JP2014096971A - 圧入固定構造 - Google Patents

圧入固定構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2014096971A
JP2014096971A JP2012248731A JP2012248731A JP2014096971A JP 2014096971 A JP2014096971 A JP 2014096971A JP 2012248731 A JP2012248731 A JP 2012248731A JP 2012248731 A JP2012248731 A JP 2012248731A JP 2014096971 A JP2014096971 A JP 2014096971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
press
holder
stator
circumferential direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012248731A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Morita
将一 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012248731A priority Critical patent/JP2014096971A/ja
Publication of JP2014096971A publication Critical patent/JP2014096971A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

【課題】積層コアを他部材に圧入により固定する際に、積層コアに加わる応力を最小限に抑えて磁気特性の低下を防止しながら確実に固定し、且つ塑性変形した他部材の一部が破断して外部へ抜け落ちることを抑制可能な圧入固定構造を提供する。
【解決手段】ステータコア12の外周面12aは、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部25を有し、ステータホルダ13の内周面13aは、複数の鋼板18の積層方向(軸方向)において断続的に形成された複数のホルダ凸部27を有し、ステータコア12の外周面12aがステータホルダ13の内周面13aに圧入される際に、コア凸部25は、ホルダ凸部27を塑性変形させてステータホルダ13の内周面13aの表面よりも内側に入り込んでおり、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の圧入面との間に、接着剤が含浸している。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁路を構成する積層コアを他部材に圧入により固定する圧入固定構造に関する。
積層鋼板よりなる固定子コアの外周部に沿って複数の締付け応力緩衝穴を設け、この固定子コアの外周面を環状の胴シェルの内周面に圧入あるいは焼き嵌めにより固定した圧縮機用電動機の固定子が、特許文献1に記載されている。
特開2006−115581号公報
ところで、上記特許文献1に記載された圧縮機用電動機の固定子は、固定子コアの外周面が略全面に亙って胴シェルの内周面に圧入あるいは焼き嵌めにより固定されるので、応力緩衝穴を形成しただけでは固定子コアの残留応力を充分に軽減することが難しく、固定子コアの磁気特性が低下してしまう問題があった。しかも、固定子コアの外周面及び胴シェルの内周面は共に円形断面であるため、圧入あるいは焼き嵌めの締め代を充分に確保しないと固定子コア及び胴シェルが相対回転してしまう可能性があった。
さらに、固定子コアの外周面が胴シェルの内周面に圧入されることによって固定される場合には、固定子コアの外周面と胴シェルの内周面とが擦れ合って、所謂バリが発生することがある。このようなバリは、一般的には製造工程において除去されるが、微小な隙間に入ったバリは、電動機の運転時等に生じる遠心力や振動等によって、外部に抜け出てしまう虞がある。例えば、オイル等で電動機の冷却又は潤滑を行う場合、上記バリがオイル中へ流入してコンタミとなってしまう可能性もある。
本発明は前述した課題に鑑みてなされたものであり、積層コアを他部材に圧入により固定する際に、積層コアに加わる応力を最小限に抑えて磁気特性の低下を防止しながら確実に固定し、且つ塑性変形した他部材の一部が破断して外部へ抜け落ちることを抑制可能な圧入固定構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、
磁路を構成する積層コア(例えば後述の実施形態におけるステータコア12、ロータコア32)を他部材(例えば後述の実施形態におけるステータホルダ13、ロータシャフト33)に圧入により固定する圧入固定構造であって、
前記積層コアは、複数の鋼板(例えば後述の実施形態における鋼板18)を積層して構成されており、
前記他部材は、前記積層コアの径方向端面(例えば後述の実施形態における外周面12a、内周面32a)が圧入される被圧入面(例えば後述の実施形態における内周面13a、外周面33a)を有し、
前記積層コアの前記径方向端面は、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部(例えば後述の実施形態におけるコア凸部25、35)を有し、
