JP2014119476A - コロナ放電器及び画像形成装置 - Google Patents

コロナ放電器及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放電ワイヤの周囲で生成される放電生成物を、その放電ワイヤを包囲する包囲部材と被帯電体の被帯電面との間の隙間のうち被帯電体の回転方向の下流側から相対的に多く排出させることができるコロナ放電器等を提供する。
【解決手段】コロナ放電器は、電圧が供給される放電ワイヤと、回転して周回移動する被帯電体の被帯電面と向き合い且つ前記被帯電面と隙間をあけた状態で配置され、前記放電ワイヤを前記被帯電体の回転軸の方向に張り渡して包囲する包囲部材とを備え、前記包囲部材のうち前記放電ワイヤを境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる部位に、空気を導入する開口部を設けている。
【選択図】図4

Description

この発明は、コロナ放電器及び画像形成装置に関するものである。
電子写真方式等の画像記録方式を採用する画像形成装置においては、例えば、回転して周回移動するドラム状またはベルト状の感光体、中間転写体、用紙搬送体等の被帯電体を帯電させる又は除電するためにコロナ放電を行うコロナ放電器を使用するものがある。
このようなコロナ放電器では、コロナ放電に起因してオゾン等の放電生成物が発生し、その放電生成物の存在が原因で放電むらや帯電(除電)性能の低下を招くことがある。このため、従来においても以下に例示するように、その放電生成物等の不要物質を包囲部材(シールドケース、枠体)の内部から排出する対策した帯電装置等として構成されるコロナ放電器が知られている。
例えば、シールドケースにおいて、帯電する感光体の移動方向下流側の側面であって、帯電器の両端部に備えられた絶縁体とグリッド電極の開口部との間に設けられた掃気孔と、グリッド電極が設けられた放電開口面に対峙する面に空気を取り込むために設けられた空気取り込み口とを有し、その空気取り込み口からシールドケース内にそのシールドケースの長手方向に対してほぼ垂直に空気流が流入し、その空気流が掃気孔から抜けるようにしたスコロトロン型帯電器が知られている(特許文献1)。特許文献1には、この帯電器によれば、シールドケース内へ送風する送風ファン及びダクトを大きくしたり性能を上げたりすることなく、スコロトロン型帯電器の付近、特にシールドケース内の絶縁体壁近くに滞留するオゾンを排出することが可能となり、これによって感光体のオゾン暴露を防ぐことが可能になることを示されている。
また、放電電極の周囲を覆う形状を有し、その放電電極の長手方向に沿って長孔が形成されているとともに、その長孔とは異なる位置に放電電極の周囲に空気を導入し排出するための導入口および排出口が形成された枠体と、前記長孔を通じた空気の出入りを規制する規制部材とを備えた帯電器が知られている(特許文献2)。導入口および排出口は、例えば、枠体において放電電極の長手方向両端部に形成される。特許文献2には、この帯電器によれば、規制部材を配置することにより、枠体内における導入口および排出口までの清潔な空気の流れが乱されることを防止でき、埃やトナー等の付着物が放電電極に付着し難くすることができることが示されている。
特許第4900666号公報 特開2007−86664号公報
この発明は、放電ワイヤの周囲で生成される放電生成物を、その放電ワイヤを包囲する包囲部材と被帯電体の被帯電面との間の隙間のうち被帯電体の回転方向の下流側から相対的に多く排出させることができるコロナ放電器を提供し、またそのコロナ放電器を備えた画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)のコロナ放電器は、
電圧が供給される放電ワイヤと、
回転して周回移動する被帯電体の被帯電面と向き合い且つ前記被帯電面と隙間をあけた状態で配置され、前記放電ワイヤを前記被帯電体の回転軸の方向に張り渡して包囲する包囲部材と
を備え、
前記包囲部材のうち前記放電ワイヤを境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる部位に、空気を導入する開口部を設けていることを特徴とするものである。
この発明(A2)のコロナ放電器は、上記発明A1のコロナ放電器において、前記包囲部材が、前記放電ワイヤを境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる上流側の側面部を有し、前記開口部が、前記上流側の側面部に設けられているものである。
この発明(A3)のコロナ放電器は、上記発明A1のコロナ放電器において、前記放電ワイヤとして、前記被帯電体の回転方向において間隔をあけた状態で配置される複数本の放電ワイヤを備え、
前記開口部が、前記包囲部材のうち前記複数の放電ワイヤの各放電ワイヤをそれぞれ境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる各部位にそれぞれ設けられているものである。
この発明(A4)のコロナ放電器は、上記発明A3のコロナ放電器において、前記包囲部材のうち上流側になる各部位にそれぞれ設けられる各空気導入用の開口部は、空気の導入量又は導入流速が前記被帯電体の回転方向の上流側に位置するものほど相対的に多い又は速い関係になるよう構成されているものである。
この発明(A5)のコロナ放電器は、上記発明A3又はA4のコロナ放電器において、前記包囲部材の内部空間内のうち前記複数の放電ワイヤの隣り合う放電ワイヤどうしの間の部位に、放電領域を区切るための仕切り板がそれぞれ配置されており、
前記開口部が、前記各仕切り板にもそれぞれ設けられているものである。
この発明(A6)のコロナ放電器は、上記発明A1からA5のいずれかのコロナ放電器において、前記被帯電体が、無端ベルト状の形態からなるものである。
また、この発明(B1)の画像形成装置は、上記発明A1からA6のいずれかのコロナ放電器を備えていることを特徴とするものである。
上記発明A1のコロナ放電器によれば、放電ワイヤの周囲で生成される放電生成物を、その放電ワイヤを包囲する包囲部材と被帯電体の被帯電面との間の隙間のうち被帯電体の回転方向の下流側から相対的に多く排出させることができる。
上記発明A2のコロナ放電器では、開口部を側面部以外の部位(例えば上面部)に設ける場合に比べて、包囲部材の内部空間内に包囲部材と被帯電面との間の下流側になる隙間の方にむかう空気の流れを効率的に発生させることができる。
上記発明A3のコロナ放電器では、複数の放電ワイヤの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、最終的に、包囲部材と被帯電体の被帯電面との間の隙間のうち被帯電体の回転方向の下流側から相対的に多く排出させることができる。
上記発明A4のコロナ放電器では、各開口部について、空気の導入量又は導入流速が被帯電体の回転方向の上流側に位置するものほど相対的に少ない又は遅い関係になるよう構成した場合に比べて、複数の放電ワイヤの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、最終的に被帯電体の回転方向の下流側の隙間から相対的に多く排出させることができる。
上記発明A5のコロナ放電器では、仕切り板に開口部を設けない場合に比べて、複数の放電ワイヤの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、最終的に被帯電体の回転方向の下流側の隙間から相対的に多く排出させることができる。
上記発明A6のコロナ放電器では、無端ベルト状の形態からなる被帯電体の裏面に蓄積する放電生成物を低減させることができる。
上記発明B1の画像形成装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べて、放電ワイヤの周囲で生成される放電生成物を、その放電ワイヤを包囲する包囲部材と被帯電体の被帯電面との間の隙間のうち被帯電体の回転方向の下流側から相対的に多く排出させることができ、これにより、コロナ放電器における放電むらや帯電不良の低下に起因した画質の低下等の不具合の発生が抑制される。
