JP2014126665A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数色のトナーを用いて各色に対応する感光体ドラム22上に形成された静電潜像を現像する現像ユニット26と、2次転写ローラ50と、定着ユニット60とを備えた画像形成装置において、前記トナーは、トナー付着量が同一のトナー像を記録媒体上に定着したときに得られる光沢特性が各色等しいトナーであり、現像ユニット26は、記録媒体上で下層となる色の最大トナー付着量が、上層となる色の最大トナー付着量以上となるように現像し、定着ユニット60は、前記最大トナー付着量で形成されたトナー像を記録媒体に定着したときの、トナーによる記録媒体の隠蔽率が95%以上となる定着条件で定着を行う。
【選択図】図1
Description
定着時の加熱は、主に定着ローラまたは定着ベルトによって記録媒体上に形成されたトナーの表面側から行われる。
そのため、記録媒体上で下層となる色のトナーは、上層となる色のトナーと比較して、定着時に熱が伝わりにくい。
このような領域が発生すると、本来吸収されるはずの光が吸収されずに返ってきてしまうため、狙いの分光特性が得られない。
つまり、下層となるトナーの広がり状態が不十分だと、混色時の色再現性が悪くなる。
そこで、記録媒体上で下層となる色のトナーの定着性を上層となる色のトナーの定着性より高くする技術が提案されている。
具体的には、トナーの表面着色剤存在量比が最も高いトナーを上層に形成し、該表面着色剤存在量比が1.3〜2.0であることを特徴とする構成が開示されている。
これは、トナーの表面着色剤存在量比が大きいほど定着性が悪化するという検討結果に基づいている。
これにより、少ない熱量で下層となる色のトナーを溶融させることができ、色再現性を高めることができる。
このように、定着性を高くすることで定着時にトナーが溶融して広がりやすくなるため、混色形成時であっても下層となる色のトナーの隠蔽率が低下することを防ぐことができる。
これはトナーの定着性が光沢特性に影響するためである。
具体的には、同一条件で定着した場合、定着性の高いトナーほど光沢が高くなり、定着性の低いトナーほど光沢が低くなる傾向があることが知られている。
そのため、上記従来技術では、定着性の高い色の光沢度が定着性の低い色の光沢度より高くなってしまい、均一な光沢が得られないという問題があった。
図1乃至図7に基づいて第1の実施形態を説明する。具体的な構成を説明する前に、本発明の成立に至った経緯を説明する。
下層となる色のトナーの隠蔽率を高め、かつ色による光沢の不一致を発生させない方法について、本発明者らが検討を重ねた結果、上記効果を得るためには、画像形成装置が下記の3つの条件を満たす必要があることを見出した。
下層となる色の最大トナー付着量が、上層となる色の最大トナー付着量以上となるようにトナー像を形成することで、下層となる色のトナーの隠蔽率を改善することができる。
ここで、「トナー付着量」とは、単位面積あたりのトナー重量である。
「最大トナー付着量」とは、単色のベタ画像を形成するときのトナー付着量である。
「隠蔽率」とは、記録媒体の表面を、対象とするトナーが覆っている面積の割合を意味する。
隠蔽率は、例えばサンプルの顕微鏡画像を取得し、輝度値情報に基づきトナー領域と記録媒体領域を2値化処理後、全画素数に対するトナー領域の画素数の割合を計算することで求めることができる。
定着後のトナーの隠蔽率は、定着前のトナーの付着状態(隠蔽率)と、定着によるトナーの広がり効果(隠蔽率増大量)とによって決定される。
下層となる色のトナーの隠蔽率が、上層となる色のトナーの隠蔽率より小さくなるのは、定着ローラから与えられる熱量が少なく、定着によるトナーの広がり効果が上層となるトナーの色より小さくなるためである。
最大トナー付着量が多い程定着前のトナーの隠蔽率が増加し、最大トナー付着量が少ないほど定着前のトナーの隠蔽率が減少するという関係がある。
よって、最大トナー付着量が多い方が、同じ定着条件で定着した場合でも、最終的な定着後の隠蔽率は大きくなる。
したがって、下層となる色の最大トナー付着量が上層となる色の最大トナー付着量以上となるように画像形成することで、下層となる色のトナーの隠蔽率を高めることができる。
トナーの定着性が異なると、トナー付着量が同一のトナー像を形成した場合でも、得られる光沢が色によって変化してしまう。
よって、色による光沢の不一致を発生させないためには、トナーの定着性が各色で等しいことが必要条件である。
ただし、トナー付着量が異なる場合は、トナーの定着性が等しくても光沢が一致するとは限らない。
このような場合にも光沢を一致させるためには、下記の定着条件を満たす必要がある。
トナーの定着性が等しい場合でも、トナー付着量が異なると得られる光沢に差異が発生してしまうことがある。