前記他部材の前記被圧入面は、前記複数の鋼板の積層方向において断続的に形成された複数の他部材凸部(例えば後述の実施形態におけるホルダ凸部27、シャフト凸部37)を有し、
前記積層コアの前記径方向端面が前記他部材の前記被圧入面に圧入される際に、前記コア凸部は、前記他部材凸部を塑性変形させて前記他部材の前記被圧入面の表面よりも内側に入り込んでおり、
前記積層コアの前記径方向端面と前記他部材の前記圧入面との間に、接着剤が含浸している
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の構成に加えて、
前記コア凸部は、前記積層方向に沿って延設され、
前記他部材凸部は、周方向に沿って延設され、
前記接着剤は、周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間(例えば後述の実施形態におけるコア凹部26、36、ダボ部24)から注入される
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載された発明は、請求項2に記載の構成に加えて、
前記他部材凸部は、前記積層方向に直交する平面に対して所定角度傾斜して延びている
ことを特徴とする。
また、請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の構成に加えて、
前記積層コアは、
前記径方向端面を有する略円環状のヨーク(例えば後述の実施形態におけるヨーク17)と、
前記ヨークの径方向他端面(例えば後述の実施形態における内周面17a)に、周方向に所定の間隔で設けられた複数のティース(例えば後述の実施形態におけるティース16)と、
を有するステータコア(例えば後述の実施形態におけるステータコア12)であり、
周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間隔は、前記ティースと周方向にオーバーラップする位置よりも、前記ティースと周方向にオーバーラップしない位置において、大きく形成されており、
前記接着剤は、周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間から注入される
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、積層コアの径方向端面は、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部を有し、他部材の被圧入面は、複数の鋼板の積層方向において断続的に形成された複数の他部材凸部を有し、積層コアの径方向端面が他部材の被圧入面に圧入される際に、コア凸部は、他部材凸部を塑性変形させて他部材の被圧入面の表面よりも内側に入り込んでおり、積層コアの径方向端面と他部材の圧入面との間に、接着剤が含浸している。
したがって、含浸された接着剤を、鋼板の積層方向において断続的に形成された他部材凸部同士の間の隙間を流れるようにして周方向に行き渡らせることができるため、接着剤を積層コアの径方向端面と他部材の圧入面との間にまんべんなく行き渡らせることができる。これにより、塑性変形した他部材凸部の一部が、振動等によって破断することを抑制でき、他部材凸部の破片が他部材の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制できる。
また、従来の特許文献1のように積層コアの全面が他部材と接触する構成ではなく、積層コアの複数のコア凸部と、他部材の複数の他部材凸部と、が接触する構成であるので、圧入を完了した状態で、積層コアはコア凸部が他部材の他部材凸部に接触する部分だけが圧入荷重を受けるため、積層コアの残留応力を減少させて磁気特性の低下を抑制できる。
また、コア凸部により他部材凸部をなぎ倒して両者を噛み合わせることで、圧入面同士の摩擦力に加えて塑性噛み合いによる剪断力も付与されるため、積層コア及び他部材を相対移動不能に強固に固定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、コア凸部は積層方向に沿って延設され、他部材凸部は周方向に沿って延設され、接着剤は周方向において隣り合うコア凸部同士の間から注入される。
したがって、注入された接着剤を、周方向において隣り合うコア凸部同士の間を通って積層方向に流れるようにするとともに、コア凸部同士の間の経路から、鋼板の積層方向において隣り合う他部材凸部同士の間へ入り込ませて、周方向に沿って流れるようにすることができる。これにより、接着剤を積層コアの径方向端面と他部材の圧入面との間により確実に行き渡らせることが可能であるので、塑性変形した他部材凸部の一部が、振動等によって破断することをさらに抑制でき、他部材凸部の破片が他部材の外部へ抜け落ちてしまうことをさらに抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、他部材凸部は、積層方向に直交する平面に対して所定角度傾斜して延びている。
したがって、注入された接着剤を、鋼板の積層方向において隣り合う他部材凸部同士の間へ入り込ませて、周方向及び鋼板の積層方向に沿って流れるようにすることができ、接着剤を積層コアの径方向端面と他部材の圧入面との間によりまんべんなく行き渡らせることができる。
