JP2014058576A - 腸内環境改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然物由来で安全性の高い物質を有効成分とする、医薬品だけでなく飲食品としても使用可能な乳糖不耐症の予防、治療、保健の用途のための剤を提供する。
【解決手段】モズク由来フコイダンを単一の有効成分、あるいは、モズク由来フコイダンを有効成分のひとつとして使用することにより、優れた効果を有する、新規な乳糖不耐症の予防治療剤、及び、保健の用途のための飲食用の剤が提供できる。食経験の豊富な天然物由来の物質を有効成分としているため、安全性にも問題がない。
【選択図】なし

Description

本発明は、腸内環境改善剤に関するものであり、更に詳細には、天然物由来で安全性の高い物質を有効成分とする、過敏性腸症候群(便秘型、下痢型、混合型)及び/又は乳糖不耐症の予防治療剤、保健の用途のための剤に関する。
近年、食生活の乱れ、不規則な生活習慣、過剰なストレス等を原因とする腹部、特に腸管状態の悪性(有害)症状を示す人が増加し続けている。これらの人々の多くは過敏性腸症候群(Iritable Bowel Syndrome:IBS)と定義され、特徴としては、大腸、小腸に器質的病変(疾患)がみられない腸症候群であり、若年時から徴候が見られ、再発性の悪性症状を示す。通常、この症状は覚醒時に起こることが多く、不規則な周期性を示す。IBSは、便通異常等の胃腸不調で受診する患者のうち約50%を占めるともいわれている。
IBSを主な症状ごとに分類すると、便秘型、下痢型、混合型の3つに分けられる。便秘型は腹痛を伴う便秘が続く症状であり、下痢型は腹痛を伴う1日3回以上の下痢が続く症状であり、混合型は便秘と下痢を交互に周期的に繰り返す症状であることが知られている。さらに、腸内環境悪化によるガス発生、腹部痙攣、便意の切迫、吐き気、嘔吐などを併発する場合もあることが知られている。また、IBSには至っていないものの、腹痛がよく起こり、軽い便秘傾向又は軽い下痢傾向のいずれかの症状をもつ人は、IBS発症の可能性を秘めた潜在的IBS患者であるということができる。
IBSの診断にはRomeII基準が国際的に提唱されている。これによれば、腹痛あるいは腹部不快感が12ヵ月中に必ずしも連続ではない12週間以上続き、さらに症状が(1)排便回数の変化で始まる、(2)便性状の変化とともに始まる、(3)排便によって軽快する、という3つの特徴のなかで2項目以上を満たすこと、とされている。
ここでIBS症状の中に示す「便秘」とは、便量が減少し、便の形状が兎糞状になり、排便回数が極端に減る状態を指し、「下痢」とは、便量が増加し、便の形状が水様状になり、頻回に排便する状態を示す(これらは、便通異常又は便性異常状態といえる)。
便秘及び下痢の各症状を便の腸管滞留時間との関係で見ると、便が正常な硬さとなるには、ある程度の時間は便が大腸に留まっている必要があり、大腸を速く便が通過しすぎると便から大腸への水分吸収が不十分になるため水様性便となる。逆に、大腸に便が滞留しすぎると便から大腸への水分吸収が過剰になるため兎糞状便となる。例えば、カフェインの刺激や酸性の食品などは便が大腸に留まる時間を短縮するように影響する。なお、正常な便の水分含有量は60〜90%であるのに対し、便秘症状の便では概ね60%を下回る水分含有量であり、下痢症状の便では概ね90%を超える水分含有量である。
IBSの便秘症状は、ストレス等の要因によって大腸の緊張亢進及び痙攣収縮が起き、便の大腸滞留時間が延びることによるものと考えられている。また、IBSの下痢症状は、ストレス等の要因に加えて便中に含まれる消化管内で吸収されない成分などによって、大腸における水分吸収の抑制や大腸からの水分分泌促進に影響することに起因した浸透圧性下痢と考えられている。
浸透圧性下痢症状を誘引しやすい食物や成分としては、一部の果物や豆類、そして甘味料として使用されているヘキシトール、ソルビトール、マンニトールなどの糖類である。
なお、浸透圧性下痢として特に有名なのは、ラクターゼの欠乏が原因のひとつと考えられている機能性腸疾患である、乳糖依存的浸透圧性下痢(乳糖不耐症)である。ラクターゼとは、正常な人ならば小腸に存在する乳糖分解酵素で、乳糖をブドウ糖とガラクトースに分解する。しかし、乳糖不耐症の人が牛乳などの乳製品を摂取すると、乳糖が消化されないまま小腸から大腸へ速やかに到達して浸透圧性下痢となる。そして、日本人に関しては、80〜90%、あるいは90%以上が乳糖不耐症者であるとの報告もある。
