JP2014035513A - 受光装置及び画像投影装置 - Google Patents

受光装置及び画像投影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014035513A
JP2014035513A JP2012177988A JP2012177988A JP2014035513A JP 2014035513 A JP2014035513 A JP 2014035513A JP 2012177988 A JP2012177988 A JP 2012177988A JP 2012177988 A JP2012177988 A JP 2012177988A JP 2014035513 A JP2014035513 A JP 2014035513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
photoelectric conversion
conversion element
receiving device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012177988A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6052583B2 (ja
Inventor
Naoyuki Ishikawa
直行 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2012177988A priority Critical patent/JP6052583B2/ja
Publication of JP2014035513A publication Critical patent/JP2014035513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6052583B2 publication Critical patent/JP6052583B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】光信号に対する広指向性を確保しつつ、外乱光による誤作動を防止することができる受光装置及び画像投影装置を提供する。
【解決手段】光信号を受けて電気信号に変換する光電変換素子(受光素子)91と、光電変換素子91で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材90とを備え。光透過部材90は、光電変換素子91側とは反対側に突出した突起部90aを有する。突起部90aは、光電変換素子91の最大受光感度を有する受光軸Laに交差する方向から突起部90aの内部に入射した受光対象の光信号を光電変換素子91に向けて反射させる角度で傾斜している第1の傾斜面(上側傾斜面)90s1を有する。
【選択図】図19

Description

本発明は、光信号を受光する受光装置、及び、その受光装置を備えた画像投影装置に関するものである。
従来、スクリーン等の投射面に画像に投射して表示する画像投影装置として、遠隔操作装置から出射された光信号を受ける受光装置を備え、その受光装置が受けた光信号に基づいて制御可能なものが知られている。この種の受光装置で用いられる受光素子(光電変換素子)は、一般に50°〜70°程度の指向角度(受光素子の相対感度が最大値の半分になる角度)を有している。
特許文献1には、上記指向角度(光信号を受光しうる角度範囲)を拡大するために、遠隔操作装置(リモコン)側の表面が凸状で受光部側の裏面が凹状になった光集光部を、受光部の近接に配置した、広指向性を有するリモコン受光装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1のリモコン受光装置のように、遠隔操作装置側の表面が凸状の光集光部材を設けた場合、上下・左右などの広い指向方向からの光信号を満遍なく受信する。そのため、インバータ蛍光灯等の室内灯が発する外乱光のちらつきにより、受光装置が誤作動を起こすおそれがある。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、光信号に対する広指向性を確保しつつ、外乱光による誤作動を防止することができる受光装置及びその受光装置を備えた画像投影装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光信号を受けて電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材と、を備えた受光装置であって、前記光透過部材は、前記光電変換素子側とは反対側に突出した突起部を有し、前記突起部は、前記光電変換素子の最大受光感度を有する受光軸に交差する方向から該突起部の内部に入射した受光対象の光信号を前記光電変換素子に向けて反射させる角度で傾斜している第1の傾斜面を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、光電変換素子で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材は、光電変換素子側とは反対側に突出した突起部を有する。この突起部の第1の傾斜面により、突起部の内部を通過して第1の傾斜面に向かって入射してきた受光対象の光信号を光電変換素子で受けることができるので、光信号に対する広指向性を確保することができる。しかも、突起部の第1の傾斜面は、上記受光対象の光信号を光電変換素子に向けて反射させるように傾斜している。そのため、上記受光対象の光信号とは逆方向すなわち第1の傾斜面に外から入射する光に対しては光電変換素子から遠ざかる向きに反射させることになる。これにより、突起部の第1の傾斜面に外から外乱光が入射しても、その外乱光を、光電変換素子で受けないようになるので、外乱光による誤作動を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクタと投影面とを示す外観斜視図。 (a)は図1の手前側から見たプロジェクタの内部の斜視図。(b)は図1の奥側から見たプロジェクタの内部の斜視図。 プロジェクタから投影面までの光路を示す説明図。 プロジェクタの内部に設けられた光学エンジン部及び光源部の斜視図。 光源部の斜視図。 光源部の分解斜視図。 照明部の斜視図。 照明部と投影レンズ部と光変調部とを図7のA方向から見た斜視図。 照明部内の光路を示す説明図。 光変調部の斜視図。 第1投射光学系を、照明部と光変調部とともに示す斜視図。 図11のA−A断面図。 第2投射光学系が保持する第2光学系を、投影レンズ部と照明部と光変調部とともに示す斜視図。 第2投射光学系を、第1投射光学系、照明部、光変調部とともに示す斜視図。 第1光学系から投影面までの光路を示す斜視図。 装置内の各部の配置関係を示した模式図。 プロジェクタを天井から吊り下げて使用している様子を示す説明図。 天井から吊り下げて使用するときのプロジェクタの斜視図。 プロジェクタに設けた受光装置の構成例を示す部分断面側面図。 受光装置における受光光路の一例を示す説明図。 受光装置における外乱光の光路の一例を示す説明図。 受光装置内の受光光路の他の例を示す説明図。 受光装置の突起部及び受光素子の正面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明に係る受光装置を適用可能な画像投影装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像投影装置としてのプロジェクタ1とスクリーンなどの投影面2とを示す外観斜視図である。なお、以下の説明では、図1に示すように投影面2の法線方向をX方向、投影面の短軸方向(上下方向)をY方向、投影面2の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
