単接続ボタン107は、外部装置との接続を指示するために専用に設けられた操作部材である。
記録媒体110は、撮像部102から出力された画像データを記録することができる。記録媒体110は、デジタルカメラ100に着脱可能なよう構成してもよいし、デジタルカメラ100に内蔵されていてもよい。すなわち、デジタルカメラ100は少なくとも記録媒体110にアクセスするための構成を有していればよい。
接続部111は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態のデジタルカメラ100は、接続部111を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。なお、本実施形態では、接続部111はアンテナを有する無線通信部であり、制御部101は、アンテナを介して、外部装置と接続され得る。以上がデジタルカメラ100の説明である。
<携帯電話の構成>
次に、外部装置の一例である携帯電話200について説明する。図2は、本実施形態においてコンテンツ送信装置からのコンテンツを受信する外部装置の一例である携帯電話200の構成例を示すブロック図である。なお、ここでは外部装置の一例として携帯電話について述べるが、外部装置はこれに限られない。例えば外部装置は、無線機能付きのデジタルカメラ、タブレットデバイス、あるいはパーソナルコンピュータなど、各種の情報処理装置をコンテンツを受信する外部装置に適用することができる。
制御部201は、入力された信号や、後述のプログラムに従って携帯電話200の各部を制御する。なお、制御部201が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。撮像部202は、撮像部202に含まれるレンズで結像された被写体光を電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。撮像した画像データはバッファメモリに蓄えられた後、制御部201にて所定の演算が施され、記録媒体210に記録される。
不揮発性メモリ203は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部201で実行される後述のプログラム等が格納される。作業用メモリ204は、表示部206の画像表示用メモリや、制御部201の作業領域等として使用される。操作部205は、携帯電話200に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部205は例えば、ユーザが携帯電話200の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、表示部206に併設されるタッチパネルなどの操作部材を含む。表示部206は、画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、必ずしも携帯電話200が表示部206を備える必要はない。たとえば携帯電話200は表示部206と接続することができ、表示部206の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
記録媒体210は、撮像部202から出力された画像データを記録することができる。記録媒体210は、携帯電話200に着脱可能な構成としてもよいし、携帯電話200に内蔵されていてもよい。すなわち、携帯電話200は少なくとも記録媒体210にアクセスする構成を有していればよい。接続部211は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態の携帯電話200は、接続部211を介して、デジタルカメラ100とデータのやりとりを行うことができる。なお、本実施形態では、接続部211はアンテナであり、制御部201は、アンテナを介して、デジタルカメラ100と接続することができる。
また、公衆網接続部212は、公衆無線通信を行う際に用いられるインターフェースである。携帯電話200は、公衆網接続部212を介して、他の機器と通話することができる。この際、制御部201はマイク213およびスピーカ214を介して音声信号の入力と出力を行うことで、通話を実現する。本実施形態では、公衆網接続部212はアンテナを含み、制御部101は、アンテナを介して、公衆網に接続することができる。なお、接続部211および公衆網接続部212は、一つのアンテナを兼用することも可能である。以上が携帯電話200の説明である。
<接続形態の概要>
図3は、本実施形態における、デジタルカメラ100と携帯電話200との接続形態を模式的に表した図である。デジタルカメラ100と携帯電話200が無線でデータを送受信する場合、図3(a)、図3(b)の2つの接続形態が考えられる。
図3(a)は、外部中継装置の一例である外部AP300が形成する無線LANネットワークに、デジタルカメラ100と携帯電話200とが参加する形態を示している。デジタルカメラ100及び携帯電話200は、外部AP300が定期的に送信するビーコン信号を検知し、外部AP300が形成する無線LANネットワークに参加する。デジタルカメラ100と携帯電話200は同じ無線LANネットワークに参加した後、互いの機器発見、機器の能力取得などを経て無線LANによるデータの送受信が可能な状態となる(機器間の通信を確立する)。また、本実施形態における外部AP300は、公衆網などを用いてインターネットなどの外部ネットワークに接続することが可能である。したがって、携帯電話200は、外部AP300を介してインターネット上にデータを送信することが可能である。
