JP2014117207A - 糖の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロース原料から糖を効率よく製造することができる、生産性に優れる糖の製造方法を提供する。
【解決手段】下記工程(1)及び工程(2)を有する糖の製造方法である。
工程(1):セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程
工程(2):工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化する工程
【選択図】なし

Description

本発明は、糖の製造方法に関する。
近年、環境問題への取り組みや、石油資源の枯渇の観点から、石油資源に代えて、再生可能資源であるセルロース系、デンプン系、あるいは糖質系のバイオマスから糖を生産し、さらにエタノールや乳酸等の有用物質へと変換する技術の開発がさかんに行われている。しかしながら、デンプン系、糖質系のバイオマスは可食資源であり、近年の世界的な人口増加に伴う食糧不足により需要が拡大し、価格の高騰や資源の枯渇が懸念される。一方、セルロース系バイオマスは非可食資源であるので、これらの問題の懸念がなく、その有効利用技術の開発への関心が高まっている。
セルロース系バイオマスは加水分解により糖へと変換することができ、その糖化方法としては酸加水分解法や酵素糖化法等が知られている。しかし、セルロース系バイオマスはセルロース、ヘミセルロース、リグニンからなる複合高分子であり、セルロース鎖間に強固な水素結合が存在し、またセルロース鎖が難分解性のリグニンに覆い囲まれている。そのため上記酸加水分解法や酵素糖化法ではセルロースの効率的な糖化は困難であり、糖化率の向上が大きな課題となっている。
これに対し、糖化率向上のための技術として、糖化工程の前にあらかじめバイオマスを前処理する方法が検討されている。前処理法としては熱・物理化学的処理、生物学的処理、化学的処理、機械的処理等が知られている。
例えば、バイオマスを酸化剤や変性剤等の化学物質と接触させて処理した後に酵素糖化する方法(特許文献1参照)や、バイオマスを解繊物質と共に機械的粉砕した後に酵素糖化する方法(特許文献2参照)等が開示されている。
特表2006−519606号公報 特開2008−274247号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法は、糖化効率、生産性において満足できるものではなく、更に糖化効率を向上させることが求められている。
本発明は、セルロース原料から糖を効率よく製造することができる、生産性に優れた糖の製造方法を提供することを目的とする。
かかる課題に対し、発明者らは、セルロース原料を、塩基性化合物と特定のアニオン性化合物の存在下で粉砕処理した後に糖化処理することで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は下記工程(1)及び工程(2)を有する糖の製造方法(以下、本発明の製造方法ともいう。)を提供するものである。
工程(1):セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程
工程(2):工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化する工程
本発明の糖の製造方法によれば、セルロース原料を特定条件下で粉砕処理してから酵素処理することで、該酵素処理によるセルロースの糖化効率が向上し、セルロース原料から糖を効率よく製造することができる。
[糖の製造方法]
本発明の糖の製造方法は、下記工程(1)及び工程(2)を有する。
工程(1):セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程
工程(2):工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化する工程
本発明の製造方法により、効率的に糖を製造できる理由は明らかではないが、塩基性化合物(A)とセルロース原料を混合して粉砕することで、セルロース鎖間の水素結合を弱め、結晶化度を低下させるだけでなく、セルロース及びヘミセルロースからのリグニンの剥離を促進させることができると考えられる。更に、アニオン性化合物(B)が、セルロース原料の粉砕中に該セルロース原料の深層部まで到達し、これを水中に晒したときにリグニンの剥離がさらに促進される。このことにより、酵素による糖化が進行しやすいセルロース粉砕物となっていると推定される。
<工程(1)>
工程(1)は、セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程である。
(セルロース原料)
セルロース原料の種類には特に制限はなく、カラマツやヌマスギなどの針葉樹、アブラヤシ、ヒノキなどの広葉樹から得られる各種木材;木材から製造されるウッドパルプ、綿の種子の周囲の繊維から得られるコットンリンターパルプなどのパルプ類;新聞紙、ダンボール、雑誌、上質紙などの紙類;バガス(サトウキビの搾りかす)、パーム空果房(EFB)、稲わら、とうもろこし茎などの植物茎・葉・果房類;籾殻、パーム殻、ココナッツ殻などの植物殻類;藻類などが挙げられる。
上記のうち、糖化効率の向上の観点、入手容易性及び原料コストの観点から、パルプ類、紙類、針葉樹又は広葉樹から得られる木材、及び植物茎・葉・果房類、藻類から選ばれる1種類以上が好ましく、木材、植物茎・葉・果房類から選ばれる1種類以上がより好ましく、バガス、EFB、アブラヤシ(幹部)から選ばれる1種類以上がより好ましく、バガスが更に好ましい。
本発明に用いられるセルロース原料は、ホロセルロース含有量が20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、45質量%以上であることが更に好ましく、50質量%以上がより更に好ましい。なお、本発明において、ホロセルロースの含有量とは、セルロースとヘミセルロースの合計含有量をいう。セルロース原料中のホロセルロース含有量は、具体的には実施例に記載の方法で測定できる。
セルロース原料中の水分量は、粉砕効率の向上、及び結晶化度低減などの観点から、セルロース原料の乾燥重量に対して40質量%以下であることが好ましい。水分量の下限はセルロース原料に対して0質量%であるが、セルロース原料中の水分量を0質量%にすることは困難であるため、該水分量はセルロース原料の乾燥重量に対して好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。また、セルロース原料中の水分量は、上記と同様の観点から、セルロース原料の乾燥重量に対して0.01〜40質量%であることが好ましく、0.1〜35質量%であることがより好ましく、1〜30質量%であることが更に好ましく、1〜15質量%であることが更に好ましい。
