JP2014059513A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】スペックルノイズが低減させられたコンパクトなプロジェクタを提供する。
【解決手段】第2の光源120から射出されたレーザ光は、第2のコリメータレンズ126を介してダイクロイックミラー152に入射し、ダイクロイックミラー152を透過して光学系170及び第1のミラー16を介してマイクロミラー素子14に入射する。マイクロミラー素子14によって光像が形成され、投影レンズ部17を介して投影対象に画像が投影される。このとき、ダイクロイックミラー152は、圧電素子154によって周期的に振動させられる。ダイクロイックミラー152が振動することで、光学系170の第2のマイクロレンズアレイ172に入射するレーザ光の光路はわずかに変化する。この変化によって、スペックルに由来するノイズも変化する。その結果、投影画像の観察者はノイズを認識できない。すなわち、このプロジェクタの投影画像の画質は優れる。
【選択図】図2
【解決手段】第2の光源120から射出されたレーザ光は、第2のコリメータレンズ126を介してダイクロイックミラー152に入射し、ダイクロイックミラー152を透過して光学系170及び第1のミラー16を介してマイクロミラー素子14に入射する。マイクロミラー素子14によって光像が形成され、投影レンズ部17を介して投影対象に画像が投影される。このとき、ダイクロイックミラー152は、圧電素子154によって周期的に振動させられる。ダイクロイックミラー152が振動することで、光学系170の第2のマイクロレンズアレイ172に入射するレーザ光の光路はわずかに変化する。この変化によって、スペックルに由来するノイズも変化する。その結果、投影画像の観察者はノイズを認識できない。すなわち、このプロジェクタの投影画像の画質は優れる。
【選択図】図2
Description
本発明は、プロジェクタに関する。
一般に、パーソナルコンピュータ等から出力された画像データに基づく画像をスクリーン等に投影する画像投影装置としてのプロジェクタが知られている。このようなプロジェクタの一種として、光源から射出された光をデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD;登録商標)と呼ばれるマイクロミラー表示素子に集光させ、このマイクロミラー表示素子からの反射光で画像を形成する方式を採るプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタにおける光源としては、従来、高輝度の放電ランプを用いるものが多かった。近年、光源としてレーザダイオードを用いる種々のプロジェクタが開発されている。レーザ光を用いた場合、コヒーレントなレーザ光において発生するスペックルの干渉により、干渉縞等のノイズが発生する。例えば特許文献1には、ライトトンネルを用いてスペックルに係るノイズを低減させることについての技術が開示されている。
スペックルに係るノイズを低減させるために、特許文献1のように例えばライトトンネルを用いると、プロジェクタの構造は大きく複雑になりがちである。
本発明は、コンパクトな構造でスペックルに係るノイズを低減させられるプロジェクタを提供することを目的とする。
前記目的を果たすため、本発明の一態様によれば、プロジェクタは、レーザ光を発する光源と、画像信号を取得する入力部と、前記画像信号に応じた画像を表示するために、前記レーザ光に由来する光を用いて光像を形成し、この光像を投影対象に向けて射出する投影部と、前記光源から前記投影部までの光路に設けられたダイクロイックミラーと、前記ダイクロイックミラーを振動させる駆動部と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、コンパクトな構造でスペックルに係るノイズを低減させられるプロジェクタを提供できる。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る投影装置は、マイクロミラー表示素子を用いたDigital Light Processing(DLP)(登録商標)方式を用いている。本実施形態のプロジェクタ10の構成の概略を図1に示す。プロジェクタ10は、入力部11と、画像変換部12と、投影処理部13と、マイクロミラー素子14と、光源部15と、第1のミラー16と、投影レンズ部17と、CPU18と、メインメモリ19と、プログラムメモリ20と、操作部21と、音声処理部22と、スピーカ23とを有する。