図1は、定着性が等しくトナー付着量が異なる2種類のC色ベタ画像を、定着温度を変化させて定着させたときの、60度光沢度を光沢計で測定した結果である。
定着温度が高い場合は、両者の光沢の差異は小さいが、定着温度が低い場合は両者の光沢の差異が大きくなっている。
このように、両者の光沢度に差異が生じる理由は、トナー付着量によって定着後の隠蔽率に差異が生じているためである。
前記トナー像を高温で定着した場合はトナーが良く広がるため、隠蔽率が両者とも100%に近づき、付着量による隠蔽率の差異は小さくなる。
一方、前記トナー像を低温で定着した場合は、トナーの広がりが不十分で隠蔽率がまだ低い状態のため、定着前の隠蔽率の差異が定着後でも残ってしまう。
定着後のトナー像の隠蔽率と光沢度には相関があることが知られており、隠蔽率が悪いほど表面の凹凸が増大するため、光沢度が低くなる傾向がある。
すなわち、定着後の隠蔽率に差異が生じると光沢も変化してしまう。
この条件について検討を重ねた結果、単色ベタ画像を記録媒体上に形成したときの隠蔽率が95%以上となる定着条件で定着することで、トナー付着量による光沢の差異を抑えることができることが分かった。
以上より、定着性が等しいカラートナーセットを使用し、かつ単色ベタ画像を記録媒体上に形成したときの隠蔽率が95%以上となるように定着することで、均一な光沢を実現することができる。
画像形成装置は、レーザーを用いて静電潜像担持体としての複数の感光体ドラム上に静電潜像を書き込む書き込みユニット10を有している。
また、前記静電潜像に対して各色(複数色)のトナーで現像を行う感光体ユニット20−Y、20−M、20−C、20−Kを有している。
また、画像形成装置は、現像された感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルト40へ転写する1次転写ローラ30−Y、30−M、30−C、30−K、1次転写されたトナー像を2次転写領域まで搬送する中間転写ベルト40を有している。
また、画像形成装置は、記録媒体を格納・給紙する給紙ユニット70、入力された画像データに対して画像処理を施した出力画像データを生成するメインコントローラ80を有している。
また、画像形成装置は、前記出力画像データに基づき画像形成装置の作像動作を制御するエンジンコントローラ90を有している。
よって、本実施形態では、記録媒体上では上層からY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラック)の色順となる。
なお、感光体ユニット20−Yが最上流に配置されていれば、他の感光体ユニット20−M、20−C、20−Kの配置は任意の順序で構わない。
また、各感光体ユニットは、感光体ドラム22に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段としての現像ユニット26、1次転写後に感光体ドラム上に残った転写残トナーを回収するクリーニングブレード28等を備えている。
本実施形態の画像形成装置は2成分現像方式であり、現像ユニット内にはトナーとキャリアが混合された現像剤が格納されている。
キャリアは摩擦帯電によりトナーに電荷を与える機能や、現像ユニット内に感光体ドラムと対向して設置されている現像ローラまでトナーを搬送する機能を持っている。
トナーによる静電潜像の現像は、現像ローラと感光体ドラムとの間で行われる。
トナーの帯電量および現像ローラと感光体ドラムとの電位差に応じたトナー量が現像ローラから感光体ドラムへと移動することになる。
よって、トナーの帯電量に影響を与える現像剤中のトナー濃度や感光体ドラムの電位に影響を与えるレーザーの強度、現像ローラに印加する電圧などを変更することで、現像されるトナー量を制御することができる。
また、定着ユニット60は、定着ローラの表面温度を検出する温度センサを備えている。
定着ローラの温度は可変であり、定着ローラの表面温度が設定した目標温度になるように、ヒータによる加熱を制御することができる。
また、トナーに与える熱量は定着速度を変更することでも制御可能である。
定着ユニット60で変更する定着条件は、定着温度、定着速度、定着圧力のうち、少なくとも1つである。
感光体ユニット20−Y、20−M、20−C、20−Kの感光体ドラムが、帯電ローラによって所望の電位に一様に帯電される(S1)。
メインコントローラで生成されたC、M、Y、K各色の出力画像データに基づき、書込みユニット10が帯電された各色の感光体ドラムを露光し、表面に静電潜像を形成する(S2)。
感光体ドラムに形成された静電潜像に対して現像ローラからトナーが供給され、現像される(S3)。
本実施形態では、目標濃度を再現できる最大トナー付着量がY:0.35、M:0.40、C:0.40、K:0.40[mg/cm2]となるトナーセットを使用している。