なお、セルロース原料を公知の方法で乾燥させることにより(以下、「乾燥処理」ともいう。)、水分量を適宜調整することができる。
セルロース原料中の水分量は市販の赤外線水分計等を用いて測定することができ、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
(塩基性化合物(A))
工程(1)において用いられる塩基性化合物(A)(以下、成分(A)ともいう。)としては、無機塩基性化合物及び有機塩基性化合物が挙げられる。
無機塩基性化合物としては、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物及び硫化物から選ばれる1種類以上が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。また、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物としては、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウムなどが挙げられ、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫化物としては、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化マグネシウム、硫化カルシウムなどが挙げられる。
有機塩基性化合物としては、例えば第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンあるいは窒素原子を含む複素環式化合物から選ばれる1種類以上が挙げられる。
上記の塩基性化合物のうち、塩基性、求核性の観点から、無機塩基性化合物が好ましく、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物を用いることがより好ましく、アルカリ金属水酸化物を用いることが更に好ましく、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いることがより更に好ましい。これらの塩基性化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
工程(1)において用いられる塩基性化合物(A)の量は、セルロース原料の粉砕効率の観点から、セルロース原料中のホロセルロースをすべてセルロースとして仮定した場合に、該セルロースを構成するアンヒドログルコース単位(以下「AGU」ともいう)に対し、好ましくは0.01倍モル以上、より好ましくは0.05倍モル以上、更に好ましくは0.1倍モル以上であり、また、好ましくは10倍モル以下、より好ましくは5倍モル以下、更に好ましくは1倍モル以下である。また、該塩基性化合物(A)の量は、セルロース原料の粉砕効率の観点から、セルロース原料中のホロセルロースを構成するAGUに対し、0.01〜10倍モルであることが好ましく、0.05〜5倍モルであることがより好ましく、0.1〜1倍モルであることが更に好ましい。
(アニオン性化合物(B))
工程(1)において用いられるアニオン性化合物(B)(以下、成分(B)ともいう。)は、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上である。
〔アニオン性界面活性剤〕
前記アニオン性界面活性剤としては、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点から、疎水性部位を有する硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩及びアミノ酸塩から選ばれる1種類以上が好ましい。
具体的には、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等の疎水性部位を有する硫酸エステル塩;スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート等の疎水性部位を有するスルホン酸塩;脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩等の疎水性部位を有するカルボン酸塩;アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩等の疎水性部位を有するリン酸エステル塩;アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等の疎水性部位を有するアミノ酸塩等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤が有する疎水性部位は、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点から、炭素数8以上であることが好ましく、炭素数12以上であることがより好ましく、炭素数20以下であることが好ましい。また、アニオン性界面活性剤が有する疎水性部位は、炭素数8〜20であることが好ましく、炭素数12〜20であることがより好ましい。また、上記疎水性部位の疎水性基の数は、1又は2が好ましい。
上記のうち、親疎水性のバランスの観点、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点から、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、及び脂肪酸塩から選ばれる1種類以上が好ましく、原料セルロースとの親和性の観点から、アルキル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種類以上がより好ましく、ラウリル硫酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種類以上が更に好ましい。
工程(1)において用いられるアニオン性界面活性剤の量は、セルロース原料の粉砕効率の観点、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点、酵素作用性の観点から、セルロース原料中のホロセルロースを構成するAGUに対し、好ましくは0.001倍モル以上、より好ましくは0.002倍モル以上であり、好ましくは1倍モル以下、より好ましくは0.1倍モル以下、更に好ましくは0.05倍モル以下である。また、工程(1)において用いられる非イオン性界面活性剤の量は、上記と同様の観点から、セルロース原料中のホロセルロースを構成するAGUに対し、好ましくは0.001〜1倍モル、より好ましくは0.002〜0.1倍モルであり、更に好ましくは0.002〜0.05倍モルである。
〔アニオン性ポリマー〕
