JP2014066759A - ハードコートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック基材の片面にハードコート層を有するハードコートフィルムで、優れた硬度を有しながらカールを抑えたHCフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】プラスチック基材フィルムの片面にハードコート層を有するハードコートフィルムであり、下記条件を満たすことを特徴とするハードコートフィルム。(1)プラスチック基材フィルムの厚さが20μm以上100μm以下(2)ハードコート層の膜厚が4μm以上15μm以下(3)ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上(4)ハードコート層表面から深さ1μmのビッカース硬度とプラスチック基材から1μmの部分のビッカース硬度の差が5N/mm2以下である(5)下記測定方法により測定したカール値が40mm以上である;(測定方法)塗布方向に対し2mm、幅方向50mm短冊を切り出し、カールしている短冊サンプルの曲率半径を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、保護フィルムや機能性フィルムとして使用できるハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ用偏光板保護フィルム、有機ELディスプレイ等に用いられる偏光板の保護フィルムは、様々な機能を持たせるために樹脂層が形成されている。例えば帯電防止機能を持たせるための帯電防止層、反射を抑えるための反射防止層、表面硬度を向上させるためのハードコート層といったものである。特にハードコート層についてはディスプレイ用途では必須になっており、単層で用いるだけでなく反射防止層の下層にもなり重要な技術となっている。
特開2004−141732号公報 特開2005−103973号公報
偏光板の保護機能としてのハードコート層を備えるハードコートフィルムは近年、高硬度化の需要が高くなっている。しかしながら、硬度向上を目的とし、ハードコート塗液に多官能モノマーなど硬化性の高い材料を使用すると、紫外線照射や熱による架橋時に収縮が発生し、ハードコートフィルムのカールが大きくなるといった問題がある。
また、近年では、画像表示装置の薄型化が要求されており、この場合、ハードコートフィルムには従来の厚さ(80〜125μm程度)の半分程度の厚さを有する基材フィルムの使用が望まれる。このような厚さの薄い基材フィルムに、従来通りのハードコート層を形成すると、ハードコート層の硬化収縮により、ハードコートフィルムにさらに大きなカールが発生する。さらには硬度向上を目的とし、ハードコート層を厚くすると、さらに大きなカールが生じることになる。その結果、表面保護フィルムとして使用することが困難となる。
そこで、硬化収縮を抑え、カールの発生を抑制するために、同一分子内に3個以上のエチレン性不飽和基及び1個以上のイソシアヌレート環を有する化合物を含む硬化性組成物を基材上に塗設して硬化させた、硬化後のハードコート層の膜厚が15μm以上200μm以下であるハードコート処理物品が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この場合、十分な硬度を得るためには、ハードコート層の厚さを大きく設定しなければならないという問題がある。また、2個のエチレン性不飽和基を有するイソシアヌレート誘導体と、ペンタエリスリトールアクリレートを含む組成物を硬化させてハードコート層とする技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この技術においては、前記イソシアヌレート誘導体単体の硬化物の硬度が不十分であるため、組成物を硬化させたハードコート層の硬度に関して、さらなる改良の余地がある。
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、プラスチック基材を用いた高硬度かつ低カールのハードコート層を備えるハードコードフィルムを提供することを目的とする。
第1の発明は、プラスチック基材フィルムの片面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、下記条件、
(1)ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上であること、
(2)ハードコートフィルムの塗布方向に対し2mm、幅方向50mmの短冊を切り出し、カールしている短冊形サンプルの曲率半径を測定した場合に、測定されるカール値が40mm以上であること、
(3)前記プラスチック基材の厚さが20μm以上100μm以下であること、
(4)前記ハードコート層の膜厚が4μm以上15μm以下であること、
(5)前記プラスチック基材フィルムに塗布された前記ハードコート層の表面から深さ1μmの部分におけるビッカース硬度と、前記プラスチック基材とハードコート層との界面からハードコート層に向かって1μmの部分におけるビッカース硬度との差が5N/mmであること、
を満たすことを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
第2の発明は、第1の発明において、前記ハードコート層を形成する塗布液は、溶剤と紫外線硬化性物質と紫外線重合開始剤とを含むことを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
