JP2014088480A - ポリエーテルケトン及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バイオマスから調製可能な化合物を原料とした、エンジニアリングプラスチックとして使用可能なポリエーテルケトンを提供する。
【解決手段】フランジカルボン酸ジクロリド(化合物A)と、(式2)で示される化合物Bと、
Figure 2014088480

を重合させ、(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンを生成させる重合ステップを含んでなる、製造方法。
Figure 2014088480

(但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)
【選択図】図5

Description

本発明は、ポリエーテルケトン及びその製造方法に関し、より詳細には、繰り返し単位中にフラン環を含むポリエーテルケトン及びその製造方法に関する。
ポリエーテルケトンは、良好な物理的性質、高耐薬品性及び高耐熱性等といった好ましい性質を有することから、エンジニアリングプラスチックの一つとして既に様々なものが開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、「高い機械的強度および強靭性を有し、電気的特性、熱酸化安定性および溶解性に優れた新規なポリエーテルケトンを提供する」(特許文献1、段落番号0005)ためになされた発明であり、「特定の構造を有するポリエーテルケトンの少なくとも一方の末端を、フェニルエチニル部分、プロパギルオキシ部分、シアネート部分及びオキサゾリン部分等の架橋基で置換することによって得られるポリマーは、高い機械的強度および強靭性を有し、電気的特性、熱酸化安定性、溶解性及び透明性に優れる上、架橋時に分子量の増加に伴い溶解性が低下するため、溶剤への溶出が抑えられて膜を容易に形成することができることを知得した。」(特許文献1、段落番号0008)ことに基づくポリエーテルケトンが開示されている。なお、特許文献1に係る特許出願は、特許第4875250号として特許されている。
特開2002−322271号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明中の段落番号0001〜0008等)
特許文献1のポリエーテルケトンも含め現在知られているポリエーテルケトンは石油由来の原料から製造されているものであり、石油枯渇化問題を考慮すれば、再生可能資源であるバイオマスから調製可能な化合物を原料とした、エンジニアリングプラスチックとして使用可能なポリエーテルケトンの開発が期待されている。
そこで、本発明では、バイオマスから調製可能な化合物を原料とした、エンジニアリングプラスチックとして使用可能なポリエーテルケトンを提供することを目的とする。
本発明者らは、エンジニアリングプラスチックとして使用可能なポリエーテルケトンの製造に使用でき、バイオマスから調製可能な化合物を鋭意検討したところ、非石油系のバイオマスから調製可能な化合物である2,5−フランジカルボン酸(以下、「FDCA」ということもある。)をモノマー原料として使用することを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のポリエーテルケトンの製造方法(以下、「本製造方法」という。)は、次の(式1)で示される化合物Aと、(式2)で示される化合物Bと、を重合させ、(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンを生成させる重合ステップを含んでなる、製造方法である。
Figure 2014088480
Figure 2014088480
(但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)
Figure 2014088480
(但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)
また、本製造方法には、以下(イ)〜(ホ)の態様が含まれる。
(イ)重合ステップが、イオン液体中で行われるものである、本製造方法。
(ロ)前記イオン液体を構成するカチオンがイミダゾリウムカチオンである、上記(イ)の製造方法。
(ハ)重合ステップが、塩化アルミニウムの存在下で行われるものである、本製造方法。
(ニ)(式2)及び(式3)におけるArがいずれもp−フェニレン基である、本製造方法。
(ホ)(式2)及び(式3)におけるnが0、1、2のいずれかである、本製造方法。
また、本発明は、ポリエーテルケトンを提供する。
第1の本発明のポリエーテルケトン(以下、「第1本ポリエーテルケトン」という。)は、前述の本製造方法により得られうる、ポリエーテルケトンである。
第2の本発明のポリエーテルケトン(以下、「第2本ポリエーテルケトン」という。)は、次の(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンである。