前記アニオン性ポリマーとしては、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基等のアニオン性基を有する合成ポリマー類又は天然由来ポリマー類、及びこれらの誘導体の塩等が挙げられる。これらのうち、原料セルロースとの親和性の観点、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点、酵素作用性の観点から、アニオン性基としてカルボキシ基又は硫酸基を有するポリマー又はその誘導体の塩から選ばれる1種類以上が好ましく、例えば、カルボキシメチルセルロース、又はその誘導体の塩、ヒアルロン酸塩、コロミン酸塩、デキストラン硫酸塩、ヘパリン誘導体の塩、ポリアクリル酸塩、及びポリケイ酸塩から選ばれる1種類以上が挙げられる。このうち、カルボキシ基を有するポリマー又はその誘導体の塩が好ましく、カルボキシメチルセルロース又はその誘導体の塩がより好ましく、カルボキシメチルセルロースナトリウムが更に好ましい。
アニオン性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、原料セルロースとの親和性の観点、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点から、好ましくは1万以上、より好ましくは10万以上であり、好ましくは200万以下、より好ましくは100万以下である。また、上記と同様の観点から、アニオン性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1万〜200万、より好ましくは10万〜100万である。なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー法により測定することができ、具体的には実施例に記載の方法で測定できる。
工程(1)において用いられるアニオン性ポリマーの量は、セルロース原料の粉砕効率、リグニンの剥離促進、糖化効率の向上の観点、酵素作用性の観点から、セルロース原料中のホロセルロースの質量に対し、好ましくは0.001質量倍以上、より好ましくは0.002質量倍以上であり、好ましくは1質量倍以下、より好ましくは0.1質量倍以下である。また、工程(1)において用いられる非イオン性ポリマーの量は、上記と同様の観点から、セルロース原料中のホロセルロースの質量に対し、0.001〜1質量倍が好ましく、0.002〜0.1質量倍がより好ましい。
上記アニオン性化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、アニオン性界面活性剤とアニオン性ポリマーを併用してもよい。
(添加方法)
セルロース原料への塩基性化合物(A)及びアニオン性化合物(B)の添加方法に特に限定はなく、セルロース原料中に成分(A)及び成分(B)を一括添加してもよく、分割添加してもよい。成分(A)及び成分(B)を一括添加する場合は、セルロース原料中に該成分を均一に分散させる観点から、セルロース原料に成分(A)及び成分(B)を添加した後に撹拌混合するか、セルロース原料を撹拌しながら成分(A)及び成分(B)を添加して混合することが好ましい。
成分(A)及び成分(B)の添加は、後述する粉砕処理を行う装置の中で行ってもよいし、別途撹拌及び混合を行う装置で行ってもよい。
上記撹拌及び混合を行う装置は、成分(A)及び成分(B)を原料セルロース中に分散可能な装置であれば特に限定はない。例えば、リボン型混合機、パドル型混合機、円錐遊星スクリュー型混合機、粉体、高粘度物質、樹脂などの混錬に用いられるニーダーなどの混合機が挙げられる。これらの中では、水平軸型パドル型混合機がより好ましく、具体的には、チョッパー翼を有する水平軸型のパドル型混合機であるレディゲミキサー(中央機工株式会社製;特徴的なスキ状ショベルを用いる混合機、チョッパー翼を設置可能)、プロシェアミキサー(太平洋機工株式会社製;独自形状のショベル翼による浮遊拡散混合と多段式チョッパー翼による高速剪断分散の2つの機能を備えた混合機)が更に好ましい。
塩基性化合物(A)を添加する際の形態には特に制限はないが、セルロース原料の粉砕効率の観点から、セルロース原料中に固体状態で添加することが好ましい。塩基性化合物(A)を固体状態で添加する場合、製造時の取り扱い性の観点、及び塩基性化合物(A)をセルロース原料中に均一に分散させる観点から、塩基性化合物(A)はペレット状、粒状又は粉末状であることが好ましい。なお、塩基性化合物(A)が固体状態であることは、水分を含有しないことを意味するものではなく、空気中の水分の吸湿などにより水分を含有していてもよい。
アニオン性化合物(B)を添加する際の形態にも特に制限はないが、セルロース原料の粉砕効率の観点から、セルロース原料中に固体状態又は非水溶液の状態で添加することが好ましい。
(水分量)
工程(1)は、原料セルロースの乾燥重量に対する水分量が40質量%以下の条件下で行うことが好ましい。該水分量が原料セルロースの乾燥重量に対して40質量%以下であれば、セルロース原料の粉砕効率、及びセルロース原料と塩基性化合物(A)及びアニオン性化合物(B)との混合・浸透・拡散性が向上し、工程(2)の糖化処理が効率よく進行する。水分量の下限は0質量%である。
セルロース原料の粉砕効率の向上、及び工程(2)における糖化効率の向上の観点から、工程(1)における水分量は、原料セルロースの乾燥重量に対し好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。また、工程(1)における水分量は、原料セルロースの乾燥重量に対し0.1〜40質量%であることが好ましく、0.5〜35質量%であることがより好ましく、1〜30質量%であることが更に好ましく、1〜15質量%であることが更に好ましい。
工程(1)の粉砕処理時の水分量は、原料セルロースの乾燥重量に対する水分量を意味し、乾燥処理などによりセルロース原料ならびに塩基性化合物(A)及びアニオン性化合物(B)に含まれる水分量を低減することや、粉砕処理時に水を添加することなどにより、所定の水分量に調整することができる。
(粉砕処理)
粉砕処理は、セルロース原料を小粒径化し、かつ該セルロース原料中に塩基性化合物(A)及びアニオン性化合物(B)を可及的に均一に分散させる操作である。固体状態の塩基性化合物(A)及びアニオン性化合物(B)を用いた場合には、粉砕処理によって、同時に成分(A)及び(B)の粉末化も進行する。
粉砕処理は、公知の粉砕機を用いて行うことができる。用いられる粉砕機に特に制限はなく、セルロース原料を小粒子化することができ、成分(A)及び成分(B)をセルロース原料中に可及的に分散できる装置であればよい。
粉砕機の具体例としては、高圧圧縮ロールミルや、ロール回転ミルなどのロールミル、リングローラーミル、ローラーレースミル又はボールレースミルなどの竪型ローラーミル、転動ボールミル、振動ボールミル、振動ロッドミル、振動チューブミル、遊星ボールミル又は遠心流動化ミルなどの容器駆動媒体ミル、塔式粉砕機、攪拌槽式ミル、流通槽式ミル又はアニュラー式ミルなどの媒体攪拌式ミル、高速遠心ローラーミルやオングミルなどの圧密せん断ミル、乳鉢、石臼、マスコロイダー、フレットミル、エッジランナーミル、ナイフミル、ピンミル、カッターミルなどが挙げられる。これらの中では、セルロースの粉砕効率、及び生産性の観点から、容器駆動式媒体ミル又は媒体攪拌式ミルが好ましく、容器駆動式媒体ミルがより好ましく、振動ボールミル、振動ロッドミル及び振動チューブミルから選ばれる振動ミルが更に好ましく、振動ロッドミルがより更に好ましい。
