JP2014117687A - ガス分離回収システムおよびガス分離回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品ガス(透過ガス)に要求される圧力が比較的高い場合であっても製品ガスを効率的に回収可能なガス分離回収システム等を提供する。
【解決手段】このガス分離回収システムは、複数のガスを含む混合ガスからガス分離膜を相対的に透過しやすい所定のガスを濃縮回収するシステムである。ガス分離回収システム101Aは、第1のガス分離膜ユニット111と、それに直列に接続された第2のガス分離膜ユニット113とを備えている。同システム101Aは、(i)第2のガス分離膜ユニット113の透過側圧力が、第1のガス分離膜ユニット111の透過側圧力よりも低く、かつ、(ii)第2の透過ガスラインに昇圧装置121を設置し、それにより昇圧した透過ガスを、第1のガス分離ユニット111の透過ガスと混合して回収することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス分離膜を用いて混合ガスから所定のガスを分離回収するシステムおよび方法に関し、特には、ガス分離膜を透過したガスを製品ガスとして回収するシステムにおいて、該製品ガスの圧力が比較的高い場合であっても製品ガスを効率的に回収可能なガス分離回収システムおよびその方法に関する。
従来、混合ガスから水素やヘリウムといった所定の成分を分離回収するために高分子分離膜を用いる方式が提案されており、このような分離膜の長所としては、1)設備がコンパクトで安価である、2)運転が容易でメンテナンス性が良い、3)原料ガスに十分な圧力がある場合、外部からのエネルギーを特に加えることなく分離を実施できる、4)非透過ガスの圧力が実質的に低下しない等が挙げられる(例えば特許文献1)。
図5は、一つのガス分離膜モジュール111のみを用いてガス中の所定の成分を分離回収するものである。ガス供給ライン103経由で供給した混合ガスをガス分離膜に接触させることで、混合ガス中の所定の成分が優先的にガス分離膜を透過し、透過したガスが製品ガスとして透過ガスライン104aを通じて送り出され、一方、ガス分離膜を透過しなかった非透過ガスは非透過ガスライン104bを通じて送り出される。
特開昭63−296820号公報
上述したようなガス分離回収方式では、製品ガスに要求される圧力が比較的高い場合(すなわち、透過ガスライン104a内の圧力が比較的高い場合)、ガス分離膜の透過側の圧力も比較的高圧となりガス分離膜の差圧が小さくなることから、ガス分離効率が低下する。
他方、透過側の圧力を製品ガスに要求される圧力以下に保つことによりガス分離膜の差圧を十分に確保しつつ、分離したガスを事後的に所定の圧力まで再度昇圧させる方式も想定される。しかし、この方式においては、エネルギー効率の観点から改善の余地が残されている。
そこで本発明の目的は、ガス分離膜を透過したガスを製品ガスとして回収するシステムにおいて、該製品ガスの圧力が比較的高い場合であっても製品ガスを効率的に回収可能なガス分離回収システムおよびその方法を提供することにある。
本出願は、下記の発明を開示する。
1.複数のガスを含む混合ガスからガス分離膜を相対的に透過しやすい所定のガスを濃縮回収するガス分離回収システムであって、
ガス分離膜を有する第1のガス分離膜ユニットと、
該第1のガス分離膜ユニットの透過ガスを送り出すための第1の透過ガスラインと、
ガス分離膜を有し、上記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスが供給されるように上記第1のガス分離膜ユニットに直列に接続された第2のガス分離膜ユニットと、
該第2のガス分離膜ユニットの透過ガスを送り出すための第2の透過ガスラインと、
を備えるガス分離回収システムにおいて、
(i)第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が、第1のガス分離膜ユニットの透過側圧力よりも低く、かつ、
(ii)上記第2の透過ガスラインに昇圧装置を設置し、それにより昇圧した上記第2のガス分離膜ユニットの透過ガスを、上記第1のガス分離ユニットの透過ガスと混合して回収すること
を特徴とする、ガス分離回収システム。
2.第2のガス分離膜ユニットに使用するガス分離膜の分離選択性が、
第1のガス分離膜ユニットに使用するガス分離膜の分離選択性より高いこと
を特徴とする上記1に記載のガス分離回収システム。
ここで「分離選択性」とは、回収対象のガス(透過ガス)と非透過ガス中の主たるガスとの透過速度比のこといい、「分離選択性が高い」とは、その透過速度比が大きいことを意味する。
3.第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力(すなわち二段目の透過側圧力)が大気圧以下に減圧されること
