JP2014038758A - 燃料電池及び燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の燃料電池用電極は、燃料電池の各部材の寸法誤差や積層荷重に対処するものではなく、電極に亀裂を生じさせて熱応力を緩和するので、電極の耐久性の面で好ましくないという問題点があった。
【解決手段】
電解質層1を一対の電極層2,3で挟持して成る単セルCと、少なくとも片面にガス流路形成用の突部4を有するインターコネクタ5を備えると共に、電極層2と突部4とを接触させて単セルCとインターコネクタ5とを積層した構造を有する燃料電池Fであって、単セルCの電極層2が、インターコネクタ5との対向面に、少なくとも突部4との接触部分の圧縮強度が当該電極層2の圧縮強度よりも低い表層電極体6を備えている構成とし、表層電極体6の圧壊により、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和し、単セルの電極層に亀裂を生じさせない。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質層を一対の電極層で挟持して成る単セルとインターコネクタとを積層した構造を有する燃料電池に関するものである。
従来、上記したような燃料電池としては、例えば特許文献1に記載されている固体電解質型燃料電池用電極を含むものがある。特許文献1に記載の燃料電池用電極は、固体電解質上に形成した電極であって、凹部、切欠き、微小クラック及び空洞のいずれかから成る応力集中部を有している。
上記の燃料電池用電極は、固体電解質材料と電極材料との熱膨張率差及び/又はインターコネクター材料と電極材料との熱膨張率差により生じた熱応力を各応力集中部に集中させ、各応力集中部から固体電解質の方向に亀裂を生じさせて、異種材料間にかかる熱応力を緩和するものである。
特開平5−82135号公報
しかしながら、上記したような燃料電池用電極の構成は、燃料電池を組立てた際の各部材の寸法誤差や積層荷重に対処するものではないうえに、電極に亀裂を生じさせて熱応力を緩和するので、少なくとも電極の耐久性の面で好ましくないという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、単セルとインターコネクタとを積層した構造を有する燃料電池において、単セル本体を破壊することなく、単セルとインターコネクタとの間の寸法誤差の吸収や、単セルにかかる応力の緩和を実現することができる燃料電池を提供することを目的としている。
本発明の燃料電池は、電解質層を一対の電極層で挟持して成る単セルと、少なくとも片面にガス流路形成用の突部を有するインターコネクタを備えると共に、電極層と突部とを接触させて単セルとインターコネクタとを積層した構造を有している。そして、燃料電池は、単セルの電極層が、インターコネクタとの対向面に、少なくとも突部との接触部分の圧縮強度が当該電極層の圧縮強度よりも低い表層電極体を備えている構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
上記の燃料電池は、電極層に表層電極体を有する単セルと、突部を有するインターコネクタとを積層すると、表層電極体と突部との接触部分において、表層電極体が突部により圧壊される。この表層電極体の圧壊により、単セルとインターコネクタとの間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルにかかる応力を緩和し、単セルの電極層に亀裂を生じさせることもない。
本発明の燃料電池によれば、単セルとインターコネクタとを積層した構造を有する燃料電池において、単セル本体を破壊することなく、単セルとインターコネクタとの間の寸法誤差の吸収や、単セルにかかる応力の緩和を実現することができる。これにより、単セルの耐久性を高めることができる。
本発明の燃料電池の一実施形態を説明する分解斜視図(A)、断面図(B)、接合前の拡大断面図(C)、および接合後の拡大断面図(D)である。 本発明の燃料電池の他の実施形態を説明する要部の接合前の断面図(A)及び接合後の断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する要部の接合前の断面図(A)及び接合後の断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する要部の接合前の断面図(A)及び接合後の断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する要部の接合前の断面図(A)及び接合後の断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する要部の接合前の断面図(A)及び接合後の断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する分解斜視図である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する分解斜視図である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する分解斜視図(A)及び断面図(B)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明する単セルの各々平面図(A)〜(C)である。 本発明の燃料電池のさらに他の実施形態を説明するインターコネクタの平面図(A)、単セルの平面図(B)、燃料電池の断面図(C)及び要部の拡大断面図(D)である。 本発明の実施例で作製した燃料電池を説明するカソード側インターコネクタの平面図(A)、単セルのカソード側の平面図(B)、アノード側のインターコネクタの平面図(C)、及び分解状態の断面図(D)である。
