JP2014079901A - 樹脂製サンドイッチパネルおよび樹脂製サンドイッチパネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂製表皮材シート12A、12Bと、面接着される樹脂製芯材とを有するサンドイッチパネルにおいて、樹脂製表皮材シートの少なくとも一方の外表面には、凹陥部44が設けられ、該凹陥部を構成する一方の樹脂製表皮材シートの外表面の部分に密着する形態で、一方のシートの外表面に対して外側から挿入されるインサート40が設けられ、前記樹脂製芯材の前記一方の樹脂製表皮材シートに向かう表面には、該インサートの対応する位置に、凹部が設けられ、樹脂製表皮材シートの内表面の部分は、前記樹脂製芯材13の前記凹部に接合され、前記インサートは、前記凹陥部が前記樹脂製芯材に接合することにより、前記サンドイッチパネルに対して固定されることを特徴とする樹脂製サンドイッチパネル。
【選択図】図1
Description
サンドイッチパネルは、2枚の表皮材シート、両表皮材シートとの間に介在する芯材とを有し、表皮材シート、芯材および表皮材シートの積層構造が基本的形態であるが、用途に応じてサンドイッチパネルに要求される機能が変わる。
たとえば、浴室に使用される内装パネルのように、外観上の美観が重視される反面、それほどの強度が要求されない場合には、外観を呈するおもて面側表皮材シートにさらに化粧材が貼り合わせられ、化粧材の表面性状あるいは全体成形形状が重視され、構造材としての用途の場合には、外観上の美観より強度が要求される。
この点、自動車、航空機等の輸送機械の内装材部品、特に車両用のカーゴフロアボード、デッキボード、リアパーセルシェルフ等は、燃費向上の観点から軽量化が要求されるとともに強度が要求されることから、両表皮材シートおよび芯材が樹脂製である樹脂製のサンドイッチパネルが多用されてきた。
そのため、このような用途に向けた樹脂製のサンドイッチパネルとして、表皮材シートとしては、ヤング率の高い硬い樹脂材料を採用し、一方芯材としては、嵩(芯材の厚み)をかせいで、両表皮材シートの間隔をなるべく広げることにより断面係数を増大させつつ、芯材自体としては、軽量化を図るために、たとえば発泡材料を採用したり、あるいは内部に中空部を設けたり、あるいは表面に多数の窪みを設けたりするものが採用されている。
特許文献1および特許文献2は、自動車用のデッキボードあるいはフロアパネル等の内装材パネル向けのサンドイッチ構造体として共通であり、特許文献1は、分割金型の間に2条の溶融状態のパリソンを位置決めし、2条の溶融状態のパリソンの間に予め成形されたポリプロピレン等の発泡芯材を配置して、真空もしくは圧空により分割金型に押圧して成形する点を開示する。
以上のようなサンドイッチパネルによれば、発泡による気泡の形成、あるいは表面の窪みの形成により、軽量化を達成することが可能である。
すなわち、樹脂製のサンドイッチパネルにおいて、一方の熱可塑性樹脂製シートと発泡芯材との間に、金属板を発泡芯材の外面の一部を覆うように介在させ、それにより金属板が介在しないとネジが発泡芯材から抜けてしまう不具合を解消している。
すなわち、金属板をパネル内部に設けることから、ネジをパネルの外方において取付部材に通して、熱可塑性樹脂製シートの外表面から金属板にねじ込む際、金属板が外部から視認できないことから、ネジをねじ込む位置を決定するのが困難であり、この困難性を回避するために、金属板の面積を大きくするとすれば、重量が増大し、発泡芯材により軽量化を達成する効果が相殺されてしまう。
たとえば、従来、特許文献1および特許文献2に開示されるような製造方法によれば、発泡芯材に対して、取付部材を付設するのに十分なスペースの厚み方向に延びる貫通穴を設けたうえで、取付部材を貫通内の途中まで挿入しつつ、一方の表皮材シートに対して溶着固定することが考えられる。
しかしながら、このような溶着固定に起因して、以下のような技術的問題点が存する。
この意味で、取付部材を樹脂製サンドイッチパネルに付設する場合には、取付部材を樹脂製サンドイッチパネルに対して強固に固定しつつ、なおサンドイッチパネルとしての軽量性および高剛性を維持するのは、技術的に困難である。
このことから、美観性および高剛性が要求される樹脂製サンドイッチパネルにおいて、樹脂製芯材に厚み方向に亘る貫通穴を設けることなく、一方の樹脂製表皮材シートのブロー比を高め過ぎずに、他方の樹脂製表皮材シートは平面状に保持して、たとえば化粧材を接着するのが困難である。