IBS患者及び潜在的IBS患者の症状を予防、治療、改善するための医薬品開発など医学的アプローチは進んでいない。その理由としては、IBS発症が腸管の器質的疾患(炎症など)が原因ではなく、ストレスなどの心理的影響等が大きな原因のためメカニズムが明確にされていないこと、プラセボ効果が出易く薬剤の有効性の証明が困難なことが挙げられる。また、一般的な便秘や下痢の治療薬(カオリン−ペクチン、ジサリチル酸ビスマス、ロペラミド、コデイン等)は、症状の一時的な緩和という点では有効であるが、薬剤の強力な作用により過剰な効果や副作用反応を示し易く、継続的な薬物治療が困難な点もある。
乳糖不耐症者に関しても、乳糖を含まない食品の選択(食事療法)、ラクターゼの処方等の予防治療が一般的であり、医学的アプローチはまだ不十分である。
したがって、IBS症状、乳糖不耐症の症状を効果的に予防、治療、改善することができ、なおかつ副作用のない安全性の高い長期摂取可能な医薬品、機能性食品の提案が強く望まれている。
しかしながら、IBS症状には便秘と下痢という正反対の症状があるため、これら両方の症状を予防、治療、改善することはそれ自体、矛盾しているということができ、これらの改善等は困難なことであるし、そのうえ乳糖不耐症の症状を予防、治療、改善することは更に困難である。しかもそのための安全性が高く長期間摂取可能な医薬品、飲食品を開発することは困難性が更に高くなる。
一方、便通改善成分として食物繊維が有効であることはよく知られている。これは、食物繊維の難消化性や水分保持力、腸内細菌への影響などにより、主に便秘症状の改善作用に効果を発揮するものであり、食物繊維を使用した便秘治療薬や機能性食品が多数販売されている。なおこの技術分野においては、通常、下痢症状の改善目的として食物繊維を有効成分とする医薬品、飲食品が用いられることはほとんどない。それは、食物繊維の水分保持力等の作用機序からは、下痢症状改善効果が期待できず、逆に下痢症状を進行させる危険性もあるためである。
この点からしても、便秘と下痢の双方を改善することが困難であることは明らかである。
食物繊維のひとつであるフコイダンは、沖縄モズク(ナガマツモ科オキナワモズク:Cladosiphon okamuranus)、糸モズク(細モズク)(モズク科モズク:Nemacystus decipieus)、太モズク(Tinocladia crassa)、ヒバマタ(Fucus distichus)、ガゴメコンブ(Kjellmaniella crassifo1ia)、メカブ(ワカメの胞子葉、Undaria pinnatifida)、トンガ産モズク(Cladosiphon novaecaledoniae Kylin)などの褐藻類に存在する、分子量数十万のフコースを構成糖とするヘテロ硫酸化多糖であり、食経験の豊富な海藻由来の安全な天然成分として近年注目されている。また、フコイダンを酵素などにより低分子化した低分子フコイダンの開発、及びこの低分子フコイダンを使用した機能性食品等の開発も進められている。
フコイダンが酸性多糖でありかつ人の消化管内で分解されない多糖(食物繊維)を主成分とすることから、これまでは他の食物繊維と同様に、特に便秘に対する改善作用が着目され研究されてきた(特許文献1及び2)。しかし、特許文献1及び2に記載の組成物は、いずれも他の成分とフコイダンとを併用することを必須とするものであって、フコイダンのみを単一の有効成分とするものではないし、その効果も便秘改善効果のみであって、その正反対をなす下痢改善効果については何も開示するところがない。ましてや、これら双方の効果を奏することは、本来矛盾することである故、その点については当然のことながら示唆すら見当らない。また、乳糖不耐症の改善など、これらの文献には何の開示もない。
してみれば、これらの文献から、フコイダン単用によるIBS症状の改善、すなわち便秘と下痢の同時改善、及び、更に乳糖不耐症の改善を予測できないことは明らかといわざるを得ない。
なお、フコイダンのみを単一の有効成分とする炎症性腸疾患予防治療剤についても開示されているが(特許文献3)、炎症性腸疾患は腸炎が原因となる下痢及び血便が主な症状であり、特許文献3では、フコイダンがIL−6産生を抑制することで炎症性病変を抑制する作用機序を示しているため、腸炎を原因としないまったく別の作用機序であるIBS症状、乳糖不耐症の症状をフコイダンが効果的に予防、治療、改善できることを本文献から予測することはきわめて困難といわざるを得ない。便秘と下痢とは、そもそも、その症状が全く正反対である故、双方の症状の改善に同時に有効な成分を開発すること自体、技術常識に反するものといっても過言ではない。ましてや、このような著効が長期間、例えば2週間又はそれ以上も持続することなど、予測不能といわねばならない。