図1(A)に示す燃料電池Fは、矩形状であって、電解質層1を一対の電極層2,3で挟持して成る単セルCと、少なくとも片面にガス流路形成用の突部4を有するインターコネクタ5を備え、電極層2と突部4とを接触させて単セルCとインターコネクタ5とを積層した構造を有する。そして、燃料電池Fは、単セルCの電極層2が、インターコネクタ5との対向面に、少なくとも突部4との接触部分の圧縮強度が当該電極層2の圧縮強度よりも低い表層電極体6を備えている。
上記の燃料電池Fにおいて、一対の電極層2,3は、カソード側電極層2とアノード側電極層3である。インターコネクタ5は、図1(B)にも示すように、カソード側電極層2との対向面に突部4を有しており、カソード側電極層2との間に、酸化剤ガスであるカソードガス(例えば空気)のガス流路G1を形成すると共に、導電部材として機能する。
この実施形態のように、インターコネクタ5の片面のみに突部4を有する場合、燃料電池Fは、図1(B)に示すように、アノード側電極層3に相対向するカバー7(仮想線で示す)を備えている。このカバー7は、導電性を有すると共に、図外の外周部で単セルCに気密的に接合してあり、アノード側電極層3との間に、燃料ガスであるアノードガス(例えば水素ガスや水素含有ガス)のガス流路G2を密封状態に形成する。
したがって、燃料電池Fは、図1(B)に示すように複数積層して燃料電池スタックSを構成した際、インターコネクタ5が、図中で上側に隣接する燃料電池Fのカバー7に接触することとなり、そのカバー7も導電部材として機能する。
また、この実施形態のインターコネクタ5は、突部4が直線的なリブ状を成していると共に、この突部4を所定間隔で平行配置している。この場合、燃料電池Fは、リブ状突部4の長手方向に沿ってカソードガスを流通させる。これに対して、単セルCは、インターコネクタ5との対向面すなわちカソード側電極層2の表面に、表層電極体6を備えている。
前記表層電極体6は、突部4との接触部分に設けてあればよいので、カソード側電極層2の表面全体に設けることも可能であるが、この実施形態では、前記突部4の配置に合わせて設けてある。よって、前記表層電極体6は、直線的なリブ状を成すと共に、前記突部4と同じ間隔で平行配置してあり、前記突部4と等しい幅寸法を有している。
ここで、一例として、電解質層1は、8モル%イットリア安定化ジルコニアである。また、カソード側電極層2は、ランタンストロンチュウムマンガナイトであり、アノード側電極層3は、ニッケル+イットリア安定化ジルコニアのサーメットである。インターコネクタ5及びカバー7は、金属製であって、一例としてステンレス製であり、プレス加工より形成することができる。
前記表層電極体6は、電極層2と同様に、導電性及びガス透過性を有している。この表層電極体6は、先述したように、少なくとも突部4との接触部分の圧縮強度がカソード側電極層2の圧縮強度よりも低く、カソード電極層2に比べて非常に脆弱である。このような表層電極体6は、例えば、カソード側電極層2と同一の粒状材料で形成してあると共に、同電極層2に比べて粒状材料の粒径が大きく且つ分布が疎であるものとすることができる。なお、ここで、圧縮強度は、JIS R 1608:2003 ファインセラミックスの圧縮強さ試験方法によって測定される。
また、前記表層電極体6は、他の実施形態として、導電性酸化物から成るもの、金属から成るもの、若しくは導電性酸化物と金属との混合体から成るものにすることができる。このような表層電極体6は、エアロゾルデポジション、パウダージェットデポジション、ウォームスプレー、サーマルスプレー、コールドスプレー、スクリーン印刷、及びインクジェットなどの噴射加工技術により形成することができる。これにより、表層電極体6は、突部4の配置などに対応して、数や形状を自在に設定して形成することが可能である。
上記構成を備えた燃料電池Fは、図1(A)に示すように、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、図1(C)及び(D)に示すように、表層電極体6と突部4との接触部分において、脆弱である表層電極体6の上端部が突部4により圧壊される。つまり、表層電極体6は、圧潰により高さh分だけ低くなる。このとき、燃料電池Fでは、表層電極体6の圧壊に伴って、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。したがって、単セルCのカソード側電極層2に亀裂が生じるようなことは全くない。
