JP2010279300A - 糖の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロース含有原料を基質としてセルラーゼ等の酵素反応を行うことで、糖を効率的に得ることができる、生産性に優れた糖の製造方法を提供すること。
【解決手段】セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上、下記計算式で示されるセルロースI型結晶化度が33%を超えるセルロース含有原料から糖を製造する方法であって、該セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程(I)、該工程(I)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を有する、糖の製造方法。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
【選択図】なし

Description

本発明は、糖の製造方法に関する。
セルロース含有原料は、セルロースエーテルの原料、化粧品、食品、バイオマス材料等の工業原料に用いられる。特に近年、環境問題への取り組み等からバイオマス材料から糖を製造し、それを発酵法等でエタノールや乳酸等へ変換する試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。
セルロース含有原料を糖化する方法としては、バイオマスに含まれるセルロース又はヘミセルロースを、過酸化水素による熱水処理した後、酵素処理する方法(例えば、特許文献2及び3参照)、古紙類等のセルロース原料を特定のセルラーゼを用いて糖化する方法(例えば、特許文献4参照)、リグノセルロース材料をヘミセルラーゼ処理する方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
しかし、これらの方法は、糖化効率、生産性において満足できるものではない。
特開2006−223152号公報 特開2003−135052号公報 特開2007−74992号公報 特開2007−74993号公報 特開2001−226409号公報
本発明は、セルロース含有原料を基質としてセルラーゼ等による酵素反応を行うことで、糖を効率的に得ることができる、生産性に優れた糖の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減した後にセルラーゼ等の酵素反応を行うことにより、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上、下記計算式(1)で示されるセルロースI型結晶化度が33%を超えるセルロース含有原料から糖を製造する方法であって、該セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程(I)、該工程(I)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を有する、糖の製造方法である。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
本発明の製造方法によれば、例えば古紙等のセルロース含有原料から、糖を効率よく生産することができる。
本発明は、セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上、下記計算式(1)で示されるセルロースI型結晶化度が33%を超えるセルロース含有原料から糖を製造する方法であって、該セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程(I)、該工程(I)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を有することを特徴とする糖の製造方法である。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
以下、本発明を詳細に説明するが、本明細書において、セルロースI型結晶化度を単に「結晶化度」ということがある。
〔セルロース含有原料〕
本発明の製造方法は、セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上、好ましくは11質量%以上、より好ましくは12質量%以上のセルロース含有原料を使用する場合に好適に用いられる。
さらに、本発明の製造方法は、灰分を構成する成分の1種であるケイ素(Si元素)の含有量が、セルロース含有原料中、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上のセルロース含有原料を使用する場合に好適に用いられる。セルロース含有原料に含まれる灰分中のケイ素含有量は、通常0.1〜0.3質量%である。
ここで、灰分量はセルロース含有原料の絶乾質量中の灰分含有量のことであり、灰分量及びケイ素含有量は、実施例に記載の方法により測定することができる。
セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上であるセルロース含有原料としては、印刷古紙等の古紙類が挙げられる。古紙類としては、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、オフィスペーパー古紙、模造古紙、雑袋古紙、台紙(ボール)古紙、雑がみ古紙等が挙げられる。古紙類は、1種単独でも2種以上の混合古紙を用いてもよい。中でも、コスト及び供給量確保の観点から、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、オフィスペーパー古紙、及びこれらの混合古紙が好ましく、新聞古紙、雑誌古紙、新聞と雑誌の混合古紙、段ボール古紙がより好ましい。
前記セルロース含有原料は、該原料から水を除いた残余の成分中のセルロース含有量が好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上のものである。本明細書におけるセルロース含有量とは、αセルロースとヘミセルロースの合計量を意味し、ホロセルロース(αセルロース及びヘミセルロース)含有量と同じ意味である。
前記の古紙類の場合、水を除いた残余の成分中のセルロース含有量は、一般には50〜90質量%であり、他の成分は灰分、リグニン、インキ等を含む。また前記の古紙類のセルロースのセルロースI型結晶化度は通常60%以上である。