図3(b)は、外部AP300を介さず、デジタルカメラ100と携帯電話200とが直接接続する形態を示している。この場合は、デジタルカメラ100が簡易APとして動作して無線LANネットワークを形成する。デジタルカメラ100は簡易APとして動作すると、ビーコン信号の定期的な送信を開始する。携帯電話200はこのビーコン信号を検知し、デジタルカメラ100が形成した無線LANネットワークに参加する。そして図3(a)の場合と同様、互いの機器発見、機器の能力取得などを経て通信を確立し、データの送受信が可能な状態となる。
なお、上記の例では、直接接続の場合には、常にデジタルカメラ100が図3(b)のように簡易APとして動作するがこれに限られるものではない。たとえば、事前にデジタルカメラ100と携帯電話200で通信を行い、どちらが簡易APになるかを動的に決定してもよい。以上述べたように、デジタルカメラ100と携帯電話200には2通りの接続形態がある。
<接続処理の概要>
次に、本実施形態のデジタルカメラ100と携帯電話200とが接続する際の処理について述べる。前述のように、本実施形態のデジタルカメラ100は接続部111を介して携帯電話200と接続することができる。この接続を介して、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを選択し、携帯電話200に送信することができる。
本実施形態では、デジタルカメラ100と携帯電話200の接続を、所定の操作を行って外部装置と接続する第一の接続モードと、あらかじめ登録された外部装置に第一の接続モードよりも少ない操作で接続する第二の接続モードのいずれかで行うことができる。本実施形態では、第一の接続モードとしての通常接続モードと、第二の接続モードとしての簡単接続モードの二種類の接続モードが存在する。通常接続モードはデジタルカメラ100が接続可能な携帯電話と接続するための接続モードであり、ユーザはデジタルカメラ100の操作部105を操作して表示部106に無線LANに関するメニューを表示させ、携帯電話200と接続する。他方、簡単接続モードは頻繁に接続する携帯電話を一台登録し、通常接続モードに比べて、より短いステップで接続する接続モードである。簡単接続モードでは、ユーザから見ると簡単接続ボタン107を押下するだけでデジタルカメラ100と携帯電話200とを接続させることができる。なお、本実施形態では、簡単接続モードでは一台の携帯電話が登録される構成を説明するが、これに限られるものではない。たとえば、複数の簡単接続ボタンを設け、それぞれに携帯電話を登録できるようにして、各携帯電話を簡単接続モードで接続可能としてもよい。
本実施形態では、通常接続モードでデジタルカメラ100から携帯電話200に画像データを送信する場合、その送信処理を、デジタルカメラ100の操作により制御する場合と、携帯電話200の操作により制御する場合の二通りの方法を用いることができる。送信処理の制御をデジタルカメラ100の操作により行う第一の操作モードでは、以下の手順を行う。まず、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを、デジタルカメラ100の表示部106に表示する。ユーザは表示されている画像データを閲覧し、送信する画像データを操作部105を介して選択し、送信を指示する。このような操作により、デジタルカメラ100から携帯電話200に選択された画像データが送信される。
対して、送信処理の制御を携帯電話200の操作により行う第二の操作モードは、まず携帯電話200が、記録媒体110に記録されている画像データ(サムネイル)をデジタルカメラ100から取得し、携帯電話200の表示部206に表示する。そして、ユーザは、表示されている画像データを閲覧し、デジタルカメラ100に送信させる画像データを操作部205を介して選択し、デジタルカメラ100に対して送信要求を送る。この要求を受信したデジタルカメラ100は、要求された画像データを携帯電話200に送信する。なお、コンテンツが音声データや文書データの場合は、楽曲名などのメタデータやファイル名などを取得して表示すればよい。
本実施形態のデジタルカメラ100と携帯電話200は、上述の第一の操作モードと第二の操作モードによる画像データの送信処理を実現するために、それぞれがモードを二つずつ備えている。以下、それらのモードについて説明する。
デジタルカメラ100の操作モードの一つは、カメラ操作モードである。カメラ操作モードでは、ユーザはデジタルカメラ100の操作により送信処理を制御することができる。カメラ操作モードにおいて、デジタルカメラ100は、記録媒体110に記録されている画像データを選択可能に表示部106に表示させる。ユーザは、表示されている画像を、操作部105を介して選択することができる。そして、ユーザは選択された画像データを携帯電話200に送信する指示を、操作部105を介して入力することができる。このデジタルカメラ100のカメラ操作モードに対応する携帯電話200の操作モードが、外部装置待機モードである。外部装置待機モードにおいて、携帯電話200は、デジタルカメラ100から送信される画像を受信することができる。このモードでは、携帯電話200の操作部205を介してデジタルカメラ100からの画像データの送信処理を制御すること(例えば、操作部205によりデジタルカメラ100から送信すべき画像を選択すること)はできない。
