JP2014062008A - H2Seの精製 - Google Patents

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Abstract

【課題】HS及びHOを除去することによってHSeを精製する方法を提供する。
【解決手段】HSe含有ガスをAW−500モレキュラーシーブに通過させることによって、HSe含有ガス中のHSの量を10ppmv未満に低減する。HSe含有ガスを4Aモレキュラーシーブに通過させることによって、HSe含有ガス中のHOの量を20ppmv未満に低減する。HSe含有ガスを、AW−500モレキュラーシーブに通過させる前に4Aモレキュラーシーブに通過させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、HSeの精製に関する。
セレン化水素(HSe)は、太陽電池産業において、銅インジウムガリウムセレン化物(CIGS)薄膜太陽電池及び銅インジウムガリウムセレン化物硫化物(CIGSS)薄膜太陽電池に関して現在使用されているガスである。HSeガス中の不純物は、Se含有膜の被着プロセスに悪影響を及ぼす可能性がある。2つのこのような不純物としては、HO及びHSが挙げられる。HOは、膜に添加される金属に酸素を提供し、適切な被着を妨げる可能性がある。HSは、プロセスの後期に制御的に添加される場合がある。しかしながら、硫黄はセレン含有吸着剤層のバンドギャップ構造を変化させることが知られており、このため、HSe中のHS等の不純物は膜の性能に影響を及ぼす可能性がある。HS及びHOの組合せが、分配システム及びその構成要素の腐食を引き起こし、分配システムの腐食によって引き起こされる、構成要素/システムの障害及び被着プロセス中における金属不純物の導入をもたらすことが知られている。
従来技術のガス精製剤が当該技術分野において知られている。例えば、Matheson Tri-GasのNanochem(登録商標)C/CLシリーズのガス精製剤、Pall MicroelectronicsのMini Gaskleen(登録商標)ガス精製剤、並びにSAES Pure Gas, Inc.のMC−190及びHP−190 MicroTorr精製剤を参照されたい。しかしながら、これらの精製剤のうちのどれも、HSeが精製対象のガスであると、並びにHO及びHSが除去対象の不純物であると識別しない。
Tom et al.の特許文献1は、HSe及びHTeを精製して、それらから水分及び酸化体不純物を除去する、プロセス及び組成物を開示している。Tom et al.は、HSe及びHTeは、その高い反応性及び毒性のために、精製するのが極めて困難であるということを注記している(第1欄、35行目〜37行目)。Tom et al.は、アルミニウム含有化合物を利用して、HSe又はHTeから水及び酸化体を除去している(請求項1)。水及び酸化体は、アルミニウム含有化合物と反応する(第5欄、25行目〜30行目)。Tom et al.は、HSeからのHSの除去には対処していない。
太陽日酸株式会社の特許文献2は、高い純度を有し、水含有量及びHSの量を特に小さくしたHSeを製造する方法を開示している。太陽日酸株式会社は、金属のSeとの高純度のHの反応を開示し、得られるHSe生成物を液化又は固化している。このプロセスは、この反応及びその後の液化/固化の両方のために大量のエネルギーを必要とする。
米国特許第4,797,227号 特開2007−246342号
利用可能なHSe供給物からHO及びHSの両方を除去する効率的な方法に対する必要性が依然として存在する。
Se含有ガスを精製する方法が開示される。HSe含有ガスをAW−500モレキュラーシーブに通過させることによって、HSe含有ガス中のHSの量を10ppmv未満に低減する。開示される方法は以下の態様の1つ又は複数を更に含み得る:
精製したHSe含有ガスが5ppmv未満のHSを含有する;
Se含有ガスを4Aモレキュラーシーブに通過させることによって、HSe含有ガス中のHOの量を20ppmv未満に低減する;
精製したHSe含有ガスが1ppm未満のHOを含有する;
Se含有ガスを、AW−500モレキュラーシーブに通過させる前に4Aモレキュラーシーブに通過させる;及び
およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度まで冷却したシリンダーに精製したHSe含有ガスを受ける。
Seを4Aモレキュラーシーブに通過させることと、その後HSeをAW−500モレキュラーシーブに通過させることとによって、HSeを精製する方法も開示される。開示される方法は以下の態様の1つ又は複数を更に含み得る:
精製したHSeが10ppmv未満のHSを含有する;
精製したHSeが5ppmv未満のHSを含有する;
精製したHSeが20ppmv未満のHOを含有する;
精製したHSeが1ppm未満のHOを含有する;及び
およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度まで冷却したシリンダーに精製したHSeを受ける。
本発明の性質及び目的の更なる理解のために、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明について言及するものとする。
例示的な精製コンテナを説明する図である。 代替的な精製コンテナを説明する図である。 例示的な精製システムを説明する図である。 第2の精製システムを説明する図である。
「純粋な」HSeガス等のHSe含有ガスを精製する方法が開示される。出願人らは、HSe中の不純物の量が使用中に又は経時的に変化することがあることを発見した。例えば、最初に25ppmのHOを含有するHSeシリンダーが、シリンダーがほとんど空になった時には600ppmのHOを含有していた。当然、これらの変化は、得られる太陽電池製品の質に影響を及ぼすであろう。したがって、CIGS又はCIGSSの被着に使用されるHSeは、可能な限り高い純度を有する必要がある。
Se及びHSe含有ガスの反応性のために、開示される精製方法及び任意のその後の保管は、空気及び水分を除去するために不活性ガスを事前に流過させたシステムにおいて行い、そのような容器において保管する必要がある。例示的な不活性ガスとしては、N、Ar、He、及びその組合せが挙げられる。以下の例では、Nを使用した。精製システムのステンレス鋼構成要素は、完全な電解研磨及び乾燥を受けるものとする。
精製したHSeガス中における更なる不純物の生成を防止するために、このガスは、HSeが反応しない表面を有するシリンダーに保管する必要がある。好適な表面は、鋼、Niコーティングを有する炭素鋼、アルミニウム、ステンレス鋼、ガラス、石英、ナイロン、商標Monel(登録商標)で販売されている金属合金、商標Hastelloy
(登録商標)で販売されている金属合金、商標Teflon(登録商標)で販売されているフッ素含有樹脂、商標Kalrez(登録商標)で販売されている合成ゴム、商標Viton(登録商標)で販売されている合成ゴム、及び/又は商標Pyrex(登録商標)で販売されているガラス製品を含む。好ましくは、精製したHSeは、アルミニウム、又はNiコーティングを有する炭素鋼から作製されるシリンダーに保管する。
Se含有ガスは市販されている。HSeは、融解したSeとのHの高温での反応[H(g)+Se(融解した)→HSe(g)]において製造されることが最も多い。この反応によって、およそ95%(v/v)〜およそ99.9%(v/v)のHSeを含み、典型的にはおよそ99.5%(v/v)〜およそ99.99%(v/v)のHSeを含む、HSe含有ガスが生成される。HSe含有ガス中の不純物HSは、このガスを製造するのに使用されるセレン中の硫黄不純物から生成される。低硫黄セレンが市販されているが、HSe含有ガスにおいて低HSとなるように十分な硫黄を除去することは非常に費用がかかる。
出願人らは驚くべきことに、HSe含有ガスをAW−500モレキュラーシーブに流過させると、HSe含有ガス中のHSが、AW−500によって吸着されることを見出した。この結果は予想されなかったことであり、なぜなら、AW−500モレキュラーシーブと同じ孔径を有する種々のモレキュラーシーブでは、HSe含有ガスからHO又はHSは除去されなかったためである。