Figure 2014088480
(但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)
また、第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトンには、以下(a)〜(d)の態様が含まれる。
(a)Arがいずれもp−フェニレン基である、第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトン。
(b)nが0、1、2のいずれかである、第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトン。
(c)窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度が390℃以上である、第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトン。
(d)還元粘度が0.2dl/g以上である、第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトン。
なお、このような第1本ポリエーテルケトン、第2本ポリエーテルケトン及び本製造方法により製造されたポリエーテルケトンのいずれも、熱可塑性を有すると共に、良好な物理的性質、高耐薬品性及び高耐熱性等といった優れた性質を有することから、従来から用いられているいわゆるエンジニアリングプラスチックの代替材料(例えば、射出成形材料等)として使用することができる。
FDCA、FDCC、DPE、DCE、[bmim]Clの化学式を示す図である。 [bmim]Clを溶媒として使用した重合操作を示す図である。 [bmim]Clを使用せず、DCEを溶媒として使用した重合操作を示す図である。 回収ステップ操作を示す図である。 [bmim]Cl使用重合の結果をまとめた図である。 実験番号(Run No.)が13、14及び15のものの赤外分光チャートである。 実験番号(Run No.)が13、14及び15のものの広角X線回折チャートである。 [bmim]Clを使用せず、DCEを溶媒として使用した重合の結果をまとめた図である。 実験番号(Run No.)が7のものの赤外分光チャートである。
本製造方法においては、(式1)で示される化合物A(塩化アシル)と、(式2)で示される化合物B(芳香環上に水素原子を有する)と、をフリーデル・クラフツ反応させることで重合させ、(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンを生成させる。
このような化合物A(2,5−フランジカルボン酸ジクロリド。以下、「FDCC」ということもある。)は、バイオマスから調製可能な化合物である2,5−フランジカルボン酸(FDCA)を原料として用いて製造できるものであり、本製造方法により製造されるポリエーテルケトンは、バイオマスから調製可能な化合物FDCAを原料としたポリエーテルケトンである。このような(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンは新規であり、このような(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンの製造方法も新規である。
本製造方法においては、(式2)及び(式3)中のArは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基(1,4−フェニレン基)又はm−フェニレン基(1,3−フェニレン基)を示している。nは0又は正の整数を示している(n=0、1、2、3、4・・・・)。
n=1の場合は、Arはp−フェニレン基又はm−フェニレン基のいずれか一方であるが、nが2以上の場合には(Ar−O)の単位ごとにp−フェニレン基とm−フェニレン基とが混ざり合っていてもよい(例えば、n=3の場合、−(p−フェニレン基)−O−(m−フェニレン基)−O−(p−フェニレン基)−O−といったものであってもよい。)。
得られるポリエーテルケトンの耐熱性や耐薬品性(化学安定性)等を向上させることからは、p−フェニレン基及びm−フェニレン基の一方又は両方で構成されるArの中のp−フェニレン基の割合が多い方が好ましい。Arを構成するフェニレン基全部に含まれるp−フェニレン基の割合は、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上であり、最も好ましくは100%(即ち、Ar全部がp−フェニレン基)である。Ar中のp−フェニレン基の該割合は、ポリエーテルケトンをNMR分析又は赤外分光法(IR)分析等によって決定できる。