各色の感光体ドラム上のトナー像が1次転写ローラ30−Y、30−M、30−C、30−との間で中間転写ベルト40に転写される(S4)。
最初にY色のトナー像が転写され、その上にM、C、K色のトナー像が順次重ねて転写されていく。
2次転写された記録媒体上のトナー像は、定着ユニット60の定着ニップで定着ローラにより加熱され、記録媒体に定着される(S6)。
このときの定着条件については後述する。
その後、定着されたトナー像は装置本体上面に形成された排紙トレイに排出され、所望の画像を得ることができる。
要するに、各色の定着性が等しいトナーを用い、下層となる色の最大トナー付着量が上層となる色の最大トナー付着量以上になるようにトナー像を作像する。
かつ、トナーによる記録媒体の隠蔽率が95%以上となるように定着することが特徴になっている。
本実施形態では、図2に示す着色力と定着性を持ったCトナー1、Yトナー2、Mトナー1、Kトナー1の4色のトナーセットを使用する。
トナーの製法や材料は、図2に示す着色力と定着性を持っていれば、公知のものが使用可能であり、特に限定されるものではない。
しかしながら、低温定着性の点から、用いる結着樹脂は、ポリエステル系樹脂が好ましい。
本発明においては、トナーは、少なくとも有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物と、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、離型剤、着色剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物と、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体とを反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒等を除去し、洗浄、乾燥した静電荷像現像用トナーを使用した。
また、造粒性に優れ、粒径、粒度分布、形状の制御が容易である。さらには、顔料の分散工程において、分散条件によって容易に表面着色剤存在比率を制御することが可能であるため、上記の製法で製造されるトナーであることが好ましい。
図3は、トナー付着量と濃度との関係を説明する図である。
濃度は939 0°/45°ポータブル分光測色計(X−Rite社製)を用いて計測した。
本実施形態で用いるCトナー1とMトナー1、Kトナー1は、図2に示すように、Yトナー2と比較して着色力の低いトナーである。
具体的には、定着後に目標濃度1.5を再現できるトナー付着量が、Yトナー2は約0.35[mg/cm2]、Cトナー1とMトナー1、Kトナー1は約0.40[mg/cm2]となるように、トナー中の着色剤量が調整されている。
C、M、Kの着色力をYより低くすることで、記録媒体上で下層となるC、M、Kのトナー付着量を上層となるYのトナー付着量より多くすることができ、混色時において下層となる色のトナーの隠蔽率を向上することができる。
なお、目標濃度を再現したときに下層となる色のトナー付着量が上層となる色のトナー付着量より多ければ、各色の着色力は上記の値に限定するものではない。
濃度は測色計や濃度計などの計測機器を用いて測定することができる。
同一トナー付着量で比較したときに濃度が高くなるトナー、または同一濃度で比較したときにトナー付着量が少なくなるトナーを着色力の高いトナーと表す。
上記のように、トナーの定着性が異なると再現される画像の光沢特性が変化する。
「光沢特性」とは、あるトナーの定着画像を観察者が見た時に感じる光沢の強さを表す特性を意味する。
本実施形態では光沢度計で計測した60度光沢度によって表すが、光沢の強さを表す特性であれば他の角度で計測した光沢度を用いても構わない。
具体的には、上記画像形成装置を用いて、本実施例の各色のトナーのベタ画像を同一の記録媒体、同一のトナー付着量、同一の定着条件で形成したときに光沢度計で計測される60度光沢度が各色でほぼ同じ値になるトナーセットを使用した。
換言すれば、光沢特性が各色等しいトナーセットを使用した。
光沢度計は、精密光沢計GM−26D((株)村上色彩技術研究所製)を使用した。
具体的には、着色剤は定着性を阻害する働きがあるため、着色剤量が多いトナーほど定着性(光沢)が低くなり、着色剤量が少ないトナーほど定着性(光沢)が高くなる傾向がある。
よって、前記の着色力の条件を満たす着色剤量を含有するトナーに対して、さらに定着性の条件を満たすように樹脂の粘弾性特性を調整したトナーを用いた。
樹脂の粘弾性特性は、分子量分布の最適化など、公知の方法を用いて制御可能である。
記録媒体はPODグロスコート<128>(王子製紙)を使用した。
隠蔽率は定着後のトナー像の顕微鏡画像を取得後、輝度値情報を用いてトナー領域と記録媒体領域を2値化処理し、全画素数に対するトナー領域の画素数の割合を計算することで算出した。
