JP2014080092A - シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の乗員を適切に拘束して、衝突発生時に身体に作用する衝撃を適正に低減する。
【解決手段】制御装置103は、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、バックルスイッチ104によりウェビング5が非装着状態から装着状態に変化したことが検出されたときに、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、ウェビング5の弛み除去の張力をより弱くし、衝突予測部112により車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、ウェビング5の巻き取りの張力をより強くする。
【選択図】図1

Description

この発明は、シーベルト装置に関する。
従来、例えば、高齢者および幼年者の骨格強度が他の年齢の者の骨格強度に比べてより弱いと仮定して、高齢者および幼年者に対して、他の年齢の者に比べて、シートベルト装置のプリテンショナーの引き込み力をより弱めに設定し、かつ衝突発生時のシートベルトによるエネルギー吸収をより強めに設定する乗員保護装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−211478号公報
しかしながら、上記従来技術に係る乗員保護装置によれば、プリテンショナーの引き込み力が弱い場合には、乗員とシートとの間(例えば、乗員の背中とシートバックとの間など)の隙間が大きくなる虞がある。このような隙間が大きくなると、乗員が適切に拘束されていない状態となって、衝突発生時の姿勢変化を適正に制御することができず、高齢者に対して、他の年齢の者に比べて、より大きな衝撃が作用する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両の乗員を適切に拘束して、衝突発生時に身体に作用する衝撃を適正に低減することが可能なシートベルト装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1の発明に係るシートベルト装置は、車両の乗員の年齢を推定する乗員年齢推定手段(例えば、実施の形態での年齢推定部113)と、シートベルト(例えば、実施の形態でのウェビング5)の装着または非装着の状態を検出する装着状態検出手段(例えば、実施の形態でのバックルスイッチ104)と、前記シートベルトを巻き取るモータ(例えば、実施の形態でのモータ11)と、前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であるか否かを判定する衝突予測手段(例えば、実施の形態での衝突予測部112)と、前記モータによる前記シートベルトの巻き取りを制御する制御手段と(例えば、実施の形態での制御装置103)、を備え、前記制御手段は、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、前記装着状態検出手段により前記シートベルトが非装着状態から装着状態に変化したことが検出されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの弛み除去の張力をより弱くし、前記衝突予測手段により前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの巻き取りの張力をより強くする。
さらに、本発明の第2の発明に係るシートベルト装置では、前記制御手段は、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、前記衝突予測手段により前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの巻き取りの開始時期をより早めるとともに、前記シートベルトの巻き取りの張力の変化速度をより遅くする。
さらに、本発明の第3の発明に係るシートベルト装置は、前記車両の衝突発生を検出する衝突検出手段(例えば、実施の形態での衝突検出部114)と、前記シートベルトに作用する荷重を変更する荷重変更手段(例えば、実施の形態での荷重制御部115)と、を備え、前記制御手段は、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、前記衝突検出手段により前記衝突発生が検出されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記荷重変更手段により前記シートベルトに作用する荷重をより弱くする。
本発明の第1の発明に係るシートベルト装置によれば、所定年齢以上である高齢者に対しては、所定年齢未満である若年者に比べて、シートベルトの弛み除去の張力をより弱くすることによって、身体に作用する拘束力を適正に低減することができる。これにより、シートベルトの弛みを除去しつつ、高齢者に違和感を与えることの無い適切な拘束力を発生させることができる。
さらに、車両の衝突発生の可能性が所定値以上である場合に、実際の衝突発生に先立ってシートベルトを巻き取る際に、高齢者に対しては、若年者に比べて、シートベルトの巻き取りの張力をより強くすることによって、身体とシートベルトおよびシートとの密着性を向上させることができる。これにより、高齢者に対しては、若年者に比べて、衝突発生時の姿勢変化および身体移動量をより容易に制御可能とし、身体に作用する衝撃を低減することができる。