〔セルロースI型結晶化度〕
本発明におけるセルロースI型結晶化度は、X線回折法による回折強度値からSegal法により算出したもので、下記計算式(1)により定義される。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
ここで、セルロースI型結晶化度とは、セルロースの結晶領域量の全量に対する割合のことである。また、セルロースI型とは、天然セルロースの結晶形のことである。結晶化度は、セルロースの物理的、化学的性質とも関係し、その値が大きいほど、セルロースの結晶性が高く、非結晶部分が少ないため、硬度、密度等は増すが、伸び、柔軟性、水や溶媒に対する溶解性、化学反応性は低下する。
〔工程(I)〕
本発明における工程(I)は、前記セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程である。工程(I)では、印刷古紙から再生パルプを製造するための従来公知の脱墨方法で用いられる工程により、前記セルロース含有原料を処理することで、効率的に前記灰分量を10質量%未満に低減することができる。脱墨方法には、通常、パルパー等の古紙類を水溶液中に離解する工程、ニーダー、ケミカルミキサー等のインキをパルプから脱離する工程、フローテーター及び洗浄等の分離させたインキを除去して脱墨パルプを得る工程等がある。
本発明における工程(I)は、好ましくは、パルパー工程、ニーダー工程、フローテーター工程及び洗浄工程から選ばれる少なくとも1つの工程により処理される。例えば、パルパー工程、ニーダー工程、フローテーター工程及び洗浄工程の順に処理する方法、パルパー工程、ニーダー工程、及びフローテーター工程の順に処理する方法、パルパー工程及び洗浄工程により処理する方法等が挙げられる。この中でも、効率的に灰分量を低減させる観点から、パルパー工程、ニーダー工程、フローテーター工程及び洗浄工程の順に処理する方法がより好ましい。
これらの工程は、従来公知の通常の方法による処理を行えばよく、使用する装置や処理条件については特に制限はない。また、必要に応じて、脱水工程、異物除去工程および漂白工程等も組み入れることができるが、灰分量の低減及び後述の乾燥工程の負荷低減の観点から、脱水工程を組み入れることが好ましく、フローテーター工程の後に脱水工程を組み入れることがより好ましい。
脱水工程に使用する装置としては、円筒ストレーナの内部で、特殊スクリューを回転させて原料を圧搾、移送しながら連続脱水するスクリュープレスや、ロータリプレスフィルタ(回転加圧脱水機)、あるいはドラム型、ディスク型のフィルターを備えたドラムフィルター脱水機、ディスクフィルター脱水機等が挙げられる。いずれもパルプ数%濃度から最大30%程度まで脱水することができ、一般に脱墨工程で使用されている。
工程(I)において、通常の脱墨方法で用いられる脱墨剤や添加剤を用いることができる。
脱墨剤として、例えば、高級アルコールアルキレンオキシド(AO)付加物、脂肪酸AO付加物、アルキルフェノールAO付加物、油脂とアルコール類との混合物のAO付加物、多価カルボン酸とアルコール類との混合物のAO付加物、アミンAO付加物、高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベタイン、グリセリン等の多価アルコール及びこれらのAO付加物等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキサイド、エチレンオキシド・プロピレンオキシド(ブロックまたはランダム)等が挙げられる。
更に、添加剤として、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム等のアルカリ薬剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等の金属封鎖剤、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム過酸化水素、二酸化チオ尿素、ハイドロサルファイド等の漂白剤、アクリルアミド系高分子等のピッチコントロール剤、マレイン酸ナトリウム/イソブチル共重合体等のスケール防止剤等が挙げられる。
前記工程(I)で、灰分量を10質量%未満に低減したセルロース含有原料(以下、「低灰分セルロース含有原料」ということもある。)を得ることができる。灰分量は、糖化効率を向上させる観点から、9質量%以下に低減することが好ましく、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更により好ましくは4質量%以下である。灰分量の下限としては、生産性の向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。
工程(I)において、セルロース含有原料中のケイ素含有量は、糖化効率を向上させる観点から、1.5質量%未満に低減することが好ましく、0.8質量%以下に低減することがより好ましく、生産性向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。
〔工程(II)の前処理〕
本発明において後述する工程(II)の糖化工程の原料として、セルロースI型結晶化度を33%以下に低下させたセルロース含有原料を用いることが好ましい。
具体的には、前記工程(I)と(II)の間に、前記工程(I)で得られた処理物の水分含有量を10質量%以下に低減する工程(a)、該工程(a)で得られた処理物を粉砕機で処理して、セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する工程(b)を有することが好ましく、該工程(b)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を行うことが好ましい。
前記工程(a)で得られた乾燥低灰分セルロース含有原料を、粉砕機で処理して、セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する工程(b)により、短時間で効率的に低灰分セルロース含有原料のセルロースI型結晶化度を33%以下に低減することができ、好ましい。
結晶化度が33%以下であれば、セルロースの化学反応性が向上し、例えばセルラーゼによる酵素処理により、グルコースもしくは、セロビオース、セロトリオースといったオリゴ糖等の混合物を効率よく得ることができる。また、セルロースエーテルの製造において、アルカリを加えた際にアルカリセルロース化が容易に進行してセルロースエーテル化反応の反応転化率を向上させることができる。