第3の発明は、第2の発明において、前記紫外線重合開始剤を、前記紫外線硬化物質に対して0.5重量%から15重量%までの割合で含むことを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記紫外線重合開始剤は、Irg184とTPO、または、Irg184とIrg819の組み合わせからなり、これらの重量比率が70:30〜30:70の範囲内にあることを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
本発明によれば、プラスチック基材を用いた高硬度かつ低カールのハードコート層を備えるハードコードフィルムを提供することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、ハードコートフィルムの構成を示す断面図
本発明の実施の形態について説明すれば以下の通りである。
図1に、本実施形態に係るハードコートフィルムの構成を示す。ハードコートフィルムは、プラスチック基材1の片面にハードコート層2を有する構成である。
上記構成のハードコートフィルムは、以下の条件を満たす。
(1)ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上である。
(2)ハードコートフィルムの塗布方向に対し2mm、幅方向50mmの短冊を切り出し、カールしている短冊形サンプルの曲率半径を測定した場合に、測定されるカール値が40mm以上である。
(3)プラスチック基材の厚さが20μm以上100μm以下である。
(4)ハードコート層の膜厚が4μm以上15μm以下である。
(5)プラスチック基材1に塗布されたハードコート層2の表面から深さ1μmの部分におけるビッカース硬度Aと、プラスチック基材1とハードコート層2との界面3からハードコート層2に向かって1μmの部分におけるビッカース硬度Bとの差が5N/mmであること。
本願発明者は、プラスチック基材1でのハードコート層2の高硬度化かつ低カール化を鋭意検討した結果、ハードコートフィルムの表層および内部の硬度の差を小さくすることで、高硬度を維持しつつ、カールを抑制することが可能になることを見出し、上記条件を見出した。これによれば、プラスチック基材を用いた高硬度かつ低カールのハードコート層を備えるハードコードフィルムを提供することができる。従って、例えば、ハードコートフィルムを偏光板に貼り付ける際の作業性に優れるフィルムを提供することができる。
ハードコート層2に十分な硬度を与え、さらにはハードコートフィルムとしての収縮を抑えるためには、重合時のハードコート層2の表面部分の収縮と、プラスチック基材1とハードコート層2との界面3の付近の収縮とがほぼ同等、すなわち、ハードコート層2の表層と界面3付近の硬度をほぼ同じにする必要がある。また、硬度をあげるために厚膜にすることで、紫外線硬化の場合には、ハードコート層2の内部にまで光が届きにくくなるため硬化性が低下し、ハードコート層2の特にプラスチック基材1との界面3付近では、十分な膜硬度が得られない。
そこでハードコート層2の内部の硬化性をあげるため、表面硬化性の光重合開始剤に加え、内部硬化性の光重合開始剤を使用することで、ハードコート層2の内部まで光硬化し、ハードコート層2の表面の収縮と、プラスチック基材1との界面3付近の収縮との差が小さくなり、ハードコートフィルムの高硬度化かつ低収縮のハードコートフィルムを得られることを見出したものである。
本発明で使用される紫外線重合開始剤としては、表面硬化系の重合開始剤であって短波長に吸収をもつα−ヒドロキシケトン例えばIrg184、DAROCUR1173、Irg2959、また、高いモル吸光係数をもつα−アミノケトンのIrg907などが好適に使用される。さらに内部硬化系の重合開始剤としてはフォトブリーチング効果の高いアシルフォスフィンオキサイド、例えば、Irg819、また、h線に吸収領域を有するα−アミノケトン、例えばIrg369などが好適に使用される。
また、上記に示されるもの以外にも、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等で、表面硬化系、内部硬化系の特徴を有する開始剤であれば適宜選択できる。
紫外線重合開始剤の使用量は、感光性着色組成物(紫外線硬化物質)の全固形分量を基準として0.5重量%〜15重量%の範囲内にあることが好ましく、この範囲より多くても少なくても、膜硬度は低くなる傾向にある。特に、多すぎる場合には、ハードコート層が着色する可能性もある。また、紫外線重合開始剤は、例えば、Irg184とTPO、または、Irg184とIrg819の組み合わせからなり、これらの重量比率が70:30〜30:70の範囲内にある。
また、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることができる。
これらの樹脂および光重合開始剤は溶媒に溶かし固形分を30〜80重量%、より好ましくは40〜60重量%に調整しプラスチック基材に塗工することができる。
また、本発明で使用される紫外線硬化物質とは紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応を経て硬化する樹脂を主たる成分とする樹脂のことをいう。
前記紫外線硬化物質としては、光重合性モノマーや光重合性プレポリマー、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等が挙げられる。これらの電離放射線硬化型樹脂は1種用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