第2に、サンドイッチパネルの成形方法に起因して、良好な品質のサンドイッチパネルを得るのが困難となる点である。
より詳細には、特許文献1および特許文献2のように、発泡による気泡の形成には、一般的に化学発泡技術あるいは物理発泡技術が用いられるが、どちらの場合であっても、発泡させるからといって芯材に対する成形方法に対する制約とはならず、無発泡の芯材と同様に、押し出し成形、射出成形、ブロー成形あるいはプレス成形を利用することは可能であるが、発泡倍率の増大に伴い、特に押し出し成形あるいは射出成形の場合、発泡倍率の調整が困難となり、所望の品質を得るのが困難となる。
2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される樹脂製芯材とを有するサンドイッチパネルにおいて、
2枚の樹脂製表皮材シートの少なくとも一方の外表面には、他方の樹脂製表皮材シートに向かって延びる凹陥部が設けられ、
該凹陥部を構成する一方の樹脂製表皮材シートの外表面の部分に密着する形態で、一方のシートの外表面に対して外側から挿入されるインサートが設けられ、
前記樹脂製芯材の前記一方の樹脂製表皮材シートに向かう表面には、該インサートの対応する位置に、該インサートが接触しない程度の大きさの凹部が設けられ、
それにより、前記凹陥部の底部を構成する一方の樹脂製表皮材シートの内表面の部分は、前記樹脂製芯材の前記凹部に接合され、前記インサートは、前記凹陥部が前記樹脂製芯材に接合することにより、前記サンドイッチパネルに対して固定される、構成としている。
さらに、美観性および高剛性が要求される樹脂製サンドイッチパネルにおいて、樹脂製芯材に厚み方向に亘る貫通穴を設けることなく、一方の樹脂製表皮材シートのブロー比を高め過ぎずに、他方の樹脂製表皮材シートは平面状に保持して、たとえば化粧材を接着する場合に有効である。
さらに、前記凹部は、分割された前記樹脂製芯材にあって、隣接する芯材の表面をまたがるように設けられるのでもよい。
さらにまた、隣接する分割された前記樹脂製芯材同士の間には、隙間が設けられ、該隙間を挟んで前記凹部が設けられ、前記隙間には、金属製リーンフォースが設けられるのでもよい。
加えて、前記インサートは、前記凹陥部内に挿入される挿入部を有し、該挿入部は、前記他方の樹脂製表皮材シートに向かって先細の形状を有し、先細の先端部には、前記樹脂製芯材に接合するための接合面が形成されるのがよい。
2枚の樹脂製表皮材シートの間に介在する樹脂製芯材を有するサンドイッチパネルの成形方法であって、
サンドイッチパネルに固定するインサートと、一方の金型のキャビティには、他方の金型に向かって開放する、インサートを差し込む凹部が設けられる、一対の分割形式の金型と、一方の表面に、インサートを通すのに十分な窪みを備えた樹脂製芯材とを準備する段階と、
一対の分割形式の金型それぞれのキャビティの周縁部に形成された環状のピンチオフ部のまわりにはみ出す形態で、2条の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートを、一対の分割形式の金型間に配置する段階と、
前記少なくとも一方の金型と対応する熱可塑性樹脂製シートとの間に密閉空間を形成して、該密閉空間から空気を減圧することにより、熱可塑性樹脂製シートを吸引してキャビティに沿わせ賦形し、それにより、熱可塑性樹脂製シートに対して、予め凹部に差し込まれてキャビティから突出するインサートに応じて、他方の分割金型に向かって窪む凹陥部を形成しつつ、インサートの突出外表面を凹陥部に溶着させる段階と、
2条の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートの間に配置された、予め成形された樹脂製芯材の前記窪みを前記凹陥部に対して位置決めするとともに、前記一対の分割金型を型締め位置まで移動して、2条の熱可塑性樹脂製シートの内表面同士を一対の金型のピンチオフ部に沿って溶着させることにより、2条の熱可塑性樹脂製シートの周縁部同士を一体化させるとともに、熱可塑性樹脂製シートの内表面と樹脂製芯材の対応する表面とを溶着しつつ、前記凹陥部の底部を前記樹脂製芯材の前記窪みの底部に溶着する段階を有し、
それにより、インサートを樹脂製サンドイッチパネルに強固に固定する、構成としている。