なお、上記のような表層電極体6の圧壊は、燃料電池Fの組立て時だけでなく、燃料電池スタックSの組立て時、すなわち、複数の燃料電池Fを積層してその積層方向に所定の荷重を付与した時にも生じることとなり、寸法誤差の吸収や応力緩和を実現する。
このようにして、燃料電池F及び燃料電池スタックSは、単セルCの本体を何ら破壊することなく、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差の吸収や、単セルCにかかる応力の緩和を実現することができ、ひいては単セルCの耐久性を高めることができる。また、燃料電池Fは、表層電極体6の採用により、単セルCに大きな応力をかけずに充分な集電面積を確保することができる。
さらに、燃料電池Fは、インターコネクタ5の突部4の配置に合わせて表層電極体6を設けたので、表層電極体6の材料を必要最低限の量にして、生産性の向上や製造コストの低減を図ることができる。
さらに、燃料電池Fは、表層電極体6が、リブ状を成してその両側に溝状のガス流路G1を形成しているので、隣り合うガス流路G1,G1間のガスのクロスリークを防止しつつ、表層電極体6の長手方向であるガスの流れを良好に確保し得る。
さらに、燃料電池Fは、表層電極体6を電極層2と同一の粒状材料で形成し、且つ電極層2に比べて粒径が大きく且つ密度が疎である粒状材料で形成することで、電極層2の形成工程に連続して表層電極体6を形成することが可能であり、また、電極層2及び表層電極体6に充分な導電性及びガス拡散性を得ることができる。
図2〜図6は、本発明の燃料電池の他の実施形態を説明する要部の断面図であり、各図の(A)は接合前の状態を示し、各図の(B)は接合後の状態を示している。なお、先の実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示す燃料電池Fは、インターコネクタ5に、リブ状若しくはドット状の突部4が設けてあると共に、単セルCに、突部4の配置に対応した表層電極体6が設けてあり、表層電極体6の幅寸法が、インターコネク5の突部4の幅寸法よりも大きいものとなっている。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6を圧壊して、突部4の先端が表層電極体6に没入した状態になる。この燃料電池Fにあっても、表層電極体6の圧壊に伴って、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和し、単セルCのカソード側電極層2に亀裂が生じるようなこともない。また、突部4の先端が、表層電極体6を圧壊しつつ没入状態となるので、互いの接触面積が大きくなり、導電性の向上をも実現する。
図3に示す燃料電池Fは、表層電極体6が、少なくとも突部4との接触範囲において、所定間隔で配置した複数の電極部材6Aで構成してある。図示例では、突部4の幅寸法よりも大きい範囲に複数の電極部材6Aが配置してある。
ここで、インターコネクタ5の突部4がリブ状である場合には、表層電極体6は、複数のリブ状の電極部材6Aを所定間隔で配置した構成にすることができる。また、突部4がドット状である場合には、表層電極体6は、複数の電極部材6Aを並列配置にした構成や、複数の電極部材6Aを同心状に配置した構成にすることができる。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6を圧壊し、崩れた電極部材6Aが、電極部材6A同士の間隙を埋めた状態になる。この燃料電池Fにあっても、表層電極体6の圧壊に伴って、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和し、単セルCのカソード側電極層2に亀裂が生じるようなこともない。また、突部4に接触した電極部材6Aだけが圧壊され、表層電極体6全体としては破壊が横方向につながり難いので、突部4及び表層電極体6がリブ状である場合には、両側のガス流路G1,G1間のガスのクロスリーク防止効果が向上する。
図4に示す燃料電池Fは、表層電極体6が、少なくとも突部4との接触範囲において、所定間隔で配置した複数の電極部材6Aで構成してあると共に、突部4との接触部分の外側に、同接触部分よりも圧縮強度が高い破壊抑制部6Bを有している。図示例では、最も外側の電極部材(6A)を破壊抑制部6Bとしている。この破壊抑制部6Bは、電極層2と電極部材6Aとの中間の圧縮強度を有する材料や、電極層2と同等の材料で形成することができる。
また、上記の如く最外側の電極部材(6A)が破壊抑制部6Bであるから、電極部材6Aを並列配置する場合は、電極部材6Aの数は少なくとも3つであり、電極部材6Aを同心状に配置する場合は、電極部材6Aの数は少なくとも2つである。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6の内側の電極部材6Aを圧壊し、これに伴って単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。また、この燃料電池Fは、単セルCのカソード側電極層2に亀裂が生じるようなことがないうえに、外側に破壊抑制部6Bがあるので、突部4及び表層電極体6がリブ状である場合には、両側のガス流路G1,G1間のガスのクロスリーク防止効果がより一層向上する。
