JP2014086572A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率および信頼性の高い半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体発光素子1は、基板11と、半導体積層体19と、第1電極15および第2電極17とを備え、半導体積層体19が溝部22によって複数の半導体ブロック19A,19Bに分離され、第1電極15が、第2半導体層19bおよび活性層19cを貫通して第1半導体層19aと接続される突出部151を有し、第2電極17は、第2半導体層19bと接続され、かつ、溝部22の底部に露出する外部接続部17cを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体積層体と基板との間に電極が配置された半導体発光素子に関する。
従来、LEDなどの半導体発光素子において、半導体層を複数に分割することで発光効率を高める技術が提案されている(特許文献1参照)。例えば特許文献1で提案された半導体発光素子は、半導体積層体を複数に分割することで、分割されたそれぞれの半導体積層体における電極の面積を小さくし、当該電極による光の吸収を最小限に止めている。また、この半導体発光素子は、分割された個々の半導体積層体の面積を小さくすることができるため、当該半導体積層体を複数に分割しない場合と比較して、電流拡散を均一に行えるようになり、発光効率も高めている。
米国特許第7786498号明細書
しかしながら、特許文献1で提案された半導体発光素子は、導電性基板、第2電極、半導体積層体、第1電極(コンタクトホール、配線部およびボンディング部)の順に電流経路が形成されているため、半導体積層体に埋め込まれた第1電極のボンディング部に近い領域(ここでは半導体積層体の中心領域)に電流が集中する。従って、この半導体発光素子は、実質的には半導体積層体における電流拡散が不均一となり、発光効率や信頼性が悪化してしまうという問題があった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、発光効率および信頼性の高い半導体発光素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明に係る半導体発光素子は、基板と、前記基板の上部に配置され、第2半導体層、活性層および第1半導体層が順に積層された半導体積層体と、前記基板と前記半導体積層体との間に配置された第1電極および第2電極とを備える発光素子であって、前記半導体積層体が、溝部によって複数の半導体ブロックに分離され、前記第1電極が、前記複数の半導体ブロックのそれぞれにおいて、前記第2半導体層および前記活性層を貫通して前記第1半導体層と接続される突出部を有し、前記第2電極が、前記複数の半導体ブロックのそれぞれにおいて、前記第2半導体層と接続され、かつ、前記溝部の底部に露出する外部接続部を備えている構成とした。
このような構成を備える半導体発光素子は、半導体積層体を分離する溝部の底部、すなわち複数の半導体ブロックの間に外部接続部が設けられているため、当該外部接続部に電流が供給されると、各半導体ブロックに電流が均一に流れ、一部の半導体ブロックに対する電流集中が緩和される。また、半導体発光素子は、半導体積層体が溝部によって分離されることで、当該溝部の位置で活性層が露出するため、当該活性層から放出された光が溝部からも出射し、光の取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記外部接続部が、前記溝部の一端および他端に配置されている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、半導体積層体を分離する溝部を挟んで、当該溝部の一端および他端に外部接続部がそれぞれ設けられているため、溝部の一端および他端の位置から半導体積層体に電流が均等に注入される。
また、このとき半導体発光素子は、前記第2電極が、前記半導体ブロック同士を接続する配線部と、前記配線部と接続される前記外部接続部とから構成され、さらに前記第2電極が、前記溝部の両端に配置された外部接続部の間であって、上面視において前記溝部と重なる位置に前記配線部が設けられていない部分がある。これにより、半導体発光素子は、2つの外部接続部に供給された電流が溝部から離れて流れるようになり、外部接続部間の電流集中がさらに緩和される。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記溝部の幅が、前記外部接続部の幅よりも狭く形成されている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、半導体積層体に溝部を形成することによる発光面積の減少を最小限に抑えることができるため、発光効率が高くなる。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記複数の半導体ブロックのそれぞれの形状が同じである構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、半導体積層体が溝部によって均等に分離されているため、各半導体ブロックに流れる電流分布の均一性が向上する。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記溝部を形成する前記複数の半導体ブロックの対向する側面が、テーパ状に傾斜されている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、活性層から放出された光が各半導体ブロックのテーパ状の側面から出射されやすくなり、光の取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記溝部を形成する前記複数の半導体ブロックの対向する側面に、凹凸部が形成されている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、活性層から放出された光が各半導体ブロックの凹凸状の側面で拡散されて出射されるため、光の取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記溝部の底部における前記外部接続部が設けられた領域以外の領域に、白色樹脂または分布ブラッグ反射鏡を有する光反射性部材が設けられている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、例えば活性層から放出された光が各半導体ブロックの側面から出射された後に溝部の底部に向かって進行した場合であっても、白色樹脂または分布ブラッグ反射鏡からなる光反射部材によって反射されるため、光の取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記光反射部材が、前記溝部の底部から前記第2半導体層の下部に入り込むように設けられている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、活性層から放出された光が各半導体ブロックの第2半導体層の方向(下方向)に進行した場合であっても、光反射部材によって反射することができるため、基板側からの光漏れが防止されて光の取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る発光素子は、前記第2電極が、前記半導体ブロック同士を接続する配線部と、前記配線部と接続される前記外部接続部とから構成され、前記配線部が、Ag,Pt,Rh,Al,Al合金から選択される材料を含む構成としても構わない。
また、本発明に係る半導体発光素子は、前記光反射部材が、前記溝部に対して線対称の位置に形成されている構成とすることが好ましい。
このような構成を備える半導体発光素子は、溝部を中心とした線対称の位置に光反射部材が形成されているため、溝部の両側で光が均等に反射されることになる。
本発明に係る半導体発光素子によれば、半導体積層体を複数の半導体ブロックに分離し、かつ、各半導体ブロックの間に第2電極の外部接続部を設けることで、各半導体ブロックに均一に電流を流すことができ、発光効率を高めることができる。