Seは、およそ4オングストローム(146pm)の臨界直径を有する。臨界直径は、分子のおおよその分子直径である。HSは、3.6オングストローム(134pm)の臨界直径を有する。HOは、3.2オングストローム(95pm)の臨界直径を有する。これらのサイズに基づき、当業者は、およそ4オングストロームの孔径を有するものが、HSeを捕捉することなくHO及びHSを捕捉する最良のモレキュラーシーブであろうことを予想するであろう。しかしながら、AW−500モレキュラーシーブは、5オングストロームの孔径を有するが、HSe及びHSの両方の分子がAW−500モレキュラーシーブの孔径より小さいにも関わらず、それでも効果的にHSe(4オングストローム/146pm)からHS(3.6オングストローム/134pm)を除去する。さらに、3つの分子の極性が類似しており(HSe(0.59D)、HS(0.97D)及びHO(1.85D))、吸着技法による分離を困難なものにしている(D=デバイ。1クーロンメートル=2.9979×1029D)。
Se含有ガスは、AW−500モレキュラーシーブのコンテナを流過することによって、AW−500モレキュラーシーブと接触する。AW−500モレキュラーシーブは市販されている。現在、AW−500は、1/16”(インチ)又は1/8”(インチ)のペレットとして供給されている。いずれのサイズも、開示される方法に使用することができる。AW−500モレキュラーシーブを、ステンレス鋼から作製されるコンテナに配置することができる。代替的には、AW−500モレキュラーシーブを、アルミニウム、SiHによって不動態化したステンレス鋼、又はニッケルめっきした炭素鋼から作製されるコンテナに配置することができる。コンテナは、吸入口及び排出口を有するものとする。図1Aに表される一代替形態では、吸入口10及び排出口20が、モレキュラーシーブ内のデッドフローゾーンを最小化するためにコンテナ1の反対端に位置する。図1Aにおける矢印は、コンテナ1を通るガス流の方向を表す。しかしながら、例えば吸入口10が円筒状のコンテナ1の一方の端部に位置し、排出口20がコンテナ1のもう一方の端部におけるコンテナ1の円筒状の表面に位置する場合のような、代替的な吸入口及び排出口の位置が望ましい場合もある。当業者は、コンテナ1の形状が、シリンダーに限定されず、球、立方体又は他の多面体の(polyhedric)形状も含み得ることを認識するであろう。
市販のAW−500モレキュラーシーブは、製造業者によって、その活性化された状態で提供される。しかしながら、出願人らは、製造業者からの輸送中に、その元のコンテナから精製コンテナへの、又は精製コンテナ自体からの輸送中に吸着された可能性がある任意の汚染物質を除去するために、使用前にAW−500モレキュラーシーブを再活性化する。出願人らは、不活性ガス下でおよそ10時間〜およそ24時間、およそ150℃〜およそ250℃の範囲の温度までAW−500モレキュラーシーブを加熱することによって、AW−500モレキュラーシーブを活性化する。不活性ガスは、N、Ar、He、又はそれらの組合せであり得る。当業者は、活性化されるモレキュラーシーブの量によって活性化時間及び活性化温度が決定され、量がより多いとより長い時間又はより高い温度が必要とされ、量がより少ないとより短い時間又はより低い温度が必要とされるであろうことを認識するであろう。AW−500は、600℃もの高温まで加熱することによって、活性化することができる。しかしながら、このような温度までAW−500を加熱することによって、精製システムにおける残りの構成要素、例えばバルブが必要とされ、より費用がかかるであろう。これは、これらの構成要素はこのような温度への曝露に耐えるように設計されると考えられるためである。結果として、300℃未満の温度での活性化によって、精製システムにおいて、より安価なバルブの使用が可能となる。