実施の形態1に係る帯電装置を備えた画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1におけるコロナ放電器からなる帯電装置を示す概略斜視図である。 図2の帯電装置の側面側から見たときの状態を示す説明図である。 図2の帯電装置のQ−Q線に沿う概略断面図である。 図2の帯電装置で発生する空気流の状態を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る帯電装置の他の構成例を示すものであり、(a)はその帯電装置の構成を示す概略断面図、(b)はその帯電装置で発生する空気流の状態を示す概略断面図である。 比較例1の帯電装置の構成等を示す概略断面図である。 実施の形態2に係る帯電装置を備えた画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1の画像形成装置における作像装置等を示す一部断面説明図である。 図9におけるコロナ放電器からなる帯電装置を示す概略斜視図である。 図10の帯電装置のQ−Q線に沿う概略断面図である。 図10の帯電装置とそれに併設する送風装置(送風ダクト)とを示す概略断面図である。 図12の送風装置を示す概略斜視図である。 図12の送風装置の送風動作の状態を示す概略断面図である。 図10の帯電装置で発生する空気流の状態を示す概略断面図である。 性能試験におけるオゾンの測定位置を示す説明図である。 実施の形態2に係る帯電装置に関する性能試験の結果を示すグラフ図である。 比較例2の帯電装置の構成等を示す概略断面図である。 比較例2の帯電装置に関する性能試験の結果を示すグラフ図である。 実施の形態2に係る帯電装置の変形例1を示すものであり、(a)はその帯電装置の構成を示す概略断面図、(b)はその帯電装置で発生する空気流の状態を示す概略断面図である。 実施の形態2に係る帯電装置の変形例2を示すものであり、(a)はその帯電装置の構成を示す概略断面図、(b)はその帯電装置で発生する空気流の状態を示す概略断面図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1から図3は、実施の形態1に係るコロナ放電器の一例としての帯電装置を用いた画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の概要を示し、図2はその画像形成装置における作像装置を示し、図3は帯電装置の一部を示している。
<画像形成装置(帯電装置を含む)の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1Aは、単色画像(例えば白黒)のプリンタとして構成されている。この画像形成装置1Aは、図1に示すように、支持フレーム、外装カバー等で構成される筐体19の内部空間に、現像剤を構成するトナー(着色等がされた微粉体)からなるトナー像を形成して被記録材の一例としての用紙9に転写する作像ユニット10と、作像ユニット10に供給する用紙9を収容するとともに搬送する給紙装置30と、作像ユニット10で形成されたトナー像を用紙9に定着する定着装置40を設置している。図1における一点鎖線は、用紙9が搬送されて通過する主な搬送路を示す。
作像ユニット10は、例えば公知の電子写真方式を利用して構成されている。この作像ユニット10は、矢印Aで示す方向(図中において時計回りの方向)に回転駆動する感光体ドラム11と、感光体ドラム11の像形成領域となる周面(被帯電面)を所要の電位に帯電させる帯電装置5Aと、帯電後の感光体ドラム11の表面に外部から入力される画像情報(信号)に基づく光(矢付き点線)を照射して電位差のある静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像を現像ロール14a等で供給するトナーにより現像してトナー像にする現像装置14と、そのトナー像を用紙9に転写する転写装置15と、転写後の感光体ドラム11の表面に残留するトナー等を清掃板16a等により除去して清掃する清掃装置16と、転写後かつ清掃後の感光体ドラム11の表面を除電する除電器17とで主に構成されている。
帯電装置5Aは、図2から図4等に示すように、包囲部材の一例としてのシールドケース50と、2つの端部支持体51A,51B(図2等では図示していない。)と、1本のコロナ放電ワイヤ52と、グリッド電極(電界調整板)54とを備えた、いわゆるスコロトロン型の帯電装置として構成されている。
シールドケース50は、長方形状の天板50aと、その天板50aの長手方向Cに沿って延びる長辺部から下方に垂れ下がった状態の長辺側板50b,50cとを有し、その下部に放電用開口部53が設けられた外観形状からなる包囲部材であり、導電性を示す部材で形成される。2つの端部支持体51A,51Bは、シールドケース50の長手方向Dにおける両端部(短辺部)にそれぞれ嵌め入れる状態で取り付けられる構造体であり、非導電性を示す部材で主に形成される。
コロナ放電ワイヤ52は、タングステン等の金属材料で構成される直径が0.04mm程度の金属線であり、2つの端部支持体51A,51Bの間にシールドケース50の内部空間を通過してほぼ直線状に張り渡した状態で取り付けられるものである。コロナ放電ワイヤ52は、帯電装置5を設置した段階では、被帯電体の一例である感光ドラム11の軸方向Cとほぼ平行した状態で張り渡された状態で取り付けられるものとなる。また、コロナ放電ワイヤ52は、図4に示されるように、シールドケース50の短手方向Eにおいてほぼ中央に配置され、しかも放電用開口部53の開口縁の近くに配置される。
グリッド電極(電界調整板)54は、シールドケース50の放電用開口部53を覆ってコロナ放電ワイヤ52と感光体ドラム11の周面との間に存在した状態で取り付けられる格子状の電極板である。図3における符号55は、コロナ放電ワイヤ52に供給される帯電用(放電用)の電圧を入力するための接続端子である。
この帯電装置5Aは、コロナ放電ワイヤ52が、感光体ドラム11の周面(被帯電面)と所要の間隔(例えば放電ギャップ)をあけて対向する状態になり、かつ感光体ドラム11の回転軸の方向Cに沿ってその像形成対象領域に少なくとも存在する状態になるよう配置されている。また、帯電装置5Aは、画像形成動作時等の所要の時期になると、図示しない電源装置から放電ワイヤ52(と感光体ドラム11との間)に帯電用の電圧が供給される。実施の形態1では、帯電用の電圧として例えば交流電圧が供給される。
給紙装置30は、画像の形成に使用する所要のサイズ、種類等からなる複数枚の用紙9を積み重ねた状態で収容する、トレイ形式、カセット形式等の用紙収容体31と、その用紙収容体31に収容される用紙9を1枚ずつ搬送路にむけて送り出す送出装置32とを備えたものである。用紙収容体31は、用紙9の補給作業等のために例えば筐体19の外側に引き出される構造になっており、また、その利用態様に応じて複数装備される。給紙装置30は、給紙の時期が到来すると、用紙収容体31内の用紙9を送出装置32により1枚ずつ送り出すようになっている。給紙装置30と作像装置10の間に設けられる用紙の搬送路は、複数の用紙搬送ロール対33,34や図示しない搬送ガイド部材等で構成されている。
定着装置40は、用紙9が通過する導入口及び排出口が形成された筐体41の内部に、表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱されて保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱回転体42と、この加熱回転体42の軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動回転するロール形態、ベルト形態等の加圧回転体43とを備えている。この定着装置40は、その加熱回転体42と加圧回転体43とが接触して形成される接触部(定着処理部)に、トナー像が転写された後の用紙9を導入して通過させることで定着を行う。
この画像形成装置1Aによる画像形成は、次のようにして行われる。ここでは、用紙9の片面に画像を形成するときの基本的な画像形成動作を例に挙げて説明する。
画像形成装置1Aでは、画像形成動作の開始指令を受けると、作像ユニット10において、回転始動する感光体ドラム11の周面が帯電装置5Aにより所定の極性及び電位に帯電される。このとき、帯電装置5Aでは、コロナ放電ワイヤ52に帯電用の電圧が供給されて放電ワイヤ52と感光体ドラム11の周面との間に電界を形成した状態でコロナ放電を発生させ、これにより感光体ドラム11の周面を所要の電位に帯電させる。この際、感光体ドラム11の帯電電位はグリッド電極54により調整される。
続いて、帯電された感光体ドラム11の周面に対して、露光装置13から画像情報に基づく露光が行われて所要の電位差で構成される静電潜像が形成される。しかる後、感光体ドラム11に形成された静電潜像が、現像装置14を通過する際に、その現像ロール14aから供給される所要の極性に帯電された状態のトナーにより現像されてトナー像として顕像化される。
次いで、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11の回転により転写装置15と対向する転写位置まで搬送されると、このタイミングに合わせて給紙装置30から搬送路を通して供給される用紙9に対して転写装置15により転写される。この転写後の感光体ドラム11の周面は、清掃装置16で清掃された後、除電器17により除電される。