このような状態のもと、本発明は、フコイダン単用にてIBSの便秘症状及び下痢症状の双方を共に改善できるだけでなく、同一人であってしかも便秘と下痢をくり返すという非常に厄介な混合型症状も改善することができ、そのうえ更に、乳糖不耐症の症状も更に改善することにも成功したものであるが、このようなことは従来報告されておらず新規であるし、これらの特許文献から容易に推考できることではない。本発明は充分に特許要件を具備するものである。
そもそも、IBSは、病変がなく、しかもストレスが主要な要因のひとつであるため、その原因を特定するのが難しく、したがってその対策を確立するのも困難となる。このような困難性の中で本発明は完成されたものであって、きわめて特徴的である。
特開2002−223727号公報 特開2005−13093号公報 特開2003−146888号公報
本発明は、天然由来成分で安全性の高い物質を有効成分とする、便秘及び下痢のいずれの症状にも有効な効果を発揮する過敏性腸症候群(IBS)及び/又は乳糖不耐症の予防治療剤、保健の用途のための剤を提供し、社会生活の質(QOL)向上を目的としてなされたものである。ここで、医療用の予防治療剤とは疾病予防、疾病再発予防、疾病治療、及び疾病状態からの回復を目的とした医薬品、保健の用途のための飲食用の剤とは健康維持及び健康状態改善の用途を目的とした飲食品を示す。
上記目的を達成するため、本発明者らは、海藻としての食経験は豊富であるが、機能性研究についてはいまだ十分な知見が蓄積されていないモズク由来フコイダンの腹部状態への影響について鋭意研究の結果、驚くことにモズク由来フコイダンを有効成分とすることで、天然物由来で安全性の高い物質を有効成分とする、医薬品だけでなく飲食品としても使用可能な、便秘及び下痢のいずれの症状にも用いることができる過敏性腸症候群(IBS)、乳糖不耐症の予防治療剤、保健の用途のための剤を提供することができることをはじめて見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明は、モズク由来のフコイダンを有効成分とする過敏性腸症候群(便秘型、下痢型、混合型のすべて)、乳糖不耐症の予防及び/又は治療に有効な、且つ、長期間にわたってその予防、治療効果が持続する経口投与剤を骨子とするものであって、すぐれた腸内環境剤を提供するものであり、その態様を例示すれば次のとおりである。
(1)モズク由来フコイダンのみを単一の有効成分として含有することを特徴とする医療用の乳糖不耐症の予防治療経口投与剤。
(2)モズク由来フコイダンを有効成分のひとつとして含有することを特徴とする医療用の乳糖不耐症の予防治療経口投与剤。
(3)モズク由来フコイダンを有効成分として含有することを特徴とする乳糖不耐症に対する保健の用途のための飲食用の剤(ないしは飲食品)。
(4)乳糖不耐症の予防治療、又は保健の用途が、便通(例えば、排便回数、排便量、排便後感覚)異常及び/又は便性異常の予防改善(便通及び/又は便性の正常化もしくは調整)であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の剤。
(5)モズク由来フコイダンが、モズクの熱水抽出物及び/又はその処理物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の剤。
(6)モズクの熱水抽出物が、モズクと水の混合物を加熱した後、これを濾過し、得られた濾液を脱塩した液体であることを特徴とする(5)に記載の剤。
(7)モズク由来のフコイダンが、モズクの熱水抽出物を更に精製処理して得た精製物及び/又はその処理物であることを特徴とする(5)又は(6)に記載の剤。
(8)該処理物が、濃縮物、ペースト化物、乾燥物、乳化物、液状物、希釈物から選ばれる少なくともひとつであることを特徴とする(5)〜(7)のいずれか1つに記載の剤。
(9)モズク由来フコイダンが、分子量5万以上、好ましくは20万以上(更に好ましくは25〜50万、例えば25〜35万)の高分子フコイダンであり、かつ硫酸基含有量が10〜20%、好ましくは11〜17%、更に好ましくは13%〜14%であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1つに記載の剤。
(10)モズクが、糸モズク、太モズク、沖縄モズクの少なくともひとつであることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1つに記載の剤。
