JP2014065656A - 金属複合酸化物粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を作製することが可能な金属複合酸化物粒子の製造方法を提供する。更に、本発明は、該金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られる金属複合酸化物粒子及び透明導電材料を提供する。
【解決手段】金属酸化物粒子に、前記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素がドープされた金属複合酸化物粒子の製造方法であって、前記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩と、前記ドーパント元素の金属塩と、アルカリ化合物と、臨界温度が400℃以上の分散媒体とを含有する前駆体溶液を調製する工程、及び、前記前駆体溶液を前記分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を有する金属複合酸化物粒子の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】金属酸化物粒子に、前記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素がドープされた金属複合酸化物粒子の製造方法であって、前記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩と、前記ドーパント元素の金属塩と、アルカリ化合物と、臨界温度が400℃以上の分散媒体とを含有する前駆体溶液を調製する工程、及び、前記前駆体溶液を前記分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を有する金属複合酸化物粒子の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を作製することが可能な金属複合酸化物粒子の製造方法に関する。更に、本発明は、該金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られる金属複合酸化物粒子及び透明導電材料に関する。
微細化技術の進歩とともに多くの金属酸化物が製造され、透明電極、帯電防止剤等の種々の用途に用いられている。例えば、酸化スズにインジウムをドープしたITOは、プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル等を製造するための透明電極材料として注目されている。
このような金属酸化物微粒子を製造する方法としては、金属粉末を加熱して燃焼させ、酸化物を合成する方法、ゾル・ゲル法により合成する方法、エマルジョンを燃焼させて合成する方法、溶液を燃焼させて合成する方法等が行われている。
このうち、溶液燃焼法は、可燃性液体に金属化合物を溶解させ、この溶液を燃焼させることにより金属酸化物微粒子を合成する方法である。しかし、一般に可燃性液体に金属を溶解させるには有機金属を用いる必要があり、原料が高価になるだけでなく、その種類が制約され、また溶解量も限度があるため生産性が低い等の問題があった。
このうち、溶液燃焼法は、可燃性液体に金属化合物を溶解させ、この溶液を燃焼させることにより金属酸化物微粒子を合成する方法である。しかし、一般に可燃性液体に金属を溶解させるには有機金属を用いる必要があり、原料が高価になるだけでなく、その種類が制約され、また溶解量も限度があるため生産性が低い等の問題があった。
これに対して、超臨界状態を利用した金属酸化物微粒子の製造方法が行われており、特に、金属複合酸化物粒子を作製する方法として、特許文献1〜3が開示されている。
しかしながら、これらの方法では、得られる金属複合酸化物粒子の結晶性が低くなるため、透明導電材料等に用いた場合の透明性が悪化したり、導電性が低下したりするという問題があった。
また、複合化させる金属の導入量が少なくなることで、導電性が著しく低下するという問題点もあった。
更に、これらの方法では、得られる金属複合酸化物粒子の粒子径が大きくなるため焼結性が低くなり、導電性が著しく低下するという問題点もあった。
しかしながら、これらの方法では、得られる金属複合酸化物粒子の結晶性が低くなるため、透明導電材料等に用いた場合の透明性が悪化したり、導電性が低下したりするという問題があった。
また、複合化させる金属の導入量が少なくなることで、導電性が著しく低下するという問題点もあった。
更に、これらの方法では、得られる金属複合酸化物粒子の粒子径が大きくなるため焼結性が低くなり、導電性が著しく低下するという問題点もあった。
本発明は、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を作製することが可能な金属複合酸化物粒子の製造方法に関する。更に、本発明は、該金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られる金属複合酸化物粒子及び透明導電材料を提供することを目的とする。