デジタルカメラ100の操作モードのもう一つは、カメラ待機モードである。カメラ待機モードでは、ユーザは、デジタルカメラ100の操作部105を介して携帯電話200への画像データの送信処理を制御することはできない。デジタルカメラ100がこのモードの場合、携帯電話200の操作により送信処理が制御される。カメラ待機モードに対応する、携帯電話200が送信処理を制御する操作モードを、外部装置操作モードと呼ぶ。外部装置操作モードにおいて、携帯電話200は、デジタルカメラ100から、記録媒体110に記録されている画像データのサムネイルを受信し、選択可能に表示部206に表示する。これにより、ユーザは携帯電話200を用いてデジタルカメラ100の画像を閲覧しながら送信対象の画像を選択することができる。携帯電話200は、選択された画像をデジタルカメラ100に送信させるための送信要求をデジタルカメラ100へ送信する。なお、カメラ待機モードのデジタルカメラ100は、外部装置操作モードの携帯電話200からの送信要求に応じて、画像を携帯電話200に送信する。
上述したように、デジタルカメラ100と携帯電話200の第一の操作モードにはカメラ操作モードと外部装置待機モードとが対応し、第二の操作モードにはカメラ待機モードと外部装置操作モードとが対応する。つまり、送信処理の制御をデジタルカメラ100の操作により行う第一の操作モードの場合、携帯電話200からは送信処理を操作できない。これに対して、送信処理の制御を携帯電話200の操作により行う第二の操作モードの場合、デジタルカメラ100からは送信処理を操作できない。
これらの操作モードは、互いに対応関係を維持したまま切り替えることができる。例えば、携帯電話200が外部装置待機モードから外部装置操作モードに切り替えられた場合には、デジタルカメラ100ではカメラ操作モードからカメラ待機モードに切り替えられる。ただし、本実施形態では、デジタルカメラ100は、始めにカメラ操作モードで起動され、携帯電話200は、外部装置待機モードで起動される。携帯電話200が外部装置操作モードになるためには、デジタルカメラ100からの許可を必要とする。これは、例えば自分のデジタルカメラ100と他人の携帯電話200とを接続する場合に、他人に画像データを公開したくない場合も考えられるためである。そこで、本実施形態では、デジタルカメラ100において、携帯電話200と接続する際に、あるいは、所定の設定メニューの選択などにより、画像データの公開を許可するか否かをユーザ操作によって選択することができるようにしている。携帯電話200が外部装置操作モードに遷移できるか否かは、この公開許可の選択に基づいて決定される。なお、この公開に関する設定は公開の有無だけでなく、どのような条件で画像データを公開するかを設定できてもよい。例えば、予め選択したもの、特定の被写体が含まれるもの、特定の記録フォーマットで記録されたもの、特定のレーティング(お気に入り度)が付与されているものといった設定を可能としてもよい。
また、この画像データを公開するか否かを選択した結果は、デジタルカメラ100の不揮発性メモリ103に記録され、次回以降の接続では、画像データを公開するか否かを自動的に決定するように構成することができる。これにより、二回目以降の接続では、ユーザ操作の必要無く画像データ公開の可否を決定することができる。また、通信相手のIDと画像データの公開の可否を対応付けて不揮発性メモリ103に記録しておき、接続された携帯電話に応じて画像データの公開の可否が決定されるようにしてもよい(接続履歴として後述する)。このとき、携帯電話と接続する際にIDが登録されているか否かを判定し、IDが登録されていない場合に画像データの公開の可否をユーザに選択させるようにしてもよい。
また、簡単接続モードでデジタルカメラ100の画像データを携帯電話200に送信する場合、携帯電話200を操作することによって画像の送信を制御することが可能になる。ここでデジタルカメラ100はカメラ待機モード、携帯電話200は外部装置操作モードあるいは外部装置待機モードになる。その一方で、デジタルカメラ100は、カメラ操作モードに遷移することができない。これは簡単接続モードが自分の携帯電話200など特定の接続相手とデジタルカメラ100を接続するモードであるからである。また、特定の接続相手との接続のみを可能にするため、簡単接続モードによる接続の場合には画像データの公開の可否をユーザに問い合わせることなく、原則として許可するのが好ましい。
<接続処理>
図4は、デジタルカメラ100と携帯電話200とが通常接続モードで接続を確立する際の、デジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される各処理は、デジタルカメラ100の制御部101が、不揮発性メモリ103に記録されているプログラムを実行し、プログラムに従いデジタルカメラ100の各部を制御することにより実現される。このことは、以降のデジタルカメラ100で実行される処理を示すフローチャートについても同様である。また、このフローチャートに示される処理は、図5Aの(a)のような接続先の機器の種類を選択する画面において「携帯電話」が選択された場合に開始される。