顕微鏡画像の撮影には研究用システム顕微鏡BX51(オリンパス株式会社製)を用いた。
両トナーの隠蔽率がともに95[%]以上となる条件より、前記記録媒体に対する定着温度は170[℃]と決定した。
定着温度を170[℃]より低い温度とした場合は、Y色とC色の隠蔽率の差異が大きくなるため、両色の光沢に差異が生じてしまう。
一方、定着温度を170[℃]より大きい高い温度とした場合は、Y色とC色の隠蔽率の差異が小さく光沢の差異は生じないが、ホットオフセットが発生する危険が大きくなることや低温定着性を考慮すると、170[℃]で定着することが望ましい。
よって、図5のステップS6では、定着温度170[℃]で定着を行う。
本実施形態の画像形成装置を用いて、CとYの2次色であるG(グリーン)を形成したときの色再現性と光沢均一性を評価した。
色再現性は、Gの彩度C*を測色計で計測して評価した。
測色計は939 0°/45°ポータブル分光測色計(X−Rite939社製)を用いてD50光源、2度視野の条件を適用している。
良好な色再現性が得られたサンプルを○(彩度C*:78〜81)、下層のトナーの隠蔽率がやや悪く色再現性がやや劣化したサンプルを△(彩度C*:75〜78)で表した。
また、下層のトナーの隠蔽率が悪く色再現性が大きく劣化したサンプルを×(彩度C*〜75)で表した。
光沢計はGM−26D(村上色彩技術研究所社製)を用いて60度光沢度を適用している。
CとYの光沢度差が小さいサンプルを○(光沢度差:〜3[%])、光沢度差が中程度のサンプルを△(光沢度差:3〜6[%])、光沢度差が大きいサンプルを×(光沢度差:6[%]〜)で表した。
記録媒体はPODグロスコート<128>(王子製紙)、定着条件は上記のように単色ベタ画像の隠蔽率が95%以上となる定着温度(定着条件A:170[℃])を使用した。
その結果、図7に示すように、本実施例の画像形成装置では、Gの色再現性、CとYの光沢均一性ともに、良好な結果が得られた。
比較例1の画像形成装置は、実施例1とは定着条件が異なる。
比較例1は、単色ベタ画像の隠蔽率が95%より小さくなる定着温度(定着条件B:150[℃])とした例である。
図6に示したように、この条件ではCとYの隠蔽率の差異が大きくなる。
定着温度が低いため、下層のCトナーの隠蔽率が実施例1と比較してやや低くなり、Gの色再現性がやや悪くなった。
また、CとYの光沢均一性についても、光沢度差が5.1[%]と良好な結果が得られなかった。
比較例2の画像形成装置は、実施例1とはCトナーの特性が異なる。
具体的には、Yトナー2と着色力が等しいCトナー2を使用しており、Cトナー1よりも着色力が高いことが特徴である。
そのため、目標濃度を再現できるトナー付着量が0.35[mg/cm2](Yトナーと同量)と、実施例1の画像形成装置より少なくなっている。
定着性については、Cトナー1とCトナー2で等しくなるようにしている。
定着条件は、単色ベタ画像の隠蔽率が95%以上となる定着温度(定着条件A:170[℃])を使用した。
CトナーとYトナーで定着性が等しいため、CとYの光沢均一性については良好な結果が得られた。
一方、Gの色再現性については、下層となるCのトナー付着量が上層となるYのトナー付着量と同量であるため、定着ローラからの熱量が伝わりにくいCトナーの隠蔽率が悪化してしまい、良好な色再現性が得られなかった。
比較例3の画像形成装置は、比較例2のCトナー2より定着性の高いCトナー3を使用している点が異なる。
定着条件は、単色ベタ画像の隠蔽率が95%以上となる定着温度(定着条件A:170[℃])を使用した。
比較例3の画像形成装置を用いて、実施例1と同様の方法でGの色再現性およびCとYの光沢均一性を評価した結果を図7に示す。
下層となるCトナーの定着性がCトナー2より高いため、同じ定着条件でもCトナーの隠蔽率が向上し、Gの色再現性は良好な結果が得られた。
一方、CとYの光沢均一性については、両トナーの定着性が異なるため、光沢差が大きくなってしまった。
本実施形態の画像形成装置は、実施例1の画像形成装置とはトナーの特性および色順が異なる画像形成装置である。
実施例1とは、トナーの着色力が異なる。
具体的には、C、Mトナーに対してY、Kトナーの着色力が低い。
定着後に目標濃度1.5を再現できるトナー付着量が、Cトナー2とMトナー2は約0.35[mg/cm2]、Yトナー1と、Kトナー1は約0.40[mg/cm2]となるように着色剤量を調整したトナーセットである。
定着性は各色とも実施例1のトナーセットと等しい。
すなわち、記録媒体上では上層からM、C、Y、Kの色順となる。
また、最大トナー付着量がM:0.35、C:0.35、Y:0.40、K:0.40[mg/cm2]となるように、各色の現像ローラに印加する電圧を設定した。