本発明は、金属酸化物粒子に、上記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素がドープされた金属複合酸化物粒子の製造方法であって、上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩と、前記ドーパント元素の金属塩と、アルカリ化合物と、臨界温度が400℃以上の分散媒体とを含有する前駆体溶液を調製する工程、及び、上記前駆体溶液を上記分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を有する金属複合酸化物粒子の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、超臨界状態を利用して金属複合酸化物粒子を製造する方法において、流体として臨界温度が400℃以上の分散媒体を用い、かつ、その分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を行うことで、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を簡便に製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、金属酸化物粒子に、上記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素がドープされた金属複合酸化物粒子の製造方法である。
本発明において、上記金属酸化物粒子を構成する金属としては、Zn、In、Sn、Ti、Ga等を用いることが好ましい。
なかでも、上記金属酸化物粒子を構成する金属としては、Znを用いることがより好ましい。
なかでも、上記金属酸化物粒子を構成する金属としては、Znを用いることがより好ましい。
上記金属酸化物粒子を構成する金属としては、Ti、Zn、Ga、In、Sn等の標準電極電位が0eV未満の金属を用いることが好ましい。これにより、安定な酸化物を形成することができる。具体的には、Ti(標準電極電位:−1.63eV)、Zn(−0.7631eV)、Ga(−0.53eV)、In(−0.3382eV)、Sn(−0.1375eV)等が挙げられる。
上記金属酸化物粒子は、Zn、In、Sn、Ti、Ga等のバンドギャップが3.0eV以上の酸化物を含有することが好ましい。バンドギャップが3.0eV未満であると、可視光(波長<410nm)を吸収してしまうことから、透明性を発現することができなくなってしまうことがある。具体的には、ZnO(バンドギャップ:3.37eV、以下同じ)、In2O3(3.5eV)、SnO2(3.62eV)、TiO2(3.0eV)、Ga2O3(4.8eV)等が挙げられる。
上記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素としては、金属又は半金属が好ましい。特に、イオン半径が、上記金属酸化物粒子を構成する金属のイオン半径の±20%である元素を用いることが好ましい。また、上記金属酸化物粒子を構成する金属に対して、価数が+1〜2、又は、−1〜2となるような元素を用いることが好ましい。イオン半径や価数が極端に異なりすぎる元素同士は、置換型のドーパントになりないくい傾向にある。
具体的には、上記ZnOに対しては、ドーパント元素として、Ga、Al、In、Ti、Zr、Hf、V、Ge等を用いることが好ましい。なかでも、周期律表第13族の元素が好ましく、特にGa、Alが好ましい。
また、上記In2O3に対しては、ドーパント元素として、Sn、Ge、Mo、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、W、Te、F等を用いることが好ましい。なかでも、周期律表第14族の元素が好ましく、特にSnが好ましい。
上記SnO2に対しては、ドーパント元素として、Sb、As、Nb、Taを用いることが好ましい。なかでも、周期律表第15族の元素が好ましく、特にSbが好ましい。
上記TiO2に対しては、ドーパント元素として、Nb、Taを用いることが好ましい。
上記Ga2O3に対しては、ドーパント元素として、Snを用いることが好ましい。
なお、本発明では、金属酸化物粒子を構成する金属とドーパント元素とは異なる金属を使用する。
また、上記In2O3に対しては、ドーパント元素として、Sn、Ge、Mo、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、W、Te、F等を用いることが好ましい。なかでも、周期律表第14族の元素が好ましく、特にSnが好ましい。
上記SnO2に対しては、ドーパント元素として、Sb、As、Nb、Taを用いることが好ましい。なかでも、周期律表第15族の元素が好ましく、特にSbが好ましい。
上記TiO2に対しては、ドーパント元素として、Nb、Taを用いることが好ましい。
上記Ga2O3に対しては、ドーパント元素として、Snを用いることが好ましい。
なお、本発明では、金属酸化物粒子を構成する金属とドーパント元素とは異なる金属を使用する。