本製造方法において、(式2)及び(式3)中のn((Ar−O)の繰り返し数)は0又は正の整数(即ち、n=0、1、2、3、4、5・・・・)を示すが、nがあまり大きいと融点Tmが低下するので、好ましくはnは3以下(0、1、2、3のいずれか)であり、より好ましくはnは2以下(0、1、2のいずれか)であり、最も好ましくはnは1以下(0又は1)である。
加えて、化合物Bは、nやArが異なる複数のものを用いるようにしてもよいが、得られるポリエーテルケトンの耐熱性や耐薬品性(化学安定性)等を向上させることからは、化合物Bは同一のもののみを用いるようにしてもよい(例えば、n=0の場合(即ち、この場合、化合物BはDPEのみ)、n=1かつArはp−フェニレン基100%の場合等を例示できる。)。
重合ステップにおいて用いる化合物A及び化合物Bは、いずれも含有する不純物が少ないものを用いる方が重合反応を促進すること等から好ましい。化合物A及び化合物Bいずれも、十分な純度(例えば、99.5%以上)のものが入手できない場合には、重合ステップに供する前に精製するようにしてもよい。精製工程は、化合物A及び化合物Bそれぞれの性質に応じて適宜選択されてよく、例えば、昇華操作、減圧蒸留や常圧蒸留のような蒸留操作、水や有機溶媒又はこれらの混合物等のような溶媒を用いた晶析操作(再結晶操作)等を用いることもできる。
重合ステップにて混合する化合物Aのモル数MAと化合物Bのモル数MBについての比率C=MB/MAのCの値は通常1(C=1付近(例えば、0.98〜1.02程度)とすることで生成するポリマーの重合度を高く保つことができる。)である。
重合ステップにおいては、化合物Aと化合物Bとがフリーデル・クラフツ反応によって交互に重合することで、(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンが生じる。
かかる重合ステップは、化合物A及び化合物Bを溶解する溶媒を用いることが好ましい(化合物A及び化合物Bが溶媒に溶解された状態で重合反応が進行する。)。
生成するポリエーテルケトンは、化合物A及び化合物Bを溶解する溶媒を用いる場合は溶解しているか、又は一部が固体として析出した状態であるので、生成したポリエーテルケトンの多くを固体として回収するためには、生成したポリエーテルケトンを固体として析出する操作(例えば、重合反応器内に冷メタノールを注入する等)を行うことが好ましい。
このような固体(生成したポリエーテルケトンを含む)は、通常、生成したポリエーテルケトンのみならず、未反応の化合物Aや化合物B等のような不純物を含むため、生成したポリエーテルケトンを含む固体(適宜、粉砕等してもよい)をこれら不純物を溶解する洗浄液(例えば、化合物A及び化合物Bを溶解する有機溶媒(例えば、メタノール))により洗浄することで不純物を減少させたポリエーテルケトンを得るようにしてもよい。
本製造方法における重合ステップは、フリーデル・クラフツ反応による重合によるので、重合ステップによる重合反応を促進するために重合ステップをフリーデル・クラフツ反応用の触媒存在下にて行うことができる。かかる触媒としては金属ハロゲン化物を用いることができ、とりわけ塩化アルミニウムAlCl を用いることが好ましい。
触媒としての金属ハロゲン化物の添加量は、重合ステップにて用いる化合物A及び化合物Bに対してあまり少ないと重合反応がうまく起こらなかったり反応時間が長くかかりすぎたりする問題を生じうるし、あまり多いと副反応等により高分子量体が生成しにくいといった問題を生じうるので、使用する化合物A及び化合物Bの種類等に応じ、これらを両立する範囲とされることが好ましく、例えば、化合物A及び化合物Bを溶解する溶媒を用いて重合ステップを行う場合には、重合反応系に存する溶媒の質量/触媒の質量として1/3〜1/2程度としてもよい。
重合ステップでの重合温度は、あまり低いと化合物A及び化合物Bの重合反応がうまく進まず(重合反応速度が小さくなりすぎる)、重合反応が起こらなかったり反応時間が長くかかりすぎたりする問題を生じうるし、あまり高いと副反応等により高分子量体が生成しにくいといった問題を生じうるので、使用する化合物A及び化合物Bの種類等に応じ、これらを両立する範囲とされることが好ましく、通常、(下限として)好ましくは室温以上であり、より好ましくは40℃以上であり、最も好ましくは50℃以上であり、逆に(上限として)好ましくは100℃以下であり、より好ましくは80℃以下であり、最も好ましくは70℃以下である(従って、通常、好ましくは室温〜100℃、より好ましくは40℃〜80℃、最も好ましくは50℃〜70℃である。)。
重合ステップでの重合時間は、所望程度のポリエーテルケトンが得られるように適宜定められればよく制限されるものではないが、あまり短いと化合物A及び化合物Bの重合反応がうまく進まず十分なポリエーテルケトンを得ることができず、あまり長いと得られるポリエーテルケトン量があまり増加しないのに無駄な時間を要するので、使用する化合物A及び化合物Bの種類や重合温度等に応じ、これらを両立する範囲とされることが好ましく、通常、(下限として)好ましくは12時間以上であり、より好ましくは18時間以上であり、最も好ましくは24時間以上であり、逆に(上限として)好ましくは72時間以下であり、より好ましくは60時間以下であり、最も好ましくは48時間以下である(従って、通常、好ましくは12時間〜72時間、より好ましくは18時間〜60時間、最も好ましくは24時間〜48時間である。)。