この観点から、結晶化度としては、20%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましく、5%以下が更により好ましく、分析でI型結晶が検出されない0%が特に好ましい。なお、計算式(1)で定義されたセルロースI型結晶化度では計算上マイナスの値になる場合があるが、マイナスの値の場合のセルロースI型結晶化度は0%とする。
〔工程(a)乾燥工程〕
前記工程(a)において、工程(I)で得られたセルロース含有原料を乾燥処理して、水分含有量を10質量%以下に低減させることが好ましい。
工程(a)後のセルロース含有原料の水分含有量が10質量%以下であれば、粉砕処理により結晶化度を容易に低下させることができ、その後の酵素処理による糖の生産を効率よく行うことができる。この観点から、工程(a)後のセルロース含有原料の水分含有量は、より好ましくは7.5質量%以下であり、更に好ましくは5質量%以下であり、更により好ましくは4質量%以下であり、特に好ましくは3.5質量%以下であり、生産性の向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上である。
乾燥方法としては、公知の乾燥手段を適宜選択すればよいが、例えば、熱風受熱乾燥法、伝導受熱乾燥法、除湿空気乾燥法、冷風乾燥法、マイクロ波乾燥法、赤外線乾燥法、天日乾燥法、真空乾燥法等が挙げられる。
上記の乾燥方法において、公知の乾燥機を適宜選択して使用することができ、例えば、「粉体工学概論」(社団法人日本粉体工業技術会編集 粉体工学情報センター1995年発行) 176頁に記載の乾燥機等が挙げられる。
これらの乾燥方法及び乾燥機は1種でも又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。乾燥処理はバッチ処理、連続処理のいずれでも可能である。
〔工程(b)非晶化工程〕
前記工程(b)において、粉砕機へ低灰分セルロース含有原料を投入する際には、予めチップ状に粗粉砕しておくことが好ましい。チップ状にしたセルロース含有原料の大きさとしては、好ましくは1〜50mm角、より好ましくは1〜30mm角である。1〜50mm角のチップ状に粗粉砕することにより、粉砕処理を効率良く容易に行うことができる。
セルロース含有原料をチップ状に粗粉砕する方法としては、シュレッダー又はロータリーカッターを使用する方法が挙げられる。
ロータリーカッターを使用する場合、得られるチップ状セルロース含有原料の大きさは、スクリーンの目開きを変えることにより、制御することができる。スクリーンの目開きは、1〜50mmが好ましく、1〜30mmがより好ましい。スクリーンの目開きが1mm以上であれば、セルロース含有原料が綿状化することがなく取扱い性が向上する。スクリーンの目開きが50mm以下であれば、後の粉砕機処理に用いるセルロース含有原料として適度な大きさを有するために負荷を低減することができる。
本発明の工程(b)において、セルロース含有原料の水分含有量を好ましくは10質量%以下、より好ましくは7.5質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更により好ましくは4質量%以下、特に好ましくは3.5質量%以下に低減し、好ましくはチップ状に粗粉砕した低灰分セルロース含有原料を用いることで、該セルロース中のセルロースI型結晶化度を33%以下に容易に低減することができる。また、本発明の工程(b)において、粉砕機で処理することにより、低灰分セルロース含有原料を更に粉砕し、かつ結晶化度を低下させ、更にはセルロースを効率的に非晶化させることができる。
粉砕機としては媒体式粉砕機を好ましく用いることができる。媒体式粉砕機には、容器駆動式粉砕機と媒体撹拌式粉砕機とがある。
容器駆動式粉砕機としては転動ミル、振動ミル、遊星ミル、遠心流動ミル等が挙げられる。この中で、粉砕効率が高く、生産性の観点から、振動ミルが好ましい。媒体撹拌式粉砕機としてはタワーミル等の塔型粉砕機;アトライター、アクアマイザー、サンドグラインダー等の撹拌槽型粉砕機;ビスコミル、パールミル等の流通槽型粉砕機;流通管型粉砕機;コボールミル等のアニュラー型粉砕機;連続式のダイナミック型粉砕機等が挙げられる。この中で、粉砕効率が高く、生産性の観点から、撹拌槽型粉砕機が好ましい。媒体攪拌式粉砕機を用いる場合の攪拌翼の先端の周速は、好ましくは0.5〜20m/s、より好ましくは1〜15m/sである。
粉砕機の種類は「化学工学の進歩 第30集 微粒子制御」(社団法人 化学工学会東海支部編、1996年10月10日発行、槇書店)を参照することができる。
処理方法としては、バッチ式、連続式のどちらでもよい。
媒体としては、ボール、ロッド、チューブ等が挙げられる。この中で、粉砕効率が高く、生産性の観点から、ボール、ロッドが好ましく、非晶化工程の処理時間短縮の観点からロッドがより好ましい。
媒体の材質としては、特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレス、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、チッ化珪素、ガラス等が挙げられる。
本発明では、ロッドを充填した振動ミルで粉砕処理することにより、原料中のセルロースを効率的に非晶化させることができ、好適である。
本発明で用いられる振動ミルとしては、中央化工機株式会社製の振動ミル、株式会社吉田製作所製の小型振動ロッドミル1045型、ドイツのフリッチュ社製の振動カップミルP−9型、日陶科学株式会社製の小型振動ミルNB−O型等が挙げられる。
振動ミルに充填するロッドは、棒状の媒体であり、断面が四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形等のものを用いることができる。
ロッドの外径は、好ましくは0.5〜200mm、より好ましくは1〜100mm、更に好ましくは5〜50mmの範囲である。ロッドの長さは、粉砕機の容器の長さよりも短いものであれば特に限定されない。ロッドの大きさが上記の範囲であれば、所望の粉砕力が得られるとともに、ロッドのかけら等が混入して低灰分セルロース含有原料が汚染されることなく効率的にセルロースを非晶化させることができる。