本発明の実施形態に係る半導体発光素子の全体構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体発光素子の全体構成の一部を切り欠いて示す斜視断面図であって、図1におけるA−A’断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体発光素子の全体構成の一部を切り欠いて示す断面図であって、図1におけるB−B’断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体発光素子の全体構成の一部を切り欠いて示す断面図であって、図1におけるC−C’断面図である。 (a)〜(f)は、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法の一部を示す概略図である。 (a)〜(f)は、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法の一部を示す概略図である。 (a)〜(f)は、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の製造方法の一部を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る半導体発光素子の第1変形例を説明するための概略図である。 (a)、(b)は、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の第2変形例を説明するための概略図である。 (a)、(b)は、本発明の実施形態に係る半導体発光素子の第3変形例を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係る半導体発光素子の第4変形例を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る半導体発光素子について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、以下の説明では、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略することとする。
[半導体発光素子の構成]
本発明の実施形態に係る半導体発光素子1の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
半導体発光素子1は、図1に示すように平面視すると、略矩形状に形成されている。また、半導体発光素子1は、図2および図3に示すように、上部が断面視で略台形状に形成されるとともに、後記する溝部22によって当該断面台形状の上部が2つに分離されている。また、半導体発光素子1は、図3に示すように、所定厚さの平板の上に、溝部22を挟んで2つの略四角錐台が配置された形状を有している。また、半導体発光素子1の略台形状の上部は、図1および図2に示すように、溝部22の一端および他端において、後記する第2電極17の外部接続部17cが形成される領域が切り欠かれている。言い換えれば、半導体発光素子1は、図2に示すように、前記した平板の上に配置された2つの略四角錐台において、溝部22を挟んで隣接する角部がそれぞれ切り欠かれている。
半導体発光素子1は、ここでは図3に示すように、基板11と、裏面接着層12と、基板側接着層13と、第1電極側接着層14と、第1電極15と、絶縁膜16と、第2電極17と、第1保護膜18と、半導体積層体19と、第2保護膜21とが積層された構造を有している。なお、図3は、図1のB−B’断面に相当するが、ここでは図示の便宜上、図1において、B−B’断面上に4個設けられている貫通孔20、第1電極15の突出部151および絶縁膜16の開口突出部161を2個だけ図示している。
(基板11)
基板11は、半導体積層体19が電極などの部材を介して貼り合わせられ、半導体積層体19などを支持するためのものである。基板11は、図1〜図3に示すように、略矩形平板状に形成されている。また、基板11は、図3に示すように、下面に裏面接着層12が形成され、上面に基板側接着層13が形成されている。この基板11の面積は特に限定されず、当該基板11上に積層される部材の大きさに応じて適宜選択される。また、基板11の厚さは、放熱性の観点から50μm〜500μmとすることが好ましい。
基板11の具体例としては、Si基板の他、GaAsなどからなる半導体基板や、Cu,Ge,Niなどの金属材料、あるいは、Cu−Wなどの複合材料からなる導電性基板を挙げることができる。また、基板11としては、上記の他にもCu−Mo,AlSiC,AlSi,AlN,SiC,Cu−ダイヤなどの金属とセラミックの複合体なども利用することができる。なお、このような複合体は、例えばCu−W,Cu−Moの一般式をCu100−x(0≦x≦30),CuMo100−x(0≦x≦50)のようにそれぞれ示すことができる。
ここで、基板11の一例としてSi基板を挙げたのは、安価でチップ化しやすいという利点があるためである。一方、前記したように基板11に導電性基板を用いると、基板11側からの電力供給が可能となるほか、高い静電耐圧および放熱性に優れた素子とすることができるという利点がある。
また、基板11は、例えばSi,Cu(Cu−W)などの材料で構成し、当該基板11と半導体積層体19との間に電極を設けるか、あるいは、半導体積層体19との間に光反射構造を設けることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、放熱性や発光特性を向上させることができる。
(裏面接着層12)
裏面接着層12は、基板11と電気的に接続されており、かつ半導体発光素子1を例えば発光装置の実装基板(図示省略)に実装するための層である。裏面接着層12は、図3に示すように、基板11の下面全域、すなわち基板11の基板側接着層13が形成されている面の反対側に形成されている。裏面接着層12の厚さは特に限定されず、所望の接合性および導電性に応じて適宜調整することができる。また、裏面接着層12の具体例としては、TiSi,Ti,Ni,Pt,Ru,Au,Sn,Alなどの金属を含む層やその積層構造で構成することができる。なお、裏面接着層12は、後記する基板側接着層13、第1電極側接着層14と同様の材料を使用することができるが、例えば導電性樹脂材料を使用してもよい。
(基板側接着層13)
基板側接着層13は、基板11を第1電極側接着層14に接合し、かつ第1電極接着層14と基板11とを電気的に接続するための層である。基板側接着層13は、図3に示すように、基板11の上面全域、すなわち基板11の裏面接着層12が形成されている面の反対側に形成され、基板と電気的に接続されている。裏面接着層12の厚さは特に限定されず、所望の接合性および導電性に応じて適宜調整することができる。また、基板側接着層13の具体例としては、Al,Al合金,TiSi,Si,Ti,Ni,Pt,Au,Sn,Pd,Rh,Ru,Inなどの金属を含む層やその積層構造で構成することができる。
基板側接着層13を前記した金属の積層構造とする場合、第1電極側接着層14とAu−Au接合するために、最上面をAuで構成することが好ましく、例えば基板11側から順にTiSi/Pt/AuSn,TiSi/Pt/Au,Ti/Pt/Au,Ti/Ru/Auなどのように積層することができる。また、基板側接着層13と第1電極側接着層14の最表面をAuとし、接合面をAu−Au接合することで、熱に対する耐性を向上させることができるため、半導体発光素子1の信頼性を高めることができる。
(第1電極側接着層14)
第1電極側接着層14は、第1電極15を基板側接着層13と接合し、かつ基板側接着層13と半導体積層体19とを電気的に接続するための層である。第1電極側接着層14は、図3に示すように、第1電極15の下面全域に形成されている。第1電極側接着層14の厚さは特に限定されず、所望の接合性および導電性に応じて適宜調整することができる。また、第1電極側接着層14の具体例としては、前記した基板側接着層13と同様に、Al,Al合金,TiSi,Si,Ni,Ti,Pt,Au,Sn,Pd,Rh,Ru,Inなどの金属を含む層やその積層構造で構成することができる。
第1電極側接着層14を前記した金属の積層構造とする場合、前記したように基板側接着層13とAu−Au接合するために、最下面はAuで構成することが好ましく、例えば第1電極15側から順にTiSi/Pt/Au,Ti/Pt/Au,Ti/Ru/Au,Ni/Ti/Auなどのように積層することができる。
(第1電極15)
