JP2014077621A - 熱源システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源機の運転台数変更時において、送水温度を目標送水温度付近で維持することのできる熱源システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】熱源機の運転台数を変更する場合において、増減台の対象となる熱源機に所定の最小流量を設定した場合を想定し、そのときの送水温度が目標送水温度に一致するような熱源機の冷温水出口温度を補償温度として算出し(SA2)、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度に変更し(SA4、SA10)、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過した場合、または、送水温度または既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度付近に設定された許容温度範囲内となった場合に、増減台の対象となる熱源機を起動または停止させるとともに(SA6、SA13)、増減台の対象となる熱源機の設定流量を最小流量に設定する(SA7、SA11)熱源システムである。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱源システム及びその制御方法に関するものである。
従来、複数台の熱源機を並列に接続してなる熱源システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような熱源システムでは、一般的に、熱源機側から負荷側へと送出する冷温水温度(以下「送水温度」という。)が、負荷側の要求に応じて設定された目標送水温度(例えば、7℃)となるように、各熱源機の運転が行われる。
ところで、運転中において熱源機の運転台数の増加が行われ、停止していた熱源機が起動された場合、その熱源機の能力が発揮されるまでに時間を要する。これにより、送水温度は、一時的に目標送水温度から離れた値をとることとなり、負荷側へ安定した冷温水供給ができなくなってしまう。
このような問題に対し、従来、以下のような解決手法が提案されていた。
例えば、特許文献1には、冷凍機の冷温水出口温度の設定値をそれまでの設定値よりも下げ、送水温度の上昇を抑制する方法、冷凍機の増台又は減台時において、既に運転されている冷凍機の流量を、予定される流量より多くすることで、送水温度を目標温度に近づける方法が開示されている。
特許文献2には、ポンプの運転台数と冷凍機の運転台数が異なる場合に、熱源機出口温度の設定値を変更することで、送水温度が目標温度から乖離することを防止することが開示されている。
特開2005−114295号公報 特開2004−278884号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている方法では、熱源機の冷温水出口温度の設定値を下げすぎてしまうと、送水温度も下がりすぎてしまい、送水温度が目標送水温度から乖離してしまう可能性がある。また、反対に、設定値の下げ方が不十分であると、変更しない場合と比較して送水温度の上昇を抑制することは可能であるが、この場合であっても、送水温度が負荷側の要求する目標送水温度を大きく上回ってしまう可能性がある。
また、特許文献1に開示されているように、既に運転されている冷凍機の流量を、予定される流量よりも多くすれば、送水温度の上昇を抑えることは可能だが、冷凍機の冷水出口設定温度を下げない限り、通常、送水温度は目標送水温度よりも高くなってしまう。また、このような不具合を避けるために、上述のように、冷凍機の冷水出口設定温度を下げると、その度合いによっては、送水温度が下がり過ぎてしまうおそれがある。
また、特許文献2に開示されている方法においても、冷凍機の出口温度が変更後の設定温度に達するまでは、送水温度が目標温度から乖離してしまうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、熱源機の運転台数変更時において、送水温度を目標送水温度付近で維持することのできる熱源システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、負荷に対して並列に接続される複数の熱源機を備え、前記負荷へ供給される冷温水の送水温度が負荷側の要求によって決定される目標送水温度に一致するように、前記熱源機の運転を制御する熱源システムであって、前記熱源機の運転台数を変更する場合において、増減台の対象となる前記熱源機に所定の流量を設定した場合を想定し、そのときの送水温度が前記目標送水温度に一致するような、運転中の前記熱源機の冷温水出口温度を補償温度として算出する温度算出手段と、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度に変更する温度設定手段とを具備し、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度の変更に応じて前記送水温度が変化した後に、増減台の対象となる前記熱源機を起動または停止させるとともに、増減台の対象となる前記熱源機の設定流量を前記所定の流量に設定する熱源システムである。
本態様によれば、熱源機の運転台数変更時において、事前に、熱源機を増台または減台させたときの送水温度の変化を予測して、その送水温度が目標送水温度となるような熱源機の冷温水出口温度を補償温度として演算し、この補償温度を運転中の熱源機の冷温水出口設定温度として設定する。これにより、例えば、増台の場合には、追加起動させる熱源機が起動してから能力を発揮するまでの期間における能力不足を、運転中の熱源機に補わせることが可能となる。また、減台の場合には、運転停止させる熱源機が能力を発揮しなくなった状態でも、運転を維持する熱源機に、その不足分を補わせることが可能となる。この結果、実際に熱源機を増台または減台させたときの送水温度が目標送水温度から乖離することを防止することができ、熱源機の運転台数変更時においても、温度の安定した冷温水を外部負荷に供給することが可能となる。
上記「運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度の変更に応じて前記送水温度が変化した後に、」とは、例えば、前記熱源機の冷温水出口設定温度が前記補償温度に変更されてから一定期間が経過した後、または、前記送水温度または前記熱源機の冷温水出口温度が前記補償温度付近に設定された許容温度範囲内となった後のことを意味する。また、前記「一定期間」とは、経験上、前記送水温度または前記熱源機の冷温水出口温度が前記補償温度付近に設定された許容温度範囲内となるのに要する時間に基づいて設定される。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、例えば、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度、増減台の対象となる前記熱源機に流れる冷温水の流量、及び、既に運転されており、かつ、増減台後においても運転が継続される熱源機における冷温水の流量を、パラメータとして含む演算式を用いて前記補償温度を算出する。
上記熱源システムにおいては、熱源機を増台させる場合において、増台の対象となる前記熱源機が起動され、かつ、該熱源機の冷温水出口温度が前記目標送水温度付近に設定された許容温度範囲内であると判定した場合に、現在運転中の全ての前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記目標送水温度を設定することとしてもよい。
上記「該熱源機の冷温水出口温度が前記目標送水温度付近に設定された許容温度範囲内であると判定した場合に、」とは、該熱源機の冷温水出口温度が前記許容温度範囲内となった場合の他、例えば、該熱源機の起動から一定期間が経過した場合に、該熱源機の冷温水出口温度が前記許容温度範囲内となったとみなして、冷温水出口設定温度の変更を行うこととしてもよい。
上記熱源システムにおいては、熱源機を減台させる場合において、減台の対象となる前記熱源機が停止され、かつ、該熱源機が減台されてから一定期間が経過した場合、または、該熱源機に対応して設けられた送水手段が停止された場合に、現在運転中の全ての前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記目標送水温度を設定することとしてもよい。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度上限値を超える場合に、前記補償温度を前記温度上限値に設定することとしてもよい。
また、上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度下限値を下回る場合に、前記補償温度を前記温度下限値に設定することとしてもよい。
このようにすることで、送水温度が目標送水温度から乖離してしまうのを回避することができるとともに、運転中の熱源機のトリップを未然に防ぐことができる。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、運転中の前記熱源機の流量を最大流量として前記補償温度を算出し、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度が前記補償温度に変更されるとともに、その設定流量が最大流量に変更されることとしてもよい。
このような熱源システムによれば、温度制御だけでなく、流量制御も加えることにより、送水温度の制御の幅を広げることができ、運転中の熱源機の能力を更に発揮させることが可能となる。これにより、増減台対象となる熱源機が追加起動または運転停止される場合における能力不足を運転中の熱源機によって可能な限り賄うことができ、運転台数変更時における送水温度の変化をより一層抑制することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度上下限範囲を外れる場合に、運転中の前記熱源機の流量に最大流量を用いて前記補償温度を再度算出し、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度が再計算した該補償温度に設定されるとともに、設定流量が最大流量に設定されることとしてもよい。
このようにすることで、温度変更だけでは対応できなかった場合に限って、流量調整を行えばよいので、無駄な流量調整を省くことが可能となる。
上記熱源システムにおいては、前記熱源機の増台時において、前記温度設定手段によって、少なくとも運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記補償温度が設定された後において、運転中の前記熱源機の運転状態が能力上限値に達しているか否かを判定し、能力上限値に達している場合には、増台の対象である前記熱源機を直ちに起動させることとしてもよい。