その他の構成及び処理については、実施例1と同様である。
本実施形態の画像形成装置を用いて、CとYの2次色であるG(グリーン)を形成したときの色再現性と光沢均一性を実施例1と同様の方法で評価した結果を図7に示す。
図7の実施例2から明らかなように、本実施形態の画像形成装置でも、Gの色再現性、CとYの光沢均一性ともに、良好な結果が得られた。
本実施形態では、フルカラー画像形成装置におけるトナーと作像プロセスに関して、以下の特徴を有する。
要するに、実施例1または2に記載の画像形成装置の特徴を備え、かつ作像を行う記録媒体の情報に応じて定着条件を選択することが特徴になっている。
上記の本発明の特徴である定着条件の選択方法について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
トナーの特性や画像形成装置の構成、その他の作像プロセスに関しては、実施例1または2と同様である。
記録媒体の情報の取得は、画像形成装置に備えられた操作パネル、あるいは画像形成装置とプリンタケーブルまたはネットワークを介して接続された制御PC上のプリンタドライバから実行する(S10)。
指定できる記録媒体の情報は普通紙・コート紙などの紙種や、用紙の坪量などに応じて予め登録されており、ユーザが使用する記録媒体に対応する記録媒体を選択することで、情報を取得する。
取得した記録媒体の情報に基づき、定着条件を洗濯する(S11)。
定着条件は、画像形成装置に予め記憶しておいた定着条件テーブルを参照して決定する。
定着条件テーブルとは、単色ベタ画像の隠蔽率が95%以上となるような定着条件が、登録された各記録媒体と対応づけられたテーブルである。
S11で選択した定着条件になるように定着ユニット60を制御し、記録媒体上に形成されたトナー像の定着を行う(S12)。
以上の方法により、記録媒体に応じた最適な定着条件を常に適用することができ、記録媒体が変わった場合でも実施例1または2で示した効果を得ることができる。
24 現像手段としての現像ユニット
50 転写手段としての2次転写ローラ
60 定着手段としての定着ユニット
Claims (6)
- 複数の静電潜像担持体と、
複数色のトナーを用いて各色に対応する静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
現像された複数色のトナー像を記録媒体上に重ね合わせて転写する転写手段と、
転写されたトナー像を加熱および加圧することで前記記録媒体に定着させる定着手段と、
を備えた画像形成装置において、
光沢の強さを表す特性を光沢特性とするとき、前記トナーは、トナー付着量が同一のトナー像を記録媒体上に定着したときに得られる光沢特性が各色等しいトナーであり、
単色のベタ画像を形成するときの単位面積あたりのトナー重量を最大トナー付着量とするとき、前記現像手段は、記録媒体上で下層となる色の最大トナー付着量が、上層となる色の最大トナー付着量以上となるように現像し、
記録媒体の表面をトナーが覆っている面積の割合を隠蔽率とするとき、前記定着手段は、前記最大トナー付着量で形成されたトナー像を記録媒体に定着したときの、トナーによる記録媒体の隠蔽率が95%以上となる定着条件で定着を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
あるトナーのベタ画像を記録媒体上に形成したときに得られる濃度を着色力とするとき、前記トナーの着色力は、前記最大トナー付着量が多い色のトナーほど低いことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記トナーは、少なくともシアンとイエローの2色を含み、
前記現像手段は、シアンの最大トナー付着量がとイエローの最大トナー付着量より多くなるように現像し、
前記転写手段は、記録媒体上でシアンよりイエローが上層になるように両色のトナー像を転写することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記現像手段で現像されるシアンとイエローの最大トナー付着量の差は0.05[mg/cm2]以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
記録媒体の情報を取得する手段と、記録媒体に対応した最適な定着条件を記憶する手段とを備え、
前記定着手段は、取得した記録媒体の情報に基づき、最適な定着条件を選択して定着を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記定着手段で変更する定着条件は、定着温度、定着速度、定着圧力のうち、少なくとも1つであることを特徴とする画像形成装置。
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