さらに、一つのコア凸部と一つの他部材凸部との接触位置は、周方向に向かうに従って積層方向にずれていくため、複数の鋼板のコア凸部を一つの他部材凸部によって接触保持することが可能となる。したがって、積層コアを構成する鋼板同士に位置ずれが発生することを防止でき、鋼板同士の連結強度の低下を抑制可能であると共に、積層コアと他部材とを相対回転不能に強固に結合することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、周方向において隣り合うコア凸部同士の間隔は、ティースと周方向にオーバーラップする位置よりも、ティースと周方向にオーバーラップしない位置において、大きく形成されており、接着剤は、周方向において隣り合うコア凸部同士の間から注入される。
したがって、コア凸部と他部材凸部とが接触する面積は、ヨークにおけるティースと周方向にオーバーラップする位置、すなわち磁束密度が低い領域よりも、ヨークにおけるティースと周方向にオーバーラップしない位置、すなわち磁束密度が高い領域において、小さくなる。したがって、積層コアの磁束密度が高い領域における残留応力を小さくすることによって、磁気特性の低下を抑制しつつ、接着剤の注入空間を確保して接着剤をより流れ込みやすくすることが可能である。
本発明の実施形態に係る電動モータのステータの分解斜視図である。 分割コア及びステータホルダの一部を示す断面斜視図である。 軸方向から見たステータコアの一部拡大断面図である。 周方向から見たステータホルダの一部拡大断面図である。 ステータコアをステータホルダに圧入する様子を示す断面図であり、(a)は圧入前、(b)は圧入中を示す図である。 接着剤が注入される位置を示す図である。 注入された接着剤の流入経路を示す図である。 本発明の第2変形例に係るステータコア中の磁束の流れ及び磁束密度を示す図である。 本発明の第3変形例に係る電動モータのロータの分解斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電動モータのステータ11は、軸線Lを中心とする略円環状のステータコア12(積層コア)の外周に形成された半径(軸線Lからの径方向距離)Rの外周面12a(径方向端面)を、軸線Lを中心とする円筒状のステータホルダ13(他部材)の内周に形成された内周面13a(被圧入面)に対して軸方向に圧入して構成される。また、当該ステータ11は、ステータホルダ13の軸方向一端部から径方向外側に突出するフランジ13bをハウジング(不図示)にボルト固定することによって、ロータ(不図示)の外周側に配置され、ロータと共にインナーロータ型の電動モータを構成する。
ステータコア12は、略同一形状の複数の分割コア14が周方向に連結されることによって構成されている。
図2に示すように、分割コア14は、プレスにより打ち抜いた略T字状の鋼板18を軸方向(軸線Lに沿う方向)に複数枚積層して構成されており、複数の鋼板18同士は、互いにカシメや接着等によって連結されている。また、ステータホルダ13はステータコア12(分割コア14)の硬度よりも低い金属材料で構成される。よって、ステータコア12の硬度はステータホルダ13の硬度よりも高くなる。
また、分割コア14は、径方向外側において周方向に沿って延在する分割ヨーク15と、分割ヨーク15の周方向中間部から径方向内側に向かって延在するティース16と、を有する。
分割ヨーク15の周方向一端部には、不図示の嵌合凹部が形成され、分割ヨーク15の周方向他端部には、嵌合凹部に対応した不図示の嵌合凸部が形成されており、これら嵌合凹部及び嵌合凸部が互いに嵌め合わされることによって、隣り合う分割ヨーク15(分割コア14)同士が連結され、ステータコア12が構成される。
したがって、ステータコア12は、複数の分割ヨーク15が周方向に連結されることによって構成される略円環状のヨーク17と、ヨーク17の内周面17a(径方向他端面)に、周方向に所定の間隔で設けられた複数のティース16と、を有する。
図3も参照して、ステータコア12の外周面12a、すなわちヨーク17の外周面は、周方向において断続的に形成され且つ鋼板18の積層方向(軸方向)に延びる複数のコア凸部25を有している。したがって、周方向において隣接するコア凸部25の間には、コア凹部26が形成され、これら複数のコア凸部25及び複数のコア凹部26によって、ステータコア12の外周面12aは略スプライン形状とされる。さらに、ステータコア12の外周面12aには、周方向に所定の間隔で複数のダボ部24が凹設されている。ダボ部24は、分割コア14の周方向中間部に位置すると共に、上述のコア凹部26よりも周方向幅及び径方向幅が大きく形成されており、ステータコア12をステータホルダ13に圧入固定する際に位置決めするために用いられる。なお、コア凸部25、コア凹部26、及びダボ部24は、プレス打ち抜きやワイヤカット等により加工可能である。
また、図2及び図4に示すように、ステータホルダ13の内周面13aには、鋼板18の積層方向において断続的に形成された複数のホルダ凸部27(他部材凸部)が形成されており、軸方向において隣接するホルダ凸部27の間にホルダ凹部28が形成され、ホルダ凸部27及びホルダ凹部28によって、ステータホルダ13の内周面13aの断面形状は正弦波形状とされている。なお、ホルダ凸部27あるいはホルダ凹部28は、転造や切削等により加工可能である。
