JP2014107877A - 固定子製造方法、固定子、及びその製造装置 - Google Patents

固定子製造方法、固定子、及びその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安価にセグメントコイル端部の拡張ピッチを広げることが可能な、固定子製造方法の提供。
【解決手段】平角導体Dを曲げ加工してセグメントコイルSCを形成し、セグメントコイルSCを固定子コア20のスロット12に挿入し、固定子10を製造する固定子製造方法において、第1拡張工程にて、固定子コア20のリード部分Sgaに第1予備拡張ブレード71を近接させることで径方向に偏心させ、第4リード部分Sga4と隣接する第5リード部分Sga5との間に第1隙間部分x1を形成し、第2拡張工程にて、追加拡張ブレード80を、リード部分Sgaに近接させ、第1拡張ブレード81により、第3リード部分Sga3に第1シフト部分内側Sf11が形成され、第2拡張ブレード82が第1隙間部分x1に挿入されることにより、第5リード部分Sga5に第2シフト部分内側Sf21を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、セグメントコイルを用いた固定子を製造する技術に関し、詳しくは固定子のスロットにセグメントコイルを挿入した後、セグメントコイルの端部を加工する技術に関する。
近年、自動車に駆動用のモータを搭載するケースが多くなってきている。車載される駆動用のモータは、搭載スペースが限られるために省スペースであることが求められる。また、自動車の駆動性能を高めるために高出力化が求められる。特にハイブリッド車はエンジンと駆動用モータとをエンジンルーム内に両方を搭載しなければならず、スペース的な制約は厳しい。この為、更なるモータの小型化が求められている。なお、一般機械に使用されるモータについても、小型化及び高出力化が図られることが望ましい。
特許文献1には、ステータ製造方法に関する技術が開示されている。固定子コアに挿入されたセグメントコイルの端部を、楔形状の分離治具を差し込むことで固定子コアの径方向に広げている。この分離治具を用いた広げ方として、(1)固定子コアの径方向に隣り合うセグメントコイル端部を2本1組にして順に挿入していき、挿入する度に分離治具によって広げる方法、(2)一気に挿入した後、拡張治具を用いて段差の付いているセグメントコイル端部を内径側から外径方向に押し広げる方法、(3)固定子コアの径方向からテーパーコーンと呼ばれる斜面の付いた治具で押し広げる方法などが開示されている。
特開2012−175748号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術を用いた固定子の製造方法では以下に説明する課題があると考えられる。
固定子を形成するに辺り、セグメントコイルの端部は最終的に溶接される必要があるが、端部溶接のためにはセグメントコイルの端部同士が離されていた方が溶接品質の向上を図ることができる。しかしながら、セグメントコイル間を拡張する拡張ピッチを広げる為には、拡張量を増やす必要があり、又、製造コストを下げるために低コストで実現出来ることが望ましい。特許文献1に開示される技術を用いる場合、(1)の1組ずつ変形させる方法では、サイクルタイムが長くなりコストダウンという点に問題が残る。(2)の内径側から外形側へセグメントコイル端部を押圧する方法では、セグメントコイル端部同士の長さの差が大きくなくてはならず、形状的な制約がある。(3)のテーパーコーンを用いてセグメントコイル端部を拡張させる方法では、テーパーの角度との関係で拡張量を増やすことが難しい。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、安価にセグメントコイル端部の拡張ピッチを広げることが可能な固定子製造方法、固定子、及びその製造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様による固定子製造方法は、以下のような特徴を有する。
(1)平角導体を曲げ加工してセグメントコイルを形成し、前記セグメントコイルを固定子コアのスロットに挿入し、固定子を製造する固定子製造方法において、前記固定子コアに挿入された前記セグメントコイルの前記固定子コアの端面から突出するリード部分群のうち第1のリード部分を、前記固定子コアの軸方向から近接させる第1予備変形ブレードを用いて、前記スロット内に納められるスロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心させ、前記第1のリード部分と隣接する他のリード部分との間に隙間部分を形成する第1拡張工程と、前記固定子コアの軸方向から第1変形ブレード及び、前記第1変形ブレードに隣接して設けられ、前記第1変形ブレードと長さの異なる第2変形ブレードを、前記リード部分群に挿入し、前記第1変形ブレードにより、前記リード部分群のうち第2のリード部分に、前記スロット内に納められるスロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心した第1シフト部分が形成され、前記第2変形ブレードが前記隙間部分に挿入されることにより、前記第1のリード部分に前記スロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心した第2シフト部分を形成する第2拡張工程と、を有すること、を特徴とする。