Se含有ガスとAW−500モレキュラーシーブとの間の初期反応によって、COが生成される。したがって、AW−500モレキュラーシーブの活性化後、AW−500モレキュラーシーブを流過する初期のHSe含有ガスはベントされる。出願人らは、モレキュラーシーブの量との関係において、HSe含有ガスとAW−500モレキュラーシーブとの間の初期の接触によって生じるCOレベルを低減させるのに必要とされる時間を算出していない。しかしながら、初期反応は、AW−500モレキュラーシーブの温度を上昇させる。高純度の(すなわち、含有するCOの量が低い)HSeガスを製造するために、出願人らは、AW−500モレキュラーシーブの温度が室温(およそ15℃〜およそ30℃)に戻るまで、HSeガスをAW−500モレキュラーシーブに流過させた。およそ10kgのAW−500モレキュラーシーブ及びおよそ100cc/分〜およそ1000cc/分の流速のHSe含有ガスに対して、室温に到達する平均時間は、およそ2時間であった。精製したHSeガスは、およそ3ppm未満のCOを含有していた。当業者は、AW−500の量の差異によって、より長い又はより短いベント期間が必要とされ得ることを認識するであろう。加えて、当業者は、幾つかのHSeの用途に対してはCOのより高い濃度が許容可能である場合があり、結果として、開示される精製プロセスがベント時間をほとんど又は全く必要としない場合があることを認識するであろう。
Se含有ガス中のHSの量を低減させるために、HSe含有ガスを、上の段落に従って調製されたAW−500モレキュラーシーブに流過させる。HSe含有ガスは、およそ0.5秒間〜およそ100秒間、好ましくはおよそ2秒間〜およそ40秒間、AW−500モレキュラーシーブと接触した状態のままであるものとする。このプロセスは、室温(およそ15℃〜およそ30℃)で実施してもよい。代替的には、このプロセスは、およそ0℃〜およそ35℃の範囲の温度で実施してもよい。しかしながら、以下の例に示されるように、より低温のプロセスよりも、室温のプロセスにおいて、より多くのHSがAW−500モレキュラーシーブに吸着される。
得られるHSe含有ガスは、10ppmv未満のHS、好ましくは5ppmv未満のHSを有し、およそ99.995%(v/v)〜およそ99.999%(v/v)のHSeを含有する。
水(HO)も、HSe含有ガスから除去することが好ましい。水分の存在は、非常に低い濃度であっても、配管及びガス分配システムの腐食の一因となる可能性がある。H
Oは、HSe含有ガスを4Aモレキュラーシーブに流過させることによって、除去することができる。4Aモレキュラーシーブは市販されている。現在、4Aモレキュラーシーブは、14×30の顆粒、10×20のビーズ、8×12のビーズ、4×8のビーズ、1/16″ペレット、及び1/8″ペレットとして供給されている。これらのサイズのいずれも、開示される方法に使用することができる。AW−500モレキュラーシーブと同様に、4Aモレキュラーシーブを、ステンレス鋼のコンテナに保管することができる。代替的には、4Aモレキュラーシーブを、アルミニウム、SiHで不動態化したステンレス鋼、又はニッケルめっきした炭素鋼から作製されるコンテナに配置することができる。AW−500モレキュラーシーブのためのコンテナと同様に、4Aモレキュラーシーブのためのコンテナも、吸入口及び排出口を有するものとする。図1Aに表される一代替形態では、吸入口10及び排出口20が、モレキュラーシーブ内のデッドフローゾーンを最小化するためにコンテナ1の反対端に位置する。図1Aにおける矢印は、コンテナ1を通るガス流の方向を表す。しかしながら、例えば、図1Bに表されるように吸入口10が円筒状のコンテナ1の一方の端部に位置し、排出口20がコンテナ1のもう一方の端部におけるコンテナ1の円筒状の表面に位置する場合のような、代替的な吸入口及び排出口の位置が望ましい場合もある。当業者は、コンテナ1の形状が、シリンダーに限定されず、球、立方体又は他の多面体の形状も含み得ることを認識するであろう。
使用前に、不活性ガス下でおよそ10時間〜およそ24時間、およそ150℃〜およそ250℃の範囲の温度まで4Aモレキュラーシーブを加熱することによって、4Aモレキュラーシーブを活性化する。不活性ガスは、N、Ar、He、又はそれらの組合せであり得る。Nは、これらの温度で4Aモレキュラーシーブに吸着される。したがって、低い量のNを有する精製したHSeガスを製造するために、℃Heパージを、N雰囲気下での4Aモレキュラーシーブの活性化の後に行うべきである。4Aモレキュラーシーブ500g毎に、不活性ガスの流量はおよそ100cc/分に比例するものとする(すなわち500g=100cc/分、1kg=200cc/分等)。およそ8時間のHeパージ後に、HSe含有ガスの精製が開始され得る。当業者は、4Aの量の差異によって、より長い又はより短い活性化期間が必要とされ得ることを認識するであろう。