上記金属複合酸化物粒子としては、例えば、ガリウムドープ酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ホウ素ドープ酸化亜鉛、イットリウムドープ酸化亜鉛、スカンジウムドープ酸化亜鉛、チタニウムドープ酸化亜鉛、ジルコニウムドープ酸化亜鉛、ハフニウムドープ酸化亜鉛等、バナジウムドープ酸化亜鉛、シリコンドープ酸化亜鉛、ゲルマニウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化亜鉛、スズドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、ニオブドープ酸化チタン、タンタルドープ酸化チタン、スズドープ酸化カドミウム、インジウムドープ酸化カドミウム、スズドープ酸化ガリウムが挙げられる。なかでも、ガリウムドープ酸化亜鉛が好ましい。
本発明の金属複合酸化物粒子の製造方法では、上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩と、前記ドーパント元素の金属塩と、アルカリ化合物と、臨界温度が400℃以上の分散媒体とを含有する前駆体溶液を調製する工程を行う。
上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩としては、例えば、酢酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、亜鉛アセチルアセトナート、酢酸インジウム、硝酸インジウム、塩化インジウム、インジウムアセチルアセトナート等が挙げられる。
上記前駆体溶液における金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩の添加量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限は70重量%である。上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩の添加量が1重量%未満であると、粒子の回収量が少なくなり、作業効率が低下することがある。上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩の添加量が70重量%を超えると、合成時の粒子の分散能が悪くなり、凝集することがある。
上記ドーパント元素の金属塩としては、例えば、三塩化ガリウム、硝酸ガリウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硝酸スズ、塩化スズ等が挙げられる。
上記前駆体溶液におけるドーパント元素の金属塩の添加量の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は20重量%である。上記ドーパント元素の金属塩の添加量が0.01重量%未満であると、ドープ量が不足して、導電性能が上がらないことがある。上記ドーパント元素の金属塩の添加量が20重量%を超えると、キャリア電子密度が高くなりすぎて透明性が損なわれることがある。
上記アルカリ化合物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。
本発明では、臨界温度が400℃以上の分散媒体を用いる。
これにより、後述する加熱工程を行うことで、超臨界状態とすることができ、反応が促進されることからドープ量を増加させることができる。
また、このような分散媒体を用いることで、高温で超臨界状態となるため、高い結晶性を維持した状態でドーパント元素をドープすることが可能となる。
更に、後述する加熱工程を行うことで、前駆体溶液に溶解している成分は高い過飽和状態となり、その後一斉に析出することから、得られる金属複合酸化物粒子の粒子径を小さくすることができる。
加えて、得られる金属複合酸化物粒子は焼結性能が向上し、低い焼成温度で焼成を行うことが可能となる。
これにより、後述する加熱工程を行うことで、超臨界状態とすることができ、反応が促進されることからドープ量を増加させることができる。
また、このような分散媒体を用いることで、高温で超臨界状態となるため、高い結晶性を維持した状態でドーパント元素をドープすることが可能となる。
更に、後述する加熱工程を行うことで、前駆体溶液に溶解している成分は高い過飽和状態となり、その後一斉に析出することから、得られる金属複合酸化物粒子の粒子径を小さくすることができる。
加えて、得られる金属複合酸化物粒子は焼結性能が向上し、低い焼成温度で焼成を行うことが可能となる。
上記臨界温度が400℃以上の分散媒体としては、例えば、エチレングリコール(臨界温度:447℃)、n−テトラデカン(421℃)、フェノール(421℃)、n−ヘキサデカン(444℃)、ヨードベンゼン(448℃)、n−オクタデカン(472℃)等が挙げられる。
上記前駆体溶液における分散媒体の添加量の好ましい下限は30重量%、好ましい上限は99重量%である。上記分散媒体の添加量が30重量%未満であると、原料の分散性が損なわれることがある。上記分散媒体の添加量が99重量%を超えると、生産性が損なわれることがある。より好ましい下限は50重量%、より好ましい上限は95重量%である。
上記前駆体溶液には、上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩、上記ドーパント元素の金属塩、アルカリ化合物、臨界温度が400℃以上の分散媒体のほかに分散剤等を添加してもよい。
