JP4630938B2 - カラー画像形成装置、カラー画像の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像信号に基づいてカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関し、特にその色度の調整に関するものである。
近年、カラープリンタ、カラー複写機等の電子写真方式やインクジェット方式等を採用したカラー画像形成装置には、出力画像の高画質化が求められている。特に、濃度の階調とその安定性は、人間が下す画像の良し悪しの判断に大きな影響を与える。
ところが、電子写真方式の画像形成装置は、環境の変化や長時間の使用による装置各部の変動があると、得られる画像の濃度が変動してしまう。特に電子写真方式のカラー画像形成装置の場合、わずかな濃度の変動でもカラーバランスが崩れてしまう恐れがあるので、常に一定の階調−濃度特性を保つ必要がある。そこで、各色のトナーに対して、絶対湿度に応じた数種類の露光量や現像バイアスなどのプロセス条件、ルックアップテーブル(LUT)などの階調補正手段をもち、温湿度センサによって測定された絶対湿度に基づいて、その時のプロセス条件や階調補正の最適値を選択している。また、装置各部の変動が起こっても一定の階調−濃度特性が得られるように、各色のトナーで濃度検知用トナーパッチを中間転写体やドラム等の上に作成し、その未定着トナーパッチの濃度を未定着トナー用濃度検知センサで検知し、その検知結果より露光量、現像バイアスなどのプロセス条件にフィードバックをかけて濃度制御を行うことで、安定した画像を得るように構成している。
しかし、前記未定着トナー用濃度検知センサを用いた濃度制御はパッチを中間転写体やドラム等の上に形成し検知するもので、その後に行われる転写材への転写及び定着による画像のカラーバランスの変化については制御していない。転写材へのトナー像の転写における転写効率や、定着による加熱及び加圧によってもカラーバランスが変化する。この変化には、前記未定着トナー用濃度検知センサを用いた濃度制御では対応できない。そこで転写、定着後に転写材上の単色トナー画像の濃度又はフルカラー画像の色度を検知する濃度又は色度センサ(以下カラーセンサという)を設置し、濃度又は色度制御用カラートナーパッチ(以下パッチという)を転写材上に形成し、検知した濃度又は色度を露光量、プロセス条件、ルックアップテーブル(LUT)などのプロセス条件にフィードバックし、転写材上に形成した最終出力画像の濃度又は色度制御を行う画像形成装置が考えられている。このカラーセンサは、CMYKを識別したり、濃度又は色度を検知するために、例えば発光素子として赤(R)、緑(G)、青(B)を発光する光源を用いたり、発光素子は白色(W)を発光する光源を用いて、受光素子上に赤(R)、緑(G)、青(B)等の分光透過率が異なる3種のフィルタを形成したもので構成する。このことにより得られる3つの異なる出力、例えばRGB出力から、CMYKを識別したり濃度を検知することができる。また、RGB出力を線形変換等で数学的な処理をしたり、ルックアップテーブル(LUT)で変換することで色度を検知することができる。
インクジェット方式のプリンタにおいても、インク吐出量の経時変化や環境差、インクカートリッジの個体差によりカラーバランスが変化し、階調−濃度特性を一定に保てない。そこで、プリンタの出力部付近にカラーセンサを設置し、転写材上のパッチの濃度又は色度を検知し、濃度又は色度制御を行うことが考えられている。
濃度又は色度の制御方法は様々ある。例えば測定した濃度からガンマ特性制御や、測定した色度からカラーマッチングテーブルや色分解テーブルの補正を実行する手法等がある。
ここで、カラーセンサを用いてパッチの絶対濃度又は絶対色度を検知するためには、以下の理由によりセンサ出力校正用白色基準板等の、濃度又は色度の絶対値が既知である基準が必要となる。第1の理由は、センサを構成する発光素子や受光素子の分光特性のバラツキを校正する必要があるからである。第2の理由は、センサを構成する発光部及び受光部の経時変化や周囲温度変化により、同じパッチを検知しても出力が異なることがあるからである。第3の理由は、通常印字時に多くの転写材がセンサ付近を通過することにより、紙粉やトナー又はインクが飛び散り、センサ表面に堆積や付着することによりセンサ出力の低下を招くからである。
しかしながら、センサ出力校正用の基準としてよく使用される白色基準板は、高価であるだけでなく、センサと同様に白色基準板にも紙粉やトナー又はインクが飛び散り、基準板として使えなくなることもある。
一方、センサ出力校正用の基準を用いずに、つまりセンサ出力の校正を行うことなくパッチの濃度又は色度を検知すると、前記理由の影響を受けた場合、センサ出力は実際のパッチの濃度又は色度とは異なった値を出力することとなる。その結果を用いて濃度又は色度制御を実行すると、カラーバランスはとれず、所望の階調−濃度特性も得られない。そればかりか、カラーバランスを逆に崩し、階調−濃度特性を悪化させることがある。
さらには絶対色度を精度良く検知するためには高価な測色器で用いられるような高精度のXYZ型フィルタや反射光を分光する機能等を持つ必要があるが、このような機能を持つと非常に大きいコストアップとなり、このような機能を持ったカラーセンサをプリンタに搭載するのは現実的ではない。
そこで、カラーセンサでイエロー、マゼンダ、シアンを混色したプロセスグレーパッチとブラックによるグレーパッチの色度(L*a*b*やL*c*h*、XYZ等)を検知し、両パッチの色度を相対比較する手法が考えられる。
しかしながら、前述のようにプロセスグレーが無彩色となるように補正を行うためにはプロセスグレーが無彩色となるシアン、マゼンタ、イエローの比率を求める手段が必要となる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、カラーセンサで検知された色度からプロセスグレーが無彩色となるシアン、マゼンタ、イエローの比率を求めることのできるカラー画像形成装置、及びカラー画像の制御方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明では、カラー画像形成装置を次の(1)ないし(、カラー画像の制御方法を(6)のとおりに構成する。