本発明の第2の発明に係るシートベルト装置によれば、実際の衝突発生に先立ってシートベルトを巻き取る際に、高齢者に対しては、若年者に比べて、シートベルトの巻き取りの開始時期をより早めるとともに、張力の変化速度をより遅くすることによって、身体に作用する拘束力を所望の拘束力まで緩やかに増大させることができる。これにより、身体とシートベルトおよびシートとの所望の密着性を確保しつつ、高齢者に違和感を与えることの無い適切な拘束力を発生させることができ、衝突発生時に身体に作用する衝撃を適正に低減することができる。
本発明の第3の発明に係るシートベルト装置によれば、車両の衝突発生が検出されたときに、高齢者に対しては、若年者に比べて、衝突発生時にシートベルトに作用する荷重をより弱く(つまり、シートベルトのエネルギー吸収量をより小さく)する。これによって、高齢者に対しては、衝突発生時にシートベルトから身体に作用する力(衝撃力や拘束力など)を適正に低減することができる。
本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の動力伝達機構の構成図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の動力伝達機構の構成図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の動力伝達機構の一部を拡大して示す構成図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のリトラクタの一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のリトラクタの一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のリトラクタの一部を軸方向から見た正面図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のリトラクタの一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のリトラクタの一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のウェビングに作用する張力の時間変化の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置のウェビングに作用する張力の時間変化の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るシートベルト装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態によるシートベルト装置1は、例えば図1に示すように、車両のシート2に着座する乗員3を拘束可能な所謂三点式のシートベルト装置である。
センタピラー(図示略)に取付けられたリトラクタ4から略鉛直方向上方に引き出されたウェビング5は、センタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端はシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。
ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7との間に挿通されたタングプレート8は、シート2の車室内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態(例えば、未装着状態)ではリトラクタ4に巻き取られている。ウェビング5は、乗員3によってウェビングリール10から引き出されて、タングプレート8がバックル9に装着固定されることにより、乗員3の身体(例えば、胸部および腰部など)をシート2に対して拘束する。
このシートベルト装置1では、例えば緊急時や車両挙動の変化時やウェビング5をリトラクタ4に巻き取り収納するときなどにおいて、ウェビングリール10に回転力を付与するモータ11の駆動力などによってウェビング5の巻き取りが行なわれる。
リトラクタ4では、例えば図1および図2に示すように、ウェビング5が巻回されたウェビングリール10はリトラクタフレーム(図示略)に回転可能に支持され、ウェビングリール10の軸10aはリトラクタフレームの一端側から外部に向かい突出している。
ウェビングリール10の軸10aは、動力断接用のクラッチ12およびギヤ機構13を具備する動力伝達機構14を介してモータ11の回転軸11aに連動可能に接続されている。
動力伝達機構14内のクラッチ12は、モータ11の回転状態に応じて、モータ11とウェビングリール10との接続を遮断可能である。
リトラクタ4には、ウェビングリール10をウェビング5の巻き取り方向に付勢する巻き取りばね15が設けられ、ウェビングリール10とモータ11がクラッチ12によって切り離された状態において、巻き取りばね15による張力がウェビング5に作用する。
クラッチ12は、モータ11の正転方向(ウェビング5の巻き取り方向)の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構14を接続状態にし、モータ11の逆転方向(ウェビング5の引き出し方向)の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構14を遮断状態にする。
リトラクタ4は、例えば車両に所定値を超える減速度が作用した場合などに、ウェビング5の送り出しを機械的にロックする緊急ロック機構16を備えている。
