JP2014052573A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ギャップの変動等に起因した画像濃度ムラを低減させる新たな方法を提供する。
【解決手段】帯電装置、レーザー書込装置、現像装置等のトナー像形成手段によって感光体20Y,20C,20M,20K上に形成したトナー像を、1次転写装置が印加する転写バイアスの作用によって、中間転写ベルト10を介して用紙へ転写することにより、用紙上に画像を形成する画像形成装置において、上記トナー像形成手段によって形成される濃度ムラ検出用のテストトナー像の濃度を光学センサ110によって検知し、その検知結果に基づいてテストトナー像の濃度ムラ情報を検出し、検出した濃度ムラ情報に基づいて当該テストトナー像の濃度ムラが低減するように転写バイアスを変動させるべく、転写バイアス条件の設定を調整する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トナー像形成手段によって潜像担持体や中間転写体等の像担持体上に形成したトナー像を、転写手段が印加する転写バイアスの作用によって、他の像担持体を介して又は直接に記録材へ転写することにより、記録材上に画像を形成する、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
この種に画像形成装置としては、電子写真方式の画像形成装置が広く知られている。一般に、電子写真方式の画像形成装置では、電源投入直後のタイミングやプリント枚数が所定枚数に達するタイミングに、帯電目標電位や現像バイアスなどの各種電位を調整して現像ポテンシャルを調整する電位設定値調整制御を行い、画像濃度等の画質調整を行う(特許文献1)。この電位設定値調整制御では、通常、予め決められた調整用トナーパターンである基準トナー像を感光体等の潜像担持体の表面に複数個形成した後、その基準トナー像のトナー付着量を検知する。そして、基準トナー像形成時の現像ポテンシャルと基準トナー像のトナー付着量との直線近似式から、所望のトナー付着量が得られる現像ポテンシャルを求め、その現像ポテンシャルが得られるような各種電位を求める。現像ポテンシャルとは、潜像担持体表面の静電潜像部分の電位と、現像バイアスが印加される現像剤担持体の表面電位との電位差を意味する。
また、特許文献2には、現像ギャップの変動に起因して1枚の出力画像中に生じる画像濃度ムラを改善するための画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、潜像担持体の外周の振れ量と現像装置の現像剤担持体の外周の振れ量とを検知して現像ギャップの変動を検出し、この現像ギャップ変動に起因した現像電界変動を算出する。そして、その算出結果に基づいて、現像電界の変動をキャンセルするように、潜像担持体上に静電潜像を形成するための露光時における露光強度の値を調整する。
電子写真方式の画像形成装置は、一般に、円筒状の現像剤担持体と円筒状の潜像担持体とが、所定の間隙(以下「現像ギャップ」という。)をもって対向し、それぞれ独自に回転駆動する。そして、現像ポテンシャルに応じた現像電界により、潜像担持体上の静電潜像に現像剤担持体上のトナーが移動することで、現像が行われる。このような構成において、現像剤担持体及び潜像担持体は、通常、各々の回転駆動軸に対してその外周が振れを有する。この場合、現像剤担持体及び潜像担持体が回転駆動すると、各々が有する外周の振れにより現像ギャップが変動して、上述したように現像電界強度が変動する。現像電界強度が変動すると、これに応じて潜像担持体上の静電潜像に移動するトナー量も変動する。よって、現像剤担持体及び潜像担持体の外周の振れによる現像ギャップの変動に起因して、1枚の出力画像には画像濃度ムラが生じる。
この画像濃度ムラを解消するためには、現像剤担持体及び潜像担持体の振れ精度の向上が必要となるが、近年、電子写真方式の画像形成装置の高速化対応に伴い、現像剤担持体及び潜像担持体は大径化する傾向にあり、振れ精度の向上は容易ではない。また、振れ精度が向上できたとしても、精度向上に伴う装置のコストアップが問題となる。
また、上記特許文献1に開示の画像形成装置は、電源投入直後のタイミング等に現像ポテンシャルを調整して画質調整を行うが、現像電界の変動幅が小さくなるように1枚の出力画像を形成している間の現像ポテンシャルを変動させるものではない。したがって、現像電界の変動幅が大きい場合等において、そのような現像電界の変動による画像濃度ムラを許容範囲内に収めることはできない。
一方で、現像ポテンシャルを変化させ得る帯電バイアス、露光強度、現像バイアスなどの現像ポテンシャル変化条件は、その値を上述した画像濃度ムラ(1枚の出力画像中に生じる画像濃度変化)と同程度の短い周期で変動(時間変化)させることが可能である。上記特許文献2に開示の画像形成装置でも、潜像担持体上に静電潜像を形成するための露光時における露光強度を、1枚の出力画像中に生じる画像濃度変化と同程度の短い周期で変動させることで、現像電界の変動をキャンセルして現像電界を許容範囲内に収める制御を行っている。
しかしながら、本発明者らの研究の結果、現像ポテンシャル変化条件を変動させて現像ポテンシャルを調整するだけでは、現像ギャップの変動等に起因した画像濃度ムラを許容範囲内に精度良く収めることが困難であることが判明した。特に、現像ギャップの変動に起因した画像濃度ムラは、潜像担持体の外周の振れと現像装置の現像剤担持体の外周の振れという2つの要因によって不規則な波形をもつ。このような不規則な波形をもつ画像濃度ムラを、現像ポテンシャルの調整だけで許容範囲内に高精度に収めることは難しい。そのため、現像ポテンシャルを調整して画像濃度ムラを低減する方法とは別に、画像に濃度変化が生じるように変動可能な濃度変化条件を調整することにより画像濃度ムラを低減できる新たな方法が望まれる。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像ギャップの変動等に起因して1枚の出力画像中に生じる画像濃度ムラを新たな方法で低減させることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、トナー像形成手段によって像担持体上に形成したトナー像を、転写手段が印加する転写バイアスの作用によって、他の像担持体を介して又は直接に記録材へ転写することにより、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記トナー像形成手段によって形成される濃度ムラ検出用のテストトナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、上記濃度検知手段の検知結果に基づいて、上記テストトナー像の濃度ムラが低減するように1枚の出力画像についての画像形成動作中に上記転写バイアスを変動させるべく、転写バイアス条件の設定を調整する濃度ムラ低減手段とを有することを特徴とする。