(1)シアン、マゼンタ及びイエローのカラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチとブラック単色の色材による単色パッチとを用紙上に形成する画像形成手段と、前記形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを用紙上で定着する定着手段と、排紙前の用紙上における前記定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知可能に配置されており、前記排紙前の用紙上から前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチとの色値を検知する検知手段と、前記検知手段により検知された前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチの色値とを比較し、該比較に基づき前記単色パッチの色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正する補正手段と、を備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
(2)所定条件下において、再度、前記複数の混色パッチを用紙上に形成するときに、前記画像形成手段は、前回において前記補正手段により求められた前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせに基づき、前記複数の混色パッチを用紙上に形成することを特徴とする前記(1)に記載のカラー画像形成装置。
(3)前記画像形成手段は、複数のブラックの階調の各々に対応させて複数の前記単色パッチを形成するとともに、前記各カラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチを用紙上に形成し、前記補正手段は、前記複数の前記単色パッチの各々について、前記単色パッチの各々の色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のカラー画像形成装置。
(4)前記画像形成手段は、前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチを前記用紙上に前記検知手段により順に読み取れるように一列に形成し、前記定着手段は、前記用紙上に一列に形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを定着し、前記検知手段は、前記用紙上に一列に形成され定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知することを特徴とする前記(1)乃至(3)の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
(5)前記画像形成条件は、プロセス条件、或いは画像信号の階調変換テーブルであることを特徴とする前記(1)乃至(4)の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
(6)カラー画像形成装置におけるカラー画像の制御方法であって、画像形成手段によりシアン、マゼンタ及びイエローのカラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチとブラック単色の色材による単色パッチとを用紙上に形成し、定着手段により前記形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを用紙上で定着し、排紙前の用紙上における前記定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知可能に配置されており、前記排紙前の用紙上から前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチとの色値を検知する検知手段により、前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知し、前記検知された前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチの色値とを比較し、該比較に基づき前記単色パッチの色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正することを特徴とするカラー画像の制御方法。
本発明によれば、カラーセンサで検知された色度からプロセスグレーが無彩色となるシアン、マゼンタ、イエローの比率を求めることができる。
実施例1の全体構成を示す断面図 画像処理部における処理を示す図 濃度センサの構成を示す図 カラーセンサの構成を示す図 階調−濃度特性の制御を示すフローチャート 階調−濃度特性の制御の詳細を示すフローチャート デフォルトの階調−濃度曲線を示す図 中間転写体上に形成するパッチパターンを示す図 濃度センサの出力による階調−濃度特性の制御を示す図 転写材上に形成するパッチパターンの内容を示す図 転写材上に形成するパッチパターンを示す図 転写材上に形成するパッチパターンのC,M,Y座標を示す図 カラーセンサの出力による階調−濃度特性の制御を示す図 ターゲットの階調−濃度特性を示す図 実施例2における階調−濃度特性の制御の詳細を示すフローチャート 転写材上に形成するパッチパターンの内容を示す図 転写材上に形成するパッチパターンを示す図 転写材上に形成するパッチパターンのC,M,Y座標を示す図 実施例3における混色制御の詳細を示すフローチャート 転写材上に形成するパッチパターンの内容を示す図 実施例3における混色制御を示す概念図 実施例4における転写材上に形成するパッチパターンの内容を示す図 転写材上に形成するパッチパターンの内容を示す図
以下本発明の実施の形態をカラー画像形成装置の実施例により詳しく説明する。
なお、本発明は装置の形に限らず、実施例の説明に裏付けられて、方法の形で、この方法を実現するためのプログラムの形で、更に、このプログラムを格納した、CD−ROMなどの記憶媒体の形で実施することもできる。