入力部11には、例えばピンジャック(RCA)タイプのビデオ入力端子や、D−sub15タイプのRGB入力端子といった端子が設けられており、アナログ画像信号が入力される。入力部11は、入力された各種規格のアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。入力部11は、変換したデジタル画像信号を、システムバスSBを介して画像変換部12に出力する。なお、入力部11には、例えばHDMI(登録商標)端子等も設けられ、アナログ画像信号に加えて又は代えてデジタル画像信号も入力され得るようにしてもよい。また、入力部11には、アナログ又はデジタル信号による音声信号が入力される。入力部11は、入力された音声信号をシステムバスSBを介して音声処理部22に出力する。
画像変換部12は、スケーラとも称される。画像変換部12は、入力された画像データを投影に適した所定のフォーマットの画像データに変換し、変換データを投影処理部13に送信する。必要に応じて画像変換部12は、On Screen Display(OSD)用の各種動作状態を示すシンボルを重畳した画像データを、加工画像データとして投影処理部13に送信する。
光源部15は、赤(R)、緑(G)、青(B)の原色光を含む複数色の光を射出する。ここで、光源部15は、複数色の色を時分割で順次射出するように構成されている。光源部15から射出された光は、第1のミラー16で全反射し、マイクロミラー素子14に入射する。
マイクロミラー素子14は、アレイ状に配列された複数の微小ミラーを有する。各微小ミラーは、高速でオン/オフ動作して、光源部15から照射された光を投影レンズ部17の方向に反射させたり、投影レンズ部17の方向からそらしたりする。マイクロミラー素子14には、微小ミラーが例えばWXGA(Wide eXtended Graphic Array)(横1280画素×縦800画素)分だけ並べられている。各微小ミラーにおける反射によって、マイクロミラー素子14は、例えばWXGA解像度の画像を形成する。このように、マイクロミラー素子14は空間的光変調素子として機能する。
投影処理部13は、画像変換部12から送信された画像データに応じて、その画像データが表す画像を表示させるため、マイクロミラー素子14を駆動する。すなわち、投影処理部13は、マイクロミラー素子14の各微小ミラーをオン/オフ動作させる。ここで投影処理部13は、マイクロミラー素子14を高速に時分割駆動する。単位時間の分割数は、所定のフォーマットに従ったフレームレート、例えば60[フレーム/秒]と、色成分の分割数と、表示階調数とを乗算して得られる数である。また、投影処理部13は、マイクロミラー素子14の動作と同期させて光源部15の動作も制御する。すなわち、投影処理部13は、各フレームを時分割して、フレーム毎に全色成分の光を順次射出するように光源部15の動作を制御する。
投影レンズ部17は、マイクロミラー素子14から導かれた光を、例えば図示しないスクリーン等に投影する光に調整する。したがって、マイクロミラー素子14による反射光で形成された光像は、投影レンズ部17を介して、スクリーンに投影表示される。
音声処理部22は、PCM音源等の音源回路を備える。入力部11から入力されたアナログ音声データに基づいて、又は投影動作時に与えられたデジタル音声データをアナログ化した信号に基づいて、音声処理部22は、スピーカ23を駆動して拡声放音させる。また、音声処理部22は、必要に応じてビープ音等を発生させる。スピーカ23は、音声処理部22から入力された信号に基づいて音声を射出する一般的なスピーカである。
CPU18は、画像変換部12、投影処理部13及び音声処理部22の動作を制御する。このCPU18は、メインメモリ19及びプログラムメモリ20と接続されている。メインメモリ19は、例えばSRAMで構成される。メインメモリ19は、CPU18のワークメモリとして機能する。プログラムメモリ20は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。プログラムメモリ20は、CPU18が実行する動作プログラムや各種定型データ等を記憶する。また、CPU18は、操作部21と接続されている。操作部21は、プロジェクタ10の本体に設けられるキー操作部と、プロジェクタ10専用の図示しないリモートコントローラからの赤外光を受光する赤外線受光部とを含む。操作部21は、ユーザが本体のキー操作部又はリモートコントローラで操作したキーに基づくキー操作信号をCPU18に出力する。CPU18は、メインメモリ19及びプログラムメモリ20に記憶されたプログラムやデータを用いて、操作部21からのユーザの指示に応じてプロジェクタ10の各部の動作を制御する。