上記前駆体溶液を調製する方法としては特に限定されないが、上記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩、上記ドーパント元素の金属塩、及び、分散媒体とを含有する溶液と、アルカリ化合物及び分散媒体を含有する溶液とを別に調製した後、これらを混合する方法が好ましい。
上記混合方法としては、例えば、スターラー、撹拌羽根、ビーズミル、ボールミル、ブレンダーミル、3本ロールミル等の混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
上記混合方法としては、例えば、スターラー、撹拌羽根、ビーズミル、ボールミル、ブレンダーミル、3本ロールミル等の混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
本発明では、次いで、上記前駆体溶液を上記分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を行う。具体的には、臨界温度+0〜200℃に加熱することが好ましい。
上記加熱方法としては、例えば、電気炉、サンドバス、ソルトバスを用いて加熱する方法等が挙げられる。
本発明の金属複合酸化物粒子の製造方法を用いることで、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子が得られる。
得られる金属複合酸化物粒子は、平均粒子径が0.1〜100nmであることが好ましい。平均粒子径が0.1nm未満であると、結晶性を上げることが困難となるため、導電性が低下することがあり、平均粒子径が100nmを超えると、得られる金属複合酸化物粒子を含有する分散組成物を用いて印刷しても、所望の膜厚、平滑性等を有する金属酸化物薄膜を製造することが難しい。
特に、本発明では、平均粒子径が0.1〜10nmであることがより好ましい。上記平均粒子径を10nm以下とすることで、焼成時の粒子間の接続性が向上するため導電性を高めることが可能となる。更に好ましくは0.5〜5nmである。
特に、本発明では、平均粒子径が0.1〜10nmであることがより好ましい。上記平均粒子径を10nm以下とすることで、焼成時の粒子間の接続性が向上するため導電性を高めることが可能となる。更に好ましくは0.5〜5nmである。
本発明の金属複合酸化物粒子を含有する分散組成物を所定の印刷工程を用いて印刷した後、乾燥又は焼結等の工程を行うことで、金属酸化物薄膜を形成することができる。このような金属複合酸化物粒子を用いた透明導電材料もまた本発明の1つである。
本発明の透明導電材料を製造する方法としては、特に、本発明の金属複合酸化物粒子を含有する分散組成物を印刷する工程、及び、紫外線を照射することにより、金属複合酸化物粒子を乾燥又は焼結する工程を有する方法を用いることが好ましい。
本発明の透明導電材料を製造する方法としては、特に、本発明の金属複合酸化物粒子を含有する分散組成物を印刷する工程、及び、紫外線を照射することにより、金属複合酸化物粒子を乾燥又は焼結する工程を有する方法を用いることが好ましい。
本発明の金属複合酸化物粒子の用途としては特に限定されないが、例えば、プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル、太陽電池等の透明電極として形成される金属酸化物薄膜を製造するための材料として用いることができる。
本発明の金属複合酸化物粒子を含有する分散組成物を印刷(塗工)する方法としては、例えば、スピンコート法、スプレー法、浸漬法、ロールコート法、スクリーン印刷法、コンタクトプリント法、スリットコート法、インクジェット法(インクジェット印刷法)等が挙げられる。上記印刷は、所望の膜厚を得ることができれば、一度塗りでもよく、重ね塗りでもよい。
本発明によれば、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を作製することが可能な金属複合酸化物粒子の製造方法を提供することができる。更に、本発明は、該金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られる金属複合酸化物粒子及び透明導電材料を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
酢酸亜鉛二水和物11.3g、三塩化ガリウム0.475gを、エチレングリコール98.3gに添加し、スターラーを用い常温で90分間攪拌することで、金属塩溶液を作製した。
また、水酸化カリウム95.7gをエチレングリコール14.3gに添加し、スターラーを用い常温で90分間攪拌することで、アルカリ溶液を作製した。
酢酸亜鉛二水和物11.3g、三塩化ガリウム0.475gを、エチレングリコール98.3gに添加し、スターラーを用い常温で90分間攪拌することで、金属塩溶液を作製した。
また、水酸化カリウム95.7gをエチレングリコール14.3gに添加し、スターラーを用い常温で90分間攪拌することで、アルカリ溶液を作製した。
500mL丸底セパラブルフラスコに金属塩溶液を添加した後、SUS製羽根で撹拌しながら、氷水で30分間冷却した。