動力伝達機構14のギヤ機構13では、例えば図2〜図4に示すように、サンギヤ21は駆動入力用の外歯22に一体に結合されるとともに、複数のプラネタリギヤ23を支持するキャリア24はウェビングリール10の軸に結合されている。
プラネタリギヤ23に噛合したリングギヤ25の外周側に形成された複数のラチェット歯26はクラッチ12の一部を構成している。
このクラッチ12は、後述する制御装置103によるモータ11の駆動力の制御によってモータ11とウェビングリール10の間の動力伝達系を適宜断切する。
動力伝達機構14のモータ側動力伝達系27は、サンギヤ21と一体の外歯22に常時噛合される小径の第1コネクトギヤ28と、この第1コネクトギヤ28と同軸にかつ一体に回転し得るように設けられた大径の第2コネクトギヤ29と、この第2コネクトギヤ29とモータギヤ30(モータ11の回転軸11aと一体)の間にあって動力伝達可能に常時噛合される第1,第2アイドラギヤ31,32と、から構成されている。
モータ11の正転方向の駆動力は、例えば図3中の実線矢印Mで示すように、各ギヤ30,32,31を通して第2,第1コネクトギヤ29,28へと伝達され、さらに外歯22を介してサンギヤ21に伝達された後にプラネタリギヤ23とキャリア24を介してウェビングリール10に伝達される。
このモータ11の正転方向の駆動力は、ウェビング5を引き込む方向にウェビングリール10を回転させる。ただし、サンギヤ21からプラネタリギヤ23に伝達された駆動力は、リングギヤ25が固定されているときに前記のようにすべてキャリア24側に伝達されるが、リングギヤ25の回転が自由な状態においては、プラネタリギヤ23の自転によってリングギヤ25を空転させる。
クラッチ12は、リングギヤ25の回転のロックとロック解除を制御することによって、ウェビングリール10(キャリア24)に対するモータ駆動力の伝達をオン・オフ操作する。
クラッチ12は、図示しないケーシングに回動可能に支持され、先端部に係止爪33を有するパウル34と、このパウル34を操作するクラッチスプリング35と、パウル34の係止爪33に係合可能な前記リングギヤ25のラチェット歯26と、を備えている。
係止爪33は、パウル34がラチェット歯26方向に操作されたときに、ラチェット歯26の傾斜面とほぼ直交する面に突き当たり、リングギヤ25の一方向の回転をロックする。
また、クラッチスプリング35は付根部側が円弧状に湾曲し、その湾曲部36が第1コネクトギヤ28の軸部の外周に巻付いた状態で係止されている。そして、クラッチスプリング35の先端部はパウル34方向に延出し、パウル34の操作窓37に係合する。
なお、クラッチスプリング35の湾曲部36は摩擦によって第1コネクトギヤ28の軸部に係合しており、第1コネクトギヤ28との間に設定値以上のトルクが作用すると、そのトルクによって第1コネクトギヤ28との間で滑りを生じる。
クラッチ12では、モータ11が正転方向(例えば、図3中の実線矢印Mの方向)に回転すると、クラッチスプリング35は、例えば図4の実線で示す姿勢から鎖線で示す姿勢に変化する。これによってパウル34の係止爪33は図3に示すようにラチェット歯26に噛合してリングギヤ25の回転をロックする。
なお、ラチェット歯26はリングギヤ25の一方向の回転を確実にロックすることができるが、リングギヤ25が逆方向に回転しようとしたときにも、ラチェット歯26が係止爪33を押し上げるためにある程度以上の力が必要となる。
リングギヤ25の回転がロックされると、前述のようにサンギヤ21に伝達された回転力はすべてキャリア24の回転となってウェビングリール10に伝達される。この状態は、クラッチオン状態である。
一方、このクラッチオン状態からモータ11が逆転すると、第1コネクトギヤ28は、例えば、図3中の点線矢印Hで示すように回転して、クラッチスプリング35を、例えば図4中の実線で示すように回動させる。これにより、パウル34の係止爪33はラチェット歯26から引き離され、リングギヤ25のロックは解除される。
リングギヤ25のロックが解除されると、前述のようにサンギヤ21に伝達された回転力はプラネタリギヤ23を自転させ、このときリングギヤ25は空転してキャリア24(ウェビングリール10)側に動力を伝達させない。この状態は、クラッチオフ状態である。
また、クラッチ12では、前記のクラッチオン状態(接続状態)のときには、動力伝達の経路においてプラネタリギヤ23を挟んでモータ11側に位置されるサンギヤ21と、プラネタリギヤ23を挟んでウェビングリール10側に位置されるキャリア24との相対的な回転状況に応じて、リングギヤ25の挙動は異なる。
すなわち、サンギヤ21(モータ11側)の正転方向の回転速度がキャリア24(ウェビングリール10側)の回転速度以上に速い場合には、サンギヤ21の回転トルクは、リングギヤ25をパウル34の係止爪33によってロックされる方向に作用する。このとき、リングギヤ25は、キャリア24の回転方向と逆向きに回転しようとする力を受け、ラチェット歯26に係止爪33が噛合して、回転停止状態となる。
一方、キャリア24(ウェビングリール10側)の正転方向の回転速度がサンギヤ21(モータ11側)の回転速度よりも速い場合には、キャリア24の回転トルクは、リングギヤ25をパウル34の係止爪33に対して滑らせる方向に作用する。なお、このときパウル34の係止爪33はリングギヤ25のラチェット歯26の斜面を滑って歯溝に断続的に接触する。
この実施形態においては、パウル34とリングギヤ25とは、クラッチ12が接続状態にあるときに、相互の滑りによってウェビングリール10側の自由な回転を許容する構成部品を構成している。