ポリエステルアクリレートとしては、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させ容易に形成されるものを挙げることができる。
エポキシアクリレートとしては、エポキシ樹脂のエポキシ基を開環しアクリル酸でアクリル化することにより得られるアクリレートであり、芳香環、脂環式のエポキシを用いたものがより好ましく用いられる。
また、本発明で用いられる溶媒は、樹脂、開始剤を溶解し、良好な塗工性が得られるものであれば、いずれの溶媒を用いても良い。一般的には、沸点の低い溶媒を用いると、塗工後の乾燥が速くなるため、高沸点の溶媒を用いるのがより好ましい。
本発明で用いられる溶媒としては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンといった高沸点ケトン類溶媒、トルエン、キシレンといった芳香族炭化水素溶媒、2−プロパノール、1−ブタノール、シクロペンタノール、ジアセトンアルコールといったアルコール類溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルといったエーテルアルコール類溶媒、酢酸イソブチル、酢酸ブチルといった高沸点エステル系溶媒が挙げられる。
このような有機溶媒の中で好ましく用いられるものとしては、高沸点ケトン類溶媒、芳香族炭化水素溶媒、アルコール溶媒、高沸点酢酸エステル溶媒が好ましい。
本発明のハードコートフィルムにおいて使用される支持体としては、特に限定されないが、耐熱性に優れた各種高分子フィルムが適している。具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ノルボネン系樹脂(環状オレフィン共重合体)、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリサルフォン等、広範囲な高分子フィルムを挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
調製した塗料には、防汚性、滑り性付与、欠陥防止、粒子の分散性向上のために添加剤を用いることができる。例えば、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリマー、アクリル系共重合物、ポリエステル変性アクリル含有ポリジメチルシロキサン、シリコン変性ポリアクリル等が挙げられる。
また塗工方式としては公知の方法を用いることができる。具体的にはバーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアロールコーティング法、エアドクターコーティング法、プレードコーティング法、ワイヤードクターコーティング法、ナイフコーティング法、リバースコーティング法、トランスファロールコーティング法、マイクログラビアコーティング法、キスコーティング法、キャストコーティング法、スロットオリフィスコーティング法、カレンダーコーティング法、ダイコーティング法等である。
紫外線硬化樹脂を光硬化反応により硬化させ、硬化皮膜を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電管等を用いることができる。照射条件として紫外線照射量は、通常100〜800mJ/cmである。
こうして得た硬化樹脂層には、ブロッキング防止や硬度付与、防眩性、帯電防止性能付与、または屈折率調整のために無機あるいは有機化合物の微粒子を加えることができる。
ハードコート層2に使用される無機微粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、五酸化アンチモンといった酸化物やアンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ等複合酸化物が挙げられる他、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、カオリン、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等も使用することができる。
また、有機微粒子としては、ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリル−スチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、ポリスチレン系粉末、ポリカーボネート粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末等を挙げることができる。
これらの微粒子粉末の平均粒径としては、5nm〜20μmが好ましく、より好ましくは10nm〜10μmが好ましい。また、これらの微粒子は二種類以上を複合して用いることもできる。
本発明で得られるハードコートフィルムは、必要に応じて、ハードコート層2上に反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、防眩性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、色補正性能等を有する機能層が設けられる。これらの機能層としては、反射防止層、帯電防止層、防汚層、防眩層、電磁波遮蔽層、赤外線吸収層、紫外線吸収層、色補正層等が挙げられる。なお、これらの機能層は単層であってもかまわないし、複数の層であってもかまわない。例えば、反射防止層にあっては、低屈折率層単層から構成されても構わないし、低屈折率層と高屈折率層の繰り返しによる複数層から構成されていても構わない。また、機能層は、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。ハードコートフィルム及び透明基材上にハードコート層が形成された機能性フィルムは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイといった各種のディスプレイ表面と貼りあわせることができ、耐擦傷性に優れたディスプレイを提供することが可能となる。