まず、ステップS401では、制御部101は、新規に接続する機器を検索するのか、既に一度接続したことのある機器と接続するのかを選択する指示を受け付ける。このステップの処理では、制御部101は、例えば図5Aの(b)のような画面を表示部106に表示する。この画面には、新規に接続する機器を検索する指示を受け付けるための「新規接続」ボタン501と、既に一度接続したことのある機器と接続する指示を受け付けるための「履歴から選択」ボタン502が表示されている。ユーザは操作部105を介して「新規接続」ボタン501を選択することにより、新規に接続する機器を検索する指示を入力することができる。また、ユーザは操作部105を介して「履歴から選択」ボタン502を選択することにより、既に一度接続したことのある機器と接続する指示を入力することができる。
以下、ステップS401にて、制御部101が、新規に接続する機器を検索する指示を受け付けたと判断した場合について述べる。この場合、処理はステップS402に進む。ステップS402では、制御部101は、図5Aの(c)に示すような画面を表示部106に表示する。この画面には、2つのボタンが表示される。1つはデジタルカメラ100がアクセスポイントとなり、携帯電話200からデジタルカメラ100と直接接続してもらうための「カメラをアクセスポイントにする」ボタン511である。もう1つは、周辺のアクセスポイントが生成するネットワークを検索し、そのネットワークに接続することで、携帯電話200からもアクセスポイントを経由してデジタルカメラ100と接続してもらうための「アクセスポイントを探す」ボタン512である。
図5Aの(c)の画面で「カメラをアクセスポイントにする」ボタン511が選択された場合(ネットワークの生成が選択された場合)には、処理はステップS403に進む。ステップS403ではデジタルカメラ100の制御部101はアクセスポイント機能を起動し、ネットワークを生成する。このとき、表示部106には図5Aの(d)のような画面が表示され、携帯電話200から接続されるのを待機する。
他方、ステップS402で「アクセスポイントを探す」ボタン512が選択された場合には、処理はステップS404に進む。ステップS404では制御部101はデジタルカメラ100の周辺のアクセスポイントが生成するネットワークを検出して、リストアップする。これに併せて、検出されたネットワークのいずれかに参加する指示を受け付ける。例えば、制御部101は、図5Aの(e)のような画面を表示部106に表示する。この画面には、検出されたネットワークのESSIDとして、「NETWORK−100」、「NETWORK−101」、「NETWORK−102」、「NETWORK−103」の4つが列挙されている。これらのESSIDはユーザが操作部105を介して選択可能であり、制御部101は、これらのESSIDが選択されることにより、選択されたESSIDに対応するネットワークに参加する指示を受け付ける。
次に、ステップS405では、制御部101は、選択されたネットワークに参加するために必要な情報の入力を受け付ける。例えば、制御部101は、暗号キーや、IPアドレスの取得方法、DNSサーバ設定等の入力を受け付ける。ユーザは操作部105を介してこれらの情報を入力することができる。次に、ステップS406では、制御部101は、ステップS405にて入力を受け付けた情報を用いて、ネットワークに参加する。
続くステップS407では、制御部101は、ネットワークに参加している他の機器を検出し、検出された機器をリストアップして、どの機器に接続するかを選択する指示を受け付ける。より具体的には、デジタルカメラ100は、検索のための情報を送信し、これを受信した他の機器が応答として返してくる情報を受信することでネットワークに参加している他の機器を検出する。ここで、他の機器が応答として返してくる情報には、機器の名称や種類等を示す情報が含まれている。制御部101は、この情報に含まれる機器の名称を参照して、例えば、図5Aの(f)のような画面を表示部106に表示する。このとき、コンテンツ送信の対象となり得る機器を選択的に表示することが好ましい。図5Aの(f)に示されている画面では、検出された機器の名前(mobilePhone1〜4)が列挙されている。本実施形態では、制御部101が、他の機器からの応答に含まれる機器の種類をフィルタリングすることで携帯電話のみを表示している。したがって、本例では、携帯電話以外の種類の機器に関しては、ネットワークに参加している機器であっても名前は表示されない。ユーザはリストアップされた機器の名前の中から任意の名前を操作部105を介して選択可能である。制御部101は、名前が選択されることにより、選択された名前の機器に接続する指示を受け付ける。
ステップS407にて選択された名前の機器に接続する指示を受け付けると、制御部101は、ステップS408にて、選択された名前の機器に接続する。例えば携帯電話200に対応する名前が選択された場合、制御部101は、接続部111を介して、携帯電話200へ、接続要求を送信する。そして、これに応じて携帯電話200から送信される接続受理信号を受信することにより外部装置である携帯電話200との通信が確立する。