このような熱源システムによれば、運転を継続する熱源機の能力が上限に達した場合には、無駄な判定処理を省いて、速やかに増台対象である熱源機を起動させることが可能となる。
上記熱源システムは、前記負荷からの還水温度を計測する温度計測手段を有し、前記温度算出手段は、前記温度計測手段によって計測された前記還水温度を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出することとしてもよい。
これにより、容易に補償温度を算出することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、熱源負荷と、当該システムから前記外部負荷へ送出する冷温水の熱量と、当該システムに流入する冷温水の熱量との関係から、前記還水温度の理論値を演算し、該還水温度の理論値を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出することとしてもよい。
このように、補償温度の算出において、還水温度の理論値を増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度として用いることにより、当該熱源機の冷温水出口温度の推定精度を向上させることが可能となる。これにより、補償温度の演算精度が向上し、熱源機の台数変更時における送水温度を目標送水温度により一層近づけることが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記負荷からの還水温度を計測する温度計測手段を有し、前記温度算出手段は、熱源負荷と、当該システムから前記外部負荷へ送出する冷温水の熱量と、当該システムに流入する冷温水の熱量との関係から、前記還水温度の理論値を演算し、前記温度計測手段によって計測された前記還水温度の計測値および該還水温度の理論値の両方をパラメータとして用いて算出した還水温度を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出することとしてもよい。
例えば、還水温度の計測値のみを用いた場合には、現時点での補償温度を計算することとなる。他方、理論値を用いた場合には、将来予想される状況に対する補償温度を計算することとなる。例えば、熱源機を増減台させる場合、計測値はやがて理論値と一致するよう変化し、同変化が緩やかであれば、補償温度の変化が緩やかとなり、補償温度の変化に対して熱源機は追従可能となる。しかし、還水温度の計測値を増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度として用いて補償温度を算出していた場合に、還水温度が急激に変化した場合には、それに伴って補償温度も急激に変化することとなる。そうすると、熱源機が補償温度の変化に追従できず、送水温度が目標送水温度から乖離してしまうおそれがある。したがって、そのような場合を勘案して、理論値と測定値との両方をパラメータとして用いて還水温度を算出し、その還水温度を増台対象の熱源機の冷温水出口温度としてみなすことで、送水温度が目標送水温度から乖離することを防止することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、温度計測手段によって計測された還水温度の計測値から前記還水温度の理論値を減算した値に、ゼロ以上1以下の所定の係数を乗じた補正値を用いて、前記補償温度を算出することとしてもよい。
このように、還水温度の理論値と計測値との差分に応じた補正値を用いて補償温度を算出することにより、還水温度がその理論値からはずれた場合でも、送水温度を目標送水温度に近づけることが可能となる。
上記熱源システムにおいて、増台の対象である前記熱源機の冷温水流量を増加させる場合に、その変化レートを運転中の前記熱源機の追従能力に基づいて設定された所定変化レートよりも小さくすることとしてもよい。
このような熱源システムによれば、増台の対象である熱源機の冷温水流量が増加した場合でも、その流量増加に伴う送水温度の変化を、運転中の熱源機による能力発揮により吸収するので、送水温度を目標送水温度付近で維持することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、熱源機の減台を行う場合において、減台対象の前記熱源機の冷温水出口設定温度を一定の変化レートで予め設定された所定の温度まで変化させて該熱源機の負荷を低下させ、その後、該熱源機に対して運転停止指示を出すとともに、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度に変更することとしてもよい。
このような熱源システムによれば、減台の対象である熱源機の冷温水出口温度を所定の変化レートで所定の温度まで変化させることで、減台対象の熱源機の負荷を意図的に徐々に低下させてから該熱源機を運転停止させるとともに、運転中の熱源機の冷温水出口温度を目標送水温度に変更する。これにより、熱源機が減台されるときの送水温度の変化を運転が継続して行われる熱源機による能力の発揮により吸収することが可能となり、送水温度を目標送水温度付近で維持することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度から目標送水温度に変更する際に、前記熱源機の冷温水出口設定温度に対して冷温水出口温度のオーバーシュートまたはアンダーシュートの生じない範囲内での変更レートに設定することとしてもよい。
これにより、運転中の熱源機の冷温出口設定温度を補償温度から目標送水温度に変更する際に生ずる、目標送水温度に対する送水温度の乖離を抑制することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記温度設定手段によって、少なくとも運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記補償温度が設定された後において、運転中の一部の前記熱源機の運転状態が能力上限値に達しており、かつ、該熱源機の冷温水出口温度が該補償温度に達していない場合に、該熱源機の熱量不足分を、能力が上限値に達していない他の運転中の熱源機に分配するような補償温度を再計算し、能力が上限値に達していない他の運転中の熱源機の冷温水出口設定温度に再計算後の補償温度を設定することとしてもよい。
このようにすることで、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更された場合に、能力不足によってその補償温度に追従できない熱源機が存在した場合でも、能力が上限に達していない他の運転中の熱源機にその能力不足分を補わせることが可能となる。これにより、運転中の熱源機の能力を効果的に利用することが可能となる。
上記熱源システムにおいて、増台対象の熱源機が起動された後において、前記温度算出手段は、該熱源機の冷温水出口温度、または、熱媒の冷却を行う場合においては該冷温水出口温度と還水温度とのうち低い方の温度、熱媒の加熱を行う場合においては該冷温水出口温度と還水温度とのうち高い方の温度を、前記増台対象の熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度の算出を行うこととしてもよい。
これにより、増台対象の熱源機が起動した後においては、増台対象であった熱源機の冷温水出口温度の温度変化を考慮して、既運転熱源機の補償温度を算出することが可能となる。この結果、増台対象であった熱源機が能力を次第に発揮する過程においても、送水温度を目標送水温度付近で制御することが可能となる。
上記熱源システムは、前記熱源機の冷温水出口温度または冷温水入口温度を計測する温度計測手段を更に有し、前記温度算出手段は、増減台の対象となる前記熱源機に対応して設けられた前記温度計測手段の計測値を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出することとしてもよい。
このように、増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度または冷温水入口温度を温度計測手段によって計測し、この計測値を用いて補償温度を算出するので、補償温度の精度を向上させることができる。
上記熱源システムにおいて、増台の対象となる前記熱源機の前記所定の流量は、該熱源機に対応して設けられた冷温水ポンプの最小流量以上、かつ、該熱源機の仕様に基づいて決定される最小流量以下の範囲で設定されることとしてもよい。
これにより、増台の対象となる熱源機の冷温水を低流量で送水することができ、増台の対象となる熱源機が保有している冷温水の温度が送水温度に与える影響を小さくすることができる。これにより、例えば、増台の対象となる熱源機が保有している冷温水の温度と還水温度とが乖離している場合であっても、送水温度が目標送水温度から著しく乖離することを回避することができる。
上記熱源システムにおいて、減台の対象となる前記熱源機の前記所定の流量は、該熱源機の仕様に基づいて決定される最小流量に設定されることとしてもよい。
このように、減台の対象となる熱源機についても、前記所定の流量に、該熱源機の仕様に基づいて決定される最小限の流量を設定することにより、減台の対象となる熱源機から送出される冷温水が送水温度に与える影響を小さくすることが可能となる。
上記熱源システムにおいて、前記温度算出手段は、前記熱源機毎に、それぞれの前記熱源機から送出される冷温水が前記送水温度に及ぼす影響に基づいて設定された重み付け値を有しており、該重み付け値を用いて前記補償温度を算出する。
このように、各熱源機から送出される冷温水が送水温度に及ぼす影響に基づいて設定された重み付け値を熱源機毎に有しており、この重み付け値を用いて補償温度を算出するので、補償温度の算出精度を高めることが可能となる。
本発明の第2態様は、負荷に対して並列に接続される複数の熱源機を備え、前記負荷へ供給される冷温水の送水温度が負荷側の要求によって決定される目標送水温度に一致するように、前記熱源機の運転を制御する熱源システムの制御方法であって、前記熱源機の運転台数を変更する場合において、増減台の対象となる前記熱源機に所定の流量を設定した場合を想定し、そのときの送水温度が前記目標送水温度に一致するような運転中の前記熱源機の冷温水出口温度を補償温度として算出する工程と、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度に変更する工程とを含み、運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度の変更に応じて前記送水温度が変化した後に、増減台の対象となる前記熱源機を起動または停止させるとともに、増減台の対象となる前記熱源機の設定流量を前記所定の流量に設定する熱源システムの制御方法である。