を特徴とする上記1または2に記載のガス分離回収システム。
4.第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスライン上に、該ライン内のガスを冷却するための冷却装置が設置され、
第2のガス分離膜ユニットの運転温度が、第1のガス分離膜ユニットの運転温度より低いこと
を特徴とする上記1〜3のいずれかに記載のガス分離回収システム。
5.第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスライン上に、該ライン内のガスを昇圧するための昇圧装置が設置され、
上記第2のガス分離膜ユニットに供給されるガスの圧力が、上記第1のガス分離膜ユニットに供給されるガスの圧力より高いこと
を特徴とする上記1〜4のいずれかに記載のガス分離回収システム。
6.第1のガス分離膜ユニットへの供給ガスラインと、第1のガス分離膜ユニットの上記非透過ガスラインとを接続するバイパスラインが設置されていること
を特徴とする上記1〜5のいずれかに記載のガス分離回収システム。
7.複数のガスを含む混合ガスからガス分離膜を相対的に透過しやすい所定のガスを濃縮回収するガス分離方法であって、
混合ガスを第1のガス分離膜ユニットに供給し、ガス分離膜を透過させることで上記所定のガスを含む第1の透過ガスを得るステップと、
上記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスを第2のガス分離膜ユニットに供給し、ガス分離膜を透過させることで上記所定のガスを含む第2の透過ガスを得るステップと、
を有し、
(i)上記第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が、上記第1のガス分離膜ユニットの透過側圧力よりも低く、かつ、
(ii)上記第2の透過ガスを昇圧し、上記第1の透過ガスと混合して回収すること
を特徴とする、ガス分離回収方法。
本発明によれば、ガス分離膜を透過したガスを製品ガスとして回収するシステムにおいて、該製品ガスの圧力が比較的高い場合であっても製品ガスを効率的に回収可能なガス分離回収システムおよびその方法を提供することができる。
第1の実施形態のガス分離回収システムを模式的に示した図である。 第2の実施形態のガス分離回収システムを模式的に示した図である。 第3の実施形態のガス分離回収システムを模式的に示した図である。 第4の実施形態のガス分離回収システムを模式的に示した図である。 比較例のガス分離回収システムに示した図である。 他の比較例のガス分離回収システムに示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1のガス分離回収システム101Aは、混合ガスに含まれる所定の成分(例えば水素、ヘリウム、または二酸化炭素等)をガス分離膜を透過した透過ガスとして分離回収するものである。ガス分離回収システム101Aは、第1のガス分離膜ユニット111と、第2のガス分離膜ユニット113とを備えている。2つのガス分離膜ユニット111、113は、第2のガス分離膜ユニット113に第1のガス分離膜ユニット111の非透過ガス(詳細下記)が供給されるように直列に接続されている。
各ガス分離膜ユニット111、113としては、多数本の中空糸膜によってガス分離を行うガス分離膜モジュールを利用可能であり、一例として、数百本から数十万本からなる中空糸膜の束(中空糸束)と、それを収容する容器と、中空糸束の一端または両端部に形成された管板等を備えるモジュール等が例示される。各ガス分離膜ユニット111、113は、いわゆるボアフィードタイプとシェルフィードタイプのいずれであっても構わない。
中空糸束の形態としては、平行配列、交叉配列、織物状、スパイラル状などが挙げられる。中空糸束は略中心部に芯管を備えていてもよいし、中空糸束の外周部にフィルムが巻き付けられていてもよい。また、中空糸束は、円柱状、平板状、角柱状等の形態としてもよい。中空糸束は、ストレートの形態に限らず、U字状に折り曲げた形態、スパイラル状に巻かれた形態などであってもよい。ガス分離膜(中空糸膜)としては、混合ガス中の所定のガス成分(例えば水素、ヘリウム、二酸化炭素等)を優先的に透過させるものであればどのようなものであってもよく、従来公知のものを利用可能である。
第1のガス分離膜ユニット111のガス分離膜の分離選択性と、第2のガス分離膜ユニット113のガス分離膜の分離選択性とは同じでも異なっていてもよいが、本実施形態のように二段のガス分離膜ユニットを用いる場合、第2のガス分離膜ユニットのガス分離膜の分離選択性を第1のユニットのものよりも高いものとすることも好ましい。この理由は以下の通りである。すなわち、通常、二段目のガス分離膜ユニットでは、回収対象のガスの濃度が一段目に比べて減少しているので、供給側(高圧側)と製品側(低圧側)とで対象ガスの分圧差を確保しにくく、効率的なガス分離が行いにくくなる。そこで、上記構成とすることで、二段目のガス分離膜ユニットにおいても高効率でガスを回収することが可能となるためである。