次に、ステップS409では、制御部101は、記録媒体110に記録されている画像データを公開するか否かの指示を受け付ける。より具体的には、制御部101は、表示部106に、図5Aの(g)のような画面を表示する。図5Aの(g)の例では、「カメラ内の画像を接続先の機器に公開しますか?」というメッセージが表示され、画像データを公開するかしないかの指示を入力することをユーザに促す。ユーザは併せて画面に表示される「はい」のボタン551または「いいえ」のボタン552を、操作部105を介して選択することにより、指示を入力することができる。
制御部101が、「はい」のボタン551が選択されたと判断した場合、制御部101は、画像データを公開する指示を受け付けたと判断する。この場合は、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを携帯電話200から閲覧することが許可される。言い換えれば、携帯電話200が外部装置操作モードに遷移することが許可される。これにより、携帯電話200のユーザは、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを閲覧しながら、デジタルカメラ100から取得したい画像の送信要求を、操作部205を介して入力することができる。
一方、制御部101が、「いいえ」のボタン552が選択されたと判断した場合、制御部101は、画像データを公開しない指示を受け付けたと判断する。この場合は、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを携帯電話200から閲覧することが禁止される。言い換えれば、携帯電話200が外部装置操作モードに遷移することが禁止される。
ステップS409において、制御部101が、画像データを公開する指示を受け付けたと判断した場合、処理はステップS410に進む。ステップS410では、制御部101は外部装置にモード切り替え許可通知を送信する。これを受信した外部装置(本例では携帯電話200)では、外部装置待機モードから外部装置操作モードに遷移する指示を受け付けることが可能となる。すなわち、携帯電話200からの操作によって、携帯電話200は外部装置操作モードに遷移することが可能となる。言い換えれば、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データのなかから携帯電話200に送信する画像データを、携帯電話200側の操作によって選択することが可能となる。携帯電話200における処理については後述する。こうして、ステップS410の処理により、デジタルカメラ100は、携帯電話200からの画像の送信指示を受け付けることができるようになる。その後、処理はステップS412に進む。
一方、ステップS409において、制御部101が、画像データを公開しない指示を受け付けたと判断した場合、処理はステップS411に進む。ステップS411では、制御部101は外部装置に、モード切り替え不許可通知を送信する。これを受信した外部装置(本例では携帯電話200)では、外部装置待機モードから外部装置操作モードに遷移する指示を受け付けることが不可となる。すなわち、携帯電話200からの操作だけでは、携帯電話200は外部装置操作モードに遷移することができなくなる。言い換えれば、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データのなかから携帯電話200に送信する画像データを、携帯電話200側の操作では選択することが不可能となる。携帯電話200における処理については後述する。こうして、ステップ411の処理により、デジタルカメラ100は、携帯電話200からの画像の送信指示を受け付けないようにすることができる。その後、処理はステップS412に進む。
ステップS412では、制御部101は、ステップS409にて受け付けた指示に基づき、画像データを公開するか否かを示す情報を通常接続モードであることを示す情報とともに接続履歴に記録する。ここで、接続履歴について詳細に説明する。
接続履歴とは、外部装置と接続した際に用いた情報を外部装置毎に保持しているデータベースであり、不揮発性メモリ103に記録されている。本実施形態において、一度接続したことのある外部装置と再度接続する場合には、制御部101は接続履歴を参照することで、接続するために必要な情報を再度ユーザに入力させることなく外部装置と接続することができる(S413)。接続履歴には、外部装置と接続した際に用いられた情報として、接続履歴番号、ESSID、BSSID、認証方式、暗号種別、暗号鍵、チャネル、IPアドレス取得方法、DNS取得方法、接続機器種別、接続機器の名前、UUID、閲覧許可情報、接続モード情報などが含まれる。例えば、ステップS409にて、制御部101が、画像データを公開しない指示を受け付けたと判断した場合、「不可」を示す情報が閲覧許可情報として接続履歴に記録される。ここで記録された閲覧許可情報は、外部装置に再度接続する際に用いられる。このデータベースの概要については図8を用いて後述する。
本ステップの処理が終了すると、カメラ操作モードに遷移する。以上が、ステップS401にて、制御部101が、新規に接続する機器を検索する指示を受け付けたと判断した場合の説明である。
