JP2014118599A - 高炉の炉熱制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的少ないセンサーデータを用いながら、炉熱の長期推移と短期推移とを組み合わせた判定を行なうことにより、高炉の効果的な炉熱制御を行なう方法を提案すること。
【解決手段】高炉から出銑された溶銑の温度から炉熱レベルを判定し、高炉に取り付けられたセンサーから得られるセンサーデータまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数の時間変化量に基づいて炉熱推移レベルを判定し、次いで、前記炉熱レベルおよび炉熱推移レベルに応じた操業アクションを行なう高炉の炉熱制御方法。
【選択図】図3

Description

本発明は高炉の炉熱制御方法に関する。
高炉の操業において重要なことは、炉熱の安定化を図ることである。このことが安定した高炉操業を実現し、ひいては一定品質の溶銑を生産するのに有効である。従来、そうした炉熱の安定化を図るための高炉の炉熱制御方法としては、各種のセンサーデータに基づいて炉熱の推移を判定して炉熱アクションガイダンスを行う、特許文献1に開示されているような方法が知られている。また、ファジー推論を利用して炉熱の推定を行いアクションガイダンスとする、特許文献2に開示のような方法もある。その他、炉熱指数に基づいた炉熱制御方法も知られている(特許文献3参照)。
特開平11−222610号公報 特開平5−239518号公報 特開平2−115311号公報
前記各従来技術の場合、例えば、各種センサーデータから炉熱推移を判定する方法の場合、データ数が多くなって判定計算が複雑になり、実操業で運用することに困難を伴うことが多く、特に急激な炉熱変動に対しては、有効なアクションガイダンスが速やかに起動できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、従来技術が抱えているこのような問題を解決するため、比較的少ないセンサーデータを用いて、効果的な高炉の炉熱制御を行なう新しい方法を提案することにある。
本発明では、従来技術が抱えている前記課題を克服できると共に、上掲の目的を実現するために鋭意検討した。その結果、少ないセンサーデータに基づいて効果的な炉熱制御を行なうためには、炉熱の長期推移と短期推移との両方の視点に基づいた判定を行なうことが有効であるとの知見を得て、本発明方法に想到した。
即ち、本発明は、
a.高炉から出銑された溶銑の温度から炉熱レベルを判定し、
b.高炉に取り付けられたセンサーから得られるセンサーデータまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数の時間変化量に基づいて炉熱推移レベルを判定し、
c.前記炉熱レベルおよび炉熱推移レベルに応じた操業アクションを行なうことを特徴とする高炉の炉熱制御方法である。
本発明に係る高炉の炉熱制御方法においては、
(1)前記操業アクションは、炉熱レベルおよび炉熱推移レベルを点数化し、それらのトータル点数に応じて送風湿分、微粉炭吹込み比および送風温度のいずれか1以上を調整すること、
(2)前記時間変化量は、炉熱指数が上昇傾向にあるのか低下傾向にあるのかを、長期の推移と短期の推移とを組み合わせて判定すること、
(3)前記炉熱推移レベルトータル点数は、下記の(1)式により求めること、
推移トータル点数=羽口埋め込み温度(長期変化量点数)
+羽口埋め込み温度(短期変化量点数)
+炉熱指数TQ(長期変化量点数)
+炉熱指数TQ(短期変化量点数) (1)
(4)前記炉熱レベルの判定は、前回測定時溶銑温度よりも今回測定時溶銑温度の方が高い場合、その今回測定時溶銑温度を採用すること、
(5)前記炉熱レベルの判定は、前回測定時溶銑温度よりも今回測定時溶銑温度の方が低い場合、出銑後1時間経過後の今回測定時溶銑温度を採用すること、
(6)前記炉熱レベルおよび炉熱推移レベルの判定は、7段階に分けて行なうこと、
(7)前記炉熱推移レベルの判定に当たっては、下記のセンサーデータi、ii、iiiまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数の時間変化量を使用すること、
i.羽口埋め込み温度計:羽口先端部に埋め込まれた熱電対温度計の測定値。
ii.羽口熱負荷:羽口埋め込み温度計のバックアップとして使用する羽口冷却水の抜熱量計算値。