第1電極15は、第1半導体層19aに対して電流を供給するためのものである。第1電極15は、第1半導体層19aがn型半導体層である本実施形態においてはn側電極として機能する。第1電極15は、図3に示すように、第1電極側接着層14の上面全域に形成され、後記する絶縁膜16を挟んで、第2電極17と対向するように配置されている。また、第1電極15は、後記する半導体積層体19(半導体ブロック19Aおよび半導体ブロック19B)よりも広い範囲に形成されている。すなわち、第1電極15は、半導体積層体19の面積よりも広い面積で形成されており、当該半導体積層体19の下面を超えた縁の部分に段差が形成されている。なお、前記した「半導体積層体19の面積」とは、ここでは図1に示すように、半導体積層体19を構成する各半導体ブロック19A,19Bの下面の面積と、これらの間に形成された溝部22の面積とを合計した、半導体積層体19の外形の面積のことを意味している。
第1電極15は、図2および図3に示すように、半導体積層体19の方向(ここでは上方向)に突出する複数の突出部151を備えており、当該突出部151を介して、第1半導体層19aと電気的に接続されている。この突出部151は、図3に示すように断面視すると、それぞれ略台形状に形成されている。また、突出部151は、図1〜図3に示すように、略円錐台形状に形成されており、略円錐形状の先端が切断された形状を有している。また、突出部151は、図1に示すように平面視すると、真円状に形成されている。そして、突出部151は、ここでは図1に示すように、後記する半導体積層体19を構成する半導体ブロック19A,19Bのそれぞれの下部に16個ずつ、合計32個形成されており、半導体ブロック19A,19Bのそれぞれと16箇所で接続されている。
突出部151は、図1に示すように配列されている。より具体的には、1行目(図1における最も上側)に配置された4個の突出部151と、2行目に配置された6個の突出部151とが三角格子(千鳥格子)状に配置され、2行目〜5行目に配置された合計24個の突出部151が四角格子(正方格子)状に配置され、5行目に配置された6個の突出部151と、6行目(図1における最も下側)に配置された4個の突出部151とが三角格子(千鳥格子)状に配置されている。これにより、半導体発光素子1は、複数の突出部151が小さい面積で分散配置されているため、広い発光面積を確保することができる。従って、半導体発光素子1は、電流密度を均一にしてVf(順方向電圧)を低減させることができ、均一発光が可能となる。
突出部151は、図3に示すように、後記する絶縁膜16、第1保護膜18、第2半導体層19bおよび活性層19cをそれぞれ貫通するように突出して形成され、先端が第1半導体層19aと接している。また、突出部151は、より具体的には、第1保護膜18、第2半導体層19bおよび活性層19cを貫通して形成された貫通孔20内に挿通された絶縁膜16の開口突出部161内に挿入され、貫通孔20および開口突出部161を介して第1半導体層19aと接続されている。
なお、突出部151は、先端の一部が開口突出部161から露出し、その露出した部分が第1半導体層19aと接触している。すなわち、突出部151は、図3のD部に示すように、先端の上面と先端の外周面の2箇所で第1半導体層19aと接触している。これにより、半導体発光素子1は、例えば突出部151の先端の上面のみで第1半導体層19aと接触する場合と比較して、突出部151と第1半導体層19aとの接触面積が大きくなるため、第1半導体層19aに電流が広がりやすくなり、順方向電圧Vfが低減する。
また、突出部151は、後記する複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、第1半導体層19aに対する接触面積が同じであることが好ましい。すなわち、突出部151は、先端の上面と先端の外周面の2箇所で第1半導体層19aと接触しているが、半導体ブロック19A側において突出部151と第1半導体層19aとが接触する面積の合計と、半導体ブロック19B側において突出部151と第1半導体層19aとが接触する面積の合計とが同じであることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、各半導体ブロック19A,19Bに流れる電流分布の均一性が向上する。なお、前記した「接触面積が同じ」とは、接触面積が完全に同一の場合のみならず、実質的に同一(バラつき程度を含む)の場合も含んでいる。
突出部151は、図1および図2に示すように、後記する半導体積層体19を構成する複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、各半導体ブロック19A,19Bに形成された複数の貫通孔20のそれぞれを介して、第1半導体層19aと複数個所で接続された構成とすることが好ましい。すなわち、突出部151は、図1および図2に示すように、溝部22の両側に配置された半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、第2半導体層19bおよび活性層19cを複数個所(ここでは16箇所ずつ)で貫通し、複数個所(ここでは16箇所ずつ)で第1半導体層19aと接触している。これにより、半導体発光素子1は、複数の突出部151を介して、第1電極15と第1半導体層19aとが複数の位置で電気的に接続されているため、半導体層19の全体に電流を均等に行き渡らせることができる。
また、突出部151は、後記する半導体積層体19を構成する複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、各半導体ブロック19A,19Bに形成された複数の貫通孔20のそれぞれを介して、溝部22に対して線対称の位置で第1半導体層19aと接続された構成とすることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、複数の突出部151を介して、第1電極15と各半導体ブロック19A,19Bの第1半導体層19aとが同等な位置で接続されているため、各半導体ブロック19A,19Bの全体に、均一に電流を行き渡らせることができる。
第1電極15の厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。また、第1電極15は、各半導体ブロック19A,19Bにおいて膜厚が同じとなるように形成される。これにより、半導体発光素子1は、各半導体ブロック19A,19Bに流れる電流分布の均一性が向上する。なお、第1電極15の厚さとは、ここでは突出部151の高さと、突出部151以外の部分の膜厚のことを意味している。また、前記した「膜厚が同じ」とは、膜厚が完全に同一の場合のみならず、実質的に同一(バラつき程度を含む)の場合も含んでいる。
第1電極15の具体例としては、例えばNi,Pt,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Co,Fe,Mn,Mo,Cr,W,La,Cu,Ag,Y,Al,Si,Auなどの金属またはこれらの酸化物あるいはこれらの窒化物により形成することができ、その他にも、ITO,ZnO,Inなどの透明導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも一種を含む金属、合金の単層膜または積層膜により形成することができる。また、第1電極15は、図3に示すように、先端の位置では第1半導体層19aと接し、また貫通孔20の位置では絶縁膜16を介して半導体積層体19と隣接しているため、第1半導体層19aとのオーミック性接触を考慮するとともに、活性層19cから出た光を反射する材料を用いて形成することが好ましく、具体的にはAlおよびAl合金を用いて形成することが好ましい。
(絶縁膜16)
絶縁膜16は、第1電極15と、第2電極17と、第2半導体層19bおよび活性層19cとを絶縁するためのものである。絶縁膜16は、図3に示すように、第1電極15の突出部151の先端の上面と先端の外周面とを除いた、第1電極15の表面を全て覆うように形成されている。また、絶縁膜16は、第1電極15と、後記する第2電極17の配線部17aとの間に形成されている。
