JP2009106001A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】永久磁石の耐久性を確保しつつ、漏れ磁束による渦電流の低減を図ると共に、リラクタンストルクを十分に活用することができる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、環状に形成されたステータコア131および該ステータコア131に巻回されたコイル132を含むステータ130と、ステータコア131内に挿入され、回転可能に設けられたロータコア121を含むロータ120とを備え、ロータコア121は、一方の軸方向端部からロータ120の軸方向に延びるスリット127が形成された渦電流抑制領域R1と、他方の軸方向端部からロータ120の軸方向に延びるスリット125が形成された渦電流抑制領域R2と、渦電流抑制領域R1と渦電流抑制領域R2との間に位置し、第1およびスリット125が形成されていないトルク発生領域とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】回転電機は、環状に形成されたステータコア131および該ステータコア131に巻回されたコイル132を含むステータ130と、ステータコア131内に挿入され、回転可能に設けられたロータコア121を含むロータ120とを備え、ロータコア121は、一方の軸方向端部からロータ120の軸方向に延びるスリット127が形成された渦電流抑制領域R1と、他方の軸方向端部からロータ120の軸方向に延びるスリット125が形成された渦電流抑制領域R2と、渦電流抑制領域R1と渦電流抑制領域R2との間に位置し、第1およびスリット125が形成されていないトルク発生領域とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転電機に関し、特にロータに生じる渦電流の低減が図られた回転電機に関する。
従来から、漏洩磁束の抑制や磁石間で磁束漏れが生じることを抑制するために、各種回転電機が提案されている。
たとえば、特開2002−345189号公報に記載された永久磁石埋め込み同期電動機においては、V字配置された対の磁石片のうち、ロータ外周に近接する部分にスリットを形成している。このように、渦電流の集中しやすい部分にスリットを形成し、抵抗を高めることで、渦電流の発生を抑制している。
特開平9−131009号公報に記載された永久磁石回転子においては、回転鉄心に形成された磁石挿入孔に永久磁石を挿入し、そして磁石挿入孔の外周側に環状鉄心部を配置し、この環状鉄心部材にスリットを複数形成している。このように、永久磁石と対向する部分にはスリットが形成されているため、隣り合う永久磁石間で漏れ磁束が生じることが抑制されている。
特開2006−211823号公報に記載された永久磁石式回転電機においても、回転子鉄心の永久磁石挿入孔の外周側に複数のスリットを形成することで、回転電機の低騒音化および高効率化が図られている。
さらに、特開2005−94968号公報に記載された永久磁石電動機は、永久磁石孔に沿って離隔配置された4つ以上のスリット孔が形成された回転子鉄心を備えている。
特開2002−345189号公報
特開平9−131009号公報
特開2006−211823号公報
特開2005−94968号公報
しかし、特開2002−345189号公報に記載された永久磁石埋め込み同期電動機においては、かけ易い永久磁石にスリットを形成しているため、永久磁石が欠けやすくなっており、永久磁石の耐久性に問題がある。
さらに、特開平9−131009号公報、特開2006−211823号公報および特開2005−94968号公報に記載された回転電機においては、磁石収容孔より外周側に形成されたスリットがロータの両軸方向端部に亘って延びているため、リラクタンストルクを十分に活用することができない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、永久磁石の耐久性を確保しつつ、漏れ磁束による渦電流の低減を図ると共に、リラクタンストルクを十分に活用することができる回転電機を提供することである。
本発明に係る回転電機は、環状に形成されたステータコアおよび該ステータコアに巻回されたコイルを含むステータと、ステータコア内に挿入され、回転可能に設けられたロータコアを含むロータとを備える。そして、上記ロータコアは、一方の軸方向端部からロータの軸方向に延びる第1空隙部が形成された第1渦電流抑制領域と、他方の軸方向端部からロータの軸方向に延びる第2空隙部が形成された第2渦電流抑制領域と、第1渦電流抑制領域と第2渦電流抑制領域との間に位置し、第1および第2空隙部が形成されていないトルク発生領域とを含む。
好ましくは、上記ロータは、ロータコア内に埋設され、ロータコアの両軸方向端部に亘って延びる永久磁石を含み、第1および第2空隙部は、永久磁石に対して、ロータコアの径方向外方側に設けられる。