プロジェクタは、パソコンやビデオカメラ等から入力される画像データに基づいて投影画像を形成し、その投影画像Pをスクリーンなどの投影面2に投影表示する装置である。特に、液晶プロジェクタは、近来、液晶パネルの高解像化、光源(ランプ)の高効率化に伴う明るさの改善、低価格化などが進んでいる。また、微小駆動ミラー装置であるDMD(Digital Micro-mirror Device)を利用した小型軽量なプロジェクタ1が普及し、オフィスや学校のみならず家庭においても広くプロジェクタ1が利用されるようになってきている。また、フロントタイプのプロジェクタは、携帯性が向上し、数人規模の小会議にも使われるようになってきている。このようなプロジェクタでは、大画面の画像を投影できること(投影面の大画面化)とともに、「プロジェクタ外に必要とされる投影空間」をできるだけ小さくできることが要請されている。後述のように、本実施形態のプロジェクタ1は、投射レンズ等の透過光学系を投影面2と平行に設定し、折り返しミラーで光束を折り返した後、自由曲面ミラーで光束を投影面2に対して拡大投影するように構成されている。この構成により、光学エンジン部を縦型で3次元的に小型化を図ることができる。
プロジェクタ1の上面には、投影画像Pの光束が出射する透過ガラス51が設けられており、透過ガラス51を通過した光束が投影面2に投射される。また、プロジェクタ1の上面には、ユーザーがプロジェクタ1を操作するための操作部83が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー33が設けられている。
また、プロジェクタ1の本体ケーシングの一部を構成する外側板1Aには、遠隔操作装置であるリモコン装置からの光信号が通過可能な開口部である受光窓1Bが形成されている。この受光窓1Bには、遠隔操作装置であるリモコン装置からの光信号を受ける受光装置の光透過部材90が設けられている。なお、この受光装置の構成については、後で詳述する。
図2はプロジェクタ1の本体カバーを外して内部を見た内部斜視図である。図2(a)は図1の手前側から見たプロジェクタ1の内部の斜視図、図2(b)は図1の奥側から見たプロジェクタ1の内部の斜視図である。また、図3は、プロジェクタ1から投影面2までの光路図である。
プロジェクタ1は、光学エンジン部100と、白色光を発する光源を有する光源部60とを備えている。光学エンジン部100は、光源からの光を用いて画像を形成する画像形成手段としての画像形成部101と、画像形成部101で形成した画像の光束を投影面2に投射するための投射光学部102とを備えている。
画像形成部101は、反射面の傾きを変化させるように駆動可能な多数の微小ミラーを有する微小駆動ミラー装置であるDMD12を有する光変調部10と、光源からの光を折り返してDMD12に照射する照明部20とを用いて構成されている。投射光学部102は、透過型の屈折光学系を少なくとも一つ含み正のパワーを有する共軸系の光学系70を備えた第1投射光学系30と、折り返しミラー41と正のパワーを有する曲面ミラー42とを有する第2投射光学系40とを用いて構成されている。
DMD12は、光源からの光が照明部20によって照射され、この照明部20によって照射された光を変調することで画像を生成する。DMD12によって生成された光像は、第1投射光学系30の光学系70、第2投射光学系40の折り返しミラー41及び曲面ミラー42を介して、投影面2に投影される。
図4は、プロジェクタ1の内部に設けられた光学エンジン部100及び光源部60の斜視図である。
図4に示すように、光学エンジン部100を構成している光変調部10と照明部20と第1投射光学系30と第2投射光学系40とが、投影面2および投影画像Pの像面と平行な方向のうち図中Y方向に並べて配置されている。また、照明部20の図中右側には、光源部60が配置されている。なお、図4に示す符号32a1、32a2は、第1投射光学系30のレンズホルダー32の脚部であり、符号262は、光変調部10を照明部20にネジ止めするためのネジ止め部である。
図5は、光源部60の斜視図である。また、図6は、光源部60の分解斜視図である。
光源部60は、光源61を保持する保持部材である光源ブラケット62を有しており、光源ブラケット62の上部にハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの光源61が装着さている。また、光源ブラケット62には、電源部80(図16参照)に接続された不図示の電源側コネクタと接続するコネクタ部62aが設けられている。
また、光源ブラケット62の上部の光源61の光出射側には、リフレクタ67などが保持されたホルダ64がネジ止めされている。ホルダ64の光源61配置側と反対側の面には、出射窓63が設けられている。光源61から出射した光は、ホルダに保持されたリフレクタ67により出射窓に集光され、出射窓63から出射する。
また、ホルダ64の上面と、ホルダの下面のX方向両端には、光源部60を照明部20の照明ブラケット26(図7、8参照)に位置決めするため光源位置決め部64a1〜64a3が設けられている。ホルダ64の上面に設けられた光源位置決め部64a3は突起形状であり、ホルダ64の下面に設けられた2つの光源位置決め部64a1,64a2は穴形状となっている。
また、ホルダ64の上面を除く側面には、光源61を冷却するための空気が流入する光源給気口64bが設けられており、ホルダ64の上面には、光源61の熱により加熱された空気が排気される光源排気口64cが設けられている。
光源ブラケット62には、図示しない吸気ブロワから吸気された空気が通過する気流通過部(ダクト部)65が設けられている。気流通過部65の空気が通過する断面は略矩形であり、その気流通過部65の終端は壁面である。気流通過部65の壁面の肉厚は略一定で、気流通過部65として利用されない側から見ると略直方体の突起のような形状である。光源ブラケット62の光源61が保持された面の反対側の面は、図20にも示すように、気流通過部65の形状に沿った概略直方体の凸部が形成されている。この凸部は、光源部60の交換の際に使用者が指で摘んで光源部60を取り出す取手部68として使用することができる。したがって、気流通過部65の外壁そのものが取手部68の形状である。しかし、通過部65を取っ手として利用するためには、通過部65の外壁そのものが厳密に取っ手の形状である必要はなく、人が指先で摘める程度に適度な形状の変化があってもよい。また、気流通過部65の図中手前側の空気流入側には、上記気流通過部65へ流入する空気の一部を、光源部60と開閉カバー54(図21参照)との間に流すための開口部65aが設けられている。
また、図5に示す光源位置決め突起64a3が設けられた平面部64d2、光源位置決め穴64a1,64a2が設けられた平面部64d1は、後述するように、開閉カバーの押圧手段により押されたときに、照明ブラケットに突き当る突き当て部である。
図7は、照明部20に収納された光学系部品を他の構成部品とともに示す照明部20の斜視図である。