従来、転写バイアスは、トナーの無駄を低減する目的で、なるべく転写率を高くするという観点から、その設定値が決められていた。本発明者は、転写バイアスを新たな観点から見直した結果、トナー像を像担持体から他の像担持体や記録材へ転写させるために作用する転写バイアスも、その設定値を変動させることにより、1枚の出力画像中に画像濃度ムラを生じさせることが可能であるという知見を得た。この知見に基づき、本発明では、転写バイアス条件の設定を調整することにより、1枚の出力画像中に生じる画像濃度ムラを低減するという新たな方法で、画像濃度ムラを低減するものである。
特に、転写バイアス条件の調整により1枚の出力画像中の画像濃度ムラを低減するという本発明による新たな方法は、その調整により転写バイアスを変動させた場合でも、現像ポテンシャルに与える影響は無いか又は小さいという特徴がある。そのため、本発明による新たな方法は、現像ポテンシャルの調整により1枚の出力画像中の画像濃度ムラを低減する方法とは独立して使用することができる。その結果、現像ポテンシャルを調整する方法により低減した後に残存する画像濃度ムラを、本発明による新たな方法で低減するというようなことも可能となる。したがって、本発明による新たな方法により、現像ポテンシャルを調整する方法だけでは許容範囲内まで精度よく低減できなかった画像濃度ムラであっても、現像ポテンシャルを調整する方法と併用することで、これを許容範囲内に精度よく収めることが実現可能となる。
以上、本発明によれば、現像ギャップの変動等に起因して1枚の出力画像中に生じる画像濃度ムラを新たな方法で低減させることができるという優れた効果が得られる。
同複写機の概略構成を示す概略構成図である。 同複写機における中間転写ユニットとその周囲構成とを示す拡大構成図である。 同複写機における4つの画像形成ユニットのうち、2つを示す拡大構成図である。 同複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。 同複写機で生じる副走査方向(用紙搬送方向)の画像濃度ムラを示すグラフである。 (a)は、同複写機の現像装置における現像スリーブの周長周期をもった画像濃度ムラ成分を示すグラフである。(b)は、同複写機の感光体の周長周期をもった画像濃度ムラ成分を示すグラフである。 同複写機の中間転写ベルト上に形成される濃度ムラ検出用のテストトナー像の一例を示す説明図である。 同テストトナー像の濃度を検知するための光学センサの設置箇所を示す斜視図である。 実施形態における濃度ムラ条件調整制御の流れを示すフローチャートである。 第1テストトナー像の濃度検知を行う光学センサの出力値の波形を示すグラフである。 (a)は、図10に示すセンサ出力波形から抽出される現像スリーブ周長周期をもつ波形を示すグラフであり、(b)は、図10に示すセンサ出力波形から抽出される感光体周長周期をもつ波形を示すグラフである。 現像スリーブ周長周期や感光体周長周期の濃度ムラ成分を低減するための現像バイアス等の制御テーブルの内容を説明するための説明図である。 転写電流と転写効率(転写率)との関係を示すグラフである。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体を設けたいわゆるタンデム型のフルカラー電子写真複写機(以下、単に「複写機」という。)の一実施形態について説明する。
はじめに、本実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成を示す概略構成図である。
同図において、複写機は、画像形成を行うプリント部100と、このプリント部100が載置されプリント部100に対して記録材である用紙5の供給を行う給紙装置200と、プリント部100上に取り付けられ原稿画像を読み取るスキャナ300と、このスキャナ300の上部に取り付けられる原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。プリント部100には、用紙5を手差し給紙させるための手差しトレイ6、及び、画像形成済みの用紙5が排紙される排紙トレイ7が設けられている。
図2は、プリント部100の構成を拡大して示す拡大構成図である。
プリント部100には、像担持体である中間転写体としての無端状の中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10の材料には、ベルト伸びによる位置ずれを防止するために機械的特性に優れた材料であるポリイミドが採用されている。このポリイミドには、高画質高安定化、即ち、温湿度環境に依存せず常に安定した転写性能が得られるようにするために電気抵抗調整剤としてカーボンを分散させている。このため、中間転写ベルト10は黒色を呈している。
中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ14,15,16に張架された状態で、図2中で時計回り方向に回転駆動される。図2に示すように、支持ローラ14,15,16のうちの第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間のベルト張架部分には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kが並んで配置されている。また、第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間に張架されているベルト張架部分には、中間転写ベルト10上に形成された濃度ムラ検出用のテストトナー像を検出するための濃度検知手段としての光学センサ110が取り付けられている。