続いて、作像ユニット2においてトナー像が転写された用紙9は、感光体ドラム11から剥離された後に定着装置40に導入されるように搬送され、定着装置40における加熱回転体42と加圧回転体43との接触部を通過する際に加圧下で加熱されてトナー像が溶融して用紙9に定着される。この定着が終了した後の用紙9は、定着装置40から排出されて筐体19の外部等に形成される図示しない排紙収容部等に搬送されて収容される。
以上により、1枚の用紙9の片面に対して1色のトナーで構成される単色画像が形成され、基本的な画像形成動作が終了する。複数枚の画像形成動作の指示がある場合には、上記した一連の動作がその枚数分だけ同様に繰り返されることになる。
<帯電装置の詳細な構成>
また、実施の形態1に係る帯電装置5Aは、図2から図4等に示されるように、シールドケース50のうちコロナ放電ワイヤ52を境にして感光ドラム11の回転方向Aの上流側に位置する部位50Mの1つである長辺側板50bに、空気を導入する空気導入用の開口部56を設けている。
空気導入用の開口部56は、感光ドラム11の周面(円筒面)に対してほぼ鉛直の方向(法線の方向)に立ち上がる状態である上流側の長辺側板50bに、その長手方向Dに沿った細長い長孔として形成されている。この開口部56は、長辺側板50bの上部領域(より詳しくは側板高さ方向にみて最上の3分の1となる部位)に存在するように形成されている。なお、空気導入用の開口部56の形成位置、寸法、形状等の条件については、その開口部53から取り込まれる空気により、後述する放電生成物を所定の方向に排出させるための空気の流れを発生させることができる等の観点から設定される(この点は、後述する他の空気導入用の開口部についても同様である。)。
そして、この帯電装置5Aにおいては、帯電を行う際、帯電用の電圧が供給されるコロナ放電ワイヤ52の周囲にはコロナ放電により発生している電荷に起因したオゾン等の放電生成物が生成される。また、その放電生成物が、図4に示されるようにコロナ放電ワイヤ52と感光ドラム11の周面との間の電位差(電界)によって生じる放電ワイヤ52から感光ドラム11の各周面にむかう空気の流れF1,F2と、感光ドラム11の回転によって生じる感光ドラム11の周面と帯電装置5A(のシールドケース50の開口部53)との間に生じる空気の流れJとの影響を受け、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の隙間S1、S2(図5)から外側にそれぞれ排出される状況にある。
ここで、上記空気の流れF1は、放電ワイヤ52を基準にして放電ワイヤ52から感光ドラム11の回転方向Aの上流側にむけて流れる流れであり、また空気の流れF2は、放電ワイヤ52を基準にして放電ワイヤ52から感光ドラム11の回転方向Aの下流側にむけて流れる流れである。上記隙間S1は、感光ドラム11の回転方向Aの上流側になる隙間であり、また隙間S2は、感光ドラム11の回転方向Aの下流側になる隙間である。
これに対して、この帯電装置5Aでは、図5に二点鎖線で例示するように、放電用開口部53を除いてほぼ周囲を取り囲まれたシールドケース50の内部空間に対し、その上流側の長辺側板50bに設けた空気導入用の開口部56からケース50の外側の空気が導入され、その空気がシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる空気流80となる。また、この空気流80は、その一部が放電ワイヤ52とその周囲を通過するように流れる。
ちなみに、空気導入用の開口部56から導入された空気がシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れるのは、特に前述した感光ドラム11の回転によって生じる空気の流れJの影響を受けて空気が引きつけられるようにして流れることになるためと推測される。また、空気流80が放電ワイヤ52とその周囲を通過するように流れるのは、前述したコロナ放電ワイヤ52と感光ドラム11の周面との間の電位差によって生じる空気の流れF2の影響を受けて空気が引き寄せられるようにして流れることによるものと推測される。さらに、帯電装置5Aでは、空気流80以外にも、前述したコロナ放電ワイヤ52と感光ドラム11の周面との間の電位差によって生じる放電ワイヤ52から感光ドラム11の回転方向Aの上流側にむけて流れる空気の流れF1も発生するが、その空気の流れF1の風力は空気流80の風力に比べて相対的に弱くなる。
この結果、帯電装置5Aにおいては、上記空気流80が発生することにより、放電ワイヤ52の周囲で生成される放電生成物を、その空気流80に乗せて、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2の方から相対的に多く排出させることができる。なおこの帯電装置5Aのように空気導入用の開口部56を除電器17に向き合って接近する部位に設けている場合でも、必要に応じて、例えば、除電器17の作用が開口部56に及ぶことを遮断するように開口部56を外から覆う庇を設けることや、開口部56を網目状に形成することや、開口部56にフィルターを併設すること等の対策を施すことにより、帯電装置5Aによる帯電処理に悪影響を及ぼすおそれはない。この場合、特にフィルターを併設するときには、帯電装置5Aの周囲に浮遊するトナー等の粉塵がシールドケース50内に入り込むことも防止される。
これにより、帯電装置5Aでは、放電ワイヤ52の周囲で生成される放電生成物を、感光ドラム11の帯電装置5Aと現像装置14の間となる周囲部分において空き空間が比較的多く存在する解放空間に放出させることができ、例えば、放電ワイヤ52自体への放電生成物の付着が抑制されること以外にも、感光ドラム11の帯電装置5Aと清掃装置16の間となる周囲部分の比較的閉ざされた閉鎖空間に比べて、その排出された放電生成物が感光ドラム11の周面に付着して帯電性能を低下させてしまう等の問題が誘発することも抑制される。
そして、画像形成装置1Aにおいては、帯電装置5Aにより上述したような効果が得られることにより、帯電装置5Aにおける放電むらや感光ドラム11における帯電不良の低下に起因した濃度むら、白筋発生等に代表される画質の低下等の不具合が発生することが抑制される。
<比較例1>
参考までに、この帯電装置5Aに対して、図7に例示する比較例1としての帯電装置500Aでは、放電生成物の排出が以下に行われる。
比較例1の帯電装置500Aは、実施の形態1に係る帯電装置5と対比した場合、シールドケース50の天板50aに空気導入用の開口部560を設けている点で相違するものである。開口部560は、長方形の天板50aの長手方向に沿った長方形の長孔として形成されている。また、この帯電装置500Aでは、図示しない送風ファンからの空気Kを空気導入用の開口部560からシールドケース50の内部空間にむけて強制的に送り込んでいる。
そして、この帯電装置500Aにおいては、図7に二点鎖線で例示するように、シールドケース50の内部空間に対し、その天板50aに設けた空気導入用の開口部560から空気が強制的に導入され、その空気が最終的にシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の上流側及び下流側になる隙間S1,S2の双方をそれぞれ通過するように分割されて外側に排出されるように流れる空気流800が発生する。この空気流800は、上流側の隙間S1を通過して排出されるように流れる部分800Aと、下流側の隙間S2を通過して排出されるように流れる部分800Bとに主に分かれる。
ちなみに、この分かれた空気流部分800Aと空気流部分800Bは、開口部560から強制的に導入される空気が感光ドラム11の周面において自然に逃げる隙間が存在する方にそれぞれ進むことにより分かれて流れるものであるが、前述した放電ワイヤ52と感光ドラム11の周面との間の電位差によって生じる放電ワイヤ52から感光ドラム11の回転方向Aの上流側又は下流側にむけてそれぞれ流れる空気の流れF1、F2(図4参照)の影響も受けながら流れるものと推測される。このため、分かれた空気流部分800Aと空気流部分800Bは、ほぼ同じ風量で流れる空気流となる。