Se含有ガス中のHOの量を低減させるために、HSe含有ガスを、上の段落に従って調製された4Aモレキュラーシーブに通過させる。HSe含有ガスは、およそ0.5秒間〜およそ100秒間、好ましくはおよそ2秒間〜およそ40秒間、4Aモレキュラーシーブと接触した状態のままであるものとする。このプロセスは、室温(およそ15℃〜およそ30℃)で実施してもよい。代替的には、このプロセスは、およそ0℃〜およそ35℃の範囲の温度で実施してもよい。
得られるHSe含有ガスは、20ppmv未満のHO、好ましくは1ppmv未満のHOを有し、およそ99.995%(v/v)〜およそ99.999%(v/v)のHSeを含有する。
4Aモレキュラーシーブを使用する水除去工程は、AW−500モレキュラーシーブを使用するHS除去工程の前に実施しても、又はその後に実施してもよい。水除去工程をHS除去工程の後に行う場合、出願人らは、4Aモレキュラーシーブが、HSeとAW−500モレキュラーシーブとの反応によって生成されるCOを低減させるのを助けると考えている。HS除去工程を水除去の後に行う場合、出願人らは、HSe含有ガス中の水含有量が低減し、その結果、HSeとAW−500モレキュラーシーブとの反応によって生成されるCOがほとんど又は全くなくなるであろうと考えている。別の代替形態では、AW−500モレキュラーシーブ及び4Aモレキュラーシーブの両方を同じコンテナに保管して、HS、HO及びCOを同時に除去することができる。
精製後、精製したガスを、およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度で好適なシリンダーに移すことができる。シリンダーにHSeが過剰充填されないようにするために、シリンダーが計量器上に位置していてもよい。
1つの例示的な精製システムを図1に表す。HSe含有ガスが、HSe(供給源)と表示されるシリンダーに含有されている。シリンダーのバルブ(示していない)及びバルブV1を開き、HSe含有ガスからHO又はHSを除去するために、開示したモレキュラーシーブのうちの1つを含有する容器−1にHSe含有ガスを流入させる。圧力センサーP1は、HSe供給源シリンダーの圧力を表示する。圧力センサーP1は、圧力計又は圧力変換器であり得る。バルブV2を開き、容器−1に含有されるものと異なるモレキュラーシーブを含有する容器−2にHSe含有ガスを流れ込ませる。例えば、容器−1がAW−500を含有する場合、容器−2が4Aを含有する。代替的には、容器−1が4Aを含有する場合、容器−2がAW−500を含有する。別の代替形態では、容器−1及び容器−2の両方がAW−500及び4Aの両方を含有する場合がある。その後(シリンダーのバルブ(示していない)が開くと)、精製したHSeがバルブV3を流過して、HSe(精製後)と表示されるシリンダーへと入る。圧力センサーP2は、容器−1又は容器−2にかかる圧力の任意の予期せぬ低下を表示すると考えられる。圧力センサーP2は、HSeガスがHSe精製製品シリンダーへと流れ込んでいることも表示する。圧力センサーP2も、圧力計又は圧力変換器であり得る。容器−1に対する点検が必要となる場合、バルブV1及びバルブV2を閉じることができる。容器−2に対する点検が必要となる場合、バルブV2及びバルブV3を閉じることができる。
第2の例示的な精製システムを図2に表す。HSe含有ガスが、HSe(供給源)と表示されるシリンダーに含有されている。バルブV9は、(a)パージガス(例えば、N、He、Ar、又は他の不活性ガス)の加圧と(b)システムにおける真空状態の発生との間で循環させることによって、システム全体から任意の汚染物質を適切にパージさせるように使用する。供給源又は製品のシリンダーをシステムと接続するか、又はシステムとの接続を断つ時はいつでも、HSe精製システムの純粋性を維持するためにパージ/真空の循環が使用されると考えられる。この手順によって、任意のHSeがシステムから排出されて作業者を曝露することも防止され、システムへの空気及び他の不純物の侵入も防止されるであろう。