画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kの上方には、図1に示したように、トナー像形成手段を構成する潜像形成手段としてのレーザー書込装置21が設けられている。このレーザー書込装置21は、スキャナ300で読み取った原稿の画像情報に基づいて、レーザー制御部(図示せず)によって半導体レーザー(図示せず)を駆動して書込光を出射する。そして、その書込光により、各画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kに設けられた潜像担持体たるドラム状の感光体20Y,20C,20M,20Kを露光走査して感光体に静電潜像を形成する。なお、書込光の光源としては、レーザーダイオードに限るものではなく、例えばLEDであってもよい。
図3は、4つの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kのうちの2つを示す拡大構成図である。
なお、4つの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kは、使用するトナーの色が互いに異なる点の他が同様の構成になっているので、同図においては、各部材の符号の末尾に付すY、C、M、Kという添字を省略している。また、以下の説明においても、これら添字を必要に応じて適宜省略する。
画像形成ユニット18には、感光体20の周囲に、帯電手段としての帯電装置60、現像手段としての現像装置61、クリーニング手段としての感光体クリーニング装置63及び除電手段としての除電装置64が設けられている。また、感光体20に対して中間転写ベルト10を介して対向する位置には、転写手段としての1次転写装置62が設けられている。これらのうち、帯電装置60及び現像装置61は、トナー像形成手段を構成する。
帯電装置60は、帯電ローラを採用した接触帯電方式のものであり、感光体20に接触して電圧を印加することにより感光体20の表面を一様に帯電する。この帯電装置60には、非接触のスコロトロンチャージャなどを採用した非接触帯電方式のものも採用できる。
現像装置61では、磁性キャリアと非磁性トナーからなる二成分現像剤を使用している。なお、現像剤としては一成分現像剤を使用してもよい。この現像装置61は、現像ケース70内に設けられた攪拌部66と現像部67とに大別できる。攪拌部66では、二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)が攪拌されながら搬送されて現像剤担持体としての後述する現像スリーブ65上に供給される。この攪拌部66は、平行な2本のスクリュー68が設けられており、2本のスクリュー68の間には、両端部で互いが連通するように仕切るための仕切り板が設けられている。また、現像ケース70には現像装置61内の現像剤のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサ71が取り付けられている。一方、現像部67では、現像スリーブ65に付着した現像剤のうちのトナーが感光体20に転移される。この現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体20と対向する現像スリーブ65が設けられており、その現像スリーブ65内にはマグネット(図示せず)が固定配置されている。また、現像スリーブ65に先端が接近するように現像剤規制部材としてのドクターブレード73が設けられている。
現像装置61内においては、現像剤を2本のスクリュー68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、現像スリーブ65内に配設されたマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に汲み上げられる。現像スリーブ65に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ65の回転に伴って搬送され、ドクターブレード73によって適正な量に規制される。なお、規制された現像剤は攪拌部66に戻される。このようにして感光体20と対向する現像領域まで搬送された現像剤は、マグネットローラの発する磁力によって穂立ち状態となり、磁気ブラシを形成する。現像領域では、現像スリーブ65に印加されている現像バイアスにより、現像剤中のトナーを感光体20上の静電潜像部分に移動させる現像電界が形成される。これにより、現像剤中のトナーは、感光体20上の静電潜像部分に転移し、感光体20上の静電潜像は可視像化され、トナー像が形成される。現像領域を通過した現像剤は、マグネットの磁力が弱い部分まで搬送されることで現像スリーブ65から離れ、攪拌部66に戻される。このような動作の繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71が検出し、その検出結果に基づいて攪拌部66にトナーが補給される。
1次転写装置62としては、1次転写ローラを採用しており、中間転写ベルト10を挟んで感光体20に押し当てるようにして設置している。1次転写装置62は、ローラ形状のものでなくても、導電性のブラシ形状のものや、非接触のコロナチャージャなどを採用してもよい。
感光体クリーニング装置63は、先端を感光体20に押し当てられるように配置される、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を備えている。また、本実施形態では、クリーニング性能を高めるために感光体20に接触する導電性のファーブラシ76を併用している。クリーニングブレード75やファーブラシ76により感光体20から除去されたトナーは、感光体クリーニング装置63の内部に収容される。
除電ランプ等からなる除電装置64は、光を照射して感光体20の表面電位を初期化する。