その後、チューブポンプ装置を用いて、アルカリ溶液を滴下(滴下量:7g/min)して、滴下完了後、90分間撹拌を継続することで、前駆体溶液を作製した。
その後、チューブポンプ装置を用いて、アルカリ溶液を滴下(滴下量:7g/min)して、滴下完了後、90分間撹拌を継続することで、前駆体溶液を作製した。
ステンレスチューブ型反応容器中に得られた前駆体溶液12gを投入した後、スウェージロックキャップを締めて封入した。次いで、電気炉に投入して、温度450℃で15分間保持した。
加熱処理した反応容器を取り出し、水を入れた金属バケツに投入して水冷することで、金属酸化物粒子を得た。
加熱処理した反応容器を取り出し、水を入れた金属バケツに投入して水冷することで、金属酸化物粒子を得た。
(実施例2)
三塩化ガリウム0.475gに代えて、硝酸ガリウム・n水和物0.840gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
三塩化ガリウム0.475gに代えて、硝酸ガリウム・n水和物0.840gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(実施例3)
三塩化ガリウム0.475gに代えて、塩化アルミニウム六水和物0.651gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
三塩化ガリウム0.475gに代えて、塩化アルミニウム六水和物0.651gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(実施例4)
酢酸亜鉛二水和物11.3gに代えて、硝酸亜鉛六水和物15.3gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
酢酸亜鉛二水和物11.3gに代えて、硝酸亜鉛六水和物15.3gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(実施例5)
酢酸亜鉛二水和物11.3gに代えて、酢酸インジウム(III)15.0gを添加、三塩化ガリウム0.475gに代えて、塩化スズ(II)二水和物0.277gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
酢酸亜鉛二水和物11.3gに代えて、酢酸インジウム(III)15.0gを添加、三塩化ガリウム0.475gに代えて、塩化スズ(II)二水和物0.277gを添加した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(実施例6)
分散媒体をエチレングリコールからn−テトラデカン(臨界温度:421℃)に変更した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
分散媒体をエチレングリコールからn−テトラデカン(臨界温度:421℃)に変更した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(比較例1〜4)
前駆体溶液の加熱温度を、250℃、300℃、350℃、400℃の各温度とした以外は、実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
前駆体溶液の加熱温度を、250℃、300℃、350℃、400℃の各温度とした以外は、実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(比較例5)
分散媒体をエチレングリコールから水(臨界温度:374℃)に変更した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
分散媒体をエチレングリコールから水(臨界温度:374℃)に変更した以外は実施例1と同様にして金属酸化物粒子を得た。
(比較例6)
前駆体溶液の加熱温度を、380℃とした以外は、実施例6と同様にして金属酸化物粒子を得た。
前駆体溶液の加熱温度を、380℃とした以外は、実施例6と同様にして金属酸化物粒子を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた金属酸化物粒子について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例及び比較例で得られた金属酸化物粒子について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)粒子径測定
金属酸化物粒子を含む反応溶液に3/4倍量のメタノールを投入して遠心分離(日立工機社製、CR21GIII)、14000rpm×60min)を行った後、上澄み液を廃棄した。次いで、エタノールを添加することで金属酸化物粒子を5重量%含有するエタノール液を調製し、DLS(NICOMP社製NICOMP380ZLS、NICOMP Distribution)を使用して平均粒子径を測定した。