カラーセンサでイエロー、マゼンダ、シアンを混色したプロセスグレーパッチとブラックによるグレーパッチの色度(L*a*b*やL*c*h*、XYZ等)を検知し、両パッチの色度を相対比較する手法が考えられる。電子写真方式のブラックトナー及びインクジェット方式のブラックインクによるグレーパッチはほぼ無彩色である。そこで、ブラックによるグレーパッチを濃度又は色度制御のたびに形成し、これを基準とすることにより、センサ出力校正用の基準を使わずにプロセスグレーが無彩色となるように補正を行う。
この手法の場合、センサ出力校正用の基準を持つ必要がなく、また高精度なフィルタを持つ必要もないため、プリンタに搭載するのに優れている。さらにはシアン,マゼンタ,イエローのグレーバランスが崩れると“最も人間の目に敏感なグレー色に色がついて見える”、“有彩色についても全体の色味がずれる”という深刻な問題を引き起こすため、前述のようにプロセスグレーを無彩色に合わせ、グレーバランスをとることは前述の問題を非常に効果的に解決する。また、この手法の場合シアン,マゼンタ,イエローの色を相対的にブラックに合わせるため、ブラックの濃度特性がずれているとシアン,マゼンタ,イエローの濃度特性もそれにしたがってずれる。しかし、濃度がずれてもグレーバランスはとれているため、混色した時の色味はずれない。このため、見た目には全体の色味が安定することになる。
図1は、実施例1である“カラー画像形成装置”の全体構成を示す断面図である。この装置は、図示のように、電子写真方式のカラー画像形成装置の一例である、中間転写体27を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置である。本カラー画像形成装置は、図1に示す画像形成部と図示しない画像処理部から構成される。
最初に画像処理部における処理について説明する。図2は、本カラー画像形成装置の画像処理部における処理の一例を示すフローチャートである。ステップ131(図ではS131と表記する)で、あらかじめ用意されているカラーマッチングテーブルにより、ホストコンピュータ等から送られてくる画像の色を表すRGB信号をカラー画像形成装置の色再現域に合わせたデバイスRGB信号(以下DevRGBという)に変換する。ステップ132で、あらかじめ用意されている色分解テーブルにより、前記DevRGB信号をカラー画像形成装置のトナー色材色であるCMYK信号に変換する。ステップ133で、各々のカラー画像形成装置に固有の階調−濃度特性を補正する濃度補正テーブルにより、前記CMYK信号を階調−濃度特性の補正を加えたC’M’Y’K’信号へ変換する。その後ステップ134でハーフトーン処理を行いC’’M’’Y’’K’’信号へ変換する。ステップ135で、PWM(Pulse Width Modulation)テーブルにより、前記C’’M’’Y’’K’’信号に対応する前記スキャナ部24C、24M、24Y、24Kの露光時間Tc、Tm、Ty、Tkへ変換する。
次に図1を用いて、画像形成部の動作を説明する。画像処理部が変換した露光時間に基づいて点灯させる露光光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成し、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を転写材11へ転写し、その転写材11上の多色トナー像を定着させるもので、画像形成部は給紙部21、現像色分並置したステーション毎の感光体22Y、22M、22C、22K、一次帯電手段としての注入帯電手段23Y、23M、23C、23K、トナーカートリッジ25Y、25M、25C、25K、現像手段26Y、26M、26C、26K、中間転写体27、転写ローラ28および定着部30によって構成されている。
前記感光ドラム(感光体)22Y、22M、22C、22Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム22Y、22M、22C、22Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。
一次帯電手段として、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の感光体を帯電させるための4個の注入帯電器23Y、23M、23C、23Kを備える構成で、各注入帯電器にはスリーブ23YS、23MS、23CS、23KSが備えられている。
感光ドラム22Y、22M、22C、22Kへの露光光はスキャナ部24Y、24M、24C、24Kから送られ、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。
現像手段として、前記静電潜像を可視化するために、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器26Y、26M、26C、26Kを備える構成で、各現像器には、スリーブ26YS、26MS、26CS、26KSが設けられている。各々の現像器は脱着可能に取り付けられている。
中間転写体27は、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kに接触しており、カラー画像形成時に時計周り方向に回転し、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの回転に伴って回転し、単色トナー像が転写される。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して転写材11を狭持搬送し、転写材11に中間転写体27上の多色トナー像が転写する。
転写ローラ28は、転写材11上に多色トナー像を転写している間、28aの位置で転写材11に当接し、印字処理後は28bの位置に離間する。
定着部30は、転写材11を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、図1に示すように転写材11を加熱する定着ローラ31と転写材11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ33、34が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した転写材11は定着ローラ31と加圧ローラ32により搬送されるとともに、熱および圧力を加えられ、トナーが表面に定着される。