iii.炉熱指数(TQ):各種センサー情報と操業条件を元に計算される、炉熱レベルを表わした指数。
(8)前記時間変化量の長期推移は、過去2〜5時間のセンサー情報の単位時間当たりの変化量を用いること、
(9)前記時間変化量の短期推移は、過去1.5時間以内のセンサー情報の単位時間当たりの変化量を用いること、
がより好ましい課題を解決手段になり得るものと考えられる。
本発明は、炉熱制御に当たって、溶銑温度の測定値から得られる炉熱レベル、および炉体センサーのセンサーデータやそのデータから得られる炉熱指数(以下、これらを「センサー情報」ともいう)の時間変化量、とくにそれの長期推移と短期推移から得られる炉熱推移レベルとの両方を判定の基準として採用したので、短期の急激な炉熱変動に対してもまた、長期的な炉熱変動に対しても、常に適切なアクション(炉操業)ガイダンスを提供できるようになる。従って、このようなアクションガイダンスを活用してアクション(炉操業)を行なうようにしたので、高炉の安定した炉熱制御を効率よく効果的に行なうことができるようになり、高炉操業および溶銑品質の安定性が向上する。
本発明に適合するアクションの一例を示すフロー図である。 高炉の炉熱判定に使用するセンサー配置図である。 センサー埋め込み温度の推移、長期(2.5時間)および短期(1時間)の温度変化(推移)、このときの送風湿分アクション量と関連を示すグラフである。 本発明の炉熱ガイダンスを利用した場合(発明例)、利用としない場合(比較例)の溶銑温度と発生頻度との関係を示すグラフである。
本発明は、高炉から出銑される溶銑の温度に基づき現在の炉熱レベルの判定を行ない(以下の(1)参照)、高炉の炉体に取付けた各種センサーのセンサーデータまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数(以下の(2)参照)の時間変化量(傾き)を幾つかの段階(点数化)に分けて炉熱推移レベルの判定(以下の(3)参照)を行ない、これらの判定に基づいて、しかも炉熱推移レベルが低下傾向にあるのか上昇傾向かを判定して、それぞれの傾向に合った適正な操業アクションをとる(以下の(4)参照)ことにより、安定した高炉の操業を達成するようにしたのである。
(1)炉熱レベルの判定
高炉から出銑された溶銑及びスラグは出銑樋に流れ出た後、溶銑とスラグに分離される。本発明では、その分離後の溶銑の温度を、例えば、イマージョン型熱電対温度計等にて測定して溶銑温度とする。なお、出銑初期の溶銑温度は、非出銑時に温度低下した出銑樋への出銑になるため抜熱が大きく低い値となる。つまり、高炉炉内の炉熱レベルは一定であったとしても、出銑初期と出銑末期とでは溶銑温度レベルが異なるのが普通である。そこで、高炉炉内の適正な炉熱レベルを判定するためには、炉熱レベル判定に使用する溶銑温度を以下のように決定する。ここで、溶銑温度の測定は1回/20分よりも頻度を多くして測定することが好ましい。
(1)まず、前回測定した溶銑温度よりも今回測定した溶銑温度の方が高い場合は、今回測定された溶銑温度を炉熱レベル判定に使用する溶銑温度として採用する。
(2)逆に、前回測定した溶銑温度よりも今回測定した溶銑温度の方が低い場合、
a.それが、出銑後60分以上経過したのちに測定した溶銑温度であれば、今回測定した溶銑温度を炉熱レベル判定に使用する溶銑温度として利用し、
b.それが、出銑後60分以内に測定した溶銑温度であれば前回測定した溶銑温度を継続して利用する。ただし、出銑後60分以内に前回測定した溶銑温度から10℃以上の温度低下があった場合は、今回測定した溶銑温度を利用する。
上記のような方法の適用によって決定された溶銑温度を使って、その溶銑温度が表1に示す7段階(+2〜―4)の炉熱レベルのいずれにあるのかを判定(炉熱レベルの点数づけを行なう)する。なお、表1に示す温度範囲の左側は、その温度以上、右側はその温度未満であることを示す。
Figure 2014118599
(2)炉熱推移レベルの判定
炉熱推移レベルを判定するには、まず、炉熱が上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのかを判定する必要がある。そのために、本発明では、以下に示すセンサー情報(センサーデータまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数)の時間変化量を使用する。ここで言う時間変化量とは、所定時間範囲におけるセンサーデータを時間に対して直線回帰し、その傾きとして求たものである。