粉砕方法としては、バッチ式、連続式のどちらでもよい。
粉砕に用いる装置や媒体の材質としては特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレス、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、チッ化珪素、ガラスなどが挙げられるが、セルロースの結晶化度低下効率の観点から、鉄、ステンレス、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素が好ましく、更に工業的利用の観点から、鉄又はステンレスが好ましい。
用いる装置が振動ミルであって、媒体がロッドの場合には、セルロース原料の粉砕効率の観点から、ロッドの外径は好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下である。ロッドの大きさが上記の範囲であれば、セルロース原料を効率的に小粒子化させることができるとともに、ロッドのかけらなどが混入してセルロースが汚染されるおそれが少ない。上記観点から、ロッドの外径は好ましくは0.1〜100mm、より好ましくは0.5〜50mmである。
ロッドの充填率は、振動ミルの機種により好適な範囲が異なるが、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上であり、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。充填率がこの範囲内であれば、セルロースとロッドとの接触頻度が向上するとともに、媒体の動きを妨げずに、原料セルロースの粉砕効率を向上させることができる。上記観点から、ロッドの充填率は好ましくは10〜90%、より好ましくは15〜80%である。ここで充填率とは、振動ミルの攪拌部の容積に対するロッドの見かけの体積をいう。
粉砕処理時の温度に特に限定はないが、操作コスト及び原料セルロースの劣化抑制の観点から、−100〜200℃が好ましく、0〜150℃がより好ましく、5〜100℃が更に好ましい。
粉砕時間は、粉砕後のセルロース原料が小粒子化されるよう適宜調整すればよい。用いる粉砕機や使用するエネルギー量などによって変わるが、通常1分〜12時間であり、セルロース原料の粒子径の低下の観点、及びエネルギーコストの観点から、2分間〜6時間が好ましく、5分間〜3時間がより好ましく、5分間〜2時間が更に好ましい。
以上のようにして工程(1)を行うことにより、セルロース粉砕物が得られる。工程(1)で得られるセルロース粉砕物は、セルロース鎖間の水素結合が弱まり、結晶化度が低下しているとともに、セルロースからの脱リグニンも進行しており、酵素による糖化が進行しやすい状態となっている。そのため、該セルロース粉砕物を酵素糖化することにより、非常に高い糖化効率を得ることができる。
セルロース粉砕物の平均粒径は、酵素による糖化の進行しやすさの観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは20μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下である。また、上記と同様の観点から、好ましくは1〜100μmであり、より好ましくは20〜70μmである。セルロース粉砕物の平均粒径は、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
ここで、本発明の製造方法は、工程(2)の前に、以下のような中和工程や洗浄工程を有していてもよい。
(中和工程)
本発明の製造方法において、後述する工程(2)における糖化効率を向上させる観点から、工程(2)の前に、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酸で中和する工程を有することが好ましい(以下、これを「中和工程」ともいう)。
用いられる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸や、酢酸、クエン酸などの有機酸が挙げられるが、生産性、糖化効率並びに糖の収率の向上の観点から、塩酸、酢酸、硫酸、硝酸及びリン酸から選ばれる1種類以上を用いることがより好ましく、塩酸、酢酸及び硫酸から選ばれる1種類以上を用いることが更に好ましい。
また塩酸、硫酸などの無機酸を用いた場合には、中和工程において生成する塩の糖化反応に対する悪影響が少ないため、糖の収率向上の観点からは無機酸を用いることが好ましい。
中和工程は、例えば、セルロース粉砕物を0.1〜50質量%の濃度となるように水に分散した後に、中和熱による過度の発熱に注意しながら、0.01〜37%の塩酸や0.01〜75%の硫酸などの酸を、中性付近になるまで適量添加することにより行うことができる。その際、懸濁液を適度に攪拌し、均一化させることが好ましい。
(洗浄工程)
工程(1)で用いた成分(A)及び成分(B)や、セルロース原料中に含まれる夾雑物を除去し、工程(2)における糖化効率を向上させる観点から、工程(2)の前に、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を水で洗浄する工程を有していてもよい(以下、これを「洗浄工程」ともいう)。
セルロース粉砕物の洗浄は、例えば、セルロース粉砕物を0.1〜50質量%の濃度となるようにイオン交換水に分散し、遠心分離器により固形分を沈殿させ分離し、再度イオン交換水に同程度の濃度となるように分散させ、遠心分離するという操作をpHが中性付近になるまで繰り返す方法などにより行うことができる。
上記中和工程及び洗浄工程は、いずれか一方の工程のみを行ってもよく、中和工程を行った後に更に洗浄工程を行ってもよい。また工程(2)で得られる糖の収率向上の観点から、無機酸を用いた中和工程のみを行うことが好ましい。
<工程(2)>
工程(2)は、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化処理する工程である。
工程(1)で得られたセルロース粉砕物は、非晶化・小粒径化され、また脱リグニン化・脱ヘミセルロース化されているため、酵素で処理することにより、グルコースもしくはキシロースといった単糖や、セロビオース、セロトリオース、キシロビオース、キシロトリオースといったオリゴ糖などの混合物を効率よく得ることができる。糖化処理後にエタノール発酵や乳酸発酵に使用する場合などを考慮すると、単糖まで分解することが好ましい。
工程(2)において用いられる酵素としては、糖化効率の向上の観点から、セルラーゼやヘミセルラーゼが挙げられる。