トナー像定着後の転写材11は、その後図示しない排出ローラによって図示しない排紙トレイに排出して画像形成動作を終了する。
クリーニング手段29は、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像を転写材11に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
濃度センサ41は、図1のカラー画像形成装置において中間転写体27へ向けて配置されており、中間転写体27の表面上に形成されたトナーパッチの濃度を測定する。この濃度センサ41の構成の一例を図3に示す。LEDなどの赤外発光素子51と、フォトダイオード、Cds等の受光素子52、受光データを処理する図示しないICなどとこれらを収容する図示しないホルダーで構成される。受光素子52aはトナーパッチからの乱反射光強度を検知し、受光素子52bはトナーパッチからの正反射光強度を検知する。正反射光強度と乱反射光強度の両方を検知することにより、高濃度から低濃度までのトナーパッチの濃度を検知することができる。また、所定の紙との色差を出力とすることもできる。なお、前記発光素子51と受光素子52の結合のために図示しない光学素子が用いられることもある。
前記濃度センサ41は中間転写体27上に乗っているトナーの色を見分けることはできない。そのため、単色トナーの階調パッチ64を中間転写体27上に形成する。その後この濃度データは、画像処理部の階調−濃度特性を補正する濃度補正テーブルや、画像形成部の各プロセス条件へフィードバックされる。
カラーセンサ42は、図1のカラー画像形成装置において転写材搬送路の定着部30より下流に転写材11の画像形成面へ向けて配置されており、転写材11上に形成された定着後の混色パッチの色のRGB出力値を検知する。カラーセンサ42は、前記中間転写体27へ向けて配置された図1の濃度センサ41と非常に似ている。
図4にカラーセンサ42の構成の一例を示す。カラーセンサ42は、白色LED53とRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aにより構成される。白色LED53を、定着後のパッチが形成された転写材11に対して斜め45度より入射させ、0度方向への乱反射光強度をRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aにより検知する。RGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aの受光部は、54bのようにRGBが独立した画素となっている。RGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54の電荷蓄積型センサは、フォトダイオードでも良い。RGBの3画素のセットが、数セット並んでいるものも有る。また、入射角が0度、反射角が45度の構成でも良い。更には、RGB3色を発光するLEDとフィルタ無しセンサにより構成しても良い。
次にこれらのセンサを用いた本実施例における階調−濃度特性制御の概念を説明する。図5は、カラーセンサ42と濃度センサ41を組み合わせた階調−濃度特性の制御を示すフローチャートである。カラーセンサを用いた制御は、転写材を消費するため、実施回数が濃度センサを用いた制御に比べて制限される。そこで、図5に示すように、最初にステップ101でカラーセンサと濃度センサを用いた階調−濃度特性制御(以下混色制御という)を実行し、その後ステップ102〜104において濃度センサのみを用いた階調−濃度特性制御(以下単色制御と言う)を規定回数実行し、再び混色制御へ戻る。なお、混色及び単色制御は、通常のプリント動作の合間に実行される。実行のタイミングは、環境変動などを検知しあらかじめ設定された所定のタイミングで自動的に実行するか、又はユーザーが制御実行を所望した場合にユーザーの手動操作により実行される。
図6は、前記混色制御と単色制御を組み合わせた階調−濃度特性の制御の詳細を示すフローチャートである。
まず、新規のカートリッジが使用される場合、すなわちカラー画像形成装置が最初に設置された時、またはカートリッジが交換された時にはステップ111でC,M,Y,K各色の階調−濃度特性のターゲットとしてあらかじめ定められたデフォルトの階調−濃度曲線を用いる。デフォルトの階調−濃度曲線はカラー画像形成装置の特性を加味して設定される。本実施例では図7のような入力階調度に対して出力濃度が線形になるようなものを用いる。また、濃度補正テーブルは入力値を変更しない所謂スルーのテーブルを用いる。
次に中間転写体上にパッチパターンを形成し、濃度センサによって読み取る(ステップ112)。図8に、中間転写体上に形成するパッチパターンの例を示す。未定着Kトナー単色の階調パッチ64が並んでおり、この後、図示しないC,M,Yトナー単色の階調パッチが引き続き形成される。この時パッチを形成するC,M,Y,Kの階調度はあらかじめ定められたものを用いる。中間転写体上に形成されたパッチパターンは濃度センサによって濃度を検知され、検知された濃度より補間により階調−濃度曲線が生成される。濃度検知結果が図9の黒丸で示したようになった場合には、例えば線形補間のような補間により100のような階調−濃度曲線を生成する。さらにステップ111で設定されたターゲットの濃度曲線300を基準に逆特性の曲線200を算出し、これを入力画像データに対する濃度補正テーブルとする。入力画像データに対してこの濃度補正テーブルでテーブル変換することにより入力階調度と出力濃度がターゲットの階調−濃度曲線300の関係になる(ステップ113)。
ステップ114ではステップ113で生成された濃度補正テーブル200を用いてCMY混色パッチ及びKの単色パッチパターンを転写材上に形成し、カラーセンサで検知する。以下本ステップの内容を詳細に述べる。