次に、ステップS401にて、制御部101が、既に接続したことのある機器と接続する指示(履歴からの選択の指示)を受け付けたと判断した場合について述べる。この場合、処理はステップS413に進む。
ステップS413では、制御部101は、既に接続したことのある機器のうち、どの機器と接続するかを選択するユーザ指示を受け付ける。具体的には、制御部101は接続履歴を参照して、表示部106に図5Aの(h)のような画面を表示する。この画面には、接続履歴に含まれる過去に接続した外部装置の名前が表示される。ここでは、制御部101は、上述したような接続履歴の情報のうち、「接続機器種別」を参照し、名前を表示部106に表示する対象を接続履歴の情報の中からフィルタリングする。本実施形態では「接続機器種別」として携帯電話が選択されているので、図5Bの接続履歴の「接続機器種別」が「携帯電話」のもののみを表示する。
次に、ステップS414では、制御部101は、ステップS413で受け付けたユーザ指示と、接続履歴に含まれる情報とに基づき、選択された外部装置との接続を確立する。ここでは、制御部101は、接続履歴に含まれるESSID等、ネットワークに参加するために必要な情報を用いて自動的にネットワークに参加し、さらに選択された接続機器を、同一ネットワーク内からUUIDに基づき自動的に検索して接続する。これにより、ESSIDやネットワークの選択等の接続に必要な情報を、ユーザが入力する手間を省くことができる。
ステップS414にて接続が確立すると、続くステップS415にて、制御部101は、選択された外部装置(携帯電話)の接続履歴に含まれている閲覧許可情報を参照して、選択された外部装置が過去に画像データの閲覧を許可されていたか否かを判断する。制御部101が、選択された外部装置が過去に画像データの閲覧を許可されていたと判断した場合、処理はステップS416に進む。ステップS416では、ステップS410と同様の処理が実行される。一方、制御部101が、選択された外部装置が過去に画像データの閲覧を許可されていないと判断した場合、処理はステップS417に進む。ステップS417では、ステップS411と同様の処理が実行される。このように、一度接続したことのある外部装置と再度接続する場合は、ユーザの選択を必要とすることなく自動的に選択する。これにより、再接続の際には、ユーザが閲覧許可を入力する手間を省くことができる。その後、本フローチャートの処理は終了し、カメラ操作モードへ遷移する。
なお、接続履歴に登録されている閲覧許可情報を編集する(例えば、外部装置毎に閲覧許可情報の許可/不許可を変更可能とする)ためのユーザインターフェース、画面を設けてもよい。また、本フローチャートにおいてはデジタルカメラ100から携帯電話200へ通常接続モードであることを通知するステップを設けていない。しかし、例えばステップS408やステップS414でデジタルカメラ100と携帯電話200の接続が確立した後に通常モード接続で接続したことを通知してもよい。また、接続履歴に登録されている閲覧許可情報を編集する(例えば、外部装置毎に閲覧許可情報の許可/不許可を変更可能とする)ためのユーザインターフェース、画面を設けてもよい。以上が、デジタルカメラ100と携帯電話200とが接続する際の動作である。
図6は、デジタルカメラ100と携帯電話200とが簡単接続モードで接続を確立する際の、デジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、デジタルカメラ100の簡単接続ボタン107が押下されることにより開始される。
最初にステップS601では、制御部101は、接続履歴情報を参照し、接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在するかどうかを確認する。接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在しない場合はステップS602に進み、新規登録が行われる。他方、接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在した場合はステップS611へ進み、制御部101は、履歴情報にある機器との接続を開始する。
まず、ステップS601にて、接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在しなかった場合について述べる。この場合、処理はステップS602に進む。ステップS602〜ステップS608では、制御部101は、図4のステップS402〜ステップS408と同様の処理によりネットワーク設定・外部機器との接続の確立を行う。
次に、ステップS609では、制御部101は携帯電話200に、簡単接続モード通知を送信する。これを受信した携帯電話200では、デジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データのなかから携帯電話200に送信する画像データを、携帯電話200側の操作によって選択することが可能となる。また、簡単接続モードにおいて、携帯電話200は、デジタルカメラ100側の操作によって携帯電話200に画像データが送信される外部装置待機モードになることが禁止される。携帯電話200における処理については後述する。その後、処理はステップS610に進む。