例えば図1および図5に示すように、リトラクタ4では、ウェビング5を巻き取るウェビングリール10は、トーションバー42を介して、枠状のフレーム41の両側壁41a,41bに回転可能に支持されている。
ウェビングリール10の一端側にはフランジ部43が形成され、他端側にはフランジ部43よりも直径が大きなEAプレート保持フランジ44が形成されている。
フレーム41の一側壁41aには、緊急時などにウェビングリール10をM方向(つまり、巻き取り方向)に回転させてウェビング5を引き込むためのプリテンショナー45と、動力伝達機構14およびモータ11と、が設けられている。
なお、プリテンショナー45は、例えば、パイプ46と、ボール47と、ガスジェネレータ48と、を備えている。
フレーム41の他側壁41bには、内部にロック作動ドラム49を支持するリテーナ50と、リテーナ50の下側に車両の加速度を感知してロック作動ドラム49の回転をロックするビークルセンサ51と、が設けられている。
ビークルセンサ51の下側にはガスジェネレータ52とピストン53からなる駆動装置54とが設けられている。
例えば図5および図6に示すように、EAプレート保持フランジ44は外フランジ部55とこの外フランジ部55の内側に立ち上げ形成されたリング部56を備えている。リング部56は内部に有底円筒状のケース57をEAプレート保持フランジ44に対して回動可能に備えている。
ケース57の底壁58にはトーションバー42の挿通孔59が形成されている。
トーションバー42はフレーム41の一側壁41a側に一端が回動不能に支持されると共に前述した動力伝達機構14のリングギヤ25に連係されている。
トーションバー42の他端は、ウェビングリール10の他側壁41bおよびケース57の底壁58から外側へ突出して、ロッキングベース60に軽圧入され、ロッキングベース60に連係している。
ロッキングベース60はケース57の底壁58上でケース57に対して回動可能なEAリング61に軽圧入されている。
ロッキングベース60では、ロック作動ドラム49がビークルセンサ51によりロックされると、これに連係してロッキングベース60の図示しない爪であるパウルがフレーム41の他端側の内歯(図示略)に係止して、H方向への回動がロックされる。
よって、ロッキングベース60がロックして回転不能状態にされた状態でウェビング5に乗員から作用する荷重が一定以上となると、乗員にかかる荷重を制限するためにトーションバー42がねじれる。トーションバー42は、ウェビングリール10をウェビング5の引き出し方向となるH方向に回動させて荷重を吸収する。
ロッキングベース60がロックされた状態でウェビングリール10がウェビング5の巻き取り方向となるM方向に回転すると、ロック作動ドラム49およびロッキングベース60のロックは解除され、ウェビングリール10の回転は許容される。
例えば図7に示すように、EAリング61はエネルギーを吸収する部材であるEAプレート62を外装している。EAリング61は外周壁に係止部63を備え、EAプレート62の内周側の屈曲端64は係止部63に固定され、EAプレート62の外周側の他端はケース57の周壁65に係止されている。
EAプレート62は帯状(断面丸形でもよい)の弾性部材を環状に巻いたものであって、トーションバー42の他端側から視て屈曲端64から右回り(M方向)にほぼ一周する部材である。EAプレート62では、ロッキングベース60が固定された状態でウェビングリール10がH方向に回動すると、屈曲端64の屈曲部分が徐々にH方向に移動し、EAプレート62が巻き込まれる方向に変形してエネルギーを吸収する。
図8および図9に示すように、ウェビングリール10のEAプレート保持フランジ44には、外フランジ部55及びリング部56に亘ってスリット70が形成されている、
このスリット70はトーションバー42の長手方向に沿ってリング部56の周方向に形成されたガイド溝71と外フランジ部55及びリング部56に径方向に形成された挿入溝72を備えている。
スリット70にはクラッチ73がトーションバー42の長手方向に沿って摺動しながら出没自在に取り付けられている。
クラッチ73はスリット70のガイド溝71に嵌合する突条74と、外フランジ部55の上面から突出するトリガ部75と、挿入溝72に挿入されてリング部56の周壁76外面に整合すると共にケース57の周壁65の外面に形成された係止溝77に係止する係止部78と、を備えている。
クラッチ73は、トリガ部75をEAプレート保持フランジ44から突出させ、係止部78をケース57の係止溝77に係止させた状態で樹脂製のクリップ80によってEAプレート保持フランジ44に保持されている。
クリップ80はEAプレート保持フランジ44のリング部56の端面に係止するT字状のクリップベース81と、クリップベース81の内側端からトーションバー42の一端側に向かって延びる脚部82と、を有し、脚部82の先端に係止突起83を備えている。
係止突起83は、クラッチ73に形成された溝84に係止してクラッチ73を保持しており、クラッチ73のトリガ部75が押圧されると、係止突起83は破断してクラッチ73の移動を許容する。
ケース57はクラッチ73の係止部78がケース57の係止溝77に係止された状態ではEAプレート保持フランジ44と一体で回動し、EAプレート保持フランジ44に対して回動不能となっている。
ロッキングベース60はウェビングリール10に連結されているため、ロッキングベース60が回転不能にされた状態で、ウェビング5に乗員から荷重が一定以上作用してウェビングリール10がウェビング5の引き出し方向Hに力を受けると、ケース57を介してトーションバー42がねじれると共にEAプレート62が巻き込まれる。