先に示した図1において、画像形成ユニット18では、感光体20の回転とともに、まず帯電装置60で感光体20の表面を例えば−(マイナス)700Vに一様に帯電せしめる。次いで、スキャナ300により読み取った画像情報に基づいてレーザー書込装置21からレーザーによる書込光を照射し、感光体20上に静電潜像を形成する。このとき、レーザー書込装置21によって書込光が照射された静電潜像部分の電位は、例えば−120Vとなる。その後、現像装置61により静電潜像が可視像化されてトナー像が形成される。このとき、現像バイアスの電圧を例えば−470Vとすれば、350Vの現像ポテンシャルを確保することができ、これによりマイナス帯電したトナーが現像装置61側から感光体20上の静電潜像部分へ静電的に移動して現像処理が行われる。このトナー像は、1次転写装置62により感光体20と中間転写ベルト10との間にプラス極性の転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト10上に1次転写される。1次転写後に感光体20の表面に残留した転写残トナーは、感光体クリーニング装置63により除去され、その後、感光体20の表面は、除電装置64により除電されて、次の画像形成に供される。
先に図2に示したように、支持ローラのうちの第3支持ローラ16に対向する位置には、2次転写装置である2次転写ローラ24が設けられている。そして、中間転写ベルト10上のトナー像を用紙5上に2次転写する際には、2次転写ローラ24を第3支持ローラ16に巻回された中間転写ベルト部分に押し当てて2次転写を行う。なお、2次転写装置としては2次転写ローラ24を用いた構成でなくても、例えば転写ベルトや非接触の転写チャージャを用いた構成としてもよい。この2次転写ローラ24には、2次転写ローラ24に付着したトナーをクリーニングするローラクリーニング部91が当接している。
また、2次転写ローラ24の用紙搬送方向下流側には、2つのローラ23a,23b間に無端ベルト状の搬送ベルト22が張架した構成を有する。また、このさらに搬送方向下流側には、用紙5上に転写されたトナー像を定着させるための定着装置25が設けられている。この定着装置25は、加熱ローラ26に加圧ローラ27を押し当てた構成となっている。また、中間転写ベルト10の支持ローラのうちの第2支持ローラ15に対向する位置には、ベルトクリーニング装置17が設けられている。このベルトクリーニング装置17は、用紙5に中間転写ベルト10上のトナー像を転写した後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するためのものである。
プリント部100には、図1に示したように、給紙装置200から給紙された用紙5を2次転写ローラ24を経由して排紙トレイ7に案内する搬送路48が設けられている。また、この搬送路48に沿って、搬送ローラ49a、レジストローラ49b、排出ローラ56なども設けられている。搬送路48の下流側には、転写後の用紙5の搬送方向を排紙トレイ7又は用紙反転装置93に切り替える切替爪55が設けられている。用紙反転装置93は、用紙5を反転させて再び2次転写ローラ24に向けて送り出すものである。さらに、プリント部100には、手差しトレイ6から搬送路48へ合流する手差し給紙路53が設けられ、この手差し給紙路53の上流側には、手差しトレイ6にセットされた用紙5を一枚ずつ給紙するための給紙ローラ50及分離ローラ51が設けられている。
給紙装置200は、用紙5を収納する複数の給紙カセット44、これらの給紙カセット44に収納された用紙を一枚ずつ送り出す給紙ローラ42及び分離ローラ45、送り出された用紙を給紙路46に沿って搬送する搬送ローラ47などから構成されている。給紙路46は、プリント部100の搬送路48に接続している。
スキャナ300では、コンタクトガラス31上に載置される原稿(図示せず)の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源とミラーを搭載した第1及び第2の走行体33,34が往復移動する。これらの走行体33,34により走査された画像情報は、結像レンズ35によってその後方に設置されている読取センサ36の結像面に集光され、読取センサ36によって画像信号として読込まれる。
図4は、本実施形態に係る複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。
同図に示すように、本複写機には、コンピュータ構成のメイン制御部500が備えられており、このメイン制御部500が各部を駆動制御したり、各種演算処理を実行したりする。メイン制御部500は、各種演算や各部の駆動制御を実行するCPU(Central Processing Unit)501にバスライン502を介して、コンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memory)503と各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)504とが接続されて構成されている。ROM503には、光学センサ110の出力値に対する単位面積当りのトナー付着量への換算に関する情報を記憶した換算テーブル(図示せず)が格納されている。メイン制御部500には、プリント部100の各部、給紙装置200、スキャナ300、原稿自動搬送装置400が接続されている。ここで、プリント部100の光学センサ110は、検出した情報をメイン制御部500に送り出す。
次に、本発明の特徴部分である、画像濃度ムラを抑制するための濃度変化条件調整制御について説明する。
なお、本明細書において、トナー像の濃度ムラは、単位面積当たりのトナー付着量の時間変化
図5は、本複写機で生じる副走査方向(用紙搬送方向)の画像濃度ムラを示すグラフである。
図5に示すグラフは、本複写機を用いて全面が単一濃度である画像を形成したときの用紙搬送方向における画像濃度ムラの一例を示したものである。このグラフを見ると、画像濃度が不規則に変動しているように見えるが、この波形は、主に、図6(a)と図6(b)に示す2つの波形に分解することができる。図6(a)に示す波形の周期は、本複写機の現像装置61における現像スリーブ65の周長周期に相当するものである。図6(b)に示す波形の周期は、本複写機の感光体20の周長周期に相当するものである。つまり、本複写機で生じる画像濃度ムラは、現像スリーブ周長周期の画像濃度ムラと感光体周長周期の画像濃度ムラとが合成されたものである。
このような画像濃度ムラは、現像スリーブ65の偏心等による製造誤差に起因して生じる現像スリーブ65の外周の振れと、感光体20の偏心等による製造誤差に起因して生じる現像スリーブ65の外周の振れとによって、これらが対向する現像領域での現像ギャップが時間変化(変動)することによって生じる。現像ギャップが変動すると、これに応じて現像領域内に形成される現像電界強度も時間変化(変動)する。そして、現像電界強度の変動に応じて、感光体20上の静電潜像部分に移動するトナー量も変動する結果、出力画像には画像濃度ムラが生じる。