CMY混色パッチおよびK単色パッチの各パッチ(1)〜(9)は、図10のようなC,M,Yのデータ(1)〜(8)及びKの単色データ(9)からなっている。各パッチのC,M,Yの階調度は基準の階調度(以下、基準値と記す)C0,M0,Y0から階調度を±α変化させた値の組み合わせになっている。また(9)のパッチはKの単色パッチで、あらかじめ定められた階調度K0で形成される。ここでC0,M0,Y0,K0の値は、C,M,Y,Kの階調−濃度特性がデフォルトの階調−濃度曲線300の状態に調整され、通常の画像形成条件下で、C0,M0,Y0の値を混色するとK0と同じ色になるような値であり、色処理及びハーフトーン設計時に設定される。転写材上には図11のように(1)〜(9)のパッチパターンが形成され、転写材上に形成されたパッチは定着装置30通過後、カラーセンサ42で検知し、RGB値を出力する。
次にステップ115でセンサのRGB出力値からC,M,Yのプロセスグレーと(9)のKのパッチの色が一致するためのC,M,Yの値(階調度)を算出する。
画像形成条件が色処理設計時と全く同じ状態であればK0の色は(C0,M0,Y0)を混色した色と一致するが、従来の技術で述べたような理由で一致せず、色がずれてしまう。各パッチのRGB出力値を(1)=(r1、g1、b1),(2)=(r2、g2、b2),…とし、(1)〜(8)の各パッチのC,M,Y座標を3次元的に表すと図12のようになる。図の立方格子の中心の座標は(C0,M0,Y0)となる。
(1)〜(8)のRGB値からK0のRGB値と一致するためのC,M,Yの値を図12から8点の線形補間によって求める。具体的には図12の立方格子内の各C,M,Yの座標に対するRGB値(Rcmy,Gcmy,Bcmy)を下記の式で計算することによって求める。
Rcmy=[(C−C0+α)(M−M0+α)(Y−Y0+α)r1+
(C0+α−C)(M−M0+α)(Y−Y0+α)r2+
(C−C0+α)(M0+α−M)(Y−Y0+α)r3+
(C−C0+α)(M−M0+α)(Y0+α−Y)r4+
(C0+α−C)(M0+α−M)(Y−Y0+α)r5+
(C0+α−C)(M−M0+α)(Y0+α−Y)r6+
(C−C0+α)(M0+α−M)(Y0+α−Y)r7+
(C0+α−C)(M0+α−M)(Y0+α−Y)r8]/(8α
Gcmy,Bcmyも同様の式で求める。
上式で計算された(Rcmy,Gcmy,Bcmy)とKのRGB値(Rk,Gk,Bk)の差を例えば各RGBの差分の2乗和などで求める。そして差の最も小さいもの、すなわち最も(Rk,Gk,Bk)に近い(Rcmy,Gcmy,Bcmy)を求め、この時のC,M,Yの値を最適値とし(C0’,M0’,Y0’)とする。
なお、αは補間の精度を上げるためには立方格子の大きさはできるだけ小さいことが望ましい。
K0と(C0,M0,Y0)の色が大きくずれている場合、(C0’,M0’,Y0’)は立方格子の中心(C0,M0,Y0)の近傍にはないが、この場合でも(C0’,M0’,Y0’)は立方格子内に入っていなければならないため、立方格子はそれに十分な大きさである必要がある。この2つの条件を加味し、最適な値に設定する。
さらにKの階調度を変化させて、複数の基準値(CN,MN,YN,KN)(N=0,1,2…n)を持ち、各基準値に対して前記と同様の(1)〜(9)のパッチを形成し、各(CN,MN,YN,KN)に対して(CN’,MN’,YN’,KN’)を求める。このようにして求めた(CN,MN,YN)と(CN’,MN’,YN’)のシアンの関係が図13の黒丸のようになったとすると、間の値を例えば線形補間して150のような曲線(色補正テーブル)を作る。
次にステップ116で濃度補正のターゲットテーブルを補正する。元のターゲット階調−濃度曲線(図9、300)に対して図13の色補正テーブル150を掛け合わせた階調−濃度曲線を生成し、これを新しいシアンのターゲットの階調−濃度曲線とする(図14、400)。具体的には入力階調度に対して色補正テーブル150でテーブル変換した後にターゲット階調−濃度曲線にしたがって出力濃度に変換する。
同様にM,Yについてもターゲットを変更する。この新しいターゲットで濃度補正を行うことで、(CN,MN,YN)の混色による色はKNの色と一致する。
なお、(CN,MN,YN,KN)の値は“人間の目はハイライトのグレーに敏感で、シャドウになるほど鈍感になること”、“通常色処理時にはUCR処理(色分解時にCMYの一部をKで置き換える処理)を行うため、シャドウ領域ではCMYの3色のみによるグレーは現われないこと”に留意して、ハイライトを中心に選ぶことによって本発明をより効果的に実施できる。
ステップ117で、ステップ112の濃度検知結果からステップ116で変更されたC,M,Yのターゲットを用いて改めて濃度補正テーブルを生成し、以後プリント時にはこの濃度補正テーブルを用いて入力画像データの濃度補正を行い、通常プリント状態に入る(ステップ118)。
通常プリント状態で規程枚数プリントすると(ステップ120)、単色濃度制御を行う。単色濃度制御ではステップ121でステップ112と同様に中間転写体上にパッチパターンを形成し、濃度センサによって読み取る。中間転写体上に形成されたパッチパターンは濃度センサによって濃度を検知され、検知された濃度より補間により階調−濃度曲線を生成し、ステップ116で生成されたターゲット400を用いてステップ113と同様の手法で濃度補正テーブルを更新する(ステップ122)。さらに規程回数単色濃度制御が行われたかどうか判断し(ステップ123)、規程回数に達していない場合には再び通常プリントに入る。規程回数行われていれば、再度ステップ114でCMY混色及びKの単色パッチパターンを転写材上に形成し、カラーセンサで検知する。この時パッチパターンの形成は最新の濃度補正テーブルを用いて行う。その後は前述したステップで処理が行われる。ただし、新しいターゲット作成時には前回のステップ116で生成されたターゲット400に対して新しい逆特性テーブルを掛け合わせる。
また、通常プリント状態でいずれかの色のカートリッジが交換された場合(ステップ119)には画像形成条件が大きく変わるため、再びステップ111の処理へと戻る。
なお、本実施例では精度を重視して前記のようにターゲットを補正する構成をとったが、ターゲットは補正せずに濃度補正テーブルの後に図13,150の補正テーブルを掛け合わせる構成をとってもよい。