反射防止層である低屈折率層としては、バインダマトリックス中に低屈折率剤を分散させたものを例示できる。このとき、低屈折率剤の種類は特に限定されるものではないが、フッ化マグネシウム、空気を含有する中空粒子、フッ素樹脂等の低屈折率材料を用いることができる。これらの低屈折率剤を、バインダマトリックス材料であるUV硬化型材料、珪素アルコキシド等の金属アルコキシドに分散させ、必要に応じて溶媒を加えたものを塗液とし、ハードコートフィルムのハードコート層上に塗工する。そして、ハードコート層2上に塗液を塗布した後、バインダマトリックス材料として紫外線硬化型材料を用いた場合には紫外線照射することにより、金属アルコキシドを用いた場合には焼成することにより、低屈折率層を形成することができ、反射防止フィルムとすることができる。なお、UV硬化型材料としては、先ほど例示した多官能性モノマーを用いることができ、このとき、光重合開始剤を配合できる。塗工方法としては、ロールコータ、リバースロールコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、バーコータ、スロットダイコータを用いた塗工方法を使用することができる。コスト面から、反射防止層は低屈折率層と高屈折率層の繰り返しによる複数層で構成されるのではなく、低屈折率層単層で構成されることが好ましい。また、低屈折率層を形成する前に、ハードコート層と反射防止層との密着性の向上を目的として高硬度ハードコートフィルムのハードコート層に対してアルカリ溶液によるケン化処理をおこなうこともできる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。ハードコートフィルムの性能は,下記の方法に従って評価した。
鉛筆硬度…JIS−K5400に準じ評価を行った。
ビッカース硬度…フィッシャー・インストルメンツ社製微小膜硬度計HM2000によって評価した。
<実施例1>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 2.5重量部
TPO (BASF) 2.5重量部
メチルイソブチルケトン 45重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚5μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は8N/mm、Bのビッカース硬度は6N/mm、これらの差A−Bは2N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は3H、曲率半径にて測定したカールは55mmであり、高硬度と低カールを両立することができた。
<実施例2>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー379(BASF) 1.875重量部
TPO (BASF) 1.875重量部
メチルイソブチルケトン 46.25重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚8μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は10N/mm、Bのビッカース硬度は6N/mm、これらの差A−Bは4N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は3H、曲率半径にて測定したカールは60mmであり、高硬度と低カールを両立することができた。
<実施例3>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 2.5重量部
イルガキュアー819(BASF) 2.5重量部
メチルイソブチルケトン 45重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚8μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は11N/mm、Bのビッカース硬度は8N/mm、これらの差A−Bは3N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は4H、曲率半径にて測定したカールは50mmであり、高硬度と低カールを両立することができた。
<実施例4>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 2.5重量部
TPO(BASF) 2.5重量部
メチルイソブチルケトン 45重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚8μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は12N/mm、Bのビッカース硬度は9N/mm、これらの差A−Bは3N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は4H、曲率半径にて測定したカールは40mmであり、高硬度と低カールを両立することができた。