この結果、帯電装置500Aでは、放電ワイヤ52の周囲で生成される放電生成物が、その空気流800(の部分800A,800B)により、シールドケース50と感光ドラム11の周面との間の上流側及び下流側になる隙間S1,S2をそれぞれ通過して外側に排出される。これにより、帯電装置500Aにおいては、上流側の隙間S1を通過して排出される放電生成物も半分ほど存在することになるため、感光ドラム11の帯電装置5Aと清掃装置16の間となる周囲部分の比較的閉ざされた閉鎖空間に滞留し、その排出された放電生成物が感光ドラム11の周面に付着してしまう等の問題が誘発されることがある。上記閉鎖空間については、清掃装置16の清掃板16aや除電器17の存在により閉ざされた空間になりやすくなっており、このため排出された放電生成物がせき止められて滞留しやすくなる。
<帯電装置の変形例>
図6は、実施の形態1に係る帯電装置5Aの変形例を示すものである。
この変形例の帯電装置5Aは、図6aに示されるように、空気導入用の開口部56を、シールドケース50の放電ワイヤ52を境にして感光ドラム11の回転方向Aの上流側に位置する部位50Mの一例である天板50aの一部に設けている。空気導入用の開口部56は、実施の形態1における開口部56とほぼ同様に、天板50aの長手方向Dに沿った細長い長孔として形成されている。また、この開口部56は、天板50aの上記上流側になる部位50Mにおける2等分したうちの上流側の部分に存在するよう形成されている。
そして、この帯電装置5Aでも、図6bに二点鎖線で例示するように、放電用開口部53を除いてほぼ周囲を取り囲まれたシールドケース50の内部空間に対し、その天板50aの上流側寄りの部分に設けた空気導入用の開口部56から空気が導入され、その空気がシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる空気流80Bとなる。また、この空気流80Bは、その一部が放電ワイヤ52とその周囲を通過するようにも流れる。
ちなみに、空気導入用の開口部56から導入された空気がシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れるのは、実施の形態1に係る帯電装置5Aの場合と同じ理由によるものと推測される。また、空気流80が放電ワイヤ52とその周囲を通過するように流れる理由も、実施の形態1に係る帯電装置5Aの場合と同じ理由によるものと推測される。
この他にも、この帯電装置5Aにおいては、空気導入用の開口部56を、天板50aの上流側の部位50Mに相当する他の部分(例えば天板50aの上記上流側になる部位50Mにおける2等分したうちの下流側の部分)に設けるように構成してもよい。
これに対して、空気導入用の開口部56を、シールドケース50の放電ワイヤ52を境にして感光ドラム11の回転方向Aの下流側に位置する部位(上流側の部位50M以外の部位)に設けた場合は、次のような結果になる。すなわち、その開口部56からシールドケース50の内部に導入された空気が、前述したコロナ放電ワイヤ52と感光ドラム11の周面との間の電位差によって生じる2種類の空気の流れF1,F2(図4参照)の影響を受けて流れるようになるが、主に、シールドケース50の内部において放電ワイヤ52よりも感光ドラム11の回転方向の下流側の空間部分を通過する空気の流れになるので、シールドケース50の内部のうち放電ワイヤ52よりも感光ドラム11の回転方向の上流側の空間部分における空気の流れがほとんど発生しない。また、仮にそのシールドケース50内部の上流側の空間部分に空気の流れが発生した場合でも、かかる空気の流れは、放電ワイヤ52から発生して当該上流側の空間部分に存在する放電生成物をシールドケース50の外部に排出するような空気流にならない。
[実施の形態2]
図8から図10は、実施の形態2に係るコロナ放電器の一例としての帯電装置を用いた画像形成装置を示すものである。図8はその画像形成装置の概要を示し、図9はその画像形成装置における作像装置を示し、図10は帯電装置の一部を示している。
この画像形成装置1Bは、例えばカラープリンタとして構成されたものであり、作像装置10として複数の作像装置を使用し、それに関連して中間転写装置20を追加した以外は実施の形態1に係る画像形成装置1Aとほぼ同じ構成からなるものである。すなわち、画像形成装置1Bは、図8に示されるように、筐体19の内部空間に、複数の作像装置10(Y,M,C,K)と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に被記録材の一例としての用紙9に二次転写する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写部に供給すべき所要の用紙9を収容して搬送する給紙装置30と、中間転写装置20でトナー像が転写された用紙9を通過させてトナー像の定着を行う定着装置40等が設置されている。
複数の作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。この4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、筐体19の内部空間において直列に並べた状態で配置されている。
また、各作像装置10(Y,M,C,K)は、その各現像装置14で扱う現像剤の種類が異なる点を除けば、以下に示すようにほぼ共通した構成のものである。つまり、各作像装置10(Y,M,C,K)は、図8や図9に示すように、矢印Aで示す方向に回転する感光ドラム11をそれぞれ備えており、その各感光ドラム11の周囲に、帯電装置5Bと、(各色用の)静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像装置14(Y,M,C,K)と、そのトナー像を中間転写装置20(の中間転写ベルト21)に転写する一次転写装置15と、ドラム清掃装置16と、除電器17が主に配置されて構成されている。
このうち現像装置14(Y,M,C,K)はいずれも、容器状の本体14dに2つの現像ロール14a,14bを配置した方式のものであり、2本の現像剤攪拌搬送部材14eで現像剤を撹拌して現像ロール14bにむけて搬送するようになっている。ドラム清掃装置16は、容器状の本体16aに、清掃板(クリーニングブレード)16b、回転ブラシロール16c、清掃板16bで取り除いたトナー等の不要物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう駆動するスクリューオーガー等の送出部材16d等が配置されている。
帯電装置5Bは、図9から図11等に示されるように、天板50aと、2つの長辺側板50b,50cと、内部区間を2等分する仕切り板50dとで構成され、その下部に放電用開口部53を有するシールドケース50と、2つの端部支持体51A,51B(図3参照)と、2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bと、グリッド電極(電界調整板)54とを備えた、いわゆるスコロトロン型の帯電装置として構成されている。
この帯電装置5Bは、2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bが、感光体ドラム11の周面(被帯電面)と所要の間隔(例えば放電ギャップ)をあけて対向する状態になり、かつ感光体ドラム11の回転軸の方向Cにそれぞれ沿ってその像形成対象領域に少なくとも存在する状態になるよう配置されている。また、帯電装置5Bは、画像形成動作時等の所要の時期になると、図示しない電源装置から2本の放電ワイヤ52A,52B(と感光体ドラム11との間)に帯電用の電圧がそれぞれ供給される。実施の形態2では、帯電用の電圧として例えば交流電圧を供給している。
中間転写装置20は、図8に示すように、各作像装置10(Y,M,C,K)の下方の位置に存在するように配置される。この中間転写装置20は、感光ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数の支持ロール22〜26と、支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)に所定の圧力で接触して回転する二次転写装置27と、二次転写装置27を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の不要物を取り除いて清掃するベルト清掃装置28とで主に構成されている。このうち支持ロール22は駆動ロールとして、支持ロール23〜26はベルトの走行位置などを保持する従動ロールとして、支持ロール24は張力付与ロールとして、支持ロール25は二次転写のバックアップロールとしてそれぞれ構成されている。
次に、画像形成装置1Bによる基本的な画像形成動作(プリント)について説明する。ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)のすべてを使用して形成する4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する画像形成動作のパターンを代表して説明する。