これにより、トーションバー42およびEAプレート62は、ウェビングリール10をウェビング5の引き出し方向となるH方向に回動させつつエネルギーを吸収する。
また、クラッチ73がケース57の係止溝77に対して係止解除されると、ケース57はEAプレート保持フランジ44に対して自由に回動できる。
これにより、ウェビングリール10がウェビング5の引き出し方向Hに力を受けてもケース57はこれに追従しないため、トーションバー42にねじれが生ずるだけである。
そして、EAリング61がトーションバー42の捩れにより相対的にEAリング61を介してEAプレート62を巻き込み方向に変形させようとしても、ケース57がこれに伴いM方向に回動するだけである。
これにより、EAプレート62は巻き込み方向に変形できず、EAプレートのエネルギー吸収機能は無効とされて、トーションバー42のみによるエネルギー吸収が行われる。
例えば図5〜図7に示すように、EAプレート保持フランジ44には、リング部56の外周に外側から嵌合するクラッチ解除アクチュエータ90がフレーム41の他側壁41bの内側に取り付けられている。
クラッチ解除アクチュエータ90は円環状の部材であって、トーションバー42の長手方向に直交する方向に分割面91を備え、この分割面91には傾斜カム部92が4ヶ所(3ヶ所でもよい)に設けられている。
クラッチ解除アクチュエータ90は分割面91を境にしてトーションバー42の一端側が従動リング93、他端側が駆動リング94として分割構成されている。
傾斜カム部92は従動リング93側から駆動リング94側に突出し、トーションバー42の他端側から視て右回り(M方向)に高くなる傾斜面95を備えている。
したがって、駆動リング94が従動リング93に対して相対的にトーションバー42の他端側から視て右回り(M方向)に回動すると、傾斜カム部92において駆動リング94が従動リング93をトーションバー42の一端側に向かって押し出す。
従動リング93の外周面には駆動リング94の外周面を保持し、駆動リング94に対する従動リング93の押出作動をトーションバー42の長手方向に沿って案内する複数の保持部96が形成されている。
駆動リング94の下部には駆動リング94の径方向外側に延びるアーム97が一体形成されている。駆動装置54のピストン53は、アーム97の先端に形成されたフック98に当接して、アーム97を介して駆動リング94をトーションバー42の他端側から視て右回り(M方向)に回動させることができる。
尚、クラッチ解除アクチュエータ90の下半部には、クラッチ解除アクチュエータ90をフレーム41の他側壁41bの裏面に支持するブラケット99が設けられている。
これにより、例えば、ウェビング5から乗員に作用する荷重の大きさを切り替える際に、トーションバー42とEAプレート62の双方によって荷重を制限する場合には、駆動装置54のガスジェネレータ52は駆動されない。
一方、トーションバー42のみによって荷重を制限する場合には、駆動装置54のガスジェネレータ52は駆動され、ガスジェネレータ52によりピストン53が駆動され、ピストン53がアーム97を押圧して、駆動リング94をM方向に回転させる。
これにより従動リング93は傾斜カム部92の傾斜面95を介して押圧され、従動リング93はトーションバー42の一端側に移動し、ウェビングリール10のEAプレート保持フランジ44から突出しているクラッチ73のトリガ部75を押圧する。
クラッチ73のトリガ部75が押圧されると、クラッチ73を拘束しているクリップ80の係止突起83は脚部82から分離破断する。そして、クラッチ73のトリガ部75はEAプレート保持フランジ44の外フランジ部55から下側に押し込まれ、ウェビングリール10のEAプレート保持フランジ44に回転規制されていたケース57の拘束が解除される。
これにより、ケース57はEAプレート保持フランジ44に対して回転できることとなり、EAリング61の回動により係止部63に係止されたEAプレート62が圧縮方向に力を受けてもケース57自体が回動して、EAプレート62によるエネルギー吸収機能は無効化されトーションバー42のみがエネルギー吸収に関与する。
シートベルト装置1は、図1に示すように、モータ駆動部101と、電源102と、制御装置103と、バックルスイッチ104と、回転角センサ105と、電流センサ106と、電圧センサ107と、車両状態センサ108と、レーダ装置109と、乗員センサ110と、を備えている。
バックルスイッチ104は、タングプレート8がバックル9に装着固定されている場合にON信号(つまり、ウェビング5が装着状態であることを示す信号)を出力し、タングプレート8がバックル9から離脱している場合にOFF信号(つまり、ウェビング5が非装着状態であることを示す信号)を出力する。
回転角センサ105は、ウェビングリール10の回転位置(つまり、回転角度)の検出信号を出力する。
電流センサ106は、モータ11に通電される電流の検出信号を出力する。
電圧センサ107は、電源102から出力される電源電圧の検出信号を出力する。
車両状態センサ108は、速度センサとヨーレートセンサと加速度センサとブレーキスイッチとなどを備え、車両の各種状態に係る検出信号を出力する。
レーダ装置109は、車両の外界に設定した検出対象領域に向けて発信した電磁波の発信信号と、この発信信号が物体によって反射されることで生じた反射波の反射信号と、に基づく検知信号(例えば、レーダ装置から物体までの距離に係る検知信号など)を出力する。