本発明によれば、送水温度を目標送水温度付近で維持することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る熱源システムの構成を概略的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係る送水温度補償処理について示したフローチャートである。 図2に示した送水温度補償処理について説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る送水温度補償処理について示したフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る送水温度補償処理について示したフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第7実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第7実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第8実施形態に係る熱源システムにおいて冷温水出口設定温度をステップ的に変化させたときに発生するオーバーシュートの一例について説明するための図である。 本発明の第8実施形態に係る熱源システムにおける効果を示した図である。 本発明の第9実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第9実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第12実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。 本発明の第12実施形態に係る送水温度補償処理の一例について示したフローチャートである。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱源システムの構成を概略的に示した図である。熱源システム1は、例えば、空調機や給湯機、工場設備等の外部負荷2に対して供給する熱媒(冷水)に対して冷熱を与える複数の熱源機10a、10b、10cを備えている。これら熱源機10a、10b,10cは、外部負荷2に対して並列に接続されている。また、図1では、3台の熱源機10a、10b、10cが設置されている場合について例示しているが、熱源機の設置台数については任意に決定できる。
熱媒流れからみた各熱源機10a、10b、10cの上流側には、それぞれ、熱媒を圧送する冷温水ポンプ3a、3b、3cが設置されている。これら冷温水ポンプ3a、3b、3cによって、リターンヘッダ4からの熱媒が各熱源機10a、10b、10cへと送られる。各冷温水ポンプ3a、3b、3cは、インバータモータ(図示略)によって駆動されるようになっており、これにより、回転数を可変とすることで可変流量制御される。
サプライヘッダ5には、各熱源機10a、10b、10cにおいて冷却または加熱された熱媒が集められるようになっている。サプライヘッダ5に集められた熱媒は、外部負荷2に供給される。外部負荷2にて空調等に供されて昇温或いは冷却された熱媒は、リターンヘッダ4に送られる。熱媒は、リターンヘッダ4において分岐され、各熱源機10a、10b、10cに再び送られることとなる。
また、サプライヘッダ5とリターンヘッダ4との間にはバイパス配管6が設けられている。バイパス配管6には、バイパス流量を調整するためのバイパス弁7が設けられている。
各熱源機10a、10b、10cと、上位制御装置20とは通信媒体を介して接続されており、双方向の通信が可能な構成とされている。
上位制御装置20は、例えば、熱源システム全体を制御する制御装置であり、外部負荷2へ供給される冷温水の送水温度が、外部負荷2の要求によって決定される目標送水温度に一致するように、熱源機10a、10b,10cの冷温水出口設定温度を設定する送水温度制御を行う他、外部負荷2の要求負荷に基づく熱源機10a、10b、10cの運転台数制御、各ポンプ3a、3b、3cの回転数制御、サプライヘッダ5とリターンヘッダ4との間の差圧に基づくバイパス弁7の弁開度制御等を行う。
上位制御装置20は、例えば、コンピュータであり、CPU(中央演算処理装置)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、補助記憶装置、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置などを備えている。
補助記憶装置は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。この補助記憶装置には、各種プログラムが格納されており、CPUが補助記憶装置から主記憶装置にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
図2は、上位制御装置20が備える各種制御機能のうち、上記送水温度制御において、熱源機の運転台数変更時に実行される送水温度補償処理について示したフローチャートである。
例えば、図3に示すように、熱源機10a、10bが既に運転されており(以下、既に運転されている熱源機を「既運転熱源機」という。)、目標送水温度が7℃に設定されている場合、熱源機10a、10bの冷温水出口設定温度は目標送水温度7℃と同じ値である7℃に設定されている。この状態で、熱源機10cを新たに増台する場合、熱源機10cの起動から能力が発揮されるまでは、熱源機10cから還水温度(リターンヘッダ4から各熱源機へ供給される冷温水の温度)に近い冷温水(例えば、12℃)が出力されることとなる。したがって、熱源機10a、10bの運転を冷温水出口設定温度7℃の状態に維持させると、送水温度が7℃から温度が上がる方向へ乖離してしまうおそれがある。また、このような問題は、運転台数を減少させる場合にも同様に発生する。
送水温度補償処理は、このような運転台数変更時における目標送水温度に対する送水温度の乖離を抑制するものであり、熱源機の運転台数変更時における冷温水の送水温度を目標送水温度付近に維持させるためのものである。
以下、図2を参照して送水温度補償処理について説明する。
まず、増台または減台の要求が入力されると(ステップSA1において「YES」)、増減台の対象となる熱源機に、熱源機の仕様(能力)に基づいて決定される所定の最小流量を設定した場合を想定し、そのときの推定送水温度が目標送水温度に一致するような熱源機の冷温水出口温度を補償温度Tset_uとして算出する(温度算出手段)。ここで、本実施形態では、増減台の対象となる熱源機に、「所定の最小流量」を設定した場合を想定しているが、想定する流量は必ずしも熱源機の仕様に基づいて決定される最小流量である必要はない。
具体的には、以下の(2)式を用いて補償温度Tset_uを算出する(ステップSA2)。
例えば、図3に示す熱源システムにおいて、熱源機10cが新たに起動され、その熱源機10cに最小流量fn_minが流れる場合を考えると、熱源機10cの能力が発揮する前の状態での送水温度を目標送水温度に一致させるためには、以下の(1)式が成立する必要がある。
Figure 2014077621
上記(1)式において、Tsetは目標送水温度、fは既運転熱源機に流れる冷温水流量、Tset_uは既運転熱源機の冷温水出口設定温度(=補償温度)、tave_rは還水温度であり、例えば、リターンヘッダ4近傍に設けられた温度センサ(温度計測手段)による温度計測値の時間平均が用いられる。そして、上記(1)式を成立させるための既運転熱源機の冷温水出口設定温度Tset_uは、以下の(2)式で与えられる。
Figure 2014077621
なお、上述の補償温度Tset_uの算出は、所定のサンプリング周期で繰り返し行われる。従って、後述する補償温度set_uは、その時々における最新の値を意味する。このことは、後述する各実施形態においても同様である。
次に、増台か否かを判定する(ステップSA3)。この結果、熱源機の増台であった場合には(ステップSA3において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uに変更する(ステップSA4)。続いて、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、送水温度または既運転熱源機の各冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(ステップSA5)。この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度または既運転熱源機の各冷温水出口温度が許容範囲内となった場合には、増台対象である熱源機に対して起動指示を出力するとともに、その熱源機に流入する冷温水の流量を最小流量、換言すると、上記補償温度Tset_uの算出時に想定した流量に設定する(ステップSA6、SA7)。
次に、熱源機起動から一定期間が経過したか、または、起動した熱源機(以下「増台熱源機」という。)の冷温水出口温度が目標送水温度Tset付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(ステップSA8)。この結果、一定期間経過した場合、または、冷温水出口温度が許容範囲内となった場合には(ステップSA8において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSA9)、送水温度補償処理を終了する。
他方、ステップSA3において、減台であると判断された場合には、既運転熱源機(減台対象の熱源機を含む)の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更するとともに、減台の対象である熱源機(以下「減台熱源機」という。)の冷温水設定流量を最小流量に変更する(ステップSA10、SA11)。なお、ステップSA10では、既運転熱源機に代えて、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更することとしてもよい。
続いて、既運転熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、或いは、送水温度または既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(ステップSA12)。なお、ステップSA10において、減台対象の熱源機の設定温度をTset_uに変更しなかった場合には、ステップSA12において、既運転熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、減台対象の熱源機以外の既運転熱源機の冷温水出口温度がTset_u付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する。