絶縁膜16は、図2および図3に示すように、半導体積層体19の方向(ここでは上方向)に開口および突出する複数の開口突出部161を備えており、当該開口突出部161によって第1電極15の突出部151の外周面を覆っている。この開口突出部161は、図3に示すように断面視すると、筒状に形成されている。また、開口突出部161は、より具体的には図1〜図3に示すように、中空の略円錐台形状に形成されており、中空の略円錐形状の先端が切断された形状を有している。また、開口突出部161は、図1に示すように平面視すると、真円状に形成されている。そして、開口突出部161は、後記する半導体積層体19を構成する半導体ブロック19A,19Bのそれぞれの下部に16個ずつ、合計32個形成されている。
開口突出部161は、図3に示すように、後記する第1保護膜18、第2半導体層19bおよび活性層19cを貫通するように突出して形成され、開口の先端が第1半導体層19aと接している。開口突出部161は、より具体的には、第1保護膜18、第2半導体層19bおよび活性層19cを貫通して形成された貫通孔20内に挿通されている。半導体発光素子1は、このような絶縁膜16を備えることで、第1電極15と第2電極17とが絶縁され、電極の立体的な構造が可能となっている。
絶縁膜16の厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。また、絶縁膜16の具体例としては、例えばSi,Ti,V,Zr,Nb,Hf,Ta,Alからなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化膜、窒化膜、酸化窒化膜などで構成することができ、特に、SiO,ZrO,SiN,SiON,BN,SiC,SiOC,Al,AlN,AlGaNなどで構成することができる。また、絶縁膜16は、単一の材料の単層膜または積層膜で構成してもよく、異なる材料の積層膜で構成してもよい。さらに、絶縁膜16は、分布ブラッグ反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)膜で構成してもよい。
(第2電極17)
第2電極17は、第2半導体層19bに対して電流を供給するためのものである。第2電極17は、第2半導体層19bがp型半導体層である本実施形態においてはp側電極として機能する。第2電極17は、図3に示すように、第2半導体層19bの下部に膜状に形成され、絶縁膜16を挟んで第1電極15と対向するように配置されている。第2電極17は、より具体的には、第2半導体層19bと接続される内部接続部17bと、内部接続部17bを介して第2半導体層19bに電気的に接続される配線部17aと、配線部17aと接続される外部接続部17cとから構成されている。
配線部17aは、外部接続部17cからの電流を、内部接続部17bを介して後記する半導体積層体19を構成する複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれの第2半導体層19bに供給するためのものである。すなわち、配線部17aは、半導体ブロック19A,19B同士を接続するものである。配線部17aは、図3に示すように、絶縁膜16の開口突出部161が設けられた領域を除く、第2半導体層19bの下面のほぼ全域に対応する領域に形成されている。また、配線部17aは、第2半導体層19bの下面全域に対応する領域から、溝部22の下部に露出するように形成されている。そして、このように溝部22の下部に露出した配線部17a上には、後記する外部接続部17cが形成されている。
配線部17aは、ここでは図示を省略したが、具体的には半導体積層体19の底面積とほぼ同様の面積からなる板状の部材で構成されており、図3に示すように、絶縁膜16の開口突出部161が挿通される複数の開口部(符号省略)が当該開口突出部161と同心に形成されている。また、配線部17aは、後記する内部接続部17bと同様に、活性層19cからの光に対して反射率の高い材料で構成されることが好ましく、かつ、導電性の高い材料で構成されることが好ましい。
内部接続部17bは、半導体積層体19とのオーミック接触性に優れ、活性層19cからの光を効率よく反射させるためのものである。内部接続部17bは、図3に示すように、第1電極15の突出部151が設けられた領域と、第1保護膜18が設けられた領域とを除く、第2半導体層19bの下面のほぼ全域に形成されている。また、内部接続部17bの下面には、図3に示すように、配線部17aが形成されている。
ここで、内部接続部17bは、第2半導体層19bの下面の面積に対して、70%以上の面積で構成されることが好ましく、さらに好ましくは80%以上の面積で構成される、さらにより好ましくは90%以上の面積で構成される。これにより、接触抵抗を低下させ、半導体発光素子1の駆動電圧を低減させることができる。特に、内部接続部17bを第2半導体層19bの面積に対して70%以上の面積で構成することで、活性層19cからの光を第2半導体層19bのほぼ全域で反射させることが可能となるため、光の取り出し効率を向上させることができる。
内部接続部17bは、ここでは図示を省略したが、具体的には半導体積層体19の底面積とほぼ同様の面積からなる板状の部材で構成されており、図3に示すように、後記する第1保護膜18を介して、絶縁膜16の開口突出部161が挿通される複数の開口部(符号省略)が当該開口突出部161と同心に形成されている。
内部接続部17bは、半導体積層体19からの光を反射させる材料として、Al,RhおよびAgから選択された少なくとも一種を含む金属、合金の単層膜または積層膜により形成することが好ましく、その中でもAgまたはAg合金を含む金属膜により形成することがより好ましい。例えば、内部接続部17bを積層膜により形成する場合には、半導体積層体19側がAgとなるように、基板11側から順に積層されたPt/Ti/Ni/Agなどが挙げられる。なお、内部接続部17bは、マイグレーション防止のために、カバー電極となる別の金属含有層で側面と下側(基板11側)が完全に被覆された構成であってもよい。なお、半導体発光素子1は、図3に示すように、内部接続部17bの下部に配線部17aが配置され、内部接続部17bの側面が第1保護膜18で覆われているため、これらがマイグレーション防止としての役割も担っている。
外部接続部17cは、第2電極17において、外部電源と接続するためのパッド電極として機能するものである。外部接続部17cは、図1に示すように、溝部22の底部に露出するように設けられている。外部接続部17cは、より具体的には、図2〜図4に示すように、配線部17a上に設けられ、第1保護膜18を貫通して溝部22の底部に露出するように形成されている。
外部接続部17cは、半導体発光素子1の角部以外の領域に設けることが好ましく、ここでは図1および図4に示すように、溝部22および半導体積層体19の一部を挟むように、素子端部の対向する2辺にそれぞれ配置されている。すなわち、外部接続部17cは、溝部22の底部に複数設けられ、当該溝部22の長手方向における一端および他端に対向して配置されている。これにより、半導体発光素子1は、半導体積層体19を分離する溝部22を挟んで、当該溝部22の一端および他端に外部接続部17cがそれぞれ設けられているため、溝部22の一端および他端の位置から半導体積層体19に電流が均等に注入される。また、半導体発光素子1は、溝部22に沿って配線部17bに貫通孔が形成され、溝部22に配線部17bが設けられていないため、2つの外部接続部17cに供給された電流が溝部22から離れるように流れ易くなり、外部接続部17c間の電流集中が緩和される。
またこのとき、半導体発光素子1は、配線部17bの材料よりも光反射率の高い材料によってn側電極である第1電極15を構成するのが好ましい。例えば本実施形態においては、配線部17bを基板11側からTi/Rh/Tiの順に積層し、第1電極15を基板11側からAu/Pt/Ti/AlCuの順に積層膜することで、配線部17bの溝部22の位置に形成された貫通孔を介して、第1電極15の最表面であるAlCu層を光反射層(主として戻り光を反射する光反射層)として用いることができる。なお、この場合において、第1保護膜18は例えばSiOからなるため、前記した貫通孔を介して第1電極15まで光が透過することになる。
外部接続部17cは、図1に示すように、半円状に形成されているとともに、図3に示すように、溝部22の底部において所定の高さで形成されている。また、外部接続部17cは、ここでは図示を省略したが、その上面に導電性ワイヤなどで外部電源と接続するためのバンプが形成される。