上記(1)の態様によれば、第1拡張工程で第1予備変形ブレードを使って第1のリード部分と隣接する他のリード部との間に隙間部分を形成する。そして、第2拡張工程で第1変形ブレードを用いて第2のリード部分に第1シフト部分を形成し、第2変形ブレードを隙間部分に挿入させて第1のリード部分に第2シフト部分を形成している。先端が楔状に形成される変形ブレードを挿入してリード部分にシフト部分を形成するにあたり、事前に隙間部分が形成されていると、リード部分に変形ブレードが乗り上げるといった事態を防ぐことが可能となる。ここでリード部分とは、固定子コアのスロットに挿入されたセグメントコイルの、固定子コア端面から突出する部分を指す。また、リード部分群はリード部分全体を指す。また、シフト部分とは、リード部分のうち変形ブレードによって固定子コアの径方向に偏心している部分、つまり、固定子コアの軸方向に対して所定の角度に曲げられている部分を指す。
第2拡張工程の後にはセグメントコイルの端部を固定子コアの周方向に曲げる捻り工程と、セグメントコイルの端部同士を溶接する溶接工程を経て固定子を製造することになる。そして課題にも示した通り、溶接工程において溶接されるセグメントコイルの端部の第1のペアと、隣接する第2のペアとは十分離間していることが望ましい。この間隔を実現する為の第1シフト部分及び第2シフト部分であり、この間隔を広く採るためにはシフト部分の固定子コアの軸と形成する角度を大きくする必要がある。しかしながら、リード部分を固定子コアの径方向に拡張するほど、セグメントコイルの先端部分の位置制御は困難になるため、最初に挿入される第1変形ブレードに次いで挿入される第2変形ブレードはセグメントコイルの先端部分と干渉するリスクが高くなる。
しかしながら、本発明のように先に第1予備変形ブレードによって隙間部分を形成しておくことで、第2変形ブレードとセグメントコイルの先端部分との干渉リスクを抑えることが可能となる。この結果、固定子の品質を高めることが可能となり、固定子製造に必要なコストを低下させることに貢献することができる。
(2)(1)に記載の固定子製造方法において、前記第1変形ブレードは、前記第2のリード部分を変形させて、前記固定子コアの外周側に偏心する前記第1シフト部分を形成し、前記第2変形ブレードは、前記第1変形ブレードより短く、前記第2のリード部分より前記固定子コアの外周側に位置する前記第1のリード部分を変形させて、前記固定子コアの外周側に偏心する前記第2シフト部分を形成すること、を特徴とする。
上記(2)の態様によれば、第1変形ブレード及び第2変形ブレードによって、第1のリード部分及び第2のリード部分をそれぞれ固定子コアの外周側に偏心させる第1シフト部分及び第2シフト部分を形成する。これにより、固定子コアの外周側にリード部分が拡張された固定子が形成される。第1変形ブレードより第2変形ブレードの長さが短く設定されることで、同時に第1変形ブレードと第2変形ブレードを動かしても、時間差をつけてリード部分に挿入できる。この際に隙間部分が形成されていることで、第2変形ブレードはセグメントコイルの先端部分と干渉するリスクが低くなる。固定子は、回転子が内周側に配置されるために、固定子と回転子とを狭いクリアランスを維持して保持する為にも、外周側にリード部分を広げる方が合理的であり、よりリード部分群の拡張の余裕を採ることが可能となる。
(3)(2)に記載の固定子製造方法において、前記第1拡張工程では、前記固定子コアの内周側から前記リード部分群を支持する内径支持手段にて、前記リード部分群を支持し、前記第1予備変形ブレードを前記リード部分群に挿入して前記第1のリード部分を変形させて前記隙間部分を形成し、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する根本加圧手段にて、前記リード部分群に加圧して成形し、前記第2拡張工程では、前記内径支持手段にて、前記リード部分群を支持し、前記第1変形ブレード及び前記第2変形ブレードを前記リード部分群に挿入して、前記第1シフト部分及び前記第2シフト部分を形成し、前記根本加圧手段にて、前記リード部分群の前記根本部を加圧し、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の先端側部分を支持する外径加圧手段で、前記固定子コアの径方向外側から加圧して成形すること、を特徴とする。
上記(3)に記載の態様により、第1拡張工程では、内径支持手段によってリード部分群を支持することで、固定子の内側にリード部分が広がることを防ぎ、根本加圧手段にてリード部分群の根本を抑えることで、隙間部分をより広げる効果を得られる。また、第2拡張工程では、内径支持手段によってリード部分群を支持することで固定子の内側にリード部分が広がることを防ぎ、根本加圧手段にてリード部分群の根本を押さえ、外径加圧手段で固定子の外側からリード部分群を加圧することで、リード部分の先端を固定子コアの軸と略平行になるように成形することができる。
このようなリード部分の成形によって、この後に設けられた捻り工程にてリード部分を適切な方向に曲げることが可能となり、この後に設けられた溶接工程にて溶接不良を低減させることに貢献することが可能となる。結果、固定子の製造における製造コストの低減に貢献することが可能となる。
また、前記目的を達成するために、本発明の一態様による固定子は、以下のような特徴を有する。
(4)(1)乃至(3)に記載のいずれか1つに記載の固定子製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
上記(4)に記載の態様によって、(1)乃至(3)に記載の固定子製造方法を用いて固定子が製造されるので、固定子を製造するにあたって歩留まりが改善し、品質の向上が期待され、その結果、コストダウンの実現が可能となる。
