JP2014118381A - クロマグロ皮由来アテロコラーゲン及び/又はその誘導体及びその製造方法、並びに該アテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合する化粧料 - Google Patents
クロマグロ皮由来アテロコラーゲン及び/又はその誘導体及びその製造方法、並びに該アテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合する化粧料 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせて色素を除去する工程により得られる。従来法による魚皮由来アテロコラーゲン及びアテロコラーゲン誘導体では表皮由来の色素が残存し、化粧品分野では使用できなかった。該アテロコラーゲン及びそのアシル化誘導体を化粧料などに有効利用することにより優れた皮膚平滑性と保湿性が得られる。
【選択図】なし
Description
クロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及び誘導体に関しても、同様に皮に存在する色素がコラーゲン製造時に製品中に溶出してしまい、着色したコラーゲン溶液しか得られず、色素が低減されたコラーゲン溶液は得られていない。しかし、クロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及びアテロコラーゲン誘導体は化粧料として配合した場合に優れた感触と保湿性を示すことから、色素が低減されたコラーゲン及びその製造法の開発が強く望まれている。
(2)クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られた(1)のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体、
(3)アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする(1)〜(2)のアテロコラーゲン誘導体、
(4)アシル化誘導体がサクシニル誘導体であることを特徴とする(1)〜(3)のアテロコラーゲン誘導体、
(5)色素含有量が低減されたことを特徴とするクロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法、
(6)クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られた(5)のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体、
(7)アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする(5)〜(6)のアテロコラーゲン誘導体の製造方法、
(8)アシル化誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする(5)〜(7)のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体の製造方法、
(9)色素含有量が低減されたクロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする化粧料、
(10)クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られたアテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする(9)の化粧料、
(11)アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする(9)〜(10)の化粧料、
(12)アシル化誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする(9)〜(11)の化粧料、に関する。
mol/L〜0.2mol/Lの濃度の希塩酸溶液、0.001mol/L〜0.5mol/Lの濃度の希リン酸溶液等の酸溶液に色素及び不純物を除いたクロマグロ皮を加え、さらに酸性プロテアーゼを加え、10℃以下、望ましくは2〜8℃で、1〜240時間、望ましくは24〜96時間撹拌することによりアテロコラーゲンが抽出される。アテロ化するためのプロテアーゼとしてはペプチド結合の加水分解を触媒する酵素であればいずれの酵素でも良く、好ましくは酸性プロテアーゼによる分解であり、さらに好ましくはペプシンによる分解である。その添加量はコラーゲンに対して、0.01%〜30%添加することができるが、好ましくは0.1%〜10%であり、特に好ましくは1%〜5%である。