好ましくは、上記ロータは、複数の永久磁石から形成され、ロータコアの外周面にS磁極を規定する第1永久磁石群と、N磁極を規定する第2永久磁石群とを含み、第1空隙部および第2空隙部は、それぞれ複数形成されると共に、第1および第2永久磁石群に対して径方向外方側にそれぞれ形成される。そして、上記第1空隙部のうち、最も、第1永久磁石群におけるロータコアの周方向端部側に位置する1つの第1空隙部の軸方向の深さは、該1つの第1空隙部に対して、第1永久磁石群におけるロータコアの周方向中央部側に位置する他の第1空隙部の軸方向の深さよりも深く形成される。さらに、上記第2空隙部のうち、最も、第2永久磁石群におけるロータコアの周方向端部側に位置する1つの第2空隙部の軸方向の深さは、該1つの第2空隙部に対して、第2永久磁石群におけるロータコアの周方向中央部側に位置する他の第2空隙部の軸方向の深さよりも深く形成される。
好ましくは、上記第1空隙部および第2空隙部のロータコアの径方向の長さは、ロータコアの周方向の長さよりも長く形成される。
好ましくは、上記ロータは、径方向外方に向けて突出し、ロータの両軸方向端部に亘って延び、ロータコアの周方向に間隔を隔てて形成された複数のロータティース部と、該ロータティース部間に規定された凹部とを含む。そして、上記第1および第2空隙部は、ロータティースのうち、凹部と隣り合う部分に形成される。好ましくは、上記ロータは、凹部内に嵌め込まれた永久磁石を含む。
本発明に係る回転電機によれば、永久磁石の耐久性を確保しつつ、漏れ磁束による渦電流の発生を低減し、リラクタンストルクを十分に利用することができる。
本実施の形態に係る回転電機について、図1から図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
(実施の形態1)
図1から図4を用いて、本実施の形態1に係る回転電機について説明する。図1は、本実施の形態1に係る回転電機100の概略構成を示す側断面図である。そして、図2は、図1のII−II線における断面図であり、図3は、図1におけるIII−III線における断面図である。
図1から図4を用いて、本実施の形態1に係る回転電機について説明する。図1は、本実施の形態1に係る回転電機100の概略構成を示す側断面図である。そして、図2は、図1のII−II線における断面図であり、図3は、図1におけるIII−III線における断面図である。
図1および図2に示すように、回転電機100は、回転可能に支持された回転シャフト110と、この回転シャフト110に固設されたロータ120と、環状に形成され、ロータ120の周囲に配置されたステータ130とを備えている。
ステータ130は、環状に形成されたステータコア131と、このステータコア131に巻回されたコイル132とを備えている。
なお、本実施の形態1に係る回転電機100のステータコア131は、複数の分割ステータコア142を環状に配置し、この環状配置された分割ステータコア142の外周側から環状の締結部材145が焼き嵌め、圧入されて形成されている。
各分割ステータコア142は、ヨーク部140と、このヨーク部140からステータコア131の径方向内方に向けて突出するステータティース141が形成されており、各ステータティース141には、コイル132が巻回されている。コイル132は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを含み、本実施の形態1の回転電機100は、三相交流モータとされている。なお、分割ステータコア142は、複数の電磁鋼板を積層して構成されている。
なお、ステータコア131としては、このように複数の分割ステータコア142から構成する場合に限られず、環状に打ち抜いた電磁鋼板を積層することで、ステータコア131を構成するようにしてもよい。
ロータ120は、回転可能に支持された回転シャフト110に固設され、筒状に形成されたロータコア121と、このロータコア121に形成された磁石挿入孔126内に収容された複数の永久磁石122とを備えており、回転電機100は、所謂IMPモータとされている。
磁石挿入孔126は、ロータコア121の軸方向に延びており、ロータコア121の軸方向の両端部に亘って延びている。
永久磁石122も、ロータコア121の両軸方向端部に亘って延びており、磁石挿入孔126内に充填された樹脂124によって、磁石挿入孔126内に固着されている。
図2に示すように、永久磁石122は、ロータコア121の外周縁部に沿って複数配置されており、2つの永久磁石122が対となって、V字状に配置されている。
そして、図1に示すように、ロータコア121には、ロータコア121の一方の軸方向端部からロータコア121の軸方向に向けて延びるスリット127が形成された渦電流抑制領域R1と、ロータコア121の他方の軸方向端部からロータコア121の軸方向に向けて延びるスリット125が形成された渦電流抑制領域R3と、渦電流抑制領域R1と渦電流抑制領域R3との間に位置するトルク発生領域R2とが規定されている。