また、前記目的を達成するために、本発明の一態様による固定子製造装置は、以下のような特徴を有する。
(5)平角導体を曲げ加工して形成したセグメントコイルが固定子コアに挿入された固定子構成部品の、前記固定子コアの端面から突出するリード部分同士のピッチを拡張する固定子製造装置において、第1拡張工程に用いる、前記リード部分群に挿入され隙間部分を形成する第1予備変形ブレード、を備える予備変形機構部と、第2拡張工程に用いる、前記リード部分群に挿入する第1変形ブレードと、前記第1変形ブレードより長さが短く、前記隙間部分に挿入される第2変形ブレードと、を備える変形機構部と、を備えること、を特徴とする。
上記(5)に記載の態様によって、第1拡張工程で第1予備変形ブレードを使って第1のリード部分と隣接する他のリード部との間に隙間部分を形成し、第2拡張工程で第1変形ブレードを用いて第2のリード部分に第1シフト部分を形成し、第2変形ブレードを隙間部分に挿入させて第1のリード部分を形成できる。つまり、本発明の固定子製造装置を用いることで、固定子製造時において、先に第1予備変形ブレードによって隙間部分を形成されるので、第2変形ブレードとセグメントコイルの先端部分との干渉リスクを抑えることが可能となる。この結果、固定子の品質を高めることが可能となり、固定子製造に必要なコストを低下が実現可能な固定子製造装置の提供が可能である。
(6)(5)に記載の固定子製造装置において、前記予備変形機構部に、前記固定子コアの内周側から前記リード部分群を支持する内径支持手段と、前記第1予備変形ブレードを挿入後、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する根本加圧手段と、を備え、前記変形機構部に、前記内径支持手段と、前記第1変形ブレード及び前記第2変形ブレードを挿入後、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する前記根本加圧手段と、前記根本加圧手段で前記リード部分群の根本部を加圧後に、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の先端側部分を支持する外径加圧手段と、を備えること、を特徴とする。
上記(6)に記載の態様によって、第1拡張工程では、内径支持手段によってリード部分群を支持することで、固定子の内側にリード部分が広がることを防ぎ、根本加圧手段にてリード部分群の根本を抑えることで、隙間部分をより広げる効果を得られる。また、第2拡張工程では、内径支持手段によってリード部分群を支持することで固定子の内側にリード部分が広がることを防ぎ、根本加圧手段にてリード部分群の根本を押さえ、外径加圧手段で固定子の外側からリード部分を加圧することで、リード部分の先端を固定子コアの軸と略平行になるように成形することができる。つまり、本発明の固定子製造装置によって、固定子の製造における製造コストの低減に貢献することが可能となる。
本実施形態の、固定子の斜視図である。 本実施形態の、固定子のコイルエンド部分リード側の拡大斜視図である。 本実施形態の、固定子にセグメントを挿入した際の斜視図である。 本実施形態の、セグメントの平面図である。 本実施形態の、固定子の組み立て工程の概略を示す概念図である。(a)固定子コアの斜視図である。(b)固定子コアにインシュレータを備えた斜視図である。(c)セグメントの斜視図である。(d)固定子コアにセグメントを挿入した様子を示す断面図である。(e)セグメントを溶接した様子を示す断面図である。 本実施形態の、固定子の組み立て加工工程のフロー図である。 本実施形態の、固定子コアのスロットにスロット内導線部が入った状態のスロット部分の拡大断面図である。 本実施形態の、固定子コアにセグメントコイルが挿入された様子を示す断面図である。 本実施形態の、セグメントコイルの予備拡張をする様子を示す断面図である。 本実施形態の、第1予備拡張ブレードの先端をリード部分群に挿入した様子を示す部分拡大図である。 本実施形態の、第2予備拡張ブレードの先端をリード部分群に挿入した様子を示す部分拡大図である。 本実施形態の、予備拡張が行われたリード部分群の先端拡大図である。 本実施形態の、第2拡張工程でリード部分群の拡張する様子を示す断面図である。 本実施形態の、第2拡張工程でリード部分群に第2拡張加工装置を用いた様子を示す断面図である。 本実施形態の、第2拡張工程のリード部分群の先端拡大図である。 本実施形態の、固定子の断面図である。 比較のために用意した、リード先端部の拡張工程の様子を示す側面図である。
まず、本発明の実施形態について、参考となる図面を用いて説明する。なお、用いられている図面の詳細部分は説明の都合上簡略化されている。
図1に、本実施形態の、固定子10の斜視図を示す。図2に、固定子10のコイルエンド部分リード側の拡大斜視図を示す。固定子10は、固定子コア20とセグメントコイルSCよりなる。略円筒状の形状の電磁鋼板を積層してなる固定子コア20には、内周側に突出する形に形成されるティース11と隣り合うティース11の間にスロット12が設けられる。用意されるティース11の数は48、スロット12の数も同様である。固定子コア20の外周側には、リブ21とボルト穴22が3箇所設けられている。そして、ボルト穴22を利用してモータカバー等を取り付け等ができる。スロット12には、図2に示される絶縁性を有するインシュレータ25が挿入される。インシュレータ25は、セグメントコイルSCと固定子コア20との絶縁を確保している。