なお、外部接続部17cは、外部接続用の導電性ワイヤが発光を遮ることを考慮すると、図1に示すように、半導体発光素子1の周縁領域に配置するほうが好ましいが、例えば半導体発光素子1の中央領域に設置しても構わない。また、外部接続部17cの大きさ、形状、個数および位置は特に限定されず、半導体発光素子1の大きさや半導体積層体19の大きさおよび形状に応じて適宜調整することができる。
ここで、第2電極17は、後記する半導体積層体19を構成する複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、第2半導体層19bに対する接触面積が同じであることが好ましい。すなわち、第2電極17は、図3に示すように、内部接続部17bの上面が第2半導体層19bの下面と接触しているが、半導体ブロック19A側において内部接続部17bの上面が第2半導体層19bの下面とが接触する面積の合計と、半導体ブロック19B側において内部接続部17bの上面が第2半導体層19bの下面とが接触する面積の合計とが同じであることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、各半導体ブロック19A,19Bに流れる電流分布の均一性が向上する。なお、前記した「接触面積が同じ」とは、接触面積が完全に同一の場合のみならず、実質的に同一(バラつき程度を含む)の場合も含んでいる。
第2電極17の厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。また、第2電極17は、各半導体ブロック19A,19Bにおいて膜厚が同じとなるように形成される。これにより、半導体発光素子1は、各半導体ブロック19A,19Bに流れる電流分布の均一性が向上する。また、前記した「膜厚が同じ」とは、膜厚が完全に同一の場合のみならず、実質的に同一(バラつき程度を含む)の場合も含んでいる。
第2電極17の配線部17aおよび外部接続部17cの具体例としては、例えばNi,Pt,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Co,Fe,Mn,Mo,Cr,W,La,Cu,Ag,Y,Al,Si,Auなどの金属またはこれらの酸化物あるいはこれらの窒化物により形成することができ、その他にも、ITO,ZnO,Inなどの透明導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも一種を含む金属、合金の単層膜または積層膜により形成することができる。
(第1保護膜(光反射部材)18)
第1保護膜18は、図3に示すように、内部接続部17bと同層に配置され、当該内部接続部17bと外部接続部17cとの間、および、内部接続部17bと絶縁膜16の開口突出部161との間をそれぞれ満たすように形成されている。また、第1保護膜18は、半導体積層体19の外側に露出する絶縁膜16の上面を覆うように形成されている。これにより、第1保護膜18は、配線部17aおよび第2保護膜21の間と、配線部17aおよび第2半導体層19bの間と、絶縁膜16および第2半導体層19bの間と、絶縁膜16および第2保護膜21の間とに設けられている。この第1保護膜18は、活性層19cから放出された光の一部を反射するための光反射部材として機能させることができ、例えば樹脂にTiOなどの光拡散材を含有させた白樹脂や、分布ブラッグ反射鏡膜などから構成することができる。また、第1保護膜18に、光反射部材としてSiOなどの透光性絶縁膜を用いることもでき、透光性絶縁膜が形成された前記各部材との界面で光を反射することができる。また、第1保護膜18の厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。
このような第1保護膜18は、図4に示すように、溝部22の底部における外部接続部17cが設けられた領域以外の領域に設けられていることが好ましい。すなわち、第1保護膜18は、溝部22に沿って断面視した場合において、2つの外部接続部17cの間の領域と、2つの外部接続部17cのそれぞれの外側の領域とに形成されている。これにより、半導体発光素子1は、例えば活性層19cから放出された光が各半導体ブロック19A,19Bの側面から出射された後に溝部22の底部に向かって進行した場合であっても、第1保護膜18によって反射されるため、光の取り出し効率が向上する。
また、第1保護膜18は、図3に示すように、溝部22の底部から第2半導体層19bの下部に入り込むように設けられていることが好ましい。すなわち、第1保護膜18は、図3に示すように断面視すると、溝部22の底部に対応する領域から両側に延出し、各半導体ブロック19A,19Bの第2半導体層19bの端部と接触するように形成されている。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光が各半導体ブロック19A,19Bの第2半導体層19bの方向(下方向)に進行した場合であっても、第1保護膜18によって反射することができるため、基板11側からの光漏れが防止されて光の取り出し効率が向上する。
また、第1保護膜18は、図3に示すように、溝部22に対して線対称の位置に形成されていることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、溝部22を中心とした線対称の位置に第1保護膜18が形成されているため、溝部22の両側で光が均等に反射されることになる。
(半導体積層体19)
半導体積層体19は、半導体発光素子1における発光部を構成するものである。半導体積層体19は、図3に示すように、基板11の上部に配置されている。また、半導体積層体19と基板11との間には、基板側接着層13、第1電極側接着層14、第1電極15、絶縁膜16、第2電極17および第1保護膜18が配置されている。そして、半導体積層体19は、具体的には図3に示すように、第2電極17の内部接続部17b上および第1保護膜18上に形成されているとともに、図2に示すように、第1電極15の突出部151および絶縁膜16の開口突出部161によって、複数個所が貫かれた状態となっている。なお、前記した「貫かれた状態」とは、ここでは図3に示すように、突出部151および開口突出部161によって、半導体積層体19の第2半導体層19bおよび活性層19cが完全に貫通されており、かつ、半導体積層体19の第1半導体層19aの一部がえぐられた状態のことを意味している。
半導体積層体19は、第2半導体層19b、活性層19cおよび第1半導体層19aが下からこの順に積層された構造を有している。この第1半導体層19a、第2半導体層19bおよび活性層19cの具体的構成は特に限定されず、InAlGaP系、InP系、AlGaAs系、これらの混晶、GaN系などの窒化物半導体のいずれかであってもよい。なお、窒化物半導体としては、GaN,AlNもしくはInN,またはこれらの混晶であるIII−V族窒化物半導体(InAlGa1−X−YN(0≦X,0≦Y,X+Y≦1))が挙げられる。さらに、III族元素は、一部または全部にBを用いてもよく、V族元素は、Nの一部をP,As,Sbで置換した混晶であってもよい。これらの半導体層は、通常、n型およびp型のいずれかの不純物がドーピングされている。
ここで、第1半導体層19aとは、n型またはp型半導体層を指し、第2半導体層19bとは、第1半導体層19aとは異なる導電型、すなわちp型またはn型半導体層を指している。半導体発光素子1は、ここでは好ましい形態として、第1半導体層19aがn型半導体層で構成され、第2半導体層19bがp型半導体層で構成されており、第2半導体層19bよりも第1半導体層19aの抵抗を低くすることで、第1電極15に接続された第1半導体層19a中を電流が拡散しやすくなり、半導体積層体19を流れる電流の集中をより緩和することができる。
半導体積層体19を構成する第1半導体層19aおよび第2半導体層19bは、それぞれ単層構造でもよいが、MIS接合、PIN接合又はPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造またはダブルへテロ構造などの積層構造であってもよい。また、半導体発光素子1は、図3に示すように、第1半導体層19a(n型半導体層)と第2半導体層19b(p型半導体層)との間に活性層19cを設け、当該活性層19cが発光部となる素子でもよく、あるいは、第1半導体層19a(n型半導体層)と第2半導体層19b(p型半導体層)とが直接接して発光部となる素子でもよい。なお、半導体積層体19を構成する第1半導体層19a、第2半導体層19bおよび活性層19cのそれぞれの厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。