図5には、ステータコア12の外周面12a及びステータホルダ13の内周面13aの径方向の寸法関係が示されている。ステータホルダ13のホルダ凹部28の底部の半径(軸線Lからの径方向距離を意味する。以下同じ。)をR1とし、ステータホルダ13の一般面29(ホルダ凸部27及びホルダ凹部28が形成されていない面)の半径をR2とし、ステータコア12のコア凸部25の先端部の半径をR3とし、ステータホルダ13のホルダ凸部27の先端部の半径をR4とし、ステータコア12のコア凹部26の底部の半径(ステータコア12の外周面12aの半径)をRとすると、
R1>R2>R3>R4>R
の関係が成立する。よって、ステータホルダ13の内周面13aにステータコア12の外周面12aを圧入するとき、半径R3のステータコア12のコア凸部25の先端部と、半径R4のステータホルダ13のホルダ凸部27の先端部と、がオーバーラップする部分で塑性変形が発生して圧入が行われる。
ステータコア12及びステータホルダ13は上述のように構成されているため、ステータホルダ13の内周面13aにステータコア12の外周面12aを軸線L方向に圧入するとき、図5(a)に示すように、ステータコア12の外周面12aのコア凸部25の先端部がステータホルダ13の内周面13aのホルダ凸部27の先端部に係合する。このとき、ステータコア12の硬度はステータホルダ13の硬度よりも高く、しかもステータコア12のコア凸部25は圧入方向と平行(軸方向)に延びていて倒れ剛性が高いのに対し、ステータホルダ13のホルダ凸部27は圧入方向と直交する方向(周方向)に延びていて倒れ剛性が低いので、図5(b)に示すように、ステータコア12のコア凸部25は殆ど塑性変形せずに、ステータホルダ13のホルダ凸部27が大きく塑性変形してなぎ倒されることで圧入が完了する。
その結果、ステータホルダ13の内周面13aのホルダ凸部27は、ステータコア12のスプライン状の外周面12aの形状に倣ってスプライン状に塑性変形する。そして、ステータコア12の外周面12aのコア凸部25は、ステータホルダ13の内周面13aの表面(ステータホルダ13のホルダ凸部27の先端部)よりも径方向内側に入り込み、コア凸部25とホルダ凸部27が相互に噛み合って回転方向に大きな抵抗力を発揮するように結合される。また、なぎ倒されたステータホルダ13のホルダ凸部27が「返し」として機能することで、ステータホルダ13の内周面13aからのステータコア12の外周面12aの抜けが防止される。
ここで、本実施形態においては、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間に、接着剤(不図示)を含浸させている。より具体的に、接着剤は、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間のうち、コア凸部25とホルダ凸部27とが互いに接触しない空間内を満たすよう、コア凹部26及びホルダ凹部28を埋めている。
このように接着剤を含浸させることによって、ステータホルダ13にステータコア12を圧入する際に塑性変形することによってホルダ凸部27の一部が破断してしまい、バリ(破片)が発生した場合であっても、接着剤によってステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間に封止することが可能であるので、モータ運転時の振動等によってバリが外部へ抜け落ちてしまうことを抑制できる。
なお、ステータコア12のステータホルダ13への圧入時にバリが発生しない場合であっても、モータ運転時の振動等によって、塑性変形したホルダ凸部27の一部が破断してしまうことも考えられる。このような場合でも、本実施形態のように、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間に接着剤を含浸させることにより、ホルダ凸部27の破断を抑制することが可能であり、バリが外部へ抜け落ちてしまうことを抑制できる。
ここで、図6に破線の矢印で示すように、接着剤は、周方向において隣り合うコア凸部25同士の間、すなわち、コア凹部26及びダボ部24から軸方向に向かって注入される。
コア凹部26及びダボ部24に注入された接着剤は、図7に示すように、軸方向に隣り合うホルダ凸部27同士の間、すなわちホルダ凹部28に流入し、周方向に沿って流れ、ホルダ凹部28の全周に亘って接着剤が充填される。これにより、接着剤がステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間にまんべんなく行き渡る。
なお、接着剤は、必ずしも、全てのコア凹部26及びダボ部24から注入する必要はなく、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間にまんべんなく行き渡らせることができる限り、複数のコア凹部26及びダボ部24のうちから、何れかを適宜選択して注入しても構わない。
また、図6においては、接着剤が、コア凹部26及びダボ部24の軸方向一端側から注入される様子が示したが、コア凹部26及びダボ部24の軸方向両側から注入されるようにしてもよい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ステータコア12の外周面12aは、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部25を有し、ステータホルダ13の内周面13aは、複数の鋼板18の積層方向(軸方向)において断続的に形成された複数のホルダ凸部27を有し、ステータコア12の外周面12aがステータホルダ13の内周面13aに圧入される際に、コア凸部25は、ホルダ凸部27を塑性変形させてステータホルダ13の内周面13aの表面よりも内側に入り込んでおり、ステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の圧入面との間に、接着剤が含浸している。