図7に示すように、照明部20は、カラーホイール21、ライトトンネル22、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25を有しており、これらは、照明ブラケット26に保持されている。照明ブラケット26は、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25が収納される筐体状の部分261を有しており、この筐体状の部分261の4つの側面部のうち、図中右側のみ側面を有し、他の3面は、開口した形状となっている。そして、図中X方向の奥側の側面部開口には、OFF光板27(図8参照)が取り付けられており、図中X方向手前側の側面部開口には、いずれの図面にも図示されていないカバー部材が取り付けられる。これにより、照明ブラケット26の筐体状の部分261に収納される2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25は、照明ブラケット26と、OFF光板27と、いずれの図面にも図示されていないカバー部材とにより覆われる。
また、照明ブラケット26の筐体状の部分261の下面には、DMD12が露出するための照射用貫通孔26dを有している。
また、照明ブラケット26には、3つの脚部29を有している。これら脚部29は、プロジェクタ1のベース部材53(図21参照)に当接して、照明ブラケット26に積み重ねて固定される第1投射光学系30、第2投射光学系40の重量を支持している。また、脚部29を設けることにより、光変調部10のDMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13(図8参照)に、外気が流入するための空間を形成する。
なお、図7に示す符号32a3、32a4は、第1投射光学系30のレンズホルダー32の脚部であり、符号45a3は、第2投射光学系40のネジ止め部45a3である。
図8は、照明部20と投影レンズ部31と光変調部10とを図7のA方向から見た斜視図である。
照明ブラケット26の筐体状の部分261の上部には、図中Y方向に対して直交する上面26bが設けられている。この上面26bの4角には、第1投射光学系30をネジ止めするためのネジが貫通する貫通孔が設けられている(図8では、貫通孔26c1と26c2とが図示されており、残りの貫通孔については、不図示)。また、図中X方向手前側の貫通孔26c1,26c2に隣接して、第1投射光学系30を照明部20に位置決めするための位置決め孔26e1,26e2が設けられている。図中X方向手前側に設けられた2個の位置決め孔のうち、カラーホイール21配置側の位置決め孔26e1は、位置決めの主基準であり、丸穴形状となっており、カラーホイール21配置側と反対側の位置決め孔26e2は、位置決めの従基準であり、Z方向に延びる長穴となっている。また、各貫通孔26c1,26c2の周囲は、照明ブラケット26の上面26bよりも突出しており、第1投射光学系30をY方向に位置決めするための位置決め突起26fとなっている。位置決め突起26fを設けずに、Y方向の位置精度を高める場合、照明ブラケット26の上面全体の平面度を高める必要があり、コスト高になる。一方、位置決め突起26fを設けることで、位置決め突起26fの部分だけ、平面度を高めればよいので、コストを抑えて、Y方向の位置精度を高めることができる。
また、照明ブラケット26上面の開口部には、投影レンズ部31の下部が嵌合する遮光板262が設けられており、上方から筐体状の部分261内への光の進入を防いでいる。
また、照明ブラケット26の上面26bの貫通孔26c1,26c2の間は、後述するように、第2投射光学系40を、第1投射光学系30にネジ止めする際に邪魔とならないように切り欠いている。
照明ブラケット26のカラーホイール21側端部(図中Z方向手前側)には、前述の光源部60のホルダ64上面に設けられた突起状の光源位置決め部64a3(図5参照)が嵌合する上下方向に貫通孔が形成された筒状の光源被位置決め部26a3が設けられている。また、この光源被位置決め部26a3の下方には、ホルダ64の光源ブラケット62側に設けられた2つの穴形状の光源位置決め部64a1,64a2が嵌合する突起状の2個の光源被位置決め部26a1,26a2が設けられている。そして、ホルダ64の3つの光源位置決め部64a1〜64a3が、照明部20の照明ブラケット26に設けられた3箇所の光源被位置決め部26a1〜26a3に嵌合することで、光源部60は、照明部20に位置決め固定される(図4参照)。
また、照明ブラケット26には、カラーホイール21、ライトトンネル22を覆う、照明カバー28が取り付けられている。
図9は、照明部20内の光路Lを示す説明図である。
カラーホイール21は、円盤形状のものであり、カラーモータ21aのモータ軸に固定されている。カラーホイール21には、回転方向にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)などのフィルタが設けられている。光源部60のホルダ64に設けられた不図示のリフレクタにより集光された光は、出射窓63を通って、カラーホイール21の周端部に到達する。カラーホイール21の周端部に到達した光は、カラーホイール21の回転により時分割でR、G,Bの光に分離される。
カラーホイール21により分離された光は、ライトトンネル22へ入射する。ライトトンネル22は、四角筒形状であり、その内周面が鏡面となっている。ライトトンネル22に入射した光は、ライトトンネル22内周面で複数回反射しながら、均一な面光源にされてリレーレンズ23へ向けて出射する。
ライトトンネル22を抜けた光は、2枚のリレーレンズ23を透過し、シリンダミラー24、凹面ミラー25により反射され、DMD12の画像生成面上に集光して結像される。
図10は、光変調部10の斜視図である。
図10に示すように光変調部10は、DMD12が装着されるDMDボード11を備えている。DMD12は、マイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を上向きにしてDMDボード11に設けられたソケット11aに装着されている。DMDボード11には、DMDミラーを駆動するための駆動回路などが設けられている。DMDボード11の裏面(ソケット11aが設けられた面と反対側の面)には、DMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13が固定されている。DMDボード11のDMD12が装着される箇所は、図示しない貫通孔を貫通している。ヒートシンク13には、この貫通孔に挿入される突起部13a(図9参照)が形成されている。突起部13aの先端は、平面状になっている。突起部13aを不図示の貫通孔に挿入して、DMD12の裏面(画像生成面と反対側の面)に突起部13a先端の平面部を当接させている。この平面部やDMD12の裏面のヒートシンク13が当接する箇所に弾性変形可能な伝熱シートを貼り付けて、突起部13aの平面部とDMD12の裏面との密着性を高めて、熱伝導性を高めてもよい。
ヒートシンク13は、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。固定部材14は、DMDボード11の裏面の図中右側の部分に対向する板状の固定部14aと、DMDボード11の裏面の図中左側の部分に対向する板状の固定部14aとを有している。各固定部のX方向一端付近と他端付近とには、左右の固定部を連結するように設けられた押圧部14bを有している。