前述したように、重合ステップにおいて化合物A及び化合物Bを溶解する溶媒を用いる場合(重合ステップが溶媒中で行われ、化合物A及び化合物Bが溶媒に溶解された状態で重合反応が進行する。)、用いる溶媒は、化合物A及び化合物Bと不要な反応を起こさず(触媒を用いる場合には触媒とも不要な反応を生じないことが好ましい)、化合物A及び化合物Bを溶解させ、化合物A及び化合物B同士が互いに重合する条件(例えば、重合温度)にて安定であるものを適宜選択でき制限されるものではないが、1,2−ジクロロエタン、ニトロベンゼン、イオン液体等を用いることができる。
また、本製造方法における重合ステップにおいて溶媒としてイオン液体を用いること(重合ステップがイオン液体中で行われる)で、本製造方法により得られるポリエーテルケトンの分子量を大幅に増加させることができる。
イオン液体は、液体状態の塩をいい、例えば、アニオンとカチオンとからなり室温において液体状態(即ち、融点が室温よりも低い)をとる塩である。このイオン液体としては、イミダゾリウム系イオン液体、ピリジニウム系イオン液体、脂肪族系イオン液体、ホスホネート系イオン液体及びヨウ素系イオン液体が含まれるが、重合反応を促進させ高分子量のポリエーテルケトンを生成させることからは、イミダゾリウム系イオン液体(イオン液体を構成するカチオンがイミダゾリウムカチオンである)が好ましく、とりわけ1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム型(カチオンが1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。)や1−エチル−3−メチルイミダゾリウム型(カチオンが1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。)を好適に使用することができる。なお、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム型のアニオン(対イオン)としては、HSO 、CHCO 、CHCHSO 、SCN等を挙げることができ、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム型のアニオン(対イオン)としては、Cl、CHCO 、CHCHSO 、SCN等を挙げることができる。
イオン液体は、重合ステップに供される前に精製して用いることができ、例えば、脱水を行ってもよい。
化合物A及び化合物Bを溶媒に溶解させた状態で重合反応させる場合(イオン液体を溶媒として用いる場合を含む)、重合開始時の化合物A及び化合物Bの溶液中の濃度は、あまり低いと化合物A及び化合物Bの重合反応がうまく進まず十分なポリエーテルケトンを得ることができず、あまり高いと溶媒を用いる効果が少なくなり分子量がうまく増加しないといった問題を生じるので、使用する化合物A及び化合物Bの種類や重合温度等に応じ、これらを両立する範囲とされることが好ましく、重合ステップにて使用する溶媒の体積V(単位ml)に対するそれに溶解させる化合物Aのモル数MA(単位mmol)と化合物Bのモル数MB(単位mmol)との合計モル数(単位mmol)がなす割合((MA+MB)/V)(単位mmol/ml)として、通常、(下限として)好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.5以上であり、逆に(上限として)好ましくは1.25以下であり、より好ましくは1.0以下である(従って、通常、好ましくは0.4〜1.25、より好ましくは0.5〜1.0である。)。
第1本ポリエーテルケトンは、前述の本製造方法により得られうる、ポリエーテルケトンである。
また、第2本ポリエーテルケトンは、上記の(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンである。
第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトンいずれにおいても式に含まれるAr及びnについては、本製造方法において説明したそれぞれのものに同じであるので、ここでは説明を省略する(必要に応じ前記を参照されたい)。
第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトンいずれにおいても、窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度が390℃以上であってもよい。
窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度が390℃以上であれば、所謂、スーパーエンジニアリングプラスチックと呼ばれるような高耐熱性が要求される分野にも使用可能である。
窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度の測定は、まずJIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級(温度 23±2℃及び相対湿度 50±5%)において24時間以上状態調節して試験片を作成し、その作成した試験片をJIS K 7120‐1987に規定される試験方法にて試験し得られる温度をいう。
窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度については、ポリエーテルケトンの分子量(重合度)が増加するにつれて増加するので、重合時間を長くすれば重合が促進され分子量が増加することで10%重量減少温度を上昇させることができる。なお、10%重量減少温度の上限は特にないが、通常は500℃以下である。
第1本ポリエーテルケトン及び第2本ポリエーテルケトンいずれにおいても、還元粘度が0.2dl/g以上であってもよい。
還元粘度は、高分子溶液中の高分子1gが溶液の粘度をどの程度増加させるかを示すものであり、ポリマーの平均分子量の指標とされる(平均分子量が大きい方が還元粘度も大きい)。このため還元粘度が0.2dl/g以上であれば、所謂、スーパーエンジニアリングプラスチックスと呼ばれるような耐熱性や化学安定性等が要求される分野にも使用可能である。
かかる還元粘度は、10mlの97%硫酸中に0.01gのポリマー生成物を溶解させ、その溶液をオストワルド型毛細管粘度計を用いて25℃で測定を行ったものをいう。還元粘度の上限は特にないが、通常は5.0dl/g以下である。
以下、本発明を具体的に説明するために、実施例を挙げる。しかしながら、これら実施例によって、本発明は何ら制限されるものではない。
(使用原料の準備)
重合実験には、2,5−フランジカルボン酸ジクロリド(FDCC)、ジフェニルエーテル(以下、「DPE」ということもある)、1,2−ジクロロエタン(以下、「DCE」ということもある)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(以下、「[bmim]Cl」ということもある)、塩化アルミニウムAlCl を用いた。それぞれのものの入手や準備方法を以下に記載する。
FDCCは2,5−フランジカルボン酸(FDCA)を原料として調製した。FDCAは、東京化成工業株式会社のもの(純度98.0%)を購入し、まず水を用いて再結晶して精製した。このFDCAの再結晶による精製工程は、購入したFDCA7.0gと水1000gとを100℃にて混合しFDCA水溶液を調製し、そのFDCA水溶液を100℃から25℃まで3時間かけて冷却した。冷却後のFDCA水溶液中にはFDCA固体が析出していたので、旭製作所株式会社の定量濾紙によって濾過し、濾過残として得られたFDCA固体を減圧乾燥器内にて50℃にて12時間乾燥させて精製FDCAを得た。
そして、撹拌子、還流管、温度計、滴下漏斗を取り付けた三口フラスコに精製FDCA3.00gとN,N−ジメチルホルムアミド(DMF:シグマアルドリッチ社製無水物、99.8%)1mlを仕込み、反応容器内を乾燥窒素で置換した。室温で滴下漏斗を用い塩化チオニル(ナカライテスク社製規格特級)20mlを反応容器中に滴下した。その後、反応容器を80℃で6時間保持した。そして全ての塩化チオニルを減圧留去して、2,5−フランジカルボン酸ジクロリド(FDCC)の粗製物を得た。粗製物を減圧下で昇華精製を行い、無色針状結晶3.02g(収率81%)を得た。FDCCの純度は、1H−NMRを用いて測定した結果によれば99.9重量%以上であった。
ジフェニルエーテル(DPE)はナカライテスク株式会社(規格特級純度98.0%)のものを用い、フラスコにト字管(蒸留ヘッド)を経由してリービッヒ冷却器を取り付けた蒸留装置を使用して60℃、0.3Torrの減圧蒸留により精製したものを実験に供した。
1,2−ジクロロエタン(DCE)は、東京化成工業株式会社のもの(特級、純度99.5%)を購入し、水素化カルシウムCaHと接触させて脱水し、その脱水したDCEを常圧蒸留によって精製した。常圧蒸留は、フラスコにト字管(蒸留ヘッド)を経由してリービッヒ冷却器を取り付けた蒸留装置を使用して82℃、大気圧下の常圧蒸留により行った。
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド([bmim]Cl)は、東京化成工業株式会社のもの(一級、純度98.0%)を購入し、減圧下にて脱水し用いた。
塩化アルミニウムAlClは、東京化成工業株式会社のもの(純度98.0%)を購入して用いた。
参考のため、以上のようにして準備したFDCA、FDCC、DPE、DCE、[bmim]Clそれぞれの化学式を図1にまとめて示す。