光源部15、第1のミラー16、マイクロミラー素子14及び投影レンズ部17を含む本実施形態に係るプロジェクタ10の光学系を、図2を参照して説明する。光源部15には、青色のレーザ光を射出する第1の光源110と、赤色のレーザ光及び青色のレーザ光を射出する第2の光源120と、第2のミラー130と、第1のマイクロレンズアレイ140と、ダイクロイックミラーユニット150と、蛍光体ユニット160と、光学系170とが設けられている。
第1の光源110は、青色のレーザ光を発する半導体発光素子である第1の半導体レーザ(レーザダイオード;LD)112を1つ又は複数有する。また、第1の光源110は、各第1のLD112に対応させて第1のコリメータレンズ114を有する。第1の光源110は、青色のレーザ光を第2のミラー130の方向へ射出する。
第2の光源120は、赤色のレーザ光を発する半導体発光素子である第2の半導体レーザ(レーザダイオード;LD)122を1つ又は複数有する。また、第2の光源120は、青色のレーザ光を発する半導体発光素子である第3の半導体レーザ(レーザダイオード;LD)124を1つ又は複数有する。また、第2の光源120は、各第2のLD122及び第3のLD124に対応させて複数の第2のコリメータレンズ126を有する。第2の光源120は、赤色及び青色のレーザ光をダイクロイックミラーユニット150の方向へ射出する。
第2のミラー130は、第1の光源110から射出された光を第1のマイクロレンズアレイ140の方向へ導く。第1のLD112が複数個ある場合、第2のミラー130として複数のミラーが第1のコリメータレンズ114と対向した位置に階段状に配置される。第1の光源110から射出されたレーザ光は、第2のミラー130で反射され、その光路を例えば90度変化させつつ、1つの光束にまとめられる。第1のマイクロレンズアレイ140は、複数のマイクロレンズがアレイ状に寄せ集められた構成を有し、第2のミラー130から到来したレーザ光を均一な平面光にする。平面光になった第1の光源110からの光は、ダイクロイックミラーユニット150に照射される。
ダイクロイックミラーユニット150は、ダイクロイックミラー152と圧電素子154とを有する。ダイクロイックミラー152は、第1のマイクロレンズアレイ140から到来する青色光を透過させる。ダイクロイックミラー152を透過した青色光は、蛍光体ユニット160に照射される。また、ダイクロイックミラー152は、後述の蛍光体ユニット160から射出された緑色の蛍光を反射して光学系170に導く。また、ダイクロイックミラー152は、第2の光源120から到来した赤色のレーザ光と青色のレーザ光とを透過する。ダイクロイックミラー152を透過した赤色のレーザ光と青色のレーザ光とは、光学系170に照射される。圧電素子154は、ダイクロイックミラー152を振動させるために、例えばダイクロイックミラー152の端部に配置されている。圧電素子154の動作によって、ダイクロイックミラー152は、その中心を軸として、図2の矢印に示すように、微小で周期的な振動をする。このダイクロイックミラー152の振動の周期は、60Hz以上である。
蛍光体ユニット160は、集光光学系162と、蛍光体板164とを有する。集光光学系162は、ダイクロイックミラーユニット150から入射した青色光を蛍光体板164の蛍光体に集光させる。蛍光体板164の蛍光体は、青色光を励起光として緑色の蛍光を放射する。この蛍光は、蛍光体から等方的に放射される。蛍光体板164の蛍光体から放射された蛍光は、蛍光体板164に設けられた反射板により集光光学系162の方向へ射出される。この蛍光は、集光光学系162を介してダイクロイックミラーユニット150の方向へ進行する。
光学系170は、第2のマイクロレンズアレイ172と、レンズ174とを有する。第2のマイクロレンズアレイ172は、図3に示すように複数のマイクロレンズ173が2次元のアレイ状に寄せ集められた構成を有する。ここで、マイクロレンズ173のピッチPは、例えば0.66mmから1mm程度である。第2のマイクロレンズアレイ172は、ダイクロイックミラーユニット150から到来した光を平面光とする。この平面光はレンズ174に照射される。レンズ174は、第2のマイクロレンズアレイ172から到来した平面光、すなわち第1の光源110から射出された青色のレーザ光を励起光とする蛍光の緑色光と、第2の光源120から射出された赤色レーザ光に由来する赤色光と、第2の光源120から射出された青色レーザ光に由来する青色光とを、マイクロミラー素子14に照射させるため、第1のミラー16へ導く。
第1のミラー16で反射された緑色光、青色光、赤色光はそれぞれ、マイクロミラー素子14に照射される。マイクロミラー素子14は、投影レンズ部17方向への反射光によって光像を形成する。この光像は投影レンズ部17を介して投影対象の図示しないスクリーン等に照射される。