ヒートシンク13は、光変調部10を照明ブラケット26(図8参照)にネジ止めすると、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
以下に、光変調部10の照明ブラケット26の固定について、説明する。まず、DMD12が、先の図6で示した照明部20の照明ブラケット26下面に設けられた照射用貫通孔26dの開口面と対向するように、光変調部10を照明ブラケット26に位置決めする。次に、固定部14aに設けられた不図示の貫通孔と、DMDボード11の貫通孔15とを貫通するように図中下側からネジを挿入し、ネジを照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262(図4参照)の下面に設けられたネジ穴にねじ込んで、光変調部10を照明ブラケット26に固定する。また、照明ブラケット26に設けられたネジ止め部262にネジをねじ込んでいくと、押圧部14bが、ヒートシンク13をDMDボード側押圧していく。これにより、ヒートシンク13が、固定部材14により、DMDボード11のソケット11aが設けられた面と反対側の面に加圧されて固定される。
このように、光変調部10は、照明ブラケット26に固定され、先の図7に示した3つの脚部29は、光変調部10の重量も支持している。
DMD12の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜させることができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、先の図9の矢印L2に示すように、光源61からの光を第1光学系70(図3参照)に向けて反射する。「OFF」のときは、先の図8に示す照明ブラケット26の側面に保持されたOFF光板27に向けて光源61からの光を反射する(図9の矢印L1参照)。従って、各ミラーを個別に駆動することにより、画像データの画素ごとに光の投射を制御することができ、画像を生成することができる。
不図示のOFF光板27に向けて反射された光は、熱となって吸収され外側の空気の流れで冷却される。
図11は、第1投射光学系30を照明部20と光変調部10とともに示す斜視図である。
図11に示すように、第1投射光学系30は、照明部20の上方に配置されており、複数のレンズで構成された第1光学系70(図3参照)を保持した投影レンズ部31と、この投影レンズ部31を保持するレンズホルダー32とを有している。レンズホルダー32には、下方へ延びる4つの脚部32a1〜32a4が設けられており(図11には、脚部32a2,32a3のみ図示されている。脚部32a1は、図4参照、脚部32a4は、図7参照)、各脚部32a1〜32a4の底面には、照明ブラケット26にねじ止めされるためのネジ穴が形成されている。
また、投影レンズ部31には、フォーカスギヤ36が設けられており、フォーカスギヤ36には、アイドラギヤ35が噛み合っている。アイドラギヤ35には、レバーギヤ34が噛み合っており、レバーギヤ34の回転軸には、フォーカスレバー33が固定されている。フォーカスレバー33の先端部分は、先の図1に示すように、装置本体から露出している。
フォーカスレバー33を動かすと、レバーギヤ34、アイドラギヤ35を介して、フォーカスギヤ36が回動する。フォーカスギヤ36が回動すると、投影レンズ部31内の第1光学系70を構成する複数のレンズが、それぞれ所定の方向へ移動し、投影画像のピントが調整される。
また、レンズホルダー32には、4箇所、第2投射光学系40を第1投射光学系30にネジ止めするためのネジ48が貫通するネジ貫通孔32c1〜32c3を有している(図11では、3個のネジ貫通孔が図示されており、各ネジ貫通孔32c1〜32c3には、ネジ48を貫通させた様子が示されており、図で見えているのは、ネジ48のネジ部の先端側である。)。また、各ネジ貫通孔32c1〜32c4の周囲は、レンズホルダー32の面から突出した第2投射光学系位置決め突起32d1〜32d3が形成されている(図11では、32d1〜32d3が図示されている)。
図12は、図11のA−A断面図である。
図12に示すように、脚部32a1,32a2には、被位置決め突起32b1,32b2が、設けられている。そして、図中右側の被位置決め突起32b1は、照明ブラケット26の上面26bに設けられた位置決めの主基準である丸穴形状の位置決め孔26e1に、図中左側の被位置決め突起32b2は、位置決めの従基準である長穴形状の位置決め孔26e2にそれぞれ挿入されて、Z軸方向、X軸方向の位置決めがなされる。そして、照明ブラケット26上面26bに設けられた貫通孔26c1〜26c4にネジ37を挿入し、レンズホルダー32の各脚部32a1〜32a4に設けられたネジ穴にネジ37をねじ止めすることで、第1投射光学系30が照明部20に位置決め固定される。
投影レンズ部31のレンズホルダー32よりも上部側は、後述する第2投射光学系のミラーホルダー45(図14参照)により覆われている。なお、先の図4に示すように、投影レンズ部31のレンズホルダー32よりも下部側のレンズホルダー32と照明部20の照明ブラケット26の上面26bとの間の部分は、露出しているが、投影レンズ部31は、レンズホルダー32と嵌合しているため、この露出部から、画像の光路へ光が入り込むことはない。
図13は、第2投射光学系40が備える第2光学系を、投影レンズ部31と照明部20と光変調部10とともに示す斜視図である。図13に示すように、第2投射光学系40は、第2光学系を構成する折り返しミラー41と、凹面状の曲面ミラー42とを備えている。曲面ミラー42の光を反射する面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる。
図14は、第2投射光学系40を、第1投射光学系30、照明部20、光変調部10とともに示す斜視図である。図14に示すように、第2投射光学系40は、曲面ミラー42から反射した光像を透過するとともに、装置内の光学系部品を防塵するための透過ガラス51も備えている。
第2投射光学系40は、折り返しミラー41と透過ガラス51とを保持するミラーブラケット43と、曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44と、ミラーブラケット43および自由ミラーブラケット44が取り付けられるミラーホルダー45とを有している。
ミラーホルダー45は、箱型の形状をしており、上面、下面および図中X方向奥側が開口しており、上から見たとき、略コの字状の形状をしている。ミラーホルダー45の上部開口のZ方向手前側と奥側とのそれぞれでX方向に延びる縁部は、図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜部と、図中X方向と平行な平行部とで構成されており、傾斜部が、平行部より図中X方向手前側にある。また、ミラーホルダー45の上部開口の図中X方向手前側のZ方向に延びる縁部は、図中Z方向と平行になっている。
ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部に取り付けられる。ミラーブラケット43は、ミラーホルダー45の上部開口縁部の傾斜部と当接する図中X方向手前側端部からX方向奥側へ行くにつれて、上昇するように傾斜した傾斜面43aと、ミラーホルダー45の上部開口部縁部の平行部と当接するX方向に平行な平行面43bとを有している。傾斜面43aと平行面43bとは、それぞれ開口部を有しており、傾斜面43aの開口部を塞ぐように、折り返しミラー41が保持されており、平行面43bの開口部を塞ぐように透過ガラス51が保持されている。