図5に示す燃料電池Fは、表層電極体6が、少なくとも突部4との接触範囲において、所定間隔で配置した複数の電極部材6Aで構成してあると共に、突部4との接触部分の電極層2側に、同接触部分よりも圧縮強度が高い破壊抑制部6Bを有している。つまり、電極部材6Aは、基端部分に破壊抑制部6Bを有する二層構造になっている。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6の電極部材6Aを圧壊し、これに伴って単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。このとき、燃料電池Fは、電極部材6Aを圧壊する際に、その基端部分の破壊抑制部6Bによって圧壊を抑制し、電極層2に亀裂が生じるような事態を阻止する。
図6に示す燃料電池Fは、表層電極体6が、少なくとも突部4との接触範囲において、所定間隔で配置した複数の電極部材6Aで構成してあると共に、互いに接触した突部4及び表層電極体6を導電性接点材料8で被覆した構成である。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が導電性接点材料8で被覆された表層電極体6の電極部材6Aを圧壊し、これに伴って単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。そして、接合後には、突部4及び表層電極体6が導電性接点材料8で被覆されることで、互いの接合状態を維持すると共に、高い導電性を確保し、さらに、突部4及び表層電極体6がリブ状である場合には、両側のガス流路G1,G1間のガスのクロスリーク防止効果がより一層向上する。
図7に示す燃料電池Fは、インターコネクタ5の突部4が、複数箇所に配置してあると共に、表層電極体6が、複数の突部4に跨る状態に配置してある。図示例の突部4は、直線的なリブ状を成していると共に、所定間隔で平行配置してある。これに対して、表層電極体6は、同じくリブ状を成していると共に、所定間隔で平行配置してあるが、突部4の長手方向と直交する方向に沿って形成してある。これにより、各表層電極体6は、複数の突部4に跨る状態になっている。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、各突部4と各表層電極体6の交点において、突部4が表層電極体6を圧壊し、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。また、この燃料電池Fは、表層電極体6が、複数の突部4に跨る状態で接することで、面内方向(面に沿う方向)の集電抵抗を低減することができ、良好な導電性を確保し得る。
図8に示す燃料電池Fは、インターコネクタ5の突部4が、複数箇所に配置してあると共に、表層電極体6が、複数の突部4に跨る部分6Qと、各突部4に対応する部分6Pを備えている。図示例の突部4は、直線的なリブ状を成していると共に、所定間隔で平行配置してある。これに対して、表層電極体6は、同じくリブ状を成していると共に、所定間隔で平行配置してあるが、突部4の長手方向(6P)とこれに直交する方向(6Q)の2方向に配置して、全体として格子状を成している。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、各突部4と各表層電極体6の交点において、突部4が表層電極体6を圧壊し、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。また、この燃料電池Fは、表層電極体6が、複数の突部4に跨る部分6Qと、各突部4に対応する部分6Pを有しているので、面内方向(面に沿う方向)の集電抵抗をより一層低減することができ、非常良好な導電性を確保し得る。さらに、この燃料電池Fは、表層電極体6の各突部4に対応する部分6Pにより、突部4の両側におけるガス流路G1,G1間のガスのクロスリーク防止効果が得られる。
なお、図7及び図8に示す各実施形態では、突部4及び表層電極体6がいずれもリブ状を成すものとしたが、例えば、ドット状の突部4とリブ状の表層電極体6とを組み合わせたり、単セルCにおいてリブ状及びドット状の両方の表層電極体6を混合配置することも可能である。
図9に示す燃料電池Fは、インターコネクタ5が、両面に突部4を有している。図示例の突部4は、略半球形のドット状であって、縦横に所定間隔で配置してある。これに対して、単セルCは、カソード側電極層2に、インターコネクタ5の突部4の配置に合わせて表層電極体6が設けてある。図示例の表層電極体6は、矩形のドット状であり、突部4の配置に対応して縦横に所定間隔で配置してある。
上記の如く両面に突部4を有するインターコネクタ5は、図9(B)に示すように、単セルCのカソード側電極層2との間に、カソードガスのガス流路G1を形成すると共に、燃料電池Fを積層して燃料電池スタックSを構成した際には、隣接する燃料電池Fのアノード側電極層3との間に、アノードガスのガス流路G2を形成する。この場合には、アノード側電極層3に、突部4に対応する表層電極体を形成することも可能である。