ここで、セルラーゼとは、セルロースのβ−1,4−グルカンのグリコシド結合を加水分解する酵素を指し、エンドグルカナーゼ、エクソグルカナーゼまたはセロビオヒドロラーゼ、及びβ−グルコシダーゼなどと称される酵素の総称である。また、へミセルラーゼとは、へミセルロースを加水分解する酵素を指し、キシラナーゼ、ガラクタナーゼなどと称される酵素の総称である。本発明に使用されるセルラーゼやヘミセルラーゼとしては、市販のセルラーゼ製剤や、動物、植物、微生物由来のものが含まれる。
セルラーゼの具体例としては、セルクラスト1.5L(ノボザイムズ社製、商品名)などのトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)由来のセルラーゼ製剤やバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N145(FERM P-19727)株由来のセルラーゼ、またはバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N252(FERM P-17474)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N115(FERM P-19726)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N440(FERM P-19728)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N659(FERM P-19730)などの各株由来のセルラーゼ、更には、トリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、アスペルギルス アクレアタス(Aspergillus acleatus)、クロストリジウム サーモセラム(Clostridium thermocellum)、クロストリジウム ステルコラリウム(Clostridium stercorarium)、クロストリジウム ジョスイ(Clostridium josui)セルロモナス フィミ(Cellulomonas fimi)、アクレモニウム セルロリティクス(Acremonium celluloriticus)、イルペックス ラクテウス(Irpex lacteus)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)由来のセルラーゼ混合物やパイロコッカス ホリコシ(Pyrococcus horikoshii)由来の耐熱性セルラーゼなどが挙げられる。
これらの中で、糖化効率向上の観点から、好ましくはトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)、トリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、あるいはフミコーラ インソレンス(Humicola insolens)由来のセルラーゼ、例えば、セルクラスト1.5L(ノボザイムズ社製、商品名)、TP−60(明治製菓株式会社製、商品名)、CellicCTec2(ノボザイムズ社製、商品名)、Accellerase DUET(ジェネンコア社製、商品名)、あるいはウルトラフロL(ノボザイムズ社製、商品名)が好ましい。
また、セルラーゼの1種であるβ−グルコシダーゼの具体例としては、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)由来の酵素(例えば、ノボザイム188(ノボザイムズ社製、商品名)やメガザイム社製β-グルコシダーゼ)やトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)、ペニシリウム エメルソニイ(Penicillium emersonii)由来の酵素などが挙げられる。
また、ヘミセルラーゼの具体例としては、CellicHTec2(ノボザイムズ社製、商品名)などのトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)由来のヘミセルラーゼ製剤やバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N546(FERM P-19729)由来のキシラナーゼのほか、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、トリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)、バチルス アルカロフィルス(Bacillus alcalophilus)由来のキシラナーゼ、更には、サーモマイセス(Thermomyces)、オウレオバシジウム(Aureobasidium)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、サーモトガ(Thermotoga)、サーモアスクス(Thermoascus)、カルドセラム(Caldocellum)、サーモモノスポラ(Thermomonospora)属由来のキシラナーゼなどが挙げられる。
工程(2)において用いられる酵素は、糖化効率の向上の観点から、上記セルラーゼ及びヘミセルラーゼから選ばれる1種類以上であることが好ましい。
工程(2)において、セルロース粉砕物を酵素で糖化処理する場合の処理条件は、該粉砕物中のセルロースの結晶化度や、使用する酵素の種類により適宜選択することができる。
例えば、0.5〜40%(w/v)に調製したセルロース粉砕物の懸濁液に対して、酵素を0.001〜15%(v/v)となるように添加し、pHを2〜10に調整して、反応温度10〜90℃で、30分〜5日間反応させることにより糖を製造することができる。
上記懸濁液のpHは、用いる酵素の種類により適宜選択することが好ましく、例えば酵素としてCellicCTec2(ノボザイムズ社製)を用いる場合には、糖化効率向上の観点から、好ましくはpH3〜7、より好ましくはpH4〜6である。
また、上記反応温度は、用いる酵素の種類により適宜選択することが好ましく、例えば酵素としてCellicCTec2(ノボザイムズ社製)を用いる場合には、糖化効率向上の観点から、反応温度は好ましくは20〜70℃、より好ましくは40〜60℃である。
また、上記反応時間は、用いる酵素の種類により適宜選択することが好ましく、糖化効率向上の観点から、好ましくは0.5〜3日間、より好ましくは0.5〜2日間である。
上述した実施の形態に加えて、本発明は以下の製造方法を開示する。
<1>下記工程(1)及び工程(2)を有する、糖の製造方法。
工程(1):セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程
工程(2):工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化する工程