また、本実施例では最適なC,M,Yの値を算出するのに3次元の線形補間を用いたが、補間の手法としては2次関数近似や3次関数近似、あるいはスプライン補間のような非線形な手法を用いてもよい。
また、本実施例ではαの値はC,M,Yで同一のものを用いたが、色毎に異なる値を用いてもよい。
さらに、本実施例ではカラーセンサはRGB出力としたが、L*a*b*やL*c*h*、XYZ等の色度を出力するものでもよい。
さらに、本実施例ではC,M,Yの混色パッチの色をKのパッチの色に合わせたが、カラーセンサでC,M,Yの混色パッチのL*a*b*値等を測定し、例えばa=0,b=0の無彩色軸をターゲットにしてC,M,Yの混色が無彩色となる最適な階調度を算出し、単色制御にフィードバックしてもよい。
実施例2の“カラー画像形成装置”の構成は実施例1と同様とする。本実施例でのフローチャートを図15に示す。
まず、新規のカートリッジが使用される場合、すなわちカラー画像形成装置が最初に設置された時、またはカートリッジが交換された時にはステップ211でKの階調−濃度特性のターゲットとしてあらかじめ定められた階調−濃度曲線を用いる。デフォルトの階調−濃度曲線はカラー画像形成装置の特性を加味して設定される。本実施例では図7のような入力階調度に対して出力濃度が線形になるようなものを用いる。また、濃度補正テーブル133は入力値を変更しない所謂スルーのテーブルを用いる。
次に中間転写体上にパッチパターンを形成し、濃度センサによって読み取る(ステップ212)。中間転写体上に形成するパッチパターンは実施例1,図8と同様であるが、本実施例では未定着Kトナー単色の階調パッチ64のみが並ぶ。この時パッチを形成するKの階調度はあらかじめ定められたものを用いる。中間転写体上に形成されたパッチパターンは濃度センサによって濃度を検知され、検知された濃度より補間により階調−濃度曲線が生成される。濃度検知結果が図9の黒丸で示したようになった場合には、例えば線形補間のような補間により100のような階調−濃度曲線を生成する。さらにターゲットの濃度曲線を基準に逆特性の曲線200を算出し、これを入力画像データに対する濃度補正テーブルとする。入力画像データに対してこの濃度補正テーブルでテーブル変換することにより入力データと出力濃度がターゲットの階調−濃度曲線300の関係になる(ステップ213)。
次にステップ214であらかじめ定められているデフォルト値(Cd,Md,Yd)を次の混色制御のパッチの基準値(C0,M0,Y0)としてセットする。
ステップ215ではKについてはステップ213で生成された濃度補正テーブル300を用いて、C,M,Yについてはスルーのテーブルを用いて、CMY混色及びKの単色パッチパターンを転写材上に形成し、カラーセンサで検知する。以下本ステップの内容を詳細に述べる。
CMY混色パッチおよびKの単色パッチの各パッチは図16のようなC,M,Yのデータ(1)〜(6)及びKの単色データ(7)からなっている。本実施例では各パッチのC,M,Yの値は基準値C0,M0,Y0から特定の色のみを±α変化させた値となっている。また(7)のパッチはKの単色パッチで、あらかじめ定められた値K0で形成される。前述のように最初はC0,M0,Y0にはデフォルト値(Cd,Md,Yd)がセットされている。(Cd,Md,Yd)はKの濃度特性が階調−濃度曲線300の状態に調整され、C,M,Yが典型的な階調−濃度曲線の状態でCd,Md,Ydの値を混色するとK0とほぼ同じ色となるような値である。転写材上には図17のように(1)〜(7)のパッチパターンが形成され、転写材上に形成されたパッチは定着装置30通過後、カラーセンサ42で検知し、RGB値を出力する(ステップ215)。
次にステップ216でセンサのRGB出力値からC,M,YのプロセスグレーとKの色が一致するためのC,M,Yの値(階調度)を算出する。
画像形成条件が色処理設計時と全く同じ状態であればK0の色は(C0,M0,Y0)を混色した色と一致するが、従来の技術で述べたような理由で一致せず、色がずれてしまう。各パッチのRGB出力値を(1)=(r1、g1、b1),(2)=(r2、g2、b2),…とし、(1)〜(8)の各パッチのC,M,Y座標を3次元的に表すと図18のようになる。図の3つの軸の交点の座標は(C0,M0,Y0)となる。
(1)〜(6)のRGB値からK0のRGB値と一致するためのC,M,Yの値を図18から求める。具体的にはまず(1)(2)間の軸上でCの値を変化させて各Cの値(Rc,Gc,Bc)を下式で線形補間によって求める。
Rc=[(C−C0+α)r1+(C0+α−C)r2 ]/(2α)
Gc=[(C−C0+α)g1+(C0+α−C)g2 ]/(2α)
Bc=[(C−C0+α)b1+(C0+α−C)g2 ]/(2α)
上式で計算された(Rc,Gc,Bc)とKのRGB値(Rk,Gk,Bk)の差を例えば各RGBの差分の2乗和などで求める。そして差の最も小さいもの、すなわち最も(Rk,Gk,Bk)に近い(Rc,Gc,Bc)を求め、この時のCの値を最適値としC0’とする。
M,Yについても同様に最適値M0’,Y0’を求め、(C0’,M0’,Y0’)を最もK0に近い色を形成するC,M,Yの最適値とする。
その後の流れは実施例1のフローチャート図6と同様であるが、本実施例では単色制御が規程回数行われると(ステップ224)、ステップ225で前回の混色制御で求めた最適値(C0’,M0’,Y0’)を基準値(C0,M0,Y0)にセットする。そして新たな基準値(C0,M0,Y0)でパッチを形成し、カラーセンサで検知する(ステップ215)。
通常プリント状態でいずれかの色のカートリッジが交換された場合(ステップ220)は再びステップ211の処理へと戻り、Kの濃度制御が行われた後に再びデフォルトの基準値(Cd,Md,Yd)で混色制御が行われる。
以上、本実施例では混色パッチ1組の組み合わせの数が7つと少なく、パッチの組をより多く転写材上に形成することができる。また、基準値として前回の最適値を用いることによってより精度の高い制御をすることが可能である。
なお、本実施例でも実施例1と同様、αの値はC,M,Yで同一のものを用いたが、色毎に異なる値を用いてもよい。
実施例3の“カラー画像形成装置”の構成は実施例1と同様とする。