媒体の充填率は、粉砕機の機種により好適な範囲が異なるが、好ましくは10〜97%、より好ましくは15〜95%の範囲である。充填率がこの範囲内であれば、セルロースと媒体との接触頻度が向上するとともに、媒体の動きを妨げずに、粉砕効率を向上させることができる。ここで充填率とは、粉砕機の容積に対する媒体の見かけの体積をいう。
粉砕機の処理時間としては、粉砕機の種類、媒体の種類、大きさ及び充填率等により一概に決定できないが、結晶化度を低下させる観点から、好ましくは0.01〜50hr、より好ましくは0.05〜20hr、更に好ましくは0.1〜10hrである。処理温度は、特に制限はないが、熱による劣化を防ぐ観点から、好ましくは5〜250℃、より好ましくは10〜200℃である。
上記の処理方法により、セルロースI型結晶化度が33%以下の低灰分セルロース含有原料を効率よく得ることができ、また、粉砕機処理の際に、粉砕機の内部に低灰分セルロース含有原料が固着せずに、乾式にて処理することができる。
得られるセルロースI型結晶化度が33%以下の低灰分セルロース含有原料の平均粒径は、これを工業原料として用いる際の化学反応性及び取扱い性の観点から、好ましくは25〜150μm、より好ましくは30〜100μmである。特に平均粒径が25μm以上であれば、低灰分セルロース含有原料を水等の液体と接触させたときに「ママコ」になることを抑えることができる。
〔工程(II)セルラーゼ等の酵素による糖化〕
本発明における工程(II)は、前記工程(I)、好ましくは前記工程(b)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖を得る工程である。
上述した処理にて得られたセルロース含有原料は、その灰分量が低く、さらに好ましくはセルロースI型結晶化度が低いために、セルラーゼによる酵素処理によりグルコースもしくは、セロビオース、セロトリオースといったオリゴ糖等の混合物を効率よく得ることができる。
糖化処理後にエタノール発酵や乳酸発酵に使用する場合等を考慮すると単糖まで分解することが好ましい。ここでいうセルラーゼとはセルロースのβ−1,4−グルカンのグリコシド結合を加水分解する酵素を指し、エンドグルカナーゼ、エクソグルカナーゼまたはセロビオヒドロラーゼ及びβ−グルコシダーゼ等と称される酵素の総称である。また、キシラナーゼ等のヘミセルラーゼを同時に作用させることにより、糖化の効率を上げることが可能である。
かかる糖化の処理に使用されるセルラーゼやヘミセルラーゼとしては特に制限はなく、市販のセルラーゼ製剤や、動物、植物、微生物由来のものを使用することができる。
セルラーゼの例としてはセルクラスト1.5L(ノボザイムズ社)等のトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)由来のセルラーゼ製剤やバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N145(FERM P-19727)株由来のセルラーゼ、またはバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N252(FERM P-17474)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N115(FERM P-19726)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N440(FERM P-19728)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N659(FERM P-19730)等の各株由来のセルラーゼ、更にはトリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、アスペルギルス アクレアタス(Aspergillus acleatus)、クロストリジウム サーモセラム(Clostridium thermocellum)、クロストリジウム ステルコラリウム(Clostridium stercorarium)、クロストリジウム ジョスイ(Clostridium josui)セルロモナス フィミ(Cellulomonas fimi)、アクレモニウム セルロリティクス(Acremonium cellulolyticus)、イルペックス ラクテウス(Irpex lacteus)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)由来のセルラーゼ混合物やパイロコッカス ホリコシ(Pyrococcus horikoshii)由来の耐熱性セルラーゼ等が挙げられる。これらの中で、好ましくはトリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)由来のセルラーゼを用いることにより、効率良く糖を製造することができる。
また、ヘミセルラーゼの例としてはバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM-N546(FERM P-19729)由来のキシナラーゼのほか、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、トリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)、バチルス アルカロフィルス(Bacillus alcalophilus)由来のキシラナーゼ、更にはサーモマイセス(Thermomyces)、オウレオバシジウム(Aureobasidium)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、クロストリジウム(Clostridium)、サーモトガ(Thermotoga)、サーモアスクス(Thermoascus)、カルドセラム(Caldocellum)、サーモモノスポラ(Thermomonospora)属由来のキシラナーゼ等が挙げられる。また上記のセルラーゼ混合物中に含まれるヘミセルラーゼ活性を持つ酵素を利用することもできる。
これらの酵素を単独で用いることもできるが、更に効率的な糖の製造にはこれら酵素を組み合わせて用いることが効果的である。またこれらの酵素に対してβ−グルコシダーゼ等の特定のセルラーゼ成分を更に添加することによって糖製造の効率を向上させることもできる。添加するβ-グルコシダーゼの例としてはアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)由来の酵素(例えば、メガザイム社製β-グルコシダーゼ)やアグロバクテリウム(Agrobacterium)、サーモトガ マリチマ(Thermotoga maritima)、トリコデルマ リーゼ(Trichoderma reesei)、ペニシリウム エメルソニイ(Penicillium emersonii)由来の酵素等が挙げられる。