折り返しミラー41は、板バネ状のミラー押さえ部材46によりZ方向両端が、ミラーブラケット43の傾斜面43aに押し付けられることにより、ミラーブラケット43の傾斜面43aに位置決め保持されている。折り返しミラー41のZ方向の一方側端部には、2個のミラー押さえ部材46により固定されており、他方側端部には、1個のミラー押さえ部材46により固定されている。
透過ガラス51は、Z方向両端が、板バネ状のガラス押さえ部材47によりミラーブラケット43の平行面43bに押し付けられることにより、ミラーブラケット43に位置決め固定されている。透過ガラス51は、Z方向両端それぞれ1個のガラス押さえ部材47により保持されている。
曲面ミラー42を保持する自由ミラーブラケット44は、図中X方向奥側から手前側へ向けて下降するように傾斜した腕部44aをZ軸方向手前側と奥側とに有している。また、自由ミラーブラケット44は、腕部44aの上部でこれら二つの腕部44aを連結する連結部44bを有している。自由ミラーブラケット44は、ミラーホルダー45の図中X方向奥側の開口を曲面ミラー42が覆うように、腕部44aがミラーホルダー45に取り付けられている。
曲面ミラー42は、透過ガラス51側端部の略中央部が、板バネ状の自由ミラー押さえ部材49により自由ミラーブラケット44の連結部44bに押し付けられ、第1光学系側の図中Z軸方向両端が、ネジにより自由ミラーブラケット44の腕部44aに固定されている。
第2投射光学系40は、第1投射光学系30のレンズホルダー32に積載固定される。具体的には、ミラーホルダー45の下部には、レンズホルダー32の上面と対向する下面451が設けらており、この下面451には、第1投射光学系30にネジ止めするための筒状形状のネジ止め部45a1〜45a3が4箇所、形成されている(ネジ止め部45a1、45a2は、図13参照。ネジ止め部45a3は、図7参照、残りのネジ止め部は、不図示)。第2投射光学系40は、第1投射光学系30のレンズホルダー32に設けられた各ネジ貫通孔32c1〜32c3にネジ48を貫通させ、各ネジ止め部45a1〜45a3にネジ48をネジ止めすることにより、第1投射光学系30にネジ止めされる。このとき、第2投射光学系40のミラーホルダー45の下面が、レンズホルダー32の第2投射光学系位置決め突起32d1〜32d4と当接して、第2投射光学系40は、Y方向に位置決めされて固定される。
第2投射光学系40を第1投射光学系30のレンズホルダー32に積載固定すると、先の図11に示すように、投影レンズ部31のレンズホルダー32よりも上部の部分が、第2投射光学系40のミラーホルダー45内に収納される。また、第2投射光学系40を、レンズホルダー32に積載固定したとき、曲面ミラー42とレンズホルダー32との間には、隙間があり、その隙間にアイドラギヤ35(図11参照)入り込んでいるような形となる。
図15は、第1光学系70から投影面2(スクリーン)までの光路を示す斜視図である。
第1光学系70を構成する投影レンズ部31を透過した光束は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間で、DMD12で生成された画像に共役な中間像を形成する。この中間像は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間に曲面像として結像される。次に、中間像を結像した後の発散する光束は、凹面状の曲面ミラー42に入射し、収束光束になり、曲面ミラー42により中間像を「さらに拡大した画像」にして投影面2に投影結像する。
このように、投影光学系を、第1光学系70と、第2光学系とで構成し、第1光学系70と第2光学系の曲面ミラー42との間に中間像を形成し、曲面ミラー42で拡大投影することで、投影距離を短くでき、狭い会議室などでも使用することができる。
また、図15に示すように、照明ブラケット26には、第1投射光学系30、第2投射光学系40が積載固定される。また、光変調部10も固定される。よって、照明ブラケット26の脚部29が、第1投射光学系30、第2投射光学系40および光変調部10の重量を支える形でベース部材53に固定される。
図16は、装置内の各部の配置関係を示した模式図である。図16に示すように、光変調部10、照明部20、第1投射光学系30、第2投射光学系40は、投影面の短軸方向であるY方向に積層配置されており、光源部60は、光変調部10、照明部20、第1投射光学系30、第2投射光学系40が積層された積層体に対して投影面の長軸方向であるZ方向に配置されている。このように、本実施形態においては、光変調部10、照明部20、第1投射光学系30、第2投射光学系40および光源部が、投影画像および投影面2に対して平行な方向であるY方向またはZ方向に並べて配置されている。さらに具体的には、光変調部10と照明部20とからなる画像形成部101と、第1投射光学系30と第2投射光学系40とからなる投射光学部102とが積層された方向に対して直交する方向に光源部60が画像形成部101に連結されている。また、画像形成部101と光源部60とは、ベース部材53に平行な同一の直線上に配置されている。また、画像形成部101と投射光学部102とは、ベース部材53に垂直な同一の直線上に配置され、ベース部材53側から、画像形成部101、投射光学部102の順番で配置されている。これにより、装置の設置スペースが投影面2に投影された投影画像の面に対して直交する方向に取られるのを抑制することができる。これにより、画像投影装置を机などの上に載せて使用する場合、狭い室内においても装置が、机や椅子の配置の邪魔になるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、光源部60の上方に、光源61やDMD11に電力を供給するための電源部80が積層配置されている。これら光源部60、電源部80、画像形成部101、投射光学部102は、上述のプロジェクタの上面と、ベース部材53と、プロジェクタ1の周囲を覆う後述の外装カバー59(図21参照)からなるプロジェクタ1の容器に収納されている。
図17は、本実施形態のプロジェクタ1の使用例について説明する図である。
図17に示すように、本実施形態のプロジェクタ1は、天井3に吊り下げて使用することができる。この場合、本実施形態のプロジェクタ1は、投影面2に対して直交する方向に短いので、天井3にプロジェクタ1を設置する際、天井3に配置された照明器具4に干渉することなく、設置することができる。
図18は、天井3に吊り下げて使用するときのプロジェクタ1の斜視図である。図19は、プロジェクタ1に設けた受光装置の構成例を示す図であり、図18のプロジェクタ1をA−A方向から見た部分断面側面図である。
プロジェクタ1を天井3に吊り下げて使用する場合、プロジェクタ1の本体ケーシングの外側板1Aの下部に、図示しない遠隔操作装置であるリモコン装置からの赤外線光信号(リモコン光信号)が通過可能な開口部である受光窓1Bが位置する。この受光窓1Bに、リモコン装置からの赤外線光信号を受ける受光装置の光透過部材90が設けられている。受光装置は、光透過部材90と、赤外線光信号を受けて電気信号に変換する光電変換素子としての受光素子91とを備えている。受光素子91は、その受光素子を駆動する駆動回路や受光信号を処理する検知回路などを有する基板92に保持されている。基板92は、装置本体の筺体のフレーム93に取り付けられている。光透過部材90としては、例えば、リモコン装置からの赤外光信号の波長に対して所定の透過率を有するアクリルやポリカーボネートなど樹脂材料を用いることができる。