精製システムの操作の前に、全てのバルブを閉じる。HSe供給源シリンダーのバルブ(示していない)を開き、その後バルブV1、バルブV2、バルブV4、バルブV5、バルブV6、バルブV7及びバルブV8を開く。容器1がモレキュラーシーブ4Aを含有する場合があり、容器2がモレキュラーシーブAW−500を含有する場合がある。代替的には、容器1がモレキュラーシーブAW−500を含有する場合があり、容器2がモレキュラーシーブ4Aを含有する場合がある。別の代替形態では、容器1及び容器2の両方がモレキュラーシーブAW−500及びモレキュラーシーブ4Aの両方を含む場合がある。圧力センサーP1は、HSe供給源シリンダーの圧力を表示する。フィルター1及びフィルター2は、微粒子が容器1及び容器2から排出され、精製したHSe製品のシリンダーへと侵入するのを防止するために使用される。圧力センサーP2は、容器1、容器2、フィルター1又はフィルター2にかかる圧力の任意の予期せぬ低下を表示すると考えられる。圧力センサーP2は、HSeガスがHSe製品シリンダーへと流れ込んでいることも表示する。
V10を使用して、HSeがHSe製品シリンダーに充填するのに適切な質を有するか否かを決定するために、分析機器へとHSe試料を送ることができる。HSeの質が要求されるレベルにある場合、熱電対TCとともに冷却手段をHSe製品シリンダー上で使用して、シリンダーの圧力を低減させ、供給源シリンダーと製品シリンダーとの
間の圧力差を維持することができる。好適な冷却手段としては、−60℃もの低温までHSe製品シリンダーを冷却することが可能な液体浴、例えば液体窒素、ドライアイス、アセトン、イソプロパノール(isopropanol)、及び他の既知の伝熱液体が挙げられる。冷却手段及びTCは、製品シリンダーを冷却する温度制御器として働く。これによって、HSe供給源からHSe製品までHSeが流れることを可能とする圧力差が生じる。HSe製品シリンダーのバルブ(示していない)を開くと、高純度のHSeが、HSe供給源シリンダーからHSe製品シリンダーへと流れるであろう。計量器1はHSe供給源シリンダーから排出された製品の量を表示することが可能であり、計量器2はHSe製品シリンダーに充填された製品の量を表示するであろう。精製剤1及び/又はフィルター1に対する点検が必要となる場合、バルブV4及びバルブV5を閉じることができる。精製剤2及び/又はフィルター2に対する点検が必要となる場合、バルブV6及びバルブV7を閉じることができる。フィルター3は、粒子をHSe製品に侵入させないために使用される最後のフィルターである。HSe供給源の精製が必要でない場合、バルブV2及びバルブV8を閉じて、バルブV1及びバルブV3を開くことができる。
以下の非限定的な実施例は、本発明の実施形態を更に例示するために提示される。しかしながら、この実施例は、全てを含むものであることは意図されず、本明細書中に記載の本発明の範囲を限定することは意図されない。
実施例1
以下の一連のモレキュラーシーブ及び触媒をスクリーニングした。
表中のHO負荷及びHS負荷のレベルは、HSe供給源中に存在したHO及びHSの量(単位:ppmv)を表す。HO除去及びHS除去の列は、HSeから除去された各々の%(v/v)を示す。
O負荷及びHO除去の分析は、P電解質HO分析器を備えたMeecoのAquavolt+によって行った。しかしながら、SeはP電解質に被着した。加えて、応答時間は非常に遅かった。結果として、HO分析は、上の表中の試験の全てにおいて行わなかった。更なるHO分析は、HALO HO分析器を用いて行った。
S負荷及びHS除去の分析は、GC HP 5890/PDHIDによって行っ
た。HSe含有ガス中のN、O、CO、CH及びHSを検出することが可能なRestekのGCカラムを利用した。GCは、これらの不純物の各々を30ppm及び100ppm含有するガス標準を使用して較正した。検出限界は約0.1ppm(3×S/N)であった。
不純物HS及びHOの除去を測定するのに加えて、HSeとの接触による他の不純物の生成を分析した。
ZnOはHSを首尾良く除去したが、未だ同定されていない別の不純物を生成するようであった。
モレキュラーシーブ5AはHO又はHSを除去しなかった。これは、5オングストロームの孔におけるHSe吸着の結果の可能性がある。