図1に示すように、第1のガス分離膜ユニット111にはガス供給ライン103が接続され、このガス供給ライン103経由で該ユニット111に混合ガスが供給される。混合ガスをガス分離膜に接触させることで、混合ガス中の所定の成分(例えば水素、ヘリウム、または二酸化炭素等)がガス分離膜を透過し、透過ガスが透過ガスライン104a経由で外部に送り出される。一方、透過しなかったガス(非透過ガス)は、非透過ガスライン104b経由で第2のガス分離膜ユニット113に供給される。
第2のガス分離膜ユニット113においても同様に、供給されたガスをガス分離膜に接触させることで、同ガス中の所定の成分がガス分離膜を透過し、透過ガスが透過ガスライン105a経由で送り出され、一方、透過しなかったガス(非透過ガス)は非透過ガスライン105b経由で送り出される。
第2のガス分離膜ユニット113からの透過ガスライン105aは、図1に示すように、第1のガス分離膜ユニット111からの透過ガスライン104aの一部に接続されており、これにより、第2のガス分離膜ユニット113からの透過ガスが第1のガス分離膜ユニット111からの透過ガスと混合可能となっている。本実施形態のシステムでは、この混合されたガスが最終的に製品ガスとして回収される。
本実施形態においては、透過ガスライン105a上に昇圧装置121が設けられている。この昇圧装置121によって、透過ガスライン105a内のガスを透過ガスライン104a内のガス圧力と同程度(一例)まで昇圧し、第2のガス分離膜ユニット113からの透過ガスが第1のガス分離膜ユニット111からの透過ガスと良好に混合されることとなる。
上述のように構成されたガス分離回収システム101Aは、下記のような条件で運転される:
(i)第2のガス分離膜ユニット113の透過側圧力が、第1のガス分離膜ユニット111の透過側圧力よりも低い。
(ii)昇圧装置121により第2のガス分離膜ユニット113からの透過ガスを昇圧し、そのガスを、第1のガス分離膜ユニット111からの透過ガスと混合する。
本実施形態のガス分離回収システム101Aによれば次のような作用効果が得られる:すなわち、比較的高い圧力の製品ガスを生産するためには、ガス分離膜ユニットを一段のみ用い、供給側の圧力を高圧とするとともに透過側の圧力は比較的低め(製品ガスに必要とされる圧力よりも低圧ということ)に設定し、ガスの回収後にガスの昇圧を行うという方式も考えられる。しかしながら、より省エネルギーでガスを生産するには、本実施形態のような構成とする方が好ましい(実施例も参照)。特に、本実施形態の構成では、第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が、第1のガス分離膜ユニットの透過側圧力よりも低くなるように運転されるので、第2のガス分離膜ユニットにおいても効率的にガスを分離回収できる。また、昇圧装置により、第2のガス分離膜ユニットからの透過ガスを昇圧することができる。
なお、本発明に上記実施形態に限定されるものではなく、種々変更可能である。
本発明の他の実施形態について以下説明する。なお、以下の説明および図2〜図4において、図1と同様の構造部には図1と同じ符号を付し重複する説明は省略する。特に説明をしない構造部については、第1の実施形態と同一または実質的同一のものを利用することができる。
(第2の実施形態)
図2のガス分離回収システム101Bは、図1のシステムにさらにガス冷却装置129を設けたものである。ガス冷却装置129は、2つのガス分離膜ユニット111、113を接続する非透過ガスライン104b上に配置され、第1のガス分離膜ユニット111からの非透過ガスを冷却する。このように非透過ガスを冷却し、第2のガス分離膜ユニット113の運転温度を低く(第1のガス分離膜ユニット111よりも低く)することにより、第2のガス分離膜ユニット113でのガス分離回収効率を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図3のガス分離回収システム101Cは、図1のシステムにさらに昇圧装置123を設けたものである。この昇圧装置123は非透過ガスライン104b上に配置され、第1のガス分離膜ユニット111からの非透過ガスを昇圧する。このように非透過ガスを昇圧して第2のガス分離膜ユニット113に供給することにより、同ユニットにおけるガス分離膜の差圧が確保され、第2のガス分離膜ユニット113でのガス分離回収効率を向上させることができる。一実施態様においては、第2のガス分離膜ユニット113へのガス供給圧力を、第1のガス分離膜ユニットへのガス供給圧力よりも高くすることも好ましい。