本発明によれば、モズク由来フコイダンのみを単一の有効成分、又はモズク由来フコイダンを有効成分のひとつとし、他の有効成分と適宜混合することで、便秘型、下痢型、混合型のいずれの過敏性腸症候群(IBS)に対しても高い予防、治療、改善効果(便通異常及び/又は便性異常の予防改善効果)をもつ剤の提供をすることができる。また乳糖不耐症に対しても、高い予防、治療、改善効果(便通異常及び/又は便性異常の予防改善効果)をもつ剤の提供をすることができる。これらの効果は、通常の下剤や下痢止め剤の効果と異なり、さわやかな便通を持続させる効果をもたらすことができる。モズク由来フコイダンは、食経験の豊富な海藻から得られた天然成分であるため、継続摂取や過剰摂取による副作用等のリスクが少ない安全性が非常に高い剤の提供をすることが可能となる。さらに、モズク由来フコイダンを小腸、大腸の健康維持や腸内環境改善のために、特定保健用食品などの飲食品に使用することも可能である。
このように、モズク由来フコイダンは、便秘、その対極をなす下痢、及び、これらを交互にくり返す混合型のいずれにも有効であり、且つ、乳糖不耐症にも有効であり、長時間持続性も有することから、本発明は卓越した腸内環境改善剤に関するものということができる。
便性カードを示す。色調のア〜キは1〜7として統計処理した。 便秘症状を訴えた成人に対する試験の試験期間を示す。摂取前期間、摂取期間、摂取後期間はそれぞれ2週間である。 便秘症状の成人の作用試験期間中の排便日数変化を示す。 便秘症状の成人の作用試験期間中の排便回数変化を示す。 便秘症状の成人の作用試験期間中の排便量変化を示す。 便秘症状の成人の作用試験期間中の便の形状変化を示す。便形状指数とは、理想的排便状態との差の絶対値を逆数処理したもの。数値が大きいほど理想的な便形に近い。 モズク由来フコイダンの長期間(18週間)摂取(摂取期間)、及び摂取終了後4週間(非摂取期間)の腹部症状(腹部悪性症状発生率)の経日変化を示す。 モズク由来フコイダン非摂取時、及び摂取時における、乳糖負荷による被験者の呼気水素濃度積算量を示す。
本発明においては、モズク由来フコイダンを使用する。本発明に用いられるモズクとしては、沖縄モズク(ナガマツモ科オキナワモズク:Cladosiphon okamuranus)、糸モズク(細モズク)(モズク科モズク:Nemacystus decipieus)、太モズク(Tinocladia crassa)等各種のモズクが適宜使用される。
モズク由来フコイダンとしては、モズクから抽出、単離、精製したフコイダンの純品が使用できるのはもちろんのこと(市販品も使用可能である)、モズクの熱水抽出物及び/又はその処理物も使用可能である。また、これに限定されるものではないが、モズク由来フコイダンは、分子量がプルランを基準として5万以上、好ましくは20万以上、更に好ましくは25〜50万、例えば25〜35万であり、且つ、硫酸基含有量が10〜20%、好ましくは11〜17%、更に好ましくは13〜14%であることが好適である。
モズク由来フコイダンのIBS症状、乳糖不耐症予防治療効果は、フコースに結合した硫酸基が作用して腸内のpHや浸透圧などの環境調節をし、腸内細菌を活性化するメカニズムであると推定されるため、硫酸基含有量が少なすぎたり多すぎたりすると、所定の効果を発揮しない場合がある。また、消化等の影響を受けずに腸内まで到達するためには、高分子フコイダンであることが望ましい。
モズクから本発明の抽出物を抽出するには次のようにして行う。先ず、原料モズク(切断、ペースト化、乾燥、冷凍したものでもよい)をその湿重量の0.5〜10倍量、好ましくは1〜5倍量の水に懸濁させ、酸性に調整する。次いで50℃以上、好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃又はそれ以上に加熱し(あるいは、原料モズクに上記温度に調整した熱水を加え)、30分〜24時間保持してフコイダンを抽出(溶出)させた後、固液分離(例えば遠心分離、濾過等)して沈澱物を除去する。
上清(又は濾液)から低分子成分を分画または透析することで濃縮、脱塩し(電気透析等による)、抽出物を得る。この抽出物は、本発明の有効成分であるモズク由来フコイダンとしてそのまま使用することができるが、更に、第4級アンモニウム塩処理、アルコール沈殿、イオン交換樹脂クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、超精密慮過などによって精製した精製物も使用可能である。
また、本発明においては、モズクの熱水抽出物の処理物も使用可能である。該処理物としては、濃縮物、ぺースト化物、乾燥物(噴霧乾燥物、凍結乾燥物、真空乾燥物、ドラム乾燥物等)、乳化物、液状物、希釈物等が挙げられる。特に乾燥物については、重量が最も軽く容積も小さくなることから製造加工時の適性が高く、また輸送コストを低減できるとともに、フコイダン含有剤の使用者が長距離移動時、つまり旅行時などでも容易に摂取することができる処理物である。
本発明の有効成分として使用するモズク由来フコイダンとしては、上記したほか、市販品も使用可能である。市販品としては、高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」((株)海産物のきむらや製品)を例示することができる。