さらにまた、前記減圧段階は、前記少なくとも一方の分割金型の周縁に対して型締め方向に移動自在に外嵌する外枠を対応する熱可塑性樹脂製シートの外表面に向かって移動させる段階を有し、前記対応する熱可塑性樹脂製シートの外表面、前記外枠の内周面および前記一対の分割金型のそれぞれのキャビティにより密閉空間を構成するのがよい。
さらに、前記一方および/または前記他方の熱可塑性樹脂製シートは、予め予備成形され、再加熱して溶融状態とされるのがよい。
さらにまた、前記一方および前記他方の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートを下方に垂下する形態で、前記一対の分割金型の間に向かって押し出す段階を有するのでもよい。
加えて、前記熱可塑性樹脂製シートは、溶融状態の筒状パリソンを押し出し、押し出し中に少なくとも2か所において筒状パリソンを押し出し方向に沿って切り込んで、2枚のシート状に形成されるのでもよい。
さらに、前記樹脂製芯材は、所定発泡倍率の発泡製樹脂でもよい。
図2に示すように、インサート40は、金属製であり、インサート40が付設される裏面側表皮材シート12Bの外表面41から突出する本体部42と、裏面側表皮材シート12Bの外表面41に設けられる凹陥部44(後に説明)内に挿入される挿入部46とを有する。本体部42は、たとえばインサート40を利用して別個の部材を固定するのに、別個の部材を装着する凹部48が設けられ、挿入部46は、おもて面側表皮材シート12Aに向かって先細の形状を有する。先細のテーパ度は、サンドイッチパネル10の成形の際、後に説明するように、インサート40の外周面を覆う裏面側表皮材シート12Bを構成する溶融状態の熱可塑性樹脂製シートP1が発泡芯材13の凹部50に接触することにより、溶融状態の熱可塑性樹脂製シートP1が破れて成形不良となることを未然に防止する観点から定めればよい。
挿入部46には、挿入部46の延び方向に対して横方向に拡がる張出フランジ部52が設けられる。これにより、裏面側表皮材シート12Bを構成する溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPが張出フランジ部52の外周面、特に張出フランジ部52と本体部42との間のくびれ部54に回り込むことにより、熱可塑性樹脂製シートP1に対して直接溶着しにくい金属製インサート40を熱可塑性樹脂製シートP1に対して強固に固定可能にしている。この点において、インサート40が金属製でなく、樹脂製、特に熱可塑性樹脂製シートP1と同材質である場合には、インサート40は熱可塑性樹脂製シートPに対して容易に溶着するので、このような張出フランジ部52を省略してもよい。
挿入部46の深さは、サンドイッチパネル10の成形の際、それにより形成される裏面側表皮材シート12Bの凹陥部44が発泡芯材13の凹部50に突き合わせ溶着可能なように設定すればよく、この意味において、挿入部46の先細の先端部には、溶着面45が形成され、その広さは、裏面側表皮材シート12Bの凹陥部44が発泡芯材13の凹部50に十分に突き合わせ溶着され、それにより、インサート40がサンドイッチパネル10に対して強固に固定される観点から決めればよい。
以上のように、インサート40は、凹陥部44を構成する裏面側表皮材シート12Bの外周面の部分に密着する形態で、裏面側表皮材シート12Bの外表面41に対して外側から挿入される。
この意味において、凹部50の直径は、張出フランジ部52の幅に対して張出フランジ部52の周囲を覆う裏面側表皮材シート12Bの肉厚の2倍分を加えた値より大きい値とする必要がある。
特に、サンドイッチパネル10に対して、複数のインサート40を設け、そのために発泡芯材13に対して複数の凹部50を設ける場合、サンドイッチパネル10の高剛性を確保する観点から、各凹部50の大きさは小さいほど好ましく、前述のインサート40の挿入部46のテーパ度との兼ね合いで、インサート40が非接触で挿入しやすく、かつ剛性低下を引き起こさないように凹部50の大きさを決めればよい。