図3に、固定子コア20にセグメントSgを挿入し、後拡張した状態の斜視図を示す。図4に、セグメントSgの平面図を示す。平角導体Dを略U字状にエッジワイズ曲げ加工してセグメントSgが形成されている。セグメントSgは大雑把に分けると3つの部分からなる。固定子コア20のスロット12に挿入されるスロット内導線部Sgbと、固定子10のリード側に固定子コア20の端面より突出するリード部分Sgaと、反リード部分Sgcである。便宜上、リード部分Sgaはリード部分SgaAとリード部分SgaBと分けて呼ぶ。また、スロット内導線部Sgbは、スロット内導線部SgbAとスロット内導線部SgbBと分けて呼ぶ。又、反リード部分Sgcはクランク部Sgeと斜辺部SgdAと斜辺部SgdBとからなるものとする。リード部分SgaA及びリード部分SgaBの先端は、剥離加工されて後述する剥離部分Sgiが設けられる。
図5に、固定子10の組み立て工程の概略を示す。図5(a)に、固定子コア20の斜視図を示す。図5(b)に、固定子コア20にインシュレータ25を備えた斜視図を示す。図5(c)に、セグメントSgの斜視図を示す。図5(d)に、固定子コア20にセグメントSgを挿入した様子を断面図に示す。図5(e)に、セグメントSgを溶接した様子を断面図に示す。なお、図5に示している斜視図は説明の為に形状を簡略化している。まず、図5(a)に示される固定子コア20に形成されるスロット12に、図5(b)に示すようにインシュレータ25を挿入した状態で、図5(c)に示すセグメントSgを挿入する。
この結果、図5(d)に示すような状態になる。すなわち、セグメントSgが固定子コア20の端部から一部突出し、リード部分SgaA及びリード部分SgaBが突出した状態になっている。そして、リード部分SgaA及びリード部分SgaBを捻り、図5(e)に示すように先端を溶接して溶接部Sgfを形成することで、固定子10を形成する。なお、図5では固定子10の形成過程について概念的に説明しているが、実際の組み付け工程では、セグメントSgを円環状に配置する整列工程を必要とする。
図6に、固定子10の組み立て加工工程のフロー図を示す。S1では、「平角導体の直線化及び切り出し」を行う。平角導体Dは図示しないボビンに巻かれているので、巻き出して癖取りを行った上で必要な長さに切り出す。S2では、「セグメント形成」を行う。平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工し、更に図示しない型を用いてクランク部Sgeを作成し、略U字型のセグメントSgを得る。S3では、「セグメント整列」を行う。セグメントSgは、固定子コア20のスロット12にスロット内導線部SgbA又はスロット内導線部SgbBが8本収まるように、セグメントSgのクランク部Sgeを組み合わせて円筒状に配置され、セグメントコイルSCを形成する。
S4では、「インシュレータ挿入」を行う。固定子コア20のスロット12には、固定子コア20とセグメントコイルSCとの絶縁を図る目的でインシュレータ25が、各スロット12に備えられる。この工程では、インシュレータ25をスロット12に挿入する。S5では、「セグメントコイル挿入」を行う。厳密にはセグメントコイルSCを固定子コア20に対して近接させ、リード部分Sgaをインシュレータ25の備えられたスロット12に挿入する工程である。
S6では、「ウェッジ挿入」を行う。図7に、固定子コア20のスロット12にスロット内導線部Sgbが入った状態のスロット12部分の拡大断面図を示す。スロット12に、セグメントSgのスロット内導線部Sgbが8本挿入された状態で、固定子コア20の最内周側にウェッジ紙13を挿入する。ウェッジ紙13はティース11の先端にスロット12に突出するように設けられている凸部11aによって、突っ張ることで保持される。S7では、「リード部分後拡張」を行う。後述する方法で、リード部分Sgaにシフト部分Sfを形成する工程である。
S8では、「捻り形成」を行う。固定子コア20に挿入されたセグメントコイルSCのリード部分Sgaを固定子コア20の径方向に捻り、隣り合うコイル同士で接続するような形状に変形させる。リード部分Sgaの捻り方向は、図2に示すように径方向に隣り合うリード部分Sga同士が異なる方向に捻られる。S9では、「Tig溶接」を行う。図5(e)に示すように、隣り合うリード部分Sga同士を溶接することで、溶接部Sgfを形成する。S10では、「コイルエンド部絶縁処理」を行う。溶接部Sgfに絶縁被覆を施す工程であり、粉体塗装にて樹脂を用いて絶縁被覆する。また、セグメントコイルSCにワニスを含浸させることで、固定子10運用時に車のボディ等から伝えられる振動を等で固定子10に対してセグメントコイルSCが移動しないように固定を行う。
次に、図6のS7であるリード部分後拡張の工程の内、第1拡張工程について説明する。図8に、固定子コアにセグメントコイルが挿入された様子を断面図に示す。まず、固定子コア20にセグメントコイルSCを挿入することで、リード部分Sgaが固定子コア20の端面から突出する結果となる。リード部分Sgaは、内周側から、第1リード部分Sga1、第2リード部分Sga2、第3リード部分Sga3、第4リード部分Sga4、第5リード部分Sga5、第6リード部分Sga6、第7リード部分Sga7、及び第8リード部分Sga8となっている。第1リード部分Sga1から順に第8リード部分Sga8にかけて順に固定子コア20の端面20aからの長さが長くなるように設定されている。これら第1リード部分Sga1乃至第8リード部分Sga8を纏めて便宜的にリード部分Sga群と称する。