<2>工程(1)において、セルロース原料の乾燥重量に対する水分量が40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは15質量%以下であり、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、また、0.1〜40質量%、好ましくは0.5〜35質量%、より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは1〜15質量%の条件下で粉砕処理する、上記<1>に記載の糖の製造方法。
<3>塩基性化合物(A)を固体状態で添加する、上記<1>又は<2>に記載の糖の製造方法。
<4>塩基性化合物(A)が無機塩基性化合物又は有機塩基性化合物、好ましくは無機塩基性化合物である、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<5>無機塩基性化合物が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物及び硫化物から選ばれる1種類以上、好ましくはアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物、より好ましくはアルカリ金属水酸化物、更に好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである、上記<4>に記載の糖の製造方法。
<6>工程(1)において用いられる塩基性化合物(A)の量が、セルロース原料中のホロセルロースを構成するアンヒドログルコース単位に対し、0.01倍モル以上、好ましくは0.05倍モル以上、より好ましくは0.1倍モル以上であり、10倍モル以下、好ましくは5倍モル以下、より好ましくは1倍モル以下であり、また、0.01〜10倍モル、好ましくは0.05〜5倍モル、より好ましくは0.1〜1倍モルである、上記<1>〜<5>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<7>前記アニオン性化合物(B)がアニオン性界面活性剤であり、工程(1)において用いられるアニオン性界面活性剤の量が、セルロース原料中のホロセルロースを構成するアンヒドログルコース単位に対し0.001倍モル以上、好ましくは0.002倍モル以上であり、1倍モル以下、好ましくは0.1倍モル以下、更に好ましくは0.05倍モル以下であり、また、0.001〜1倍モル、好ましくは0.002〜0.1倍モル、より好ましくは0.002〜0.05倍モルである、上記<1>〜<6>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<8>前記アニオン性化合物(B)がアニオン性ポリマーであり、工程(1)において用いられるアニオン性ポリマーの量が、セルロース原料中のホロセルロースの質量に対し0.001質量倍以上、好ましくは0.002質量倍以上であり、1質量倍以下、好ましくは0.1質量倍以下であり、また、0.001〜1質量倍、好ましくは0.002〜0.1質量倍である、上記<1>〜<6>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<9>前記アニオン性化合物(B)がアニオン性界面活性剤であり、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、及び脂肪酸塩から選ばれる1種類以上、好ましくはアルキル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種類以上、より好ましくはラウリル硫酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種類以上である、上記<1>〜<7>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<10>前記アニオン性化合物(B)がアニオン性ポリマーであり、アニオン性基を有する合成ポリマー類又は天然由来ポリマー類、及びこれらの誘導体の塩から選ばれる1種類以上、好ましくはアニオン性基としてカルボキシ基又は硫酸基を有するポリマー又はその誘導体の塩から選ばれる1種類以上、より好ましくはアニオン性基としてカルボキシ基を有するポリマー又はその誘導体の塩から選ばれる1種類以上、更に好ましくはカルボキシメチルセルロース又はその誘導体の塩から選ばれる1種類以上、より更に好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウムである、上記<1>〜<6>、<8>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<11>アニオン性ポリマーの重量平均分子量(Mw)が、1万以上、好ましくは10万以上であり、200万以下、好ましくは100万以下であり、1万〜200万、好ましくは10万〜100万である、上記<10>に記載の糖の製造方法。
<12>セルロース原料が、パルプ類、紙類、針葉樹又は広葉樹から得られる木材、植物茎・葉・果房類、及び藻類から選ばれる1種類以上、好ましくは木材又は植物茎・葉・果房類から選ばれる1種類以上、より好ましくはバガス、EFB、及びアブラヤシ(幹部)から選ばれる1種類以上、更に好ましくはバガスである、前記<1>〜<11>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<13>セルロース原料が、ホロセルロース含有量が20質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、更に好ましくは50質量%以上である、前記<1>〜<12>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<14>工程(1)における粉砕処理を、振動ボールミル、振動ロッドミル、及び振動チューブミルから選ばれる振動ミル、好ましくは振動ロッドミルを用いて行う、前記<1>〜<13>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<15>工程(2)の前に、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酸で中和する工程を有する、上記<1>〜<14>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<16>酸が塩酸、酢酸、硫酸、硝酸及びリン酸から選ばれる1種類以上、好ましくは塩酸、酢酸及び硫酸から選ばれる1種類以上である、上記<15>に記載の糖の製造方法。
<17>工程(2)の前に、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を水で洗浄する工程を有する、前記<1>〜<16>のいずれかに記載の糖の製造方法。
<18>酵素が、セルラーゼ及びヘミセルラーゼから選ばれる1種類以上である、前記<1>〜<17>のいずれかに記載の糖の製造方法。