本発明に係る剤は、モズク由来のフコイダン、その含有物、例えばモズクの熱水抽出物、その処理物の少なくともひとつを含有してなるものであって、そのまま、あるいは、他の飲食品やその素材とともに、あるいは、各種の剤型、形態に製剤化、加工することも可能であって、これを有効成分として使用することにより医薬品としたり、これを有効成分として配合することにより飲食品としたりして自由に使用できる。
その使用量ないしは配合量は、使用目的(予防、治療、又は保健の用途)、被検者の年齢、投与方法、剤形等に応じて適宜定めればよく、通常、フコイダン乾物重に換算して、10mg〜3g/日を経口投与するようにするのが適当である。しかしながら、長期間に亘って保健上ないしは健康維持の目的などで摂取する場合には、上記範囲よりも少量であってもよいし、また本有効成分は、併用する薬剤の薬効に影響を与えることがなく、安全性についても問題がないので、上記範囲よりも多量に使用しても一向にさしつかえない。現に、マウスを用いた10日間の急性毒性試験の結果、100mg/kgの経口投与でも死亡例は認められず、ヒトでの一週間の過剰摂取試験の結果(実施例2)でも、4.05g/日の経口投与で異常を訴える被験者は認められなかった。
本剤を医薬品として使用しない場合には、飲食品として使用することができる。飲食品タイプとして使用する場合には、本有効成分(モズク由来フコイダン)を混合してそのまま使用したり、他の食品ないし食品成分と併用したりして適宜常法にしたがって使用できる。本有効成分を配合してなる飲食品は、固体状(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状ないしは懸濁状のいずれでもよく、特に、甘味料、酸味料、ビタミン剤その他ドリンク剤製造に常用される各種成分を用いて、健康ドリンクを製造すると好適である。また、サプリメントとしても好適である。
すなわち、本発明に係る飲食品には、そのまま直ちに喫食できるもの、調理等を行って喫食するもの、食品製造用のプレミックスされた材料などのいずれでもよく、例えばビスケット、クッキー、ケーキ、スナック、せんべいなどの各種菓子類、パン、粉末飲料(粉末コーヒー、ココア等)、健康ドリンクなどが含まれる。
医薬品タイプとして使用する場合、本有効成分(モズク由来フコイダン、及び所望に応じて他の薬剤)は、種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与をあげることができる。これらの各種製剤は、常法にしたがって主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
本発明においては、モズク由来フコイダンのみを単一の有効成分とする過敏性腸症侯群又は/及び乳糖不耐症の予防治療剤(予防及び/又は治療剤)が提供されるが、このように有効成分を単用する場合のほか、上述のように所望に応じて他の薬剤と併用することも可能である。その場合においても、本有効成分は各種のすぐれた作用効果を示し、しかもその効果は2週間以上もの長期間に亘って持続するので、医薬品として使用できるほか、飲食品自体又は他の飲食品と併用することができる。
そのうえ、本発明の有効成分であるモズク由来フコイダンは、食経験が豊富な海藻を由来としているため、安全性についてはまったく問題がない。これは、健常者や通常の体力、抵抗力をもつ患者はもちろん、幼児や高齢者、あるいは術後の患者などにも医薬品や飲食品(特定保健用食品を含む)の形態で使用することができることを示している。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(モズクフコイダンの製造)
参考例1〜2、実施例2〜4で示す作用試験にはすべて、(株)海産物のきむらや製品である高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」をモズク由来フコイダンとして使用した。この製品の製造は、次のようにして行った。
モズクとして沖縄モズク(Cladosiphon okamuranus)を用いた。このモズクをその湿重量の1〜5倍量の水に懸濁させ、酸性に調整する。次いで約50℃以上に加熱し、フコイダンを溶出させた後、遠心分離して沈澱物を除く。上清から低分子成分を分画または透析することで濃縮、脱塩し、抽出物を得た。
得られたモズク由来フコィダンの分子量は、プルラン分子量を標準とした換算分子量として約30万、硫酸基含有量は13%であった。
(参考例1;潜在的IBS患者を対象とした作用試験)