この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度等が許容範囲内となった場合には、減台対象である熱源機及びその熱源機に対応する冷温水ポンプに対して運転停止指示を出力する(ステップSA13)。
次に、熱源機減台指示から一定期間が経過したか、または、減台対象の熱源機に対応する冷温水ポンプが停止したか否かを判定する(ステップSA14)。この結果、一定期間経過した場合、または、冷温水ポンプが停止した場合には(ステップSA14において「YES」)、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSA15)、送水温度補償処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る熱源システム1及びその制御方法によれば、熱源機の運転台数変更時において、事前に、熱源機を増台または減台させたときの送水温度の変化を予測して、その送水温度が目標送水温度Tsetとなるような熱源機の冷温水出口温度を補償温度Tset_uとして演算し、この補償温度Tset_uを既運転熱源機の冷温水出口設定温度として設定する。
これにより、例えば、増台の場合には、追加起動させる熱源機が起動してから能力を発揮するまでの期間において、その能力不足を既運転熱源機によって補うことが可能となる。また、減台の場合には、運転停止させる熱源機が能力を発揮しなくなった状態でも、既運転熱源機によって、その不足分を補うことが可能となる。
この結果、実際に熱源機を増台または減台させたときの送水温度が目標送水温度から乖離することを防止することができ、熱源機の運転台数変更時においても、温度の安定した冷温水を外部負荷に供給することが可能となる。
なお、本実施形態において、補償温度Tset_uは、継続運転される熱源機だけでなく、増減台の対象である熱源機に対しても設定することとしてもよい。
〔第2実施形態〕
以下に、本発明の第2実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第1実施形態に係る熱源システム及びその制御方法においては、増台または減台の対象である熱源機の能力不足を既運転熱源機によって補うことで送水温度が目標送水温度から乖離することを回避していた。しかしながら、例えば、補償温度Tset_uが既運転熱源機の運転可能な範囲を外れ、トリップなどを起こしてしまう可能性がある。
そこで、このような不都合を回避するために、例えば、熱源機の能力に応じた冷温水出口設定温度の許容範囲を予め設定しておき、この許容範囲を外れた補償温度が設定されないようにする。
具体的には、熱媒の冷却を行う場合には、図2のステップSA2で算出された補償温度が予め登録されている冷温水出口設定温度の下限値を下回るか否かを判定し、下回る場合には、冷温水出口設定温度の下限値を補償温度として設定する。
同様に、熱媒の加熱を行う場合には、図2のステップSA2で算出された補償温度が予め登録されている冷温水出口設定温度の上限値を上回るか否かを判定し、上回る場合には、冷温水出口設定温度の上限値を補償温度として設定する。
これにより、送水温度が目標送水温度から乖離してしまうのを回避することができるとともに、既運転熱源機のトリップを未然に防ぐことができる。
〔第3実施形態〕
以下に、本発明の第3実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第2実施形態に係る熱源システム及びその制御方法においては、補償温度が冷温水出口設定温度の下限値を下回っていた場合、または、上限値を上回っていた場合に、それら下限値または上限値を補償温度として設定していた。
しかしながら、このような取り扱いでは、送水温度の上昇または低下を効果的に抑制することが難しい。そこで、本実施形態においては、既運転熱源機の能力を更に発揮させるために、既運転熱源機の流量を増加させることとしている。具体的には、既運転熱源機の設定流量を最大流量fi_maxに変更する。
以下、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、上述した第1実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図4及び図5は、本実施形態に係る送水温度補償処理について示したフローチャートである。
まず、増台または減台の要求が入力されると(図4のステップSB1において「YES」)、補償温度の算出が行われる(ステップSB2)。ここで、本実施形態では、既運転熱源機の設定流量を最大流量に変更するので、補償温度の演算もこれに基づいて行われる。具体的には、補償温度Tset_uは、以下の(3)式で算出される。
Figure 2014077621
続いて、増台か否かを判断し(ステップSB3)、増台の場合には(ステップSB3において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更するとともに、冷温水設定流量を最大流量に変更する(ステップSB4、SB5)。
続いて、ステップSB6において、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか、かつ、流量が最大流量に到達したか否かを判定する。この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が許容範囲内となった場合、かつ、流量が最大流量に到達した場合に(ステップSB6において「YES」)、増台対象である熱源機に対して起動指示を出力するとともに、その熱源機に流入する冷温水の流量を最小流量に設定する(ステップSB7、SB8)。
そして、熱源機起動から一定期間が経過した場合、または、起動した熱源機の冷温水出口温度が目標送水温度Tset付近に設定された許容範囲内となった場合に(ステップSB9において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSB10)、その後、既運転熱源機の冷温水流量を通常制御に戻して(ステップSB11)、送水温度補償処理を終了する。
他方、減台の場合には、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更すると(図5のステップSB12)、既運転熱源機のうち、運転を継続して行う熱源機の冷温水設定流量を最大流量に変更するとともに、減台対象の熱源機の冷温水設定流量を最小流量に変更する(ステップSB13)。続いて、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか、かつ、各熱源機の流量が各設定流量に到達したか否かを判定する(ステップSB14)。
なお、この場合においても、上述した第1実施形態と同様に、ステップSB12において、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機についての冷温水出口設定温度を変更することとしてもよく、また、この場合には、ステップSB14において、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近となったか否かを判定する。
この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度等が許容範囲内となった場合、かつ、流量が設定流量に達した場合には(ステップSB14において「YES」)、減台対象である熱源機及びその熱源機に対応する冷温水ポンプに対して運転停止指示を出力する(ステップSB15)。
そして、熱源機減台指示から一定期間が経過した場合、または、減台対象の熱源機に対応するポンプが停止した場合に(ステップSB16において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSB17)、既運転熱源機の冷温水流量を通常制御に戻して(ステップSB18)、送水温度補償処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法によれば、温度制御だけでなく、流量制御も加えることにより、送水温度の制御の幅を広げることができ、既運転熱源機の能力を更に発揮させることが可能となる。これにより、増減台対象となる熱源機が追加起動または運転停止される場合における能力不足を既運転熱源機によって可能な限り賄うことができ、運転台数変更時における送水温度の変化をより一層抑制することが可能となる。
また、第3実施形態に係る上述の流量制御は、例えば、図2のステップSA2において算出された補償温度Tset_uが、予め設定されている冷温水出口設定温度の上下限範囲を超えた場合に限って行うこととしてもよい。すなわち、この場合には、補償温度が予め設定されている冷温水出口設定温度の上下限範囲を超えているか否かを判断し、超えていた場合に、上記(3)式を用いて、補償温度の再計算を行う。そして、再計算した補償温度を既運転熱源機の冷温水出口設定温度に設定するとともにその熱源機の設定流量を最大流量に設定し、かつ、増減台の対象である熱源機の設定流量を最小流量に設定する。
このようにすることで、温度変更だけでは対応できなかった場合に限って、流量調整を行えばよいので、無駄な流量調整を省くことが可能となる。
〔第4実施形態〕
以下に、本発明の第4実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第1から第3実施形態に係る熱源システム及びその制御方法では、増減台の対象である熱源機による起動時または停止時の能力不足を、既運転熱源機の出力を上昇させることによって補うことで、運転台数変更時における送水温度の変動を抑制していた。
しかしながら、例えば、熱源機の増台時には、既運転熱源機の能力が上限に達している場合があり、このような場合には、既運転熱源機による能力発揮は期待できない。
そこで、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法では、熱源機を増台させる場合において、既運転熱源機の能力が上限に達した場合には、以降の判定処理を省略して、速やかに増台対象である熱源機を起動させることとしている。
以下、本実施形態に係る送水温度補償処理の一例について図6を参照して説明する。
まず、増台要求が入力されると(ステップSC1)、補償温度Tset_uの演算が行われ(ステップSC2)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度が目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uに変更される(ステップSC3)。続いて、既運転熱源機の能力が上限に達しているか否かを判定する(ステップSC4)。ここで、能力が上限に達しているか否かは、例えば、圧縮機モータの電流が予め設定されている上限値に達しているか、熱源機負荷率が予め設定されている上限値に達しているか、熱源機ベーン開度が予め設定されている上限値に達しているか等によって判定することが可能である。また、これらの判定基準のいくつかを組み合わせて判定することとしてもよい。