(第4の実施形態)
図4のガス分離回収システム101Dは、図1のシステムにさらにバイパスライン103aを設けたものである。バイパスライン103aは、ガス供給ライン103と非透過ガスライン104bとを接続しており、また、該ライン上には、流路を開閉するおよび/または流量を調整する弁119が一例として配置されている。
弁119は、手動で操作されるものであってもよいし、自動的に切替えが行われるものであってもよい。手動操作の場合、例えば、ガス供給ライン103に該ライン中のガス流量または圧力を検出する手段が設けられており、作業者がその検出値を確認し、検出値が所定値を超えていると判断した場合に、作業者が弁119を手動で操作して開放する。一方、自動の場合には、弁119は次のように構成されていてもよい:ガス分離回収システム101Dが、弁119の動作を制御する制御装置(不図示)と、ガス供給ライン103に設けられた該ライン中のガス流量または圧力を検出する手段を有しており、制御装置がその検出結果に基づき、流量または圧力が所定値を超えているかどうかの判定を行い、超えていると判定した場合に弁119を自動的に開放する。
上記のような構成によれば、第1のガス分離膜ユニット111に供給されるガスの流量または圧力が所定値を超えている場合に、余剰のガスをバイパスライン103a経由で第2のガス分離膜ユニット113に送ることができる。したがって、システム全体としてガスをより効率的に利用することが可能となる。なお、このようなバイパスラインが第2のガス分離膜ユニット113に設けられてもよい。
以上、幾つかの実施形態について図面を参照して説明したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態に示した構成要素を適宜組み合わせることもできる。
図1に示すようなガス分離回収システムを用い、純度が93mol%以上、製品圧力が3MPaG必要であると設定して、混合ガス(H:CO:N:CH4=65:10:10:15)から水素の分離回収を行った。混合ガスは50000Nm/hで供給した。
表1は、実施例1および比較例0、1−1〜1−3の条件および結果を示し、表2は、実施例2および比較例0、2−1〜2−3の条件および結果を示している。実施例1、2は、図1に示すようなガス分離回収システムを用いたものであって、実施例1、2ともに一段目のモジュール本数および圧力は同じであるが、二段目については、実施例1ではモジュール本数3本、透過圧力1.9MPaGとし、実施例2ではモジュール本数4本、透過圧力1.5MPaGとした。
比較例0は、図5に示すようにガス分離膜モジュールが一段のみのものであり、比較例1、2は図6に示すようなガス分離膜モジュールが一段のみであるが、透過ガスラインに昇圧装置125が配置されている。比較例1は、実施例1と水素回収率を同程度(約66%)としたものであり、比較例2は、実施例2と水素回収率を同程度(約77%)としたものである。
Figure 2014117687
Figure 2014117687
表1および表2に示すように、システム全体としての水素回収率は、実施例1で66.6%、実施例2で76.9%であり、一方、比較例0(一段、昇圧無し)のシステムの水素回収率は44.3%であり、これらの比較から、本発明に係るシステムによれば水素回収率が改善されることが確認された。
比較例1のような一段のシステムであっても、透過側を減圧とすることで水素の回収率は実施例1、2と同程度とすることができる。しかしながら、比較例1の場合、回収した透過ガスを再度昇圧する必要が生じる。表1中の、実施例1と比較例1−1、1−2の比較などから分かるように、同じ回収率を得る場合でも、一段ではなく本実施例のように二段とするほうが省エネルギーであることが確認された。具体的には、本実施例では、製品ガスとして必要な圧力を3MPaGと想定しているところ、比較例1−1〜1−3ではいずれも「透過圧力」は3MPaG未満であるので、ガスの全量について昇圧を行って3MPaG以上とする必要がある。これに対して、実施例1では、一段目の「透過圧力」は3MPaGに達しており、二段目の透過ガス(製品ガス)についてのみ昇圧を行えばよい。この昇圧に必要なエネルギーは表中「製品ガス圧縮動力」として示されている。実施例1はこの値が157kWであり、比較例1−1〜1−3の値315kW、199kW、160kWのいずれよりも低くなっており、実施例1のシステムの省エネルギー性が確認された。