乗員センサ110は、乗員の身体に接触する所定箇所(例えば、ステアリンホイールと、ウェビング5と、シート2となど)に設けられた電極を介して出力される電圧信号に基づいて乗員の心拍数を検出する心拍数センサと、乗員を撮像するカメラと、などを備えている。
乗員センサ110は、乗員の年齢に係る各種の検出結果の信号を出力する。
モータ駆動部101は、ブリッジ接続されたスイッチング素子などを備え、制御装置103から出力される制御信号に応じて、電源102からモータ11に通電される電流の通電量および通電方向を制御する。
CPU(Central Processing Unit)などの電子回路により構成される制御装置103は、モータ制御部111と、衝突予測部112と、年齢推定部113と、衝突検出部114と、荷重制御部115と、を備えて構成されている。
モータ制御部111は、モータ11に通電される電流を制御する制御信号を出力する。
衝突予測部112は、車両状態センサ108およびレーダ装置109から出力される信号に基づき、車両と車両の外部の物体との衝突発生の可能性が所定値以上であるか否かを判定する。そして、衝突発生の可能性が所定値以上であると判定した場合には、衝突回避あるいは衝突時の衝撃軽減などに必要とされる所定動作の実行を指示するプリクラッシュ要求を出力する。
衝突予測部112は、例えば、車両の周辺に存在する物体(他車両など)までの距離が所定距離未満となった場合と、車両の周辺に存在する物体に対する相対的な接近速度が所定速度以上になった場合と、車両に所定加速度以上の各種の加速度が発生した場合と、などの各々あるいは適宜の組み合わせに基づいて、車両と車両の外部の物体との衝突発生の可能性が所定値以上であると判定する。
年齢推定部113は、乗員センサ110から出力される信号に基づき、乗員の年齢を推定し、年齢が所定年齢以上であれば、乗員は高齢者であると推定し、年齢が所定年齢未満であれば、乗員は若年者であると推定する。
年齢推定部113は、例えば、乗員センサ110の心拍数センサから出力された信号に基づき、所定時間における心拍数が所定値以下であれば、年齢が所定年齢以上の高齢者であると判定する。一方、所定時間における心拍数が所定値よりも大きければ、年齢が所定年齢未満の若年者であると判定する。
衝突検出部114は、車両状態センサ108から出力される信号に基づき、車両と車両の外部の物体との衝突発生の有無を検出する。
衝突検出部114は、例えば、車両状態センサ108の加速度センサから出力された信号に基づき、車両に所定値以上の荷重が作用したか否かを判定することによって、衝突発生の有無を検出する。
荷重制御部115は、駆動装置54のガスジェネレータ52の駆動を指示する信号を出力する。
モータ制御部111は、例えば図10に示すように、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、バックルスイッチ104によりウェビング5が非装着状態から装着状態に変化したことが検出されたときに、乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に実行する通常制御に比べて、ウェビング5の弛み除去の張力をより弱くするコンフォート制御を実行する。
例えば図10に示すコンフォート制御では、通常制御の所定の張力Paよりも弱い張力Pbに向かい、特に、張力が増大し始める初期において、通常制御よりも緩やかにウェビング5の張力を増大させる。
また、モータ制御部111は、例えば図11に示すように、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、衝突予測部112により車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、高齢者制御を実行する。
高齢者制御では、例えば、乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に実行する通常制御に比べて、ウェビング5の巻き取りの開始時期をより早めるとともに、ウェビング5の巻き取りの張力の変化速度をより遅くし、ウェビング5の巻き取りの張力をより強くする。
例えば図11に示す通常制御では、時刻t1から所定の張力PAに向かい張力を増大させて、所定の時間T1に亘って所定の張力PAを維持した後(例えば、時刻t2)に、張力をゼロに低下させる。
これに対して、高齢者制御では、通常制御の時刻t1よりも所定時間(例えば、数十msなど)だけ早期の時刻taから、通常制御の所定の張力PAよりも強い張力PBに向かい張力を増大させる。そして、通常制御の所定の時間T1よりも長い時間T2に亘って張力PBを維持した後(例えば、時刻tb)に、張力をゼロに低下させる。
この高齢者制御では、通常制御の所定の張力PAよりも強い張力PBに向かい、特に、張力が増大し始める初期において、通常制御よりも緩やかにウェビング5の張力を増大させる。
荷重制御部115は、例えば、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合において、衝突検出部114により衝突発生が検出されたときには、駆動装置54のガスジェネレータ52を駆動させない。これにより、ウェビング5から乗員に作用する荷重の大きさは、トーションバー42とEAプレート62の双方によって制限される。
一方、荷重制御部115は、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、衝突検出部114により衝突発生が検出されたときには、駆動装置54のガスジェネレータ52を駆動する。これにより、ウェビング5から乗員に作用する荷重の大きさは、トーションバー42のみによって制限される。