この結果、いずれかの既運転熱源機が上限に達していると判定した場合には(ステップSC4において「YES」)、ステップSC5における一定時間経過等の判定処理を省略して、直ちに、増台対象の熱源機を起動させる(ステップSC6)。ここで、ステップSC4においては、いずれかの既運転熱源機に代えて、複数(全台数含む)の既運転熱源機が上限に達しているか否かを判定することとし、この判定結果が「YES」の場合に、一定時間経過等の判定処理を省略して、直ちに、増台対象の熱源機を起動させることとしてもよい。
そして、熱源機起動から一定期間が経過した場合、または、起動した熱源機の冷温水出口温度が目標送水温度Tset付近に設定された許容範囲内となった場合に(ステップSC7において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSC8)、送水温度補償処理を終了する。
このように、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法によれば、既運転熱源機の能力が上限に達した場合には、その後の無駄な判定処理を行うことなく、速やかに増台対象である熱源機を起動させることが可能となる。
なお、本実施形態は、第1実施形態だけではなく、上述した各実施形態と組み合わせて適用することが可能である。
〔第5実施形態〕
以下に、本発明の第5実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第1実施形態に係る熱源システム及びその制御方法では、補償温度を算出する際に、増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度として、冷温水の還水温度の測定値tave_rを用いていた。これは、増台または減台した直後においては熱源機の能力が発揮されないため、リターンヘッダ4から流入した還水温度の冷温水が、そのまま増台または減台対象の熱源機から出力されるとみなしていたからである。
しかしながら、第1実施形態で用いられていた還水温度の測定値は、増減台の対象である熱源機が起動または運転停止される前の状態における還水温度の計測値であり、実際に起動された後または運転停止された後における還水温度とは異なる。
例えば、運転台数が変更されることで送水温度が変化すると、これに伴い還水温度も変化することとなる。このような連鎖により、送水温度及び還水温度が徐々に上昇または下降し、元の値から発散してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、還水温度の理論値を演算することとし、この理論値を増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度としてみなして、補償温度を演算することとしている。
例えば、図3に示した熱源システムの概略構成において、要求負荷をQ、還水温度の理論値をTr_idlとした場合、サプライヘッダ5から負荷側に供給される冷温水の熱量と、リターンヘッダ4から流入する冷温水の熱量との間には以下の(4)式の関係が成立する。
Figure 2014077621
(4)式において、Fgは負荷側へ供給される冷温水の流量、Δtは送水温度と還水温度との温度差、fは既運転熱源機の流量、fn_minは増減台の対象である熱源機の流量であり、最小流量に設定される。Tsetは送水温度、cは比熱である。
上記(4)式から還水温度の理論値は、以下の(5)式で与えられる。
Figure 2014077621
そして、上述した(2)式において、tave_rに代えて、上記Tr_idlを用いることにより、補償温度Tset_uを算出する。
このように、補償温度の算出において、還水温度の理論値を増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度として用いることにより、当該熱源機の冷温水出口温度を実際の温度に近づけることが可能となる。これにより、補償温度の演算精度が向上し、熱源機の台数変更時における送水温度を目標送水温度により一層近づけることが可能となる。
また、本実施形態においては、還水温度の理論値Tr_idlと還水温度の計測値tave_rとを両方用いて、増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度を演算することとしてもよい。この場合、補償温度は、以下の(6)式で与えられる。
(6)式において、熱源機の冷温水出口温度は、還水温度の理論値Tr_idlと還水温度の計測値tave_rとを按分した値を足し合わせた値とされている。具体的には、係数α(0≦α≦1)を還水温度の理論値Tr_idlに乗じた値と、(1−α)を還水温度の計測値tave_rに乗じた値とを加算した値を、増減台の対象となる熱源機の冷温水出口温度として用いている。(6)式において、αの値は、任意に設定できる値である。
Figure 2014077621
〔第6実施形態〕
以下に、本発明の第6実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第5実施形態に係る熱源システム及びその制御方法では、還水温度の変化による、増減台の対象である熱源機の冷温水出口温度の変化を考慮して、補償温度を演算する場合について述べたが、上記補償温度の演算には、既運転熱源機の冷温水出口温度の変化が反映されていない。
すなわち、還水温度が変化した場合には、既運転熱源機の冷温水出口温度も影響を受け、既運転熱源機の運転状況によっては補償温度に設定された冷温水出口温度に追従することができない場合が想定される。例えば、既運転熱源機の冷温水出口設定温度が一定温度に設定されていた場合、還水温度が変化することにより、既運転熱源機の冷温水入口温度が変化すると、既運転熱源機は、その温度変化に応じた能力変化を要求される。この場合、冷温水入口温度の変化に対する既運転熱源機の応答が遅れてしまうと、補償温度に設定された冷温水出口設定温度に追従できなくなり、既運転熱源機の冷温水出口温度が冷温水出口設定温度とは異なる温度になってしまう。このような場合を想定して、本実施形態では、還水温度の理論値と計測値との差分を補正量として補償温度の演算式に含めることとしている。
以下の(7)式は、本実施形態における補償温度の演算式である。(7)式において、補正値は、還水温度の測定値と還水温度の理論値との差分に所定の補正係数β(0≦β≦1)を乗じた値で表わされる。
Figure 2014077621
このように、補償温度の演算式に、還水温度の理論値と計測値との差分に応じた補正値を含めることにより、既運転熱源機の冷温水入口温度が変化することによる冷温水出口温度の変化を考慮した補償温度を設定することができ、還水温度の計測値がその理論値からはずれた場合でも、送水温度を目標送水温度に近づけることが可能となる。
〔第7実施形態〕
以下に、本発明の第7実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第5または第6実施形態に係る熱源システム及びその制御方法では、熱源機の運転台数が変更されることによって、還水温度が変化することを前提として補償温度を演算していた。
しかし、例えば、増台させる熱源機の流量を所定の変化レート以下で増加させれば、増台させる熱源機に起因する送水温度の変化を既運転熱源機の能力上昇により吸収することができる。これにより、送出温度を略目標送出温度とすることができ、還水温度が変化することを抑えることができる。
以下、本実施形態に係る送水温度補償処理の一例について図7及び図8を参照して説明する。
まず、図7に示すように、本実施形態に係る送水温度補償処理では、ステップSD7において、増台させる熱源機の冷温水設定流量を一定変化レートで最小流量まで上昇させることとしている。ここで、一定変化レートは、増台させる熱源機の冷温水設定流量がそのレートで変化した場合でも、既運転熱源機の能力発揮によって送水温度を目標送水温度に維持することのできる変化レート以下に設定されている。
なお、ステップSD1〜SD6及びステップSD8〜SD9は、図2におけるステップSA1〜ステップSA6及びステップSA8〜SA9にそれぞれ対応しているので、ここでの説明は省略する。
他方、ステップSD3において、減台であると判定された場合には、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更するとともに、減台対象の熱源機の冷温水出口設定温度を一定変化レートで還水温度に基づいて決定される所定の温度まで変更する(図8のステップSD10、SD11)。ここで、所定の温度とは、例えば、熱源システムが冷却を行う場合には、還水温度以下で予め設定された温度とされ、熱源システムが加熱を行う場合には、還水温度以上で予め設定された温度とされる。
また、一定変化レートは、減台させる熱源機の冷温水出口設定温度がそのレートで変化した場合でも、既運転熱源機の能力上昇によって送水温度を目標送水温度に一致させることのできる変化レート以下に設定されている。
続いて、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(ステップSD12)。この結果、一定期間経過した場合、または、減台対象の熱源機を除く既運転熱源機の冷温水出口温度が許容範囲内となった場合には、減台対象である熱源機及びその熱源機に対応する冷温水ポンプに対して運転停止指示を出力する(ステップSD13)。
続いて、熱源機運転停止指示から一定期間が経過したか、または、減台対象の熱源機に対応する冷温水ポンプが停止したか否かを判定する(ステップSD14)。この結果、一定期間経過した場合、または、冷温水ポンプが停止した場合には(ステップSD14において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSD15)、送水温度補償処理を終了する。
以上、本実施形態に係る熱源システム及び制御方法によれば、増台の場合には、その対象となる熱源機の冷温水の設定流量の変化レートを既運転熱源機の追従可能な範囲内とするので、既運転熱源機の能力を上昇させることにより、送水温度を目標送水温度付近で維持することが可能となる。
また、減台の場合には、その対象となる熱源機の冷温水出口設定温度の変化レートを既運転熱源機の追従可能な範囲内とするので、既運転熱源機の能力を上昇させることにより、送水温度を目標送水温度付近で維持することが可能となる。更に、減台対象の熱源機による能力を、減台前に一定量下げておくので、減台による系統への影響を抑えることが可能となる。
〔第8実施形態〕
