JP2014054473A - 洗濯機 - Google Patents

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Atsushi Oyagi
淳史 大八木
Izumi Ikeda
泉 池田
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Abstract

【課題】制御を行うことなく、スピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑える。
【解決手段】バランシング装置20は、スピンバスケット13と同心状に設けられた環状のケーシング21と、ケーシング21内に収容された複数のバランシングボール30及び粘性流体31とを有している。ケーシング21内には、バランシングボール30が収容される環状のボール収容部24と、ボール収容部24の径方向内側で且つ下側に設けられ、粘性流体31が収容される流体収容部25と、ボール収容部24と流体収容部25とを連通する連通路とが形成されている。流体収容部25は、ケーシング21の周方向の一部に設けられている。ボール収容部24は、スピンバスケット13の回転停止時にバランシングボール30が流体収容部25とは反対側に集まるように、底面が流体収容部25側からその反対側に行くに従って下側に傾斜する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アウトタブと、このアウトタブ内に回転可能に設けられたスピンバスケットと、このスピンバスケットに取り付けられたバランシング装置とを備えている洗濯機に関するものである。
従来より、アウトタブと、アウトタブ内に回転可能に設けられたスピンバスケットとを備え、スピンバスケット内に収容された衣類等の洗濯物に対し、洗い、すすぎ及び脱水を行う洗濯機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の洗濯機では、特に脱水行程において、洗濯物が収容されたスピンバスケットの回転時に振動が発生する。この振動は、主にスピンバスケット内に収容された洗濯物の偏重分布に起因する。そのため、スピンバスケットには、このような振動を減衰させるためのボールバランサが取り付けられている。
具体的には、ボールバランサは、環状に形成されていて、収容チャンバに収容された複数のバランシングボール及び粘性流体を有している。このバランシングボール及び粘性流体は、収容チャンバ内をその周方向に移動可能である。バランシングボールは、粘性流体に浸漬されて多少制限的な移動をする。これにより、バランシングボールが収容チャンバ内を公転することで発生する自励振動を抑えることができる。バランシングボールは、スピンバスケットの回転時にその遠心力によって収容チャンバ内を周回移動し、最終的には、偏在した洗濯物とは反対側に位置される。その結果、バランシングボールの荷重によってスピンバスケットの回転バランスが維持される。
特開平10−52591号公報
ところで、洗濯機の脱水工程の開始前の、スピンバスケットの回転停止時において、バランシングボールの位置にばらつきがあると、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過する(超える)ときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動(振れ回り)の大きさにばらつきが生じる。スピンバスケットの水平振動が大きいと、アウトタブが外部ケーシングに衝突する虞がある。そして、アウトタブが外部ケーシングに衝突すると、脱水工程を強制的に終了するための制御が一般に行われる。これは、エネルギーと時間を無駄に消費することとなり、好ましくない。
そこで、特許文献1の洗濯機においては、収容チャンバの底面にバランシングボールを収容するための陥没収容部が形成されている。これにより、洗濯機の脱水工程の開始前において、バランシングボールの位置にばらつきがなくなり、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることができる。
しかしながら、特許文献1の洗濯機では、粘性流体が収容チャンバに収容されているため、粘性流体の粘性抵抗によってバランシングボールの移動が制限され、バランシングボールを陥没収容部に収容するのが困難という課題がある。
この課題を解決するため、スピンバスケットの回転を加速したり減速したりすることによって、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるなど、バランシングボールを該位置に移動させるための制御を行うことが考えられる。