([bmim]Cl使用重合)
図2は、[bmim]Clを溶媒として使用した重合操作を示す概略である。図2を参照して、[bmim]Clを使用した重合操作について説明する。
nbモル(具体的には11.5mmol、2.00g)の[bmim]Clと、naモル(具体的には30mmol、4.00g)の塩化アルミニウムAlCl と、をナスフラスコ21に装入する。ナスフラスコ21中に窒素ガスを注入しナスフラスコ21中を窒素ガス雰囲気とした状態(窒素ガスを注入したゴム風船41を用いる)において室温下で撹拌装置31(ナスフラスコ21中の撹拌子31aとそれを駆動する撹拌本体部31bとを含む)により24時間撹拌し、[bmim]Cl−AlCl混合溶媒を調製した。
一方、mモルのFDCCと、mモルのDPEと、を三口フラスコ51に装入し(FDCCとDPEとはいずれもmモルの等モルで混合した)、その後、ナスフラスコ21中の[bmim]Cl−AlCl混合溶媒2mlを三口フラスコ51に注入した。その後、三口フラスコ51を60℃に昇温し、窒素雰囲気下にて撹拌しつつ60℃でtp(時間)保持し重合(重合ステップ)させた。
60℃でtp(時間)保持し重合させた三口フラスコ51の内容物は、後に詳述する回収ステップに供された。
([bmim]Cl不使用重合)
図3は、[bmim]Clを使用しない重合操作を示す概略である。図3を参照して、[bmim]Clを使用しない重合操作について説明する。
mモルのFDCCと、mモルのDPEと、yリットルのDCEと、を三口フラスコ51に装入し(FDCCとDPEとはいずれもmモルの等モルで混合した)、その後、三口フラスコ51を窒素雰囲気下(三口フラスコ51の内部を窒素置換しつつ)にて−10℃まで冷却した。−10℃に冷却された三口フラスコ51の内部にnaモルの塩化アルミニウムAlCl を加えた。そして、三口フラスコ51を窒素置換下、−10℃にて30分間撹拌した。その後、三口フラスコ51の温度を−10℃から室温まで2時間かけて昇温し、三口フラスコ51を窒素置換下、室温にて20時間撹拌し重合(重合ステップ)させた。
室温で20時間保持し重合させた三口フラスコ51の内容物は、後に詳述する回収ステップに供された。
図4は、回収ステップ操作を示す概略である。図4を参照して、回収ステップの操作について説明する。
[bmim]Cl使用重合(図2)及び[bmim]Cl不使用重合(図3)のいずれも、重合終了後、三口フラスコ51中に約0℃のメタノールを約30ml注入した。メタノールの注入により三口フラスコ51中には析出物61が生じたので、ソックスレー抽出装置に使用される円筒濾紙73(具体的には、ADVANTEC社製の円筒濾紙No.84セルロース繊維)により濾過し、円筒濾紙73中の濾過残をソックスレー抽出装置(溶媒:メタノール、常圧)にかけ熱メタノールを還流して20時間抽出洗浄した。
得られた生成物(固体)は、後述する各種分析に供された。
生成物の分析は、次のように行われた。
(赤外分光分析:赤外分光法(IR)吸収スペクトル)
得られた生成物を赤外分光計(日本分光社製の型番FT/IRー410を用いた。)にて分光分析した。得られたチャートにおいては、横軸に波数(Wavenumber)(単位:cmー1:(カイザー))をとり、縦軸に透過率(Transmittance)(単位:a.u.)(上方向に透過率が大きくなるよう描いている。なお、かっこ内の「a.u.」は任意強度(arbitrary unit)を意味している。)をとっている。
なお、この赤外分光分析の測定条件は、測定領域4000cmー1〜500cmー1、透過モード、KBr錠剤法であった。
(窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度測定)
得られた生成物を、まずJIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級(温度 23±2℃及び相対湿度 50±5%)において24時間以上状態調節して試験片を作成し、その作成した試験片をJIS K7120‐1987に規定される試験方法にて試験し得られた温度とした。JIS K7120‐1987に規定される試験方法において用いた熱重量分析装置(TGA)はPerkin−Elmer社製の型番TGA7を用い(昇温速度20℃/分、窒素気流下)、室温(25℃)における重量から10%重量が減少(即ち、室温での重量の90%になる)する温度(単位:℃)を測定した。
(融点測定)
得られた生成物の融点Tmを融点測定器を用い、次のように測定した。
融点測定器はヤナコ機器開発研究所株式会社製の型番MP−500Dを用い、その測定条件は空気中で5℃/分にて昇温した。
(広角X線回折)
得られた生成物を用いて広角X線回折を行った。ここに広角X線回折分析はいずれもリガク社製の型番「MiniFlex」(線源:CuKα)を用い、その測定条件は5〜50°まで検出速度1°/分とした。グラフには、横軸に2θ(単位:度)をとり、縦軸に強度(任意強度(arbitrary unit)、なお、上方向が強度大である。)をとって示している。