以下に、本発明の第8実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第1実施形態では、増減台の対象である熱源機を起動または運転停止させた後に、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度から目標送水温度に変更することとしている。このとき、ステップ的に温度を変更してしまうと、図9に示すように、既運転熱源機の冷温水出口温度が冷温水出口設定温度に対してオーバーシュートまたはアンダーシュートしてしまい、これにより送水温度補償終了後に送水温度が目標送水温度から乖離してしまうことが懸念される。
そこで、本実施形態では、送水温度補償終了後における冷温水出口設定温度の変化レートを通常よりも緩やかに設定することで、不要なオーバーシュートやアンダーシュートを防止することとしている。変化レートは、経験上、オーバーシュートまたはアンダーシュートしない変化レート以下に適宜設定され、具体的な変化レートとして、例えば、0.005℃/sec等が挙げられる。
このように、冷温水出口設定温度を補償温度から目標送水温度に変更する場合において、その際の変化レートをオーバーシュートまたはアンダーシュートが発生する変化レート以下に抑えるので、例えば、図10に示すように、オーバーシュートまたはアンダーシュートの発生を回避することができる。これにより、運転台数の変更直後においても送水温度を目標送水温度付近に維持することが可能となる。
〔第9実施形態〕
以下に、本発明の第9実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第4実施形態では、既運転熱源機の能力が上限に達した場合に、速やかに増台対象である熱源機を起動させることとしたが、複数の既運転熱源機が存在する場合、一部の既運転熱源機のみの能力が上限に達しているが、他の既運転熱源機については能力が上限に達していない場合がある。このような状況が発生する要因として、各既運転熱源機の最大冷温水流量比が、定格冷温水流量比と異なっている場合が想定される。すなわち、最大冷温水流量比と定格冷温水流量比が一致している場合には、冷温水出口温度が同じであれば、全熱源機は同負荷率となる。しかし、最大冷温水流量比と定格冷温水流量比が一致していない場合には、同じ冷温水出口温度であっても、熱源機によって負荷率が異なり、能力上限に到達する熱源機とそうでない熱源機が発生することとなる。
本実施形態では、このような能力上限に達している既運転熱源機とそうでない既運転熱源機とが混在する場合において、能力上限に達している既運転熱源機の能力不足分を、能力が余っている他の既運転熱源機によって補うこととする。
以下、本実施形態に係る送水温度補償処理の一例について図11及び図12を参照して説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る送水温度補償処理では、増台を行う場合には、ステップSE5において、能力が上限に達しており、かつ、冷温水出口温度が補償温度に達していない既運転熱源機があるか否かを判定する。なお、ステップSE1からSE4については、図1におけるステップSA1からSA4にそれぞれ対応しているので、ここでの説明を省略する。
この結果、能力が上限に達しており、かつ、冷温水出口温度が補償温度に達していない既運転熱源機がある場合には(ステップSE5において「YES」)、冷温水出口温度が補償温度に達しており、かつ、能力が上限未満の他の既運転熱源機があるか否かを判定する(ステップSE6)。この結果、そのような他の既運転熱源機が存在する場合には(ステップSE6において「YES」)、他の既運転熱源機の補償温度Tset_u1を以下の(8)式及び(9)式により再計算する(ステップSE7)。
なお、上記ステップSE5またはSE6において「NO」の場合には、後述するステップSE9に移行する。
Figure 2014077621
まず、(8)式により、既に能力が上限に達している既運転熱源機の不足熱量Qlackを演算する。(8)式において、kは能力上限に到達し、かつ、冷温水出口温度が設定温度に到達していない既運転熱源機、twoutは該既運転熱源機の冷温水出口温度、fは該熱源機の流量である。
続いて、(8)式を用いて算出した不足熱量Qlackを上記(9)式に与えることで、能力が上限未満である他の既運転熱源機の補償温度を再計算する。具体的には、不足熱量Qlackを能力が上限未満である他の既運転熱源機における流量で除算し、除算結果を補償温度から差し引くことで、補償温度を再計算する。(9)式において、lは能力が上限に到達しておらず、かつ、冷温水出口温度が補償温度Tset_uに到達している熱源機、Tset_u1は、再計算された補償温度であり、他の該既運転熱源機に対する補償温度である。
続いて、(9)式を用いて再計算した補償温度Tset_u1を他の既運転熱源機の冷温水出口設定温度として設定する(ステップSE8)。続いて、他の既運転熱源機に対して補償温度Tset_u1を冷温水出口設定温度として設定してから一定期間が経過または送水温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内に達したか否かを判定する(ステップSE9)。なお、他の既運転熱源機に対して補償温度Tset_u1が設定されている場合には、他の既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u1付近に設定された許容範囲内に達したか否かを判定することとしてもよい。また、全ての既運転熱源機に補償温度Tset_uが設定されている場合には(ステップSE5、SE6において「NO」の場合)、既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内か否かを判定することとしてもよい。
この結果、この条件を満たしていない場合には(ステップSE9において「NO」)、ステップSE5に戻り、以降の処理を繰り返し行う。これにより、能力に余裕のある熱源機へ不足分の熱量を分配するために、能力上限に達していない他の既運転熱源機の冷温水出口設定温度をその都度更新する。
そして、ステップSE9の条件を満たすと判断されると(ステップSE9において「YES」)、増台対象の熱源機に対して増台指示を出力し(ステップSE10)、以降のステップSE11からSE13の処理を行う。このステップSE11からSE13の処理については、図2におけるステップSA7からSA9に対応するので、ここでの説明は省略する。
同様に、ステップSE3で減台と判断された場合には、ステップSE14からSE15の処理を行った後、ステップSE16に進む。なお、ステップSE14からSE15の処理については、図2におけるステップSA10からSA11に対応するので、ここでの説明は省略する。ステップSE16では、能力が上限に達しており、かつ、冷温水出口温度が補償温度に達していない既運転熱源機があるか否かを判断する。能力が上限に達しており、かつ、冷温水出口温度が補償温度に達していない既運転熱源機がある場合には(ステップSE16において「YES」)、冷温水出口温度が補償温度に達しており、かつ、能力が上限未満の他の既運転熱源機があるか否かを判定する(ステップSE17)。
この結果、そのような他の既運転熱源機が存在する場合には(ステップSE17において「YES」)、他の既運転熱源機の補償温度Tset_u1を上記(8)、(9)式を用いて算出し(ステップSE18)、再計算した補償温度Tset_u1を他の既運転熱源機の冷温水出口設定温度として設定する(ステップSE19)。
なお、上記ステップSE16またはSE17において「NO」の場合には、後述するステップSE20に移行する。
続いて、冷温水出口設定温度が最後に変更されてから一定期間が経過または送水温度がステップSE3で算出した補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内か否かを判定する(ステップSE20)。なお、ここでも、上述と同様に、他の既運転熱源機に対して補償温度Tset_u1が設定されている場合には、他の既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u1付近に設定された許容範囲内に達したか否かを判定することとしてもよい。また、全ての既運転熱源機に補償温度Tset_uが設定されている場合には(ステップSE16、SE17において「NO」の場合)、既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内か否かを判定することとしてもよい。
この結果、この条件を満たしていない場合には(ステップSE20において「NO」)、ステップSE16に戻り、以降の処理を繰り返し行う。これにより、能力に余裕のある熱源機へ不足分の熱量を分配するために、能力上限に達していない他の既運転熱源機の冷温水出口設定温度がその都度更新される。
そして、冷温水出口設定温度が最後に変更されてから一定期間が経過するか、または、送水温度が許容範囲内となると(ステップSE20において「YES」)、減台対象の熱源機に対して減台指示を出力し(ステップSE21)、以降のステップSE22からSE23の処理を行う。このステップSE22からSE23の処理については、図2におけるステップSA14からSA15に対応するので、ここでの説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法によれば、熱源機の増減台時において、既運転熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更された場合に、能力不足によってその補償温度に追従できない既運転熱源機が存在した場合でも、能力が上限に達していない他の既運転熱源機にその能力不足分を補わせることが可能となる。これにより、既運転熱源機の能力を効果的に利用することが可能となる。
〔第10実施形態〕
以下に、本発明の第10実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
上述した第1実施形態では、例えば、増台時において、増台対象である熱源機の冷温水出口温度を還水温度(冷温水入口温度)とみなして、補償温度を算出していた。しかしながら、増台対象の熱源機も、起動してから次第に熱源能力を発揮してくるため、その冷温水出口温度は徐々に冷温水入口温度(還水温度)と異なる値となる。
このため、増台した熱源機からは想定したのとは異なる熱量が送出されるため、送水温度を目標送水温度付近で維持することが困難となる。例えば、熱源システムが熱媒の冷却を行う場合、増台対象の熱源機において冷温水入口温度より低い温度が冷温水出口温度として送水されるため、送水温度が目標送水温度に対して、大きく低下してしまう恐れがある。