だが、そのような制御を行うと、その制御にエネルギーや時間を要するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボールが流体収容部とは反対側に集まるように、ボール収容部の底面を傾斜させたことを特徴とする。
具体的には、本発明は、アウトタブと、該アウトタブ内に回転可能に設けられたスピンバスケットと、該スピンバスケットに取り付けられたバランシング装置とを備えている洗濯機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記バランシング装置は、前記スピンバスケットと同心状に設けられた環状のケーシングと、該ケーシング内に収容された複数のバランシングボール及び粘性流体とを有しており、前記ケーシング内には、前記バランシングボールが収容される環状のボール収容部と、前記ボール収容部の径方向内側で且つ下側に設けられ、前記粘性流体が収容される流体収容部と、前記ボール収容部と前記流体収容部とを連通する連通路とが形成されており、前記流体収容部は、前記ケーシングの周方向の一部に設けられており、前記ボール収容部は、前記スピンバスケットの回転停止時に前記バランシングボールが前記流体収容部とは反対側に集まるように、底面が該流体収容部側からその反対側に行くに従って下側に傾斜するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、ボール収容部は、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボールが流体収容部とは反対側に集まるように、底面が流体収容部側からその反対側に行くに従って下側に傾斜するように構成されている。これにより、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボールと流体収容部内の粘性流体とが重量バランスを自動的にとる。この結果、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記粘性流体は、前記スピンバスケットの回転停止時には、主に前記流体収容部内に収容される一方、その残部は、前記ボール収容部内に収容されており、前記バランシング装置は、前記スピンバスケットの回転停止時に前記流体収容部とは反対側に集まったバランシングボール及び前記ボール収容部内の粘性流体と前記流体収容部内の粘性流体とが重量バランスがとれるように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、バランシング装置は、スピンバスケットの回転停止時に流体収容部とは反対側に集まったバランシングボール及びボール収容部内の粘性流体と流体収容部内の粘性流体とが重量バランスがとれるように構成されている。これにより、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボール及びボール収容部内の粘性流体と流体収容部内の粘性流体とが重量バランスを自動的にとる。この結果、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記連通路は、前記バランシングボールが前記ボール収容部から前記流体収容部へと移動不能に構成されており、前記バランシング装置は、前記スピンバスケットの回転数が所定回転数未満のときには、前記粘性流体が重力によって前記流体収容部内に収容される一方、前記所定回転数以上のときには、前記流体収容部内の粘性流体が遠心力によって前記連通路を介して前記ボール収容部内に移動するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、バランシング装置は、スピンバスケットの回転数が所定回転数未満のときには、粘性流体が重力によって流体収容部内に収容される一方、所定回転数以上のときには、流体収容部内の粘性流体が遠心力によって連通路を介してボール収容部内に移動するように構成されている。これにより、スピンバスケットの回転数が所定回転数以上になると、バランシングボールが粘性流体に浸漬され、粘性流体の粘性抵抗によってバランシングボールの移動が制限される。この結果、スピンバスケットの回転時において、バランシングボールによる自励振動を抑えることができる。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記ケーシングは、上側に向かって開口するケーシング本体と、該ケーシング本体の上側開口を覆う蓋部とを有しており、前記蓋部の下面には、そこから下側に突き出て、前記連通路を区画する区画壁が一体に形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、ケーシング蓋部の下面には、そこから下側に突き出て、連通路を区画する区画壁が一体に形成されている。これにより、ケーシング蓋部を利用して、連通路を形成することができる。