コウ(木香)、モミジバダイオウ、モモの葉(桃葉)・果実・種(桃仁)、モヤシ、モレロチェリー果実、モロヘイヤ(黄麻)、ヤカワムラサキイモ、ヤクチ(益智)、ヤグルマソウ(ヤグルマギク)、ヤグルマハッカ、ヤシャブシ(矢車)、ヤチヤナギ、ヤツデ(八角金盤)、ヤドリギ(柳寄生)、ヤナギタデの葉、ヤブガラシ、ヤブコウジ(紫金牛)、ヤマゴボウ(商陸)、ヤマハンノキ(山榛)、ヤマモモ(楊梅皮)、ヤマヨモギ、ユーカリ、ユキノシタ(虎耳草)、ユッカ・フレビフォリア、ユズ果実、ユリ、ヨロイグサ、ヨーロッパキイチゴ、ヨモギ(艾葉)、ライム果実、ライムギ、ラカンカ果実、ラズベリー葉・果実、ラベンダー、ランブータン種子、リョクチャ(緑茶)、リンゴ果実、リンドウ、ルバス・スアビシムス(甜涼)、レタス、レッドカーラント果実、レモン果実、レモングラス、レンギョウ(連翹)、レンゲソウ、ロウヤシ、ロコン(ヨシ:蘆根)ローガンベリー果実、ローズマリー(マンネンロウ)、ローズヒップ(ノバラ)、ロンガン種子、ワサビ、ワレモコウ(地楡)などの植物やクロレラ・ブルガリス、クロレラ・ピレノイドサ、クロレラ・エリプソイデイア、アオノリ(ウスバアオノリ、スジアオノリ、ヒラアオノリ、ボウアオノリ、ホソエダアオノリ)などの緑藻、及びコンブ(マコンブ、リシリコンブ、ホソメコンブ、ミツイシコンブ)、ワカメ、ヒロメ、アオワカメ、ジャイアントケルプ(マクロシスティス・ピリフェラ、マクロシスティス・インテグリフォリア、ネオシティス・ルエトケアーナ)、ヒジキ、ヒバマタなどの褐藻、及びヒジリメン、マクサ(テングサ)、ヒラクサ、オニクサ、オバクサ、カタオバクサ、ヤタベグサ、ユイキリ、シマテングサ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アマクサキリンサイ、キリンサイ、ビャクシンキリンサイ、ツノマタ、オオバツノマタ、トチャカ(ヤハズツノマタ)、エゾツノマタ、トゲツノマタ、ヒラコトジ、コトジツノマタ、スギノリ、シキンノリ、カイノリ、イボツノマタ、ヤレウスバノリ、カギウスバノリ、スジウスバノリ、ハイウスバノリ、アカモミジノリなどの紅藻に代表される海藻やクラミドモナス、アカユキモ、ドゥナリエラ、クロロコッカス、クワノミモ、オオヒゲマワリ、ボルボックス、パルメラ、ヒザオリ、アオミドロ、ツルギミドロ、ヒビミドロ、アナアオサ、アミアオサ、ナガアオサ、カワノリ、フリッチエラ、オオシオグサ、アサミドリシオグサ、カワシオグサ、マリモ、タマゴバロニア、タマバロニア、マガタマモ、フサイワヅタ、スリコギヅタ、ヘライワヅタ、クロキヅタ、ハネモ、ミル、クロミル、サキブチミル、ナガミル、ヒラミル、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ミゾジュズモ、ミカヅキモ、コレカエテ、ツヅミモ、キッコウグサ、ヒトエグサ、ヒロハノヒトエグサ、ウスヒトエグサ、モツキヒトエ、サヤミドロ、クンショウモ、スミレモ、ホシミドロ、フシナシミドロなどの緑藻類やスイゼンジノリ、アオコ、カワタケ、イシクラゲ、ハッサイ、ユレモ、スピルリナ、トリコデスミウム属などの藍藻類やピラエラ、ナガミシオミドロ、イソブドウ、イソガワラ、グンセンクロガシラ、カシラザキ、ムチモ、ヒラムチモ、ケベリグサ、アミジグサ、サキビロアミジ、サナダグサ、フクリンアミジ、コモングサ、エゾヤハズ、ヤハズグサ、ウラボシヤハズ、ジガミグサ、ウミウチワ、コナウミウチワ、アカバウミウチワ、ヒルナミマクラ、ソメワケグサ、ナバリモ、モツキチャソウメン、マツモ、ナガマツモ、オキナワモズク、ニセフトモズク、フトモズク、イシモズク、クロモ、ニセモズク、モズク、イシゲ、イロロ、イチメガサ、ケヤリ、ウミボッス、ウルシグサ、ケウルシグサ、タバコグサ、コンブモドキ、ハバモドキ、ハバノリ、セイヨウハバノリ、コモンブクロ、エゾブクロ、フクロノリ、ワタモ、チシマフクロノリ、カゴメノリ、ムラチドリ、サメズグサ、イワヒゲ、ヨコジマノリ、カヤモノリ、ウイキョウモ、ツルモ、アナメ、スジメ、ミスジコンブ、アツバミスジコンブ、ガツガラコンブ、カキジマコンブ、オニコンブ、ゴヘイコンブ、ナガコンブ、エンドウコンブ、オオチヂミコンブ、トロロコンブ、アントクメ、カジメ、ツルアラメ、クロメ、キクイシコンブ、ネジレコンブ、クロシオメ、ネコアシコンブ、アラメ、アイヌワカメ、チガイソ、エゾイシゲ、ヤバネモク、ラッパモク、ウガノモク、ジョロモク、ヒエモク、タマナシモク、イソモク