つまり、荷重制御部115は、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、衝突検出部114により衝突発生が検出されたときには、年齢推定部113により乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、ウェビング5に作用する荷重をより弱くする。
本実施の形態によるによるシートベルト装置1は上記構成を備えており、次に、このシートベルト装置1の動作について説明する。
先ず、図12に示すステップS01においては、バックルスイッチ104から出力される信号が、OFF信号からON信号へと変化したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS01の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、モータ11の駆動力によってウェビング5の弛みを除去する弛み除去の動作開始を指示する。
次に、ステップS03においては、年齢推定部113による直近の推定結果において、乗員の年齢が所定年齢以上であることを示す高齢者判定が有るか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS04に進み、このステップS04においては、通常制御を実行して、ステップS06に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS05に進み、このステップS05においては、コンフォート制御を実行して、ステップS06に進む。
なお、弛み除去の通常制御では、例えば図10に示すように、ウェビング5の張力を所定の張力Paに向かい一定の増大速度で増大させる。
一方、弛み除去のコンフォート制御では、通常制御の所定の張力Paよりも弱い張力Pbに向かい、特に、張力が増大し始める初期において、通常制御よりも小さな増大速度でウェビング5の張力を増大させる。
次に、ステップS06においては、モータ11を逆転させて、クラッチ12による動力伝達機構14の接続状態を遮断状態に切り替える。
次に、ステップS07においては、モータ11の駆動を停止する。
次に、ステップS08においては、プリクラッシュ要求が出力されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS01に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS09に進む。
次に、ステップS09においては、年齢推定部113による直近の推定結果において、乗員の年齢が所定年齢以上であることを示す高齢者判定が有るか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS10に進み、このステップS14においては、通常制御を実行して、ステップS11に進む。
なお、プリクラッシュ要求に応じたウェビング5の巻き取りでの通常制御では、例えば図11に示すように、所定の時刻t1から所定の張力PAに向かい張力を増大させて、所定の時間T1に亘って所定の張力PAを維持した後(例えば、時刻t2)に、張力をゼロに低下させる。
そして、ステップS11においては、衝突検出部114により衝突発生が検出されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS12に進み、このステップS12においては、モータ11を逆転させて、クラッチ12による動力伝達機構14の接続状態を遮断状態に切り替える。
そして、ステップS13においては、モータ11の駆動を停止し、エンドに進む。
一方、ステップS11の判定結果が「YES」の場合には、ステップS14に進む。
そして、ステップS14においては、通常荷重制御を実行し、上述したステップS13に進む。
なお、通常荷重制御では、駆動装置54のガスジェネレータ52を駆動させず、ウェビング5から乗員に作用する荷重の大きさを、トーションバー42とEAプレート62の双方によって制限する。
また、ステップS15においては、高齢者制御を実行して、ステップS16に進む。
なお、プリクラッシュ要求に応じたウェビング5の巻き取りでの高齢者制御では、例えば図11に示すように、通常制御の所定の時刻t1よりも所定時間だけ早期の時刻taから、通常制御の所定の張力PAよりも強い張力PBに向かい張力を増大させる。そして、通常制御の所定の時間T1よりも長い時間T2に亘って張力PBを維持した後(例えば、時刻tb)に、張力をゼロに低下させる。
高齢者制御では、特に、張力が増大し始める初期において、通常制御よりも緩やかにウェビング5の張力を増大させる。
そして、ステップS16においては、衝突検出部114により衝突発生が検出されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS17に進み、このステップS17においては、衝突発生から所定時間(例えば、1sなど)が経過したか否かを判定する。
そして、ステップS17の判定結果が「NO」の場合には、ステップS17の判定処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS17の判定結果が「YES」の場合には、上述したステップS12に進む。
また、ステップS16の判定結果が「YES」の場合には、ステップS18に進む。