上述した処理により得られた低灰分セルロース含有原料をセルラーゼによる酵素処理で糖化する場合の反応条件について、前処理により得られた低灰分セルロース含有原料の灰分量、ケイ素含有量及び結晶化度、さらには使用する酵素により適宜選択することができる。
例えば、セルラーゼとしてノボザイム社製のセルクラスト1.5Lを使用し、新聞古紙由来の脱墨パルプ(灰分量3.2質量%)であり、結晶化度が33%以下である低灰分セルロース含有原料を基質とする場合は、0.5〜20%(w/v)の基質懸濁液に対してセルクラスト1.5Lを0.001〜15%(v/v)(タンパク質として0.00017〜2.5%相当)となる様に添加し、pH2〜10(用いる酵素の種類により適当なpHを選ぶことが好ましく、セルクラスト1.5Lを用いる場合、好ましくはpH3〜7、特に好ましくはpH5付近)の緩衝液中、反応温度10℃〜90℃(用いる酵素の種類により適当な温度を選ぶことが好ましく、セルクラスト1.5Lを用いる場合、好ましくは20〜70℃、特に好ましくは約50℃)で、反応時間30分〜5日間、好ましくは0.5〜3日間反応させることにより、糖を製造することができる。
セルロース含有原料の平均粒径、結晶化度、水分含有量、セルロース含有量、灰分量、ケイ素含有量の測定は、下記に記載の方法で行った。また、低灰分セルロース含有原料の糖化反応は、下記に記載の条件により行った。
(1)平均粒径の測定
平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「LA−920」(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。測定条件は、粒径測定前に超音波で1分間処理し、測定時の分散媒体として水を用い、温度25℃にて測定した。
(2)結晶化度の算出
セルロースI型結晶化度は、サンプルのX線回折強度を、株式会社リガク製の「Rigaku RINT 2500VC X-RAY diffractometer」を用いて以下の条件で測定し、前記計算式に基づいて算出した。
測定条件は、X線源:Cu/Kα−radiation,管電圧:40kv,管電流:120mA,測定範囲:2θ=5〜45°X線のスキャンスピード:10°/minで測定した。測定用サンプルは面積320mm2×厚さ1mmのペレットを圧縮し作製した。
(3)水分含有量の測定
水分含有量は、赤外線水分計(株式会社ケット科学研究所製、「FD−610」)を使用し、150℃にて測定を行った。
(4)セルロース(ホロセルロース)含有量の測定
粉砕したサンプルをエタノール・ベンゼン混合溶剤(1:1)で6時間ソックスレー抽出を行い、さらにエタノールで4時間ソックスレー抽出行って、抽出後のサンプルを60℃で真空乾燥した。得られた試料2.5gに水150mL、亜塩素酸ナトリウム1.0gおよび酢酸0.2mLを加え、70〜80℃で1時間加温した。引き続き亜塩素酸ナトリウムおよび酢酸を加えて加温する操作を繰り返し行い、試料が白く脱色するまで3〜4回処理を繰り返した。白色の残渣をグラスフィルター(1G−3)でろ過し、冷水およびアセトンで洗浄した後、105℃で恒量になるまで乾燥し、残渣質量を求め、下記式によりセルロース含有量を算出した。
セルロース含有量(質量%)=[残渣質量(g)/試料採取量(g)]×100
(5)灰分量の測定
セルロース含有原料スラリー(絶乾質量2g相当)を105℃、4時間保持し乾燥させた後、磁性ルツボに入れ、電気炉にて575℃、12時間保持して完全に灰化した。灰化処理前後のセルロース含有原料質量から下記式により灰分量(質量%)を算出した。
灰分量(質量%)=
[セルロース含有原料の灰化後質量/セルロース含有原料の乾燥後質量]×100
(6)ケイ素含有量の測定
セルロース含有原料試料(0.1〜5g)を白金ルツボに採取し、ヒーターで煙が出なくなるまで炭化する。次に、電気炉にて550℃、12時間保持し灰化する。残った灰分上にアルカリ薬品(Na2CO3:H3BO3=5:2(質量比))1gを加え、950℃でアルカリ溶融を行った後、6N塩酸4mlに溶解させ、さらに50mlポリプロピレン製メスフラスコに移し替え、純水でメスアップし、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置(株式会社堀場製作所製、JY238 ULTRACE)を用いてケイ素含有量を測定した。
(7)糖化反応
酵素による糖化反応は以下の様な条件で行った。所定量のセルロース含有原料基質と3mLの酵素反応液(1M酢酸ナトリウム緩衝液0.3mlをイオン交換水にて2.70mlに希釈した液(pH5.0))を蓋つきスクリュー管(No.3, φ21×45mm マルエム社又はNo.5, φ27×55mm マルエム社)に懸濁し、適量の酵素を加えて50℃で振とう攪拌(150rpm、タイテック株式会社製恒温振とう機「BR−15CF」)しながら72時間反応した。反応終了後、遠心分離(17,000×g、5分間)によって沈殿物と上清液を分離し、上清液に遊離した還元糖量を、以下に示すDNS法によって定量した。また、セルロース含有原料基質に含まれるセルロース当りの糖化率を下記式により算出した。
糖化率(%)=[(還元糖量×0.9)/(セルロース含有原料基質量×セルロース含有量/100)]×100
(なお、DNS法による還元糖量に0.9を乗じる理由は、セルロースから還元糖に分解する際、脱水(H2O)が生じることによる影響を補正するため。)
(8)DNS法(生物化学実験法 還元糖の定量法 学会出版センター)による糖の定量
DNS溶液(0.5% 3,5−ジニトロサリチル酸、30%酒石酸ナトリウムカリウム四水和物、1.6%水酸化ナトリウム)1mLに適量の上清液を加え、100℃で5分間加熱発色させ、冷却後、波長535nmで比色定量した。グルコースを標準糖とした検量線より上清中の還元糖量を計算した。
実施例1
〔工程(I)〕
(i)パルパー工程