IBS症状の自覚はないが、若干の便秘、又は下痢傾向をもつ成人19名(男性12名、女性7名)について、実施例1で製造した高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」を一日30ml(フコイダン乾物重で810mg)ずつ二週間経口投与した。そして、被験者は試験開始一週間前から毎日、食事満足度、便性(便の形状、臭い、色調)及び排便習慣(排便時刻、排便後感覚、腹部症状、使用薬剤の有無、排便回数、排便量)という調査項目のアンケートに回答した。
食事満足度としては、「食べなかった」を0、「物足りない」を1、「ちょうど良い」を2、「満腹」を3とした。便の形状及び色調に関しては便性カードを作成し、参照してもらった(図1)。詳しくは、便の形状では、「水状」を1、「泥状」を2、「半練状」を3、「バナナ状」を4、「カチカチ状」を5、「コロコロ状」を6とした。便の色調では、「黄色(ア)」を1、「黄褐色(イ)」を2、「茶色(ウ)」を3、「茶褐色(エ)」を4、「褐色(オ)」を5、「暗褐色(カ)」を6、「黒褐色(キ)」を7とした。便の臭いについては、「気にならない」を1、「普通」を2、「臭い」を3とした。
排便時刻では、「0時から8時まで」を1とし、「8時から16時まで」を2とし、「16時から24時まで」を3とした。排便後感覚では、「スッキリした」という感覚を1、「普通」を2、「残便感がある」という感覚を3とした。腹部症状では、「良好」を1、「おなかが痛かった」という状態を2、「ゴロゴロおなかが鳴った」という状態を3、「おなかが張った」という状態を4、「おならが出た」という状態を5、「便意があったが排便できなかった」という状態を6、「吐き気があった」という状態を7として数値化した。排便回数では、1週間に排便を行った回数とした。排便量では、鶏卵65g何個分に相当するかによって量を換算し、1回ごとの排便量と1週間の排便量をそれぞれ分析した。使用薬剤については、腹部症状に影響を及ぼす薬剤のみならず、全ての薬剤を使用しているかどうか確認した。
各試験項目について、増減変化もしくは症状の改善、悪化の見られた人数を表に示した。表中のmは排便回数を、nは人数を示す。
(1)試験項目1
摂取前試験と比較した、摂取期間における男女間の一週間毎の排便回数変化。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2014058576
(2)試験項目2
摂取前試験と比較して、摂取期間における排便回数が少ない群(m≦5)と多い群(m≧6)の一週間毎の排便回数変化。
得られた結果を表2に示す。
Figure 2014058576
(3)試験項目3
摂取前試験と比較して、摂取期間二週間における男女間での排便量変化。
得られた結果を表3(1回毎)及び表4(総量)に示す。
Figure 2014058576
Figure 2014058576
上記結果から、排便回数では男性において摂取試験二週目に12人中8人で回数の増加が見られた(表1)。また、排便回数の大小で分けた群で摂取試験二週目の結果をみると、排便回数が少ない群の4人全員で排便回数の増加が見られたが、排便回数が多い群では増加が8人、減少が6人で(表2)、フコイダンが便秘傾向の改善だけに作用しているのではなく、下痢傾向にも作用していることが示された。
排便量では、1回毎の場合男女ともに一週目、二週目ともに増加傾向を示した人はいないが、男性では4人が減少傾向を示した。総量の場合男性では4人が減少傾向を示し、女性では5人が増加傾向を示し、性別によって逆の現象が見られた(表3、表4)。これは下痢傾向の多い男性にも便秘傾向の多い女性にも改善効果を示すことを示唆している。
(4)試験項目4
摂取前試験と比較して、摂取期間における排便回数が少ない群(m≦5)と多い群(m≧6)の一週間毎の便の形状変化。
得られた結果を表5に示す。
Figure 2014058576
(5)試験項目5
摂取前試験と比較して、摂取期間における男女間の1週間毎の便臭の変化。
得られた結果を表6に示す。
Figure 2014058576
(6)試験項目6
摂取前試験と比較して、摂取期間における男女間の1週間毎の排便後感覚変化。
得られた結果を表7に示す。
Figure 2014058576
便の形状では、排便回数が少ない群においては改善されているのが示されたが、排便回数が多い群では、フコイダンを摂取することによって便の形状が変化していることが示された(表5)。
便の臭気では、摂取一週目は男性において臭気が増したと感じた人と感じなくなったという人がほぼ半々だったのに対し、女性は臭気を感じた人が7人中6人と大半だった。摂取二週目は男性1名を除く18名において通常時とは異なる臭気を感じていた。これは便が健全だと酸性臭を伴なうことから、この変化に鋭敏に反応したものと考えられる(表6)。