本複写機の濃度ムラ情報検出手段及び濃度ムラ低減手段として機能する制御部(CPU501、ROM503及びRAM504からなる組合せ)は、電源スイッチ(図示せず)がONされた直後などの所定のタイミングで、上述した画像濃度ムラを抑制するための濃度変化条件調整制御を行うように構成されている。この濃度変化条件調整制御では、4つの画像形成ユニット18Y,18C,18M,18Kにおいて、それぞれ感光体20Y,20C,20M,20Kの表面に、濃度ムラ検出用のテストトナー像を形成し、これを中間転写ベルト10上に転写する。Y、M、C、Kの各色テストトナー像は、それぞれ、後述する3種類のテストトナー像で構成されており、例えば、図7に示すような状態で中間転写ベルト10に形成される。
図8は、上述したテストトナー像の濃度(単位面積当たりのトナー付着量)を検知するための光学センサ110の設置箇所を示す斜視図である。
本実施形態において、光学センサ110は、第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間に張架されているベルト張架部分における第1支持ローラ14の近傍に設置されている。本実施形態の光学センサ110は、1つのセンサヘッド111をセンサ基板112上に備えたもので、中間転写ベルト10のベルト幅方向(主走査方向)の略中央にセンサヘッド111が配置されるように設置されている。色ごとの3種類のテストトナー像T1〜T3(合計12個のテストトナー像)は、このセンサヘッド111の検知領域を順次通過するように、図7に示すように、中間転写ベルト10のベルト幅方向略中央部に順次形成される。
なお、本実施形態では、1つのセンサヘッド111ですべてのテストトナー像の濃度検知を行う例であるが、中間転写ベルト10のベルト幅方向における異なる位置に、例えば、色ごとに又はテストトナー像の種類ごとに、複数のセンサヘッド111を配置してもよい。この場合、それぞれのセンサヘッド111の検知領域を通過するように、対応するテスト画像を中間転写ベルト10上に形成する。
本実施形態における3種類のテストトナー像T1〜T3は、ベルト搬送方向に沿って長尺な帯状のもので、その長さは、感光体周長あるいは現像スリーブ周長のうちいずれか大きい方の長さ以上となっている。これは、これらのテストトナー像T1〜T3の濃度ムラから、感光体周長周期あるいは現像スリーブ周長周期の画像濃度ムラを検出するためである。また、3種類のテストトナー像T1〜T3は、それぞれ一様な画像濃度となるように形成されているが、第1テストトナー像T1は、高い濃度で形成されており、第2テストトナー像T2及び第3テストトナー像T3は、低い濃度で形成されている。なお、3種類のテストトナー像T1〜T3の濃度の違いは、面積階調方式で制御してもよいし、濃度階調方式で制御してもよい。
図9は、本実施形態における濃度ムラ条件調整制御の流れを示すフローチャートである。
本実施形態において、設定値によって画像濃度を周期的に変動させることが可能な濃度変化条件としては、帯電バイアス、現像バイアス、露光強度、転写バイアス等が挙げられる。メイン制御部500は、まず、これらの濃度変化条件を現在の設定値のまま、第1テストトナー像T1を中間転写ベルト10上に形成する(S1)。本実施形態において、第1テストトナー像T1は、高濃度画像の典型的パターンであるベタ画像で形成したものを採用している。出力画像中に現像スリーブ周長周期及び感光体周長周期の画像濃度ムラが生じている場合、第1テストトナー像T1にも、その長尺方向(副走査方向)に沿って同様の濃度ムラが現れる。
第1テストトナー像T1が中間転写ベルト10の移動に伴って光学センサ110の検知領域を通過する際、第1テストトナー像T1の長尺方向各箇所における濃度が光学センサ110によって連続的に検知される(S2)。光学センサ110の出力データは、メイン制御部500に送られる。メイン制御部500は、濃度ムラ情報検出手段として機能し、光学センサ110の出力データに基づいて、第1テストトナー像T1の濃度ムラ情報を検出する(S3)。
図10は、第1テストトナー像T1の濃度検知を行う光学センサ110の出力値の波形を示すグラフである。
図11(a)は、図10に示すセンサ出力波形から抽出される現像スリーブ65の周長周期をもつ波形を示すグラフであり、図11(b)は、図10に示すセンサ出力波形から抽出される感光体20の周長周期をもつ波形を示すグラフである。
図11(a)及び(b)に示す各波形の抽出は、下記の式(1)に示すように、現像スリーブ周長周期の波形と感光体周長周期の波形との合成波と、図10に示すセンサ出力波形とが合致するように多変量解析を行い、各パラメータの最適値を決定することで行う。
Figure 2014052573
Figure 2014052573
Figure 2014052573
:光学センサ110の出力値
:光学センサ110の出力値の現像スリーブ周長周期成分
:光学センサ110の出力値の感光体周長周期成分
:現像スリーブ周長周期波形の振幅
λ:現像スリーブ周長周期波形の波長
:現像スリーブ周長周期波形の位相
:感光体周長周期波形の振幅
λ:感光体周長周期波形の波長
:感光体周長周期波形の位相
const:センサ出力値の平均値
その後、メイン制御部500は、濃度変化条件調整手段として機能し、検出した濃度ムラ情報に基づいて、濃度変化条件の1つである現像バイアスの設定値を調整する。具体的には、その濃度ムラ情報が示すテストトナー像の濃度ムラが低減するように、RAM504に記憶されている現像バイアス制御テーブルを更新する(S4)。
RAM504に記憶されている現像バイアス制御テーブルは、現像スリーブ65に印加される現像バイアスの制御内容を記述したものである。メイン制御部500は、この現像バイアス制御テーブルの記述内容に従って現像装置61の図示しない現像電源を制御することで、濃度ムラ情報が示す第1テストトナー像T1の濃度ムラを低減するような現像バイアスを印加することができる。
具体的には、図12に示すように、上述した多変量解析を利用して抽出した現像スリーブ周長周期波形及び感光体周長周期波形について、それぞれ、逆位相のセンサ出力(位相が180°ズレたセンサ出力)を生じさせるような現像バイアスを制御する現像バイアス制御テーブルを作成する。そして、メイン制御部500は、現像スリーブ周長周期波形についての現像バイアス制御テーブルと感光体周長周期波形についての現像バイアス制御テーブルの記述内容に従って現像装置61の図示しない現像電源を制御することで、これらの波形の合成波をキャンセルするような現像バイアスが印加され、濃度ムラ情報が示す第1テストトナー像T1の濃度ムラを低減することができる。