第1拡張加工装置100には、内径支持手段50と、根本加圧手段60と、予備拡張ブレード70を備えている。第1拡張加工装置100は、図6のS7に示される第1拡張工程に用いられる。内径支持手段50は、セグメントコイルSCの内径側に配置され、固定子コア20の外周側に向けて進退可能な推進機構を有している。図8に示される内径支持手段50は、前進端に位置した状態を示している。内径支持手段50によって、リード部分群の内周側、即ち第1リード部分Sga1の一辺を支持することができる。根本加圧手段60は、リード部分群の根本側、即ち固定子コア20の端面20a寄りの位置を加圧する機能を有している。
予備拡張ブレード70は、第1予備拡張ブレード71と、第2予備拡張ブレード72の2つから成る。第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72の先端は楔状に形成されている。なお、図8及び後述する図9、図10及び図11の第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72にはリード部分群に挿入されるブレード部分に説明の為にドットハッチングが施してある。予備拡張ブレード70は、図示しない推進機構が備えられて、固定子コア20の軸方向に進退可能に備えられる。第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72は同時に移動する構成となっている。
図9に、セグメントコイルSCの予備拡張をする様子を断面図に示す。第1拡張工程では、第1拡張加工装置100を用いて予備拡張を行う。具体的には、図9に示すように、予備拡張ブレード70をセグメントコイルSCのリード部分Sga群に向けて移動させることで、第1予備拡張ブレード71を第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5との間に挿入し、第2予備拡張ブレード72を第6リード部分Sga6と第7リード部分Sga7との間に挿入する。第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72をリード部分Sga群に挿入した後に、根本加圧手段60によってリード部分Sga群の外周側から加圧する。
図10に、第1予備拡張ブレード71の先端をリード部分Sga群に挿入した部分拡大図を示す。図11に、第2予備拡張ブレード72の先端をリード部分Sga群に挿入する部分拡大図を示す。図12に、予備拡張が行われたリード部分Sga群の先端拡大図を示す。面取部Sgjは第1リード部分Sga1と第2リード部分Sga2とで背中合わせになるように配置されている。同様にして、第3リード部分Sga3と第4リード部分Sga4、第5リード部分Sga5と第6リード部分Sga6、第7リード部分Sga7と第8リード部分Sga8がペアになるように、面取部Sgj同士が背中合わせになるように配置されている。
一方、第2リード部分Sga2と第3リード部分Sga3とは、面取部Sgjが向かい合うように配置されている。同様に、第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5が、第6リード部分Sga6と第7リード部分Sga7の面取部Sgjが向かい合うように配置されている。よって、リード部分Sga群に第1予備拡張ブレード71が近接し、第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5の間に第1予備拡張ブレード71の先端が挿入される。この際、第1予備拡張ブレード71の先端は楔状に形成されているので、リード部分Sgaの先端に形成される剥離部分Sgiの面取部Sgjを捉えることができる。そして根本加圧手段60によってセグメントコイルSCのリード部分Sga群の根本部分を押さえる。
その結果、図12に示すように、セグメントコイルSCに第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5との間に第1隙間部分x1が形成される。また、第6リード部分Sga6と第7リード部分Sga7との間に第2隙間部分x2が形成される。
次に、図6のS7であるリード部分Sga群後拡張の工程の内、第2拡張工程について説明する。図13に、第2拡張工程でリード部分Sga群の拡張する様子を断面図に示す。図14に、第2拡張工程でリード部分Sga群に第2拡張加工装置110を用いた様子を断面図に示す。第2拡張加工装置110には、内径支持手段50と、根本加圧手段60と、追加拡張ブレード80と、外径加圧手段90を備えている。内径支持手段50と根本加圧手段60については第1拡張加工装置100に備えられるものと同じなので、説明を省略する。
追加拡張ブレード80は、第1拡張ブレード81と、第2拡張ブレード82と、第3拡張ブレード83を備えている。第1拡張ブレード81乃至第3拡張ブレード83は、第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72と同じく先端が楔状に形成されている。なお、追加拡張ブレード80は、図示しない推進機構が備えられて、固定子コア20の軸方向に進退可能に備えられる。第1拡張ブレード81、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83は同時に移動する構成となっている。外径加圧手段90は、リード部分Sga群の外径方向、即ち第8リード部分Sga8側面より加圧する機能を有している。なお、図13、図14、及び後述する図15の第1拡張ブレード81、第2拡張ブレード82、及び第3拡張ブレード83には、説明の為にブレード部分にドットハッチングが施されている。