したがって、含浸された接着剤を、鋼板18の積層方向において断続的に形成されたホルダ凸部27同士の間の隙間(ホルダ凹部28)を流れるようにして周方向に行き渡らせることができるため、接着剤をステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の圧入面との間にまんべんなく行き渡らせることができる。これにより、塑性変形したホルダ凸部27の一部が、振動等によって破断することを抑制でき、ホルダ凸部27の破片がステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことを抑制できる。
また、従来の特許文献1のようにステータコア12の全面がステータホルダ13と接触する構成ではなく、ステータコア12の複数のコア凸部25と、ステータホルダ13の複数のホルダ凸部27と、が接触する構成であるので、圧入を完了した状態で、ステータコア12はコア凸部25がステータホルダ13のホルダ凸部27に接触する部分だけが圧入荷重を受けるため、ステータコア12の残留応力を減少させて磁気特性の低下を抑制できる。
また、コア凸部25によりホルダ凸部27をなぎ倒して両者を噛み合わせることで、圧入面同士の摩擦力に加えて塑性噛み合いによる剪断力も付与されるため、ステータコア12及びステータホルダ13を相対移動不能に強固に固定することができる。
また、コア凸部25は積層方向に沿って延設され、ホルダ凸部27は周方向に沿って延設され、接着剤は周方向において隣り合うコア凸部25同士の間(コア凹部26及びダボ部24)から注入される。
したがって、注入された接着剤を、周方向において隣り合うコア凸部25同士の間を通って積層方向に流れるようにするとともに、コア凸部25同士の間の経路から、鋼板18の積層方向において隣り合うホルダ凸部27同士の間(ホルダ凹部28)へ入り込ませて、周方向に沿って流れるようにすることができる。これにより、接着剤をステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の圧入面との間により確実に行き渡らせることが可能であるので、塑性変形したホルダ凸部27の一部が、振動等によって破断することをさらに抑制でき、ホルダ凸部27の破片がステータホルダ13の外部へ抜け落ちてしまうことをさらに抑制できる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
(第1変形例)
例えば、上述の実施形態においては、ホルダ凸部27は周方向に沿って延びる構成としたが、必ずしもこの構成に限定されず、ホルダ凸部27は鋼板18の積層方向に直交する平面に対して所定角度傾斜して延びるように形成しても構わない。
この場合、ホルダ凸部27及びホルダ凹部28は、周方向に変位するにしたがって、鋼板18の積層方向(軸方向)に変位する。したがって、注入された接着剤を、鋼板18の積層方向において隣り合うホルダ凸部27同士の間(ホルダ凹部28)へ入り込ませて、周方向及び鋼板18の積層方向に沿って流れるようにすることができ、接着剤をステータコア12の外周面12aとステータホルダ13の内周面13aとの間によりまんべんなく行き渡らせることができる。
さらに、一つのコア凸部25と一つのホルダ凸部27との接触位置は、周方向に向かうに従って鋼板18の積層方向(軸方向)にずれていくため、複数の鋼板18のコア凸部25を一つのホルダ凸部27によって接触保持することが可能となる。したがって、ステータコア12を構成する鋼板18同士に位置ずれが発生することを防止でき、鋼板18同士の連結強度の低下を抑制可能であると共に、ステータコア12とステータホルダ13とを相対回転不能に強固に結合することが可能である。
(第2変形例)
また、ステータコア12の外周面12aには、ダボ部24(図2参照)を必ずしも設ける必要はなく、図8に示すように、ティース16と分割コア14の周方向中間部においてコア凸部25を形成しても構わない。ここで、周方向において隣り合うコア凸部25同士の間隔、すなわちコア凹部26の周方向距離は、ティース16と周方向にオーバーラップする位置よりも、ティース16と周方向にオーバーラップしない位置において、大きく形成されている。
図8には、ステータコア12中を流れる複数の磁束の流れBが模式的に描かれると共に、ステータコア12中の磁束密度の高低が、色の濃淡によって示されている。なお、図8のステータコア12中、色が濃い部分は磁束密度が高く、色が淡い部分は磁束密度が低いことを示している。
したがって、ステータコア12中、ティース16において磁束密度が最も高くなり、ヨーク17においては、ティース16と周方向にオーバーラップする位置で磁束密度が低くなり、ティース16と周方向にオーバーラップしない位置で磁束密度が高くなることがわかる。特に、ステータコア12の外周面12a、すなわちヨーク17の外周面においては、分割コア14の周方向外側から周方向中間部に向かうにしたがって磁束密度が低くなっている。