高濃度画像についての濃度制御に効果的な濃度ムラ条件としては、現像バイアスのほかにも、レーザー書込装置21の露光強度(書込光の出力パワー)が挙げられる。したがって、第1テスト高濃度画像についての濃度制御に効果的な濃度ムラ条件としては、現像バイアスのほかにも、レーザー書込装置21の露光強度(書込光の出力パワー)が挙げられる。よって、高濃度の第1テストトナー像T1の濃度検知の結果に応じた濃度ムラ情報に基づいて調整する濃度ムラ条件としては、現像バイアスに代えて、又は、現像バイアスとともに、レーザー書込装置21の露光強度を採用してもよい。この場合、その濃度ムラ情報が示す第1テストトナー像T1の濃度ムラが低減するように、RAM504に記憶されている露光パワー制御テーブルを更新することになる。
ここで、濃度ムラを低減するように現像バイアス制御テーブルを更新すると、現像バイアスが周期的に変動する結果、現像ポテンシャルが周期的に変動し、これにより現像ポテンシャルと地肌ポテンシャルとの比率が変動する。なお、地肌ポテンシャルは、感光体表面の非静電潜像部分(非露光部分)の電位と、現像バイアスが印加される現像剤担持体の表面電位との電位差を意味する。そのため、このような現像バイアス制御を行うと、ベタ画像の画像濃度ムラが低減する反面、中間調画像における画像濃度ムラが生じる結果を招く。これは、現像バイアスではなく露光強度を調整する場合でも同様である。
そこで、本実施形態では、次に、更新した現像バイアス制御テーブルを用いて、他の濃度変化条件は現在の設定値に維持したまま、第2テストトナー像T2を中間転写ベルト10上に形成する(S5)。本実施形態において、第2テストトナー像T2は、一様な中間調濃度で形成された中間調画像を採用している。上述した現像バイアスの調整でも低減しきれなかった現像スリーブ周長周期及び感光体周長周期の画像濃度ムラや、上述した現像バイアスの調整によって生じた同様の周期の画像濃度ムラが生じている場合、第2テストトナー像T2にも、その長尺方向(副走査方向)に沿って同様の濃度ムラが現れる。
第2テストトナー像T2が中間転写ベルト10の移動に伴って光学センサ110の検知領域を通過すると、その濃度が光学センサ110によって連続的に検知され(S6)、メイン制御部500において、第2テストトナー像T2の濃度ムラ情報が検出される(S7)。濃度ムラ情報の検出方法については、上述した第1テストトナー像T1の濃度ムラ情報の検出方法と同様である。そして、メイン制御部500は、検出した濃度ムラ情報に基づいて、濃度変化条件の1つである帯電バイアスの設定値を調整する。具体的には、その濃度ムラ情報が示す第2テストトナー像T2の濃度ムラが低減するように、RAM504に記憶されている帯電バイアス制御テーブルを更新する(S8)。
RAM504に記憶されている帯電バイアス制御テーブルは、帯電装置60の帯電ローラに印加される帯電バイアスの制御内容を記述したものである。メイン制御部500は、この帯電バイアス制御テーブルの記述内容に従って帯電装置60の図示しない帯電バイアス電源を制御することで、濃度ムラ情報が示す第2テストトナー像T2の濃度ムラを低減するような帯電バイアスを印加することができる。具体的には、濃度ムラ情報が示す第2テストトナー像T2の濃度ムラとは逆位相の濃度ムラ(位相が180°ズレた濃度ムラ)を生じさせるような帯電バイアスを印加して、第2テストトナー像T2の濃度ムラをキャンセルするように制御する。
中間調画像についての濃度制御には、地肌ポテンシャルを変動させることが効果的なため、本実施形態では、濃度ムラ条件として帯電バイアスを採用したが、これに限らず、地肌ポテンシャルを変動させることが可能であれば、例えば除電装置64の除電光の強度を採用してもよい。
なお、本実施形態では、先に高濃度の第1テストトナー像T1を用いて高濃度画像の濃度ムラを低減した後に、低濃度の第2テストトナー像T2を用いて低濃度画像(中間調画像)の濃度ムラを低減した例であるが、この順番を逆にしてもよい。すなわち、先に低濃度の第2テストトナー像T2を用いて低濃度画像(中間調画像)の濃度ムラを低減した後に、高濃度の第1テストトナー像T1を用いて高濃度画像の濃度ムラを低減するようにしてもよい。ただし、現像バイアス制御テーブルや露光パワー制御テーブルの更新が中間調画像の濃度ムラに与える影響の方が、帯電バイアス制御テーブルの更新が高濃度画像(ベタ画像)の濃度ムラに与える影響よりも大きいので、低濃度画像(中間調画像)の濃度ムラを後に低減する本実施形態の順番の方が、制御が容易である。低濃度画像(中間調画像)の濃度ムラを先に低減する例でも、制御テーブル作成時のゲインが適切であれば、同程度の制御効果が得られる。
以上のようにして、現像バイアス及び帯電バイアスを調整して、高濃度画像(ベタ画像)の濃度ムラと低濃度画像(中間調画像)の濃度ムラを低減したが、この時点でも、いまだ出力画像には許容範囲を超える画像濃度ムラが生じることがある。そのため、本実施形態では、更に、現像バイアス及び帯電バイアスの調整では低減しきれない残りの濃度ムラについて低減する処理を行う。
ここで、現像バイアス及び帯電バイアスの調整では低減しきれない残りの濃度ムラは、すなわち、現像バイアスによる現像ポテンシャルの調整と、帯電バイアスによる地肌ポテンシャルの調整とによって、低減することができなかった残りの濃度ムラである。そのため、この残りの濃度ムラを、露光パワーや除電光強度などの現像ポテンシャルや地肌ポテンシャルを変動させる濃度変化条件によって低減しようとすると、すでに現像バイアス及び帯電バイアスの調整によって低減されていた濃度ムラの一部が再び現れてしまい、結局、残りの濃度ムラを低減できないばかりか、逆に濃度ムラを大きくしてしまうおそれがある。
したがって、本実施形態においては、現像バイアス及び帯電バイアスの調整では低減しきれない残りの濃度ムラについては、現像ポテンシャルや地肌ポテンシャルに影響を与えない又は影響の少ない濃度変化条件を調整することによって低減することとしている。