新聞紙古紙を5cm角に裁断したセルロース含有原料(灰分量11.5質量%、ケイ素含有量1.7質量%、結晶化度78%、セルロース含有量83質量%、水分含有量7.7質量%)100質量部(絶乾質量)、水酸化ナトリウム1.0質量部、脱墨剤(花王株式会社製、DI−7250)0.3質量部を離解機に入れ、混合物の全量が2857質量部となるように水を加え、セルロース含有原料スラリー(固形分濃度3.5質量%)を調製し、40℃、2500rpm、5分間の条件で離解した。離解後、スラリーを固形分濃度が25質量%になるまで80メッシュステンレスワイヤーにて濃縮して脱水した。
(ii)ニーダー工程
パルパー工程後に得られたセルロース含有原料100質量部(絶乾質量、固形分)に対し、水酸化ナトリウム0.5質量部、3号珪酸ナトリウム1.0質量部、過酸化水素0.5質量部、脱墨剤(花王株式会社製、DI−7250)を添加し、ニーダー(熊谷理機工業株式会社製、PFIミル)を用い、300カウント処理した。
次に、漂白工程として、60℃、120分間漂白処理し、さらに希釈工程として、固形分濃度1質量%となるよう水を加え、固形分をよく分散しスラリーを得た。
(iii)フローテーター工程
パルパー工程後に得られたセルロース含有原料(固形分濃度1質量%)のスラリー5Lをフローテーター(株式会社アイ・エイチ・アイフォイトペーパーテクノロジー製、ラボMTフローテーター、5Lタイプ)にて40℃、10分間処理し、フローテーション処理した。フロスは処理中スキミングせずに成り行きで排出させた。
(iv)洗浄工程
固形分濃度が0.9質量%のフローテーション後のスラリーを80メッシュステンレスワイヤーにて10質量%まで濃縮した。その後1.0質量%にまで希釈し、セルロース含有原料スラリーを得た。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量は3.2質量%、ケイ素含有量は0.5質量%であった。また、工程(I)後の次工程には、次に述べる工程(a)の乾燥工程の負荷を低減させるため、遠心分離機で処理後上層水を除去、スラリー固形分濃度が25質量%になるまで処理(およそ3000rpm/20分)し、脱水したセルロース含有原料を用いた。
〔工程(a)乾燥工程〕
工程(I)の脱墨工程で得られた低灰分セルロース含有原料をステンレスバットの上に載せ、105℃/6時間の条件で通風乾燥機に保持し、乾燥後の水分含有量が3.5質量%となるように乾燥させた。
〔工程(b)非晶化工程〕
工程(a)で得られた低灰分セルロース含有原料を、振動ミル(中央化工機株式会社製、「MB−1」、容器全容量3.5L)に100g投入し、ロッドとして、直径25mm、長さ218mm、材質ステンレス、断面形状が円形のロッド16本を振動ミルに充填(充填率49%)して、振幅8mm、円回転1200cpmの条件で、0.5時間処理を行った。振動ミル処理後に得られた低灰分セルロース含有原料の平均粒径は48μmであった。また、得られた低灰分セルロース含有原料の振動ミル処理終了時の温度は、処理に伴う発熱により、85℃であった。処理終了後、振動ミル内の壁面や底部に低灰分セルロース含有原料の固着物等はみられなかった。得られた低灰分セルロース含有原料を前記振動ミルから取り出し、X線回折強度から結晶化度を算出した。結果を表1に示す。
〔工程(II)〕
工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料(新聞古紙/結晶化度5%/平均粒径48μm)を基質として使用し、セルラーゼ酵素標品(セルクラスト1.5L、ノボザイムズ社製)による糖化反応を行った。前記低灰分セルロース含有原料0.15gを3mLの酵素反応液中、50℃で振とう攪拌しながら72時間の酵素反応を行った。酵素反応液は、1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)、1.5%(v/v)セルクラスト1.5L(タンパク質0.25%相当)とした。反応終了後、遠心分離によって沈殿物と上清液を分離し、上清液に遊離した還元糖量をDNS法によって定量(グルコース換算)し、糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1の工程(b)において、振動ミルにロッドを充填して、0.2時間処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。
工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、及び工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1の工程(b)において、振動ミルにロッドを充填して、0.1時間処理を行った以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。
工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、及び工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1の工程(I)において、(i)パルパー工程、(ii)ニーダー工程、(iii)フローテーター工程の順に処理し、(iv)洗浄工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1の工程(I)において、(i)パルパー工程を行い、(ii)ニーダー工程、(iii)フローテーター工程および(iv)洗浄工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1の工程(I)の(i)パルパー工程において、離解処理を実施例1と同様の方法及び条件で行った。その後の脱水工程、さらに(ii)ニーダー工程、(iii)フローテーター工程および(iv)洗浄工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、工程(I)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、工程(I)及び工程(b)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。工程(a)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
比較例3
比較例1において、工程(a)を行わず、工程(b)において、乾燥後の水分含有量を12質量%に調整したセルロース含有原料を用いたこと以外は、比較例1と同様の方法及び条件で、新聞古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2010279300