(還元粘度)
得られた生成物の還元粘度を測定した。還元粘度測定は、10mlの97%硫酸中に0.01gのポリマー生成物を溶解させ、その溶液をオストワルド型毛細管粘度計を用いて25℃で測定を行った。
(収率)
得られた生成物収率(ポリマー収率)は、(生成物質量:g)/((化合物A(FDCC)と化合物B(ここではDPE)との仕込み質量:g)−2×(100%の反応率の場合に生じるHClの質量:g))として計算した。
[bmim]Cl使用重合によって得られた結果を図5にまとめた。
図5中の「Run No.」は実験番号を示し、「Monomer」は重合開始時のモノマー量(mmol。上の重合操作の説明におけるmモル(FDCC及びDPEの仕込みモル数)に該当する。)を示し、「Polymerization time」は重合時間(単位:時間。上の重合操作の説明におけるtp(時間)に該当する。)を示し、「Polymer yield」は上述の生成物収率(%)を示し、「T10」は上述の窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度(℃)を示し、「Tm」は上述の融点(℃)を示し、そして「ηsp/c」は上述の還元粘度(dl/g)を示している。
また、実験番号「Run No.」が13、14及び15のものの赤外分光チャートを図6に示した。
さらに、実験番号「Run No.」が13、14及び15のものの広角X線回折チャートを図7に示した。
図5に示す通り、平均分子量の増加に伴って増加する還元粘度「ηsp/c」を分子量の指標とすると、「Monomer」(モノマーの仕込量)が1.0mmol〜2.0mmolの時、最も分子量が高いポリマーが得られた(高い分子量のものが得られる反応開始時のモノマー濃度は、化合物Aのモル数MA(単位mmol)と化合物Bのモル数MB(単位mmol)との合計モル数(単位mmol)が、用いる溶媒の体積V(ml)になす割合((MA+MB)/V)(単位mmol/ml)として、0.5〜1.0の範囲が好ましい。)。また、重合時間を延ばすことで分子量を増加させることができることを確認した。
また、図6に示す赤外分光チャートから、ケトンのカルボニル基の特性吸収(1644cm−1。図6中、「Ketone C=O」として示した。)が重合時間の増加に伴って減少すると共に、ポリマーの末端に位置するメチルエステル(重合反応後にメタノールを混合すると、カルボン酸クロリドが存在すると、それとメタノールが反応しメチルエステルが生成する)のカルボニル基の特性吸収1733cm−1(図6中、「Ester C=O」として示した。)が重合時間の増加に伴って消失していることから、重合時間を伸ばすことで高分子量体のポリエーテルケトンを調製することができることを確認した。
得られたポリエーテルケトンは汎用の有機溶媒に不溶で、高い耐熱性を有することが分かった。
また、図7の粉末広角X線回折から、得られたポリエーテルケトンは結晶性を有することが分かった。
従って、イオン液体(ここでは[bmim]Cl)を溶媒に用いることで高分子量体の結晶性熱可塑性のポリエーテルケトンを調製できることが明らかになった。また、重合で使用したイオン液体は回収して再利用可能であることから、本重合方法は、ポリマー製造の観点からも有利である。
[bmim]Cl不使用重合によって得られた結果を図8にまとめた。
図8中の「Run No.」は実験番号を示し、「[AlCl ]/[Chloride]」はAlCl のモル数naをFDCCのモル数mで除した値(na/m)を示し、「Conc.」は重合開始時の[100%反応が進行したと仮定して生成するポリマーの重量(g)/DCEの使用容積量(l)]×100。単位%)を示し、「Polymer yield」は上述の生成物収率(%)を示し、「T10」は上述の窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度(℃)を示し、「Tm」は上述の融点(℃)を示し、そして「ηsp/c」は上述の還元粘度(dl/g)を示している(図8中、「−」は測定していないことを示している。)。
また、実験番号「Run No.」が7のものの赤外分光チャートを図9に示した。
図9の赤外分光チャートにおいて、ケトンのカルボニル基の特性吸収(1644cm−1。図9中、「Ketone C=O」として示した。)が確認できたことから重合反応の進行を確認した。しかし、ポリマーの末端に位置するメチルエステルのカルボニル基の特性吸収1733cm−1(図9中、「Ester C=O」として示した。)が観察されること、そして図8における「Polymer yield」及び「ηsp/c」の値を[bmim]Cl使用重合のもの(図5)と比較すると、[bmim]Cl使用重合に比し生成物の分子量があまり増加していないことが明らかになった。