本実施形態に係るプロジェクタ10の動作を説明する。なお、以下の動作は、CPU18の制御の下、投影処理部13が実行するものである。例えば、緑色光のための第1のLD112と赤色光のための第2のLD122と青色光のための第3のLD124との発光タイミング、マイクロミラー素子14の動作、圧電素子154の動作等は、何れも投影処理部13により制御される。
赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の3色の光をマイクロミラー素子14に入射させる場合を例に挙げて説明する。赤色光をマイクロミラー素子14に入射させるタイミングにおいては、第2のLD122は点灯し、第1のLD112及び第3のLD124は消灯する。このとき、ダイクロイックミラー152は圧電素子154の動作によって振動する。緑色光をマイクロミラー素子14に入射させるタイミングにおいては、第1のLD112は点灯し、第2のLD122及び第3のLD124は消灯する。このとき、ダイクロイックミラー152は振動しない。青色光をマイクロミラー素子14に入射させるタイミングにおいては、第3のLD124は点灯し、第1のLD112及び第2のLD122は消灯する。このとき、ダイクロイックミラー152は圧電素子154の動作によって振動する。このようにして、マイクロミラー素子14には、赤色光、緑色光、及び青色光が順次入射する。
すなわち、第2のLD122が点灯すると、第2のLD122から射出された赤色のレーザ光は、第2のコリメータレンズ126を介してダイクロイックミラー152に入射する。この赤色のレーザ光は、ダイクロイックミラー152を透過し、光学系170で平面光となる。この平面光は、第1のミラー16を介してマイクロミラー素子14に入射する。
マイクロミラー素子14は、赤色の光について微小ミラー毎(画素毎)に、画像データに基づく輝度が高い程入射した光を投影レンズ部17に導く時間を長くし、輝度が低い程入射した光を投影レンズ部17に導く時間を短くする。すなわち、投影処理部13は、輝度が高い画素に対応する微小ミラーが長時間オン状態となるように、輝度が低い画素に対応する微小ミラーが長時間オフ状態となるように、マイクロミラー素子14を制御する。このようにして、投影レンズ部17から射出される光について、微小ミラー毎(画素毎)に赤色の輝度が表現される。
同様に、第3のLD124が点灯すると、第3のLD124から射出された青色のレーザ光は、第2のコリメータレンズ126を介してダイクロイックミラー152に入射する。この青色のレーザ光は、ダイクロイックミラー152を透過し、光学系170で平面光となる。この平面光は、第1のミラー16を介してマイクロミラー素子14に入射する。マイクロミラー素子14によって微小ミラー毎(画素毎)に青色の輝度が表現される。
第1のLD112が点灯すると、第1のLD112から射出された青色のレーザ光は、第1のコリメータレンズ114を介して第1のマイクロレンズアレイ140に入射し、そこで平面光となる。この青色の平面光は、ダイクロイックミラー152を透過し、蛍光体ユニット160に入射する。入射した青色の光を励起光として、蛍光体ユニット160から緑色の蛍光が射出される。この緑色光は、ダイクロイックミラー152で反射して光学系170及び第1のミラー16を介してマイクロミラー素子14に入射する。マイクロミラー素子14によって微小ミラー毎(画素毎)に緑色の輝度が表現される。
フレーム毎に、微小ミラーがオンになっている時間で表現された輝度を各色について組み合わせることで画像が表現される。以上のようにして、投影レンズ部17からは、画像が表現された投影光が射出される。この投影光が、例えばスクリーンに投影されることで、スクリーン等には画像が表示される。
なお、上記説明では、赤色光、緑色光、青色光の3色を用いるプロジェクタの例を示したが、マゼンタやイエロー等の補色や、白色光等を組み合わせて画像を形成するように、これら色の光を射出できるようにプロジェクタを構成してもよい。また、緑色の蛍光を発生させるため、本実施形態では励起光に青色光を用いているが、例えば紫外光等、他の色の光が用いられてもよい。また、蛍光体を用いずに、緑色光を発する光源を用いてもよい。