実施例1,2では混色制御用のパッチを1回しか形成していないが、本実施例では複数回パッチパターンを形成することが特徴である。
本実施例での処理の流れは混色制御以外の部分は、実施例1における図6のフローチャートと同じである。本実施例における混色制御のフローチャートを図19に示す。
ステップ311で混色制御が開始されると、あらかじめ定められているC,M,Yの階調度(C0,M0,Y0)が初期値として基準値(Cs,Ms,Ys)にセットされる(ステップ312)。ただし、(C0,M0,Y0)は実施例1と同様にして定められた値である。さらにステップ313で初期値α0をαにセットする。また、C,M,Y,Kの濃度補正テーブルは不図示の単色制御によって濃度制御されたものを用いる。
ステップ314ではCMY混色及びKの単色パッチパターンが形成される。図20に本実施例におけるパッチパターンの内容を示す。
各パッチのC,M,Yの値は基準値Cs,Ms,Ysから±α変化させた値の組み合わせになっている。また(9)のパッチはKの単色パッチで、あらかじめ定められた値K0で形成される。転写材上には実施例1と同様、図11のように(1)〜(9)のパッチパターンが形成され、転写材上に形成されたパッチは定着装置30通過後、カラーセンサ42で検知し、RGB値を出力する。
次にステップ315で実施例1と同様の手法で最適値(C0’,M0’,Y0’)を求める。
ステップ316ではステップ315で求めた(C0’,M0’,Y0’)を用いて再び転写材上にパッチを形成する。この時、同時にK0の単色パッチも形成する。転写材上に形成されたパッチは定着装置30通過後、カラーセンサ42で検知し、RGB値を出力する。
ステップ317ではステップ316で出力された(C0’,M0’,Y0’)の混色パッチ,及びK0の単色パッチのRGB値の差分を例えばR,G,Bの差分の2乗和で計算し、ステップ318で前記差分があらかじめ定められているしきい値よりも大きいかどうかを判断する。大きい場合には差分が許容範囲を超えているとし、ステップ319へ進む。
ステップ319ではステップ315で算出した(C0’,M0’,Y0’)を基準値(Cs,Ms,Ys)にセットし、ステップ320でαの値を前回のステップ314〜315で使用したαの値の1/2の値にセットし、再びステップ314で新しい基準値とαの値でCMY混色及びKの単色パッチパターンを形成し、カラーセンサでRGB値を検知する。
以上のステップ314〜320を基準値(Cs,Ms,Ys)とαを更新しながらステップ318で差分が許容範囲内になるまで繰り返す。
ステップ314〜320の処理において最適値を探索する概念図を図21に示す。図21では簡単のため、Yの座標を省略し、C,Mの座標で表している。図は横軸がC、縦軸がMであり、初期値としてセットされる(C0,M0)の座標は411aに位置する。混色制御が開始されると最初に(C0,M0)を中心にC,M方向に±α0の範囲の矩形(411b)の4つの角にパッチが形成され(ステップ312〜314)、各パッチの値からの補間によってセンサ出力値が最もK0に近いC,Mの座標(C0’,M0’)(412a)が算出される(ステップ315)。次にステップ316〜317で(C0’,M0’)及びK0のパッチを形成し、センサ出力値の差分が許容範囲内であるかどうかを判断する(ステップ318)。許容範囲内でなければ、次に412aの座標を中心に±α0/2の矩形(412b)の4つの角に第2のパッチが形成され(ステップ319〜314)、再び各パッチの値からの補間によってセンサ出力値が最もK0に近いC,Mの座標(C0’’,M0’’)(413a)が算出される(ステップ315)。
次に前述と同様にステップ316〜317で(C0’’,M0’’)及びK0のパッチを形成し、センサ出力値の差分が許容範囲内であるかどうかを判断する(ステップ318)。許容範囲内でなければ、次に413aの座標を中心に±α0/4の矩形(413b)の4つの角に第3のパッチが形成され(ステップ319〜314)、各パッチの値からの補間によってセンサ出力値が最もK0に近い不図示のC,Mの座標(C0’’’,M0’’’)が算出される(ステップ315)。
前述の処理を繰り返すことにより探索範囲を狭めながらC,M,Yの最適値を求めていく。
ステップ318で差分がしきい値よりも小さい場合には差分が許容範囲内であるとして、ステップ315で求めたC,M,Yの値を最適値とする。ステップ321〜322は実施例1ステップ116〜117と同様の処理を行う。
なお、前述では(Cs,Ms,Ys)を1組のみで行ったが、実施例1と同様、複数のKの値KN(N=0,…n)に対する(CN,MN,YN)のパッチを形成し、ステップ318で許容範囲内でない(CN,MN,YN)のパッチについてのみステップ314〜320のループを繰り返してもよい。
また、転写材の消費を抑え、パッチの形成回数を減らすために、ステップ316で混色パッチを形成する時に、ステップ318でNOとなる場合を想定してあらかじめ次のステップ314の混色パッチを同時に形成してもよい。
実施例4の“カラー画像形成装置”の構成は実施例1と同様とする。本実施例での処理の流れは実施例1のフローチャート図6と同じである。本実施例ではステップ115で最適値を求めるのに重回帰分析を用いる。以下、本実施例における最適値の求め方について説明する。
まず、ステップ114で形成するパッチパターンについて述べる。
CMY混色パッチおよびKの単色パッチの各パッチは図22のようなC,M,Yのデータ(1)〜(6)及びKの単色データ(7)からなっている。C00〜C05、M00〜M05、Y00〜Y05の値は例えば実施例2のように基準値C0,M0,Y0から特定の色のみを±α変化させた値とする。また(7)のパッチはKの単色パッチで、あらかじめ定められた値K0で形成される。基準値(C0,M0,Y0)は実施例2と同様、Kの濃度特性が階調−濃度曲線300の状態に調整され、C,M,Yが典型的な階調−濃度曲線の状態でC0,M0,Y0の値を混色するとK0とほぼ同じ色となるような値である。転写材上には図17のように(1)〜(7)のパッチパターンが形成され、転写材上に形成されたパッチは定着装置30通過後、カラーセンサ42で検知し、RGB値を出力する。