凹部50を設ける位置は、インサート40をサンドイッチパネル10に設ける位置に応じて決定すればよく、変形例として、図3ないし図5に示すように、凹部50は、樹脂製芯材12の縁に抜けるように設けてもよいし、分割された樹脂製芯材13にあって、隣接する芯材12の表面をまたがるように設けてもよく、その場合、隣接する分割された樹脂製芯材13同士の間には、隙間が設けられ、隙間を挟んで凹部50が設けられ、隙間には、金属製リーンフォース(図示せず)を設け、それによりサンドイッチパネル10の剛性を確保することが可能である。
図6は、インサート40の変形例であり、インサートナットを構成するものであり、たとえば部材に設けられたネジ部をナットに螺合させて、部材をサンドイッチに固定するものである。図1の場合と異なり、インサート40の上面は、裏面側表皮材シート12Bの外表面41と面一にされ、外表面41から突出する本体部がなく、挿入部46として凹部50内に埋め込まれている。
具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0g/10分以下、さらに好ましくは0.3〜1.5g/10分のもの、またはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等の非晶性樹脂であって、200℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度200℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0〜60g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分でかつ、230℃におけるメルトテンション(株式会社東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、余熱温度230℃、押出速度5.7mm/分で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからストランドを押し出し、このストランドを直径50mmのローラに巻き取り速度100rpmで巻き取ったときの張力を示す)が50mN以上、好ましくは120mN以上のものを用いて形成される。
図7に示すように、樹脂製サンドイッチパネル10の成形装置60は、押出装置62と、押出装置62の下方に配置された型締装置64とを有し、押出装置62から押出された溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPを型締装置64に送り、型締装置64により溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPを成形するようにしている。
予め、凹部50を形成した発泡芯材13を準備しておくとともに、インサート40をキャビティ74Aのキャビティ凹部75に嵌め込み、インサート40の挿入部64が他方の金型73Bに向かってキャビティ74Aから突出するように配置しておく。また、化粧材14をキャビティ74Bに配置しておく。
次いで、図7に示すように、溶融状態の熱可塑性樹脂製シートP1、2を対応するダイスリット75から鉛直下方に押し出して、2条の連続シート状熱可塑性樹脂製シートP1、2を対応するピンチオフ部76からはみ出す形態で2つの分割金型73の間に供給する。
なお、凹陥部44を形成する熱可塑性樹脂製シートP1の方が、凹陥部44を形成しない平面状の熱可塑性樹脂製シートP2に比べ、ブロー比が高くなることから、それを考慮して、ダイスリット75から押し出す際、熱可塑性樹脂製シートP1の厚みを熱可塑性樹脂製シートP2の厚みより厚く設定しておいてもよい。
より詳細には、一対の分割金型73を型締め位置まで移動して、2条の熱可塑性樹脂製シートP1,2の内表面同士を一対の金型73のピンチオフ部に沿って溶着させることにより、2条の熱可塑性樹脂製シートP1,P2の周縁部同士を一体化させるとともに、熱可塑性樹脂製シートP2の内表面と、熱可塑性樹脂製シートP1に対して溶着固定された樹脂製発泡芯材13の対応する表面とを溶着するとともに、化粧材14を熱可塑性樹脂製シートP2に溶着しつつ、凹陥部44の底部の溶着面45を樹脂製発泡芯材13の凹部50に溶着し、それにより、熱可塑性樹脂製シートP1に密着固定されたインサート40は、樹脂製発泡芯材13が両熱可塑性樹脂製シートP1、P2に溶着されることを通じて、樹脂製サンドイッチパネル10に強固に固定される。