ここで、本変形例では、上述したように、周方向において隣り合うコア凸部25同士の間隔は、ティース16と周方向にオーバーラップする位置よりも、ティース16と周方向にオーバーラップしない位置において、大きく形成されているので、コア凸部25とホルダ凸部27とが接触する面積は、磁束密度が低い領域よりも、磁束密度が高い領域において、小さくなる。したがって、ステータコア12の磁束密度が高い領域における残留応力を小さくすることができ、磁気特性の低下を抑制しつつ、接着剤の注入空間を確保して接着剤をより流れ込みやすくすることが可能である。
(第3変形例)
また、本発明は電動モータのステータだけでなく、図9に示すように、複数の鋼板が軸線L方向に積層されたロータコア32(積層コア)の内周面32a(径方向端面)を、ロータシャフト33(他部材)の外周面33a(被圧入面)に軸線L方向に圧入して構成する電動モータのロータ31にも適用することができる。
この場合、ロータコア32の内周面32aは、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部35を有し、ロータシャフト33の外周面33aは、鋼板の積層方向(軸方向)において断続的に形成されたシャフト凸部37(他部材凸部)を有する。そして、ロータコア32の内周面32aとロータシャフト33の外周面33aとの間には、周方向において隣り合うコア凸部35同士の間に形成されたコア凹部36から注入された接着剤が含浸する。そして、ロータコア32のロータシャフト33への圧入時に、塑性変形したシャフト凸部37の一部が、振動等によって破断することが抑制され、シャフト凸部37の破片がロータシャフト33の外部へ抜け落ちてしまうことが抑制される。
このように構成した場合であっても、上述の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
なお、本変形例においても、第1変形例のように、シャフト凸部37は鋼板の積層方向に直交する平面に対して所定角度傾斜して延びるように形成してもよいことは言うまでもない。
また、上述の実施形態において、ステータコア12は、複数の分割コア14が周方向に連結されることによって構成される分割型ステータコアであったが、一体型のステータコアとしても構わない。
また、本発明の電動モータは、ステータの内周側にロータを配置したインナ−ロータ型に限定されず、ステータの外周側にロータを配置したアウターロータ型にも適用可能であり、電動モータ以外にジェネレータ等に対しても適用することができる。
11 ステータ
12 ステータコア(積層コア)
12a 外周面(径方向端面)
13 ステータホルダ(他部材)
13a 内周面(被圧入面)
13b フランジ
14 分割コア
15 分割ヨーク
16 ティース
17 ヨーク
17a 内周面(径方向他端面)
18 鋼板
24 ダボ部
25 コア凸部
26 コア凹部
27 ホルダ凸部(他部材凸部)
28 ホルダ凹部
29 一般面
31 ロータ
32 ロータコア(積層コア)
32a 内周面(径方向端面)
33 ロータシャフト(他部材)
33a 外周面(被圧入面)
35 コア凸部
36 コア凹部
37 シャフト凸部(他部材凸部)
B 磁束の流れ
L 軸線
R、R1、R2、R3、R4 半径

Claims (4)

  1. 磁路を構成する積層コアを他部材に圧入により固定する圧入固定構造であって、
    前記積層コアは、複数の鋼板を積層して構成されており、
    前記他部材は、前記積層コアの径方向端面が圧入される被圧入面を有し、
    前記積層コアの前記径方向端面は、周方向において断続的に形成された複数のコア凸部を有し、
    前記他部材の前記被圧入面は、前記複数の鋼板の積層方向において断続的に形成された複数の他部材凸部を有し、
    前記積層コアの前記径方向端面が前記他部材の前記被圧入面に圧入される際に、前記コア凸部は、前記他部材凸部を塑性変形させて前記他部材の前記被圧入面の表面よりも内側に入り込んでおり、
    前記積層コアの前記径方向端面と前記他部材の前記圧入面との間に、接着剤が含浸している
    ことを特徴とする圧入固定構造。
  2. 前記コア凸部は、前記積層方向に沿って延設され、
    前記他部材凸部は、周方向に沿って延設され、
    前記接着剤は、周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間から注入される
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧入固定構造。
  3. 前記他部材凸部は、前記積層方向に直交する平面に対して所定角度傾斜して延びている
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧入固定構造。
  4. 前記積層コアは、
    前記径方向端面を有する略円環状のヨークと、
    前記ヨークの径方向他端面に、周方向に所定の間隔で設けられた複数のティースと、
    を有するステータコアであり、
    周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間隔は、前記ティースと周方向にオーバーラップする位置よりも、前記ティースと周方向にオーバーラップしない位置において、大きく形成されており、
    前記接着剤は、周方向において隣り合う前記コア凸部同士の間から注入される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の圧入固定構造。