本発明によれば、ボール収容部は、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボールが流体収容部とは反対側に集まるように、底面が流体収容部側からその反対側に行くに従って下側に傾斜するように構成されていることにより、スピンバスケットの回転停止時にバランシングボールと流体収容部内の粘性流体とが重量バランスを自動的にとり、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいて、バランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることができる。
本発明の実施形態に係る洗濯機を示す縦断面図である。 ケーシングの蓋部を取り外した状態のバランシング装置を示す平面図である。 一部を切り欠いた状態のバランサ装置を示す斜視断面図である。 スピンバスケットの回転数と粘性流体の収容割合との関係を示すグラフ図である。 バランシングボール及び粘性流体の重量バランスの状態とスピンバスケットの水平方向の振動のばらつきとの関係の一例を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る縦型全自動洗濯機(以下、単に「洗濯機」という)を示す縦断面図である。図1に示すように、洗濯機10は、外部ケーシング11とアウトタブ(水受槽ともいう)12とスピンバスケット(洗濯槽ともいう)13とバランシング装置(ボールバランサーともいう)20とを備えている。
外部ケーシング11は有底略四角筒状に形成されている。アウトタブ12は、外部ケーシング11内に懸架装置15を介して弾性的に懸架支持されている。つまり、懸架装置15は、外部ケーシング11とアウトタブ12とを連結している。懸架装置15はまた、アウトタブ12の振動を減衰させるものである。アウトタブ12内には洗濯水が収容される。アウトタブ12は有底円筒状に形成されている。
スピンバスケット13は、アウトタブ12内に回転可能に設けられている。スピンバスケット13内には洗濯物が収容される。スピンバスケット13は有底円筒状に形成されている。スピンバスケット13の底部にはパルセータ14が設けられている。このパルセータ14は、スピンバスケット13内に回転水流を発生させるものである。スピンバスケット13の壁には複数の貫通孔(図示省略)が形成されている。この貫通孔は、アウトタブ12と洗濯水を共有するためのものである。
アウトタブ12の底部には動力伝達装置18が設けられている。この動力伝達装置18は、駆動モータ16とシャフト組立体17とを備えている。駆動モータ16にはパルセータ14が接続されている。動力伝達装置18は、制御装置(図示省略)のプログラムに従って、スピンバスケット13やパルセータ14を選択的に正逆回転させる。これにより、スピンバスケット13内の洗濯物に対し、洗濯、すすぎ及び脱水が順次行われる。
バランシング装置20は、スピンバスケット13の上部内面に取り付けられている。バランシング装置20は、スピンバスケット13の回転バランスを維持するものである。バランシング装置20は円環状に形成されている。
図2は、ケーシングの蓋部を取り外した状態のバランシング装置20を示す平面図、図3は、一部を切り欠いた状態のバランシング装置20を示す斜視断面図である。図1〜図3に示すように、バランシング装置20は、ケーシング21と、このケーシング21内に収容された複数のバランシングボール30及び粘性流体31とを有している。本実施形態では、バランシングボール30の個数は16個である。
ケーシング21は、スピンバスケット13と同心状に設けられている。ケーシング21は円環状に形成されている。ケーシング21は、ケーシング本体22と蓋部23とを有している。ケーシング本体22は、上側に向かって開口している。蓋部23は、ケーシング本体22の上側開口を覆っている。ケーシング21内には、ボール収容部(レース部ともいう)24と流体収容部(タンク部ともいう)25と連通路26とが形成されている。
ボール収容部24内にはバランシングボール30が収容される。ボール収容部24は円環状に形成されている。ボール収容部24の径方向外側の側面24aは、周方向全体に亘って、径方向外側に行くに従って上側に傾斜している。
流体収容部25は、ボール収容部24の径方向内側で且つ下側に設けられている。流体収容部25内には粘性流体31が収容される。流体収容部25は、ケーシング21の周方向の一部に設けられている。本実施形態では、流体収容部25は、ケーシング21の周方向全体の半分に設けられている。つまり、流体収容部25は半円環状に形成されている。流体収容部25は、スピンバスケット13の回転停止時において流体収容部25とは反対側の1箇所に集まったバランシングボール30及びボール収容部24内の粘性流体31と流体収容部25内の粘性流体31とが重量バランスがとれる容量に設定されている。