ステップS610では、制御部101は、簡単接続モードを示す情報を含む接続情報を接続履歴に記録する。以上が、ステップS601にて、接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在しなかった場合の説明である。次に、ステップS601にて、接続モード情報が簡単接続モードである履歴情報が存在した場合について述べる。この場合、処理はステップS611に進む。
ステップS611では、制御部101は、接続履歴に含まれる情報に基づき、接続を確立する。ここでは、制御部101は、接続履歴に含まれるESSID等、ネットワークに参加/ネットワークを生成するために必要な情報を用いて自動的にネットワークに参加あるいはネットワークを生成する。そして、さらに選択された接続機器を、同一ネットワーク内からUUIDに基づき自動的に検索して接続する。これにより、ESSIDやネットワークの選択等の接続に必要な情報を、ユーザが入力する手間を省くことができる。
ステップS611にて接続が確立すると、続くステップS612にて、制御部101は、ステップS609と同様に携帯電話200に、簡単接続モード通知を送信する。なお、本実施形態では、ステップS609、ステップS612で簡単接続モードであることを通知しているが、携帯電話200で動作を変更しない場合は、必ずしも通知する必要はない。以上が、デジタルカメラ100と携帯電話200とが簡単接続モードで接続する際のデジタルカメラ100の動作である。
上述した本実施形態によれば、デジタルカメラ100のユーザは通常接続モードでは、他人に画像データを公開したくない場合などに画像データの公開を制限することが可能となる。その一方、簡単接続モードにおいては画像を公開するか否かを設定する手間を省き、少ない操作で携帯電話200と接続することが可能となる。以下、さらなる説明として携帯電話200の接続処理とデジタルカメラ100の接続履歴データについて説明する。
図7は、本実施形態における携帯電話200の処理を示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理は、携帯電話200の制御部201が入力信号やプログラムにしたがい、携帯電話200の各部を制御することにより実現される。なお、特に断らない限り、携帯電話200の処理を示す他のフローチャートにおいても同様である。
まず、携帯電話200のユーザにより所定の操作がなされたことに応じて、ステップS701で制御部201は、参加する無線LANネットワークを選択する画面を表示部206に表示させる。この画面に遷移すると、制御部201は周辺の無線LANネットワークのスキャンを行い、その結果検出されたESSIDのリストを表示する。そのような画面の一例を図5Bの(a)に示す。本実施形態では、これらの処理はカメラ通信アプリケーションの起動前に携帯電話200のOSの機能により行われるが、予め起動されたカメラ通信アプリケーションがOSの機能と連携しながら処理を行ってもよい。ここで、デジタルカメラ100が簡易APとして動作している場合は、携帯電話200はデジタルカメラ100のESSIDを検出し、リストに表示する。図5Bの(a)では、デジタルカメラ100のESSIDとして「CAMERA−123」が表示されている。
ステップS702で、制御部201はリストのうちいずれかのESSIDが選択されるのを待機する。ユーザ操作により、リストのうちいずれかのESSIDが選択されると、ステップS703において制御部201は対応する無線LANネットワークへの参加処理を行う。これで、ネットワークへの参加は完了する。
ネットワークへの参加後、携帯電話200のユーザは携帯電話200にインストールされたカメラ通信アプリケーションを起動する。カメラ通信アプリケーションを起動した後の携帯電話200の処理を図7(b)のフローチャートで説明する。カメラ通信アプリケーションの主な機能としては、同じネットワーク内に存在するデジタルカメラと通信を確立する機能、画像データなどのコンテンツデータを送受信する機能、自機の有するコンテンツデータをサーバに送信する処理を制御する機能がある。
ユーザ操作に基づきカメラ通信アプリケーションが起動されると、ステップS711において、図5Bの(b)のような待機画面が表示部206に表示される。ダイアログには、現在参加しているネットワークのSSIDが表示される。図5Bの(b)の画面例は、図5Bの(a)の画面で「CAMERA−123」が選択された場合にステップS711で表示される画面を示している。また、カメラ通信アプリケーションを起動後、デジタルカメラ100が携帯電話200を検出できるよう、無線LANネットワークを介して自機器のサービスの通知を行う。デジタルカメラ100はこのサービスの通知に基づき、携帯電話200を検出することができる。なお、このサービスの通知には携帯電話200のデバイス名及びUUIDが含まれる。
ステップS712において、制御部201はデジタルカメラ100からの接続要求を待機する。接続要求があったと判断した場合は、ステップS713においてデジタルカメラ100との通信を確立する。以上が、デジタルカメラ100と携帯電話200が接続する際の携帯電話200の動作である。
<接続履歴のデータ構造>