実施例7
セルロース含有原料として、実施例1で用いた新聞古紙に代えて、雑誌古紙を5cm角に裁断したセルロース含有原料(灰分量32.5質量%、ケイ素含有量3.3質量%、結晶化度77%、セルロース含有量47質量%、水分含有量8.4質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
実施例8
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、実施例2と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
実施例9
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、実施例3と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
実施例10
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
実施例11
工程(a)において、低灰分セルロース含有原料を乾燥後の水分含有量が0.9質量%となるように乾燥させたこと以外は、実施例7と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
実施例12
工程(a)を行わず、工程(b)において、乾燥後の水分含有量を12質量%に調整したセルロース含有原料を用いたこと以外は、実施例7と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
比較例4
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、比較例1と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
比較例5
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、比較例2と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(a)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
比較例6
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、実施例5と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
比較例7
セルロース含有原料として、実施例7で用いた雑誌古紙を用いたこと以外は、実施例6と同様の方法及び条件で、雑誌古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2010279300
実施例13
セルロース含有原料として、実施例1で用いた新聞古紙に代えて、新聞・雑誌の混合古紙を5cm角に裁断したセルロース含有原料(灰分量20.1質量%、ケイ素含有量2.4質量%、混合比:新聞/雑誌=60/40(質量比)、結晶化度78%、セルロース含有量52質量%、水分含有量7.2質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
実施例14
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、実施例2と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
実施例15
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、実施例3と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
実施例16
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
比較例8
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、比較例1と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
比較例9
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、比較例2と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(a)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
比較例10
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、実施例5と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
比較例11
セルロース含有原料として、実施例13で用いた新聞・雑誌混合古紙を用いたこと以外は、実施例6と同様の方法及び条件で、新聞・雑誌混合古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2010279300
実施例17
セルロース含有原料として、実施例1で用いた新聞古紙に代えて、オフィスペーパー古紙を5cm角に裁断したセルロース含有原料(灰分量19.5質量%、ケイ素含有量1.8質量%、結晶化度78%、セルロース含有量48質量%、水分含有量9.0質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、オフィスペーパー古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
実施例18
セルロース含有原料として、実施例17で用いたオフィスペーパー古紙を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法及び条件で、オフィスペーパーから糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
比較例12
セルロース含有原料として、実施例17で用いたオフィスペーパー古紙を用いたこと以外は、比較例1と同様の方法及び条件で、オフィスペーパー古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