そして、ステップS18においては、弱め荷重制御を実行し、上述したステップS13に進む。
なお、弱め荷重制御では、駆動装置54のガスジェネレータ52を駆動させ、ウェビング5から乗員に作用する荷重の大きさを、トーションバー42のみによって制限することによって、通常荷重制御よりも弱める。
上述したように、本実施の形態によるシートベルト装置1によれば、所定年齢以上である高齢者に対しては、所定年齢未満である若年者に比べて、ウェビング5の弛み除去の張力をより弱くすることによって、身体に作用する拘束力を適正に低減することができる。
これにより、ウェビング5の弛みを除去しつつ、高齢者に違和感を与えることの無い適切な拘束力を発生させることができる。
さらに、プリクラッシュ要求に応じたウェビング5の巻き取りにおいて、高齢者に対しては、若年者に比べて、巻き取りの開始時期をより早めるとともに、張力の変化速度をより遅くし、ウェビング5の巻き取りの張力をより強くする。
これによって、身体に作用する拘束力を緩やかに増大させつつ、身体とウェビング5およびシート2との密着性を向上させることができ、高齢者に違和感を与えることの無い適切な拘束力を発生させつつ、衝突発生時の姿勢変化および身体移動量を容易に制御可能とし、身体に作用する衝撃を低減することができる。
さらに、高齢者に対しては、若年者に比べて、より長い時間に亘って張力を維持することによって、車両の状態がより安定するまでウェビング5によって身体を拘束することができ、高齢者の身体に変動の大きな力(衝撃力など)が作用することを防止することができる。
さらに、車両の衝突発生が検出されたときに、高齢者に対しては、若年者に比べて、衝突発生時にウェビング5に作用する荷重をより弱く(つまり、ウェビング5のエネルギー吸収量をより小さく)することによって、衝突発生時にウェビング5から身体に作用する力(衝撃力や拘束力など)を適正に低減することができる。
これによって、衝突発生時の姿勢変化および身体移動量を適正に制御しつつ、高齢者に対して適切な大きさの力(衝撃力や拘束力など)をウェビング5から身体に作用させることができる。
また、プリクラッシュ要求があっても車両の衝突発生が検出されなかったときに、高齢者に対しては、若年者に比べて、所定時間だけ長く、プリクラッシュ要求に応じた張力(例えば、張力PB)をウェビング5に作用させ続ける。
これにより、高齢者に対しては、若年者に比べて、車両の状態がより安定するまでウェビング5によって身体を拘束することができ、高齢者の身体に変動の大きな力(衝撃力など)が作用することを防止することができる。
なお、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
1 シートベルト装置
5 ウェビング(シートベルト)
13 モータ
103 制御装置(制御手段)
104 バックルスイッチ(装着状態検出手段)
112 衝突予測部(衝突予測手段)
113 年齢推定部(乗員年齢推定手段)
114 衝突検出部(衝突検出手段)
115 荷重制御部(荷重変更手段)

Claims (3)

  1. 車両の乗員の年齢を推定する乗員年齢推定手段と、
    シートベルトの装着または非装着の状態を検出する装着状態検出手段と、
    前記シートベルトを巻き取るモータと、
    前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であるか否かを判定する衝突予測手段と、
    前記モータによる前記シートベルトの巻き取りを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、
    前記装着状態検出手段により前記シートベルトが非装着状態から装着状態に変化したことが検出されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの弛み除去の張力をより弱くし、
    前記衝突予測手段により前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの巻き取りの張力をより強くする
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、
    前記衝突予測手段により前記車両の衝突発生の可能性が所定値以上であると判定されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記シートベルトの巻き取りの開始時期をより早めるとともに、前記シートベルトの巻き取りの張力の変化速度をより遅くする
    ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記車両の衝突発生を検出する衝突検出手段と、
    前記シートベルトに作用する荷重を変更する荷重変更手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢以上であると推定された場合において、
    前記衝突検出手段により前記衝突発生が検出されたときに、前記乗員年齢推定手段により前記乗員の年齢が所定年齢未満であると推定された場合に比べて、前記荷重変更手段により前記シートベルトに作用する荷重をより弱くする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシートベルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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