<実施例5>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 3.75重量部
TPO(BASF) 3.75重量部
メチルイソブチルケトン 42.5重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚15μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は18N/mm、Bのビッカース硬度は14N/mm、これらの差A−Bは4N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は4H、曲率半径にて測定したカールは40mmであり、高硬度と低カールを両立することができた。
<比較例1>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 5重量部
メチルイソブチルケトン 45重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚8μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は14N/mm、Bのビッカース硬度は5N/mm、これらの差A−Bは9N/mmだった。その結果、鉛筆硬度は2H、曲率半径にて測定したカールは35mmであり、カールが悪化した。
<比較例2>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
TPO (BASF) 5重量部
メチルイソブチルケトン 45重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚8μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は5N/mm、Bのビッカース硬度は3N/mm、これらの差A−Bは2N/mmだった。その結果、鉛筆硬度はH、曲率半径にて測定したカールは40mmであり、鉛筆硬度が悪化した。
<比較例3>
40μmトリアセチルセルロースフィルム基材を用い、
ウレタンアクリレートUA−306H(共栄社化学) 30重量部
アクリルモノマーPE−3A(共栄社化学) 20重量部
イルガキュアー184(BASF) 2.25重量部
TPO (BASF) 0.25重量部
メチルイソブチルケトン 47.5重量部
を攪拌、混合した塗布液を、バーコート法により硬化膜厚4μmになるように塗布、乾燥させ、メタルハライドランプにより400mJの紫外線を照射しハードコート層を形成し、その後70℃にて1分加熱を行った。このハードコートフィルムのAのビッカース硬度は7N/mm、Bのビッカース硬度は1N/mm、これらの差A−Bは6N/mmだった。その結果、鉛筆硬度はH、曲率半径にて測定したカールは80mmであり、鉛筆硬度が悪化した。
以上の実施例1から5及び比較例1から3の評価結果を以下の表1にまとめて示す。
Figure 2014066759
実施例1から5と比較例1から3とを比べると、表面硬化性、内部硬化性の開始剤を併用し、表面と内部のビッカース硬度の差が5以下のときに高硬度、低カールが両立することがわかる。
本発明は、液晶表示装置、CRT表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置などや、タッチパネルなどの表示装置部品などの保護フィルムや機能性フィルムに適用可能である。
1 プラスチック基材
2 ハードコート層
3 界面
A、B ビッカース硬度

Claims (4)

  1. プラスチック基材フィルムの片面にハードコート層を有するハードコートフィルムであって、
    下記条件、
    (1)ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上であること、
    (2)ハードコートフィルムの塗布方向に対し2mm、幅方向50mmの短冊を切り出し、カールしている短冊形サンプルの曲率半径を測定した場合に、測定されるカール値が40mm以上であること、
    (3)前記プラスチック基材の厚さが20μm以上100μm以下であること、
    (4)前記ハードコート層の膜厚が4μm以上15μm以下であること、
    (5)前記プラスチック基材フィルムに塗布された前記ハードコート層の表面から深さ1μmの部分におけるビッカース硬度と、前記プラスチック基材とハードコート層との界面からハードコート層に向かって1μmの部分におけるビッカース硬度との差が5N/mmであること、
    を満たすことを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記ハードコート層を形成する塗布液は、溶剤と紫外線硬化性物質と紫外線重合開始剤とを含むことを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記紫外線重合開始剤を、前記紫外線硬化物質に対して0.5重量%から15重量%までの割合で含むことを特徴とする請求項2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記紫外線重合開始剤は、Irg184とTPO、または、Irg184とIrg819の組み合わせからなり、これらの重量比率が70:30〜30:70の範囲内にあることを特徴とする請求項2または3に記載のハードコートフィルム。
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