比較例13
セルロース含有原料として、実施例17で用いたオフィスペーパー古紙を用いたこと以外は、比較例2と同様の方法及び条件で、オフィスペーパー古紙から糖を製造した。工程(a)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
比較例14
セルロース含有原料として、実施例17で用いたオフィスペーパー古紙を用いたこと以外は、実施例5と同様の方法及び条件で、オフィスペーパーから糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
比較例15
セルロース含有原料として、実施例17で用いたオフィスペーパー古紙を用いたこと以外は、実施例6と同様の方法及び条件で、オフィスペーパー古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2010279300
実施例19
セルロース含有原料として、実施例1で用いた新聞古紙に代えて、段ボール古紙を5cm角に裁断したセルロース含有原料(灰分量10.1質量%、ケイ素含有量1.5質量%、結晶化度77%、セルロース含有量84質量%、水分含有量7.2質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。
工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
実施例20
セルロース含有原料として、実施例19で用いた段ボール古紙を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
実施例21
セルロース含有原料として、実施例19で用いた段ボール古紙を用いたこと以外は、実施例5と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
実施例22
セルロース含有原料として、実施例19で用いた段ボール古紙を用いたこと以外は、実施例6と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。工程(I)で得られたセルロース含有原料の灰分量及びケイ素含有量、工程(b)で得られた低灰分セルロース含有原料の結晶化度、並びに工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
比較例16
セルロース含有原料として、実施例19で用いた段ボール古紙を用いたこと以外は、比較例1と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。工程(b)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
比較例17
セルロース含有原料として、実施例19で用いた段ボール古紙を用いたこと以外は、比較例2と同様の方法及び条件で、段ボール古紙から糖を製造した。工程(a)で得られたセルロース含有原料の結晶化度、工程(II)で得られた糖の糖化率を求めた。結果を表5に示す。
Figure 2010279300
表1〜表5から、実施例1〜22に示した本発明の糖の製造方法は比較例1〜17に比べてその糖化効率が高く、生産性が高いことが分かる。
本発明の糖の製造方法は、生産性に優れ、糖を効率的に得ることができる。得られた糖はエタノールや乳酸等の発酵生産等に有用である。

Claims (6)

  1. セルロース含有原料中の灰分量が10質量%以上、下記計算式(1)で示されるセルロースI型結晶化度が33%を超えるセルロース含有原料から糖を製造する方法であって、該セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程(I)、該工程(I)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を有する、糖の製造方法。
    セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
    〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
  2. 工程(I)が、前記セルロース含有原料中のケイ素含有量を、1.5質量%未満に低減する工程である、請求項1に記載の糖の製造方法。
  3. 工程(I)が、パルパー工程、フローテーター工程、ニーダー工程及び洗浄工程から選ばれる少なくとも1つの工程により前記セルロース含有原料中の灰分量を10質量%未満に低減する工程である請求項1又は2に記載の糖の製造方法。
  4. セルロース含有原料が、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、オフィスペーパー古紙から選ばれる少なくとも1種の古紙である、請求項1〜3のいずれかに記載の糖の製造方法。
  5. 前記工程(I)と(II)の間に、下記工程(a)及び(b)を有し、該工程(b)で得られた処理物に、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを作用させ糖化する工程(II)を行う、請求項1〜4のいずれかに記載の糖の製造方法。
    工程(a):前記工程(I)で得られた処理物の水分含有量を10質量%以下に低減する工程
    工程(b):該工程(a)で得られた処理物を粉砕機で処理して、セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する工程
  6. 粉砕機が、容器駆動式粉砕機又は媒体撹拌式粉砕機である、請求項5に記載の糖の製造方法。
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JP2012010638A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Honda Motor Co Ltd リグノセルロース系バイオマスの糖化溶液の製造方法
JP2018029584A (ja) * 2011-02-14 2018-03-01 ザイレコ,インコーポレイテッド 紙供給原料処理
CN110257453A (zh) * 2019-05-28 2019-09-20 中国林业科学研究院林产化学工业研究所 一种提高纤维原料生物酶解转化率制备可发酵糖的预处理方法

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