受光装置に用いられる受光素子91の受光軸Laを中心とした受光角度範囲θは約50°〜70°である。図19中のLbは、受光素子91による受光可能角度範囲の下限に対応する光軸を示している。プロジェクタ1を天井3付近に設置した場合、図19に示すようにユーザーが位置するプロジェクタ1の下方又は斜め下方からの赤外線光信号を受信することができないおそれがある。
そこで、本実施形態の受光装置では、プロジェクタ1の下方や斜め下方からも赤外線光信号を受信できる広指向性を確保できるように、光透過部材90は、受光素子91側とは反対側に突出した突起部90aを有する光透過部材90を用いている。この突起部90aは、図中上側の第1の傾斜面としての上側斜面90s1と、図中下側の第2の傾斜面としての下側斜面90s2とを有している。
上側斜面90s1は、面受光素子91の最大受光感度を有する受光軸に交差する方向(図示の例では下方向)から突起部90aの内部に入射した受光対象の光信号を受光素子91に向けて反射させる角度で傾斜している。なお、突起部90aの上側斜面90s1の傾斜角度は、図中下方から突起部90aの内部に入射した受光対象の光信号を受光素子91に向けて全反射させる角度であってもよい。
また、下側斜面90s2は、上側斜面90s1から突起部91aの内部に入射した光が通過する箇所に位置し、上側斜面90s1から突起部90aの内部に入射した光を受光素子91に向けて全反射させない角度で傾斜している。なお、突起部90aの下側斜面90s2の傾斜角度は、図中上方から突起部90aの内部に入射した光を受光素子91に向けて反射させない角度であってもよい。
図20は、図19の受光装置における受光対象の光信号の光路の一例を示す説明図である。また、図21は、図19の受光装置における外乱光の光路の一例を示す説明図である。なお、図20及び図21の例は、光透過部材90の突起部90aの上側斜面90s1の傾斜角度が受光対象の光信号を受光素子91に向けて全反射させる全反射角度(全反射の臨界角)である場合の例である。
図20において、光透過部材90の突起部90aに向けて鉛直方向下方から送られた赤外線光信号L1は、光透過部材90の突起部90aの下側斜面90s2から進入し、突起部90aの内部を通過して突起部90Aの上側斜面90s1に所定の入射角αで入射する。このとき、入射角αが光透過材の全反射角度(全反射の臨界角)より大きい場合、赤外線光信号L1は上側斜面90s1で全反射される。突起部90Aの上側斜面90s1で受光素子91に向けて全反射された赤外線光信号L2は、図中ほぼ水平方向に送られ、受光素子91にて受信される。ここで、上記全反射角度は、例えば光透過材料90にアクリルを用いた場合は約42°となり、ポリカーボネートを用いた場合は約39°となる。図20では入射角αが45°の場合について図示している。
図21において、インバータ蛍光灯等の室内照明具から光透過部材90の突起部90aに向かう外乱光L3が、光透過部材90の突起部90aの上側斜面90s1に達すると、その外乱光L3の一部分L4は上側斜面90s1により受光素子91から遠ざかる向きに反射される。また、突起部90aの上側斜面90s1に達した外乱光L3の他の部分L5は、上側斜面90s1で屈折して突起部90aの内部を通過する。また、外乱光L5は、上側斜面90s1での屈折によりプロジェクタ1の筐体内部側に向かう光となるが、突起部90aの下側斜面90s2では受光素子91に向かうような全反射が起きない。上側斜面90s1で屈折した外乱光L6は、受光素子91の方向とは異なる方向に進む。これにより、プロジェクタ1を吊り下げて使用している天井3に例えばインバータ蛍光灯等の室内照明具が設置された状態においても、上方の室内照明具からの外乱光である照明光がプロジェクタ1の受光素子91に到達しない。従って、照明光によって受光素子が誤作動を起こすことを防ぐことができる。
図22は受光装置内の受光光路の他の例を示す説明図である。
前述の図19に示すように、光透過部材90の突起部90aは、光透過部材90における受光素子91で受光可能な光が通過する受光可能範囲の内側に設けられている。すなわち、図22において、光透過部材90の突起部90aの下側斜面90s2の下端P1は、受光素子91の下端P2よりも上方にある。このように突起部90aを設けることにより、受光窓1Bの光透過部材90に対して正面方向又は正面斜め方向から照射された赤外線光信号が受光素子91に向かう光路を阻害することはない。すなわち、受光窓1Bの正面下方(図22中の右下方)から照射された受光対象の赤外線光信号L7は、突起部90aの下側斜面90s2で屈折されることなく、突起部90aの本体部分を通過する。突起部90aの本体部分を通過した赤外線光信号L8は、受光素子91に到達して受光される。従って、従来の受光装置のように光透過部材90に対して正面方向又は正面斜め方向から光信号を照射する場合にも、受光素子91で受光対象の赤外線光信号をより確実に受光することができる。
図23は受光装置の突起部90a及び受光素子91の正面図である。
図23において、受光素子91の受光軸の方向から見たとき、光透過部材90の突起部90aの上側傾斜面90s1の傾斜方向と直交する方向(図23の左右方向)における突起部90aの幅W1は、同方向における受光素子95の幅W2よりも広い。これにより、光透過部材90の突起部90aに向けて斜め下方から赤外線光信号L8を照射する場合に、突起部90aの幅方向端部から入射して突起部90aの内部を通過した赤外線光信号L9を、上側傾斜面90s1で確実に全反射させることができる。上側傾斜面90s1で全反射された赤外線光信号L10は、阻害されることなく受光素子91に到達して受光される。
以上、図19〜図23に示したように、光透過部材90に突起部90aを設けることにより、プロジェクタの下方向又は斜め下方からの赤外線光信号(リモコン光信号)に対してのみ受光可能範囲(指向範囲)を広げることが可能となる。従って、プロジェクタ1のユーザーによるリモコン操作に対する感度を上げるとともに、プロジェクタ1の上方又は斜め上方からの室内照明光による受光装置の誤作動を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、リモコン光信号として赤外線の波長領域の光信号を用いた場合について説明したが、本発明は、赤外線の波長領域以外の波長の光信号を受光する受光装置にも同様に適用することができる。
また、受光装置が受ける受光対象の光信号を送信するユーザーの位置(リモコンの位置)及び外乱光を発する器具や装置の位置は、上記実施形態の位置に限定されるものではない。例えば、受光装置が受ける受光対象の光信号を送るユーザーの位置(リモコンの位置)が受光装置の上方又は斜め上方であり、受光装置が受光を阻止する外乱光を発する器具や装置の位置が受光装置の下方又は斜め下方であってもよい。また、受光装置が受ける受光対象の光信号を送信するユーザーの位置(リモコンの位置)が受光装置に向かって右方向にあり、受光装置が受光を阻止する外乱光を発する器具や装置の位置が受光装置に向かって左方向にあってもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