具体的には、更新した現像バイアス制御テーブル及び帯電バイアス制御テーブルを用いて、他の濃度変化条件は現在の設定値に維持したまま、第3テストトナー像T3を中間転写ベルト10上に形成する(S9)。本実施形態において、第3テストトナー像T3は、一様な中間調濃度で形成された中間調画像を採用している。これは、第3テストトナー像T3が、現像バイアス及び帯電バイアスの調整では低減しきれない濃度ムラの残渣を検出するためのものだからである。すなわち、中間調画像は、高濃度画像の濃度ムラと低濃度画像の濃度ムラの両方の影響を受けるが、ベタ画像では低濃度画像の濃度ムラの影響をほとんど受けないので、第3テストトナー像T3がベタ画像であると、帯電バイアスの調整による濃度ムラの残渣を精度良く検出できないからである。
このような第3テストトナー像T3が中間転写ベルト10の移動に伴って光学センサ110の検知領域を通過すると、その濃度が光学センサ110によって連続的に検知され(S10)、メイン制御部500において、第3テストトナー像T3の濃度ムラ情報が検出される(S11)。濃度ムラ情報の検出方法については、上述した第1テストトナー像T1の濃度ムラ情報の検出方法と同様である。この濃度ムラ情報は、現像バイアス及び帯電バイアスの調整では低減しきれなかった残りの濃度ムラを示すものである。そして、メイン制御部500は、検出した濃度ムラ情報に基づいて、濃度変化条件の1つである転写バイアスの設定値を調整する。具体的には、その濃度ムラ情報が示す第3テストトナー像T3の濃度ムラが低減するように、RAM504に記憶されている転写バイアス制御テーブルを更新する(S12)。
RAM504に記憶されている転写バイアス制御テーブルは、1次転写装置62の1次転写ローラに印加される1次転写バイアス(本実施形態では転写電流)の制御内容を記述したものである。メイン制御部500は、この転写バイアス制御テーブルの記述内容に従って1次転写装置62の図示しない転写電源を制御することで、濃度ムラ情報が示す第3テストトナー像T3の濃度ムラを低減するような1次転写バイアスを印加することができる。具体的には、濃度ムラ情報が示す第3テストトナー像T3の濃度ムラとは逆位相の濃度ムラ(位相が180°ズレた濃度ムラ)を生じさせるような1次転写バイアスを印加して、第3テストトナー像T3の濃度ムラをキャンセルするように制御する。
図13は、転写電流と転写効率(転写率)との関係を示すグラフである。
転写バイアス制御テーブルを作成する際、その転写バイアス制御テーブルに基づく制御によって変動する転写バイアス(転写電流)の変動範囲が、図13に示す使用領域、すなわち、転写バイアスと転写効率との関係が略線形の関係となる転写バイアスの範囲内となるように、転写バイアス制御テーブルを作成する。この領域内で転写バイアス(転写電流)を制御することで、転写バイアスの調整による画像濃度ムラを容易に制御することができる。
なお、本実施形態では、第3テストトナー像T3を用いて調整する濃度変化条件として1次転写バイアスを使用したが、現像ポテンシャルや地肌ポテンシャルに影響を与えない又は影響の少ない濃度変化条件であれば、1次転写バイアスに限らず、例えば2次転写バイアスを採用することも可能である。
なお、本実施形態においては、感光体20上のトナー像を中間転写ベルト10を介して用紙5に転写する中間転写方式の構成を例に挙げて説明したが、このような構成に限らず、例えば次のような構成も採用できる。紙搬送ベルトを感光体との対向位置に配設し、この紙搬送ベルトの表面に保持させながら搬送している用紙に対して、感光体上のトナー像を直接転写する方式である。かかる方式において、濃度ムラ検出用のテストトナー像の濃度検知は、紙搬送ベルトの表面に保持されている用紙上に転写したテストトナー像を検知してもよいし、紙搬送ベルトの表面に転写したテストトナー像を検知してもよい。いずれの方式においても、感光体上でテストトナー像の濃度検知を行ってもよい。
また、重ね合わせの転写によって多色トナー像を形成するカラータイプの複写機について説明したが、単色トナー像だけを形成する単色タイプの画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
帯電装置60、レーザー書込装置21、現像装置61等のトナー像形成手段によって感光体20等の像担持体上に形成したトナー像を、1次転写装置62等の転写手段が印加する転写バイアスの作用によって、中間転写ベルト10等の他の像担持体を介して用紙5等の記録材へ転写することにより、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記トナー像形成手段によって形成される濃度ムラ検出用のテストトナー像の濃度を検知する光学センサ110等の濃度検知手段と、上記濃度検知手段の検知結果に基づいて、上記テストトナー像の濃度ムラが低減するように1枚の出力画像についての画像形成動作中に上記転写バイアスを変動させるべく、転写バイアス条件の設定を調整する制御部500等の濃度ムラ低減手段とを有することを特徴とする。
これによれば、転写バイアス条件の調整により画像濃度ムラを低減するという新たな方法で、画像濃度ムラを低減することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記トナー像形成手段は、上記像担持体上に形成されるトナー像に濃度変化を生じさせるように変動可能な帯電バイアス、現像バイアス、露光強度等の1つ以上の濃度変化条件の設定内容に従って該像担持体上にトナー像を形成するものであり、上記濃度ムラ低減手段は、上記テストトナー像の濃度ムラが低減するように1枚の出力画像についての画像形成動作中に上記濃度変化条件を変動させるべく、該濃度変化条件の設定も調整することを特徴とする。
これによれば、転写バイアス条件を調整する方法だけでは許容範囲内まで精度よく低減できないような画像濃度ムラについても、当該濃度変化条件の設定も調整する方法を併用して、これを許容範囲内に精度よく収めることが可能となる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、上記トナー像形成手段は、上記像担持体上に静電潜像を形成した後に現像装置61等の現像手段による現像ポテンシャルの作用によって該静電潜像に対してトナーを付着させることにより、該像担持体上にトナー像を形成するものであり、