画像形成装置1Bは、画像形成動作の開始指令を受けると、4つの作像装置20(Y,M,C,K)において、回転始動する各感光体ドラム11の周面が各帯電装置5Bにより所定の極性及び電位にそれぞれ帯電される。このとき、帯電装置5Bでは、2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bに帯電用の電圧がそれぞれ供給されて各放電ワイヤ52A,52Bと感光体ドラム11の周面との間に電界をそれぞれ形成した状態でコロナ放電を発生させ、これにより感光体ドラム11の周面を所要の電位に帯電させる。この際、感光体ドラム11の帯電電位はグリッド電極54により調整される。
続いて、帯電された各感光体ドラム11の周面に対して、各露光装置13から画像情報に基づく露光が行われて所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像が形成される。しかる後、感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像が、現像装置14を通過する際に、その現像ロール14aから供給される所要の極性に帯電された状態で各色成分に対応する色のトナーによりそれぞれ現像されて4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
次いで、各感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像は、一次転写装置25により、中間転写装置20において矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わされるようにして一次転写される。一次転写後の各感光体ドラム11の周面は、ドラム清掃装置16で清掃された後、除電器17により除電される。続いて、中間転写装置20は、中間転写ベルト21に一次転写されたトナー像を二次転写位置まで搬送した後、二次転写装置27により、中間転写ベルト21上のトナー像を給紙装置30から搬送されて送り込まれる用紙9に一括して二次転写させる。二次転写後の中間転写ベルト21の周面は、ベルト清掃装置28により清掃される。
最後に、中間転写装置20においてトナー像が二次転写された用紙9は、中間転写ベルト21から剥離された後に定着装置40に導入されるように搬送され、定着装置40における加熱回転体42と加圧回転体43との接触部を通過する際に加圧下で加熱されてトナー像が溶融して用紙9に定着される。この定着が終了した後の用紙9は、定着装置40から排出されて筐体19の外部等に形成される図示しない排紙収容部等に搬送されて収容される。
以上により、1枚の用紙9の片面に対して4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成され、基本的な画像形成動作が終了する。また、複数枚の画像形成動作の指示がある場合には、上記した一連の動作がその枚数分だけ同様に繰り返されることになる。
<帯電装置の詳細な構成>
また、実施の形態2に係る帯電装置5Bは、図10から図11等に示されるように、シールドケース50のうち2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bをそれぞれ境にして感光ドラム11の回転方向Aの上流側に位置する部位50MA,50MBの1つである天板50aの一部(仕切り板50dで区切られる2領域)に、空気を導入する空気導入用の開口部56A,56Bをそれぞれ設けている。
2つの空気導入用の開口部56A,56Bはいずれも、天板50aの仕切り板50dで区切られる2つの領域のうち上流側の半分になる部分50MA,50MBに、その長手方向Dに沿った細長い長孔としてそれぞれ形成されている。開口部56Aは、上記上流側の半分になる一方の部分50MAのうち上流側の側板50bに接近した位置に存在するように形成されている。また、開口部56Bは、上記上流側の半分になるもう一方の部分50MBのうち仕切り板50dに接近した位置に存在するように形成されている。
また、この帯電装置5Bには、図9、図12等に示されるように、シールドケース50の内部空間に空気を吹きこむための送風装置6を併設している。
送風装置6は、図12、図13等に示されるように、空気を送る回転ファンを有する送風機60と、その送風機60から送られる空気を取り入れて送風対象の帯電装置5Bにまで導いて排出させる送風ダクト61とを備えている。送風ダクト61は、送風機60から送られる空気を取り入れる入口62と、その入口62から取り入れた空気を吹きつけるべき長尺な帯電装置5Bの長手方向Dの部分(シールドケース50の天板50a)と向き合う状態で配置されてその空気を長手方向Dと直交する方向に沿って流れるように出す出口63と、その入口62と出口63の間をつないで空気を流すための通路空間TSが形成された通路部64とを有した形状のものである。
送風ダクト61の通路部64は、導入通路部64Aと、第1曲げ通路部64Bと、第2曲げ通路部64Cとで構成されている。導入通路部64Aは、一端部が入口62を設けて開口され、他端部が閉鎖されており、全体が帯電装置5Bの長手方向Cに沿って延びるように形成された角筒形状の通路部である。第1曲げ通路部64Bは、導入通路部64Aの他端部寄りの部位から通路空間の幅を広げた状態でほぼ水平方向(座標軸Xとほぼ平行する方向)にほぼ直角に曲げられて延びるように形成された角筒形状の通路部である。第2曲げ通路部64C、第1曲げ通路部64Bの一端部から通路空間の幅が同じ状態のままで帯電装置5Bに近づけるよう下方に向かう鉛直方向(座標軸Yとほぼ平行する方向)に最終的に曲げられて延びるように形成された通路部である。第2曲げ通路部64Cの終端部には、その終端部の通路空間の断面形状よりも少し狭い開口形状からなる出口63が形成されている(ただし長方形状の長手方向の長さはほぼ同じである。)。第1曲げ通路部64B及び第2曲げ通路部64Cの通路空間TSはいずれも、その幅(長手方向Dに沿う寸法)がほぼ同じ寸法に設定されている。
送風ダクト61の入口62は、開口形状がほぼ正方形になるよう形成されている。この入口62には、送風機60との間を接続して送風機60からの空気を送風ダクト61の入口62にまで送るための接続ダクト65が取り付けられている(図13)。一方、送風ダクト61の出口63は、その開口形状が帯電装置5Bの長手方向Dの部分と平行する長尺な形状(例えば長方形)になるよう形成されている。このため、送風ダクト61は、入口62と出口63とが互いに異なる開口形状で形成されている関係になっている。なお、入口62と出口63が同じ形状である場合も、その開口面積が互いに異なるよう形成されているとき(相似形状であるとき)には、互いに異なる開口形状で形成されている関係に含まれる。
ここで、このように入口62と出口63とが互いに異なる開口形状で形成されている送風ダクト61では、その入口62と出口63の間をつなぐ通路部64に通路空間TSの断面形状が途中で変更される部分が存在する。ちなみに、この送風ダクト61では、導入通路部64Aのほぼ正方形からなる通路空間TS1の断面形状が、第1曲げ通路部64Bにおいて(高さがかわらず)水平方向のみに広がった長方形からなる通路空間TS2の断面形状に変更されている。そして、このような通路空間TSの断面形状が変化する部分が存在する送風ダクト61の場合は、その断面形状が変化する部分において空気の流れに剥離や渦等の乱れが生じ、このため入口62から均一な風速の空気を取り入れても出口63から出る空気はその風速が不均一になってしまう傾向がある。
このような事情を踏まえて、この送風装置6では、送風ダクト61として、図12、図13等に示すように、通路部64の通路空間TSの空気を流す方向(符合Nで示す矢印の方向)における異なる部位に空気の流れを抑制する2つの抑制部71,72を設けている。2つの抑制部のうち抑制部72は、通路部64の末端になる出口63に設けられる出口抑制部(最下流の抑制部)であり、もう1つの抑制部71は、通路部64の通路空間TSのうち出口流抑制部62よりも空気を流す方向の上流側の最初に位置する部位に設けられる上流側の抑制部である。
上流側の抑制部71は、第1曲げ通路部64Bの通路空間TS2のうち空気を流す方向のほぼ中間の位置に設けられている。この上流側の抑制部71は、その通路空間TS2の一部を出口73の開口形状の長手方向(帯電装置5Bの長手方向Dと同じ方向)と平行する方向に沿った状態で遮断するとともに、その出口63の開口形状の長手方向に延びる形状の隙間73を有する形態で構成されている。実施の形態2における上流側の抑制部71は、第1曲げ通路部64Bの外形を変更せずに、その曲げ通路部64Bの通路空間TS2内に板状の仕切り部材74を存在させることで構成されている。具体的には、仕切り部材74は、第1曲げ通路部64Bの通路空間TS2における上方側の空間部分を塞ぎ、その仕切り部材の下端部74aが通路空間TS2の底部(内壁)65に対して所要の間隔(高さ)Hをあけた状態になるよう配置され、これにより、通路空間TS2の下部に隙間73が存在する構造を形成している。