なお、従来のポリエーテルケトンの調製によく用いられるテレフタル酸ジクロリドやイソフタル酸ジクロリド等のモノマーを使用する重合反応においては、重合時の溶媒にDCEを用いると高分子量体が得られることが知られている。この理由として、重合の進行に伴い析出するポリマーとAlClの複合ゲルがDCE中では良く膨潤し、ゲル中でさらなる重合が進行するためであると考えられている。しかし、上のようにFDCCについては、AlCl の添加量及び重合濃度を変化させてDCE中で重合を試みたが十分な高分子量を有するポリエーテルケトンを得ることが出来なかった。この理由は明らかではないが、本願発明者らは、DCEに対するオリゴマーの溶解性が低いため、膨潤性が非常に低い結晶性のオリゴマーが析出し、重合が進行しなかったためと推測する。
以上の通り、イオン液体(ここでは[bmim]Cl)中で重合反応(重合ステップ)を行うことで、高分子量体のポリエーテルケトンをうまく調製できることが明らかになった。
以上の通り、「Run No.」が1〜17は、(式1)で示される化合物A(FDCC)と、(式2)で示される化合物B(ここではDPE。式2中、n=0である。)を重合させ、(式3)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトン(ここでは、式3中、n=0である。)を生成させる重合ステップを含んでなる、製造方法である。
「Run No.」が12〜17は、重合ステップが、イオン液体(ここでは[bmim]Cl)中で行われるものである。そして、前記イオン液体(ここでは[bmim]Cl)を構成するカチオンがイミダゾリウムカチオンである。
「Run No.」が1〜17は、重合ステップが、塩化アルミニウムの存在下で行われるものである。
「Run No.」が1〜17においては、nが0である。
また、n=1においてArがp−フェニレン基のみについて同様に実験を行ったところ、「Run No.」が12〜17により得られたものと同程度のポリエーテルケトンが得られた。
「Run No.」が1〜17によって得られたポリエーテルケトンは、(式3)中、n=0である。
「Run No.」が3、11、12〜17によって得られたポリエーテルケトンは、窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度が390℃以上である。
「Run No.」が15によって得られたポリエーテルケトンは、還元粘度が0.2dl/g以上である。
21 ナスフラスコ
31 撹拌装置
31a 撹拌子
31b 撹拌本体部
41 ゴム風船
51 三口フラスコ
61 析出物
73 円筒濾紙

Claims (12)

  1. (式1)で示される化合物Aと、
    Figure 2014088480
    (式2)で示される化合物Bと、
    Figure 2014088480
    (但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)
    を重合させ、(式3)
    Figure 2014088480
    (但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトンを生成させる重合ステップを含んでなる、製造方法。
  2. 重合ステップが、イオン液体中で行われるものである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記イオン液体を構成するカチオンがイミダゾリウムカチオンである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 重合ステップが、塩化アルミニウムの存在下で行われるものである、請求項1乃至3のいずれか1に記載の製造方法。
  5. Arがいずれもp−フェニレン基である、請求項1乃至4のいずれか1に記載の製造方法。
  6. nが0、1、2のいずれかである、請求項1乃至5のいずれか1に記載の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1に記載の製造方法により得られうる、ポリエーテルケトン。
  8. (式3)
    Figure 2014088480
    (但し、式中、Arは、互いに同一又は異なってp−フェニレン基又はm−フェニレン基を示す。nは0又は正の整数を示す。)で示される繰り返し単位を有するポリエーテルケトン。
  9. Arがいずれもp−フェニレン基である、請求項7又は8のポリエーテルケトン。
  10. nが0、1、2のいずれかである、請求項7乃至9のいずれか1に記載のポリエーテルケトン。
  11. 窒素雰囲気中加熱による10%重量減少温度が390℃以上である、請求項7乃至10のいずれか1に記載のポリエーテルケトン。
  12. 還元粘度が0.2dl/g以上である、請求項7乃至11のいずれか1に記載のポリエーテルケトン。
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