、ナガシマモク、アカモク、シダモク、ホンダワラ、ネジモク、ナラサモ、マメタワラ、タツクリ、ヤツマタモク、ウミトラノオ、オオバモク、フシズシモク、ハハキモク、トゲモク、ヨレモク、ノコギリモク、オオバノコギリモク、スギモク、オオウキモ、ブルウキモ、カヤモノリなどの褐藻類やウシケノリ、フノリノウシケ、アサクサノリ、スサビノリ、ウップルイノリ、オニアマノリ、タサ、フイリタサ、ベニタサ、ミルノベニ、アケボノモズク、ハイコナハダ、ヨゴレコナハダ、アオコナハダ、ウミゾウメン、ツクモノリ、カモガシラノリ、ベニモズク、ホソベニモズク、カサマツ、フサノリ、ニセフサノリ、ソデガラミ、ガラガラ、ヒラガラガラ、ヒロハタマイタダキ、タマイタダキ、カギノリ、カギケノリ、ヒメテングサ、ハイテングサ、オオブサ、ナンブグサ、コヒラ、ヨヒラ、キヌクサ、ヒビロウド、ヒメヒビロウド、イソムメモドキ、ミチガエソウ、リュウモンソウ、ヘラリュウモン、ニセカレキグサ、オオバオキツバラ、アカバ、マルバアカバ、ホソバナミノハナ、ナミノハナ、ガラガラモドキ、シオグサゴロモ、エツキイワノカワ、カイノカワ、カニノテ、サンゴモ、ムカデノリ、スジムカデ、カタノリ、ヒラムカデ、キョウノヒモ、サクラノリ、ニクムカデ、タンバノリ、ツルツル、ヌラクサ、クロヌラクサ、オオムカデノリ、ヒラキントキ、マタボウ、チャボキントキ、キントキ、マツノリ、コメノリ、トサカマツ、ヒトツマツ、オオバキントキ、イトフノリ、ナガオバネ、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノリ、カレキグサ、ホソバノトサカモドキ、ヒロハノトサカモドキ、ヤツデガタトサカモドキ、クロトサカモドキ、ネザシノトサカモドキ、キヌハダ、エゾトサカ、エナシカリメニア、オオツカサノリ、ハナガタカリメニア、ホウノオ、ヒカゲノイト、ウスギヌ、ニクホウノオ、ベニスナゴ、ススカケベニ、ヤマダグサ、ミリン、ホソバミリン、キクトサカ、エゾナメシ、イソモッカ、ユカリ、ホソユカリ、イバラノリ、サイダイバラ、タチイバラ、カギイバラノリ、キジノオ、イソダンツウ、アツバノリ、オゴノリ、ツルシラモ、シラモ、オオオゴノリ、ミゾオコノリ、カバノリ、ハチジョウテングサモドキ、フシクレノリ、ナミイワタケ、カイメンソウ、オキツノリ、イタニグサ、サイミ、ハリガネ、ハスジグサ、イカノアシ、ホソイボノリ、ノボノリ、クロハギンナンソウ、アカバギンナンソウ、ヒシブクロ、トゲマダラ、エツキマダラ、タオヤギソウ、ハナサクラ、フクロツナギ、スジコノリ、ハナノエダ、ヒラタオヤギ、ダルス、マサゴシバリ、アナダルス、ウエバグサ、ベニフクロノリ、フシツナギ、ヒメフシツナギ、ヒロハフシツナギ、ヒラワツナギソウ、ウスバワツナギソウ、イギス、ケイギス、ハリイギス、ハネイギス、アミクサ、エゴノリ、フトイギス、サエダ、チリモミジ、ハブタエノリ、コノハノリ、スズシロノリ、ウスベニ、ハスジギヌ、ナガコノハノリ、スジギヌ、アツバスジギヌ、カギウスバノリ、ヤレウスバノリ、スジウスバノリ、ハイウスバノリ、ウスバノリモドキ、アヤニシキ、アヤギヌ、エナシダジア、イソハギ、シマダジア、ダジモモドキ、モロイトグサ、フトイグサ、マクリ、ハナヤナギ、ユナ、ヤナギノリ、モツレユナ、ベニヤナギコリ、モサヤナギ、ササバヤナギノリ、クロソゾ、コブソゾ、ハネソゾ、ソゾノハナ、ハネグサ、ケハネグサ、コザネモ、イソムラサキ、ホソコザネモ、ヒメゴケ、クロヒメゴケ、キクヒオドシ、ヒオドシグサ、ウスバヒオドシ、アイソメグサ、スジナシグサ、イソバショウ、フジマツモ、ハケサキノコギリヒバ、カワモズク、アオカワモズク、ヒメカワモズク、イデユコゴメ、オキチモズク、チノリモ、チスジノリなどの紅藻類や、シャジクモ、シラタマモ、ホシツリモ、リクノタムヌス、ヒメフラスコモ、チャボフラスコモ、トリペラなどの車軸藻類や、ヒカリモなどの黄色藻類などに代表されるその他の藻類や鶏冠抽出物、牛・人の胎盤抽出物、豚・牛の胃や十二指腸或いは腸の抽出物若しくはその分解物、豚・牛の脾臓の抽出物若しくはその分解物、豚・牛の脳組織の抽出物、水溶性コラーゲン、アシル化コラーゲンなどのコラーゲン誘導体、コラーゲン加水分解物、エラスチン、エラスチン加水分解物、水溶性エラスチン誘導体、ケラチン及びその分解物またはそれらの誘導体、シルク蛋白及びその分解物またはそれらの誘導体、豚・牛血球蛋白分解物(グロビンペプチド)、豚・牛ヘモグロビン分解物(ヘミン、ヘマチン、ヘム、プロトヘム、ヘム鉄など)、牛乳、カゼイン及びその分解物またはそれらの誘導体、脱脂粉乳及びその分解物またはそれらの誘導体、ラクトフェリンまたはその分解物、鶏卵成分、魚肉分解物などの動物系原料由来の素材などは添加しようとする製品種別、形態に応じて常法的に行われる加工(例えば、粉砕、製粉、洗浄、加水分解、醗酵、精製、圧搾、抽出、分画、ろ過、乾燥、粉末化、造粒、溶解、滅菌、pH調整、脱臭、脱色などを任意に選択、組合わせた処理)を行い、各種の素材から任意に選択して供すればよい。