そこで、本実施形態では、増台時に限り、熱源機の増台後において、増台対象の熱源機の冷温水出口温度を考慮して、各既運転熱源機の補償温度を計算することとする。
具体的には、増段対象の熱源機が増台し、該熱源機に対する冷温水ポンプ起動後は、還水温度ではなく、冷温水出口温度の計測値を用いて、補償温度を計算する。このときの補償温度の計算式を以下の(10)式に示す。なお、この補償温度は、増台時において、増台対象の熱源機が起動した後における、既運転熱源機(増台された熱源機を除く、運転継続熱源機)の冷温水出口設定温度として用いられる。
Figure 2014077621
上記(10)式において、twout(n)は、増台対象の熱源機の冷温水出口温度である。
また、上記の手法に代えて、例えば、還水温度と増台対象の熱源機の冷温水出口温度の計測値とを比較し、低い方の温度を用いて、補償温度を計算することとしてもよい。この場合における補償温度の算出式は、以下の(11)式で与えられる。なお、以下の(11)式は、熱源システムが冷却を行う場合であり、加熱を行う場合には、高い方の温度を採用して補償温度の算出が行われる。
Figure 2014077621
このように、増台対象の熱源機が起動した後において、増台対象である熱源機の冷温水出口温度の温度変化を加味して、既運転熱源機の補償温度を算出することとするので、増台対象の熱源機が能力を次第に発揮する過程においても、送水温度を目標送水温度付近で制御することが可能となる。
〔第11実施形態〕
以下に、本発明の第11実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について説明する。
上述した第1実施形態では、例えば、増台時において、増台対象である熱源機の冷温水出口温度を還水温度(冷温水入口温度)とみなして、補償温度を算出していた。しかしながら、停止中の熱源機が保有する冷温水は、冷温水ポンプが停止していることから還水温度とはならない場合がある。例えば、真夏などは、停止中の熱源機が保有する冷温水の温度が還水温度に比べて著しく高くなる可能性がある。このような場合、増台した熱源機から想定した温度とは異なる温度の冷温水が送出されることとなり、送水温度を目標送水温度付近で維持することが難しくなる。
そこで、本実施形態では、増台対象の熱源機が保有する冷温水の温度、例えば、増台対象の熱源機の熱源機入口温度または熱源機出口温度を温度センサによって計測し、このセンサ計測値を上述の還水温度に代えて採用して、補償温度を算出する。
例えば、補償温度は、以下の(12)式で算出される。
Figure 2014077621
上記(12)式において、Tset_uは既運転熱源機の冷温水出口設定温度(=補償温度)、Tsetは目標送水温度、fは既運転熱源機に流れる冷温水流量であり、例えば、第3実施形態のように、既運転熱源機の設定流量を最大流量に変更する場合には、fとしてfi_maxが用いられる。fは増台対象の熱源機(以下「増台熱源機」という。)の流量であり、例えば、増台熱源機の起動時に設定される流量が用いられる。tは増台熱源機の冷温水温度であり、例えば、温度センサによって計測された熱源機入口温度または熱源機出口温度が設定される。なお、tは、冷温水ポンプの起動前であれば、大気温度、大気湿球温度、増台熱源機の飽和温度(器内圧力から決定される飽和温度でもよい)のいずれかを用いることとしてもよい。
このように、本実施形態によれば、増台熱源機の熱源機入口温度または熱源機出口温度を温度センサによって計測し、このセンサ計測値を還水温度に代えて採用して補償温度を算出するので、増台熱源機が保有している冷温水の温度が還水温度と乖離している場合でも送水温度を目標温度付近で維持することが可能となる。
〔第12実施形態〕
以下に、本発明の第12実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
例えば、上述した第11実施形態では、停止中の熱源機が保有する冷温水の温度によっては、還水温度への影響が大きく、既運転熱源機の能力発揮が追従できずに、送水温度を目標温度付近で維持することが難しくなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、増台熱源機の起動前に、増台熱源機から流出される冷温水を可能な限り低流量とすることで、増台熱源機から送出される冷温水が送水温度及び還水温度に与える影響を緩和させる。
以下、本実施形態に係る送水温度補償処理の一例について図13及び図14を参照して説明する。
まず、増大または減台の要求が入力されると(図13のステップSF1において「YES」)、補償温度の算出が行われる(ステップSF2)。この補償温度の算出については、例えば、以下の(13)式を用いることができる。
Figure 2014077621
上記(13)式において、Tset_uは既運転熱源機の冷温水出口設定温度(=補償温度)、Tsetは目標送水温度、fは既運転熱源機に流れる冷温水流量であり、例えば、第3実施形態のように、既運転熱源機の設定流量を最大流量に変更する場合には、fとしてfi_maxが用いられる。fは増台対象の熱源機(以下「増台熱源機」という。)の流量であり、増台熱源機の起動前であればポンプ最小流量が、増台熱源機の起動後であれば増台熱源機の最小流量が設定される。tは増台熱源機の冷温水温度であり、例えば、温度センサによって計測された熱源機入口温度または熱源機出口温度が設定される。また、tは、冷温水ポンプの起動前であれば、大気温度、大気湿球温度、増台熱源機の飽和温度(器内圧力から決定される飽和温度でもよい)のいずれかを用いることとしてもよい。
続いて、増台か否かを判断し(ステップSF3)、増台の場合には(ステップSF3において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度Tsetから補償温度Tset_uへ変更する(ステップSF4)。
続いて、熱源機の冷温水出口設定温度が補償温度に変更されてから一定期間が経過したか、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(ステップSF5)。この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が許容範囲内となった場合に(ステップSF5において「YES」)、増台熱源機に対応する冷温水ポンプに起動指示を出力するとともに、その冷温水ポンプの周波数をポンプ最小流量に対応する周波数に設定する(ステップSF6、SF7)。
次に、冷温水ポンプ起動から一定期間が経過したか、または、増台熱源機の冷温水出口(入口)温度が還水温度付近に設定された許容範囲内となったか否かを判定する(図14のステップSF8)。この結果、一定期間経過した場合、または、冷温水出口(入口)温度が許容範囲内となった場合には(ステップSF8において「YES」)、増台熱源機に対応する冷温水ポンプの設定周波数を熱源機最小流量に対応する周波数に変更する(ステップSF9)。
続いて、冷温水ポンプの設定周波数を変更してから一定期間が経過したか、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が補償温度Tset_u付近に設定された許容範囲内となったか、かつ、冷温水ポンプの流量が熱源機最小流量に到達したか否かを判定する。この結果、一定期間経過した場合、または、送水温度或いは既運転熱源機の冷温水出口温度が許容範囲内となった場合、かつ、流量が熱源機最小流量に到達した場合に(ステップSF10において「YES」)、増台熱源機に対して起動指示を出力する(ステップSF11)。
そして、熱源機起動から一定期間が経過した場合、または、起動した熱源機の冷温水出口温度が目標送水温度Tset付近に設定された許容範囲内となった場合に(ステップSF12において「YES」)、既運転熱源機の冷温水出口設定温度を補償温度Tset_uから目標送水温度Tsetに変更し(ステップSF13)、送水温度補償処理を終了する。
なお、ステップSF3において減台と判断した場合には、ステップSF15に進み、上述したいずれかの実施形態に係る減台のときの制御が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法によれば、増台対象の熱源機を起動させる前に、増台対象の熱源機における冷温水流量を可能な限り小さい流量に設定し、その後、増台対象の熱源機の最小流量まで増加させる。具体的には、増台を行う際に、まずは、増台熱源機に対応する冷温水ポンプを熱源機の最小流量よりも小さい流量に対応する周波数(上記の例では、冷温水ポンプの最小流量に対応する周波数)で運転させ、その後、送水温度等との関係において、増台熱源機を起動させるとともに、冷温水ポンプの設定周波数を増台熱源機の最小流量に対応する周波数に変更する。
このように、増台熱源機の起動前に、冷温水ポンプを単体で運転させることにより、増台熱源機の冷温水流量を低流量で送水でき、他の実施形態と比較して、送水温度に対する増台熱源機の冷温水の影響を低減させることができる。これにより、例えば、停止中の熱源機が保有している冷温水の温度が還水温度と乖離していても、それに起因する送水温度の変動を少なくすることができる。
なお、増台熱源機における流量の段階設定は、上記のように2段階に限定されず、2段階以上、例えば、冷温水ポンプの最小流量から熱源機最小流量まで連続的に変更してもよい。
〔第13実施形態〕
以下に、本発明の第13実施形態に係る熱源システム及びその制御方法について説明する。
図1に示したように、複数の熱源機10a、10b、10cが並列に接続される熱源システム1では、配管の施工上、各熱源機からの送水が送水温度に与える影響が異なる場合がある。例えば、サプライヘッダ5の付近に配置された熱源機と、バイパス配管6の付近に配置された熱源機とがある場合、サプライヘッダ5の付近に配置された熱源機からの送水の方が、バイパス配管6の付近に配置された熱源機からの送水よりも送水温度に対する影響が大きい場合がある。
そこで、本実施形態では、各熱源機の送水が送水温度に与える影響を加味して補償温度Tset_uの算出を行う。具体的には、各熱源機の送水が送水温度に与える影響を重み付け係数として各熱源機の冷温水流量に乗ずる。
例えば、上述した第1実施形態における補償温度の算出式である(3)式に重み付け係数を加えた式は、以下の(14)式のように表わされる。
Figure 2014077621
ここで、第1実施形態に限らず、上記各実施形態に係る補償温度の算出式において、上記重み付け値を考慮することとしてもよい。
本実施形態に係る熱源システム及びその制御方法によれば、各熱源機の送水が送水温度に与える影響を加味して補償温度を算出するので、補償温度の算出精度を高めることが可能となる。
以上、本発明の各実施形態について述べてきたが、本発明は、上記の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において上述した各実施形態を部分的または全体的に組み合わせる等して、種々変形実施が可能である。