ボール収容部24の底面24bは、スピンバスケット13の回転停止時にバランシングボール30が流体収容部25とは反対側の1箇所に集まるように、流体収容部25側からその反対側に行くに従って下側に傾斜している。具体的には、ボール収容部24の底面24bの高さ位置は、流体収容部25の周方向中央に対応する部分(図2及び図3において底面24bの左端部分)において最も高くなっており、そこから流体収容部25とは反対側に行くに従って徐々に低くなっている。そして、ボール収容部24の底面24bの高さ位置は、高さ位置が最も高い部分と径方向に対向する部分(図2及び図3において底面24bの右端部分)において最も低くなっている。つまり、高さ位置が最も低い部分を含む所定の箇所にバランシングボール30がスピンバスケット13の回転停止時に集まる。
ボール収容部24の底面24bは、スピンバスケット13の回転停止時にスピンバスケット13内において洗濯物が偏重分布していても、バランシングボール30が流体収容部25とは反対側の1箇所に集まる傾斜角度に設定されている。具体的には、ボール収容部24の底面24bの傾斜角度は、例えば、1度程度以上、好ましくは、2.5度程度以上である。
連通路26はボール収容部24及び流体収容部25を連通している。連通路26は、バランシングボール30がボール収容部24から流体収容部25へと移動不能に構成されている。つまり、連通路26のケーシング径方向の幅は、バランシングボール30の外径よりも小さくなっている。これにより、バランシングボール30をボール収容部24内に収容しながら、連通路26を介して粘性流体31のみをボール収容部24と流体収容部25との間で行き来させるようにしている。連通路26の幅は、例えば、2〜8mm程度である。これは省スペースの点で好ましい。
連通路26は、内側区画壁23aと外側区画壁25aとによって区画されている。内側区画壁23aは、ケーシング蓋部23の下面に下側に突き出るように周方向全体に亘って一体に形成されている。これにより、ケーシング蓋部23を利用して、連通路26を形成することができる。内側区画壁23aは、流体収容部25に対応する部分においてボール収容部24の底面24bよりも下側に突き出ている。内側区画壁23aは円環状に形成されている。外側区画壁25aは、流体収容部25の径方向外側の側壁によって構成されている。
ケーシング21は、それ自体、重量バランスがとれるように構成されている。具体的には、ケーシング21は、所定の位置におもりが取り付けられることによって、それ自体、重量バランスがとれるようになっている。
バランシングボール30は、アルミニウムや鉄等の金属材料で構成されている。バランシングボール30は、スピンバスケット13内の洗濯物の予想最大偏りをキャンセルできるように設定されている。このように設計されたボールバランサ30は、洗濯物の予想最大偏り及びその予想最大偏りよりも小さい洗濯物の偏りに対し、振動を抑えることができる。バランシングボール30の外径は、例えば、20mm程度である。バランシングボール30は、スピンバスケット13の回転によってボール収容部24内を周回移動する。
粘性流体31は、所定の粘度を有するオイル等で構成されている。粘性流体31の総重量は、バランシングボール30の総重量よりも重くなっている。粘性流体31は、スピンバスケット13の回転停止時、又は、スピンバスケット13の回転数が1次共振領域よりも小さい第1所定回転数(図4参照)未満のときには、主に流体収容部25内に収容される。ここに、1次共振領域とは、脱水工程初期にスピンバスケット13の水平方向の振動(振れ回り)が最大となる回転数領域である。本実施形態では、粘性流体31は、全体の80〜90%程度が流体収容部25内に収容される。粘性流体31の残部は、ボール収容部24内に収容される。具体的には、粘性流体31の残部は、ボール収容部24内の周方向全体の、流体収容部25とは反対側の半分に収容される。そして、流体収容部25内の粘性流体31とボール収容部24内の粘性流体31とは、スピンバスケット13の回転停止時には、液面が連続している。
一方、流体収容部25内の粘性流体31は、スピンバスケット13の回転に伴う遠心力によって連通路26を介してボール収容部24内に移動する。なお、流体収容部25内の粘性流体31がボール収容部24内に移動するのに最適な、スピンバスケット13の回転数領域は、1次共振領域よりも大きく2次共振領域よりも小さい領域である。ここに、2次共振領域とは、スピンバスケット13の鉛直方向の振動が最大となる回転数領域である。自励振動が発生する回転数領域は、この2次共振領域よりも大きい回転数領域である。また、流体収容部25内からボール収容部24内に移動していた粘性流体31が重力によって連通路26を介して流体収容部25内に戻るように、粘性流体31の液面は、スピンバスケット13の回転停止時には、ボール収容部24の底面24bにおける流体収容部25の周方向両端部に対応する部分よりも高くなっている。