冷凍しない魚皮から付着した肉を除去し、さらに表皮を重曹溶液に一晩浸漬してナイフで除去したクロマグロ皮を約1cm角にカットした。得られたクロマグロ皮50gに0.1mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1Lを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた白色の皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、エタノール1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、エタノール処理を加えた後、水洗し、クロマグロ皮精製沈殿31gを得た。得られたクロマグロ皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mLに加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.17gを加え、さらに24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られたアテロコラーゲン溶液を20%含水イソプロピルアルコールに滴下し、沈殿させた。得られた沈殿を同様の20%含水イソプロピルアルコールで十分に洗浄後、希水酸化ナトリウム水溶液(pH8.0)を用いて洗浄し、遠心分離操作により沈殿を回収した。得られたアテロコラーゲン沈殿を水に分散した後、クエン酸を0.03mol/Lの濃度となるように加え、5℃で一晩撹拌してアテロコラーゲンを溶解させ、0.3%濃度のクロマグロ皮由来アテロコラーゲン液を得た。
実施例1で使用したクロマグロ皮を1ヶ月間冷凍し、重曹・アルカリ処理による色素除去工程を実施せず、同様の操作を行い、0.3%濃度のクロマグロ皮由来アテロコラーゲン液を調製した。得られたアテロコラーゲン液の着色度を、分光光度計を用いて波長550nmの吸光度を測定することで求めた。表1に結果を示す。
冷凍しない魚皮から付着した肉を除去し、さらに表皮を重曹溶液に一晩浸漬してナイフで除去したクロマグロ皮を約1cm角にカットした。得られたクロマグロ皮50gに0.1mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1Lを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた白色の皮と1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を濾過法により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、エタノール1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、エタノール処理を加えた後、水洗し、クロマグロ皮精製沈殿20gを得た。得られたクロマグロ皮精製沈殿20gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液800mLに加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.23gを加えさらに24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られたアテロコラーゲン溶液に無水コハク酸2.5gを加え、水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを9〜12に調整しながら5℃で反応させた。反応終了後、溶液のpHを希塩酸によりpH4.5に調整して、サクシニル化アテロコラーゲンを沈殿させ、遠心分離法(10000G,20分)により回収した後、50%エタノールを用いて洗浄した。0.3%の濃度となるように0.03mol/Lのリン酸緩衝溶液(pH6.0)に溶解し、サクシニル化アテロコラーゲン溶液を得た。
実施例2で使用したクロマグロ皮を1ヶ月間冷凍し、重曹・アルカリ処理による色素除去を実施せず、同様の操作を行い、サクシニル化アテロコラーゲン液を調製した。