以下の実施例において、「%」は特に断りのない場合、及び結晶化度(%)を除き、「質量%」を意味する。セルロース原料中のセルロース含有量として、ホロセルロース含有量を用いた。
(1)セルロース原料中のホロセルロース含有量の算出
粉砕したセルロース原料を、エタノール−ジクロロエタン混合溶剤(1:1)で6時間ソックスレー抽出を行い、抽出後のサンプルを60℃で真空乾燥した。得られた試料2.5gに水150mL、亜塩素酸ナトリウム1.0g及び酢酸0.2mLを添加し、70〜80℃で1時間加温した。引き続き亜塩素酸ナトリウム及び酢酸を添加して加温する操作を、試料が白く脱色するまで3〜4回繰り返し行った。白色の残渣をグラスフィルター(1G−3)でろ過し、冷水及びアセトンで洗浄した後、105℃で恒量になるまで乾燥し、残渣重量を求めた。下記式によりホロセルロース含有量を算出した。
ホロセルロース含有量(質量%)=[残渣重量(g)/セルロース原料の採取量(g:塩基性化合物及びアニオン性化合物を除いた乾燥原料換算)]×100
(2)アンヒドログルコース単位(AGU)モル数の算出
AGUモル数は、セルロース原料中のホロセルロースをすべてセルロースと仮定して、以下の式に基づき算出した。
AGUモル数=ホロセルロース重量(g)/162
(3)水分量の測定
セルロース原料及びセルロース粉砕物の水分量の測定には、赤外線水分計(株式会社ケット科学研究所製、製品名「FD−610」)を使用した。150℃にて測定を行い、30秒間の重量変化率が0.1%以下となる点を測定の終点とした。測定された水分量の値を、セルロース原料又はセルロース粉砕物の乾燥重量に対する質量%に換算した。
(4)セルロース粉砕物の平均粒径の測定
レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA−950V2」)を用いて下記の条件でセルロース粉砕物のメジアン径の測定を行い、これを平均粒径とした。
サンプル量:50mg
分散溶媒:イオン交換水
分散溶媒量:180mL
屈折率:1.48
サンプル透過率:80−90%
攪拌・循環速度:10
超音波照射強度:10
超音波照射時間:1分間
(5)重量平均分子量(Mw)の測定
重量平均分子量(Mw)の測定は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)を用いて以下の条件にて行った。カルボキシメチルセルロース等の糖由来の非イオン性ポリマーについては下記条件(1)を用い、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成ポリマーについては、下記条件(2)を用いた。
測定条件(1)
カラム:PwXL−6000(東ソー株式会社製)
溶離液:pH0.68 0.1Mリン酸塩緩衝液
流速:1.0mL/分
カラム温度:30℃
検出器:LS8000(東ソー株式会社製GPCシステム)
標準サンプル:プルラン
測定条件(2)
カラム:G5000PWXL−CP(東ソー株式会社製)
溶離液:硝酸ナトリウム0.2mol/L及び酢酸0.2mol/Lを含有する水
流速:0.8ml/分
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計(RI)
標準サンプル:ポリエチレングリコール
(6)還元糖量及び糖化率の測定
実施例及び比較例において、DNS法(「生物化学実験法 還元糖の定量法」学会出版センター)に基づき、以下の手順で糖の定量を行った。
工程(2)の糖化処理終了後、遠心分離によって沈殿物と上清液を分離した。DNS溶液(0.5%−3,5−ジニトロサリチル酸、30%−酒石酸ナトリウムカリウム四水和物、1.6%−水酸化ナトリウム)1mLに適量の上清液を加え、100℃で5分間加熱発色させ、冷却後、波長535nmで比色定量した。グルコースを標準糖とした検量線より、上清液中の還元糖量を定量した。
得られた還元糖量の値から、糖化率を求めた。糖化率は下記の計算式により算出した。
糖化率(%)=上清中の還元糖量濃度(g/mL)/(セルロース粉砕物濃度(g/mL(塩基性化合物及びアニオン性化合物を除いた乾燥原料換算))×ホロセルロース含有量(g/g−セルロース原料)/0.9)
実施例1
(乾燥処理)
バガス〔サトウキビの搾りかす、ホロセルロース含有量71.3質量%、結晶化度29%、水分量7.0質量%〕を減圧乾燥機(アドバンテック東洋株式会社製:VO−320)の中に入れ、窒素流通下の条件で2時間減圧乾燥し、ホロセルロース含有量71.3質量%、結晶化度29%、水分量2.0質量%の乾燥バガスを得た。
(工程(1))
得られた乾燥バガス100gと粒径0.7mmの粒状の水酸化ナトリウム(東ソー株式会社製:トーソーパール)4.4g(ホロセルロースを構成するAGU1モルに対し0.25モル相当量)、アニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム(花王株式会社製:エマール10G)1.11g(ホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)を、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製:MB−1、容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッドを13本使用、ロッド充填率57%)に投入し、室温で振幅数60Hzにて1時間粉砕処理してセルロース粉砕物を得た。粉砕処理時の水分量は9.5質量%であり、セルロース粉砕物の平均粒径は45μmであった。
(中和工程)
工程(1)で得られたセルロース粉砕物150mg(塩基性化合物及びアニオン性化合物を除いた乾燥原料換算)を、蓋つきスクリュー管(株式会社マルエム製、No.5,φ27×55mm)に投入し、1N−HClで中和した。
さらに水と100mM酢酸緩衝液0.3mLを添加して3mLとし、pHが5.0となるように調整した。
(工程(2))
中和後のセルロース粉砕物(塩基性化合物及びアニオン性化合物を除いた乾燥原料換算で150mg相当)に対して、セルラーゼ酵素標品CellicCTec2(ノボザイムズ社製、商品名)を7.5μL加えて、振とう攪拌しながら50℃で24時間糖化処理を行った。
反応終了後、遠心分離によって沈殿物と上清液を分離し、上清液に遊離した還元糖量を上述したDNS法によって定量して糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例2
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製:ネオペレックスG−15)を1.42g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)用いたこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例3