JP2012248731A 2012-11-12 2012-11-12 圧入固定構造 Pending JP2014096971A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248731A JP2014096971A (ja) 2012-11-12 2012-11-12 圧入固定構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012248731A JP2014096971A (ja) 2012-11-12 2012-11-12 圧入固定構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014096971A true JP2014096971A (ja) 2014-05-22

Family

ID=50939610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012248731A Pending JP2014096971A (ja) 2012-11-12 2012-11-12 圧入固定構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014096971A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014103716A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Honda Motor Co Ltd 圧入固定構造
JP2015226404A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 本田技研工業株式会社 回転電機用圧入固定構造体、およびステータ
JP2017169265A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 本田技研工業株式会社 ステータコア固定構造体及びステータコア固定構造体の製造方法
JP2017192208A (ja) * 2016-04-13 2017-10-19 本田技研工業株式会社 回転電機の調整装置および回転電機の調整方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014103716A (ja) * 2012-11-16 2014-06-05 Honda Motor Co Ltd 圧入固定構造
JP2015226404A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 本田技研工業株式会社 回転電機用圧入固定構造体、およびステータ
JP2017169265A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 本田技研工業株式会社 ステータコア固定構造体及びステータコア固定構造体の製造方法
JP2017192208A (ja) * 2016-04-13 2017-10-19 本田技研工業株式会社 回転電機の調整装置および回転電機の調整方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8729760B2 (en) Rotor of electric motor having structure for attaching magnet securely to outer circumferential surface of rotor core and manufacturing method thereof
JP5974213B2 (ja) ステータの固定構造
JP5929272B2 (ja) 車両用回転電機の回転子およびその製造方法
US20130106234A1 (en) Rotor for permanent magnet type rotating electrical machine, permanent magnet type rotating electrical machine, and method for manufacturing rotor
JP6279763B2 (ja) 誘導電動機
JP2015092801A (ja) 回転電機および回転電機用ステータの製造方法
JP5500360B2 (ja) 回転電機の回転子
JP2014096971A (ja) 圧入固定構造
JP2009033860A (ja) 回転電機
JP5845610B2 (ja) 回転電機のロータおよびロータの製造方法
JP6324812B2 (ja) 回転電機用圧入固定構造体、およびステータ
JP6656149B2 (ja) 回転電機用同期ロータ
JP5914303B2 (ja) 圧入固定構造
JP2008086142A (ja) 回転電機
JP5531738B2 (ja) 電動機およびロータの製造方法
JP2009106001A (ja) 回転電機
CN112640258A (zh) 旋转电机
JP2008125333A (ja) ステータ
JP2011050179A (ja) ロータおよびモータ
JP2008167549A (ja) 回転電機のロータ
JP2014183631A (ja) 圧入固定構造
JP6313572B2 (ja) 電機子コア
JP2011229263A (ja) 電動機ロータ
JP2015097457A (ja) 電機子コア
JP2014204475A (ja) 回転電機の積層鉄心