光信号を受けて電気信号に変換する受光素子91などの光電変換素子と、光電変換素子で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材90とを備えた受光装置であって、光透過部材90は、光電変換素子側とは反対側に突出した突起部90aを有し、突起部90aは、光電変換素子の最大受光感度を有する受光軸Laに交差する方向から突起部90aの内部に入射した受光対象の光信号を光電変換素子に向けて反射させる角度で傾斜している上側傾斜面90s1などの第1の傾斜面を有する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、光電変換素子で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材は、光電変換素子側とは反対側に突出した突起部を有する。この突起部の第1の傾斜面により、突起部の内部を通過して第1の傾斜面に向かって入射してきた受光対象の光信号を光電変換素子で受けることができるので、光信号に対する広指向性を確保することができる。しかも、突起部の第1の傾斜面は、上記受光対象の光信号を光電変換素子に向けて反射させるように傾斜している。そのため、上記受光対象の光信号とは逆方向すなわち第1の傾斜面に外から入射する光に対しては光電変換素子から遠ざかる向きに反射させることになる。これにより、突起部の第1の傾斜面に外から外乱光が入射しても、その外乱光を、光電変換素子で受けないようになるので、外乱光による誤作動を防止することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、突起部90aの上側傾斜面90s1などの第1の傾斜面の傾斜角度は、前記受光対象の光信号を受光素子91などの光電変換素子に向けて全反射させる。これによれば、上記実施形態について説明したように、突起部の第1の傾斜面で受光対象の光信号を光電変換素子に向けて全反射させることにより、受光対象の光信号に対する感度をより高めることができる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、前記突起部90aは、上側傾斜面90s1などの第1の傾斜面から突起部90aの内部に入射した光が通過する箇所に、突起部90aの内部に入射した光を受光素子91などの光電変換素子に向けて全反射させない角度で傾斜している下側傾斜面90s2などの第2の傾斜面を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、突起部の第1の傾斜面から突起部の内部に入射した光が、第2の傾斜面で光電変換素子に向かって全反射しない。これにより、第1の傾斜面から入射した外乱光が光電変換素子に向かうのを抑制し、外乱光による誤作動をより確実に防止することができる。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、突起部90aの下側傾斜面90s2などの第2の傾斜面の傾斜角度は、上側傾斜面90s1などの第1の傾斜面から突起部90aの内部に入射した光を受光素子91などの光電変換素子に向けて反射させない角度である。これによれば、上記実施形態について説明したように、突起部の第1の傾斜面から突起部の内部に入射した光が、第2の傾斜面で光電変換素子に向かって反射しない。これにより、第1の傾斜面から入射した外乱光が光電変換素子に向かうのを阻止し、外乱光による誤作動を更に確実に防止することができる。
(態様E)
上記態様A乃至Dのいずれかにおいて、突起部90aは、光透過部材90における受光素子91などの光電変換素子で受光可能な光が通過する受光可能範囲の内側に設けられている。これによれば、上記実施形態について説明したように、光透過部材に対して正面方向又は正面斜め方向から照射された光信号は、光電変換素子に向かう光路が阻害されることなく、突起部を通過して光電変換素子に到達して受光される。従って、従来の受光装置のように光透過部材に対して正面方向又は正面斜め方向から光信号を照射する場合にも、光電変換素子で受光対象の光信号をより確実に受光することができる。
(態様F)
上記態様A乃至Eのいずれかにおいて、受光素子91などの光電変換素子の受光軸の方向から見たとき、上側傾斜面90s1などの第1の傾斜面の傾斜方向と直交する幅方向における突起部90aの幅W1は、その幅方向における光電変換素子の幅W2よりも広い。これによれば、上記実施形態について説明したように、光透過部材の突起部に向けて斜め下方から受光対象の光信号を照射する場合に、突起部の幅方向端部から入射して突起部の内部を通過した光信号を、第1の傾斜面で確実に全反射させることができる。これにより、第1の傾斜面で全反射された光信号は、阻害されることなく光電変換素子に到達して受光されるので、受光対象の光信号に対する感度を更に高めることができる。
(態様G)
遠隔操作用の光信号を受ける受光装置を備え、その受光装置が受けた遠隔操作用の光信号に基づいて制御可能なプロジェクタ1などの画像投影装置であって、前記受光装置は、上記態様A乃至Fのいずれかの受光装置である。これによれば、上記実施形態について説明したように、遠隔操作用の光信号に対する広指向性を確保しつつ、外乱光による遠隔操作の誤制御を防止することができる。
(態様H)
上記態様Gにおいて、前記光透過部材90は、プロジェクタ1などの画像投影装置の外側板に形成された開口部に設けられている。これによれば、上記実施形態について説明したように、プロジェクタ1などの画像投影装置の外側板に形成された開口部設けられた光透過部材90の突起部90aに向けて、外側板に沿った方向から遠隔操作用の光信号を照射する場合でも、画像投影装置を遠隔操作することができる。
1:プロジェクタ
1A:外側板
1B:受光窓
2:投影面
3:天井
4:照明器具
83:操作部
90:光透過部材
90a:突起部
90s1:第1の傾斜面
90s2:第2の傾斜面
91:赤外線受光素子
92:基板
93:保持部材
La:赤外線受光素子の受光軸
Lb:受光可能範囲の下限の光軸
特開2010−85555号公報

Claims (8)

  1. 光信号を受けて電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子で受ける光信号が通過するように保持された光透過部材と、を備えた受光装置であって、
    前記光透過部材は、前記光電変換素子側とは反対側に突出した突起部を有し、
    前記突起部は、前記光電変換素子の最大受光感度を有する受光軸に交差する方向から該突起部の内部に入射した受光対象の光信号を前記光電変換素子に向けて反射させる角度で傾斜している第1の傾斜面を有することを特徴とする受光装置。
  2. 請求項1の受光装置において、
    前記突起部の第1の傾斜面の傾斜角度は、前記受光対象の光信号を前記光電変換素子に向けて全反射させる角度であることを特徴とする画像投影装置。
  3. 請求項1又は2の受光装置において、
    前記突起部は、前記第1の傾斜面から該突起部の内部に入射した光が通過する箇所に、該突起部の内部に入射した光を前記光電変換素子に向けて全反射させない角度で傾斜している第2の傾斜面を有することを特徴とする画像投影装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの受光装置において、
    前記突起部の第2の傾斜面の傾斜角度は、前記第1の傾斜面から該突起部の内部に入射した光を前記光電変換素子に向けて反射させない角度であることを特徴とする画像投影装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの受光装置において、
    前記突起部は、前記光透過部材における前記光電変換素子で受光可能な光が通過する受光可能範囲の内側に設けられていることを特徴する受光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかの受光装置において、