上記の燃料電池Fは、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6を圧壊し、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和する。また、突部4が略半球形を成しているので、先の図2に示す実施形態と同様に、突部4の先端が、表層電極体6を圧壊しつつ没入状態となり、互いの接触面積が大きくなって、導電性の向上をも実現することができる。
図10は、本発明の燃料電池を構成する単セルの他の実施形態を示す図である。
図10(A)に示す単セルCは、電極層2の中央に矩形状の表層電極体6を設けたものである。図10(B)に示す単セルCは、電極層2に、複数の矩形状の表層電極体6を縦横に所定間隔で配置したものである。鵜10(C)に示す単セルCは、電極層2の中央に矩形状の表層電極体6を設け、この表層電極体6を中心にして、リング状の二つの表層電極体6,6を同心状に配置したものである。このように、表層電極体6は、図外のインターコネクタの突部の数や形状などに応じて、様々な形態を採用することができる。
図11に示す燃料電池Fは、円形状であって、図11(A)に示すインターコネクタ5は、中央に流路形成部材9を備えると共に、両面に、同心状に配置した多数の突部4を備えている。また、インターコネクタ5は、半径方向に沿うカソード流路5Aを90度間隔で4本備えている。カソードガスは、図11(A)中に矢印で示すように、任意のカソード流路5Aから中心方向に供給された後、両側に分けられて、突部4に沿って180度の範囲に流通し、反対側のカソード流路5Aから排出される。
アノードガスは、図11(A)に示すインターコネクタ5の下面側において、流路形成部材9の2つの供給口9Aからアノード流路(図11のカソード流路5A参照)に供給され、両側に分けられて、突部4に沿って90度の範囲に流通する。その後、アノードガスは、アノード流路を中心方向に流れて、流路形成部材9の2つの排出口9Bを経て外部に排出される。
上記のインターコネクタ5に対して、単セルCは、図11(B)に示すように、突部4の配置に対応して、リング状の多数の表層電極体6が同心状に配置してある。このとき、インターコネクタ5の突部4及び単セルCの表層電極体6は、図11(B)に表層電極体6を示すように、中心から外側に向かうにつれて、間隔が漸次減少するように配置してある。つまり、表層電極体6は、外周に向かって表面積が漸次大きくなるので、外周に向かって間隔が小さくなるように配置することで、単セルCの面内の電子移動量を均一化することができる。
上記の燃料電池Fにあっても、図11(C)及び(D)に示すように、単セルCとインターコネクタ5とを積層すると、突部4が表層電極体6を圧壊する。なお、図11(C)には、先の図3に示す実施形態と同様に、表層電極体6が、複数の電極部材6Aで構成されている場合を示している。そして、燃料電池は、表層電極体6の圧壊に伴って、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収すると共に、単セルCにかかる応力を緩和し、単セルCのカソード側電極層2に亀裂が生じるようなこともない。
(実施例1)
まず、電解質層1となるYSZ製の電解質板を用意した。電解質板は、図12(B)に示すように、矩形状を成すと共に、全周にわたってセルホルダHを有している。また、アノード側及びカソード側のインターコネクタ5は、図12(A)(C)に示すように、直線的なリブ状の突起4を所定間隔で並列配置したものである。
カソード側電極層2として、電極材料であるペロブスカイト型酸化物(LSM、LSCFなど)の粉末粒子(粒径3μm程度)を準備した。そして、電解質板を真空チャンバーに入れ、同チャンバーを負圧にした後、噴霧ノズルを電解質板の上部に移動させ、電極材料の粉末粒子を、高速のHeガスの流れに乗せて吹き付けることでカソード側電極層2を作製した。
次に、カソード側電極層2の表面に相対向するインターコネクタ5の突部4の配置と合致するよう表層電極体6を形成するため、噴霧ノズル条件を変更し、ペロブスカイト型酸化物(LSM、LSCFなど)の粉末粒子(粒径5μm程度)を、高速のHeガスの流れに乗せて吹き付けることで、図12(B)に示すように、リブ状の複数の表層電極体6を作製した。
さらに、上記の電解質板の反対面に、アノード側電極層3と表層電極体6を作製した。まず、アノード側電極層3として、電極材料であるNiOなどの粉末粒子を準備した。そして、先にカソード側電極層2を形成した電解質板を裏にして、真空チャンバーに入れ、同チャンバーを負圧にした後、噴霧ノズルを電解質板の上部に移動させ、NiOの粉末粒子(粒径3μm程度)を、高速のHeガスの流れに乗せて吹き付けることでアノード側電極層3を作製した。