上述の通り、第2の光源120から射出された赤色のレーザ光と青色のレーザ光とがダイクロイックミラー152に入射するとき、ダイクロイックミラー152は圧電素子154の動作によって振動する。ダイクロイックミラー152が振動したときの赤色光及び青色光の光路について図4を参照して説明する。ダイクロイックミラーの厚みをtとする。ダイクロイックミラー152の法線と第2の光源120から到来する光線201とがなす角、すなわち入射角について、最大入射角をθ1inとし、最小入射角をθ2inとする。また、ダイクロイックミラー152の法線とダイクロイックミラー152に入射し屈折した第2の光源120の光線201とがなす角、すなわち出射角について、最大出射角をθ1outとし、最小出射角をθ2outとする。このとき、図4に示すように、入射角が最大入射角θ1in、出射角が最大出射角をθ1outのときその光路は実線202に示すようになり、入射角が最小入射角θ2in、出射角が最小出射角をθ2outのときその光路は点線203に示すようになる。すなわち、光路は変位する。入射角が最大入射角θ1inのときの光路202と入射角が最小入射角θ2inのときの光路203との光路差x、すなわち、光学系170の第2のマイクロレンズアレイ172に入射する光路の変位量である光路差xは、下記式で表される。
x = |(t×sin(θ1in−θ1out)/cosθ1out − t×sin(θ2in−θ2out)/cosθ2out)|
本実施形態では、図3に示した第2のマイクロレンズアレイ172のマイクロレンズのピッチPと上記の光路差xとが一致させられている。ここで、ダイクロイックミラー152の振動周波数は60Hz以上である。
x = |(t×sin(θ1in−θ1out)/cosθ1out − t×sin(θ2in−θ2out)/cosθ2out)|
本実施形態では、図3に示した第2のマイクロレンズアレイ172のマイクロレンズのピッチPと上記の光路差xとが一致させられている。ここで、ダイクロイックミラー152の振動周波数は60Hz以上である。
このように、例えば第1の光源110や第2の光源120は、レーザ光を発する光源として機能する。例えば入力部11及び画像変換部12は、画像信号を取得する入力部として機能する。例えばマイクロミラー素子14や投影レンズ部17は、画像信号に応じた画像を表示するために、レーザ光に由来する光を用いて光像を形成し、この光像を投影対象に向けて射出する投影部として機能する。例えばダイクロイックミラー152は、光源から投影部までの光路に設けられたダイクロイックミラーとして機能する。例えば圧電素子154は、ダイクロイックミラーを振動させる駆動部として機能する。例えば第2のマイクロレンズアレイ172は、ダイクロイックミラーと投影部との間に配置された複数のレンズを含むレンズアレイとして機能する。
本実施形態によれば、赤色のレーザ光と青色のレーザ光とがダイクロイックミラー152に入射するとき、ダイクロイックミラー152が振動して第2のマイクロレンズアレイ172に入射する光路が変化する。その結果、第2のマイクロレンズアレイ172におけるレーザ光の拡散の様子が変化する。すなわち、例えばスクリーンに照射される画像におけるスペックルに由来する干渉縞のパターンが変化する。ここで、ダイクロイックミラー152の振動周波数は60Hz以上であるので、投影画像の観察者はこの干渉縞を認識できず、平均化されたノイズのない画像として認識する。すなわち、観察者の認識においては、ダイクロイックミラー152を振動させない場合と比較して、本実施形態によればスペックルに由来するノイズが低減させられる。したがって、本実施形態によればプロジェクタ10は、高品質な画像を表示することができる。
なお、本実施形態では、ダイクロイックミラー152の振動周波数を60Hz以上としているが、観察者がスペックルに由来する干渉縞等のノイズを認識できない程に速く振動することが重要であり、この周波数は十分に速ければ何Hzでもよい。本実施形態では、第2のマイクロレンズアレイ172のレンズのピッチPが光路差x以上であり、もっとも好ましくはピッチPと光路差xとが一致している。このような関係に設定されているのは、ピッチP以上に光路差xが大きくても、上記の光路を変化させることによるノイズ低減の効果は大きくならないためである。
また、本実施形態では、第2の光源120の第2のLD122及び第3のLD124が点灯しているときのみダイクロイックミラー152が振動し、第1のLD112が点灯しているときは静止している。これは、蛍光である緑色光の集光光学系の設計を容易にするためである。しかしながら、光路差は例えば0.66mmから1mm程度であるので緑色光の光路に与える影響は比較的小さい。このため、第1のLD112が点灯している間もダイクロイックミラー152が振動していてもよい。なお、ダイクロイックミラー152を振動させるには、圧電素子を用いるに限らず、電磁モータ等その他の方法を利用してもよい。