以下、洗濯機10の脱水工程について説明する。
洗濯機10の脱水工程の開始前の、スピンバスケット13の回転停止時において、ボール収容部24の底面24bが流体収容部25側からその反対側に行くに従って下側に傾斜していることから、バランシングボール30が流体収容部25とは反対側の1箇所に集まる(図3参照)。このとき、粘性流体31は主に流体収容部25内に収容され、その残部がボール収容部24内に収容される。そして、流体収容部25とは反対側の1箇所に集まったバランシングボール30及びボール収容部24内の粘性流体31と、流体収容部25内の粘性流体31(図2の二点鎖線で囲まれた領域内の粘性流体31)とは重量バランスがとれている。この重量バランスは、スピンバスケット13の回転数が第1所定回転数未満の間、ほぼ保たれる。このように、スピンバスケット13の回転停止時にバランシングボール30及びボール収容部24内の粘性流体31と流体収容部25内の粘性流体31とが重量バランスを自動的にとる。この結果、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケット13の回転数が1次共振領域を通過する(超える)ときにおいて、バランシングボール30の偏在に起因してスピンバスケット13の水平振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることができる。
洗濯機10の脱水工程が開始されると、スピンバスケット13が回転し始める。このとき、スピンバスケット13に取り付けられたバランシング装置20も一体的に回転し始める。
スピンバスケット13の回転数が1次共振領域を通過すると、ボール収容部24内のバランシングボール30が偏在した洗濯物とは反対側の箇所に自動的に移動する。これにより、スピンバスケット13の回転バランスを維持することができる。
このとき、ボール収容部24内のバランシングボール30が、スピンバスケット13の回転に伴う遠心力によってボール収容部24の径方向外側の側面24aに沿ってボール収容部24内の上側に移動する(図3の二点鎖線のバランシングボール30参照)。
図4に示すように、スピンバスケット13の回転数が第1所定回転数未満のとき、流体収容部25内の粘性流体31が重力によって流体収容部25内に留まる。
スピンバスケット13の回転数が第1所定回転数以上になると、流体収容部25内の粘性流体31がスピンバスケット13の回転に伴う遠心力によって連通路26を介してボール収容部24内に移動し始める。そして、スピンバスケット13の回転数が、1次共振領域よりも大きく2次共振領域未満よりも小さい第2所定回転数になると、流体収容部25内の粘性流体31が全部、ボール収容部24内に移動して収容される。これにより、バランシングボール30が粘性流体31に浸漬され、粘性流体31の粘性抵抗によってバランシングボール30の移動が制限される。この結果、スピンバスケット13の回転時において、バランシングボール30による自励振動を抑えることができる。
洗濯機10の脱水工程が終了して、スピンバスケット13の回転が第1所定回転数未満となると、流体収容部25内からボール収容部24内に移動していた粘性流体31が重力によって連通路26を介して流体収容部25内に流れ落ちて回収される。これにより、粘性流体31は主に流体収容部25内に収容され、その残部がボール収容部24内に収容される。この結果、粘性流体31が元の状態に戻る。
そして、スピンバスケット13の回転が停止すると、ボール収容部24の底面24bが流体収容部25側からその反対側に行くに従って下側に傾斜していることから、バランシングボール30が流体収容部25とは反対側の1箇所に集まる。これにより、バランシングボール30が元の状態に戻る。
図5は、バランシングボール及び粘性流体の重量バランスの状態とスピンバスケットの水平振動のばらつきとの関係の一例を示すグラフ図である。図5の横軸は、粘性流体と重量バランスがとれていないバランシングボールの個数を示し、その縦軸は、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおけるスピンバスケットの振動振幅の最大値を示す。本実施形態は、粘性流体と重量バランスがとれていないバランシングボールの個数が0個のときに相当する。図5に示すように、粘性流体と重量バランスがとれていないバランシングボールの個数が多いほど、スピンバスケットの振動振幅の最大値が大きくなり、スピンバスケットの水平振動の大きさのばらつきも大きくなる。そして、スピンバスケットの振動振幅の最大値が大きくなると、アウトタブが外部ケーシングに衝突する可能性が高くなる。