なお、実施例1と比較例1−3との比較、あるいは、実施例2と比較例2−3との比較から分かるように、総モジュール数が同じになると(例えば、実施例1[8+3=11本]と比較例1−3の11本)、動力差は小さくなってくるので本発明に係るシステムよる有効性が少ないように見える。しかしながら、例えば圧縮機のトラブルが起きた場合などを考慮すると、下記の観点で本発明に係るシステムは有利である。すなわち、仮に圧縮機が何らかのトラブルによって使用できなくなった場合、比較例の構成では一段目の製品ガスの圧力が3MPaGに達しておらず、圧縮機で昇圧もできないことから、規定の製品ガスが全く得られないことになる。これに対して、実施例1では、一段目では3MPaGの製品ガスが得られておりこれを使用することができるので、製品ガスの量は減少するものの運転を継続することができる。
101A〜101D ガス分離回収システム
103 ガス供給ライン
103a バイパスライン
104a、105a 透過側ライン
104b、105b 非透過側ライン
111、113 ガス分離膜ユニット
119 弁
121、123 昇圧装置
125 昇圧装置
129 冷却装置

Claims (7)

  1. 複数のガスを含む混合ガスからガス分離膜を相対的に透過しやすい所定のガスを濃縮回収するガス分離回収システムであって、
    ガス分離膜を有する第1のガス分離膜ユニットと、
    該第1のガス分離膜ユニットの透過ガスを送り出すための第1の透過ガスラインと、
    ガス分離膜を有し、前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスが供給されるように前記第1のガス分離膜ユニットに直列に接続された第2のガス分離膜ユニットと、
    該第2のガス分離膜ユニットの透過ガスを送り出すための第2の透過ガスラインと、
    を備えるガス分離回収システムにおいて、
    (i)第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が、第1のガス分離膜ユニットの透過側圧力よりも低く、かつ、
    (ii)前記第2の透過ガスラインに昇圧装置を設置し、それにより昇圧した前記第2のガス分離膜ユニットの透過ガスを、前記第1のガス分離ユニットの透過ガスと混合して回収すること
    を特徴とする、ガス分離回収システム。
  2. 前記第2ガス分離膜ユニットに使用するガス分離膜の分離選択性が、
    前記第1のガス分離膜ユニットに使用するガス分離膜の分離選択性より高いこと
    を特徴とする請求項1に記載のガス分離回収システム。
  3. 前記第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が大気圧以下に減圧されること
    を特徴とする請求項1または2に記載のガス分離回収システム。
  4. 前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスライン上に、該ライン内のガスを冷却するための冷却装置が設置され、
    前記第2のガス分離膜ユニットの運転温度が、前記第1のガス分離膜ユニットの運転温度より低いこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス分離回収システム。
  5. 前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスライン上に、該ライン内のガスを昇圧するための昇圧装置が設置され、
    前記第2のガス分離膜ユニットに供給されるガスの圧力が、前記第1のガス分離膜ユニットに供給されるガスの圧力より高いこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス分離回収システム。
  6. 前記第1のガス分離膜ユニットへのガス供給ラインと、第1のガス分離膜ユニットからの前記非透過ガスラインとを接続するバイパスラインが設置されていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス分離回収システム。
  7. 複数のガスを含む混合ガスからガス分離膜を相対的に透過しやすい所定のガスを濃縮回収するガス分離方法であって、
    混合ガスを第1のガス分離膜ユニットに供給し、ガス分離膜を透過させることで前記所定のガスを含む第1の透過ガスを得るステップと、
    前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスを第2のガス分離膜ユニットに供給し、ガス分離膜を透過させることで前記所定のガスを含む第2の透過ガスを得るステップと、
    を有し、
    (i)前記第2のガス分離膜ユニットの透過側圧力が、前記第1のガス分離膜ユニットの透過側圧力よりも低く、かつ、
    (ii)前記第2の透過ガスを昇圧し、前記第1の透過ガスと混合して回収すること
    を特徴とする、ガス分離回収方法。
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