図8は、本実施形態における、デジタルカメラ100が保持するデータベースの概念図である。デジタルカメラ100が保持するデータベースには、接続機器情報810と、ネットワーク参加パラメータ820と、ネットワーク形成パラメータ830が記録されている。
接続機器情報810は、ネットワークを介して接続したことのある相手機器を管理するための情報である。接続機器情報810には、個々の接続機器情報に付与される「接続機器情報番号」と、「接続順」、「機器種別」、「登録名」、「UUID」、「接続モード」、「閲覧許可」、「ネットワーク生成パラメータ番号」が記録されている。ここで、「接続順」とはデジタルカメラ100が接続機器情報810に記憶している接続機器に対し、過去に接続した順番であり、番号が大きいほうが最近接続したことを示す。「登録名」はユーザ設定可能な接続機器名であり、ユーザが接続機器を識別できるように自由に変更することができる。なお、「機器種別」、「登録名」、「UUID」などは必ずしも別個の情報でなくてもよく、例えば種別と名称と一意な文字列を連結した1つのIDでこれらの情報を特定できるようにしてもよい。「接続モード」は各接続機器情報810が通常接続モードで接続されたか簡単接続モードで接続されたかを表す。なお、本実施形態では簡単接続モードでの接続相手として登録できる機器は1個であるため、N個の接続機器情報810のうち「接続モード」が簡単接続モードであるものは0個か1個かのみである。図6のフローチャートで説明した通り、デジタルカメラ100の簡単接続ボタン107を押下しステップS601に進んだ場合、接続機器情報810のうち「接続モード」が簡単接続モードであるものが存在しない場合は新規接続としてステップS602へ進む。一方、存在する場合は履歴接続としてステップS611へ進む。「閲覧許可」はデジタルカメラ100の記録媒体110に記録されている画像データを携帯電話200から閲覧することを許可するかどうかを示す。「閲覧許可」は「接続モード」が通常接続モードでである接続機器情報810については図4のステップS409においてユーザが公開を選択した場合は許可となり、非公開を選択した場合は不許可となる。「接続モード」が簡単接続モードである接続機器情報810についてはユーザの選択なしに必ず「許可」となる。「ネットワーク形成パラメータ番号」は、ネットワーク形成パラメータ830のうち、どのパラメータを用いてネットワークを形成したかを示す。また、接続機器情報810は、N個記憶できる様にしており、それ以上記憶させるためには既に記憶されている接続機器情報810を削除する必要がある。なお、接続機器情報810の削除の方法は、デジタルカメラ100のユーザからの操作により削除してもよい。もしくは、N個記憶している状態で新たに記憶しようとした際に、「接続順」を参照して番号が一番小さい接続機器情報810を削除してもよい。
ネットワーク参加パラメータ820は、自機が参加したことのある外部APなどが形成したネットワークの履歴情報を管理するためのものである。ネットワーク参加パラメータ820には、個々のネットワーク参加パラメータに付与される「ネットワーク参加パラメータ番号」と、「接続順」、「ESSID」、「認証方式」、「暗号種別」、「暗号鍵」、「チャネル」、「IPアドレス取得方法」、「DNS取得方法」が記憶されている。ここで、「接続順」とはデジタルカメラ100がネットワーク参加パラメータ820に記憶している無線ネットワークに対し、過去に参加した順番であり、番号が大きいほうが最近参加したことを示す。また、ネットワーク参加パラメータ820は、M個記憶できる様にしており、それ以上記憶させるためには既に記憶されているネットワーク参加パラメータ820を削除する必要がある。なお、ネットワーク参加パラメータ820の削除の方法は、デジタルカメラ100のユーザからの操作により削除してもよい。もしくは、M個記憶している状態で新たに記憶しようとした際に、「接続順」を参照して番号が一番小さいネットワーク参加パラメータ820を削除してもよい。なお、自機が簡易APとしてネットワークを形成した場合、その情報はネットワーク参加パラメータ820ではなく、以下に説明するネットワーク形成パラメータ830で管理される。
ネットワーク形成パラメータ830は、自機が簡易APとして形成したネットワークの情報を管理するものである。ネットワーク形成パラメータ830には、個々のネットワーク形成パラメータに付与される「ネットワーク生成パラメータ番号」と、「ESSID」、「暗号鍵」が記憶されている。ネットワーク形成パラメータ830に認証方式、暗号種別、チャネル、IPアドレス取得方法、DNS取得方法などを記憶してもよいが、カメラ100が生成するネットワークの全てに共通の項目については記憶する必要はなく、図4の例では記憶していない。また、ネットワーク形成パラメータ830は、接続機器情報810と同数のN個記憶できる様にしている。接続機器情報810が削除された場合、関連付いているネットワーク形成パラメータ830を消すことにより、ネットワーク形成パラメータ830がN個より多く記憶することがなくなる。
デジタルカメラ100が保持するデータベースは、制御部101が不揮発性メモリ103から作業用メモリ104に展開して使用されてもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。