排便後感覚においては、男性で摂取一週目より二週目の方で新たに2名改善されフコイダン摂取に伴う排便習慣が改善されてきているのが伺える。しかし女性では摂取一週目より二週目の方が新たに悪化している人が1名出ており、便秘傾向の人では影響が体感できるまで時間がかかることが示唆された(表7)。
以上の点から、潜在的IBS患者に対する症状全般の改善効果が示された。特に、便秘症状の改善、排便習慣の改善効果、排便回数の適正化や下痢症状の改善が示唆された。なお、便の色調については、フコイダン摂取の影響と相関関係がみられなかった。
(参考例2;便秘症状の成人を対象とした作用試験)
試験開始前に便秘症状を訴えていた成人20名(男性1名、女性19名)に、図2で示した期間で試験を実施した。具体的には、まず摂取前の2週間で参考例1に準じたアンケート調査を行い、排便回数等から被験者をほぼ同程度の2つの集団(I群、II群)に分けた。次に、参考例1と同様に高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」の経口摂取を行い、試験期間中のアンケートについても参考例1に準じた形式で行ったが、新たに摂取期間中にフコイダンもしくは偽薬を摂取した時刻と摂取量を記録してもらった。摂取期間中において、対照として同等の物性(粘性、耐熱性、色調)を持ち、生理活性を持たないデンプン由来の偽薬を用いることで、プラセボ効果の可能性を排除するような試験計画を設計した。それぞれの摂取期間の後2週間(摂取後期間)も、同様に参考例1に準じたアンケート調査を行った。
結果としては、フコイダンを先に摂取したI群にて、排便日数の顕著な上昇が見られた(図3)。偽薬を摂取したII群においても摂取期間には上昇が見られたが、I群では摂取後期間においても摂取前期間と比べて1日以上の排便日数の上昇が見られた。これにより日々の排便を行う機会が向上されたことが窺われ、間接的に排便習慣の改善を裏付ける結果となった。
また排便回数においては、I群で見られた排便回数の増加は摂取後期間においても持続されており、摂取前期間に比べて依然として多い回数のままである(図4)。それに対してII群ではプラセボ効果による摂取期間中の増加は見られるものの、摂取後期間では速やかに摂取前期間と同程度の回数にまで戻ることが示された。このことから、フコイダン摂取後期間においても持続的な排便回数改善効果があることが示された。
排便量については、II群ではプラセボ効果が見られず、摂取期間においても排便量は減量していた(図5)。I群においては、摂取期間で排便量が増加し、摂取後期間ではわずかではあるが効果が持続していた。ここでもフコイダンの有効性が表れる事が示された。
便の形状変化では、II群では試験期間全般を通して便の形状変化は乏しい(図6)。I群では摂取期間に明瞭な改善が確認できた。この結果からフコイダンの摂取によって便性が向上されているのが示唆された。
以上の結果から、フコイダン含有剤の便性状の総合的な改善効果が確認された。便秘の改善、排便習慣の改善効果及び下痢傾向の改善もみられた。更に上記の効果の持続性も確認された。
また各試験項目においてプラセボ効果がある程度見られたことから、試験参加者に過敏性腸症候群(IBS)患者が含まれていたことも間接的に示された。心因的な作用も少なからず働いているとはいえ、フコイダン含有剤は総合的に各種症状の改善に有効であることが分かった。
(健常な成人を対象とした過剰摂取試験)
健常な成人3名(男性2名、女性1名)について、試験開始前の一週間、参考例2に準じた形式の調査アンケートを実施し、平常時の腹部状態と食生活を把握した。その後、実施例1で製造した高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」を通常の5倍量である一日150ml(フコイダン乾物重で4.05g)ずつ一週間経口投与し、参考例2に準じた形式の調査アンケートを実施した。その経過解析から、顕著な有害症状(ガス発生、腹部痙攣、便意の切迫、吐き気、嘔吐、腹痛等)を訴える被験者は現れなかった。
(フコイダン長期摂取試験)
成人の被験者57名(男性32名、女性25名)について、参考例1と同様に高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」を2008年11月27日〜2009年3月31日までの18週間経口摂取させ、フコイダン摂取期間中の腹部悪性症状の発生の有無をアンケートにより集計した。フコイダンの摂取を止めた後の、2009年4月1日〜2009年4月30日までの4週間(フコイダン非摂取期間)についても、同様に腹部悪性症状の発生の有無をアンケートにより集計した。