なお、押し出される熱可塑性樹脂製シートPは、溶融状態の筒状パリソンを押し潰してシート状に形成されてもよく、また、溶融状態の筒状パリソンを押し出して、押し出し中に少なくとも2か所において筒状パリソンを押し出し方向に沿って切り込んで、2枚のシート状に形成されるのでもよい。
以上で、樹脂製サンドイッチパネル10の成形が完了する。
さらに、美観性および高剛性が要求される樹脂製サンドイッチパネル40において、樹脂製芯材13に厚み方向に亘る貫通穴を設けることなく、一方の樹脂製表皮材シート12Bのブロー比を高め過ぎずに、他方の樹脂製表皮材シート12Aは平面状に保持して、たとえば化粧材14を接着する場合に有効である。
たとえば、本実施形態においては、押出スリットより押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂製シートP1,P2を直接成形したが、それに限定されることなく、一方および/または他方の熱可塑性樹脂製シートP1,P2は、予め予備成形され、再加熱して溶融状態とされるのでもよい。
また、本実施形態においては、単一のインサート40が設けられる場合を説明したが、それに限定されることなく、複数のインサート40がたとえばサンドイッチの長手方向に間隔を隔てて一直線上に整列配置されていてもよく、その場合には、発泡芯材13に設ける凹部50の大きさは、剛性低下を防止する観点から、インサート40を挿入する際の干渉を回避可能な限り、なるべく小さいのが好ましい。
さらにまた、本実施形態においては、うら面側熱可塑性樹脂製シートPにのみ化粧材を設ける場合を説明したが、それに限定されることなく、おもて面側熱可塑性樹脂製シートPにも化粧材を設けてもよく、その場合には、インサート40は、サンドイッチパネル10の側面から斜めに外方に突出するように設けるとよい。
PL パーティングライン
10 樹脂製サンドイッチパネル
12A おもて面側表皮材シート
12B 裏面側表皮材シート
13 発泡芯材
14 化粧材
40 インサート
41 外表面
42 本体部
43 内表面
44 凹陥部
45 溶着面
46 挿入部
47 外表面
48 凹部
50 貫通穴
52 張出フランジ部
54 くびれ部
56 切欠き
58 隙間
75 キャビティ凹部
60 樹脂製サンドイッチパネルの成形装置
62 押出装置
64 型締装置
65 ホッパー
66 シリンダー
68 油圧モータ
70 アキュムレータ
72 プランジャー
73 金型
74 キャビティ
75 ダイスリット
76 ピンチオフ部
80 突起体
81 型枠
85 真空吸引室
87 吸引穴
Claims (13)
- 2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される樹脂製芯材とを有するサンドイッチパネルにおいて、
2枚の樹脂製表皮材シートの少なくとも一方の外表面には、他方の樹脂製表皮材シートに向かって延びる凹陥部が設けられ、
該凹陥部を構成する一方の樹脂製表皮材シートの外表面の部分に密着する形態で、一方の樹脂製表皮材シートの外表面に対して外側から挿入されるインサートが設けられ、
前記樹脂製芯材の前記一方の樹脂製表皮材シートに向かう表面には、該インサートの対応する位置に、該インサートが接触しない程度の大きさの凹部が設けられ、
それにより、前記凹陥部の底部を構成する一方の樹脂製表皮材シートの内表面の部分は、前記樹脂製芯材の前記凹部に接合され、前記インサートは、前記凹陥部が前記樹脂製芯材に接合することにより、前記サンドイッチパネルに対して固定される、ことを特徴とする樹脂製サンドイッチパネル。 - 前記凹部は、前記樹脂製芯材の縁に抜けるように設けられる、請求項1に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
- 前記凹部は、分割された前記樹脂製芯材にあって、隣接する芯材の表面をまたがるように設けられる、請求項1に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
- 隣接する分割された前記樹脂製芯材同士の間には、隙間が設けられ、該隙間を挟んで前記凹部が設けられ、前記隙間には、金属製リーンフォースが設けられる、請求項3に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