即ち、センサーデータの例として、図3の上段のグラフに羽口埋め込み温度の経時変化生データ(1分に1回程度測定されたもの)が示されている。その時間変化量とは、この毎分のデータの所定時間範囲における平均的な傾きのことで、例えば、過去1時間の毎分温度データを縦軸に、時間を横軸にとって単回帰することにより、
(温度)=a・(時間)+b
という回帰直線を得たときの傾きのことである。
所定時間範囲としては、例えば、長期推移であれば、現時点から過去2.5時間の間の生データを用いて回帰した直線の傾きa、短期推移であれば、現時点から過去1時間の生データを用いて回帰した直線の傾きaである。ここで長期推移は、過去2〜5時間のデータに基づいて計算することが好ましく、短期推移は過去0.5〜1.5時間のデータに基づいて計算することが好ましい。これは、長期推移を求める所定時間範囲については、過去2〜5時間、好ましくは2.5時間程度の羽口埋め込み温度推移および炉熱指数推移が現時点での溶銑温度と相関があるという発明者らの知見に基づいて定められたものであり、短期推移を求める所定時間範囲については、データのばらつきに影響されることなく現時点での温度や指数の傾向を反映できるように定められものである。
次に、センサー情報である前記センサーデータおよびそのセンサーデータから求められる炉熱指数について説明する。
i.羽口埋め込み温度計:羽口先端部に埋め込まれた熱電対温度計の測定値。
ii.羽口熱負荷:羽口冷却水の抜熱量計算値(ただし、これは羽口埋め込み温度計のバックアップとして使用する)。
iii.炉熱指数(TQ):前記センサー情報と高炉操業条件を元に計算される、炉熱レベルを表わした指数である。これは、例えば、特許文献3に記載の炉熱指数(TQ)を使用することができる。
即ち、炉熱指数TQは、下記(1)式で与えられる。
TQ = Q1+Q2−(Q3+Q4+Q5) (1)
ここで、Q1:羽口先コークス燃焼熱 (kcal/t)、
Q2:送風顕熱 (kcal/t)、
Q3:ソリューションロス反応熱 (kcal/t)、
Q4:羽口先でのC+HO=CO+Hの反応熱(kcal/t)、
Q5:炉下部のステーブ抜熱 (kcal/t)、
なお、この炉熱指数TQは、900℃基準の炉下部の熱バランスでほぼ銑鉄t当たりの銑滓の顕熱に相当する。操業条件が一定の場合に炉熱変動の原因となるのは、ソリューションロス反応温度の変動のみであるが、これが変動することによって銑鉄生産速度が変動し、結果としてTQの変動となって現れる。また、TQはソリューションロス反応熱(またはソリューションロスC量)とほぼ同じ動きをする。この炉熱指数TQと溶銑温度とは約1時間(60分)の時間差をもってよく対応すると考えられている。
ここで、羽口先コークス燃焼熱(Q1)には、吹込み微粉炭の燃焼熱も含むものとし、その燃焼熱は、コークスおよび微粉炭の投入量から求められる。送風顕熱(Q2)は送風量と送風温度とガス比熱から求める。ソリューソンロス反応熱(Q3)は炉頂ガスの分析値から求める。羽口先でのC+HO反応熱(Q4)は送風湿分と反応熱から求める。そして、炉下部のステーブ抜熱(Q5)はステーブ冷却水の量と温度から求める。なお、上記iが求められる場合には上記iiは用いる必要がなく、iのデータが得られない場合に、あらかじめ求めたiとiiの関係からiiのデータに基づいてiを推定して用いる。
(3)炉熱推移レベルの判定
急激な炉熱変動、長期的な炉熱変動に対してそれぞれ適切な操業アクションをガイダンスするために、本発明では、例えば、上掲の(2)で示したセンサー情報(炉熱指数)を「長期の変化量」と「短期の変化量」とに分け、さらにそれぞれの変化量を7段階に分けて点数づけして判定する。
上述したように、例えば、
長期推移とは、過去2.5時間のセンサー情報の1時間当たりの変化量
短期推移とは、過去1時間のセンサー情報の1時間当たりの変化量
羽口埋め込み温度と炉熱指数(TQ)の長期推移、短期推移の値から表2に示す推移判定表に基づいて、長期変化量点数および短期変化量点数に換算し、下記(2)式に基づき推移トータル点数を求める。
推移トータル点数=羽口埋め込み温度(長期変化量点数)
+羽口埋め込み温度(短期変化量点数)
+炉熱指数TQ(長期変化量点数)
+炉熱指数TQ(短期変化量点数) (2)
このように求められた変化量(傾きa)の例が図3の中段のグラフであり、現時点から過去2.5時間のデータを用いて求めた傾き(長期)、現時点から過去1時間のデータを用いて求めた傾き(短期)をそれぞれ図示した。このように、長期、短期の炉熱レベルの推移は一致しない場合があることがわかる。