なお、上記実施形態では、ボール収容部24の底面24bを周方向全体に亘って傾斜面としたが、これに限らず、例えば、ボール収容部24の底面24bのうち、流体収容部25とは反対側の1箇所に集まったバランシングボール30に対応する部分を水平面として、その残部を傾斜面としても良い。
また、上記実施形態では、流体収容部25をケーシング21の周方向全体の半分に設けたが、スピンバスケット13の回転停止時にバランシングボール30及び粘性流体31の重量バランスがとれる限り、流体収容部25を設ける範囲はこれに限らない。ここに、流体収容部25を設ける範囲が小さいほど、省スペースの点で好ましい。
さらに、上記実施形態では、粘性流体31をスピンバスケット13の回転停止時に主に流体収容部25内に収容したが、全部、流体収容部25内に収容しても良い。
また、上記実施形態では、第1所定回転数を1次共振領域よりも小さい回転数としたが、これに限らず、例えば、1次共振領域よりも大きく2次共振領域よりも小さい回転数としても良い。
以上説明したように、本発明に係る洗濯機は、バランシングボールを粘性流体と重量バランスがとれる位置に移動させるための制御を行うことなく、スピンバスケットの回転数が1次共振領域を通過するときにおいてバランシングボールの偏在に起因してスピンバスケットの水平方向の振動の大きさにばらつきが生ずることを抑えることが必要な用途等に適用することができる。
10 洗濯機
12 アウトタブ
13 スピンバスケット
20 バランシング装置
21 ケーシング
22 ケーシング本体
23 蓋部
23a 内側区画壁
24 ボール収容部
24b 底面
25 流体収容部
26 連通路
30 バランシングボール
31 粘性流体

Claims (4)

  1. アウトタブと、該アウトタブ内に回転可能に設けられたスピンバスケットと、該スピンバスケットに取り付けられたバランシング装置とを備えている洗濯機であって、
    前記バランシング装置は、前記スピンバスケットと同心状に設けられた環状のケーシングと、該ケーシング内に収容された複数のバランシングボール及び粘性流体とを有しており、
    前記ケーシング内には、前記バランシングボールが収容される環状のボール収容部と、前記ボール収容部の径方向内側で且つ下側に設けられ、前記粘性流体が収容される流体収容部と、前記ボール収容部と前記流体収容部とを連通する連通路とが形成されており、
    前記流体収容部は、前記ケーシングの周方向の一部に設けられており、
    前記ボール収容部は、前記スピンバスケットの回転停止時に前記バランシングボールが前記流体収容部とは反対側に集まるように、底面が該流体収容部側からその反対側に行くに従って下側に傾斜するように構成されていることを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1記載の洗濯機において、
    前記粘性流体は、前記スピンバスケットの回転停止時には、主に前記流体収容部内に収容される一方、その残部は、前記ボール収容部内に収容されており、
    前記バランシング装置は、前記スピンバスケットの回転停止時に前記流体収容部とは反対側に集まったバランシングボール及び前記ボール収容部内の粘性流体と前記流体収容部内の粘性流体とが重量バランスがとれるように構成されていることを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項1又は2記載の洗濯機において、
    前記連通路は、前記バランシングボールが前記ボール収容部から前記流体収容部へと移動不能に構成されており、
    前記バランシング装置は、前記スピンバスケットの回転数が所定回転数未満のときには、前記粘性流体が重力によって前記流体収容部内に収容される一方、前記所定回転数以上のときには、前記流体収容部内の粘性流体が遠心力によって前記連通路を介して前記ボール収容部内に移動するように構成されていることを特徴とする洗濯機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の洗濯機において、
    前記ケーシングは、上側に向かって開口するケーシング本体と、該ケーシング本体の上側開口を覆う蓋部とを有しており、
    前記蓋部の下面には、そこから下側に突き出て、前記連通路を区画する区画壁が一体に形成されていることを特徴とする洗濯機。
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