また、出口抑制部72は、図12等に示されるように、複数の通気部76を有する通気性部材75により、第2曲げ通路部64Cの終端(出口63)における通路空間(開口)を塞いだ状態にすることで形成されている。通気性部材75における複数の通気部76はいずれも、その各開口形状がほぼ円形で直線状に貫通するよう延びる貫通孔である。また、複数の通気部76は、例えば出口63の開口形状の長手方向(D)に沿って等間隔に並べかつその長手方向と直交する短手方向Eにも前記等間隔と同じ間隔で複数列存在させるように並べている。これにより、複数の通気孔76は、第2曲げ通路部64Cの終端部の通路空間又は出口63の開口形状の全域に点在して存在するように形成されている。このため通気性部材75は、実質上、板状の部材に複数の通気部(孔)76が点在するように形成された多孔板になっている。
この帯電装置5Bでは、図12等に示されるように、送風装置6の送風ダクト61の出口63と帯電装置5Bにおけるシールドケース50(の天板50a)との間を接続する接続部材66を設置している。この接続部材66の内部空間には、例えば、帯電装置5Bの放電ワイヤ52A,52B等を清掃する清掃装置などを配置することが可能である。
送風装置6による帯電装置5Bへの送風は、次のように行われる。
送風装置6は、画像形成動作時などの送風が必要な時期になると、送風機60が回転駆動して所要の風量の空気を送り出す。送風機60から送り出された空気(N)は、接続ダクト65を通して送風ダクト61の入口62から通路部54の通路空間TS内に取り入れられる。続いて、送風ダクト61に取り入れられた空気(N)は、図14等に示されるように、導入通路部64Aの通路空間TS1を通して第1曲げ通路部64Bの通路空間TS2に流れ込むよう送られる(図14の矢印N1a,N1b等を参照)。第1曲げ通路部64Bに送り込まれる空気(N1)は、上流側の抑制部71の隙間73を通過してその進行方向(空気の流れる方向)がほぼ直角の方向に変えられた状態になって進む。
この際、上流側の抑制部71を通過するときの空気(N1)は、その流れが第1上流抑制部71の隙間73で抑制され(圧力が上昇した状態になり)、その隙間73から均一な状態になって流れ出ようとする。しかも、抑制部71の隙間73を通過した後に第1曲げ通路部64Bの通路空間TS2に流れ込むときの空気(N2)は、その隙間73から流れ出るときの向きが出口63の長手方向(D)とほぼ直交する方向に揃えられる。
続いて、第2曲げ通路部64Cの通路空間TS2に流れ込んだ空気(N2)は、導入通路部64Aの通路空間TSや隙間63の空間よりも容積の広い第2曲げ通路部64Cの通路空間TS2に流れ込むことにより、その第2曲げ通路部64Cの通路空間TS2内で旋回したような状態になって滞留し、その風速のむらが低減される。このとき上流側の抑制部71の隙間73を通過して通路空間64Cに流れ込んだ空気(N2)の一部N2bは隙間73の経路に沿ってほぼ直線的に進むが、それ以外の空気E2aは第2曲げ通路部64Cの通路空間TS内に拡散するように曲がった状態で進んだ後、通路空間TS2内で旋回するように流れる。
最後に、第2曲げ通路部64Cの通路空間TS2に流れ込んで滞留した空気(N2)は、その曲げ通路部64Cの終端である出口63に設けられた出口抑制部72を構成する通気性部材75における複数の通気部(孔)76を通過することで、出口63から進行方向が変えられた状態で吹き出される(矢印N3を参照)。
この際、出口63から吹き出される空気(N3)は、出口63の開口面積よりも相対的に狭い通気性部材75における複数の通気部76を通過することで流れが抑制された状態になって(このときも圧力が上昇した状態になり)送り出される。また、出口抑制部72を通過して出口63から吹き出される空気(N3)は、その出口63の領域においてほぼ均一に点在するとともに同じ条件で形成された複数の通気部76を通過することで、均一な状態になって出口63から送り出される。さらに、出口63から吹き出される空気(N3)は、出口63の長手方向Dとほぼ直交する方向で帯電装置5Bに向かう方向に進行方向を変えて送り出される。
以上により、出口抑制部72を通過して出口63から出る空気(N3)はいずれも、その進行方向が出口63の長手方向Dとほぼ直交する方向になって送り出されるとともに、その風速がほぼ揃った状態になる。また、出口63から出る空気(N3)の風速は、出口63の開口形状(長方形)の長手方向(D)においてほぼ揃った状態になることに加え、その短手方向Eにおいてもほぼ揃った状態になる。そして、この送風装置6における送風ダクト61の出口63から送り出された空気(N3)は、図14に示すように、帯電装置5Bのシールドケース50の天板50aにおける開口部56A,56Bを通してケース50内に吹き込まれるようにして流入する。
そして、帯電装置5Bにおいては、帯電を行う際、帯電用の電圧が供給される2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bの周囲にはコロナ放電により発生している電荷に起因したオゾン等の放電生成物がそれぞれ生成される。
また、帯電装置5Bにおいては、その放電生成物が、図11に示されるように2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bと感光ドラム11の各周面部分との間の各電位差(電界)によって生じる放電ワイヤ52A,52Bから感光ドラム11の各周面にそれぞれむかう空気の流れF1A,F2A,F1B,F2Bと、感光ドラム11の回転によって生じる感光ドラム11の周面と帯電装置5Bとの間に生じる空気の流れJとの影響を受け、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の隙間S1、S2から外側にそれぞれ排出される状況にある。
ここで、上記空気の流れF1Aは、第1の放電ワイヤ52Aを基準にして放電ワイヤ52Aから感光ドラム11の回転方向Aの上流側にむけて流れる流れであり、また空気の流れF2Aは、放電ワイヤ52Aを基準にして放電ワイヤ52Aから感光ドラム11の回転方向Aの下流側にむけて流れる流れである。また、上記空気の流れF2Aは、第2の放電ワイヤ52Bを基準にして放電ワイヤ52Bから感光ドラム11の回転方向Aの上流側にむけて流れる流れであり、また空気の流れF2Bは、放電ワイヤ52Bを基準にして放電ワイヤ52Bから感光ドラム11の回転方向Aの下流側にむけて流れる流れである。
これに対して、この帯電装置5Bでは、図15に二点鎖線で例示するように、送風装置6から送風される空気N3が接続部材66を通してシールドケース50の天板50aにむけて強制的に送り込まれる。このときの空気N3は、放電用開口部53を除いてほぼ周囲を取り囲まれたシールドケース50の内部空間(仕切り板50dで区画された2つの内部空間)に対し、その天板50aのうち各上流側に位置する部位50MA,50MBに設けた2つの空気導入用の開口部56A,56Bを通してそれぞれ導入される。
これにより、第1の空気導入用開口部56Aから導入された空気は、シールドケース50の仕切り板50dと感光ドラム11の周面との間の隙間S3を通過して感光ドラム11の周面に沿って回転方向Aと同じ方向に流れる上流側の空気流81Aとなる。また、第2の空気導入用開口部56Aから導入された空気は、シールドケース50の下流側の側板50cと感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる下流側の空気流81Bとなる。またこの際、上流側の空気流81Aは、隙間S3を通過した後に下流側の空気流81Bと合流して隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる。さらに、上流側の空気流81Aは、その一部が第1の放電ワイヤ52Aとその周囲を通過するように流れる。下流側の空気流81Bは、その一部が第2の放電ワイヤ52Bとその周囲を通過するように流れる。
ちなみに、この帯電装置5Bにおいても、2つの空気流81A,81B以外にも、前述した各放電ワイヤ52A,52Bと感光ドラム11の周面との間の電位差によって生じる各放電ワイヤ52A,52Bから感光ドラム11の回転方向Aの上流側にむけてそれぞれ流れる空気の流れF1A,F1Bも発生するが、その空気の流れF1A,F1Bの風力は空気流81A,81Bの風力に比べて相対的に弱くなる。