こうした変化量(傾きa)をもとに、表2を用いて、傾きaを点数に換算する。例えば、過去2.5時間(長期)のデータを用いて求めた傾きaが20℃/時間であれば、表2より「羽口埋め込み温度の長期変化量点数」は2点となる。また、短期データの傾きからも同じ表により点数を求め、これを前記「推移トータル点数」の計算式(2)に入れて計算する。
本発明では、このようにして求められる推移トータル点数を、炉熱推移レベル判定結果として用いることにする。それは、羽口埋め込み温度推移および炉熱指数推移の短期推移および長期推移から求められる推移トータル点数が現時点での溶銑温度と相関があるという発明者らの知見に基づくものである。
Figure 2014118599
このようにして求めた炉熱推移レベル判定結果に基づいて行なう操業アクションは下記(4)の方法で行なう。
(4)アクション判定テーブル
(1)で判定した溶銑温度レベルと(3)で判定したセンサー情報等に基づく推移トータル点数を用いて、次に、炉熱調整を行なう。炉熱調整の方法としては、送風湿分、吹き込み微粉炭比、送風温度のいずれか1以上で調整することが操作が容易で、比較的応答も速いため好ましい。以下、炉熱調整操作を送風湿分で行なう場合の操業アクションの例を、表3に示す。(1)で表1から求められる炉熱レベル点数と、(3)で求められる推移トータル点数の計算式から求められる点数の交点の数値が、必要な送風湿分アクション量を示している。
具体的に説明すると、例えば、炉熱レベルが1点、推移トータル点数が3点であれば、表3のその交点の4g/Nmが送風湿分アクション量ということになり、そのアクション量が「判定結果」である。図3では、求められたアクション量の推移が同図の下段のグラフとして示されている。
Figure 2014118599
本発明において、炉熱制御アクションとしては、上述した送風湿分の他に、送風温度および吹込み微粉炭比(溶銑トンあたり微粉炭吹込み量kg/thm)を用いることができる。表3から得られたアクション量に対し、表4の換算比率で、それぞれのアクションを組み合わせて実施することができる。
Figure 2014118599
なお、送風湿分、送風温度、吹込み微粉炭比には好適な上下限値があるため、例えば、表3の判定結果の操作によって送風湿分の上限値を上回る場合は微粉炭吹込量を3(kg/t)下げ、下限値を下回る場合は微粉炭吹込量を3(kg/t)上げるというように、それぞれの炉熱アクションを順次取るようにすることも可能である。
なお、表1〜4に示す区間や点数、アクション量は、高炉に応じて調整することができ、経験に基づいて好ましい値を設定できる。
また、センサー情報の取り込み、レベル判定、推移判定の計算は、例えば、エクセル等のパソコンの表計算ソフト上で行なうことが可能である。表計算ソフトを用いて、溶銑温度、羽口先埋め込み温度の生データを取り込み、長期および短期の変化量(回帰計算)を求め、そして、特許文献3の方法に基づきデータを取り込み、炉熱指数(TQ)とその短期、長期変化量を求めること、それらの計算結果から表1〜3に基づいて点数を算出し、送風湿分アクション量を出力し、アクション指示を行なうことができる。判定計算は1分ごとに行なわれ操作量の更新を行ない、炉熱レベルや炉熱推移、操作量などの判定結果がディスプレイ上に表示する。アクションのハンチングを防ぐため、操作量は過去5〜15分間、好ましくは過去10分間の操作量の平均値を用いることが好ましい。また、連続アクションを防ぐためアクション実施後の1時間は次のアクションを行なわないことが好ましい。ただし、急激な炉熱の変化により、判定操作量が±3.5(g/Nm)以上となった時は緊急判定としてディスプレイに表示されるようにすることができる。好ましいアクションのフローの一例を図1に示す。
図2は、高炉の炉熱判定に使用するセンサーの配置図である。羽口埋め込み温度は、全羽口の温度の平均値を用いた。これらのセンサーによるデータを用いて、上述した方法で、炉熱レベルの判定および炉熱推移レベルの判定を行なった。
図3は、羽口埋め込み温度の推移と、長期(2.5時間)と短期(1時間)の羽口埋め込み温度の推移傾き、表3に基づいて得られた送風湿分(Moi)のアクション量(g/Nm)である。図3の送風湿分アクション量は、1分に1回計算を行なって、表3に基づいて指示されたアクション量の10分間の平均値を小数点以下第一位で、四捨五入した値である。