ここで、スリット125は、トルク発生領域R2に対して、ロータコア121の他方の端部側に位置する部分にまで延びており、トルク発生領域R2内には達していない。また、スリット127も同様に、トルク発生領域R2に対して、ロータコア121の一方の軸方向端部側に隣り合う部分にまで延びており、トルク発生領域R2内には達していない。すなわち、トルク発生領域R2内には、スリット127およびスリット125は形成されていない。
このため、ロータコア121のうち、渦電流抑制領域R1および渦電流抑制領域R3が位置する部分では、スリット125,127に対応する穴部および磁石挿入孔126に対応する穴部が形成された電磁鋼板が積層され、トルク発生領域R2が位置する部分では、磁石挿入孔126に対応する穴部が形成された電磁鋼板が積層されている。そして、図3に示すように、トルク発生領域R2が位置する部分では、スリット125やスリット127に対応する穴部が形成されていない電磁鋼板が積層されている。
図4は、図2に示されたスリット127およびその周辺部分の拡大視した斜視図である。この図4において、回転電機100が駆動している過程において、磁束密度が最も大きくなるのは、永久磁石122に対して、ロータコア121の径方向外方側に位置する部分であり、当該領域から漏れ磁束が生じやすくなっている。
ここで、たとえば、図4に示すように、永久磁石122に対してロータコア121の径方向外方側に位置する部分から永久磁石122に対してロータコア121の径方向内方側に位置する部分に向けての漏れ磁束MFが流れたとすると、永久磁石122に対して外方側に位置する部分では、渦電流が流れようとする。
その一方で、本実施に形態1に係る回転電機100においては、永久磁石122に対して、径方向外方側に位置する部分には、スリット127が形成されているため、渦電流が流れるときの抵抗が高くなっており、渦電流が流れ難くなっている。すなわち、渦状に渦電流が流れようとしても、電流経路を切断するように、スリット127が形成されているため、渦電流の電流流路の抵抗が高くなっている。
このように、ロータコア121に渦電流が流れることを抑制することができるので、渦電流に起因して、ロータ120の回転が抑制されたり、振動が生じることを抑制することができる。
さらに、ロータコア121のうち、永久磁石122に対して、ロータコア121の径方向外方側に位置する部分では、回転電機100の駆動時に、特に、ロータコア121の軸方向端部に位置する部分の磁束密度が高くなっている。
このため、回転電機100の駆動中においては、渦電流抑制領域R1および渦電流抑制領域R3における磁束密度の方が、トルク発生領域R2における磁束密度よりも高くなっている。
その一方で、本実施の形態に係る回転電機100においては、渦電流抑制領域R1およびトルク発生領域R2には、それぞれ、スリット125,127が形成され、渦電流の発生が抑制されている。そして、磁束密度の低いトルク発生領域R2においては、スリットが形成されておらず、リラクタンストルクが確保されている。
このように、本実施の形態1に係る回転電機100においては、磁束密度の高い部分には、スリットを形成し、磁束密度の低い部分では、スリットを形成せずに、リラクタンストルクを確保するようにして、ロータ120の回転を滑らかにすると共に、トルクの確保を図ることができる。
そして、図4に示すように、2つの対とされた永久磁石122は、V字状に配列されており、1つの磁極を規定している。
図4に示す例においては、永久磁石122A,122Aの表面のうち、ロータコア121の外周面側に位置する部分は、N磁極とされており、ロータコア121の内表面側の部分は、S磁極とされている。このため、この2つの永久磁石122Aを含む永久磁石群160Aによって、ロータコア121の外周面のうち、永久磁石群160Aの径方向外方側に位置する部分には、N磁極が規定されている。
さらに、この永久磁石群160Aに対してロータコア121の周方向の隣り合う部分に配置された2つの永久磁石122Bにおいては、ロータコア121の外周面側の表面は、S磁極とされており、ロータコア121の内周面側の表面は、N磁極とされている。
このため、この2つの永久磁石122Bを含む永久磁石群160Bによって、ロータコア121の表面のうち、永久磁石群160Bの径方向外方側に位置する部分には、S磁極が規定されている。
このように、ロータコア121の外周面には、N磁極とS磁極とが交互となるように、それぞれ複数規定されている。
そして、スリット127は、各永久磁石群160(160A,160B)ごとに設けられており、各永久磁石群160に対して、ロータコア121の径方向外方側に形成されている。
このスリット127は、複数のスリット部151〜156から構成されており、スリット部151〜156はロータコア121の径方向に向けて長尺に形成されており、ロータコア121の径方向の長さは、ロータコア121の周方向の長さよりも長く形成されている。そして、スリット部151〜156は、互いにロータコア121の周方向に間隔を隔てて形成されている。