第2拡張工程では、第1拡張工程同様に、まず内径支持手段50でリード部分Sga群の内径側を支持し、追加拡張ブレード80を固定子コア20の軸方向からリード部分Sga群に向けて近接させる。図15に、第2拡張工程のリード部分Sga群の先端拡大図を示す。第1拡張ブレード81を第2リード部分Sga2と第3リード部分Sga3の間に挿入した後、第2拡張ブレード82を第1隙間部分x1に挿入し、第3拡張ブレード83を第2隙間部分x2に挿入する。
この結果、図14に示すように第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5の間に第2拡張ブレード82が挿入され、第6リード部分Sga6と第7リード部分Sga7の間に第3拡張ブレード83が挿入される。そして、根本加圧手段60によってリード部分Sga群の外径側から加圧し、更に外径加圧手段90によってリード部分Sga群の外径側から加圧することで、リード部分Sgaの先端部分の成形を行う。こうして、固定子コア20に挿入されたセグメントコイルSCの後拡張工程が終了する。
図16に、固定子の断面図を示す。固定子10は、図8に示す固定子コア20にセグメントコイルSCが挿入された状態で、リード部分後拡張がなされ、図15に示すようなリード部分Sgaの形状に成形される。セグメントコイルSCのリード部分Sgaは、第1リード部分Sga1及び第2リード部分Sga2は固定子コア20の軸に対して平行となっている。一方、第3リード部分Sga3には、第1シフト部分内側Sf11が形成され、第4リード部分Sga4には、第1シフト部分外側Sf12が形成される。第1シフト部分内側Sf11及び第1シフト部分外側Sf12は、第1シフト部分Sf1として第1拡張ブレード81に形成される。
第5リード部分Sga5には、第2シフト部分内側Sf21が形成され、第6リード部分Sga6には、第2シフト部分外側Sf22が形成される。第2シフト部分内側Sf21と第2シフト部分外側Sf22は、第2シフト部分Sf2として第2拡張ブレード82に形成される。第7リード部分Sga7には、第3シフト部分内側Sf31が形成され、第8リード部分Sga8には、第3シフト部分外側Sf32が形成される。第3シフト部分内側Sf31及び第3シフト部分外側Sf32は、第3シフト部分Sf3として第3拡張ブレード83に形成される。第1シフト部分Sf1乃至第3シフト部分Sf3は、いずれも追加拡張ブレード80の先端の楔状部分に沿って形成される。つまり、固定子コア20の軸方向に対して所定の角度を有した辺として形成される。
本実施形態の固定子10は上記構成にて製造されるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
まず、リード部分Sgaの拡張ピッチを広げることが可能となる点が効果として挙げられる。これは、平角導体Dを曲げ加工してセグメントコイルSCを形成し、セグメントコイルSCを固定子コア20のスロット12に挿入し、固定子10を製造する固定子製造方法において、第1拡張工程にて、固定子コア20に挿入されたセグメントコイルSCの固定子コア20の端面から突出するリード部分Sga群のうち第4リード部分Sga4を、固定子コア20の軸方向から第1予備拡張ブレード71を近接させ、スロット12内に納められるスロット内導線部Sgbより固定子コア20の径方向に偏心させ、第4リード部分Sga4と隣接する第5リード部分Sga5との間に第1隙間部分x1を形成する。
第2拡張工程にて、固定子コア20の軸方向から第1拡張ブレード81及び、第1拡張ブレード81に隣接して設けられ、第1拡張ブレード81と長さの異なる第2拡張ブレード82を、リード部分Sga群に近接させ、第1拡張ブレード81により、リード部分Sgaのうち第3リード部分Sga3に、スロット12内に納められるスロット内導線部Sgbより固定子コア20の径方向に偏心した第1シフト部分内側Sf11が形成され、第4リード部分Sga4に第1シフト部分外側Sf12が形成され、第2拡張ブレード82が第1隙間部分x1に挿入されることにより、第5リード部分Sga5にスロット内導線部Sgbより固定子コア20の径方向に偏心した第2シフト部分内側Sf21が形成され、第6リード部分Sga6に第2シフト部分外側Sf22が形成される。
図17に、比較のために用意したリード先端部の拡張工程の様子を側面図に示している。この図16では、第1拡張工程を行わずに第2拡張工程に用いる追加拡張ブレード80によって、リード部分Sga群を拡張している。第1拡張ブレード81が第2リード部分Sga2と第3リード部分Sga3の間に挿入されると、第3リード部分Sga3乃至第8リード部分Sga8が固定子コア20の外周側に押し広げられて移動する。この結果、図16の部分Aに示すように第5リード部分Sga5の先端と第2拡張ブレード82とが干渉してしまう。この干渉は、追加拡張ブレード80でリード部分Sga群の拡張幅を大きくしようとすればするほど起こり易くなり、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83の形状を調整しても解決することが難しい。
第1拡張ブレード81、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83の高さは、リード部分Sga群の拡張加工後の品質確保を確保する為に変更することができない。したがって、必然的に拡張できる幅が決定されてしまう。しかしながら、本発明のように第1拡張工程と第2拡張工程の2つの工程に分けることで、第1隙間部分x1及び第2隙間部分x2を作り、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83を、第5リード部分Sga5及び第7リード部分Sga7、或いはその他のリード部分Sgaと干渉しないようにすることが可能となる。したがって、固定子10の後拡張工程においてリード部分Sga群の拡張ピッチをより広げることが可能となる。