実施例2で使用したクロマグロ皮を用い、重曹処理を実施せず、同様の操作を行い、サクシニル化アテロコラーゲン液を調製した。
実施例2で使用したクロマグロ皮を用い、アルカリ処理を実施せず、同様の操作を行い、サクシニル化アテロコラーゲン液を調製した。
得られたコラーゲンの着色度を、分光光度計を用いて波長550nmの吸光度を測定することで求めた。表2に結果を示す。
冷凍しない魚皮から付着した肉を除去し、得られた皮を重曹溶液に浸漬し、さらに色素層をナイフで除去したクロマグロ皮を水洗後約1cm角にカットした。得られたクロマグロ皮50gに0.05mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム溶液1Lを加え、5℃で一晩撹拌した。皮を回収し、十分に冷水を用いて洗浄後、得られた白色のクロマグロ皮50gと1mol/Lの濃度の冷塩化ナトリウム溶液500mLをミキサーに加え1分間ホモジナイズし、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)により分離した。この操作をさらに3回繰り返した。得られた沈殿物を冷水で水洗後、エタノール1000mLに加え10℃で一晩撹拌し、沈殿物を遠心分離法(10000G,10分)で回収し、再度、エタノール処理を加えた後、水洗し、クロマグロ皮精製沈殿30gを得た。クロマグロ皮精製沈殿30gを0.03mol/Lの濃度のクエン酸水溶液600mL加え、5℃で1時間撹拌した後、ペプシン0.17gを加えさらに24時間攪拌抽出した。その後、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10に調整し、5℃で24時間攪拌しペプシンを失活させた。得られたアテロコラーゲン溶液に無水マレイン酸30mmolを加え、希水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9〜12に調整しながら5℃で反応させた。反応終了後、溶液のpHを希塩酸でpH4.2に調整して、マレイン化アテロコラーゲンを沈殿させ、遠心分離法(10000G、20分)により回収した後、50%エタノールを用いて洗浄した。回収した沈殿を、マレイル化アテロコラーゲン濃度が0.3%となるように0.05mol/Lのリン酸緩衝溶液(pH6.0)に溶解し、マレイン化アテロコラーゲン溶液を得た。TNBS法によるマレイン化率(コラーゲンのεNH2に対する)は77%であった。
<化粧水の製造>
表3に示す処方に従い、(1)〜(10)を撹拌、溶解し、実施例4の化粧水を得た。得られた化粧水はいずれも清澄であり、40℃、RH75% の条件下において3か月間白濁を生じることもなく安定であった。なお、クロマグロ皮由来サクシニル化アテロコラーゲンを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って化粧水を調製し、これを比較例5とした。
これらの化粧水について、専門パネラー10名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。
1.かさつく
2.ややかさつく
3.普通
4.ややしっとりする
5.しっとりする
1.ざらつく
2.ややざらつく
3.普通
4.やや滑らか
5.滑らか
1.べたつく
2.ややべたつく
3.普通
4.ややさっぱり
5.さっぱり
パネラー10名の評点の平均を表4に示した。
<シャンプーの製造>
表5に示す処方に従い、(1)〜(4)、(6)〜(8)を70℃で混合攪拌し、30℃まで冷却させた後、(5)を加え混合攪拌し、シャンプー剤を得た。なお、クロマグロ皮由来アテロコラーゲンを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って化粧水を調製し、これを比較例5とした。
得られた製品を用いて洗髪し、女性55名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について3段階の評点評価を実施した。
1.ごわつく
2.普通
3.なめらか
1.潤いが減少
2.変化なし
3.潤いを感じる
被験者55名の評点の平均を表6に示した。
<クリームの製造>
表7に示す処方に従い、(1)〜(7)を80℃で混合攪拌したものに別途(8)、(10)、(11)を80℃で混合攪拌したものを加え、ホモジナイズし、攪拌しながら30℃まで冷却し、(9)をさらに添加し混合攪拌してクリーム剤を得た。なお、クロマグロ皮由来サクシニル化アテロコラーゲンを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って化粧水を調製し、これを比較例7とした。