このため、たとえば、漏れ磁束MFが生じた場合においても、永久磁石群160に対してロータコア121の径方向外方側に生じる渦電流は、少なくともスリット部151〜156のいずれかによってその流れが略確実に阻害され、渦電流が流れるときの抵抗が高くなる。
これにより、生じる渦電流量を低減することができ、この渦電流によってロータ120の回転が阻害されることを低減させることができる。なお、スリット部151〜156は、ロータコア121の径方向に向けて長尺に形成されているが、これに限られず、周方向に長尺に形成してもよい。
本実施の形態においては、上記のように永久磁石群160に対してロータコア121の径方向外方側にスリット127を形成した場合について説明したが、これに限られず、たとえば、永久磁石群160に対して、ロータコア121の径方向内方側に隣り合う部分にもスリットを形成するようにしてもよい。
この場合には、上記のように、漏れ磁束MFが生じた場合において、永久磁石群160に対してロータコア121の径方向内方側に位置する部分で、渦電流が生じることを抑制することができる。すなわち、スリット127を、渦電流抑制領域R1のうち、永久磁石群160の周囲に位置する部分に形成するようにしてもよい。
さらに、この図4においては、永久磁石群160に対してロータコア121の径方向外方側に位置する部分から永久磁石群160に対してロータコア121の径方向内方側に流れる漏れ磁束MFが生じたときの渦電流について説明したが、これに限られない。
たとえば、永久磁石群160に対してロータコア121の径方向内方側から永久磁石群160に対してロータコア121の径方向外方側に位置する部分に漏れ磁束が生じたときにおいても、永久磁石群160に対して径方向外方側に位置する部分に渦電流が生じることを抑制することができる。
ここで、ロータコア121のうち、永久磁石群160Aに対して径方向外方側に位置する部分では、永久磁石群160Aのうち、ロータコア121の周方向端部側に向かうに従って、磁束密度が高くなっている。このため、永久磁石群160Aの周方向端部側に向かうに従って、漏れ磁束が生じやすくなっている。
すなわち、永久磁石群160に対して径方向外方に位置する部分では、永久磁石群160の周方向端部に向かうに従って、漏れ磁束が生じやすい部分が、ロータコア121の軸方向端部からトルク発生領域R2の近傍にまで延びる。
その一方で、各スリット部151〜156の各深さは、永久磁石群160Aにおけるロータコア121の周方向端部側に位置するスリット部151〜156ほど、深くなるように形成されている。
このため、永久磁石群160の周方向端部およびその近傍において、ロータコア121の軸方向端部からトルク発生領域R2の近傍に亘って、漏れ磁束が生じることを抑制することができる。
そして、渦電流抑制領域R3内に形成されたスリット125は、上記スリット127と同様に形成されており、複数のスリット部を備え、永久磁石群160の周方向端部側に位置するスリット部ほど、深さが深くなるように形成されている。
(実施の形態2)
図5、図6および適宜図1を用いて、本実施の形態2に係る回転電機について説明する。なお、図5において、上記図1から図4に示された構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図5、図6および適宜図1を用いて、本実施の形態2に係る回転電機について説明する。なお、図5において、上記図1から図4に示された構成と同一または相当する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図5は、本実施の形態2に係る回転電機の一部断面図である。この図5に示すように、本実施の形態2に係る回転電機のロータコア121の外周面には、径方向外方に向けて突出し、周方向に間隔を隔てて形成されたロータティース170と、このロータティース170間に形成された凹部171とが形成されている。
なお、この図5に示す回転電機においては、ロータコア121内には、永久磁石が設けられていない。
このような回転電機においては、コイル132に電力が供給されることで、磁束が発生し、この発生した磁束は、各ステータティース141からエアギャップを介してロータティース170に流れる。そして、磁束は、ロータコア121内を周方向に流れ、他のロータティース170からエアギャップを介して、他のステータティース141に流れる。その後、ヨーク部140を周方向に流れ、元のステータティース141に戻るように流れる。そして、ロータ120は、上記のように流れる磁束の流通経路長が短くなるように回転する。そして、励磁するコイル132が順次移ることで、ロータ120が回転する。
このような回転電機においては、ロータ120の回転時において、ロータティース170における磁束密度が高くなる。
特に、ロータティース170の周方向端部側程、磁束密度が高くなり、磁束が漏れやすくなっている。