半導体積層体19は、図2および図3に示すように、第1半導体層19a、活性層19cおよび第2半導体層19bを貫通する溝部22によって、複数(ここでは2つ)の半導体ブロック19A,19Bに分離されている。この溝部22は、図1および図2に示すように、半導体発光素子1の中央の位置で半導体積層体19を分離するように直線状に形成されている。なお、溝部22の幅は、当該溝部22を形成することによる光出力の増加および駆動電圧の増加のバランスを考慮して適宜調整する。
溝部22の底部は、図4に示すように、具体的には第1保護膜18の上面によって構成されており、当該溝部22の底部には、前記したように外部接続部17cが露出して設けられている。また、溝部22は、図1および図2に示すように、長手方向における一端および他端の位置、すなわち第2電極17の2つの外部接続部17cが設けられた位置まで連続して形成されており、当該外部接続部17cが設けられた位置の半導体ブロック19A,19Bの角部が切り欠かれており、溝部22は半円状に広がっている。
ここで、溝部22は、図1に示すように、その幅が外部接続部17cの幅よりも狭く形成されていることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、半導体積層体19に溝部22を形成することによる発光面積の減少を最小限に抑えることができるため発光効率が高くなる。
また、溝部22によって分離された半導体ブロック19A,19Bは、図1に示すように、それぞれの形状が同じになるように構成されることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、半導体積層体19が溝部22によって均等に分離されているため、各半導体ブロック19A,19Bに流れる電流分布の均一性が向上する。また、前記した「それぞれの形状が同じ」とは、形状が完全に同一の場合のみならず、実質的に同一(バラつき程度を含む)の場合も含んでいる。
また、各半導体ブロック19A,19Bの側面は、図3に示すように、テーパ状に傾斜して形成されることが好ましい。すなわち、半導体ブロック19A,19Bのそれぞれは、図1〜図3に示すように、第2半導体層19bの面積よりも第1半導体層19aの面積のほうが小さくなるように構成され、側面に順テーパ状の傾斜が設けられている。そのため、各半導体ブロック19A,19Bは、図3に示すように、断面視でそれぞれ略台形状に形成されている。また、半導体発光素子1は、溝部22を形成する各半導体ブロック19A,19Bの対向する側面が、テーパ状に傾斜されている。これにより、半導体発光素子1は、半導体ブロック19A,19Bの上面と側面との間の角度が鈍角になって緩やかになるため、当該半導体ブロック19A,19Bの上面と側面とに連続して形成された第2保護膜21の割れを防止することができる。また、半導体発光素子1は、半導体ブロック19A,19Bの側面がテーパ状に形成されているため、当該活性層19cから放出された光が当該テーパ状の側面から出射されやすくなり、光の取り出し効率が向上する。
また、各半導体ブロック19A,19Bの上面、すなわち第1半導体層19aの上面は、図3に示すように、粗面化されて凹凸部が形成されていることが好ましい。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光が各半導体ブロック19A,19Bの凹凸状の上面で拡散されて出射されるため、光の取り出し効率が向上する。
各半導体ブロック19A,19Bには、図3に示すように、複数の貫通孔20がそれぞれ形成されている。この貫通孔20は、複数の半導体ブロック19A,19Bのそれぞれにおいて、第2半導体層19b、活性層19cおよび第1半導体層19aが部分的に除去されて形成されたものであり、第2半導体層19bおよび活性層19cが円形状に貫通して形成され、内部に絶縁膜16の開口突出部161および第1電極15の突出部151が挿通されている。
貫通孔20は、図1〜図3に示すように、開口突出部161の外形に対応して、それぞれ略円錐台形状に形成されている。また、貫通孔20は、図1に示すように平面視すると、開口断面形状が真円状に形成されている。そして、貫通孔20は、半導体積層体19を構成する半導体ブロック19A,19Bのそれぞれに16個ずつ、合計32個形成されている。なお、このように貫通孔20を真円状に形成することで、半導体積層体19における発光に寄与しない領域を最小化することができる。
ここで、貫通孔20は、半導体ブロック19A,19Bのそれぞれに同数の16個ずつ形成されており、半導体積層体19全体で合計32個形成されている。また、貫通孔20は、各半導体ブロック19A,19Bにおいて、溝部22に対して線対称の位置に形成されている。これにより、半導体発光素子1は、各貫通孔20に第1電極15の突出部151が挿通され、当該複数の突出部151を介して、第1電極15と各半導体ブロック19A,19Bの第1半導体層19aとが同等な位置で接続されているため、各半導体ブロック19A,19Bの全体に、均一に電流を行き渡らせることができる。
(第2保護膜21)
第2保護膜21は、半導体積層体19を埃、塵の付着などによる電流のショートや物理的ダメージから保護するための層である。第2保護膜21は、図3に示すように、半導体積層体19を構成する半導体ブロック19A,19Bのそれぞれの上面および側面を全て覆うように形成されている。また、第2保護膜21の下面は、図3に示すように、第1半導体層19aの上面の凹凸部に対応して、凹凸状に形成されている。
第2保護膜21の厚さは特に限定されず、所望の特性に応じて適宜調整することができる。また、第2保護膜21の具体例としては、絶縁膜16および第1保護膜18と同様に、例えばSi,Ti,V,Zr,Nb,Hf,Ta,Alからなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化膜、窒化膜、酸化窒化膜などで構成することができ、特に、SiO,ZrO,SiN,SiON,BN,SiC,SiOC,Al,AlN,AlGaNなどで構成することができる。また、第2保護膜21は、単一の材料の単層膜または積層膜で構成してもよく、異なる材料の積層膜で構成してもよい。
以上のような構成を備える半導体発光素子1は、半導体積層体19を分離する溝部22の底部、すなわち複数の半導体ブロック19A,19Bの間に外部接続部17cが設けられているため、当該外部接続部17cに電流が供給されると、各半導体ブロック19A,19Bに電流が均一に流れ、一部の半導体ブロック19A,19Bに対する電流集中が緩和される。また、半導体発光素子1は、半導体積層体19が溝部22によって分離されることで、当該溝部22の位置で活性層19cが露出するため、当該活性層19cから放出された光が溝部22からも出射し、光の取り出し効率が向上する。
従って、半導体発光素子1によれば、半導体積層体19を複数の半導体ブロック19A,19Bに分離し、かつ、各半導体ブロック19A,19Bの間に第2電極17の外部接続部17cを設けることで、各半導体ブロック19A,19Bに均一に電流を流すことができ、発光効率を高めることができる。
[半導体発光素子の製造方法]
以下、本発明の実施形態に係る半導体発光素子1の製造方法について、図5〜図7を参照(構成については図1〜図3参照)しながら説明する。なお、以下で参照する図5〜図7は、前記した図3と同様に、図1のB−B’断面に相当する断面図であり、貫通孔20、第1電極15の突出部151および絶縁膜16の開口突出部161をそれぞれ2個だけ図示し、その他を省略している。