この結果、フコイダン摂取期間中、被験者の腹部悪性症状の発生率は徐々に低下した。また、フコイダンの摂取を止めた後も、腹部悪性症状の発生率は低いまま維持された(図7)。したがって、フコイダンの摂取による腹部悪性症状改善作用が長期間持続的に効果を発揮し、また、フコイダン摂取終了後も、少なくとも2〜4週間は効果が持続することが確認された。
(乳糖不耐症へのフコイダン摂取影響確認試験)
乳糖不耐症の成人4名について、実施例1で製造した高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」を一日30mlずつ1週間経口投与した。フコイダン摂取前と摂取後のそれぞれにおいて、被験者に乳糖20g経口投与(乳糖負荷、牛乳400ml相当)を行い、乳糖負荷前、負荷後1、2、3、4時間の5回呼気水素濃度を測定した。呼気水素濃度の測定は、生体ガス中水素測定器BAS−200(アドニス電機社製品)を用いた。
フコイダン摂取前(フコイダン非摂取)とフコイダン摂取後(フコイダン摂取)の、5回測定した呼気水素濃度の積算量を図8に示した。なお、乳糖が空腸内で分解されず、そのまま結腸に到達したときに、細菌によって分解されて呼気に水素が排出され、呼気水素濃度が上昇することが分かっている。つまり、呼気水素濃度の上昇を確認することで、乳糖不耐症の症状を間接的に確認することができる。この試験結果から、フコイダン摂取により乳糖負荷後の呼気水素濃度はフコイダン非摂取時と比較して明らかに減少し、つまり、乳糖の消化不良による水素発生が抑制されることが示された。また、被験者の乳糖負荷による腹痛、下痢等の症状も緩和され、これらから、フコイダン摂取による乳糖不耐症の症状改善作用が示された。
なお、本試験においては、呼気水素濃度測定時に採血を行い、乳糖負荷後に血糖値が上昇しないこと(被験者のラクターゼ活性が非常に低いこと)もあわせて確認している。
(細粒剤の製造)
モズク由来フコイダンとして、実施例1に記載の高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」を噴霧乾燥したモズク由来フコイダン(乾燥粉末)70重量部、グルコース20重量部、コーンスターチ10重量部を混合し、得られた混合物をヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液で流動層造粒し、細粒剤を得た。
(健康ドリンクの製造)
モズク由来フコイダンとして、実施例1に記載の高分子もずくフコイダン「シーアルガ エフ(登録商標)」100g、糖類150g、蜂蜜15g、アスコルビン酸1g、クエン酸0.5g、香料適量に水を加えて1kgとし、これを95℃で20分間殺菌し、100mlずつ無菌的にビンに充填して、飲食品タイプの健康ドリンクを得た。

Claims (10)

  1. モズク由来フコイダンのみを単一の有効成分として含有することを特徴とする医療用の乳糖不耐症の予防治療剤。
  2. モズク由来フコイダンを有効成分のひとつとして含有することを特徴とする医療用の乳糖不耐症の予防治療剤。
  3. モズク由来フコイダンを有効成分として含有することを特徴とする乳糖不耐症に対する保健の用途のための飲食用の剤。
  4. 乳糖不耐症の予防治療、又は保健の用途が、便通異常及び/又は便性異常の予防改善であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
  5. モズク由来フコイダンが、モズクの熱水抽出物及び/又はその処理物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の剤。
  6. モズクの熱水抽出物が、モズクと水の混合物を加熱した後、これを濾過し、得られた濾液を脱塩した液体であることを特徴とする請求項5に記載の剤。
  7. モズク由来のフコイダンが、モズクの熱水抽出物を更に精製処理して得た精製物及び/又はその処理物であることを特徴とする請求項5又は6に記載の剤。
  8. 該処理物が、濃縮物、ペースト化物、乾燥物、乳化物、液状物、希釈物から選ばれる少なくともひとつであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の剤。
  9. モズク由来フコイダンが、分子量5万以上の高分子フコイダンであり、かつ硫酸基含有量が10〜20%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の剤。
  10. モズクが、糸モズク、太モズク、沖縄モズクの少なくともひとつであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の剤。
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