また、固定子10の製造をより安価に行う事ができる点が効果として挙げられる。これは、図16に示すような追加拡張ブレード80とリード部分Sgaとの干渉を防ぐことができるので、歩留まりの向上が見込めるからである。後拡張工程では、第1拡張工程と第2拡張工程の2工程が必要となる為、固定子10の製造工程のリードタイムが1工程で終わらせるより長くなる。しかし、歩留まりが向上することで結果的には製造コストを下げることが可能となる。
また、固定子10の外周側に拡張することで、より拡張スペースが確保し易い。これは、第1拡張ブレード81は、第3リード部分Sga3を変形させて第1シフト部分Sf1を形成し、第2拡張ブレード82は、第1拡張ブレード81より短く、第3リード部分Sga3より固定子コア20の外周側に位置する第5リード部分Sga5を変形させて、第2シフト部分Sf2を形成する。これにより、固定子コア20の外周側にリード部分Sgaが拡張された固定子10が形成される。第1拡張ブレード81より第2拡張ブレード82、第2拡張ブレード82より第3拡張ブレード83の長さが短く設定されることで、追加拡張ブレード80を一度に動かしても、時間差をつけてリード部分Sga群に挿入できる。
この際に第1隙間部分x1及び第2隙間部分x2が先に第1拡張工程で形成されていることで、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83はセグメントコイルSCの先端部分と干渉するリスクが低くなる。固定子10の内周側には、図示しない回転子が配置され、図示しないモータが形成される。そして、モータの性能を高めるために固定子10と回転子とを狭いクリアランスを維持して保持する必要がある。このため、固定子10の外周側にリード部分Sga群を広げる方が合理的であり、よりリード部分Sga群の拡張の余裕を採ることが可能となる。
リード部分Sgaは、この後の工程で捻り加工され、Tig溶接される。その後に、コイルエンド部を絶縁するために粉体塗装を行う。この為、第2リード部分Sga2と第3リード部分Sga3、第4リード部分Sga4と第5リード部分Sga5、第6リード部分Sga6と第7リード部分Sga7との間はそれぞれ間隔が開いていることが望ましい。捻り加工の際には、先端を治具で保持し易くなるし、Tig溶接の際には、溶接不良の低減が見込める。コイルエンド部絶縁処理の際には、粉体をコイルエンドに侵入させ易くし、絶縁性を確保し易くすることが期待出来る。
また、追加拡張ブレード80及び外径加圧手段90を用いることで、リード部分Sgaの先端を固定子コア20の軸と略平行に形成することが可能である。固定子10の第1拡張工程では、固定子コア20の内周側からリード部分Sga群を支持する内径支持手段50にて、リード部分Sga群を支持し、第1予備拡張ブレード71を第5リード部分Sga5に近接されて第1隙間部分x1を形成し、固定子コア20の外周側からリード部分Sgaの端面20aに近い根本部を支持する根本加圧手段60にて、リード部分Sga群に加圧して成形する。
そして、第2拡張工程では、内径支持手段50にて、リード部分Sga群を支持し、第1拡張ブレード81乃至第3拡張ブレード83をリード部分Sga群に挿入して、第1シフト部分Sf1乃至第3シフト部分Sf3を形成し、根本加圧手段60にて、リード部分Sga群の根本部を加圧し、固定子コア20の外周側からリード部分Sga群の先端側部分を支持する外径加圧手段90で、固定子コア20の径方向外側から加圧して成形している。第1拡張工程で、予備拡張ブレード70によって予備的な拡張を行い、第1隙間部分x1及び第2隙間部分x2を形成し、第2拡張工程で追加拡張ブレード80を用いて拡張することで、スムーズな拡張を実現している。
また、内径支持手段50によってリード部分Sga群の内径側を支持し、追加拡張ブレード80を挿入した状況で、根本加圧手段60及び外径加圧手段90によって外径側から加圧することで、リード部分Sgaの先端を固定子コア20の軸と略平行に形成している。この結果、リード部分Sgaの先端がそれぞれ固定子コア20の軸と略平行となっている事で、Tig溶接の際には、溶接性が向上して溶接不良の低減が期待出来る。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。例えば、固定子コア20のスロット12に挿入されるスロット内導線部Sgbの本数について8本としているが、この数を増減したとしても本発明の適用が可能である。
また、リード部分後拡張では第1拡張工程と第2拡張工程の2工程で行っているが、スロット12に挿入されるセグメントSgの本数に応じて予備拡張工程となる第1加工工程を更に細分化することを妨げない。ただし、固定子10の製造におけるリードタイム短縮を考えると、工程数の増加は極力抑えることが望ましい。また、第1拡張工程及び第2拡張工程は、説明の都合上それぞれリード部分Sgaを1列分しか示していないが、48スロット分、一気に加工したり、複数回に分けて加工したりすることを妨げない。
また、予備拡張ブレード70の第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72は1つの推進機構で同時に移動する構成しているが、第1予備拡張ブレード71及び第2予備拡張ブレード72の位置精度が確保できれば、別々に進退する事を妨げない。同様に、追加拡張ブレード80の第1拡張ブレード81、第2拡張ブレード82及び第3拡張ブレード83についても、別々に進退する構成としても良い。推進機構の数は少ない方が望ましいが、必要に応じて違うタイミングでブレードを推進することができるというメリットもあるので、設計思想に応じて使い分けることが好ましい。