- 前記インサートは、前記凹陥部内に挿入される挿入部を有し、該挿入部は、前記他方の樹脂製表皮材シートに向かって先細の形状を有し、先細の先端部には、前記樹脂製芯材に接合するための接合面が形成される、請求項1に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
- 前記挿入部には、前記挿入部の延び方向に対して横方向に拡がる張出フランジ部が設けられる、請求項5に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
- 2枚の樹脂製表皮材シートの間に介在する樹脂製芯材を有するサンドイッチパネルの成形方法であって、
サンドイッチパネルに固定するインサートと、一方の金型のキャビティには、他方の金型に向かって開放する、インサートを差し込む凹部が設けられる、一対の分割形式の金型と、一方の表面に、インサートを通すのに十分な窪みを備えた樹脂製芯材とを準備する段階と、
一対の分割形式の金型それぞれのキャビティの周縁部に形成された環状のピンチオフ部のまわりにはみ出す形態で、2条の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートを、一対の分割形式の金型間に配置する段階と、
前記少なくとも一方の金型と対応する熱可塑性樹脂製シートとの間に密閉空間を形成して、該密閉空間から空気を減圧することにより、熱可塑性樹脂製シートを吸引してキャビティに沿わせ賦形し、それにより、熱可塑性樹脂製シートに対して、予め凹部に差し込まれてキャビティから突出するインサートに応じて、他方の分割金型に向かって窪む凹陥部を形成しつつ、インサートの突出外表面を凹陥部に溶着させる段階と、
2条の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートの間に配置された、予め成形された樹脂製芯材の前記窪みを前記凹陥部に対して位置決めするとともに、前記一対の分割金型を型締め位置まで移動して、2条の熱可塑性樹脂製シートの内表面同士を一対の金型のピンチオフ部に沿って溶着させることにより、2条の熱可塑性樹脂製シートの周縁部同士を一体化させるとともに、熱可塑性樹脂製シートの内表面と樹脂製芯材の対応する表面とを溶着しつつ、前記凹陥部の底部を前記樹脂製芯材の前記窪みの底部に溶着する段階を有し、
それにより、インサートを樹脂製サンドイッチパネルに強固に固定する、ことを特徴とする樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。 - 前記樹脂製芯材は、前記一対の分割金型の型締前に、前記吸引により成形された熱可塑性樹脂製シートに対して押し付けて、溶着させる、請求項7に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
- 前記減圧段階は、前記少なくとも一方の分割金型の周縁に対して型締め方向に移動自在に外嵌する外枠を対応する熱可塑性樹脂製シートの外表面に向かって移動させる段階を有し、前記対応する熱可塑性樹脂製シートの外表面、前記外枠の内周面および前記一対の分割金型のそれぞれのキャビティにより密閉空間を構成する、請求項7または請求項8に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
- 前記一方および/または前記他方の熱可塑性樹脂製シートは、予め予備成形され、再加熱して溶融状態とされる、請求項7または請求項8に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
- 前記一方および前記他方の溶融状態の熱可塑性樹脂製シートを下方に垂下する形態で、前記一対の分割金型の間に向かって押し出す段階を有する、請求項7または請求項8に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂製シートは、溶融状態の筒状パリソンを押し出し、押し出し中に少なくとも2か所において筒状パリソンを押し出し方向に沿って切り込んで、2枚のシート状に形成される、請求項11に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
- 前記樹脂製芯材は、所定発泡倍率の発泡製樹脂である、請求項7または請求項8に記載の樹脂製サンドイッチパネルの製造方法。
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