金属酸化物粒子を含む反応溶液に3/4倍量のメタノールを投入して遠心分離(日立工機社製、CR21GIII)、14000rpm×60min)を行った後、上澄み液を廃棄した。次いで、エタノールを添加することで金属酸化物粒子を5重量%含有するエタノール液を調製し、DLS(NICOMP社製NICOMP380ZLS、NICOMP Distribution)を使用して平均粒子径を測定した。
(2)表面抵抗測定
スピンコーター(ミカサ社製、1H−D7)に設置したガラス板上に、上記5重量%エタノール液を塗布後、1500rpmで30秒回転させて均一な塗膜を形成する。その後、還元焼成炉(丸祥電器社製、SPM100−16V)中で300℃×4時間、大気雰囲気にて焼成して皮膜を形成し、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製、ロレスタGP MCP−T610型)にて表面抵抗を測定した。
スピンコーター(ミカサ社製、1H−D7)に設置したガラス板上に、上記5重量%エタノール液を塗布後、1500rpmで30秒回転させて均一な塗膜を形成する。その後、還元焼成炉(丸祥電器社製、SPM100−16V)中で300℃×4時間、大気雰囲気にて焼成して皮膜を形成し、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製、ロレスタGP MCP−T610型)にて表面抵抗を測定した。
(3)ドープ量測定
得られた金属酸化物粒子について、XRF(蛍光X線分析)(株式会社島津製作所製、EDX−800HS)にて、Zn量とGa量とを分析し、Gaのモル比を算出して、ドープ量とした。
得られた金属酸化物粒子について、XRF(蛍光X線分析)(株式会社島津製作所製、EDX−800HS)にて、Zn量とGa量とを分析し、Gaのモル比を算出して、ドープ量とした。
(4)結晶性評価
得られた金属酸化物粒子について、XRD(広角X線回折装置)(株式会社リガク社製、RINT−1000)にて、回折チャートを確認した後、回折チャートの最大ピークの半価幅を算出して、結晶性の評価とした。
得られた金属酸化物粒子について、XRD(広角X線回折装置)(株式会社リガク社製、RINT−1000)にて、回折チャートを確認した後、回折チャートの最大ピークの半価幅を算出して、結晶性の評価とした。
本発明によれば、粒子径が小さく、ドープ量が多く、結晶性及び導電性の高い金属複合酸化物粒子を作製することが可能な金属複合酸化物粒子の製造方法を提供することができる。更に、本発明は、該金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られる金属複合酸化物粒子及び透明導電材料を提供することができる。
Claims (6)
- 金属酸化物粒子に、前記金属酸化物粒子を構成する金属以外のドーパント元素がドープされた金属複合酸化物粒子の製造方法であって、
前記金属酸化物粒子を構成する金属の金属塩と、前記ドーパント元素の金属塩と、アルカリ化合物と、臨界温度が400℃以上の分散媒体とを含有する前駆体溶液を調製する工程、及び、
前記前駆体溶液を前記分散媒体の臨界温度以上まで加熱する工程を有する
ことを特徴とする金属複合酸化物粒子の製造方法。 - 金属酸化物粒子を構成する金属は、亜鉛であることを特徴とする請求項1記載の金属複合酸化物粒子の製造方法。
- ドーパント元素は、周期律表第13族の元素であることを特徴とする請求項1又は2記載の金属複合酸化物粒子の製造方法。
- ドーパント元素は、ガリウム又はアルミニウムであることを特徴とする請求項1又は2記載の金属複合酸化物粒子の製造方法。
- 請求項1、2、3又は4記載の金属複合酸化物粒子の製造方法を用いて得られることを特徴とする金属複合酸化物粒子。
- 請求項5記載の金属複合酸化物粒子を用いて得られることを特徴とする透明導電材料。
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---|---|---|---|---|
JP2015078109A (ja) * | 2013-09-10 | 2015-04-23 | トヨタ自動車株式会社 | ZnO:Gaナノ粒子の合成方法及びZnO:Ga膜の製造方法 |
WO2021251297A1 (ja) * | 2020-06-11 | 2021-12-16 | 国立大学法人東北大学 | ガリウムドープ酸化亜鉛粒子、ガリウムドープ酸化亜鉛粒子を含む膜、透明導電膜、電子デバイス、及びガリウムドープ酸化亜鉛粒子の製造方法 |
CN115418013A (zh) * | 2022-09-15 | 2022-12-02 | 浙江合特光电有限公司 | 一种导电薄膜及其制备方法 |
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2013
- 2013-09-06 JP JP2013185241A patent/JP2014065656A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015078109A (ja) * | 2013-09-10 | 2015-04-23 | トヨタ自動車株式会社 | ZnO:Gaナノ粒子の合成方法及びZnO:Ga膜の製造方法 |
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