上記濃度変化条件は、上記現像ポテンシャルに時間変化を生じさせる帯電バイアス、現像バイアス、露光強度等の現像ポテンシャル変化条件を含むことを特徴とする。
これによれば、現像ポテンシャルを調整する方法だけでは許容範囲内まで精度よく低減できないような画像濃度ムラについても、これを許容範囲内に精度よく収めることが可能となる。
(態様D)
上記態様B又はCにおいて、上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件のうちの2以上の条件間では、互いに濃度が異なるテストトナー像の濃度検知結果に基づいて、その設定を調整することを特徴とする。
これによれば、幅広い画像濃度範囲にわたって、画像濃度ムラを許容範囲内に精度よく収めることが可能となる。
(態様E)
上記態様B乃至Dのいずれかの態様において、上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件のうちの帯電バイアスや転写バイアス等の一部の条件については、現像バイアス等の他の条件の設定を調整した後のテストトナー像の濃度検知結果に基づいて、その設定を調整することを特徴とする。
これによれば、他の条件の設定調整では低減しきれなった残りの画像濃度ムラを、一部の条件の設定調整により低減することができるので、トータルで、画像濃度ムラを許容範囲内に精度よく収めることができる。
(態様F)
上記態様B乃至Eのいずれかの態様において、上記濃度ムラ低減手段は、上記転写手段が印加する転写バイアスの値と上記像担持体から他の像担持体又は記録材への転写率との関係が略線形の関係となる転写バイアスの範囲内で、上記転写バイアス条件の設定を調整することを特徴とする。
これによれば、転写バイアス条件の設定調整の処理が容易になる。
(態様G)
上記態様B乃至Fのいずれかの態様において、上記濃度ムラ低減手段は、上記濃度検知手段の検知結果に基づいて、多変量解析により周波数ごとの濃度ムラ情報を検出し、検出した複数の濃度ムラ情報に基づいて上記転写バイアス条件の設定を調整するものであることを特徴とする。
これによれば、周波数別の濃度ムラ情報を簡便に抽出できる。
(態様H)
上記態様B乃至Gのいずれかの態様において、上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件の一部又は全部の条件について、上記テストトナー像の濃度ムラをキャンセルするように、その設定を調整することを特徴とする。
これによれば、画像濃度ムラをより低減して許容範囲内に精度よく収めることが可能となる。
10 中間転写ベルト
18 画像形成ユニット
20 感光体
21 レーザー書込装置
60 帯電装置
61 現像装置
62 1次転写装置
65 現像スリーブ
100 プリント部
110 光学センサ
500 メイン制御部
特開2007−33770号公報 特開2010−191364号公報

Claims (8)

  1. トナー像形成手段によって像担持体上に形成したトナー像を、転写手段が印加する転写バイアスの作用によって、他の像担持体を介して又は直接に記録材へ転写することにより、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段によって形成される濃度ムラ検出用のテストトナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、
    上記濃度検知手段の検知結果に基づいて、上記テストトナー像の濃度ムラが低減するように1枚の出力画像についての画像形成動作中に上記転写バイアスを変動させるべく、転写バイアス条件の設定を調整する濃度ムラ低減手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段は、上記像担持体上に形成されるトナー像に濃度変化を生じさせるように変動可能な1つ以上の濃度変化条件の設定内容に従って該像担持体上にトナー像を形成するものであり、
    上記濃度ムラ低減手段は、上記テストトナー像の濃度ムラが低減するように1枚の出力画像についての画像形成動作中に上記濃度変化条件を変動させるべく、該濃度変化条件の設定も調整することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段は、上記像担持体上に静電潜像を形成した後に現像手段による現像ポテンシャルの作用によって該静電潜像に対してトナーを付着させることにより、該像担持体上にトナー像を形成するものであり、
    上記濃度変化条件は、上記現像ポテンシャルに時間変化を生じさせる現像ポテンシャル変化条件を含むことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3の画像形成装置において、
    上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件のうちの2以上の条件間では、互いに濃度が異なるテストトナー像の濃度検知結果に基づいて、その設定を調整することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件のうちの一部の条件については、他の条件の設定を調整した後のテストトナー像の濃度検知結果に基づいて、その設定を調整することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記濃度ムラ低減手段は、上記転写手段が印加する転写バイアスの値と上記像担持体から他の像担持体又は記録材への転写率との関係が略線形の関係となる転写バイアスの範囲内で、上記転写バイアス条件の設定を調整することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記濃度ムラ低減手段は、上記濃度検知手段の検知結果に基づいて、多変量解析により周波数ごとの濃度ムラ情報を検出し、検出した複数の濃度ムラ情報に基づいて上記転写バイアス条件の設定を調整するものであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記濃度ムラ低減手段は、該濃度ムラ低減手段により設定が調整される条件の一部又は全部の条件について、上記テストトナー像の濃度ムラをキャンセルするように、その設定を調整することを特徴とする画像形成装置。
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