    前記光電変換素子の受光軸の方向から見たとき、前記第1の傾斜面の傾斜方向と直交する幅方向における前記突起部の幅は、その幅方向における前記光電変換素子の幅よりも広いことを特徴とする受光装置。
  7. 遠隔操作用の光信号を受ける受光装置を備え、その受光装置が受けた遠隔操作用の光信号に基づいて制御可能な画像投影装置であって、
    前記受光装置は、請求項1乃至6のいずれかの受光装置であることを特徴とする画像投影装置。
  8. 請求項7の画像投影装置において、
    前記光透過部材は、当該画像投影装置の外側板に形成された開口部に設けられていることを特徴とする画像投影装置。
JP2012177988A 2012-08-10 2012-08-10 受光装置及び画像投影装置 Active JP6052583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177988A JP6052583B2 (ja) 2012-08-10 2012-08-10 受光装置及び画像投影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177988A JP6052583B2 (ja) 2012-08-10 2012-08-10 受光装置及び画像投影装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014035513A true JP2014035513A (ja) 2014-02-24
JP6052583B2 JP6052583B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=50284515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012177988A Active JP6052583B2 (ja) 2012-08-10 2012-08-10 受光装置及び画像投影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6052583B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0332846U (ja) * 1989-08-02 1991-03-29
JPH0528193U (ja) * 1991-09-20 1993-04-09 ソニー株式会社 広角リモコン受光部
JPH07303081A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Clarion Co Ltd リモコン受信装置
JP2000074464A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Matsushita Seiko Co Ltd 浴室用換気乾燥機
JP2006086721A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Sony Corp 赤外線リモコン信号受光装置及びテレビジョン受像機
JP2006270011A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Plus Vision Corp リモコン用赤外線受光装置
JP2008078896A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Canon Inc 受光装置
JP2010204611A (ja) * 2009-03-06 2010-09-16 Seiko Epson Corp プロジェクター

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0332846U (ja) * 1989-08-02 1991-03-29
JPH0528193U (ja) * 1991-09-20 1993-04-09 ソニー株式会社 広角リモコン受光部
JPH07303081A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Clarion Co Ltd リモコン受信装置
JP2000074464A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Matsushita Seiko Co Ltd 浴室用換気乾燥機
JP2006086721A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Sony Corp 赤外線リモコン信号受光装置及びテレビジョン受像機
JP2006270011A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Plus Vision Corp リモコン用赤外線受光装置
JP2008078896A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Canon Inc 受光装置
JP2010204611A (ja) * 2009-03-06 2010-09-16 Seiko Epson Corp プロジェクター

Also Published As

Publication number Publication date
JP6052583B2 (ja) 2016-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5669020B2 (ja) 画像投影装置
JP5692654B2 (ja) 画像投影装置
JP6222547B2 (ja) 照明装置および画像投射装置
JP2012083671A (ja) 投射光学系及び画像投射装置
JP2014149492A (ja) 画像投影装置
JP2013097344A (ja) 画像投影装置
JP2013195668A (ja) 画像投影装置
JP2015018024A (ja) 画像投射装置
JP2013195669A (ja) 画像投影装置
JP5637459B2 (ja) 投射光学装置および画像投影装置
JP6283993B2 (ja) 投射光学装置及び画像投射装置
JP6052583B2 (ja) 受光装置及び画像投影装置
JP2014106288A (ja) 画像投影装置
JP6191905B2 (ja) 投射光学装置および画像投影装置
JP6086286B2 (ja) 画像投影装置
JP2009210855A (ja) 光学部品用筐体およびプロジェクタ
JP6008243B2 (ja) 画像投影装置
JP6300127B2 (ja) 画像投影装置
JP2014167502A (ja) 画像投影装置
JP5641458B1 (ja) 画像投射装置
JP2015004866A (ja) 画像投射装置
JP6284057B2 (ja) 画像投影装置
JP5995154B2 (ja) 画像投影装置
JP2009086200A (ja) プロジェクタ
JP2015092264A (ja) 画像投影装置および光学ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6052583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151