1 熱源システム
2 外部負荷
3a、3b、3c 冷温水ポンプ
4 リターンヘッダ
5 サプライヘッダ
6 バイパス配管
7 バイパス弁
10a、10b、10c 熱源機
20 上位制御装置

Claims (23)

  1. 負荷に対して並列に接続される複数の熱源機を備え、前記負荷へ供給される冷温水の送水温度が負荷側の要求によって決定される目標送水温度に一致するように、前記熱源機の運転を制御する熱源システムであって、
    前記熱源機の運転台数を変更する場合において、増減台の対象となる前記熱源機に所定の流量を設定した場合を想定し、そのときの送水温度が前記目標送水温度に一致するような、運転中の前記熱源機の冷温水出口温度を補償温度として算出する温度算出手段と、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度に変更する温度設定手段と
    を具備し、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度の変更に応じて前記送水温度が変化した後に、増減台の対象となる前記熱源機を起動または停止させるとともに、増減台の対象となる前記熱源機の設定流量を前記所定の流量に設定する熱源システム。
  2. 前記温度算出手段は、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度、増減台の対象となる前記熱源機に流れる冷温水の流量、及び既に運転されており、かつ、増減台後においても運転が継続される熱源機における冷温水の流量を、パラメータとして含む演算式を用いて前記補償温度を算出する請求項1に記載の熱源システム。
  3. 熱源機を増台させる場合において、増台の対象となる前記熱源機が起動され、かつ、該熱源機の冷温水出口温度が前記目標送水温度付近に設定された許容温度範囲内であると判定した場合に、現在運転中の全ての前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記目標送水温度を設定する請求項1または請求項2に記載の熱源システム。
  4. 熱源機を減台させる場合において、減台の対象となる前記熱源機が停止され、かつ、該熱源機が減台されてから一定期間が経過した場合、または、該熱源機に対応して設けられた送水手段が停止された場合に、現在運転中の全ての前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記目標送水温度を設定する請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱源システム。
  5. 前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度上限値を超える場合に、前記補償温度を前記温度上限値に設定する請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱源システム。
  6. 前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度下限値を下回る場合に、前記補償温度を前記温度下限値に設定する請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱源システム。
  7. 前記温度算出手段は、運転中の前記熱源機の流量を最大流量として前記補償温度を算出し、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度が前記補償温度に変更されるとともに、その設定流量が最大流量に変更される請求項2から請求項4のいずれかに記載の熱源システム。
  8. 前記温度算出手段は、前記補償温度が、前記熱源機の能力に基づいて予め設定されている所定の温度上下限範囲を外れる場合に、運転中の前記熱源機の流量に最大流量を用いて前記補償温度を再度算出し、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度が再計算した該補償温度に設定されるとともに、設定流量が最大流量に設定される請求項2から請求項4のいずれかに記載の熱源システム。
  9. 前記熱源機の増台時において、前記温度設定手段によって、少なくとも運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記補償温度が設定された後において、運転中の前記熱源機の運転状態が能力上限値に達しているか否かを判定し、能力上限値に達している場合には、増台の対象である前記熱源機を直ちに起動させる請求項1から請求項8のいずれかに記載の熱源システム。
  10. 前記負荷からの還水温度を計測する温度計測手段を有し、
    前記温度算出手段は、前記温度計測手段によって計測された前記還水温度を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出する請求項2から請求項9のいずれかに記載の熱源システム。
  11. 前記温度算出手段は、
    熱源負荷と、当該システムから前記外部負荷へ送出する冷温水の熱量と、当該システムに流入する冷温水の熱量との関係から、前記還水温度の理論値を演算し、
    該還水温度の理論値を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出する請求項2から請求項9のいずれかに記載の熱源システム。
  12. 前記負荷からの還水温度を計測する温度計測手段を有し、
    前記温度算出手段は、
    熱源負荷と、当該システムから前記外部負荷へ送出する冷温水の熱量と、当該システムに流入する冷温水の熱量との関係から、前記還水温度の理論値を演算し、
    前記温度計測手段によって計測された前記還水温度の計測値および該還水温度の理論値の両方をパラメータとして用いて算出した還水温度を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出する請求項2から請求項9のいずれかに記載の熱源システム。
  13. 前記温度算出手段は、温度計測手段によって計測された還水温度の計測値から前記還水温度の理論値を減算した値に、ゼロ以上1以下の所定の係数を乗じた補正値を用いて、前記補償温度を算出する請求項12に記載の熱源システム。
  14. 増台の対象である前記熱源機の冷温水流量を増加させる場合に、その変化レートを運転中の前記熱源機の追従能力に基づいて設定された所定の変化レートよりも小さくする請求項1から請求項13のいずれかに記載の熱源システム。
  15. 熱源機の減台を行う場合において、減台対象の前記熱源機の冷温水出口設定温度を一定の変化レートで予め設定された所定の温度まで変化させて該熱源機の負荷を低下させ、その後、該熱源機に対して運転停止指示を出すとともに、運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を目標送水温度に変更する請求項1から請求項14のいずれかに記載の熱源システム。
  16. 運転中の熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度から目標送水温度に変更する際に、前記熱源機の冷温水出口設定温度に対して冷温水出口温度のオーバーシュートまたはアンダーシュートの生じない範囲内での変更レートに設定する請求項1から請求項15のいずれかに記載の熱源システム。
  17. 前記温度設定手段によって、少なくとも運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度に前記補償温度が設定された後において、運転中の一部の前記熱源機の運転状態が能力上限値に達しており、かつ、該熱源機の冷温水出口温度が該補償温度に達していない場合に、該熱源機の熱量不足分を、能力が上限値に達していない他の運転中の熱源機に分配するような補償温度を再計算し、能力が上限値に達していない他の運転中の熱源機の冷温水出口設定温度に再計算後の補償温度を設定する請求項1から請求項16のいずれかに記載の熱源システム。
  18. 増台対象の熱源機が起動された後において、前記温度算出手段は、該熱源機の冷温水出口温度、または、熱媒の冷却を行う場合においては該冷温水出口温度と還水温度とのうち低い方の温度、熱媒の加熱を行う場合においては該冷温水出口温度と還水温度とのうち高い方の温度を、前記増台対象の熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度の算出を行う請求項2から請求項17のいずれかに記載の熱源システム。
  19. 前記熱源機の冷温水出口温度または冷温水入口温度を計測する温度計測手段を有し、
    前記温度算出手段は、増減台の対象となる前記熱源機に対応して設けられた前記温度計測手段の計測値を、増減台の対象となる前記熱源機の冷温水出口温度として用いて、前記補償温度を算出する請求項2から請求項9および請求項14から請求項18のいずれかに記載の熱源システム。
  20. 増台の対象となる前記熱源機の前記所定の流量は、該熱源機に対応して設けられた冷温水ポンプの最小流量以上、かつ、該熱源機の仕様に基づいて決定される最小流量以下の範囲で設定される請求項1から請求項19のいずれかに記載の熱源システム。
  21. 減台の対象となる前記熱源機の前記所定の流量は、該熱源機の仕様に基づいて決定される最小流量である請求項1から請求項20のいずれかに記載の熱源システム。
  22. 前記温度算出手段は、前記熱源機毎に、それぞれの前記熱源機から送出される冷温水が前記送水温度に及ぼす影響に基づいて設定された重み付け値を有しており、該重み付け値を用いて前記補償温度を算出する請求項1から請求項21のいずれかに記載の熱源システム。
  23. 負荷に対して並列に接続される複数の熱源機を備え、前記負荷へ供給される冷温水の送水温度が負荷側の要求によって決定される目標送水温度に一致するように、前記熱源機の運転を制御する熱源システムの制御方法であって、
    前記熱源機の運転台数を変更する場合において、増減台の対象となる前記熱源機に所定の流量を設定した場合を想定し、そのときの送水温度が前記目標送水温度に一致するような前記熱源機の冷温水出口温度を補償温度として算出する工程と、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度を前記補償温度に変更する工程と
    を含み、
    運転中の前記熱源機の冷温水出口設定温度の変更に応じて前記送水温度が変化した後に、増減台の対象となる前記熱源機を起動または停止させるとともに、増減台の対象となる前記熱源機の設定流量を前記所定の流量に設定する熱源システムの制御方法。
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