得られた製品を用いて肌に塗布し、女性45名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。
1.かさつく
2.ややかさつく
3.普通
4.ややしっとりする
5.しっとりする
被験者45名の評点の平均を表8に示した。
<ヘアパックの製造>
表9に示す処方に従い、(1)〜(2)を80℃で混合攪拌したものに、別途(3)、(4)、(5)、(7)、(8)、(10)、(11)を80℃で混合攪拌したものを加えて撹拌し、冷却混合しながら(6)、(9)、(12)、(13)をさらに添加し混合攪拌してヘアパック剤を得た。なお、クロマグロ皮由来アテロコラーゲンを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行ってヘアパックを調製し、これを比較例8とした。
得られた製品を髪に塗布し、女性50名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について3段階の評点評価を実施した。
1.ごわつく
2.普通
3.なめらか
1.潤いが減少
2.変化なし
3.潤いを感じる
被験者50名の評点の平均を表10に示した。
<乳液の製造>
表11に示す処方に従い、(11)に(6)を加え70℃で混合撹拌したものに、別途(1)〜(5)を加熱溶解し、(7)、(8)、(10)を加えて70℃に調整したものを加えて撹拌し、冷却混合しながら(9)を添加し、混合撹拌して乳液を得た。また、クロマグロ皮由来アテロコラーゲンを添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って乳液を調製し、これを比較例9とした。
得られた製品を用いて肌に塗布し、女性50名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。
1.かさつく
2.ややかさつく
3.普通
4.ややしっとりする
5.しっとりする
被験者50名の評点の平均を表9に示した。
Claims (12)
- 色素含有量が低減されたことを特徴とするクロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体。
- クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られた請求項1記載のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体。
- アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする請求項1乃至2記載のアテロコラーゲン誘導体。
- アシル化誘導体がサクシニル誘導体であることを特徴とする請求項1乃至3記載のアテロコラーゲン誘導体。
- 色素含有量が低減されたことを特徴とするクロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及びその誘導体の製造方法。
- クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られた請求項5記載のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体。
- アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする請求項5乃至6記載のアテロコラーゲン誘導体の製造方法。
- アシル化誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする請求項5乃至7記載のアテロコラーゲン及びその誘導体の製造方法。
- 色素含有量が低減されたクロマグロ皮由来のアテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする化粧料。
- クロマグロ皮を冷凍せずに使用し、重曹処理とアルカリ処理を組み合わせることで色素を除去して得られたアテロコラーゲン及び/又はその誘導体を配合することを特徴とする請求項9記載の化粧料。
- アテロコラーゲン誘導体がアシル化誘導体であることを特徴とする請求項9乃至10記載の化粧料。
- アシル化誘導体がサクシニル化誘導体であることを特徴とする請求項9乃至11記載の化粧料。
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