AW−500は、或る程度のCOを放出しながらHSを除去した。驚くべきことに、AW−500はモレキュラーシーブ5Aと同じ5オングストロームの孔径を有するにも関わらず、AW−500はHSeからHSを除去した。HSe中のHSに対するAW−500モレキュラーシーブの容量は、1%(g HS/g AW−500)を超えることが見出された。
Se中のHOに対する4Aモレキュラーシーブの容量は、2.4%(g HO/g 4A)であることが見出された。
実施例2
4Aモレキュラーシーブを含有する1つの容器を、72°F、約110psigでHSeからHOを除去するために特に使用した。AW−500モレキュラーシーブを含有し、第1の容器と直列とした第2の容器を、72°F、約110psigでHSeからHSを除去するために使用した。HSe中のHS濃度及びHO濃度の両方を測定することが可能な分析設備を、容器の下流に位置付けた。HSe中のHOのレベルの測定値は1ppm未満であり、HSe中のHSのレベルの測定値は5ppm未満であった。これらのレベルでは、プロセス中におけるHO又はHSeとの反応の可能性は極めて低い。
本発明の性質を説明するために本明細書中に記載及び例示されている詳細、材料、工程及び部材の配置の多くの更なる変更は、添付の特許請求の範囲に表される本発明の原理及び範囲内で当業者が行うことができることが理解される。よって、本発明は、上記に挙げられる実施例及び/又は添付の図面における具体的な実施形態に限定されることが意図されるものではない。

Claims (13)

  1. Se含有ガスを精製する方法であって、該HSe含有ガスをAW−500モレキュラーシーブに通過させることによって、該HSe含有ガス中のHSの量を10ppmv未満に低減することを含む、HSe含有ガスを精製する方法。
  2. 前記精製したHSe含有ガスが5ppmv未満のHSを含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記HSe含有ガスを4Aモレキュラーシーブに通過させることによって、該HSe含有ガス中のHOの量を20ppmv未満に低減することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記精製したHSe含有ガスが1ppm未満のHOを含有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記HSe含有ガスを、前記AW−500モレキュラーシーブに通過させる前に前記4Aモレキュラーシーブに通過させる、請求項3に記載の方法。
  6. およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度まで冷却したシリンダーに前記精製したHSe含有ガスを受けることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  7. およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度まで冷却したシリンダーに前記精製したHSe含有ガスを受けることを更に含む、請求項3に記載の方法。
  8. Seの精製方法であって、
    Seを4Aモレキュラーシーブに通過させることと、
    その後HSeをAW−500モレキュラーシーブに通過させることと
    を含む、HSeの精製方法。
  9. 前記精製したHSeが10ppmv未満のHSを含有する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記精製したHSeが5ppmv未満のHSを含有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記精製したHSeが20ppmv未満のHOを含有する、請求項8に記載の方法。
  12. 前記精製したHSeが1ppm未満のHOを含有する、請求項11に記載の方法。
  13. およそ−20℃〜およそ−60℃の範囲の温度まで冷却したシリンダーに前記精製したHSeを受けることを更に含む、請求項8に記載の方法。
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