10 固定子
11 ティース
12 スロット
20 固定子コア
20a 端面
25 インシュレータ
30 外部接続端子
31 端子台
D 平角導体
SC セグメントコイル
Sf シフト部分
Sg セグメント
Sga リード部分
Sgb スロット内導線部
Sgc 反リード部分
Sge クランク部
Sgf 溶接部
Sgi 剥離部分

Claims (6)

  1. 平角導体を曲げ加工してセグメントコイルを形成し、前記セグメントコイルを固定子コアのスロットに挿入し、固定子を製造する固定子製造方法において、
    前記固定子コアに挿入された前記セグメントコイルの前記固定子コアの端面から突出するリード部分群のうち第1のリード部分を、前記固定子コアの軸方向から近接させる第1予備変形ブレードを用いて、前記スロット内に納められるスロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心させ、前記第1のリード部分と隣接する他のリード部分との間に隙間部分を形成する第1拡張工程と、
    前記固定子コアの軸方向から第1変形ブレード及び、前記第1変形ブレードに隣接して設けられ、前記第1変形ブレードと長さの異なる第2変形ブレードを、前記リード部分群に挿入し、
    前記第1変形ブレードにより、前記リード部分群のうち第2のリード部分に、前記スロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心した第1シフト部分が形成され、
    前記第2変形ブレードが前記隙間部分に挿入されることにより、前記第1のリード部分に前記スロット内導線部分より前記固定子コアの径方向に偏心した第2シフト部分を形成する第2拡張工程と、を有すること、
    を特徴とする固定子製造方法。
  2. 請求項1に記載の固定子製造方法において、
    前記第1変形ブレードは、前記第2のリード部分を変形させて、前記固定子コアの外周側に偏心する前記第1シフト部分を形成し、
    前記第2変形ブレードは、前記第1変形ブレードより短く、前記第2のリード部分より前記固定子コアの外周側に位置する前記第1のリード部分を変形させて、前記固定子コアの外周側に偏心する前記第2シフト部分を形成すること、
    を特徴とする固定子製造方法。
  3. 請求項2に記載の固定子製造方法において、
    前記第1拡張工程では、
    前記固定子コアの内周側から前記リード部分群を支持する内径支持手段にて、前記リード部分群を支持し、
    前記第1予備変形ブレードを前記リード部分群に挿入して前記第1のリード部分を変形させて前記隙間部分を形成し、
    前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する根本加圧手段にて、前記リード部分群に加圧して成形し、
    前記第2拡張工程では、
    前記内径支持手段にて、前記リード部分群を支持し、
    前記第1変形ブレード及び前記第2変形ブレードを前記リード部分群に挿入して、前記第1シフト部分及び前記第2シフト部分を形成し、
    前記根本加圧手段にて、前記リード部分群の前記根本部を加圧し、
    前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の先端側部分を支持する外径加圧手段で、前記固定子コアの径方向外側から加圧して成形すること、
    を特徴とする固定子製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のいずれか1つに記載の固定子製造方法を用いて製造されたことを特徴とする固定子。
  5. 平角導体を曲げ加工して形成したセグメントコイルが固定子コアに挿入された固定子構成部品の、前記固定子コアの端面から突出するリード部分同士のピッチを拡張する固定子製造装置において、
    第1拡張工程に用いる、前記リード部分群に挿入され隙間部分を形成する第1予備変形ブレード、を備える予備変形機構部と、
    第2拡張工程に用いる、前記リード部分群に挿入する第1変形ブレードと、前記第1変形ブレードより長さが短く、前記隙間部分に挿入される第2変形ブレードと、を備える変形機構部と、を備えること、
    を特徴とする固定子製造装置。
  6. 請求項5に記載の固定子製造装置において、
    前記予備変形機構部に、前記固定子コアの内周側から前記リード部分群を支持する内径支持手段と、前記第1予備変形ブレードを挿入後、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する根本加圧手段と、を備え、
    前記変形機構部に、前記内径支持手段と、前記第1変形ブレード及び前記第2変形ブレードを挿入後、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の前記固定子コア端面に近い根本部を加圧する前記根本加圧手段と、前記根本加圧手段で前記リード部分群の根本部を加圧後に、前記固定子コアの外周側から前記リード部分群の先端側部分を支持する外径加圧手段と、を備えること、
    を特徴とする固定子製造装置。
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