その一方で、本実施の形態2に係る回転電機においては、ロータティース170のうち、ロータコア121の周方向端部側にスリット182が形成されている。このため、ロータティース170の周方向端部側で磁束が漏れたとしても、上記実施の形態1と同様に、ロータティース170に生じる渦電流の低減を図ることができ、ロータを良好に回転させることができる。
さらに、スリット182は、ロータコア121の周方向に間隔を隔てて形成された複数のスリット部180,181を備えており、周方向端部側に位置するスリット部程、ロータコア121の軸方向の深さが深くなるように形成されている。
なお、本実施の形態2に係る回転電機においても、同様に、渦電流抑制領域R1および渦電流抑制領域R3にスリット182が形成されており、渦電流抑制領域R1と渦電流抑制領域R3との間に位置するトルク発生領域R2には、スリット182は形成されていない。
これにより、本実施の形態2においても、上記実施の形態1に係る回転電機100と同様にトルク発生領域R2にて、大きなリラクタンストルクを得ることができると共に、ロータ120に生じる振動等を抑制することができる。
図6は、本実施の形態2に係る回転電機の変形例を示す一部断面図である。この図6に示すように、凹部171には、永久磁石122が嵌め込まれている。この場合においても、上記図5に示す回転電機と同様に、図1に示す渦電流抑制領域R1および渦電流抑制領域R3に位置するロータティース170にスリット182を形成することで、ロータティース170における渦電流の低減を図ることができる。
なお、永久磁石122を凹部171内に配置することで、永久磁石122からの磁束によるトルクを得ることができると共に、永久磁石122によって、ステータティース141からロータティース170に向かう磁束の流れの整流効果を得ることができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
100 回転電機、110 回転シャフト、120 ロータ、121 ロータコア、122 永久磁石、124 樹脂、125 スリット、126 磁石挿入孔、131 ステータコア、132 コイル、140 ヨーク部、141 ステータティース、142 分割ステータコア、145 締結部材、R1,R3 渦電流抑制領域、R2 トルク発生領域、151,152,153,154,155,156 スリット部、160 永久磁石群。
Claims (6)
- 環状に形成されたステータコアおよび該ステータコアに巻回されたコイルを含むステータと、
前記ステータコア内に挿入され、回転可能に設けられたロータコアを含むロータとを備え、
前記ロータコアは、一方の軸方向端部から前記ロータの軸方向に延びる第1空隙部が形成された第1渦電流抑制領域と、
他方の軸方向端部から前記ロータの軸方向に延びる第2空隙部が形成された第2渦電流抑制領域と、
前記第1渦電流抑制領域と前記第2渦電流抑制領域との間に位置し、前記第1および第2空隙部が形成されていないトルク発生領域とを含む、回転電機。 - 前記ロータは、前記ロータコア内に埋設され、前記ロータコアの両軸方向端部に亘って延びる永久磁石を含み、
前記第1および第2空隙部は、前記永久磁石に対して、前記ロータコアの径方向外方側に設けられた、請求項1に記載の回転電機。 - 前記ロータは、複数の前記永久磁石から形成され、前記ロータコアの外周面にS磁極を規定する第1永久磁石群と、N磁極を規定する第2永久磁石群とを含み、
前記第1空隙部および前記第2空隙部は、それぞれ複数形成されると共に、前記第1および第2永久磁石群に対して径方向外方側にそれぞれ形成され、
前記第1空隙部のうち、最も、前記第1永久磁石群における前記ロータコアの周方向端部側に位置する1つの前記第1空隙部の前記軸方向の深さは、該1つの前記第1空隙部に対して、前記第1永久磁石群における前記ロータコアの周方向中央部側に位置する他の前記第1空隙部の軸方向の深さよりも深く形成され、
前記第2空隙部のうち、最も、前記第2永久磁石群における前記ロータコアの周方向端部側に位置する1つの前記第2空隙部の前記軸方向の深さは、該1つの前記第2空隙部に対して、前記第2永久磁石群における前記ロータコアの周方向中央部側に位置する他の前記第2空隙部の軸方向の深さよりも深く形成された、請求項2に記載の回転電機。 - 前記第1空隙部および前記第2空隙部の前記ロータコアの径方向の長さは、前記ロータコアの周方向の長さよりも長く形成された、請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機。
- 前記ロータは、径方向外方に向けて突出し、前記ロータの両軸方向端部に亘って延び、前記ロータコアの周方向に間隔を隔てて形成された複数のロータティース部と、該ロータティース部間に規定された凹部とを含み、
前記第1および前記第2空隙部は、前記ロータティースのうち、前記凹部と隣り合う部分に形成された、請求項1に記載の回転電機。 - 前記ロータは、前記凹部内に嵌め込まれた永久磁石を含む、請求項5に記載の回転電機。
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