この結果、帯電装置5Bにおいては、上記2つの空気流81A,81Bが発生することにより、各放電ワイヤ52A,52Bの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、その空気流81A,81Bに乗せて、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2の方から相対的に多く排出させることができる。
<性能試験>
次に、この帯電装置5Bを用いて行った放電生成物(オゾン)の排出に関する性能試験について説明する。
試験は、1つの作像装置10における帯電装置5Bにより感光ドラム11を帯電させたとき、帯電装置5Bのシールドケース50の放電用開口部53と向き合う感光ドラム11の周面領域11Eの複数地点におけるオゾン濃度を測定した。オゾン濃度の測定は、図16に示されるように、感光ドラム11の周面領域11Eのうち、その回転軸方向Cについて(画像形成装置のIN側:奥側からOUT側:手前側にかけて)等間隔に分けた5つの軸方向位置(IN1,IN2,CEN,OUT2,OUT1)において、その各軸方向位置のうち感光ドラム11の回転方向Aに沿って等分した5つの地点a〜eを測定位置として行った。
このときのオゾン濃度の測定は、ダイレック社製の測定機(OZONE MONITOR MODEL1200(A-238) )を使用して行った。このときの測定は、測定機から延びる複数のオゾン吸入ホースを上記各軸方向Cに配分された各測定位置a〜eに設置し、以下の条件で吸入した。吸入ホースは、内径が2mmのものを使用して風速7.96m/秒の条件でオゾンを含む空気を吸入した。また、帯電装置5Bによる帯電は、帯電用電圧として−850μAの直流電圧を定電流制御方式で供給し、速度528mm/秒で回転する感光ドラム11の周面を−750Vに帯電させる内容で行った。さらに、送風装置6から送りこむ空気(N3)は、その風量が0.25m3/分になるよう設定した。
図17は、帯電装置5Bに関する性能試験の結果を示す。この結果から、すべての軸方向位置において帯電装置5BのPost側(感光ドラム11の回転方向Aの下流側端部:特に地点aの測定位置)のオゾン濃度が、そのPre側(感光ドラム11の回転方向Aの上流側端部:特に地点eの測定位置)のオゾン濃度よりも高い値になっており、これにより帯電装置5Bの帯電動作により発生したオゾンがPost側に相対的に多く排出されていること、換言すればオゾンのPre側への排出が抑制されていることがわかる。また、後述する比較例2の性能試験結果(図19)と対比して明らかなように、測定されたオゾン濃度の総量も増加しており、このことから帯電装置5Bで生成したオゾンは、シールドケース50の内部空間内に滞留することなく速やかにシールドケース50と感光ドラム11との間の下流側の隙間(S2)から排出されていることがわかる。
<比較例2とその性能試験>
参考までに、この帯電装置5Bに対して、図18に例示する比較例2としての帯電装置500Bを用意して、その帯電装置500Bについても上記放電生成物(オゾン)の排出に関する性能試験を同様に行った。
比較例2の帯電装置500Bは、実施の形態1に係る帯電装置5と対比した場合、シールドケース50の天板50aの中央部(仕切り板50dを中心にして上流側及び下流側の両側に存在する部分)に、1つの空気導入用開口部560を設けている点で相違するものである。その開口部560は、長方形の天板50aの長手方向に沿った長方形の長孔として形成されている。シールドケース50の内部空間(放電用開口部53を含む)の寸法は、帯電装置53のシールドケース50のそれと同じである。また、この帯電装置500Bでは、帯電装置5Bに併設した送風装置6から同じ条件の空気(N3)を(接続部材66を介して)、空気導入用の開口部560を通してシールドケース50の内部空間に送り込んでいる。
図19は、比較例2の帯電装置500Bを用いて行った上記性能試験の結果を示すものである。この結果から、軸方向位置によっては(例えばIN1,OUT1)、帯電装置500BのPre側(感光ドラム11の回転方向Aの上流側端部)のオゾン濃度が、Post側(感光ドラム11の回転方向Aの下流側端部)のオゾン濃度よりも高い値になっており、これにより帯電装置500BではオゾンがPre側(上流側)にも多く排出されていることがわかる。また、実施の形態2の性能試験結果(図17)と対比して明らかなように、測定されたオゾン濃度の総量がやや減少しており、このことから帯電装置500Bで生成したオゾンは、シールドケース50の内部空間内に滞留している(実際には内部空間内で循環するように移動している)ことが推測される。
また、この比較例2の帯電装置500Bにおいては、図18に二点鎖線で例示するように、シールドケース50の内部空間に対し、その天板50aに設けた空気導入用の開口部560から空気(N3)が強制的に導入され、その空気が仕切り板50dで2分された後に最終的にシールドケース50と感光ドラム11の周面と間の上流側及び下流側になる隙間S1,S2の双方をそれぞれ通過して外側に排出されるように流れる空気流810が発生する。この空気流810は、上流側の隙間S1を通過して排出されるように流れる部分810Aと、下流側の隙間S2を通過して排出されるように流れる部分810Bとに主に分かれる。
ちなみに、この分かれた空気流部分810Aと空気流部分810Bは、開口部560から強制的に導入される空気(N3)が仕切り板50dで2分された後に、感光ドラム11の周面において隙間が存在する方にそれぞれ進むことにより分かれて流れるものであるが、前述した各放電ワイヤ52A,52Bと感光ドラム11の周面との間の各電位差によって生じる上流側の空気の流れF1Aおよび下流側の空気の流れF2B(図18参照)の影響もそれぞれ受けながら流れるものと推測される。このため、分かれた空気流部分810Aと空気流部分810Bは、ほぼ同じ風量で流れる空気流となる。また、空気流部分810Aと空気流部分810Bはいずれも、各放電ワイヤ52A,52Bを迂回するように流れるが、これは、放電ワイヤ52A,52Bの近傍が高い電場になっていて常に各ワイヤの外向き(放射方向)の空気の流れになるイオン流が発生しており、このイオン流の影響を受けた流れになっているものと推測される。
<帯電装置の変形例>
図20は、実施の形態2に係る帯電装置5Bの変形例1を示すものである。
この変形例1の帯電装置5Bは、図20aに示されるように、シールドケース50のうち仕切り板50dで区切られる2つの領域における上流側にそれぞれ位置する部位50MA,50MBの一例である上流側の側板50bの一部及び仕切り板50dの一部に、空気導入用の開口部56C,56Dをそれぞれ設けている。この空気導入用の開口部56C,56Dはいずれも、実施の形態2における開口部56A,56Bとほぼ同様に、側板50b及び仕切り板50dの長手方向Dに沿った細長い長孔として形成されている。また、側板50bに設けた開口部56Cは、その側板50cの上端部に存在するよう形成されている。仕切り板50dに設けた開口部56Dは、その仕切り板50dのほぼ中央部に存在するよう形成されている。
そして、この帯電装置5Bにおいては、図20bに二点鎖線で例示するように、放電用開口部53を除いてほぼ周囲を取り囲まれたシールドケース50の内部空間(仕切り板50dで区画された2つの内部空間)に対し、各上流側に位置する部位50MA,50MB(上流側の側板50bと仕切り板50d)にそれぞれ設けた2つの空気導入用の開口部56C,56Dを通して空気がそれぞれ導入される。
これにより、第1の空気導入用開口部56Cから導入された空気は、その一部が、シールドケース50の仕切り板50dと感光ドラム11の周面との間の隙間S3を通過して感光ドラム11の周面に沿って回転方向Aと同じ方向に流れる上流側の空気流81Cとなる。また、第1の空気導入用開口部56Cから導入された空気の他の一部が、仕切り板50dに設けた第2の空気導入用開口部56Dに導入される。この第2の空気導入用開口部56Dに導入された空気は、シールドケース50の下流側の側板50cと感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる下流側の空気流81Dとなる。この際、上流側の空気流81Cは、隙間S3を通過した後に下流側の空気流81Dと合流して隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる。そして、上流側の空気流81Cは、その一部が第1の放電ワイヤ52Aとその周囲を通過するように流れる。下流側の空気流81Dは、その一部が第2の放電ワイヤ52Bとその周囲を通過するように流れる。