発明例は、2.5時間と1時間のデータの両方に基づきアクションを行なった場合であり、比較例は2.5時間のデータのみに基づいてアクションを行なった場合である。比較例では送風湿分アクション量が4g/Nmになるような過剰アクションが行なわれる場合があったが、本発明ではそのような過剰アクションを防ぐことができた。
図4は、炉熱ガイダンスを利用した結果の溶銑温度の実績である。ガイダンスを利用することで、溶銑温度の分布が狭くなり(バラツキσは20.8℃から16.0℃に低減)、溶銑温度の目標的中率が39.3%から45.8%(+6.5%)に向上した。また、日内変動幅も55℃から30℃に低減された。このように、長期推移と短期推移を組み合わせた判定により正確なアクションガイダンスを得られた。その結果、溶銑温度のバラツキ低減により、還元材比が0.7kg/t低減できた。
本発明の上述した炉熱の長期推移と、短期推移とを利用する高炉の炉熱制御技術は、他の竪形炉の炉熱制御技術に応用することができる。

Claims (10)

  1. a.高炉から出銑された溶銑の温度から炉熱レベルを判定し、
    b.高炉に取り付けられたセンサーから得られるセンサーデータまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数の時間変化量に基づいて炉熱推移レベルを判定し、
    c.前記炉熱レベルおよび炉熱推移レベルに応じた操業アクションを行なうことを特徴とする高炉の炉熱制御方法。
  2. 前記操業アクションは、炉熱レベルおよび炉熱推移レベルを点数化し、それらのトータル点数に応じて送風湿分、微粉炭吹込み比および送風温度のいずれか1以上を調整することを特徴とする請求項1に記載の高炉の炉熱制御方法。
  3. 前記時間変化量は、炉熱指数が上昇傾向にあるのか低下傾向にあるのかを、長期の推移と短期の推移とを組み合わせて判定することを特徴とする請求項1または2に記載の高炉の炉熱制御方法。
  4. 前記炉熱推移レベルトータル点数は、下記の(1)式により求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
    推移トータル点数=羽口埋め込み温度(長期変化量点数)
    +羽口埋め込み温度(短期変化量点数)
    +炉熱指数TQ(長期変化量点数)
    +炉熱指数TQ(短期変化量点数) (1)
  5. 前記炉熱レベルの判定は、前回測定時溶銑温度よりも今回測定時溶銑温度の方が高い場合、その今回測定時溶銑温度を採用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
  6. 前記炉熱レベルの判定は、前回測定時溶銑温度よりも今回測定時溶銑温度の方が低い場合、出銑後1時間経過後の今回測定時溶銑温度を採用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高炉の炉熱制御方法。
  7. 前記炉熱レベルおよび炉熱推移レベルの判定は、7段階に分けて行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
  8. 前記炉熱推移レベルの判定に当たっては、下記のセンサーデータi、ii、iiiまたはそのセンサーデータから求められる炉熱指数の時間変化量を使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
    i.羽口埋め込み温度計:羽口先端部に埋め込まれた熱電対温度計の測定値。
    ii.羽口熱負荷:羽口埋め込み温度計のバックアップとして使用する羽口冷却水の抜熱量計算値。
    iii.炉熱指数(TQ):各種センサー情報と操業条件を元に計算される、炉熱レベルを表わした指数。
  9. 前記時間変化量の長期推移は、過去2〜5時間のセンサー情報の単位時間当たりの変化量を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
  10. 前記時間変化量の短期推移は、過去1.5時間以内のセンサー情報の単位時間当たりの変化量を用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の高炉の炉熱制御方法。
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