本実施形態では、レーザ光のスペックルに由来する干渉縞の発生を低減させるために、ダイクロイックミラー152を圧電素子154によって振動させているのみである。このため、プロジェクタ10は、この機構が無い場合に比べてそれほど複雑にならず、また大きくもならない。例えばライトトンネルを用いてレーザ光を均一光にしようとすると、ライトトンネルは広いスペースを必要とするため、プロジェクタは本実施形態に比べて大きくなってしまう。以上の通り、本実施形態は、プロジェクタの高性能化と小型化とを両立することに効を奏する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] レーザ光を発する光源と、
画像信号を取得する入力部と、
前記画像信号に応じた画像を表示するために、前記レーザ光に由来する光を用いて光像を形成し、この光像を投影対象に向けて射出する投影部と、
前記光源から前記投影部までの光路に設けられたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーを振動させる駆動部と、
を具備することを特徴とするプロジェクタ。
画像信号を取得する入力部と、
前記画像信号に応じた画像を表示するために、前記レーザ光に由来する光を用いて光像を形成し、この光像を投影対象に向けて射出する投影部と、
前記光源から前記投影部までの光路に設けられたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーを振動させる駆動部と、
を具備することを特徴とするプロジェクタ。
[2] 前記ダイクロイックミラーと前記投影部との間に配置された複数のレンズを含むレンズアレイをさらに具備し、
隣り合う前記レンズの間隔は、前記ダイクロイックミラーの振動によって生じる光路の変位量以上であることを特徴とする[1]に記載のプロジェクタ。
隣り合う前記レンズの間隔は、前記ダイクロイックミラーの振動によって生じる光路の変位量以上であることを特徴とする[1]に記載のプロジェクタ。
[3] 前記ダイクロイックミラーを透過する光線について、前記光線が入射するときの前記ダイクロイックミラーの法線と前記光線とがなす最大角度をθ1in、最小角度をθ2inとし、前記光線が出射するときの前記ダイクロイックミラーの法線と前記光線とがなす最大角度をθ1out、最小角度をθ2outとし、前記ダイクロイックミラーの厚さをtとしたときに、隣り合う前記レンズの間隔Pは、
P ≧ |(t×sin(θ1in−θ1out)/cosθ1out − t×sin(θ2in−θ2out)/cosθ2out)|
によって表される、
ことを特徴とする[2]に記載のプロジェクタ。
P ≧ |(t×sin(θ1in−θ1out)/cosθ1out − t×sin(θ2in−θ2out)/cosθ2out)|
によって表される、
ことを特徴とする[2]に記載のプロジェクタ。
[4] 前記光源は、第1のレーザ光を発生する第1の光源と、第2のレーザ光を発生する第2の光源とを含み、
前記第1のレーザ光は蛍光体に照射されて、この蛍光体から放射された蛍光が前記光像の形成に用いられ、
前記第2のレーザ光は前記光像の形成に用いられ、
前記第1のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させず、
前記第2のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させる、
ことを特徴とする[1]乃至[3]のうち何れか一に記載のプロジェクタ。
前記第1のレーザ光は蛍光体に照射されて、この蛍光体から放射された蛍光が前記光像の形成に用いられ、
前記第2のレーザ光は前記光像の形成に用いられ、
前記第1のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させず、
前記第2のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させる、
ことを特徴とする[1]乃至[3]のうち何れか一に記載のプロジェクタ。
[5] 前記ダイクロイックミラーと前記投影部との間に配置された複数のレンズを含むレンズアレイを具備し、
前記第1の光源と前記蛍光体とは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記第2の光源と前記レンズアレイとは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記ダイクロイックミラーは、前記第1の光源からの光源光によって励起された前記蛍光体からの蛍光光と、前記第2の光源からの光源光とを前記レンズアレイに導く光学系であることを特徴とする[4]に記載のプロジェクタ。