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(EO付加モル数2)(花王株式会社製:エマールE−27C)を4.57g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)用いたこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例4
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王株式会社製:ペレックスOT−P)を1.95g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)用いたこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例5
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製:ペレックスSS−L)を2.27g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)用いたこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例6
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤の代わりに、アニオン性ポリマーとしてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセルファインケム株式会社製:CMC1250、重量平均分子量44万)を1.00g(バガス中のホロセルロースの質量に対し0.014倍相当量)用いたこと以外は実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例7
粉砕処理において、アニオン性界面活性剤の代わりに、アニオン性ポリマーとしてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセルファインケム株式会社製:CMC1350、重量平均分子量76万)を1.00g(バガス中のホロセルロースの質量に対し0.014倍相当量)用いたこと以外は実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例8
粉砕処理において、ラウリル硫酸ナトリウムの使用量を0.56g(ホロセルロースを構成するAGUに対し0.005倍モル相当量)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例9
粉砕処理において、ラウリル硫酸ナトリウムの使用量を5.60g(ホロセルロースを構成するAGUに対し0.05倍モル相当量)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例1
粉砕処理において、塩基性化合物及びアニオン性化合物のいずれも添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例2
粉砕処理において、塩基性化合物を添加せず、アニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム(花王株式会社製:エマール10G)を1.11g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)のみを添加したこと以外は実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例3
粉砕処理において、塩基性化合物を添加せず、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製:ネオペレックスG−15)を1.42g(バガス中のホロセルロースを構成するAGUに対し0.01倍モル相当量)のみを添加したこと以外は実施例1と同様にして糖の製造を行い、還元糖量及び糖化率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2014117207
表1に示すように、バガスを塩基性化合物とアニオン性化合物の存在下で粉砕処理した実施例1〜9は、比較例1〜3と比較して糖化率が非常に高い結果となった。
本発明の糖の製造方法は、生産性に優れ、セルロース原料から糖を効率的に得ることができる。得られた糖はエタノールや乳酸などの発酵生産などに有用である。

Claims (9)

  1. 下記工程(1)及び工程(2)を有する、糖の製造方法。
    工程(1):セルロース原料を、塩基性化合物(A)と、アニオン性界面活性剤及びアニオン性ポリマーから選ばれる1種類以上のアニオン性化合物(B)の存在下で粉砕処理し、セルロース粉砕物を得る工程
    工程(2):工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酵素で糖化する工程
  2. 工程(1)において、セルロース原料の乾燥重量に対する水分量が40質量%以下の条件下で粉砕処理する、請求項1に記載の糖の製造方法。
  3. 塩基性化合物(A)を固体状態で添加する、請求項1又は2に記載の糖の製造方法。
  4. 塩基性化合物(A)が無機塩基性化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の糖の製造方法。
  5. 塩基性化合物(A)が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物及び硫化物から選ばれる1種類以上である、請求項4に記載の糖の製造方法。
  6. 工程(1)において用いられる塩基性化合物(A)の量が、セルロース原料中のホロセルロースを構成するアンヒドログルコース単位に対し0.01倍モル以上10倍モル以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の糖の製造方法。
  7. 前記アニオン性化合物(B)がアニオン性界面活性剤であり、工程(1)において用いられるアニオン性界面活性剤の量が、セルロース原料中のホロセルロースを構成するアンヒドログルコース単位に対し0.001倍モル以上1倍モル以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の糖の製造方法。
  8. 前記アニオン性化合物(B)がアニオン性ポリマーであり、工程(1)において用いられるアニオン性ポリマーの量が、セルロース原料中のホロセルロースの質量に対し0.001質量倍以上1質量倍である、請求項1〜6のいずれかに記載の糖の製造方法。
  9. 工程(2)の前に、工程(1)で得られたセルロース粉砕物を酸で中和する工程を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の糖の製造方法。
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