次にステップ115でセンサのRGB出力値からC,M,Yのプロセスグレーと(7)のKのパッチの色が一致するためのC,M,Yの値(階調度)を算出する。
各パッチのRGB出力値を(1)=(r00、g00、b00),(2)=(r01、g01、b01),…(6)=(r05、g05、b05)とし、(7)のK単色パッチのRGB出力値を(rk0、gk0、bk0)とする。
ここで、Rについて図23のようにC,M,Yの階調度を説明変量、Rを目的変量として以下の重回帰式の係数rc0、rc1、rc2、rc3を求める。
R=rc1×C+rc2×M+rc3×Y+rc0
係数rc0、rc1、rc2、rc3は以下のようにして求める。
Figure 0004630938
ただし、
Figure 0004630938
とすると、
Figure 0004630938
でrc0が求まる。
さらに、G,Bに対しても同様に下記の重回帰式の係数が求まる。
G=gc1×C+gc2×M+gc3×Y+gc0
B=bc1×C+bc2×M+bc3×Y+bc0
ここで、Kの出力値(rk0、gk0、bk0)に対するC,M,Yの値を(C0’,M0’,Y0’)として前記の式に代入し、これを行列で書くと、
Figure 0004630938
によって(C0’,M0’,Y0’)が求まる。
さらにKの階調度を変化させて、複数の基準値(CN,MN,YN,KN)(N=0,1,2…n)を持ち、各基準値に対して前記と同様の(1)〜(7)のパッチを形成し、各(CN,MN,YN,KN)に対して(CN’,MN’,YN’,KN’)を求める。
その後の処理は図6のステップ116以降と同様である。
なお、本実施例ではパッチの数、およびパッチの値を実施例2と同様としたが、パッチの数やその値の選び方はこれに限らない。また、本実施例の特徴としては本実施例では実施例1〜3(図12)のような格子を仮定しないため、パッチの数やパッチの値を比較的自由に選択することができ、基準値とパッチの値の関係に左右されずに精度良く最適値を求めることができる。
11 転写材
22 感光体、感光ドラム
26 現像手段
27 中間転写体
41 濃度センサ
42 カラーセンサ

Claims (6)

  1. シアン、マゼンタ及びイエローのカラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチとブラック単色の色材による単色パッチとを用紙上に形成する画像形成手段と、
    前記形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを用紙上で定着する定着手段と、
    排紙前の用紙上における前記定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知可能に配置されており、前記排紙前の用紙上から前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチとの色値を検知する検知手段と、
    前記検知手段により検知された前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチの色値とを比較し、該比較に基づき前記単色パッチの色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 所定条件下において、再度、前記複数の混色パッチを用紙上に形成するときに、前記画像形成手段は、前回において前記補正手段により求められた前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせに基づき、前記複数の混色パッチを用紙上に形成することを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記画像形成手段は、複数のブラックの階調の各々に対応させて複数の前記単色パッチを形成するとともに、前記各カラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチを用紙上に形成し、
    前記補正手段は、前記複数の前記単色パッチの各々について、前記単色パッチの各々の色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段は、前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチを前記用紙上に前記検知手段により順に読み取れるように一列に形成し、前記定着手段は、前記用紙上に一列に形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを定着し、前記検知手段は、前記用紙上に一列に形成され定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
  5. 前記画像形成条件は、プロセス条件、或いは画像信号の階調変換テーブルであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
  6. カラー画像形成装置におけるカラー画像の制御方法であって、
    画像形成手段によりシアン、マゼンタ及びイエローのカラー色材における各色の階調値の複数通りの組み合わせによる複数の混色パッチとブラック単色の色材による単色パッチとを用紙上に形成し、定着手段により前記形成された前記複数の混色パッチと前記単色パッチとを用紙上で定着し、
    排紙前の用紙上における前記定着された前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知可能に配置されており、前記排紙前の用紙上から前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチとの色値を検知する検知手段により、前記複数の混色パッチ及び前記単色パッチの色値を検知し、
    前記検知された前記複数の混色パッチの色値と前記単色パッチの色値とを比較し、該比較に基づき前記単色パッチの色値に近い前記各カラー色材における各色の階調値の組み合わせを求め、画像形成条件を補正することを特徴とするカラー画像の制御方法。
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