前記第1の光源と前記蛍光体とは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記第2の光源と前記レンズアレイとは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記ダイクロイックミラーは、前記第1の光源からの光源光によって励起された前記蛍光体からの蛍光光と、前記第2の光源からの光源光とを前記レンズアレイに導く光学系であることを特徴とする[4]に記載のプロジェクタ。
10…プロジェクタ、11…入力部、12…画像変換部、13…投影処理部、14…マイクロミラー素子、15…光源部、16…第1のミラー、17…投影レンズ部、18…CPU、19…メインメモリ、20…プログラムメモリ、21…操作部、22…音声処理部、23…スピーカ、110…第1の光源、112…第1のLD、114…第1のコリメータレンズ、120…第2の光源、122…第2のLD、124…第3のLD、126…第2のコリメータレンズ、130…第2のミラー、140…第1のマイクロレンズアレイ、150…ダイクロイックミラーユニット、152…ダイクロイックミラー、154…圧電素子、160…蛍光体ユニット、162…集光光学系、164…蛍光体板、170…光学系、172…第2のマイクロレンズアレイ、173…マイクロレンズ、174…レンズ。
Claims (5)
- レーザ光を発する光源と、
画像信号を取得する入力部と、
前記画像信号に応じた画像を表示するために、前記レーザ光に由来する光を用いて光像を形成し、この光像を投影対象に向けて射出する投影部と、
前記光源から前記投影部までの光路に設けられたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーを振動させる駆動部と、
を具備することを特徴とするプロジェクタ。 - 前記ダイクロイックミラーと前記投影部との間に配置された複数のレンズを含むレンズアレイをさらに具備し、
隣り合う前記レンズの間隔は、前記ダイクロイックミラーの振動によって生じる光路の変位量以上であることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記ダイクロイックミラーを透過する光線について、前記光線が入射するときの前記ダイクロイックミラーの法線と前記光線とがなす最大角度をθ1in、最小角度をθ2inとし、前記光線が出射するときの前記ダイクロイックミラーの法線と前記光線とがなす最大角度をθ1out、最小角度をθ2outとし、前記ダイクロイックミラーの厚さをtとしたときに、隣り合う前記レンズの間隔Pは、
P ≧ |(t×sin(θ1in−θ1out)/cosθ1out −t×sin(θ2in−θ2out)/cosθ2out)|
によって表される、
ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。 - 前記光源は、第1のレーザ光を発生する第1の光源と、第2のレーザ光を発生する第2の光源とを含み、
前記第1のレーザ光は蛍光体に照射されて、この蛍光体から放射された蛍光が前記光像の形成に用いられ、
前記第2のレーザ光は前記光像の形成に用いられ、
前記第1のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させず、
前記第2のレーザ光が点灯しているとき、前記駆動部は前記ダイクロイックミラーを振動させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のプロジェクタ。 - 前記ダイクロイックミラーと前記投影部との間に配置された複数のレンズを含むレンズアレイを具備し、
前記第1の光源と前記蛍光体とは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記第2の光源と前記レンズアレイとは、前記ダイクロイックミラーを挟んで対向配置され、
前記ダイクロイックミラーは、前記第1の光源からの光源光によって励起された前記蛍光体からの蛍光光と、前記第2の光源からの光源光とを前記レンズアレイに導く光学系であることを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ。
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2012
- 2012-09-19 JP JP2012205816A patent/JP2014059513A/ja active Pending
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