半導体発光素子1の製造方法は、まず図5(a)に示すように、サファイア基板Sb上に第1半導体層19a、活性層19cおよび第2半導体層19bからなる半導体積層体19を結晶成長させ、第2半導体層19b上の所定領域に、例えばスパッタリングを利用して第2電極17の内部接続部17bを形成する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図5(b)に示すように、第2半導体層19b上における内部接続部17b間に、例えばスパッタリングを利用して第1保護膜18を形成する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図5(c)に示すように、内部接続部17b上および第1保護膜18上の所定領域に、例えばスパッタリングを利用して配線部17aを形成する。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図5(d)に示すように、例えばドライエッチングによって第1保護膜18、第2半導体層19b、活性層19cおよび第1半導体層19aを部分的に除去して複数の貫通孔20を形成する。この貫通孔20は、前記したように、第1電極15の突出部151および絶縁膜16の開口突出部161を挿通するためのものである。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図5(e)に示すように、配線部17a上、第1保護膜18上および貫通孔20内に、例えばスパッタリングを利用して絶縁膜16を形成する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図5(f)に示すように、例えばドライエッチングによって貫通孔20の底部に形成された絶縁膜16を所定深さまで除去して第1半導体層19aを露出させる。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図6(a)に示すように、絶縁膜16上および貫通孔20内に、例えばスパッタリングを利用して第1電極15を厚めに形成する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図6(b)に示すように研磨、例えばCMP( Chemical Mechanical Polishing)によって第1電極15を平坦化する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図6(c)に示すように、平坦化した第1電極15上に、例えばスパッタリングを利用して第1電極側接着層14を形成する。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図6(d)に示すように、基板側接着層13が形成された基板11を用意し、図6(e)に示すように、基板11の基板側接着層13と第1電極側接着層14とを貼り合わせる。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図6(f)に示すように、レーザーリフトオフ法によって、サファイア基板Sb側からレーザー光を照射してサファイア基板Sbと半導体積層体19(具体的には第1半導体層19a)との界面を分解し、サファイア基板Sbを剥離する。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図7(a)に示すように、半導体積層体19の中央領域を第1保護膜18が露出するまで、例えばドライエッチングによってエッチングし、溝部22を形成する。これにより、半導体積層体19が複数の半導体ブロック19A,19bに分離される。また、ここでは図7(a)に示すように、半導体積層体19の中央領域のみならず、周縁領域についても第1保護膜18が露出するまでエッチングを行い、各半導体ブロック19A,19Bの側面を順テーパ状に形成する。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図7(b)に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの上面を、例えばウェットエッチングによってエッチングして粗面化し、凹凸部を形成する。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図7(c)に示すように、中央領域に形成された第1保護膜18を、例えばウェットエッチングによってエッチングして配線部17aを露出させる。次に、半導体発光素子1の製造方法は、図7(d)に示すように、露出した配線部17a上に外部接続部17cを形成する。
次に、半導体発光素子1の製造方法は、図7(e)に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの上面および側面に、例えばスパッタリングを利用して第2保護膜21を形成する。そして、半導体発光素子1の製造方法は、図7(f)に示すように、最後に基板11の下面に、例えばスパッタリングを利用して裏面接着層12を形成する。以上の工程により、図1に示すような半導体発光素子1を製造することができる。
以下、本発明の効果を確認するための実験例について説明する。ここでは、溝部によって半導体積層体が分離された本発明の実施例に係る半導体発光素子(図1参照)と、溝部を備えない比較例に係る半導体発光素子(図示省略)とをそれぞれ用意し、両者に所定の電流(ここでは350mA)を流して光出力Poを比較した。
両者の光出力Poをそれぞれ測定した結果、半導体積層体に溝部が形成されている実施例に係る半導体発光素子の光出力Poは約643mW、半導体積層体に溝部が形成されていない比較例に係る半導体発光素子の光出力Poは約632mWであった。従って、本発明のように半導体積層体に溝部を形成することで、半導体発光素子の光出力Poが増加することが確認できた。これは、半導体積層体を溝部によって分離することで、当該溝部の位置で活性層が露出し、当該活性層からの光の放出量が増えたことが要因であると考えられる。
以上、本発明に係る半導体発光素子およびその製造方法について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変などしたものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば、前記した半導体発光素子1は、メッキによって半導体積層体19上にメッキ部材を形成し、当該メッキ部材を基板11や基板側接着層13として利用することもできる。あるいは、半導体発光素子1は、基板11自体を設けない構成でもよく、例えば基板11を備えていない半導体発光素子1を、図示しない発光装置の載置部や基台上に直接実装しても構わない。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、第1保護膜18を光反射部材として機能させる構成としたが、当該第1保護膜18を設けずに配線部17aを光反射部材として機能させる構成としても構わない。この場合、配線部17aは、溝部22に対応する貫通孔を設けない構成とし、外部接続部17c間に配線部17aが露出するように構成する。また、この場合の配線部17aは、Ag,Pt,Rh,Al,Al合金から選択される材料を含んで構成することが好ましい。
また、前記した半導体発光素子1は、図1に示すように、貫通孔20と、第1電極15の突出部151と、絶縁膜16の開口突出部161とが、平面視でそれぞれ真円状に形成されていたが、これらの平面視における形状は真円状に限らず、楕円状、多角形状、線状または曲線状などの任意の形状とすることができるとともに、形状が統一されていなくても構わない。また、貫通孔20、突出部151および開口突出部161は、複数が一つに結合されたような形状であってもかまわない。なお、貫通孔20、突出部151および開口突出部161は、面積が小さすぎると順方向電圧Vfが高くなるおそれがあるため、例えば真円状よりも少し面積の大きい楕円形状や直線状の形状とすることもできる。なお、貫通孔20、突出部151および開口突出部161の形状を例えば楕円形状にすると、半導体積層体19の形状に応じて、これらの距離を揃えることができるため、発光状態を均一にすることができる。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、略円錐台形状に形成された突出部151の側面に段差や凹凸部が形成されていない構成について説明したが、この「略円錐台形状」には、例えば図8に示す突出部151Aのように、側面に段差(あるいは凹凸部)が形成され、上方向に徐々に縮径するような形状も含まれる。