次に、アノード側電極層3の表面に相対向するインターコネクタ5の突部4の配置と合致するよう表層電極体6を形成するため、噴霧ノズル条件を変更し、NiOの粉末粒子(粒径5μm程度)を、高速のHeガスの流れに乗せて吹き付けることで、リブ状の複数の表層電極体6を作製した。その後、チャンバーを常圧に戻して電解質板を取出した。
次に、図12(D)に示すように、電解質層1を一対の電極層2,3で挟持し且つ各電極層2,3に表層電極体6を夫々形成した単セルCと、カソード側及びアノード側のインターコネクタ5,5とを、夫々のスペーサ10,10を介して積層した。この際、各電極層2,3の表層電極体6と各インターコネクタ5の突部とを接触させると共に、各電極層2,3と各インターコネクタ5との間に、カソードガス及びアノードガスのガス流路G1,G2を形成した。
このようにして作製した燃料電池Fは、単セルCと各インターコネクタ5,5とを積層した際に、インターコネクタ5の突部4が表層電極体6を部分的に圧壊した状態となり、これにより、単セルCとインターコネクタ5との間の寸法誤差を吸収し、単セルCにかかる応力を緩和し、単セルCの電極層2,3に亀裂が生じていないことを確認した。
本発明の燃料電池及び燃料電池スタックは、その構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の細部を適宜変更することが可能である。また、本発明の燃料電池スタックは、個々の燃料電池において寸法誤差の吸収や応力の緩和を実現するので、このような燃料電池を多数積層して成る車載用の電源としても非常に有用である。
C 単セル
S 燃料電池スタック
1 電解質層
2 カソード側電極層
3 アノード側電極層
4 突部
5 インターコネクタ
6 表層電極体
6A 電極部材
6B 破壊抑制部
6Q 表層電極体の複数の突部に跨る部分
6P 各突部に対応する部分
8 導電性接点材料

Claims (14)

  1. 電解質層を一対の電極層で挟持して成る単セルと、少なくとも片面にガス流路形成用の突部を有するインターコネクタを備えると共に、電極層と突部とを接触させて単セルとインターコネクタとを積層した構造を有する燃料電池であって、
    単セルの電極層が、インターコネクタとの対向面に、少なくとも突部との接触部分の圧縮強度が当該電極層の圧縮強度よりも低い表層電極体を備えていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記表層電極体が、突部の配置に合わせて設けてあることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記表層電極体が、少なくとも突部との接触範囲において、所定間隔で配置した複数の電極部材で構成してあることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記表層電極体が、突部との接触部分の外側に、同接触部分よりも圧縮強度が高い破壊抑制部を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記表層電極体が、突部との接触部分の電極層側に、同接触部分よりも圧縮強度が高い破壊抑制部を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 互いに接触した突部及び表層電極体を導電性接点材料で被覆したことを特徴とする請求項に記載の燃料電池。
  7. 前記インターコネクタの突部が、複数箇所に配置してあると共に、前記表層電極体が、複数の突部に跨る状態に配置してあることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  8. 前記表層電極体が、複数の突部に跨る部分と、各突部に対応する部分を備えていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記電極層及び表層電極体が、同一の粒状材料で形成してあると共に、電極層に比べて粒状材料の粒径が大きく且つ分布が疎であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池。
  10. 前記表層電極体が、導電性酸化物から成ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記表層電極体が、金属から成ることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池。
  12. 前記表層電極体が、導電性酸化物と金属との混合体から成ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池。
  13. 前記表層電極体が、噴射加工技術により形成してあることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の燃料電池。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の燃料電池を積層して成ることを特徴とする燃料電池スタック。
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