この結果、変形例1の帯電装置5Bにおいても、上記2つの空気流81C,81Dが発生することにより、各放電ワイヤ52A,52Bの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、その空気流81C,81Dに乗せて、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2の方から相対的に多く排出させることができる。
図21は、実施の形態2に係る帯電装置5Bの変形例2を示すものである。
この変形例2の帯電装置5Cは、図21aに示されるように、シールドケース50として仕切り板50dが設置されていない構造のものを使用したものである。そして、この帯電装置5Cでは、2本の放電ワイヤ52A,52Bのうち感光ドラム11の回転方向Aの上流側に位置する方の放電ワイヤ52Aを境にして前記回転方向Aの上流側に位置する部位50MCの一例である天板50aの一部50MCに、1つの空気導入用の開口部56Eを設けている。この空気導入用の開口部56Eは、実施の形態2における開口部56A,56Bの場合とほぼ同様に、側板50bの長手方向Dに沿った細長い長孔として形成されている。
そして、この帯電装置5Cにおいては、図21bに二点鎖線で例示するように、放電用開口部53を除いてほぼ周囲を取り囲まれたシールドケース50の内部空間に対し、上流側に位置する部位50MC(天板50aの上流側の端部領域50MC)に設けた空気導入用の開口部56Eを通して空気がそれぞれ導入される。
これにより、空気導入用開口部56Eから導入された空気は、シールドケース50の内部空間に広がるように流入してから各放電ワイヤ52A,52Bを通過するように流れた後に、cと感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2を通過して外側に排出されるように流れる空気流81Eとなる。この空気流81Eは、その一部が第1の放電ワイヤ52Aとその周囲を通過するように流れるとともに、その他の一部が第2の放電ワイヤ52Bとその周囲を通過するように流れる。
この結果、変形例2の帯電装置5Cにおいても、上記空気流81Eが発生することにより、各放電ワイヤ52A,52Bの周囲でそれぞれ生成される放電生成物を、その空気流81Eに乗せて、シールドケース50と感光ドラム11の周面と間の下流側になる隙間S2の方から相対的に多く排出させることができる。なお、この帯電装置5Cにおいては、開口部56Eを、シールドケース50の上流側の側板50b(の上端部)に存在するよう設けるようにしても構わない。
[他の実施の形態]
実施の形態1、2に係る画像形成装置1(A,B)では、各帯電装置5における各空気導入用の開口部56に対して空気を強制的に送りこむ送風装置(6)を併設することが望ましいが、そのような送風装置を併設しない場合には、各帯電装置5において各空気導入用の開口部56から導入される空気の長さ(空気流80,81)を有効に発生させる観点から、例えば以下の構成を採用することができる。
1つは、図9に二点鎖線で例示するように、感光ドラム11の周囲のうち帯電装置5(B)と現像装置14との間の領域内に空気(矢付きの二点鎖線)を吸引して画像形成装置1の外部に排出する吸引排気システム(吸引ダクト)7を設置する構成である。また、画像形成装置1の筐体19内の空気(熱気等)を外部に排出される排気システムについて、筐体19内の空気が作像装置10において帯電装置5から現像装置14側にむけて流れるように空気流の経路を設計する構成である。
実施の形態2に係る帯電装置5Bでは、複数の空気導入用の開口部56(A〜D)を設ける場合、その各開口部56から導入される空気の導入量又は導入流速が感光ドラム11の回転方向Aの上流側に位置するものほど相対的に多く又は速くなる関係になるよう構成することが好ましい。
これは、例えば2本のコロナ放電ワイヤ52A,52Bと感光ドラム11の各周面部分との間の各電位差(電界)によって生じる放電ワイヤ52A,52Bから感光ドラム11の各周面にそれぞれむかう空気の流れF1A,F2A,F1B,F2Bのうち空気の流れF1Aが強く(又は早く)なり、放電生成物がシールドケース50と感光ドラム11の周面との間の下流側の隙間S1から排出される割合が多くなるので、それを空気流の強さ(速さ)を相対的に増加させることにより有効に防ぐためである。また、上記空気の流れF1Aが強く(又は早く)なるのは、ドラム11の上流側の周面部分ほど帯電されていないため、上流側の第1の放電ワイヤ52Aとの間の電位差が相対的に最も大きくなるからである。
各開口部56から導入される空気の導入量又は導入流速が上記上流側に位置するものほど相対的に多く又は速くなる関係になるための具体的な構成としては、例えば、その上流側に設ける開口部56の開口面積を、その開口部よりも下流側に設ける他の開口部56の開口面積よりも相対的に大きくする構成を採用すればよい。
この他、シールドケース50に空気導入用の開口部56を設けるコロナ放電器としては、実施の形態1,2等で例示したスコロトロン型のコロナ放電器に限らず、グリッド電極54を備えない形式いわゆるコロトロン型のコロナ放電器であってもよい。また、帯電装置5は、コロナ放電ワイヤ52やグリッド電極54を清掃する清掃装置を備えたものであってもよい。
また、帯電装置5により帯電する被帯電体は、感光ドラム11に限定されず、他のものであってもよい。その他の被帯電体としては、例えば、ベルト状の感光体(感光ベルト)、ベルト状又はドラム状の中間転写体又は用紙搬送体等が挙げられる。被帯電体がベルト状の中間転写体や用紙搬送体である場合は、そのベルトの裏面側に帯電装置から発生する放電生成物が蓄積して画質不良を誘発しやすくなる。このため、帯電装置5のシールドケースに空気導入用の開口部56を適切に設けることにより、その放電生成物をベルト裏面側に移動しない方向に排出させることが可能になる。
さらに、シールドケース50に空気導入用の開口部56を設けるコロナ放電器については、実施の形態1,2等で例示した帯電装置に限らず、例えば、高い帯電状態を低い帯電状態にする除電装置として構成してもよい。
1A,1B…画像形成装置
5A,5B,5C…帯電装置(コロナ放電器)
6 …送風装置
11…感光ドラム(被帯電体)
50…シールドケース(包囲部材)
50M…回転方向の上流側になる部位
50b…上流側の側板(側面部)
50d…仕切り板
52…放電ワイヤ
53…放電用開口部
56…空気導入用の開口部(開口部)
61…送風ダクト(送風管)
A …回転方向
C …回転軸の方向
D …長手方向
S1,S2…隙間
S2…下流側になる隙間

Claims (7)

  1. 電圧が供給される放電ワイヤと、
    回転して周回移動する被帯電体の被帯電面と向き合い且つ前記被帯電面と隙間をあけた状態で配置され、前記放電ワイヤを前記被帯電体の回転軸の方向に張り渡して包囲する包囲部材と
    を備え、
    前記包囲部材のうち前記放電ワイヤを境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる部位に、空気を導入する開口部を設けていることを特徴とするコロナ放電器。
  2. 前記包囲部材は、前記放電ワイヤを境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる上流側の側面部を有し、
    前記開口部は、前記上流側の側面部に設けられている請求項1に記載のコロナ放電器。
  3. 前記放電ワイヤとして、前記被帯電体の回転方向において間隔をあけた状態で配置される複数本の放電ワイヤを備え、
    前記開口部は、前記包囲部材のうち前記複数の放電ワイヤの各放電ワイヤをそれぞれ境にして前記被帯電体の回転方向の上流側になる各部位にそれぞれ設けられている請求項1に記載のコロナ放電器。
  4. 前記包囲部材のうち上流側になる各部位にそれぞれ設けられる各開口部は、空気の導入量又は導入流速が前記被帯電体の回転方向の上流側に位置するものほど相対的に多い又は速い関係になるよう構成されている請求項3に記載のコロナ放電器。
  5. 前記包囲部材の内部空間内のうち前記複数の放電ワイヤの隣り合う放電ワイヤどうしの間の部位に、放電領域を区切るための仕切り板がそれぞれ配置されており、
    前記開口部は、前記各仕切り板にもそれぞれ設けられている請求項3又は4に記載のコロナ放電器。
  6. 前記被帯電体は、無端ベルト状の形態からなるものである請求項1乃至5のいずれかに記載のコロナ放電器。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のコロナ放電器を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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