なお、貫通孔20、突出部151および開口突出部161の大きさ、個数および位置は特に限定されず、半導体積層体19の大きさおよび形状に応じて適宜調整することができる。例えば、貫通孔20、突出部151および開口突出部161は、図1に示すような行列配置に限らず、線対称配置、点対称配置、あるいは、距離が不均一な配置であってもよい。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの側面に順テーパ状の傾斜が設けられていたが、例えば第2半導体層19bの面積よりも第1半導体層19aの面積のほうが大きくなるように構成し、各半導体ブロック19A,19Bの側面に逆テーパ状の傾斜が設けられるようにしても構わない。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光を各半導体ブロック19A,19Bの側面(具体的には内部の側面)で反射させ、各半導体ブロック19A,19Bの上方へ光を取り出すことができる。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの側面に順テーパ状の傾斜が設けられていたが、このようなテーパ状の傾斜が設けられていない構成であってもよい。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの上面(第1半導体層19aの上面)に凹凸部が形成されていたが、各半導体ブロック19A,19Bの上面のみならず、側面も粗面化されて凹凸部が形成されていることがより好ましく、少なくとも各半導体ブロック19A,19Bが対向する側面にそれぞれ形成されているのがより好ましい。すなわち、半導体発光素子1は、図9(a)および図9(b)に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの上面に凹凸部が形成されているのみならず、各半導体ブロック19A,19Bの側面の外周方向に沿って凹凸部が形成され、各半導体ブロック19A,19Bの側面の外周方向に凹部と凸部が交互に形成されている。ここで、図9(a)は、各半導体ブロック19A,19Bを垂直方向に切断して横から断面視したものを示しており、図9(b)は、各半導体ブロック19A,19Bを水平方向に切断して上から断面視したものを示している。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光が各半導体ブロック19A,19Bの凹凸状の側面で拡散されて出射されるため、光の取り出し効率がさらに向上する。なお、図9では、半導体発光素子1の第2保護膜21(図3参照)は図示を省略している。
また、半導体発光素子1は、図10(a)に示すように、各半導体ブロック19A,19Bの上面のみならず、各半導体ブロック19A,19Bの周囲の上下方向に沿って凹凸部が形成された構成としても構わない。すなわち、図10(a)に示す半導体発光素子1は、各半導体ブロック19A,19Bの側面の上下方向に凹部と凸部が交互に形成されている。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光が各半導体ブロック19A,19Bの凹凸状の側面でより多く拡散されて出射されるため、光の取り出し効率がさらに向上する。なお、図10(a)では、半導体発光素子1の第2保護膜21(図3参照)は図示を省略している。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、第1半導体層19aの上面に凹凸部が一様に同じ高さおよび深さで形成されていたが、例えば図10(b)に示すように、高低差h1を有する大きな凹凸と、高低差h2を有する小さな凹凸からなる高さの異なる凹凸が重畳した凹凸部を第1半導体層19aに形成してもよい。これにより、半導体発光素子1は、活性層19cから放出された光がより大きな方向に拡散するため、光の取り出し効率がさらに向上する。
ここで、第1半導体層19aに、図10(b)に示すような凹凸部を形成する場合は、電流の拡散を妨害しないように、同図に示すように、第1電極15の突出部151および絶縁膜16の開口突出部161を、高低差h1を有する凹凸の凸部に合わせて配置するとともに、高低差h1を有する凹凸の幅d1よりも、第1電極15の突出部151の幅d2を小さく形成することが好ましい。
また、前記した半導体発光素子1は、図3に示すように、溝部22を形成する各半導体ブロック19A,19Bの対向する側面がテーパ状に傾斜されていたが、例えば図11に示すように、このようなテーパ状の傾斜が設けられていない構成であってもよい。すなわち、変形例に係る半導体発光素子1Aは、図11に示すように、溝部22Aを構成する各半導体ブロック19A,19Bの対向する側面が垂直に形成され、溝部22Aが上下に一定の幅で形成されている。これにより、半導体発光素子1Aは、前記した半導体発光素子1と同様に、活性層19cから放出された光が溝部22A、すなわち各半導体ブロック19A,19Bの対向する側面から出射されやすくなり、半導体積層体19にこのような溝部22Aを形成しない場合と比較して、光の取り出し効率が向上する。
1 半導体発光素子
11 基板
12 裏面接着層
13 基板側接着層
14 第1電極側接着層
15 第1電極
151,151A 突出部
16 絶縁膜
161 開口突出部
17 第2電極
17a 配線部
17b 内部接続部
17c 外部接続部
18 第1保護膜(光反射部材)
19 半導体積層体
19A,19B 半導体ブロック
19a 第1半導体層
19b 第2半導体層
19c 活性層
20 貫通孔
21 第2保護膜
22,22A 溝部
Sb サファイア基板

Claims (11)

  1. 基板と、前記基板の上部に配置され、第2半導体層、活性層および第1半導体層が順に積層された半導体積層体と、前記基板と前記半導体積層体との間に配置された第1電極および第2電極とを備える発光素子であって、
    前記半導体積層体は、溝部によって複数の半導体ブロックに分離され、
    前記第1電極は、前記複数の半導体ブロックのそれぞれにおいて、前記第2半導体層および前記活性層を貫通して前記第1半導体層と接続される突出部を有し、
    前記第2電極は、前記複数の半導体ブロックのそれぞれにおいて、前記第2半導体層と接続され、かつ、前記溝部の底部に露出する外部接続部を備えていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記外部接続部は、前記溝部の一端および他端に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第2電極は、前記半導体ブロック同士を接続する配線部と、前記配線部と接続される前記外部接続部とから構成され、
    前記第2電極は、前記溝部の両端に配置された外部接続部の間であって、上面視において前記溝部と重なる位置に前記配線部が設けられていない部分があることを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記溝部の幅は、前記外部接続部の幅よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体発光素子。
  5. 前記複数の半導体ブロックは、それぞれの形状が同じであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  6. 前記溝部を形成する前記複数の半導体ブロックの対向する側面は、テーパ状に傾斜されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  7. 前記溝部を形成する前記複数の半導体ブロックの対向する側面に、凹凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  8. 前記溝部の底部における前記外部接続部が設けられた領域以外の領域に、白色樹脂または分布ブラッグ反射鏡を有する光反射性部材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  9. 前記光反射部材は、前記溝部の底部から前記第2半導体層の下部に入り込むように設けられていることを特徴とする請求項8に記載の半導体発光素子。
  10. 前記第2電極は、前記半導体ブロック同士を接続する配線部と、前記配線部と接続される前記外部接続部とから構成され、
    前記配線部は、Ag,Pt,Rh,Al,Al合金から選択される材料を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
  11. 前記光反射部材は、前記溝部に対して線対称の位置に形成されていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の半導体発光素子。
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